JP2016028349A - プロセスモデルの高速同定および生成 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセスモデルの高速同定および生成を提供する。【解決手段】高速プロセスモデル同定技術は、比較的短期間でプロセス出力の初期応答からプロセス入力の変化までの積分ゲイン及びプロセス無駄時間の推定値を構築することで、プロセス入力とプロセス出力との間の動的関係を同定する。積分ゲインおよび無駄時間値が、多くの異なる種類のプロセスのいずれかに対して完全なプロセスモデルを生成するために使用される。これらプロセスモデルは、プロセスシミュレーションを実行するために非常に高速で使用することができるか又は制御目的で使用することができ、プロセスモデルを使用するかそれに依存するプロセス制御システムを従来よりもはるかに高速でオンライン化することができる。さらに、高速モデリング技術を使用したプロセスループを制御する制御装置が、低速プロセスの制御を実行する上で非常に有用である。【選択図】図1

Description

本願は、2010年3月2日出願の「Rapid Process Model Identification and Generation」と題する米国仮特許出願第61/309,737号からの正規に申請された出願であり、その出願日の優先権および利益を主張し、当該出願全体の開示は、参照することによって本明細書に明示的に組み込まれる。
本発明は、概して、プロセス制御システムに関し、より具体的には、工業用プロセスプラント等のプロセス制御システムにおける制御およびシミュレーション活動で使用するためのプロセスモデルを、高速で同定および生成するための方法に関する。
化学、石油、または他のプロセスで使用されるような分散またはスケーラブルプロセス制御システム等のプロセス制御システムは、典型的には、アナログ、デジタル、またはアナログ/デジタル複合バスを介して、相互に、少なくとも1つのホストまたはオペレータワークステーションに、および1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結される、1つ以上のプロセス制御装置を含む。例えば、弁、弁ポジショナ、スイッチ、およびトランスミッタ(例えば、温度、圧力、および流速センサ)であり得るフィールドデバイスは、弁を開閉すること、およびプロセスパラメータを測定すること等のプロセス内で機能を果たす。プロセス制御装置は、フィールドデバイスによって行われるプロセス測定を示す信号、および/またはフィールドデバイスに関する情報の他の信号を受信し、この情報を使用して制御ルーチンを実行し、それは、次いで、プロセスの動作を制御するために、バスを介してフィールドデバイスに送信される制御信号を生成する。フィールドデバイスおよび制御装置からの情報は、典型的には、オペレータワークステーションによって実行される1つ以上のアプリケーションに対して利用可能となり、オペレータが、プロセスの現在の状態を視認すること、プロセスの動作を修正すること等、プロセスに対して任意の所望の機能を実行することを可能にする。
Emerson Process Managementによって販売されるDeltaV(登録商標)システム等のいくつかのプロセス制御システムは、制御装置または異なるフィールドデバイスに位置するモジュールと称される、機能ブロックまたは機能ブロックの群を使用して制御動作を行う。これらの場合、制御装置または他のデバイスは、1つ以上の機能ブロックまたはモジュールを含みかつ実行することができ、そのそれぞれが、他の機能ブロック(同一デバイス内または異なるデバイス内のいずれか)からの入力を受信、および/または他の機能ブロックに出力を提供し、何らかのプロセス動作、例えば、プロセスパラメータの測定もしくは検出、デバイスの制御、または比例−微分−積分(PID)制御ルーチンの実装等のような制御動作の実行を行う。プロセス制御システム内の異なる機能ブロックおよびモジュールは、概して、1つ以上のプロセス制御ループを形成するように、互いに通信するように構成される(例えば、バスを介して)。
プロセス制御装置は、典型的には、プロセスに関して定義されるか、または、フロー制御ループ、温度制御ループ、圧力制御ループ等のプロセス内に含有される多くの異なるループのそれぞれに対して、異なるアルゴリズム、サブルーチン、または制御ループを実行するようにプログラムされる。一般的に言えば、それぞれのそのような制御ループは、アナログ入力(AI)機能ブロック等の1つ以上の入力ブロック、比例−積分−微分(PID)制御機能ブロックまたはファジー論理制御機能ブロック等の単一出力制御ブロック、アナログ出力(AO)機能ブロック等の出力ブロックを含む。
制御ルーチン、およびそのようなルーチンを実行する機能ブロックは、PID制御、ファジー論理制御を含む多くの制御技術、およびスミス予測器またはモデル予測制御(MPC)等のモデルベース技術に従って構成されている。モデルベース制御技術において、閉ループ制御応答を決定するためにルーチンで使用されるパラメータは、プロセスへの入力としての機能を果たす操作または測定された外乱の変化に対する動的プロセス応答に基づく。プロセス入力の変化に対するプロセスのこの応答の表示は、プロセスモデルとして特徴付けられ得る。例えば、1次パラメータ化プロセスモデルは、プロセスのゲイン、無駄時間、支配的時定数に対する値を指定し得る。
1つの特定の種類のモデルベース制御技術であるMPCは、プロセスの入力と出力との間の動的関係を捕捉するように設計される、多くのステップまたはインパルス応答モデルの使用を伴う。MPC技術を用いて、プロセスモデルは、制御装置を生成するために直接使用される。プロセス無駄時間、プロセス遅延等における大きな変化を経験するプロセスに関連して使用される時、MPC制御装置は、現在のプロセス状態に適合するように、モデルを使用して自動的に再生成されなければならない。したがって、そのような場合、プロセスモデルは、多くの動作状態のそれぞれにおいて同定される。しかしながら、複数のプロセスモデルおよび必要な制御装置の自動生成を現在のプロセス状態への適合に導入することは、プロセス制御システムの複雑性を望ましくないほど増加させる。
プロセスモデルはまた、適応制御技術を使用して、PIDおよび他の制御スキームのチューニングパラメータを設定するために使用されており、PID(または他の)制御装置のチューニングは、概して、プロセスモデルおよびユーザ選択チューニング規則の変更の結果として更新される。例えば、“State Based Adaptive Feedback Feedforward PID Controller”と題する米国特許第7,113,834号、および“Adaptive Feedback/Feedforward PID Controller”と題する米国特許第6,577,908号は、適応制御を行うためのプロセスモデルの使用を開示する。
改善された制御性能の見込みにもかかわらず、プロセス産業におけるモデルベース制御および適応制御技術の使用は、該技術が、多くの場合、実際に実装することが困難である限り、限定されてきた。実際問題として、モデル同定は、典型的には、MPC制御または適応制御専用に設計される特殊な機能ブロックの一部であった。残念なことに、どのプロセス制御ループが適応制御の実装から利益を得るか、すなわち、どのループが適応制御能力に関して選択されるべきであるかを決定することは、多くの場合、困難である。1つの理由は、典型的なプラントにおいて監視される非常に多くの(例えば、数百の)制御ループおよび(例えば、数千の)機器に関する。プラントのサイズまたは複雑性にかかわらず、従来のプロセス制御システムは、典型的には、プラントにおける制御ループの全てに対するプロセスモデルの作成を支援していない。さらに悪いことに、有意なテストは、モデルが決定される各制御ループに対して新たなプロセスモデルを同定することが必要である。例えば、そのようなテストは、オンラインプロセスの動作と互換性がない、1つ以上のプロセス摂動の適用を必要とし得る。
上記のように、制御システムで使用するためのプロセスモデルの構築は、手動で関与しているプロセスである可能性があり、自動化されている場合でも、実行にかなりの時間がかかり得る。概して、制御ループに対するプロセスモデルを構築するために、プロセスの混乱または制御信号が変更され、制御されているプロセス変数の応答は、プロセスループに対するプロセス応答時間、プロセスゲイン、プロセス無駄時間等を決定するために監視される。この技術は、プロセス変数がこれらのループに対するその静止値に達するのにかかる時間が数秒で生じるため、迅速かつ容易に、フローおよび液体圧制御ループ等の高速プロセスまたは高速プロセスループ動的特性を決定するために使用され得、それによって、様々な技術のいずれかを使用して、プロセスの動的特性の高速同定を可能にする。しかしながら、ベッセルまたはカラムレベル、温度、pH、および組成制御ループ等の低速プロセスまたはプロセスループに対しては、関連プロセス変数は、設定点または最終静止値に達するのに数分、数時間、または数日さえかかり得る。さらに、しばしば、テストが終了する前に外乱が生じ、さらなるテストが必要となる。結果として、これらのプロセスに対する現在のモデル同定ツールは、典型的には、比較的静かなプロセスに対してさえ、複数のテストを必要とする。それ故に、低速プロセスループに対する完全または1組の正確なモデルを同定するために、数日から数週間かかり得る。
また、連続プロセスに対して、設定点の変化は、比較的低頻度であり得、概して、プロセス始動中、または速度変化もしくはグレード移行中に自然の成り行きでのみ行われる。さらに、バッチプロセスに対しては、通常、温度等、バッチ変数において1つまたは2つの設定点の変化のみが存在する。結果として、これらのループに対するモデルを構築するのに必要な複数のテストを行うことは困難である。さらに、上記の理由から、既存のプロセスモデル同定ツールのほとんどは、モデル予測制御および適応比例−積分−微分(PID)制御装置またはPIDオートチューナに関連付けられ、概して、低速プロセスに対する制御ループでは使用されない。
