JP5690474B2 - 磁性粉末 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品等に利用される磁性焼結体およびその原料となる磁性粉末とその製造方法に関する。
磁性材料、特に各種フェライト磁性材料の焼結体は、磁芯材料や電磁シールド材など電子部品等には不可欠な要素となっている。
フェライト焼結体は、一般的に仮焼・粉砕後の磁性微粉末をスプレードライなどにより造粒した磁性粉末を圧粉成型した後、900℃以上の高温で焼成することにより製造される。また、このスプレードライなどの造粒の際にはバインダーとしてポリビニルアルコール等を添加することが一般的である。
上記の焼結体には透磁率や周波数特性などの電磁気的な特性の最適化が求められる一方で、部品を小型化、薄型化、軽量化した際にも外部からの衝撃に耐えうるよう機械的強度が強いことが要求される。
機械的強度の向上のためには、1100℃以上の高温で焼成を行う必要があるが、このような高温焼成は焼成設備の面やエネルギーコストの面で高価になりやすいだけでなく、たとえば銀などの電極材料を付帯した状態で同時焼成を行うことを困難にしている。
優れた機械的強度を有するフェライト焼結体を低温での焼成により得る手法として、たとえば特許文献3に見られるように、組成比を最適化したNi系フェライトに微量のLi2Oおよび4価の金属酸化物を組み合わせて添加する手法などが提案されている。
しかし、上記を含めた従来の手法では、磁性焼結体の強度は十分な水準であるとは言えず、改善の必要性があった。これは、圧粉成型時の磁性粉末の充填密度が低いため、焼結体中に多数の空孔が残留し、結果として焼結密度が低下しているためである。
圧粉成形体の原料粉末の充填密度を上げるための提案として、たとえば粉末冶金の分野においては特許文献1に見られるように、タップ密度の高い粉末を出発原料として用いる方法が開示されている。タップ密度の高い粉末を得るためには、粉末粒子の形状や粒径、粒度分布が重要な要因である。一般的には、粒子が緻密で、粒子形状が真球に近く、微粒子かつ単分散(凝集粒子がない)の粉末はタップ密度が高く、好適であるといえる。
特開平6−172803号公報 特開平11−209106号公報 特公平6−30297号公報 特開昭62−050839号
しかしながら、本発明者が検討したところ、特許文献3の方法のように、磁性粉末の一般的な製造方法であるスプレードライにより造粒した粒子は、真球形状ではあるものの粒子を構成する原料微粒子間に隙間が存在するため、造粒した粒子自体の密度を高くすることができない。加えて、充填密度の向上に必要な40μm以下の微粒子が得にくい。このため、フェライト磁性材料の分野においては高いタップ密度を有する粉末が得られなかった。
また、磁性焼結体が高い焼結密度が得られないもうひとつの原因として、上記スプレードライなどの方法で焼結体の材料となる磁性粉末を造粒する際に添加されるバインダーが焼成時にガスを発生し、焼成体中に空孔として残留することも挙げられる。
上記スプレードライによる手法以外に真球状の粒子を得る手法として、特許文献2には、無機粉末をバーナー火炎中に供給し、5〜30μmのシリカ粉末を得る手法も開示されている。
しかしながら、このような手法は雰囲気・温度の制御が困難であり、合成条件により電磁気的特性が大きく変化するフェライト等の磁性材料の分野には不向きである。たとえば、特許文献4にみられるように、粒径20〜50μmの原料粉末をバーナー火炎中に投入し、電子写真現像剤用フェライトキャリアを得る手法が公開されているが、本発明者らの検討によるとこのような手法で合成されたフェライト粒子は粒子ひとつひとつの組成のバラツキが大きく、良好な磁気特性を得ることができなかった。
本発明は、従来機械的強度の高い磁性焼結体を低温で焼成するための原材料を得ることができなかったという課題を解決するためのものである。
