JP5692971B2 - 受発光素子及びその製造方法、並びに受発光素子を備えた光センサ装置 - Google Patents

受発光素子及びその製造方法、並びに受発光素子を備えた光センサ装置 Download PDF

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Description

本発明は、受発光素子及びその製造方法、並びに受発光素子を備えた光センサ装置に関する。
例えば、特許文献1には、N型シリコン基板上にpn接合を有する半導体層を積層して構成された発光ダイオードが開示されている。また、例えば、特許文献2には、N型シリコン基板の一方の主面に高濃度のP型不純物領域を形成し、他方の主面に高濃度のN型不純物領域を形成して構成されたPINフォトダイオードが開示されている。
特開2003−37287号公報 特開平9−83009号公報
ところで、このような発光ダイオード及びフォトダイオードは共に半導体基板上に形成されているため、これらを同じ半導体基板上に一体化して形成した受発光素子として構成することが考えられる。このような受発光素子は、反射型フォトセンサや透過型フォトセンサ等の光センサ装置に適用することができる。
しかしながら、このように構成された受発光素子では、発光ダイオードの駆動時に供給される電流が半導体基板を介してフォトダイオードに流入し、フォトダイオードからの出力電流(受光強度に応じて出力される電流)にノイズとして混入することがあった。これにより、この受発光素子を適用した光センサ装置では、検出精度が低下するという問題があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、ノイズの混入を抑制することができる受発光素子及びその製造方法、並びにその受発光素子を備える光センサ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る受発光素子は、一方の主面および他方の主面を有する半導体基板と、前記半導体基板の前記一方の主面に設けられた発光ダイオードと、前記半導体基板の前記一方の主面に、前記発光ダイオードと離間して設けられたフォトダイオードと、を備え、前記半導体基板の前記一方の主面において前記発光ダイオードと前記フォトダイオードとの間の位置には溝が形成され、前記フォトダイオードは、前記半導体基板の前記一方の主面にP型不純物を拡散して形成されたP型半導体領域と、該P型半導体領域と離間して配置され、前記半導体基板の前記一方の主面にN型不純物を拡散して形成されたN型半導体領域とを有し、前記P型半導体領域及び前記N型半導体領域の不純物濃度は、前記半導体基板の不純物濃度より高く、前記半導体基板は、前記発光ダイオードが設けられた第1部分と、前記フォトダイオードが設けられているとともに前記第1部分から前記溝を挟んで離れた第2部分と、前記溝よりも前記他方の主面側に位置するとともに前記第1部分および前記第2部分につながった第3部分とを有することを特徴とする。
以上のように構成された受発光素子において、前記溝の深さは、前記P型半導体領域及び前記N型半導体領域の深さより深いことが好ましい。
また、前記発光ダイオードは、前記半導体基板の前記一方の主面上にエピタキシャル成長されたN型半導体層を有し、前記フォトダイオードは、前記N型半導体領域上に、前記発光ダイオードの前記N型半導体層と同時にエピタキシャル成長されたN型半導体層を有するように構成してもよい。或いは、前記発光ダイオードは、前記半導体基板の前記一方の主面上にエピタキシャル成長されたP型半導体層を有し、前記フォトダイオードは、前記P型半導体領域上に、前記発光ダイオードの前記P型半導体層と同時にエピタキシャル成長されたP型半導体層を有するように構成してもよい。
また、本発明に係る光センサ装置は、上記受発光素子を備え、前記フォトダイオードから出力される光電流の大きさによって、被照射物の位置及び濃度のうちの少なくとも1つを検出することを特徴とする。