高速のプロセスモデル同定技術は、低速プロセスまたはプロセスループに対してでさえ、数分内等の比較的短期間で、任意のプロセス入力とプロセス出力との間の動的関係を同定する。次いで、このモデル同定技術は、プロセスモデルを使用するか、もしくはそれに依存するプロセス制御システムを、過去に可能であったよりもはるかに高速でオンラインにすることができるように、多くの異なる種類のプロセスに対するプロセスモデルを生成するために使用することができ、かつ制御目的で使用することができる。さらに、この技術は、プロセスループを制御する制御装置が、単一のプロセスの混乱または設定点の変化にさえ応答することを完了する前に、プロセスループに対するシミュレーションシステムを構築するために使用することができる。この特徴は、高速で生成されたモデルが、最初に、例えば、プロセスに対するプロセス応答期間の終了前に、またはプロセス制御装置がプロセスの混乱(プロセス内の操作された変数の変化によって生じ得る)に応答して定常状態に達するようにプロセスを制御する前に、モデルを生成するために使用されたプロセスの混乱に応答して、プロセスを制御するために使用されることを可能にする。いずれの場合においても、このプロセスモデル同定技術は、プロセス制御およびプロセスに対するシミュレーションを実行するためにすぐに使用することができ、かつプロセスループに関するさらなるデータが徐々に利用可能になると、更新、修正、または精緻化され得る、初期プロセスモデルを迅速に決定するために使用され得る。
ある場合において、プロセスに対するプロセスモデルを生成する方法は、プロセス内のプロセス変数および操作された変数に関するプロセスデータを収集することと、特定の期間内に生成される収集されたプロセスデータから、操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定することとを含む。ここで、特定の期間は、プロセスに関連付けられたプロセス応答時間よりも短く、プロセスに関連付けられた無駄時間の期間の少なくとも部分的に終了後である。次いで、該方法は、決定されたランプ速度を使用して、プロセスに対するプロセスモデルを生成する。該方法は、収集されたプロセスデータから、プロセスに関連付けられたプロセス無駄時間を推定することをさらに含んでもよく、プロセスモデルを生成するために、ランプ速度に加えて推定されたプロセス無駄時間を使用してもよい。該方法は、特定の期間にわたるプロセス変数の変化を決定することによって、プロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定してもよく、特定の期間の長さは、プロセスに対する推定されたプロセス無駄時間に関連する。特定の期間の長さは、例えば、推定されたプロセス無駄時間に等しくてもよく、または推定されたプロセス無駄時間の倍数であってもよい。
いくつかの場合において、特定の期間は、無駄時間の期間の終了時に開始し、かつ無駄時間の期間の終了後に、例えば、プロセス無駄時間の10倍以下の長さの時間延長する、タイムフレーム内で(少なくとも部分的に)生じる。より一般的には、特定の期間は、プロセスのプロセス無駄時間の期間の終了後間もなく、またはその直後に生じる(操作された変数の変化後)。いくつかの場合において、特定の期間は、プロセス無駄時間の期間の終了後に、プロセスの1つまたは数個の無駄時間の長さを延長させる期間内であってもよく、プロセスのプロセス応答時間の前半内であってもよく、または無駄時間支配プロセスに対して、これよりも大きい期間内であってもよい。しかしながら、特定の期間は常に、操作された変数の変化に関連付けられたプロセスに対するプロセス応答時間よりも小さい。
プロセスに対するプロセスモデルを生成することは、操作された変数の変化に対する決定されたランプ速度の比を決定することによって、決定されたランプ速度から、プロセスに対する積分ゲインを決定することを含んでもよい。さらに、該方法は、プロセスに対する他のプロセスモデルパラメータを決定するために、該プロセスに対して決定される積分ゲインを使用してもよく、プロセス応答時間の終了前に、プロセスの動作をシミュレートするために、プロセスモデルパラメータを使用してもよい。該方法はさらに、または代替的に、プロセスを制御するための制御パラメータを決定するために、プロセスモデルパラメータを使用してもよく、プロセス応答時間の終了前にプロセスを制御するために、制御パラメータを使用してもよい。
さらに、該方法は、等しい長さの異なる期間(推定されたプロセス無駄時間の長さに等しい時間等)にわたるプロセス変数ランプ速度の複数の値を決定することによって、操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定してもよく、プロセス変数ランプ速度の複数の値の統計的基準として、ランプ速度を決定してもよい。例えば、該方法は、プロセス変数ランプ速度の複数の値の最大値、平均値、中央値等として、ランプ速度を決定してもよい。
別の場合において、プロセスの動作をシミュレートする方法は、プロセス内のプロセス変数および操作された変数に関するプロセスデータを収集することと、収集されたプロセスデータから、操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定することと、決定されたランプ速度を使用して、プロセスに対するプロセスモデルを生成することとを含む。次いで、該方法は、プロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御される前に、プロセスモデルを使用して、プロセスの動作をシミュレートする。該方法は、プロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御される前に、プロセスを制御するプロセス制御装置に対する1組の新しい制御パラメータを決定するために、シミュレーションを使用することをさらに含んでもよい。さらに、該方法は、プロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御される前に、プロセスを制御するプロセス制御装置に、1組の新しい制御パラメータを提供してもよく、操作された変数の変化に応答して定常状態に達するようにプロセスを制御するために、プロセス制御装置において1組の新しい制御パラメータを使用してもよい。
この方法は、収集されたプロセスデータから、プロセスに関連付けられたプロセス無駄時間を推定することをさらに含んでもよく、プロセスモデルを生成するために、決定されたプロセス無駄時間および決定されたランプ速度を使用してもよい。
別の場合において、1組の制御パラメータを使用して、プロセス制御装置によって制御されているプロセスを制御する方法は、プロセス内のプロセス変数および操作された変数に関するプロセスデータを収集することと、プロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御される前に、収集されたプロセスデータから、操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定することと、決定されたランプ速度を使用して、プロセスに対するプロセスモデルを生成することとを含む。この方法は、プロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御される前に、プロセス制御装置に対する1組の新しい制御パラメータを決定するために、プロセスモデルを使用してもよく、プロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御される前に、プロセス制御装置に、1組の新しい制御パラメータを提供してもよい。
さらに別の場合において、プロセスモデル生成システムは、プロセッサと、オンラインプロセス内のプロセス変数および操作された変数に関するプロセスデータを収集するようにプロセッサ上で作動する、コンピュータ可読媒体上に格納される、第1のルーチンと、プロセスに関連付けられたプロセス応答時間よりも短い期間にわたる操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定するようにプロセッサ上で作動する、コンピュータ可読媒体上に格納される、第2のルーチンと、決定されたランプ速度を使用して、プロセスに対するプロセスモデルを生成するコンピュータ可読媒体上に格納される、第3のルーチンと、を含む。コンピュータ可読メモリ上に格納される第4のルーチンは、収集されたプロセスデータから、プロセスに関連付けられたプロセス無駄時間を推定するように、プロセッサ上で作動してもよく、第2のルーチンは、ランプ速度を決定するために、推定されたプロセス無駄時間を使用してもよい。さらに、第3のルーチンは、決定されたランプ速度から、プロセスに対する積分ゲインを決定することによって、決定されたランプ速度を使用して、プロセスに対するプロセスモデルを生成してもよい。所望の場合、第2のルーチンは、等しい長さの異なる期間にわたるプロセス変数ランプ速度の複数の値を決定することによって、操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定してもよく、プロセス変数ランプ速度の複数の値の統計的基準として、ランプ速度を決定してもよい。
