JP6117604B2 - 受発光素子およびこれを用いたセンサ装置 - Google Patents

受発光素子およびこれを用いたセンサ装置 Download PDF

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Description

本発明は、受光素子と発光素子とが同一基板上に配置された受発光素子およびこれを用いたセンサ装置に関する。
従来より、発光素子から被照射物へ光を照射し、被照射物へ入射する光に対する正反射光と拡散反射光とを受光素子によって受光することで被照射物の特性を検出するセンサ装置が種々提案されている。このセンサ装置は広い分野で利用されており、例えば、フォトインタラプタ、フォトカプラ、リモートコントロールユニット、IrDA(Infrared Data Association)通信デバイス、光ファイバ通信用装置、さらには原稿サイズセンサなど多岐にわたるアプリケーションで用いられている。
このようなセンサ装置において、例えば、発光素子から被照射物に照射した光の正反射光を受光素子で受光する場合など、受光素子によってより正確な正反射光を受光するためには、発光素子と受光素子とがより近い位置に配置されていることが好ましい。
例えば、下記特許文献1には、シリコンからなる半導体基板の一方の表面に不純物をドーピングし、受光機能を担う浅いpn接合領域と、発光機能を担う深いpn接合領域とを隣接して形成した受発光素子が記載されている。
しかし、同一のシリコン基板上に受光素子と発光素子とを一体的に形成した場合には、発光素子を駆動させると漏れ電流(いわゆるノイズ電流)が発生し、シリコン基板を介して受光素子に流れ込む場合がある。この漏れ電流は、受光素子からの出力電流(受光強度に応じて出力される電流)に誤差成分(ノイズ)として混入する。そのため、従来の受発光素子では、このようなノイズ電流の発生によって、受光素子による反射光の検知精度が低下してしまうという課題があった。受光素子と発光素子とを近づけて配置するほど、この漏れ電流は大きくなる。すなわち、受光素子によって正確な正反射光を受光するためには、発光部分と受光部分とがより近いことが望まれるが、反面、漏れ電流が比較的大きくなる。このため、従来の受発光素子では、検出精度を高くすることができないといった課題があった。
特開平8−46236号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、センシング性能の高い受発光素子およびこれを用いたセンサ装置を提供することを目的とする。
本発明の受発光素子は、基板の上面に一導電型半導体層が積層されたベース基板と、該ベース基板の上面に積層した複数の半導体層を有する発光素子と、前記ベース基板の上面側に逆導電型の不純物がドーピングされた逆導電型半導体領域を有する受光素子とを備え、前記ベース基板の上面において前記発光素子と前記受光素子との間に凹部を有し、該凹部の深さは、前記ベース基板内の前記一導電型半導体層の厚みよりも深いことを特徴とする。
また、本発明の受発光素子は、上記構成において、前記基板は、キャリア密度が1×1014atoms/cm以下である他導電型半導体であることを特徴とする。
さらに、本発明の受発光素子は、上記構成において、前記凹部は、前記発光素子と前記受光素子とで挟まれた領域を横切るように配置されていることを特徴とする。
また、本発明の受発光素子は、上記構成において、前記凹部は、前記ベース基板内の前記一導電型半導体層を横切るように配置されていることを特徴とする。
本発明のセンサ装置は、上述したいずれかの受発光素子を用いたセンサ装置であって、前記発光素子から被照射物に光を照射し、該被照射物からの反射光に応じて出力される前記受光素子からの出力電流に応じて前記被照射物の位置情報、距離情報および濃度情報のうち少なくとも1つを検出することを特徴とする。
本発明の受発光素子によれば、基板の上面に一導電型半導体層が積層されたベース基板と、該ベース基板の上面に積層した複数の半導体層を有する発光素子と、前記ベース基板の上面側に逆導電型の不純物がドーピングされた逆導電型半導体領域を有する受光素子とを備え、前記ベース基板の上面において前記発光素子と前記受光素子との間に凹部を有し、該凹部の深さは、前記ベース基板内の前記一導電型半導体層の厚みよりも深いことから、比較的小型であるとともに、光検出精度が高い受発光素子およびセンサ装置を提供することができる。