また、本発明に係る上記受発光素子の製造方法は、前記半導体基板の前記一方の主面上に形成された自然酸化膜を熱処理によって除去する熱処理工程を有し、前記半導体基板に形成される前記P型半導体領域又は前記N型半導体領域に拡散すべき不純物を含む雰囲気中で前記熱処理工程を行うことにより、拡散すべき不純物を前記半導体基板の前記一方の主面に拡散し、前記P型半導体領域又は前記N型半導体領域を構成する不純物拡散領域を形成することを特徴とする。
本発明によれば、ノイズの混入を抑制することができる受発光素子及びその製造方法、並びにその受発光素子を備える光センサ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る受発光素子の平面図である。 図1の受発光素子のII−II線断面図である。 図1の受発光素子のIII−III線断面図である。 図2の要部拡大断面図である。 図1の受発光素子のIII−III線断面における製造工程を示す図である。 図1の受発光素子のIII−III線断面における製造工程を示す図である。 図1の受発光素子のIII−III線断面における製造工程を示す図である。 図1の受発光素子を備えた光センサ装置の一実施形態を示す断面図である。 図3の受発光装置の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る受発光素子及びこれを備えた光センサ装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る受発光素子1は、半導体基板3と、半導体基板3上に設けられた複数(図示例では16個)の発光ダイオード5と、半導体基板3上に設けられた複数(図示例では16個)のフォトダイオード7とを備えている。
半導体基板3は、不純物を含まない真性半導体又は不純物を低濃度で含む不純物半導体で形成された高い電気抵抗を有するものであり、例えば、電気抵抗率が3000〜6000Ω・cmである真性シリコン基板を用いることができる。
図1に示すように、半導体基板3上に設けられた複数の発光ダイオード5は、列状に配置して設けられている。図4に詳細に示すように、各発光ダイオード5は、半導体基板3上に、バッファ層51、N型コンタクト層52、N型クラッド層53、活性層54、P型クラッド層55、P型コンタクト層56及びキャップ層57をこの順に積層して形成されている。なお、バッファ層51の下には、後述するように半導体基板3に不純物を拡散したN型不純物拡散領域3nが存在している。
バッファ層51は、不純物がドーピングされていないGaAsからなり、2〜3μmの厚さを有している。
N型コンタクト層52は、N型の不純物がドーピングされたGaAsからなり、0.8〜1μmの厚さを有している。N型の不純物としては、例えばSiが挙げられ、N型コンタクト層52のドーピング濃度を1×1018〜2×1018atoms/ccとしている。図4に示すように、N型コンタクト層52の上面の一部分は、N型クラッド層53、活性層54、P型クラッド層55、P型コンタクト層56及びキャップ層57の一部分が選択的にエッチングされることによって露出しており、この露出した部分に後述する第2電極11が接続されている。
N型クラッド層53は、N型の不純物がドーピングされたAlGaAsからなり、0.3〜0.5μmの厚さを有している。N型の不純物としては、例えばSiが挙げられ、N型クラッド層53のドーピング濃度を1×1017〜5×1017atoms/ccとしている。
活性層54は、不純物がドーピングされていないAlGaAsからなり、0.3〜0.5μmの厚さを有している。
P型クラッド層55は、P型の不純物がドーピングされたAlGaAsからなり、0.3〜0.5μmの厚さを有している。P型の不純物としては、例えばMgが挙げられ、P型クラッド層55のドーピング濃度を1×1018〜2×1018atoms/ccとしている。
P型コンタクト層56は、P型の不純物がドーピングされたAlGaAsからなり、0.3〜0.5μmの厚さを有している。P型の不純物としては、例えばMgが挙げられ、P型コンタクト層56のドーピング濃度を1×1019〜5×1020atoms/ccとしている。
キャップ層57は、不純物がドーピングされていないGaAsからなり、0.01〜0.03μmの厚さを有している。