さらに、プロセスで使用するためのプロセスモデリングシステムは、プロセス内のプロセス変数および操作された変数に関するプロセスデータを収集する、データ収集ユニットと、収集されたプロセスデータから、プロセスに関連付けられた無駄時間を決定する、無駄時間ユニットと、決定された無駄時間に関連する特定の期間内に生成される収集されたプロセスデータから、操作された変数の変化後のプロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定する、ランプユニットとを含み、特定の期間は、プロセスに関連付けられたプロセス応答時間よりも短い。さらに、プロセスモデリングシステムは、決定されたランプ速度を使用して、プロセスに対するプロセスモデルを生成する、モデリングユニットを含む。所望の場合、特定の期間は、決定された無駄時間に等しくてもよく、または決定された無駄時間の倍数であってもよい。
ここで、ランプユニットは、特定の時間だけ、収集されたプロセス変数を遅延させる、遅延ブロックと、現在のプロセス変数値と遅延ユニットによって遅延されるプロセス変数値との間の差を示す差信号を決定する、加算器と、プロセス変数ランプ速度を生成するために、特定の時間によって差信号を除算する、除算器ユニットとを含んでもよい。ランプユニットは、操作された変数の変化後の一連のプロセス変数ランプ速度をさらに決定してもよく、プロセス変数ランプ速度を生成するために、一連のプロセス変数ランプ速度の統計的基準を決定する、統計ブロックを含んでもよい。統計ブロックは、例えば、プロセス変数ランプ速度として、一連のプロセス変数ランプ速度の最大値を決定してもよい。
プロセスモデリングシステムはまた、プロセスの制御で使用するために、プロセスモデルから1つ以上の制御パラメータを決定する、チューニングユニットを含んでもよく、制御装置が操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように、プロセスを制御する時間の前に、チューニングユニットが制御装置に制御パラメータを提供するように、プロセスを制御する制御装置を含んでもよい。プロセスモデリングシステムはさらに、または代わりに、プロセス応答時間の終了前に、プロセスの動作をシミュレートするために、プロセスモデルパラメータを使用するシミュレーションユニットを含んでもよい。
本開示のより完全な理解のために、以下の発明を実施するための形態および添付図面を参照すべきであり、同様の参照符号は、複数の図面において、同様の要素を特定する。
1つ以上の制御ルーチンにより構成される制御装置を含み、シミュレーションシステムに通信可能に連結される、1つ以上の高速のプロセスモデル同定および生成モジュールを含む、プロセス制御システムの概略図である。 積分プロセスにおける、操作された変数の変化へのプロセス変数の典型的な応答を図示するグラフである。 自己調整プロセスにおける、操作された変数の変化へのプロセス変数の典型的な応答を図示するグラフである。 ランナウェイプロセスの操作された変数の変化へのプロセス変数の典型的な応答を図示するグラフである。 図1の高速のプロセスモデル同定および生成モジュールのうちの1つの機能ブロック図である。 図1または図5の高速モデル同定および生成モジュールのうちの1つによって作成されるプロセスモデルを使用する、プロセスループまたはプロセスの動作をシミュレートするために使用され得る、シミュレーションシステムの概略図である。
ここで図1を参照すると、プロセス制御システム10は、データヒストリアン12、および1つ以上のホストワークステーションまたはコンピュータ13(任意の種類のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等であってもよい)に接続される、プロセス制御装置11を含み、各コンピュータは、ディスプレー画面14を有する。制御装置11はまた、入力/出力(I/O)カード26および28を介して、フィールドデバイス15〜22に接続される。データヒストリアン12は、データを格納するための任意の所望の種類のメモリおよび任意の所望または既知のソフトウェア、ハードウェア、もしくはファームウェアを有する、任意の所望の種類のデータ収集ユニットであってもよい。データヒストリアン12は、ワークステーション13のうちの1つとは別であってもよく(図1に図示するように)、またはその一部であってもよい。一例として、Emerson Process Managementによって販売されているDeltaV(登録商標)制御装置であってもよい制御装置11は、例えば、イーサネット(登録商標)接続または任意の他の所望の通信ネットワーク23を介して、ホストコンピュータ13およびデータヒストリアン12に通信可能に接続される。制御装置11はまた、例えば、FOUNDATION(登録商標)Fieldbusプロトコル、HART(登録商標)プロトコル、WirelessHART(登録商標)プロトコル等などの、標準的な4〜20mAデバイスおよび/または任意のスマート通信プロトコルに関連付けられた任意の所望のハードウェアおよびソフトウェアを使用して、フィールドデバイス15〜22に通信可能に接続される。
フィールドデバイス15〜22は、センサ、弁、トランスミッタ、ポジショナ等の任意の種類のデバイスであってもよく、I/Oカード26および28は、任意の所望の通信または制御装置プロトコルに適合する任意の種類のI/Oデバイスであってもよい。図1に示す実施形態では、フィールドデバイス15〜18が、アナログラインまたはアナログ/デジタル複合ラインを介して、I/Oカード26と通信する標準的な4〜20mAデバイスまたはHARTデバイスである一方で、フィールドデバイス19〜22は、Fieldbusプロトコル通信を使用して、デジタルバスを介してI/Oカード28と通信する、Fieldbusフィールドデバイス等のスマートデバイスである。当然のことながら、フィールドデバイス15〜22は、将来開発される任意の標準またはプロトコルを含む、任意の他の所望の標準またはプロトコルに適合する可能性がある。
制御装置11は、制御ループを含み得る1つ以上のプロセス制御ルーチン(メモリ32内に格納される)を実装または監視するプロセッサ30を含み、デバイス15〜22、ホストコンピュータ13、およびデータヒストリアン12と通信し、任意の所望の方法でプロセスを制御する。本明細書に記載する任意の制御ルーチンまたはモジュールは、所望に応じて、異なる制御装置または他のデバイスによって実装または実行される、その一部を有してもよいことに留意されたい。同様に、プロセス制御システム10内に実装される、本明細書に記載する制御ルーチンまたはモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア等の任意の形態をとってもよい。当然のことながら、プロセス制御モジュールは、プロセッサ上で実行される任意のコンピュータ可読媒体上に格納される、例えば、ルーチン、ブロック、もしくはその任意の要素を含むプロセス制御システム、または任意の他のソフトウェアの任意の一部または部分であってもよい。モジュール、またはサブルーチン、サブルーチンの一部(命令行等)等の制御手順の任意の一部であってもよい制御ルーチンは、例えば、オブジェクト指向プログラミング、ラダーロジック、シーケンシャルファンクションチャート、機能ブロック図、または任意の他のソフトウェアプログラミング言語もしくは設計パラダイムを使用する等、任意の所望のソフトウェアフォーマットで実装されてもよい。同様に、制御ルーチンは、例えば、1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)、または任意の他のハードウェアもしくはファームウェア要素にハードコードされてもよい。したがって、制御装置11は、任意の所望の方法で、制御ストラテジまたは制御ルーチンを実装するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、制御装置11は、機能ブロックと一般的に称されるものを使用して、制御ストラテジを実装し、各機能ブロックは、全体の制御ルーチンのオブジェクトまたは他の部分(例えば、サブルーチン)であり、プロセス制御システム10内でプロセス制御ループを実装するために、他の機能ブロックと連動して動作する(リンクと呼ばれる通信を介して)。機能ブロックは、典型的には、トランスミッタ、センサ、もしくは他のプロセスパラメータ測定デバイスに関連付けられたような入力機能、PID、ファジー論理等の制御を行う制御ルーチンに関連付けられるような制御機能、または弁等の何らかのデバイスの動作を制御する出力機能のうちの1つを実行して、プロセス制御システム10内の何らかの物理的機能を実行する。当然のことながら、ハイブリッドおよび他の種類の機能ブロックが存在する。機能ブロックは、制御装置11内に格納され、かつ制御装置11によって実行されてもよく、これは、典型的には、これらの機能ブロックが、標準的な4〜20mAデバイスおよびHARTデバイス等のスマートフィールドデバイスの一部の種類のために使用されるか、またはそれらに関連付けられる場合に当てはまり、または、フィールドデバイス自体に格納され、かつフィールドデバイス自体によって実装されてもよく、これは、Fieldbusデバイスの場合に当てはまる可能性がある。制御システム10の説明は、本明細書において、機能ブロック制御ストラテジを用いて提供されているが、開示された技術およびシステムはまた、ラダーロジック、シーケンシャルファンクションチャート等の他の慣例、または任意の他の所望のプログラミング言語またはパラダイムを使用して、実装または設計されてもよい。