(a)は、本発明の受発光素子の実施の形態の一例を示す平面図である。(b)は、図1(a)の1I−1I線に沿った概略断面図である。 (a)は、図1に示した受発光素子を構成する発光素子の断面図である。(b)は、図1に示した受発光素子を構成する受光素子の断面図である。 (a)および(b)は、受発光素子を構成する受光素子と発光素子とで挟まれた領域を説明するための図である。 図1に示した受発光素子を用いたセンサ装置の実施の形態の一例を示す概略断面図である。 (a)は、図1に示した受発光素子の第1変形例を示す平面図である。(b)は、図5(a)の5I−5I先に沿った概略断面図である。
以下、本発明の受発光素子およびこれを用いたセンサ装置の実施の形態の例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の例は本発明の実施の形態を例示するものであって、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
(受発光素子)
図1(a)および(b)に示す受発光素子1は、コピー機やプリンタなどの画像形成装置に組み込まれて、トナーやメディアなどの被照射物の位置情報、距離情報または濃度情報などを検出するセンサ装置として機能する。
受発光素子1は、基板2aの上面に一導電型半導体層2bが積層されたベース基板2と、ベース基板2の上面に積層した複数の半導体層を有する発光素子3aと、ベース基板2の上面側に逆導電型の不純物がドーピングされた逆導電型半導体領域32を有する受光素子3bとを有している。
ベース基板2は、基板2aの上面に一導電型半導体層2bが積層されている。本例の基板2aは、シリコン(Si)基板に意図的に不純物をドーピングしていない、すなわちキャリア密度が1×1014atoms/cm以下である他導電型半導体を採用している。より好ましくは、キャリア密度が1×1010atoms/cm以下である。以下、n型を一導電型、p型を逆導電型、真性を他導電型とする。基板2aは高抵抗の基板であれば真性半導体基板に限らず、サファイヤ基板などの絶縁性の基板であってもよい。
ベース基板2aの上面にn型半導体層2bが積層されているが、n型の不純物濃度に特に限定はない。本例では、シリコン(Si)にn型の不純物としてリン(P)を1×1017〜2×1017atoms/cmの濃度で含むn型のシリコン(Si)半導体層を積層している。n型の不純物としては、リン(P)の他に、例えば窒素(N)、砒素(As)、アンチモン(Sb)およびビスマス(Bi)などが挙げられ、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cmとされる。
ベース基板2の上面、すなわちn型半導体層2bの上面に、発光素子3aが配置されており、発光素子3aに対応して受光素子3bが配置されている。発光素子3aは被照射物に照射する光の光源として機能し、発光素子3aから発せられた光が、被照射物で反射されて受光素子3bに入射する。受光素子3bは、光の入射を検出する光検出部として機能する。
発光素子3aは、図2(a)に示すように、n型半導体層2bの上面に複数の半導体層が積層されて形成されている。
まず、n型半導体層2bの上面には、n型半導体層2bとn型半導体層2bの上面に積層される半導体層(本例の場合は後に説明するn型コンタクト層30b)との格子定数の差を緩衝するバッファ層30aが形成されている。バッファ層30aは、n型半導体層2bとn型半導体層2bの上面に形成される半導体層との格子定数の差を緩衝することによって、n型半導体層2bと発光素子3aを構成する半導体層との間に発生する格子歪などの格子欠陥を少なくし、ひいてはn型半導体層2bの上面に形成される発光素子3aを構成する半導体層全体の格子欠陥または結晶欠陥を少なくする機能を有する。
本例のバッファ層30aは、不純物を含まないガリウム砒素(GaAs)からなり、その厚さが2〜3μm程度とされている。なお、n型半導体層2bとn型半導体層2bの上面に積層される発光素子3aを構成する半導体層との格子定数の差が大きくない場合には、バッファ層30aは省略することができる。
バッファ層30aの上面には、n型コンタクト層30bが形成されている。n型コンタクト層30bは、ガリウム砒素(GaAs)にn型不純物であるシリコン(Si)またはセレン(Se)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.8〜1μm程度とされている。