発光ダイオード5を構成する上記の各半導体層は、例えば、MOCVD(有機金属化学気相成長:Metal-organic Chemical Vapor Deposition)法を用い、半導体基板3上にエピタキシャル成長させることによって形成される。
キャップ層57の上面の一部分には、第1電極9が接続されている。この第1電極9は、絶縁膜13上に延び、各発光ダイオード5のキャップ層57に対して個別に設けられている。また、第1電極9は、例えば、AuやAlと、密着層であるNi、Cr、Tiとを組み合わせたAuNi、AuCr、AuTi、AlCr合金等で、その厚さが0.5〜5μmで形成されている。
N型コンタクト層52の上面の一部分には、第2電極11が接続されている。この第2電極11は、絶縁膜13上に延び、図1に示すように列状に配置された各発光ダイオード5のN型コンタクト層52間を接続している。なお、図1では、説明の便宜上、絶縁膜13の図示を省略している。また、第2電極11は、例えば、AuSb合金、AuGe合金やNi系合金等を用いて、その厚さが0.5〜5μmで形成されている。
第1電極9及び第2電極11は、図示しない外部の駆動回路に接続されており、両電極41,43間に順方向電圧を印加することによって、P型クラッド層55とN型クラッド層53とでpn接合を形成する発光ダイオード5に電流が供給され、活性層54が発光するようになっている。このとき、複数の第1電極9のうちから任意のいくつかを選択し、選択された第1電極9と第2電極11との間に順方向電圧を印加することで、選択された第1電極9に接続された発光ダイオード5を発光させることができる。
なお、発光ダイオード5は、図4に示すように、第2電極11とN型コンタクト層52との接触部分、並びに第1電極9とキャップ層57との接触部分を除いて、透光性を有する絶縁膜13で被覆されており、第1電極9及び第2電極11との絶縁性を確保している。また、同様に、半導体基板3の表面上にも絶縁膜13が形成されており、半導体基板3と、第1電極9及び第2電極11との絶縁性が確保されている。この絶縁膜13は、例えば、SiN、SiO等の無機絶縁膜や、ポリイミド等の有機絶縁膜等を用い、その厚さが0.1〜5μmで形成されている。
次に、半導体基板3に設けられた複数のフォトダイオード7について説明する。図1に示すように、フォトダイオード7は、発光ダイオード5と離間して設けられ、発光ダイオード5の配列方向に沿って、各発光ダイオード5と対応するように半導体基板3に列を成して配置されている。各フォトダイオード7は、図2に示すように、半導体基板3の上面(一方の主面)3aに形成されたP型半導体領域7pと、このP型半導体領域7pと離間して、同じく半導体基板3の上面3aに形成されたN型半導体領域7nとを有している。
P型半導体領域7pは、半導体基板3に、P型不純物を高濃度に拡散させて形成されている。P型不純物としては、例えばZn,Mg,C,B,Al,Ga,In等が挙げられる。本実施形態では、P型不純物としてBを0.5〜3μmの厚さとなるように拡散させ、P型半導体領域7pのドーピング濃度を1×1018〜1×1022atoms/ccとしている。
N型半導体領域7nは、半導体基板3に、N型不純物を高濃度に拡散させて形成されている。N型不純物としては、例えばSb、P,As、Si、Se等が挙げられる。本実施形態では、N型不純物としてAsを約4000Åの厚さとなるように拡散させ、N型半導体領域7nのドーピング濃度を1×1018〜1×1022atoms/ccとしている。
以上のように不純物を含まない又は不純物濃度の低い半導体基板3に、P型不純物濃度の高いP型半導体領域7pと、N型不純物濃度の高いN型半導体領域7nとを離間して形成することで、フォトダイオード7がPIN接合を有するPINフォトダイオードとして構成されている。後述するように、このPIN接合に逆方向電圧が印加された状態で光が入射すると、電子と正孔が生じて光電流が発生する。
図1及び図2に示すように、P型半導体領域7pには、第3電極15が接続されている。より詳細には、各第3電極15は、P型半導体領域7pの周縁部に沿って接合される接合部15aと、この接合部15aと連続するパッド部15bとによって構成されている。なお、パッド部15bは、半導体基板3の表面を被覆する絶縁膜13によって半導体基板3との絶縁性が確保されている。また、第3電極15は、例えば、AuとCr、AlとCr、PtとTiの合金等で、その厚さが0.5〜5μmで形成されている。