図1の展開ブロック40に図示するように、制御装置11は、ルーチン42および44として図示される多くの単ループ制御ルーチンを含んでもよく、所望に応じて、制御ループ46として図示される、多重/入力−多重/出力制御ルーチン等の1つ以上の高度制御ループを実装してもよい。それぞれのそのようなループは、典型的には、制御モジュールと称される。単ループ制御ルーチン42および44は、弁等のプロセス制御デバイス、温度および圧力トランスミッタ等の測定デバイス、またはプロセス制御システム10内の任意の他のデバイスに関連付けられ得る、適切なアナログ入力(AI)およびアナログ出力(AO)機能ブロックにそれぞれ接続される、単一入力/単一出力ファジー論理制御ブロックおよび単一入力/単一出力PID制御ブロックを使用して、単ループ制御を実行するものとして図示される。高度制御ループ46は、1つ以上のAI機能ブロックに通信可能に接続される入力、および1つ以上のAO機能ブロックに通信可能に接続される出力を含むものとして図示されるが、高度制御ブロック48の入力および出力は、任意の他の所望の機能ブロックまたは制御要素に接続され、他の種類の入力を受信し、かつ他の種類の制御出力を提供してもよい。高度制御ブロック48は、任意の種類のモデル予測制御(MPC)ブロック、ニューラルネットワークモデリングもしくは制御ブロック、多変数ファジー論理制御ブロック、リアルタイム最適化ブロック等であってもよく、または適応的にチューニングされた制御ブロック等であってもよい。高度制御ブロック48を含む図1に図示する機能ブロックは、制御装置11によって実行することができ、または代替的に、ワークステーション13のうちの1つ、もしくはフィールドデバイス19〜22のうちの1つ等、任意の他の処理デバイス内に位置することができ、かつそれによって実行することができることを理解されたい。
さらに、図1に図示するように、1つ以上のプロセスモデル同定ルーチン50は、プロセス制御システム10の1つ以上のデバイス内に格納されてもよい。モデル同定ルーチン50が、制御装置11およびワークステーション13内に格納されるものとして図示される一方で、ルーチン50は、代わりに、または加えて、例えば、フィールドデバイス15〜22のいずれかを含む、他のデバイス内に格納され、実行される可能性がある。各モデル同定ルーチン50は、制御ルーチン42、44、46等の1つ以上の制御ルーチンに通信可能に連結され、1つ以上の操作された変数(例えば、制御装置出力)および1つ以上の測定されたプロセス変数を受信する。各モデル同定ルーチン50は、プロセスの混乱または制御装置信号(設定点の変化を含む)および1つ以上の測定されたプロセス変数に基づいて、1つ以上のプロセスループまたはプロセスに対するプロセスモデルを高速で同定することに関与する。任意の特定のモデル同定ルーチン50が、特定の関連する1組の操作された変数(例えば、制御装置出力もしくは設定点)および制御装置出力によって制御されているプロセス変数に対するプロセスモデルを決定し得る一方で、モデル同定ルーチン50は、任意の所望の1組の操作された変数およびプロセス変数の間の関係を決定してもよく、または該1組の変数に関連付けられたプロセスモデルを決定してもよく、特定の制御ループに関連付けられた1組の操作された変数およびプロセス変数に対するプロセスモデルの決定に限定されない。
図1に図示するように、シミュレーションシステム52は、ワークステーション13のうちの1つに格納され、それによって実行されてもよい。シミュレーションシステム52は、モデル同定ルーチン50のうちの1つ以上に通信可能に連結され、シミュレーションを実行するために、モデル同定ルーチン50によって構築される1つ以上のプロセスモデルを使用する。この場合、シミュレーションシステム52は、プロセスモデルが構築されている際に、ルーチン50からプロセスモデルを受信するように、モデル同定ルーチン50のいずれかまたは全て通信可能に連結されてもよい。ユーザは、シミュレーションシステム52を使用してプロセスシミュレーションを実行し、それによって、同定されたプロセスモデルに基づいて、プロセスの将来の動作をシミュレートしてもよい。以下に提供される考察から理解されるように、モデル同定ルーチン50は、動作プロセスからのフィードバックに基づいて、プロセスモデルまたはプロセス関係を高速で決定することが可能であるため、シミュレーションシステム52は、制御装置11が実際に、完全な制御応答を実行する(制御装置11が、プロセスの混乱またはプロセス変数設定点の変化に応答してプロセス変数を制御する)前に、立ち上がって稼働していてもよく、制御装置11によって制御されているプロセスまたはプロセスループをシミュレートすることが可能であってもよい。この特徴によって、シミュレーションシステム52は、プロセス制御システム10のセットアップ後に、またはプロセス制御システム10の変化後にすぐに有用となり、制御装置11がまだ、特定のプロセスの混乱、外乱、または設定点の変化に応答してプロセスを制御している間に、シミュレーションシステム52は、プロセス制御ループのチューニングにおいて有用となる。
ここで、操作された変数(外乱変数を含む)とプロセス変数との間のプロセスモデルまたは関係を高速で決定する方法を実行するモデル同定ルーチン50の動作を、図2〜図6と併せて説明する。一般的に言えば、積分プロセス、自己調整プロセス、およびランナウェイプロセスを含む、それらのオープンループ制御応答によって定義される、3つの基本的な種類のプロセスが存在する。積分プロセスにおいて、プロセス変数は、操作された変数のステップ変化に応答して、ほとんど定常な状態で継続的にランピングする。自己調整プロセスにおいて、プロセス変数は、操作された変数のステップ変化に応答して、新しい定常状態値に向かってランピングし、新しい定常状態値に近づくにつれて減速し、最終的には、新しい定常状態値において横ばい状態になる。自己調整プロセスは、概して、負のフィードバックプロセスと表現される。一方で、ランナウェイプロセスでは、プロセス変数は、操作された変数のステップ変化に応答して、プロセス変数が、何らかの方法でプロセスを停止させる制御システム内のリリーフまたはインターロック設定に達するまで、加速的な速度でランピングする。ランナウェイプロセスは、概して、正のフィードバックプロセスと表現される。
図2は、レベルプロセスおよび特定のバッチプロセスに典型的な、例示的な積分プロセスのオープンループ制御応答を示す。図2に図示するように、制御装置出力(すなわち、操作された変数)のステップ変化に応答して、プロセス変数PVのランプ速度は変化し、定常状態値において直線になることなく、基本的に一定のランプ速度でランピングし続ける。典型的には、操作された変数MVの変化の前の時間から、操作された変数MVの変化後の有意な期間までのランプ速度の変化は、オープンループテストからの積分ゲイン(K)を同定するために使用される。閉ループ制御に対して、プロセス変数PVは、概して、テストの前後の設定点で安定する。この場合、初期プロセス変数ランプ速度は、典型的には、ゼロであり、応答期間全体にわたるプロセス変数ランプ速度は、積分ゲインKを同定するために使用される。いずれの場合においても、積分プロセスの積分ゲインKは、操作された変数の変化の前後のプロセス変数のランプ速度の変化として計算することができ、


と数学的に表現することができ、式中、
ΔMVは、操作された変数の変化であり、
ΔPVは、期間ΔTにわたるプロセス変数の変化であり、それは、操作された変数の有意な変化によって始められるプロセス変数の変化の直前に生じ、
ΔPVは、期間ΔTにわたるプロセス変数の最大変化であり、それは、操作された変数の有意な変化によって始められるプロセス変数の変化後に生じる。
概して、この計算は、これらの変数の範囲内の変化率として表現される、プロセス変数PVおよび操作された変数MVの変化を使用して行われる。
同様に、図3は、自己調整プロセスのオープンループ応答を示す。図3からわかるように、操作された変数MVの変化後(時間tで生じるものとして示される)、プロセス変数PVは、無駄時間の期間θにわたってほぼ定常または一定のままであり(すなわち、プロセス変数PVは、いかなる有意な変化も受けない)、したがって、無駄時間の期間θの終了までノイズ帯域内にとどまる。その後、プロセス変数PVは、時間とともに徐々に上昇し、有意な期間後、静止点または新しい定常状態値において横ばい状態になり始める。この場合、プロセスは、オープンループゲインKおよびプロセス時定数τ によって表現またはモデル化され得る。オープンループゲインKは、
=ΔPV/ΔMV
として計算されてもよく、式中、
ΔMVは、操作された変数の変化であり、
ΔPVは、時間tにおける初期値とプロセス変数の最終静止値との間のプロセス変数の総変化である。
この場合もやはり、この計算は、典型的には、これらの変数の範囲の割合として表現される、プロセス変数の変化ΔPVおよび操作された変数の変化ΔMVを使用して行われる。いずれの場合においても、図3に図示するように、支配的な負のフィードバックプロセス時定数τ は、概して、プロセス変数PVの値の総変化の0.63倍として計算される(すなわち、0.63*ΔPV)。
図4は、高発熱反応器温度制御状態において最も一般的に見られるランナウェイプロセスの典型的な応答を示す。図4に図示するように、ランナウェイプロセスにおいて、操作された変数MVの変化に応答して、プロセス変数PVは、操作された変数MVの変化後しばらくまで、ノイズ帯域内にとどまり、その時間は、プロセス無駄時間θとして定義される。その後、プロセス変数PVは、プロセス内の正のフィードバックによって時間とともに増加する傾向があるランプ速度で変化する。例えば、いくつかの発熱プロセスにおいて、反応速度の増加(温度の上昇とともに生じる)は、より大きい放熱を引き起こし、次いで、温度をさらに上昇させ、さらに大きい反応速度をもたらす、等々。プロセスの正のフィードバックからの温度応答の加速によって、最終的には、制御システムが反応をクエンチすることができない「引き返し限界」点に達する。これらの場合、例えば、測定されている圧力は、リリーフ弁の設定をすばやく超えることができるか、またはシステム内の圧力弁内のディスクを破裂させることができ(例えば、数分で)、反応器の内容物をフレアシステムへと飛ばす結果となる。それ故に、正のフィードバックからの加速が引き返し限界点に達する前に、温度制御装置が初期ランプ速度に反応することが重要である。この結果は、典型的には、制御中に可能な限り高い制御装置ゲインを使用することによって、達成することができる。