本例では、n型不純物としてシリコン(Si)が1×1018〜2×1018atoms/cmのドーピング濃度でドーピングされている。n型コンタクト層30bの上面の一部は露出しており、この露出している部分は発光素子側第1電極31aを介して、発光素子側第1電極パッド31Aに接続されている。本例では、図示はしないが、金(Au)線によるワイヤボンディングによって発光素子側第1電極パッド31Aと外部電源が接続されている。当然のことながら、金(Au)線の代わりにアルミニウム(Al)線、銅(Cu)線などのワイヤを選択することも可能である。
また、本例ではワイヤボンディングによって発光素子側第1電極パッド31Aと外部電源とを接続しているが、ワイヤボンディングの代わりに、電気配線をはんだなどによって発光素子側第1電極パッド31Aと接合してもよいし、発光素子側第1電極パッド31Aの上面に金スタッドバンプを形成して、電気配線をはんだなどによってこの金(Au)スタッドバンプと接合してもよい。n型コンタクト層30bは、n型コンタクト層30bに接続される発光素子側第1電極31aとの接触抵抗を下げる機能を有している。
発光素子側第1電極31aおよび発光素子側第1電極パッド31Aは、例えば金(Au)アンチモン(Sb)合金、金(Au)ゲルマニウム(Ge)合金またはNi系合金などを用いて、その厚さが0.5〜5μm程度で形成される。それとともに、基板2の上面からn型コンタクト層30bの上面を覆うように形成される絶縁層8の上に配置されているため、基板2およびn型コンタクト層30b以外の半導体層とは電気的に絶縁されている。
絶縁層8は、例えば窒化シリコン(SiN)または酸化シリコン(SiO)などの無機絶縁膜や、ポリイミドなどの有機絶縁膜などで形成され、その厚さが0.1〜1μm程度とされている。
n型コンタクト層30bの上面には、n型クラッド層30cが形成されており、後に説明する活性層30dに正孔を閉じ込める機能を有している。n型クラッド層30cは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)にn型不純物であるシリコン(Si)またはセレン(Se)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.2〜0.5μm程度とされている。本例では、n型不純物としてシリコン(Si)が1×1017〜5×1017atoms/cmのドーピング濃度でドーピングされている。
n型クラッド層30cの上面には、活性層30dが形成されており、電子や正孔などのキャリアが集中して、再結合することによって光を発する発光層として機能する。活性層30dは、不純物を含まないアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)であるとともに、その厚さが0.1〜0.5μm程度とされている。なお、本例の活性層30dは、不純物を含まない層であるが、p型不純物を含むp型活性層であっても、n型不純物を含むn型活性層であってもよく、活性層のバンドギャップがn型クラッド層30cおよび後に説明するp型クラッド層30eのバンドギャップよりも小さくなっていればよい。
活性層30dの上面には、p型クラッド層30eが形成されており、活性層30dに電子を閉じ込める機能を有している。p型クラッド層30eは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)にp型不純物である亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)または炭素(C)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.2〜0.5μm程度とされている。本例では、p型不純物としてマグネシウム(Mg)が1×1019〜5×1020atoms/cmのドーピング濃度でドーピングされている。
p型クラッド層30eの上面には、p型コンタクト層30fが形成されている。p型コンタクト層30fは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)にp型不純物である亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)または炭素(C)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.2〜0.5μm程度とされている。