一方、図1及び図3に示すように、N型半導体領域7nには、第4電極17が接続されている。より詳細には、第4電極17は、各N型半導体領域7nにそれぞれ接合される接合部17aと、複数の接合部17a間を接続する接続部17bとによって構成されている。なお、接続部17bは、半導体基板3の表面を被覆する絶縁膜13によって半導体基板3との絶縁性が確保されている。また、第4電極17は、例えば、AuとSbとの合金等で、その厚さを0.5〜5μmにして形成されている。
第3電極15及び第4電極17は、図示しない外部の駆動回路に接続され、P型半導体領域7p、半導体基板3及びN型半導体領域7nとで形成されるPIN接合に逆方向電圧が印加されるようになっている。このとき、フォトダイオード7に光が入射すると、光電流が発生し、第3電極15及び第4電極17によってこの光電流を取り出すことができる。
図1〜図3に示すように、半導体基板3の上面3aにおける発光ダイオード5とフォトダイオード7との間の位置には、発光ダイオード5の配列方向に沿って延びる溝19が形成されている。この溝19は、外部の駆動回路から発光ダイオード5へ供給された電流が、半導体基板3を介してフォトダイオード7へ流入するのを抑制するためのものである。こうすることで、発光ダイオード5からの漏れ電流が、フォトダイオード7から出力される電流にノイズとして混入するのを抑制し、フォトダイオード7による受光強度の測定をより精度良く行うことが可能になる。溝19の好適な深さは、半導体基板3の材質や抵抗率等によって変わるが、例えば、本実施形態のように抵抗率が3000〜6000Ω・cmのシリコン基板であれば、その深さを100μm以上にする。この溝19は、後述するように、ダイシングの際にブレードを用いて切削することで形成可能であるが、これに限らず、ドライエッチング等で形成することもできる。
次いで、以上のように構成された受発光素子1の製造方法の一実施形態について説明する。
まず、図5(a)に示すように半導体基板3を準備する。そして、図5(b)に示すように、熱酸化法を用いて半導体基板3上にSiOからなる拡散阻止膜Sを形成する。
次に、図5(c)に示すように、拡散阻止膜S上に図示しないフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ウェットエッチング法により、P型半導体領域7pを形成するための開口部Saを拡散阻止膜Sに形成する。
そして、図5(d)に示すように、拡散阻止膜S上にポリボロンフィルムPBFを塗布する。続いて、図6(e)に示すように、熱拡散法を用いて、拡散阻止膜Sの開口部Saを介し、ポリボロンフィルムPBFに含まれるBを半導体基板3の内部に拡散させ、P型半導体領域7pを形成する。このとき、例えば、ポリボロンフィルムPBFの厚さを1000Å〜1μmとし、窒素及び酸素を含む雰囲気中で700〜1200度の温度で熱拡散させる。その後、拡散阻止膜Sを除去する。
次に、半導体基板3をMOCVD装置の反応炉内で熱処理することにより、半導体基板3の表面に形成された自然酸化膜を除去する。この熱処理は、例えば、1000度の温度で10分間行う。また、この熱処理時に、反応炉内にアルシン及び水素を導入し、Asを含む雰囲気とすることにより、図6(f)に示すように、半導体基板3の表面にAsが拡散され、N型不純物拡散領域3nが形成される。そして、このN型不純物拡散領域3nによって、後述するように、N型半導体領域7nが形成される。
次いで、図6(g)に示すように、MOCVD法を用いて、発光ダイオード5を構成する各半導体層を半導体基板3上に順次積層する。そして、積層された半導体層L上に図示しないフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ウェットエッチング法により、図6(h)に示すように発光ダイオード5を形成する。なお、このとき、N型コンタクト層52の上面が露出するように、2段階でエッチングを行う。その後、フォトレジストを除去する。