いずれの場合においても、ランナウェイプロセスは、プロセスゲインKおよび支配的な正のフィードバック時定数τ を用いてモデル化することができる。ここで、プロセスゲインは、
=Δ%PV/Δ%CO
として計算され、式中、
Δ%PVは、有意な期間にわたるプロセス変数の変化(パーセント)であり、
Δ%COは、パーセントで表された制御装置出力(すなわち、操作された変数)の変化である。
さらに、正のフィードバック時定数τ は、典型的には、プロセス変数PVがΔ%PVの1.72倍に達するのにかかる時間として設定される。当然のことながら、ランナウェイプロセスでは、プロセスの不安定な性質のため、特徴テストのほとんどは、閉ループ制御状態で実行される。
図2〜図4のグラフからわかるように、高プロセスゲインを有する高速作動プロセスおよび大きな支配的時定数を有する低速プロセス等のいくつかの非積分プロセスは、無駄時間の期間θの直後に、制御領域において積分または「近似積分」応答を有すると特徴付けられ得る。特に、図2に図示するように、操作された変数MVの変化後、および無駄時間θの後、積分プロセスのプロセス変数PVのランプ速度は、すぐに変化し、非常にすばやく接する、またはほとんど定常な状態のランプ速度に達する傾向がある。図3および図4からわかるように、この同一の現象は、実際には、無駄時間の期間θの終了直後の少なくとも短期間にわたって、図示された自己調整およびランナウェイプロセスの両方において生じる。図3に関して、図3のグラフにおいて、自己調整応答全体を図示する空間が限られているため、例示的なプロセス応答が、とりわけ低速のプロセスに関連付けられないことに留意されたい。しかしながら、プロセス産業において対象となるほとんどの自己調整プロセスは、図3に示す時定数よりも1桁を上回って大きい時定数を有する。これらの場合、図3からわかるような新しいランプ速度に対する初期応答の折れ曲がり(二次時定数による)は、あまり著しくなく、プロセス変数PVのランプ速度は、変曲点に対する接線をよりよく表している。
伝統的な積分プロセスが純粋なバッチまたはレベルプロセスである一方で、典型的な工業化学プロセスの10%未満が積分プロセスである。さらに、典型的な工業化学プロセスの1%未満がランナウェイプロセスであり、それは、プラスチックおよび特殊化学製品製造プロセスで使用される高発熱反応器にほぼ例外なく関連付けられている。したがって、工業化学プロセスの90%を超えるものが、自己調整プロセスである。しかしながら、上記に提供される理由から、化学産業に見られる多くの連続およびフェドバッチプロセス(または少なくとも最大の直接的な経済的利益を有するプロセス)は、本明細書に記載するモデリング目的で、「近似積分」プロセスとして機能し、かつそのように扱うことができる。特に、本明細書で使用する場合、「近似積分」プロセスは、プロセス変数が、プロセス無駄時間の期間の終了後の短期間にわたる操作された変数のステップ変化に応答して、ほとんど一定の速度でランピングする傾向があるという点で、プロセス無駄時間の期間の終了後の少なくとも2つの無駄時間にわたって、積分プロセスと同様に初期に反応するプロセスである。
プロセス制御産業において対象となるほとんどのプロセスが、積分プロセスであるか、または近似積分プロセスとして特徴付けることができるという事実の結果、以下に記載するプロセスに対するプロセスモデルを高速で同定する方法は、これらの種類のプロセスの全てに機能することが可能である。一般的に言えば、本明細書に記載するプロセスに対するプロセスモデルを高速で同定する方法は、操作された変数の変化後の短期間の操作された変数の変化に対するプロセス変数の応答に基づいて、プロセスに対するプロセス無駄時間θおよび積分ゲインKを決定する。上記のように、この技術は、積分プロセスループ、および「近似積分」プロセスループとして特徴付けることができる自己調整またはランナウェイプロセスループを含む、多くの異なる種類のプロセスまたはプロセスループに適用可能である。
より具体的には、比較的正確なプロセスモデルは、プロセス無駄時間の期間の終了直後または終了後間もなくの短期間にわたるプロセス変数の応答に基づいて、プロセスの積分ゲインを推定または評価することによって、プロセスに対して構築され得る。実際に、積分および近似積分プロセスに対して、いったんプロセスの無駄時間の期間が終了すると、プロセス変数は、非常にすばやく、全プロセス応答時間にわたって、特にオープンループ制御中に、ほとんど一定のままであるランプ速度で変化する傾向がある。したがって、このプロセス変数ランプ速度は、プロセスの全応答期間が生じるまで、またはプロセスが操作された変数の変化に応答して定常状態に達するように制御されるまで待つ必要なく、プロセス応答期間の早期の時点で測定することができ、次いで、この測定されたランプ速度は、プロセスに対する積分ゲインを決定するために使用することができ、それは、プロセスゲインおよび支配時定数等のプロセスの他の特徴パラメータ(プロセスモデルパラメータ)を推定するために使用することができる。結果として、プロセスモデルは、制御または操作された変数の変化の直後の比較的短期間にわたるプロセス変数の応答に基づいて、それらの最終安定点に達するのに数分、数時間、または数日さえかかるプロセス等の低速応答プロセスに対してでさえ、高速で決定または同定することができる。
当然のことながら、プロセス無駄時間を決定することは、設定点の変化または制御装置の出力等の操作された変数の変化がプロセスに提供される時間を決定すること、および制御されたプロセス変数(または他の対象となるプロセス変数)を測定し、プロセス変数が操作された変数の変化に応答して変化し始める時を同定することを含む。次いで、プロセス無駄時間が、制御装置出力(操作された変数)の変化とプロセス変数の変化の開始との間の時間として決定される。当然のことながら、プロセス無駄時間を推定する多くの既知の方法が存在し、これらの技術のいずれも、プロセスにおけるプロセス無駄時間を決定するために使用することができる。
プロセスの積分ゲインKを決定または推定するために、該方法は、無駄時間の期間θの終了後の短期間にわたるプロセス変数のランプ速度を同定または測定し、同定されたランプ速度を使用して、操作された変数の変化に対する経時的なプロセス変数の変化の比を決定する。プロセス変数ランプ速度が決定される無駄時間の期間θの終了後の短期間は、概して、プロセス応答時間の中間点前等の無駄時間の期間の終了後のプロセス応答時間の初期部分内、無駄時間の期間の終了後の1つまたは数個の無駄時間内、無駄時間の期間の終了後の10個の無駄時間内等であってもよい。例えば、該技術は、プロセス無駄時間の期間の終了後の同定されたプロセス無駄時間の2〜6倍拡大する期間内のプロセス変数のランプ速度を決定し得る。しかしながら、プロセス変数ランプ速度は、同定された無駄時間の2倍以上に等しい期間等、無駄時間の期間の終了直後または終了後間もなくの他の所望の期間にわたって決定されてもよい。一実施形態では、プロセス変数ランプ速度は、無駄時間の期間の終了後の多くの連続した(例えば、6〜10個の)期間にわたって、複数回測定されてもよく、各期間は、例えば、同定されたプロセス無駄時間の長さである。この場合、次いで、該方法は、同定されたプロセス変数ランプ速度として測定されたランプ速度の最高または最も急な(すなわち、最大)ランプ速度を選択してもよい。他の実施形態では、選択または同定されたプロセス変数ランプ速度は、プロセス無駄時間の期間の終了直後または終了後間もなくのプロセス変数応答中の異なる時間に対して決定された、複数の測定されたランプ速度の平均値、中央値、または他の統計的基準であってもよい。さらに、単一プロセス変数ランプ速度は、2つ、3つ、またはそれ以上の無駄時間に等しい期間等、無駄時間の期間の終了後の任意の所望の期間に及ぶデータに基づいて、測定または決定されてもよい。
いったん決定されると、プロセス変数ランプ速度は、プロセス積分ゲインKを決定するために使用される。特に、プロセス積分ゲインKは、操作された変数の変化(操作された変数の変化率で表される)に対する経時的なプロセス変数ランプ速度の変化率(すなわち、経時的なプロセス変数の変化率で表されるプロセス変数ランプ速度)の比として決定されてもよい。この関係は、
=(ΔPV/ΔT−ΔPV/ΔT)/ΔMV
として数学的に表現されてもよく、式中、
ΔTおよびΔTは、ランプ速度を決定するための時間間隔であり、
ΔPVおよびΔPVは、時間間隔ΔTおよびΔTのそれぞれの間の測定されたプロセス変数(プロセス変数範囲の割合で)の最大変化であり、
ΔMVは、操作された変数範囲の割合での操作された変数の変化である。
ここで、ΔTは、無駄時間の期間θの終了前の任意の時間間隔であってもよく、ΔTは、無駄時間の期間θの終了後の任意の時間間隔であってもよいが、好ましくは、無駄時間の期間θの終了直後または終了後間もなくである。さらに、ΔTおよびΔTは、1つの無駄時間から6つの無駄時間等、プロセス応答時間と比較して、比較的短期間であってもよい。
その後、同定されたプロセス無駄時間θおよび積分ゲインKは、プロセスゲイン、プロセス無駄時間、およびプロセスの支配時定数等の1つ以上のプロセスモデルパラメータを決定するために使用されてもよく、または常微分方程式(ODE)プロセスモデル等の第1原理モデルの因数、数量、または変数を決定するために使用されてもよい。
理解されるように、推定されたプロセス無駄時間θおよび推定された積分ゲインKは、操作された変数(または外乱変数)の変化後の比較的短期間、例えば、操作された変数の変化後の2〜10個の無駄時間で決定できるため、プロセスに対するプロセスモデルは、非常に高速で決定することができ、実際には、多くの場合、制御装置が、操作された変数の変化に応答して定常状態に達するようなプロセス変数の制御を完了する前に決定することができる。