p型コンタクト層30fは、発光素子側第2電極31bを介して、発光素子側第2電極
パッド31Bに接続されている。発光素子側第2電極パッド31Bは、発光素子第1側電極パッド31Aと同様に、ワイヤボンディングによって外部電源と電気的に接続されている。接続方法と接合形態のバリエーションは発光素子側第1電極パッド31Aの場合と同様である。p型コンタクト層30fは、p型コンタクト層30fに接続される発光素子側第2電極31bとの接触抵抗を下げる機能を有している。
なお、p型コンタクト層30fの上面には、p型コンタクト層30fの酸化を防止する機能を有するキャップ層を形成してもよい。キャップ層は、例えば不純物を含まないガリウム砒素(GaAs)で形成して、その厚さを0.01〜0.03μm程度とすればよい。
発光素子側第2電極31bおよび発光素子側第2電極パッド31Bは、例えば金(Au)やアルミニウム(Al)と、密着層であるニッケル(Ni)、クロム(Cr)またはチタン(Ti)とを組み合わせたAuNi、AuCr、AuTiまたはAlCr合金などで形成されており、その厚さが0.5〜5μm程度とされる。そして、ベース基板2の上面からp型コンタクト層30fの上面を覆うように形成される絶縁層8の上に配置されているため、基板2およびp型コンタクト層30f以外の半導体層とは電気的に絶縁されている。
このようにして構成された発光素子3aは、発光素子側第1電極パッド31Aと発光素子側第2電極パッド31Bとの間にバイアスを印加することによって、活性層30dが発光して、光の光源として機能する。
受光素子3bは、図2(b)に示すように、n型半導体層2bの上面にp型半導体領域32を設けることによって、n型半導体層2bとでpn接合を形成して構成される。p型半導体領域32は、n型半導体層2bにp型不純物を高濃度に拡散させて形成されている。p型不純物としては、例えば亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、炭素(C)、ホウ素(B)、インジウム(In)またはセレン(Se)などが挙げられ、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cmとされる。本例では、p型半導体領域32の厚さが0.5〜3μm程度となるように、ホウ素(B)がp型不純物として拡散されている。
p型半導体領域32は、受光素子側第1電極33aを介して受光素子側第1電極パッド33Aと電気的に接続されており、n型半導体層2bには、受光素子側第2電極パッド33Bが電気的に接続されている。
受光素子側第1電極33aおよび受光素子側第1電極パッド33Aは、n型半導体層2bの上面に絶縁層8を介して配置されているため、n型半導体層2bと電気的に絶縁されている。一方、受光素子側第2電極パッド33Bはn型半導体層2bの上面に配置されている。
受光素子側第1電極33a、受光素子側第1電極パッド33A、受光素子側第2電極パッド33Bは、例えば金(Au)アンチモン(Sb)合金、金(Au)ゲルマニウム(Ge)合金またはNi系合金などを用いて、その厚さが0.5〜5μm程度で形成される。
このように構成された受光素子3bは、p型半導体領域32に光が入射すると、光電効果によって光電流が発生して、この光電流を受光素子側第1電極パッド33Aを介して取り出すことによって、光検出部として機能する。なお、受光素子側第1電極パッド33Aと受光素子側第2電極パッド33Bとの間に逆バイアスを印加すれば、受光素子3bの光検出感度が高くなるので好ましい。
ここで、発光素子側第1電極パッド31A、発光素子側第2電極パッド31B、受光素子側第1電極パッド33Aおよび受光素子側第2電極パッド33Bの配置について説明する。
本例の場合、発光素子3aと受光素子3bとの間におけるベース基板2の上面に絶縁層8を介して発光素子側第2電極パッド31Bが配置されている。そして、発光素子側第1電極パッド31Aは、発光素子側第2電極パッド31Bとで発光素子3aを挟むように、受光素子側第1電極パッド33Aおよび受光素子側第2電極パッド33Bは、発光素子側第2電極パッド31Bとで受光素子3bを挟むように配置されている。発光素子側第1電極パッド31Aおよび受光素子側第1電極パッド33Aは基板2の上面に絶縁層8を介して、受光素子側第2電極パッド33Bは基板2の上面に配置されている。