続いて、半導体基板3及び発光ダイオード5上に図示しないフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ウェットエッチング法により、図7(i)に示すようにN型不純物拡散領域3nを選択的に除去する。こうすることで、N型半導体領域7nが形成される。
次に、図7(j)に示すように、熱酸化法、スパッタリング法、プラズマCVD法等を用いて、発光ダイオード5の露出面及び半導体基板3の上面に、これらの面を被覆する絶縁膜13を形成する。続いて、絶縁膜13上に図示しないフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ウェットエッチング法によって、後述する第1電極9、第2電極11、第3電極15及び第4電極17を配置するための孔を絶縁膜13に形成する。その後、フォトレジストを除去する。
次に、絶縁膜13上に図示しないフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、抵抗加熱蒸着法やスパッタリング法等を用いて、第1電極9及び第3電極15を形成するための合金膜を形成する。そして、リフトオフ法を用いて、フォトレジストを除去するとともに、図7(k)に示すように各電極9,15を所望の形状に形成する。また、第2電極11及び第4電極17も同様の工程によって形成する。
次いで、図7(l)に示すように、半導体基板3にダイヤモンドブレード等によって切り込みを入れることによって溝19を形成する。
なお、本実施形態に係る受発光素子1は、円板状のウエハに複数の受発光素子1を作り込んだ後、ダイシングによって分割されたものである。以上の製造方法は、便宜上、分割後の受発光素子1を図示して説明している。したがって、受発光素子1を分割するダイシング工程時に、溝19を形成してもよい。
以下、本実施形態に係る受発光素子1を備えた光センサ装置の使用方法について説明する。なお、以下では、この受発光素子1を、コピー機やプリンタ等の画像形成装置における中間転写ベルトV上に付着したトナーT(被照射物)の位置を検出する光センサ装置に適用する場合を例に挙げて説明する。
図8に示すように、本実施形態に係る光センサ装置は、受発光素子1の発光ダイオード5が形成された面が中間転写ベルトVと対向するように配置される。そして、発光ダイオード5から中間転写ベルトV上のトナーTへ光が照射される。なお、本実施形態では、発光ダイオード5の上方にプリズムP1を配置し、フォトダイオード7の上方にプリズムP2を配置している。発光ダイオード5のpn接合領域の直上に放出される光がプリズムP1で屈折して、中間転写ベルトV上のトナーに入射する。そして、この入射光L1に対する正反射光L2がプリズムP2で屈折して、フォトダイオード7によって受光される。このフォトダイオード7には、受光した光の強度に応じて光電流が発生し、第4電極17を介して、外部の駆動回路でこの光電流が検出される。
本実施形態に係る光センサ装置では、以上のようにトナーTからの正反射光の強度に応じた光電流を検出することができる。そのため、例えば、左からn番目のフォトダイオード7から出力される光電流値が一番大きい場合は、このn番目のフォトダイオード7に対応する位置にトナーTが位置するというように、中間転写ベルトV上のトナーTの位置を測定することができる。また、正反射光の強度はトナーTの濃度にも対応するため、発生した光電流に大きさに応じて、トナーTの濃度を検出することもできる。
本実施形態に係る受発光素子1によれば、半導体基板3の上面(一方の主面)3aにおける発光ダイオード5とフォトダイオード7との間の位置に溝19が形成されているため、発光ダイオード5の駆動時に供給された電流が、半導体基板3を介してフォトダイオード7へ流入するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る受発光素子1では、フォトダイオード7が、半導体基板3の上面3aに形成されたP型半導体領域7pと、このP型半導体領域7pと離間して半導体基板3の上面3aに形成されたN型半導体領域7nとを有しており、これによってPIN型のフォトダイオードを構成しているため、フォトダイオード7の空乏層が半導体基板3の上面3aの近傍に形成される。