このようにして、プロセスモデルを高速で同定する一般化された方法は、プロセス変数において感知できる程度の応答が存在する前の時間として、プロセス無駄時間を同定すること、および無駄時間の前後からのランプ速度の変化から、積分プロセスゲインを同定することを含む。ランプ速度の変化を同定するための期間は、2つの無駄時間ほど短くすることができ、最大で任意の数の無駄時間に及んでもよいが、常に、全プロセス応答時間よりも短い。計算は、ランプ速度が減少するか、または減少し始めるまで、積分ゲインの決定を精緻化し続けてもよい。理解されるように、無駄時間および積分ゲインの計算は、概して、ループ設定点の変化後、または外乱変数、操作された変数、もしくは測定可能なプロセス変数に影響を及ぼすプロセス入力の定量化可能な変化を引き起こす最終制御要素後に開始する。これらのプロセス出力は、例えば、PIDプロセス変数、MPC制御変数、または任意のプロセス、経済、もしくは品質変数である可能性がある。次いで、積分ゲインKは、実験および/もしくはハイブリッド実験ODEモデル、またはプラントシミュレーション用の他のモデルを提供するために使用することができる。
さらに、この技術を使用してプロセスモデルを自動的に同定および展開するための時間は、ほんの数分間に減少することができ、非常に短期間でのプラント全体のシミュレーションの構築を可能にすることが推定される。積分ゲインKはまた、積分のために直接、積分ゲインKを使用することによって、材料とエネルギーとのバランスに基づいて、ODEモデルをパラメータ化するために、または自己調整および非自己調整の正のフィードバックプロセスに対して、近似積分ゲインに対するプロセスゲインの比として、プロセス時定数を計算するためにも使用することができる。
より具体的には、自己調整およびランナウェイプロセスの両方に対して、プロセスゲインKは、
=PV/MV
として計算または近似することができ、式中、PVおよびMVは、操作された変数の変化の直前の、または該変化におけるプロセス変数および操作された変数の初期値である。当然のことながら、所望の場合、プロセスゲインを推定する他の方法が代わりに使用されてもよい。
さらに、自己調整に対する負のフィードバックプロセス時定数τ 、またはランナウェイプロセスに対する正のフィードバックプロセス時定数τ は、
τ =K/K
τ =K/K
として計算することができる。
したがって、この場合、プロセスゲインKは、操作された変数の変化直前の初期の操作された変数に対する初期プロセス変数の比として推定される。実験およびハイブリッドモデルが、入力として操作された変数の偏差を使用し、出力としてプロセス変数の偏差を提供し、プロセス産業において普及している動作点非線形性を取り扱うことが重要である。
図5は、例えば、プラントまたはプラント内のプロセスのオンラインまたは進行中の操作中の、プロセス変数と操作された変数、すなわちPVとMVの特定の対に対するプロセス変数無駄時間、ランプ速度、積分ゲイン、および他のプロセスモデルパラメータを決定するために、図1のモデル同定モジュール50のうちの1つ以上を実装するために使用することができる、簡略化した機能ブロック図60を示す。当然のことながら、プロセス変数PVは、操作された変数MVによって制御されているプロセス変数の測定された値であるか、または操作された変数MVの影響を受け、かつ操作された変数MVとの関係またはモデルが望ましい、任意の他のプロセス変数である可能性がある。さらに、操作された変数MVは、プロセス変数に直接または間接的に影響を与える制御装置出力、設定点、外乱変数、または任意の他の変数である可能性がある。
図5に図示するように、対象となるプロセス変数PVおよび操作された変数MVは、無駄時間ブロック62に提供され、それは、操作された変数MVの変化を検出する。無駄時間ブロック62は、操作された変数の変化を記録し、操作された変数の変化を示す信号ΔMVを生成する。無駄時間ブロック62はまた、操作された変数MVの変化を検出した後のプロセス変数値を記録し、プロセス変数および操作された変数のこの特定の対に関連付けられたプロセス無駄時間θを検出または決定するために、経時的なプロセス変数値を監視する。プロセス変数PVが、操作された変数MVの変化後に、著しく変化し始める時(ノイズ帯域の外に)、無駄時間ブロック62は、プロセス変数PVが操作された変数MVの変化に応答するか、または該変化に応答して変化し始めるのにかかった時間として、プロセス無駄時間θを決定または計算する。当然のことながら、プロセス変数および操作された変数の測定に基づいて、プロセス無駄時間θを決定するために使用され得る、多くの異なる方法または技術が存在し、これらの技術のいずれも、ブロック62において使用することができる。
同定されたプロセス無駄時間θを表すブロック62の出力は、遅延ブロック64およびランプ検出回路またはブロック66に提供される。遅延ブロック64は、プロセス変数PVの現在の測定値を受信し、この測定値を、決定されたプロセス無駄時間θに等しい時間遅延させる。ランプ検出ブロック66は、1つの無駄時間の期間θにわたるプロセス変数の変化ΔPVを検出するために、プロセス変数PVの遅延値とプロセス変数PVの現在の値との間の差を決定する、加算器67を含む。ランプ検出ブロック66はまた、加算器67の出力の絶対値を決定する絶対値ブロック68を含んでもよく、単一の無駄時間の期間θにわたるプロセス変数の変化の値ΔPVとして、ランプ速度を生成するために、ブロック68の出力を無駄時間θによって除算する除算器回路69をさらに含んでもよい。所望の場合、プロセス変数の変化の値ΔPVは、除算器ブロック69に送達される前のプロセス変数PVの範囲内の変化率として表されるか、またはそれに変換されてもよい。
次いで、プロセス変数ランプ速度は、例えば、2〜10個の無駄時間の期間等のある特定の期間にわたる最大ランプ速度値 を決定する各計算後に、ランプ速度検出ブロック6
6の出力を格納または分析し得る、最大値検出回路またはブロック70に提供される。所望の場合、ランプ速度ブロック66は、無駄時間の期間毎に複数回、ランプ速度を決定し、各計算後に、このランプ速度を最大値検出ブロック70に出力してもよい。次いで、最大値検出ブロック70は、ランプ速度ブロック66によって生成されるランプ速度の最大のものを決定することができる。あるいは、プロセス変数応答中の無駄時間の期間の終了後のある所定の時間にわたって、またはランプ速度が減少し始めるまで、連続的に、またはほぼ連続的にランプ速度を決定するように、遅延ブロック64およびランプ速度ブロック66は、連続的に動作してもよい。この場合、最大値検出ブロック70は、この連続的な期間またはほぼ連続的な期間中、ブロック66によって出力される最大ランプ速度を検出する。最大値検出ブロック70は、何らかの他の統計的基準、または平均ランプ速度、中央ランプ速度等のブロック66によって決定される種々のランプ速度に関連付けられた値を決定するブロックで置き換えられてもよい。
いずれの場合においても、本明細書に記載するブロック64、66、および70は連動して、それぞれが1つの無駄時間の期間(または所望の場合、複数の無駄時間の期間)の長さに等しい1組の期間にわたって見出される、最大ランプ速度または他の統計的ランプ速度を計算または決定し、それによって、プロセス変数無駄時間の期間の終了直後または終了後間もなく(例えば、無駄時間の期間の終了後の2〜10個の無駄時間に等しい時間内)のプロセス変数に関連付けられた最大ランプ速度を決定する。同定された無駄時間は、プロセス変数の変化が無駄時間中および無駄時間後に計算されるように、遅延ブロック64をすぐに更新するために使用することができる。ここで、ランプ速度の検出された最大変化を使用することが好ましい。時間間隔ΔTおよびΔTに対する無駄時間の使用によって、該方法は、自己調整、積分、およびランナウェイプロセスを含むがこれに限定されないプロセスに対する、プロセスゲインおよび制御装置ゲインの同定に適用可能となる。特に、時間間隔ΔTおよびΔTに対する無駄時間の使用は、無駄時間が上記のプロセス時定数よりも大きいプロセスへ該方法の幅を広げる。遅延ブロックは、無駄時間の変化がブロック出力を阻まない、DeltaV製品における種類の無駄時間ブロックを含むがこれに限定されない。当然のことながら、遅延ブロック64は、代わりに、検出された無駄時間の倍数、例えば、無駄時間の2倍、3倍等、単一の無駄時間よりも大きく、プロセス変数PVを遅延させる可能性があることを理解されたい。この場合、除算器ブロック69は、遅延ブロック64で使用される期間と同一の期間で、プロセス変数ΔPVの検出された変化を除算する。
図5からわかるように、最大値検出ブロック70は、検出された最大ランプ速度を積分ゲイン決定ブロック72に出力し、該ブロックは、検出された最大ランプ速度値および操作された変数の変化ΔMV(操作された変数値範囲の変化率として表されるか、またはそれに変換され得る)を使用して、上記の積分ゲインKを計算する。次いで、決定ブロック72は、計算された積分ゲイン値Kをプロセスモデル生成器74に提供し、該生成器はまた、無駄時間ブロック62から検出されたプロセス無駄時間θも受信する。プロセスモデル生成器74は、これらの値を上記の方法で使用し、自己調整またはランナウェイプロセスに対するプロセスゲインK、自己調整またはランナウェイプロセスに対する負または正のプロセスフィードバック時定数τ 、τ 等、1つ以上の追加のプロセスモデルパラメータを決定する。追加的または代替的に、所望の場合、プロセスモデル生成器ブロック74は、1つ以上の常微分方程式モデルで使用される変数値を構築するために、積分ゲインKおよび/またはプロセス無駄時間θを使用してもよい。プロセスモデル生成ブロック74は、積分ゲインKおよび無駄時間θを含む、これらのプロセスモデルパラメータまたは値のいずれかまたは全てを出力してもよく、これらの値をプロセスモデルとして、チューナユニットまたは制御ルーチン(図1の制御ルーチン42、44、46のうちの1つ等)、自動チューニングルーチン、シミュレーションルーチン(図1のシミュレーションルーチン52等)、またはプロセスプラント内の何らかの動作を実行するためにプロセスモデルを使用する任意の他の制御モジュールに提供してもよい。