発光素子側第2電極パッド31Bを発光素子3aと受光素子3bとの間におけるベース基板2の上面に絶縁層8を介して配置することにより、発光素子3aから発せられて受光素子3bに向かう光は、発光素子側第2電極パッド31Bの上面に接合されたワイヤボンディングのネイルヘッドなどによって遮られる。よって、発光素子3aの発する光が直接受光素子3bに照射されることを抑制することができ、センシング性能の高い受発光素子を実現することができる。
なお、本例では発光素子3aと受光素子3bとの間における基板2の上面に絶縁層8を介して発光素子側第2電極31Bを配置したが、発光素子側第1電極31A、受光素子側第1電極33Aまたは受光素子側第2電極33Bのいずれかを配置してもよい。受光素子側第2電極33Bを配置する場合には、絶縁層8を介することなく基板2の上面に配置することに留意する。
また、本例では発光素子3aおよび受光素子3bはそれぞれ1つであるが、いずれか一方またはいずれもが複数であってもよい。
そして、ベース基板2の上面において発光素子3aと受光素子3bとの間に凹部4が形成されている。凹部4の深さは、ベース基板2内のn型半導体層2bの厚みよりも深くされている。本例の凹部4は、発光素子3aおよび受光素子3b側からベース基板2を平面視して、発光素子3aと受光素子3bとで挟まれた領域を横切るように配置されている。
ここで、発光素子3aと受光素子3bとで挟まれた領域について、図3(a),(b)を用いて説明する。発光素子3aの中心と受光素子3bの中心とを結ぶ線分から、この線分の両側のそれぞれにおいて垂線距離が最も長くなる一端と他端を求める。発光素子3aと受光素子3bとの一端同士および他端同士を最短距離で結ぶ直線と、発光素子3aおよび受光素子3bの一端から他端に沿った外縁とで囲まれる領域(斜線部)を発光素子3aと受光素子3bとで挟まれた領域と定義する。
凹部4が発光素子3aと受光素子3bとで挟まれた領域を横切るとは、凹部4を発光素子3aおよび受光素子3b側から平面視して、図3(a),(b)の一端同士および他端同士を最短距離で結ぶそれぞれの直線よりも凹部4の一部が発光素子3aと受光素子3bとで挟まれた領域の外側に位置している状態である。なお、外側に位置している状態とは、図3(a),(b)の一端同士および他端同士を最短距離で結ぶ直線と凹部4とが接している状態も含む。
本例の凹部4は、ベース基板2にダイヤモンドブレードによって切り込みを入れることによって形成されている。この凹部4により、上述した発光素子3aが駆動されることに
よって発生する漏れ電流が、仮に発光素子3a側から受光素子3b側に流れようとしても、凹部4を避けるように流れなければならない。発光素子3aと受光素子3bとの最短距離を考えると、凹部4の基板2a側に位置する底部の下を通る経路が最も短くなるが、基板2aは高抵抗基板であることから電流がほとんど流れない。よって、発光素子3a側で発生した漏れ電流は、凹部4を避けるようにn型半導体層2bの内部を移動しなければならず、漏れ電流の移動する物理的な距離が長くなるため、受光素子3bに影響を与えることが少なくなる。
発光素子3aが駆動されることによる漏れ電流の発生メカニズムは明確に分かってはいないが、発光素子3aをONもしくはOFFした際に、発光素子3aの有するn型コンタクト層30bおよびバッファ層30aの接合界面と、バッファ層30aおよびベース基板2の有するn型半導体層2bの接合界面と、これらの間に存在するバッファ層30aとがコンデンサを形成し、容量結合によって漏れ電流のソースとなるキャリア(電子または空孔)がバッファ層30aおよびn型半導体層2bの接合界面の直下に発生する。これらのキャリアがn型半導体層2bの内部を拡散することによって漏れ電流(いわゆるノイズ電流)となることが考えられる。
なお、凹部4の形成方法は、ダイヤモンドブレードによって切り込みを入れる方法に限らず、COレーザー、YAGレーザー、UVレーザーあるいはエキシマレーザーなどのレーザーエッチング、フッ素系のガスなどを用いた反応性ガスエッチング、およびイオンミリングなどのイオンエッチングなどのドライエッチング法、ならびに従来周知のウェットエッチング法によって除去加工を行なう方法も採用できる。