そのため、例えば、特許文献2に記載のPINフォトダイオードのように、N型半導体領域7nを半導体基板3の上面3aではなく下面に形成した場合に比べて、発光ダイオード5からの漏れ電流がフォトダイオード7に流入するのを抑制する効果がより顕著となる。つまり、N型半導体領域7nが半導体基板3の下面に形成されていると、半導体基板3の上面3aに形成されたP型半導体領域7pとの間に空乏層が形成されるため、半導体基板3の厚さ方向の全体に空乏層が形成される。したがって、発光ダイオード5からの漏れ電流を溝19によって遮断しきれなかった場合には、その漏れ電流がフォトダイオード7へ流入し易い。これに対し、本実施形態の受発光素子1では、空乏層がフォトダイオードの上面3aの近傍に形成されるため、発光ダイオード5からの漏れ電流が溝19を越えてフォトダイオード7側へ流れた場合でも、その漏れ電流が空乏層に流入し難い。したがって、本実施形態の受発光素子1によれば、発光ダイオード5からの漏れ電流がフォトダイオード7に流入するのを抑制する効果がより顕著となる。よって、フォトダイオード7の出力電流へのノイズ混入を抑制する効果も向上する。
また、本実施形態の受発光素子1におけるフォトダイオード7は、上記のようにPINフォトダイオードを構成しているため、高速応答特性を有しており、上記のように光センサ装置に適用した場合はより好適である。
また、本実施形態に係る受発光素子1の製造方法によれば、半導体基板3の上面3aに形成された自然酸化膜を熱処理によって除去しているが、この熱処理工程を、Asを含む雰囲気中で行っている。そのため、半導体基板3上の自然酸化膜の除去と同時に、半導体基板3の上面3aにAsが拡散され、フォトダイオード7のN型半導体領域7nを構成するN型不純物領域3nが形成される。したがって、Asを拡散するための工程を別に設ける必要がなく、受発光素子1の製造工程を簡略化することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、N型の半導体基板3に、P型半導体領域7p及びN型半導体領域7nを形成しているが、フォトダイオード7がPINフォトダイオードを構成する限りこれに限定されるものではない。例えば、P型半導体領域7p及びN型半導体領域7nの導電型を逆にしてもよい。この場合、P型半導体領域7p及びN型半導体領域7nに拡散する不純物を逆の導電型を示すものにする。
また、半導体基板3は、P型半導体領域7p及びN型半導体領域7nよりも不純物濃度が低く、高抵抗のものであればよく、例えば、N型又はP型の半導体基板やI型の半導体基板(真性半導体基板)を用いてもよい。なお、不純物濃度は、例えば、公知のCV法やホール測定を用いて測定することができる。
また、上記実施形態では、複数(図示例では16個)の発光ダイオード5及びフォトダイオード7がそれぞれ1列のアレイ状に配置された受発光素子1を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、発光ダイオード5及びフォトダイオード7の数は適宜変更すればよい。また、発光ダイオード5及びフォトダイオード7の数は複数に限定されず、例えば、それぞれを1個ずつ配置してもよい。
また、図9に示すように、N型半導体領域7n上にさらにN型半導体層Z’を設けてもよい。この場合、フォトダイオード7は、P型半導体領域7p、半導体基板3、N型半導体領域7n及びN型半導体層Z’によって構成される。このフォトダイオード7のN型半導体層Z’は、発光ダイオード5を構成するN型半導体層Zと同時にエピタキシャル成長されている。なお、この発光ダイオード5を構成するN型半導体層Zは、上記実施形態における発光ダイオード5のバッファ層51とN型コンタクト層52(図4参照)とからなる。なお、本発明におけるN型半導体層とは、単層又は複層のN型半導体層のみで形成されたものの他に、N型半導体層とN型半導体領域7nとの間に、不純物がドーピングされていない半導体層を有するものも含む。