ブロック70は、ブロック66によって出力される最大ランプ速度を検出するものとして本明細書に記載されているが、ブロック70は、代わりに、平均ランプ速度、中央ランプ速度、最小ランプ速度等を含む、ブロック66によって出力されるランプ速度の任意の他の所望の統計値を決定および使用できる可能性がある。しかしながら、最大ランプ速度の使用が好ましく、その理由は、制御目的で使用される時に最も安全または最も高速の制御装置応答を提供する、最も控えめな(すなわち、最大の)積分ゲインKを提供するからである。この状態は、制御装置にとって、プロセスが引き返し限界点に達することを防ぐことが重要である、例えば、ランナウェイプロセスにおいて必要な場合がある。
また、プロセス無駄時間中およびプロセス無駄時間後の両方における操作された変数の変化に基づく、プロセス変数の最大変化を計算するために、遅延ブロックにおいて同定された無駄時間を使用することによって、本明細書に記載する高速モデリング法が、無駄時間がプロセス時定数よりも大きいプロセス、すなわち、無駄時間支配プロセスで使用されることも可能になる。制御装置ゲインに対する結果として得られた一般方程式は、以下のように、無駄時間支配プロセスに対する制御装置ゲインをもたらすものとして示すことができる。


式中、
=積分ゲイン、
ΔPVmax=プロセス変数の観察された最大変化、
ΔCOmax=制御装置出力(例えば、操作された変数)の変化、
Δt=ΔPVmaxが測定される時間の変化
である。
また、PID制御装置に対する制御装置ゲインKが以下のように計算され得ることもよく知られている。


方程式(1)を方程式(2)に代入すると、


が得られる。
時間間隔が観察されたプロセス無駄時間(Δt=θ)に等しく、かつプロセス変数および制御出力を、無駄時間パラメータを観察されたプロセス無駄時間θに等しく設定した無駄時間ブロックを通して渡すことによって、ΔPVmaxおよびΔCOmaxが作成される場合、積分プロセスゲインKは、単純に、


である。
最大外乱除去に対するチューニング係数Kは、例えば、自己調整プロセスに対して0.4、積分プロセスに対して0.5、およびランナウェイプロセスに対して0.6に設定されてもよく、それは、観察された無駄時間(λ=θ)に等しいλに対応する。更新間隔が定常状態へのプロセス時間よりもはるかに大きい条件に対して、係数Kは、1.0に設定されてもよい。当然のことながら、係数Kはまた、同様に他の方法で計算されてもよい。
ある場合において、プロセス変数の最大変化のチェックは、制御装置出力(操作された変数)の変化がトリガレベルより上まで上昇した後に1つのプロセス無駄時間を開始する可能性があり、例えば、4つ以上の無駄時間間隔にわたって継続する可能性がある。プロセス無駄時間は、制御装置出力(操作された変数)の変化の開始から、ノイズ帯域を超えるプロセス変数の観察された変化までの時間間隔として同定される。ノイズ帯域は、予め設定することができ、または自動的に同定することができる。テストは、手動での制御装置出力の変化、または制御装置ゲインが高い場合の設定点の変化に有効である。
高速更新およびノイズに対する最小の反応を確実にするために、このスキームで使用される無駄時間ブロックが、無駄時間間隔にわたる遅延プロセス変数および遅延制御装置出力変数の変化を計算するために、これらの変数の連続的またはほぼ連続的な繋がりを作成するために使用されることが望ましい。この場合、遅延ブロックは、観察された無駄時間未満(例えば、1つの無駄時間の期間当たり10または100回の測定)で時間的に分離される、一連の遅延プロセス変数値を生成し得、加算器は、各遅延プロセス変数値に対するプロセス変数の差(およびプロセス変数値の当時最新の値)を決定することができ、それによって、一連のプロセス変数差分値を生成する。このように、プロセス変数ランプ値は、無駄時間の期間に等しい長さを有する任意の特定の期間中、何度も測定される。理解されるように、この技術を使用して、この方法は、無駄時間支配ループに対するプロセスモデルを高速で決定するために適用でき、かつそのために使用することができ、ここで、制御装置ゲインは、単純に、オープンループプロセスゲインの因数分解された逆数である。
いずれの場合においても、無駄時間支配ループに対するPID制御装置ゲインKは、


として決定され得る。
図6は、例えば、モデル同定および生成モジュール50のうちの1つ以上によって決定される多くの異なるプロセスモデルを使用して、プロセスシミュレーションを実装するシミュレーションシステム80を示す。特に、積分プロセスに対して、シミュレーションシステム80は、シミュレーションルーチンを実行するために、積分ゲインKおよびプロセス無駄時間θを使用してもよい。しかしながら、自己調整プロセスおよびランナウェイプロセス等の異なる種類のプロセスに対して、シミュレーションシステム80は、プロセスモデリングおよびシミュレーションを実行するために、積分ゲインKから計算されるプロセスゲインKおよび支配的時定数τ またはτ を使用してもよい。さらに、シミュレーションシステム80は、常微分方程式モデルにおける変数を構築するために、積分ゲインKおよび/またはプロセス無駄時間θを使用してもよい。
より具体的には、図6に示すシミュレーションシステム80は、異なる種類のプロセスをモデル化するために使用できる、多くの異なるプロセスモデルのいずれかまたは全てを使用して、シミュレーションを実行する。特に、シミュレーションシステム80は、操作された変数MVの現在の値から操作された変数MVの初期値を減算し、操作された変数の変化ΔMVを生成する、加算ブロック82を含む。次いで、操作された変数の変化ΔMVは、無駄時間θだけ、操作された変数値の変化ΔMVを遅延させる、遅延回路または遅延ブロック84を通して提供される。次いで、操作された変数値の遅延変化ΔMVは、4つの異なるモデルストリームまたは分岐のそれぞれに提供され、それらのそれぞれは、操作された変数値の変化ΔMVに対するプロセス変数PVの反応を予測またはシミュレートするために、異なる種類のプロセスモデルを使用する。
第1のモデル分岐において、ブロック86は、例えば、常微分方程式(ODE)モデルの形態で、第1原理モデルを実装する。ODEモデルは、モデルの常微分方程式で使用される第1原理パラメータのうちの1つ以上を推定するために、積分ゲインKおよび場合によっては無駄時間θを使用し、ブロック86の出力において、操作された変数の遅延変化ΔMVに基づいて、プロセス変数の推定された変化ΔPVを生成するために、モデルの常微分方程式を解く。
典型的には、積分プロセスに関連付けられるか、またはそれをシミュレートするために使用される、第2のモデリング分岐において、操作された変数の遅延変化ΔMVは、プロセス変数値の推定された変化ΔPVを生成するために、積分ゲインKを使用して、この信号を積分する積分ブロック88に提供される。積分ブロック88の出力は、当然のことながら、積分が継続するにつれて経時的に変化する。
典型的には、自己調整プロセスに関連付けられた、第3のモデリングストリームにおいて、操作された変数の遅延変化ΔMVは、乗算またはゲインブロック90に提供され、該ブロックは、操作された変数の遅延変化ΔMVをプロセスゲインKで乗算する。ゲインブロック90の出力は、経時的にプロセス変数の変化の値ΔPVを推定するために、負のプロセスフィードバック時定数τ を使用する、減衰回路の形態であってもよい、フィルタ92に提供される。
典型的には、ランナウェイプロセスに関連付けられる、第4のモデリングストリームにおいて、操作された変数の遅延変化ΔMVは、乗算またはゲインブロック94に提供され、該ブロックは、操作された変数の遅延変化ΔMVをプロセスゲインKで乗算する。ブロック94の出力は、例えば、指数関数的増加回路またはブロックであってもよく、かつ経時的なプロセス変数の変化ΔPVを推定するために、正のフィードバックプロセス時定数τ を使用する、正のフィードバック回路96に提供される。
図6に図示するように、4つのモデリング分岐のそれぞれからのプロセス変数の推定された変化ΔPVは、スイッチ100に提供され、該スイッチは、任意の特定の場合においてプロセス変数PVの出力を実際に推定するために、4つのモデリング技術またはプロセスモデルのどれをシミュレーションで使用するかを選択するために、ユーザまたはソフトウェアによって操作されてもよい。4つのモデリングストリームのうちの1つによって決定されるプロセス変数の推定された変化ΔPVは、スイッチ100によって加算回路またはブロック102に渡され、ここで、プロセス変数のこの推定された変化ΔPVは、プロセス変数PVの推定値を生成するために、プロセス変数の初期値PV(すなわち、操作された変数MVが変化する時間におけるプロセス変数PVの値)が加算される。当然のことながら、最終の推定されたプロセス変数PVは、プロセス変数の変化ΔPVが推定される時間に依存する。