本例の凹部4の形状は矩形であるが、特に形状に限定を設ける必要はない。
(受発光素子の製造方法)
次に、受発光素子1の製造方法の例を示す。
まず、基板2aとして不純物がドーピングされていない真性半導体からなるシリコン(Si)基板を準備する。そして、CVD(化学気相成長:Chemical Vapor Deposition)法を用いて、基板2aの上面にn型半導体層2bを積層する。
次に、従来周知の熱酸化法を用いて、n型半導体層2bの上に酸化シリコン(SiO)からなる拡散阻止膜S(図示せず)を形成する。
拡散阻止膜S上にフォトレジストを塗布して、従来周知のフォトリソグラフィ法によって所望のパターンを露光、現像した後、従来周知のウェットエッチング法によって、p型半導体領域32を形成するための開口部Sa(図示せず)を拡散阻止膜S中に形成する。開口部Saは、必ずしも拡散阻止膜Sを貫通している必要はない。
そして、拡散阻止膜S上にポリボロンフィルム(PBF)を塗布する。続いて、熱拡散法を用いて、拡散阻止膜Sの開口部Saを介して、ポリボロンフィルム(PBF)に含まれているホウ素(B)をn型半導体層2bの内部に拡散させ、p型半導体領域32を形成する。このとき、例えばポリボロンフィルム(PBF)の厚さを0.1〜1μmとし、窒素(N)および酸素(O)を含む雰囲気中で700〜1200℃の温度で熱拡散させる。その後、拡散阻止膜Sを除去する。
次に、ベース基板2をMOCVD(有機金属化学気相成長:Metal-organic Chemical Vapor Deposition)装置の反応炉内で熱処理することによって、n型半導体層2bの表面
に形成された自然酸化膜を除去する。この熱処理は、例えば1000℃の温度で10分間
程度行なう。
そして、MOCVD法を用いて、発光素子3aを構成する各々の半導体層(バッファ層30a、n型コンタクト層30b、n型クラッド層30c、活性層30d、p型クラッド層30e、p型コンタクト層30f)をベース基板2上に順次積層する。そして、積層された半導体層L(図示せず)上にフォトレジストを塗布し、従来周知のフォトリソグラフィ法によって所望のパターンを露光、現像した後、従来周知のウェットエッチング法によって発光素子3aを形成する。なお、n型コンタクト層30bの上面の一部が露出するように、複数回のエッチングを行なう。その後、フォトレジストを除去する。
次に、従来周知の熱酸化法、スパッタリング法またはプラズマCVD法などを用いて、発光素子3aの露出面およびベース基板2(p型半導体領域32を含む)の上面を覆うように絶縁層8を形成する。続いて、絶縁層8上にフォトレジストを塗布し、従来周知のフォトリソグラフィ法によって所望のパターンを露光、現像した後、従来周知のウェットエッチング法によって、後に説明する発光素子側第1電極31aおよび発光素子側第2電極31bならびに受光素子側第1電極33aを、それぞれn型コンタクト層30bおよびp型コンタクト層30fならびにp型半導体領域32に接続するための開口を、絶縁層8に形成する。その後、フォトレジストを除去する。
次に、絶縁層8上にフォトレジストを塗布し、従来周知のフォトリソグラフィ法によって所望のパターンを露光、現像した後、従来周知の抵抗加熱法やスパッタリング法などを用いて、発光素子側第1電極31a、発光素子側第1電極パッド31A、受光素子側第1電極33a、受光素子側第1電極パッド33Aおよび受光素子側第2電極パッド33Bを形成するための合金膜を形成する。そして、従来周知のリフトオフ法を用いて、フォトレジストを除去するとともに、発光素子側第1電極31a、発光素子側第1電極パッド31A、受光素子側第1電極33a、受光素子側第1電極パッド33Aおよび受光素子側第2電極パッド33Bを所望の形状に形成する。同様に発光素子側第2電極31bおよび発光素子側第2電極パッド33Bもそれぞれ同様の工程によって形成する。
(センサ装置)
次に、受発光素子1を備えたセンサ装置100について説明する。以下では、受発光素子1を、コピー機やプリンタなどの画像形成装置における、中間転写ベルトV上に付着したトナーT(被照射物)の位置を検出するセンサ装置に適用する場合を例に挙げて説明する。