このように、フォトダイオード7を構成するN型半導体層Z’をエピタキシャル成長によって形成すると、結晶成長時の成長条件を適宜設定することにより、N型半導体層Z’のキャリア濃度等を容易に設定することができ、所望の応答特性を有するフォトダイオード7を形成し易くなる。また、発光ダイオード5の成形と並行してフォトダイオード7の成形を行うことができるため、製造工程を簡略にすることができる。また、発光ダイオード5のN型半導体層Zとフォトダイオード7のN型半導体層Z’とが同じ半導体材料で形成されるため、両者にそれぞれ接続する第2電極11及び第4電極17を同じ材料で形成することができ、構成を簡略化することができる。
なお、図9に示す受発光素子1においても、フォトダイオード7は、上記形態に特に限定されるものではない。例えば、P型半導体領域7p、N型半導体領域7n及びN型半導体層Z’の導電型を逆にしてもよい。この場合、P型半導体領域7p、N型半導体領域7n及びN型半導体層Z’に拡散する不純物を逆の導電型を示すものにする。
1 受発光素子
3 半導体基板
3a 一方の主面(上面)
5 発光ダイオード
7 フォトダイオード
7p P型半導体領域
7n N型半導体領域
19 溝

Claims (5)

  1. 一方の主面および他方の主面を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の前記一方の主面に設けられた発光ダイオードと、
    前記半導体基板の前記一方の主面に、前記発光ダイオードと離間して設けられたフォトダイオードと、
    を備え、
    前記半導体基板の前記一方の主面において前記発光ダイオードと前記フォトダイオードとの間の位置には溝が形成され、
    前記フォトダイオードは、前記半導体基板の前記一方の主面にP型不純物を拡散して形成されたP型半導体領域と、該P型半導体領域と前記溝と反対方向に間隔をあけて配置され、前記半導体基板の前記一方の主面にN型不純物を拡散して形成されたN型半導体領域とを有し、
    前記P型半導体領域及び前記N型半導体領域の不純物濃度は、前記半導体基板の不純物濃度より高く、
    前記溝の深さは、前記P型半導体領域及び前記N型半導体領域の深さより深く、
    前記半導体基板は、前記発光ダイオードが設けられた第1部分と、前記フォトダイオードが設けられているとともに前記第1部分から前記溝を挟んで離れた第2部分と、前記溝よりも前記他方の主面側に位置するとともに前記第1部分および前記第2部分につながった第3部分とを有することを特徴とする、受発光素子。
  2. 前記発光ダイオードは、前記半導体基板の前記一方の主面上にエピタキシャル成長されたN型半導体層を有し、
    前記フォトダイオードは、前記N型半導体領域上に、前記発光ダイオードの前記N型半導体層と同時にエピタキシャル成長されたN型半導体層を有することを特徴とする、請求項1に記載の受発光素子。
  3. 前記発光ダイオードは、前記半導体基板の前記一方の主面上にエピタキシャル成長されたP型半導体層を有し、
    前記フォトダイオードは、前記P型半導体領域上に、前記発光ダイオードの前記P型半導体層と同時にエピタキシャル成長されたP型半導体層を有することを特徴とする、請求項1に記載の受発光素子。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の受発光素子を備えた光センサ装置であって、
    前記フォトダイオードから出力される光電流の大きさによって、被照射物の位置及び濃
    度のうちの少なくとも1つを検出することを特徴とする、光センサ装置。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の受発光素子の製造方法であって、
    前記半導体基板の前記一方の主面上に形成された自然酸化膜を熱処理によって除去する熱処理工程を有し、
    前記半導体基板に形成される前記P型半導体領域又は前記N型半導体領域に拡散すべき不純物を含む雰囲気中で前記熱処理工程を行うことにより、拡散すべき不純物を前記半導体基板の前記一方の主面に拡散し、前記P型半導体領域又は前記N型半導体領域を構成する不純物拡散領域を形成することを特徴とする、受発光素子の製造方法。
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