いずれの場合においても、4つのモデリングストリームのそれぞれは、1組の異なる時間のそれぞれにおいて、または時間範囲にわたって連続的に、プロセス変数PV応答の推定値を生成することができ、それによって、操作された変数MVの変化に対するプロセス変数PVの全応答の推定値を生成する。したがって、プロセス変数PVの全応答は、操作された変数MVの変化に対するプロセス変数PVの応答をシミュレートまたは推定するために、制御範囲にわたって推定またはシミュレートできる。それによって、この特徴は、ユーザが、より良好な、またはより望ましい制御応答を提供するために、制御応答または制御動作を修正または変更することを可能にする。例えば、ユーザは、プロセスモデルシミュレーションに基づいてより良好な制御応答を得るように制御装置を再チューニングするために、制御装置チューニングパラメータ等の新しい制御装置パラメータを生成するために、シミュレーションを使用してもよい。興味深いことに、シミュレーションシステム80で使用されるプロセスモデルは、操作された変数の変化後に非常にすばやく構築されるため、これらのモデルは、制御装置が、プロセスモデルの構築をもたらした操作された変数の変化に対する制御応答を完了することができる前に(例えば、制御装置が、操作された変数の変化に応答して定常状態に戻るようにプロセスを制御する前に、またはプロセス応答時間の終了前に)、これらのモデルは、これらのモデルが関連するプロセスがシミュレートされることを可能にする。結果として、これらのモデルは、制御装置が、最初にプロセスモデルの生成をもたらした操作された変数の変化そのものに対するより良好な制御装置反応を提供するようにチューニングされることを可能にする。
当然のことながら、図6のシミュレーションシステム80は、図1のシミュレーションブロック52内で使用することができるシミュレーション技術の一実施例に過ぎない。実際には、これらの技術が、操作された変数の変化に対するプロセス変数の初期反応の結果として、またはそれに基づいて計算される、積分ゲインKおよび/またはプロセス無駄時間θを使用する限り、多くの他の種類のシミュレーションルーチンが代わりに使用できる可能性がある。さらに、図6のシミュレーションシステム80は、積分ゲインKおよびプロセス無駄時間θから構築されるプロセスモデルに基づいて、操作された変数MVの変化に対するプロセス変数PVの応答をシミュレートするために、4つの異なるシミュレーション技術の組のいずれかまたは全てを使用するものとして本明細書に記載されているが、シミュレーションシステムは、これらのモデリング技術のうちの単一の1つを使用できる可能性があり、または例えば、図5のシステム60によって構築されるプロセスモデルパラメータのいずれかを使用する、任意の他の種類のシミュレーション技術を実装できる可能性があり、多様な異なる種類のプロセスモデル、または本明細書に記載する特定のプロセスモデルさえも使用して、プロセス変数PVの応答を推定する必要はない。
さらに、所望の場合、ユーザは、ユーザによって知られている場合がある、制御されているプロセスの種類等の要因に基づいて、どのモデリング分岐が特定のシミュレーションで使用されるのか(すなわち、どのようにスイッチ100を設定するのか)を選択または決定してもよい。一方で、ユーザは、異なるモデリング分岐のそれぞれを使用して、操作された変数の変化に対するプロセス変数の応答のシミュレーションを実行してもよく、どのモデリング分岐がこの特定のプロセスまたはプロセスループを最適に表現またはモデル化するのかを決定するために、実際に測定または収集されたデータ(例えば、図1のデータヒストリアン12に格納される)と、各分岐のシミュレーションを比較してもよい。一実施形態では、ユーザは、1組の予め収集または格納されたプロセス変数および操作された変数データに対して、システム80内の分岐のそれぞれのモデリング技術を実行してもよく、どのモデリング分岐が最良のシミュレーションを提供するのか、故に、どの分岐がプロセス変数と操作された変数との間のプロセスまたは関係を最適に特徴付けるのかを決定するために、実際に測定されたプロセス変数応答と推定されたプロセス変数応答を比較してもよい。このように、本明細書に記載するモデル同定およびシミュレーション技術は、該プロセスループで将来使用するための最良の、または最も正確な種類のモデリング技術を決定するために、予め格納されたデータ(操作された変数に対するプロセス変数の測定された応答を示す)に使用できる。
高速のプロセスモデル同定および生成システム50は、1つ以上のプロセスモデルをシミュレーションシステム52に提供するものとして本明細書に記載され、シミュレーションシステム52は、プロセスループをシミュレートするために使用されるものとして記載されているが、ブロック50によって構築されるプロセスモデルは代わりに、または加えて、制御装置(MPCまたはPID制御等のモデルベース制御を実行するための)、オートチューナ(チューニング制御装置用の)等の他の種類のシステムに提供される可能性がある。さらに、本明細書に記載するシミュレーションシステム52は、プロセスループ応答を高速でシミュレートするために使用されてもよく、このシミュレーションシステムの出力は、プロセスモデルが構築された操作された変数の変化そのものに対するより良好な、またはより所望の制御応答を得るようにプロセスループを制御している、制御装置を再チューニングするために使用されてもよい。さらに、本明細書に記載する方法は、プロセスループのプロセス変数と操作された変数との間の関係を超えているが、任意の測定可能な変数、および変数に影響を及ぼす、任意の変更可能な操作された変数MVに適用可能である。さらに、この技術は、真の積分応答を有するプロセス、または「近似積分」応答を有する低速プロセスに対して使用されるプロセスモデルを高速で構築するのに適用可能である(例えば、τ>2θ)。さらに、計算されたプロセス無駄時間θおよび計算された積分プロセスゲインKは、制御装置チューニングおよび制御装置チューニングのため、ならびにハイブリッド常微分方程式(ODE)および実験モデル、積分プロセス実験モデル、低速自己調整実験モデル、および低速非自己調整の正のフィードバック(ランナウェイ)実験モデル等が含まれるが、モデルを構築するために使用されることに限定されないプラント全体のシミュレーションのために使用することができる。
上記のアプリケーションまたはブロックのいずれも、1つ以上の統合アプリケーションのルーチン、モジュール、または他の構成要素として実装され得る。アプリケーション機能性の開示された配設は、単に図示を容易にするためだけに提供され、機能性がコンピュータ上で実装され得るか、またはオペレータもしくは他のユーザに提供され得る広範な方法を示してはいない。さらに、実装されている場合、本明細書に記載するソフトウェアモジュールまたはルーチンのいずれも、磁気ディスク、レーザーディスク、または他の記憶媒体上、コンピュータまたはプロセッサのRAMまたはROM内等、任意のコンピュータ可読メモリ内に格納され得る。同様に、このソフトウェアは、例えば、コンピュータ可読ディスクもしくは他の輸送可能なコンピュータ記憶機構上、または電話線、インターネット、ワールドワイドウェブ、任意の他のローカルエリアネットワークもしくはワイドエリアネットワーク等の通信チャネルを介する等を含む、任意の既知または所望の配信方法を使用して、ユーザ、プロセスプラント、またはオペレータワークステーションに配信されてもよい。さらに、このソフトウェアは、変調もしくは暗号化を行うことなく直接提供されてもよく、または通信チャネルを介して伝送される前に、任意の好適な変調搬送波および/または暗号化技術を使用して、変調および/または暗号化されてもよい。
このように、本発明は、特定の実施例を参照して説明されてきたが、該実施例は、例示目的にすぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に変更、追加、または削除が行われてもよいことは、当業者に明らかであろう。

Claims (9)

  1. プロセスに対するプロセスモデルを生成する方法であって、
    前記プロセス内のプロセス変数および操作された変数に関するプロセスデータを収集することと、
    期間内に生成される前記収集されたプロセスデータから、前記操作された変数の変化後の前記プロセス変数に関連付けられたランプ速度を決定することであって、前記期間は、前記プロセスに関連付けられた無駄時間の期間の少なくとも部分的に終了後でありかつ前記無駄時間の10倍以下の長さである、ランプ速度を決定することと、
    前記決定されたランプ速度を使用して、前記プロセスに対するプロセスモデルを生成することと、
    を含む、方法。
  2. 前記期間は、前記無駄時間以上の長さである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記期間は、前記無駄時間の2倍の長さである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記期間は、非連続の期間を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記プロセスは、非統合プロセス以外のプロセスである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ランプ速度を決定することは、
    等しい長さの異なる期間にわたるプロセス変数ランプ速度の複数の値を決定することと、
    前記プロセス変数ランプ速度の前記複数の値の統計的測定値として、前記ランプ速度を決定することと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記期間は、前記無駄時間の6倍以下の長さである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記期間は、前記無駄時間以上の長さである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記期間は、前記無駄時間の2倍の長さである、請求項7に記載の方法。
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