図4に示すように、本例のセンサ装置100は、受発光素子1の発光素子3aおよび受光素子3bが形成された面が、中間転写ベルトVに対向するように配置される。そして、発光素子3aから中間転写ベルトVまたは中間転写ベルトV上のトナーTへ光が照射される。本例では、発光素子3aの上方にプリズムP1を、また受光素子3bの上方にプリズムP2を配置して、発光素子3aから発せられた光が、プリズムP1で屈折して中間転写ベルトVまたは中間転写ベルトV上のトナーTに入射する。そして、この入射光L1に対する正反射光L2が、プリズムP2で屈折して、受光素子3bによって受光される。受光素子3bには、受光した光の強度に応じて光電流が発生し、受光素子側第1電極33aなどを介して、外部装置でこの光電流が検出される。
本例のセンサ装置100では、以上のように中間転写ベルトVまたはトナーTからの正反射光の強度に応じた光電流を検出することができる。そのため、例えば受光素子3bで検出される光電流値に応じて、トナーTが所定場所に位置するか否かを検出することができる。つまり、トナーTの位置を検出することができる。なお、正反射光の強度はトナーTの濃度にも対応するため、発生した光電流の大きさに応じて、トナーTの濃度を検出す
ることも可能である。同様に、正反射光の強度は、受発光素子アレイ3からトナーTとの距離にも対応するため、発生した光電流の大きさに応じて、受発光素子アレイ3とトナーTとの距離を検出することも可能である。
本例のセンサ装置100によれば、受発光素子1の有する上述の効果を奏することができる。
以上、本発明の具体的な実施の形態の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、図5に示した第1変形例のように、凹部4がベース基板2内のn型半導体層2bを横切るように配置されていてもよい。凹部4がn型半導体層2bを横切るとは、n型半導体層2bを、発光素子3aおよび受光素子3b側から平面視して、発光素子3a側のn型半導体層2bと受光素子3b側のn型半導体層2bとに電気的に分離することである。このような構成とすることで、発光素子3aが駆動されることによって発生する漏れ電流が受光素子3b側に流れるのを抑制することができる。
1 受発光素子
2 ベース基板
2a 基板
2b 一導電型半導体層(n型半導体層)
3a 発光素子
3b 受光素子
4 凹部
30a バッファ層
30b n型コンタクト層
30c n型クラッド層
30d 活性層
30e p型クラッド層
30f p型コンタクト層
31A 発光素子側第1電極パッド
31B 発光素子側第2電極パッド
31a 発光素子側第1電極
31b 発光素子側第2電極
32 逆導電型半導体領域(p型半導体領域)
33A 受光素子側第1電極パッド
33B 受光素子側第2電極パッド
33a 受光素子側第1電極
33b 受光素子側第2電極
100 センサ装置

Claims (5)

  1. 基板の上面に一導電型半導体層が積層されたベース基板と、該ベース基板の上面に積層した複数の半導体層を有する発光素子と、前記一導電型半導体層の上面側に逆導電型の不純物がドーピングされた逆導電型半導体領域を有する受光素子とを備え、
    前記ベース基板の上面において前記発光素子と前記受光素子との間に凹部を有し、
    該凹部の深さは、前記ベース基板内の前記一導電型半導体層の厚みよりも深いことを特徴とする受発光素子。
  2. 前記基板は、キャリア密度が1×1014atoms/cm以下である他導電型半導体であることを特徴とする請求項1に記載の受発光素子。
  3. 前記凹部は、前記発光素子と前記受光素子とで挟まれた領域を横切るように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の受発光素子。
  4. 前記凹部は、前記ベース基板内の前記一導電型半導体層を横切るように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の受発光素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の受発光素子を用いたセンサ装置であって、
    前記発光素子から被照射物に光を照射し、該被照射物からの反射光に応じて出力される前記受光素子からの出力電流に応じて前記被照射物の位置情報、距離情報および濃度情報のうち少なくとも1つを検出することを特徴とするセンサ装置。
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