上記課題を解決するために、本発明は焼結体の出発原料となる磁性粉末の圧粉密度を高くするとともに、造粒時に存在するガス化成分を少なくすることで、機械的強度に優れた磁性材料の焼結体を得ることを目的としている。
すなわち、本発明は、主成分がフェライトであり、タップ密度/真比重の値が0.6以上であり、(D90−D10)/(D50)の値が、5.0以下であり、粒子の球形度が0.9以上であり、粒子内部の空隙率が10%以下であり、平均粒径が0.1μm以上10μm以下である磁性粉末を提供する。
また、本発明の磁性粉は、残留磁化σrが5.0emu/g以下でもある磁性粉末である。
また、本発明の磁性粉は、カーボン(C)成分の含有量が1.0wt.%以下でもある磁性粉末である。
また、本発明は、上記の磁性粉末を圧粉成型し、焼成することにより得られる磁性材料の焼結体を提供する。
また、本発明の磁性粉末は、原料粉末の表面にカーボンを付着させた処理済原料粉末を、LPGガスと酸素ガスの混合気体中に分散させ分散物とし、前記分散物に燃焼炎中を通過させて得たものである。
さらにこの原料粉末は複数の材料から構成されていてもよく、例えば、鉄の酸化物と、Ni、Mg、Zn、Mnから選ばれた少なくとも1種類の元素の酸化物である。
上記の密度、粒度分布、平均粒径、球形度、粒子内部の空隙率、カーボン含有量という6つの特性を所定の範囲になるように製造した磁性粉末を焼結体用材料として用いることにより、1100℃以下の比較的低温での焼成によっても機械的強度に優れた焼結体を得ることができる。
実施例1、比較例1および比較例2に関する磁性粉末を用いた焼結体の、焼成温度依存性を示すグラフである。 実施例1の磁性粉末のSEM写真を示す。 比較例1の磁性粉末のSEM写真を示す。 比較例2の磁性粉末のSEM写真を示す。 比較例3の磁性粉末のSEM写真を示す。 実施例1と比較例1の粒度分布を示すグラフである。
本発明は機械強度の高い磁性焼結体を得るために、所定の特性を有する磁性粉末を得る。以下詳細に説明するが、本明細書において、磁性粉末とは、大きさが数mm以下の磁性粒子の集合体をいう。この磁性粉末を作製する材料は、やはり粉末であり原料粉末と呼ぶ。なお、粉末と粉体は同義として用いる。また、原料粉末は数mm以下の原料粒子の集合体である。
本発明の磁性粉末は、原料粉末にカーボンを所定量混合し、原料粉末とカーボンの混合物を反応させることで磁性粉末を得る。この原料粉末とカーボンの混合物を処理済原料粉末と呼ぶ。また、処理済原料粉末を反応させることを「合成」と呼ぶ。合成による処理済原料粉末の反応によって本発明の磁性粉末を得ることができる。
得られた磁性粉末は圧粉成型し、その後焼成することで磁性材料の焼結体(本発明の磁性焼結体)を得る。以下に本発明の磁性粉末の特性について説明する。
[密度]
本発明に関する磁性粉末は、タップ密度/真比重の値が0.65以上であることが好ましい。粉体としての密度が上記の関係を満たすとき、圧粉成型した際に粒子が密に詰まるため、焼結体の組織が緻密となり、優れた機械的強度をもつ。
[平均粒径]
本発明に関する磁性粉末の平均粒径は、平均粒径が0.1μm以上100μm以下、より好ましくは0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。これよりも大きな粒径では、粒子間の隙間が大きくなるため充填性を高められず、逆にこの範囲よりも小さな粒径では粒子の浮遊などハンドリング面において不具合が生じやすい。
[粒度分布]
本発明に関する磁性粉末の粒度分布は、(D90−D10)/(D50)の値が5.0以下、より好ましくは3.0以下であること好ましい。粒度分布が上記の関係を満たすとき、磁性粉末中に極端に粗大な粒子が存在せず、高い充填性が得られる。逆に(D90−D10)/(D50)の値が5.0よりも高い場合は、粉末中に凝集粒子が存在することが考えられる。凝集粒子中には、単分散の粒子と比較して多くの隙間が発生するため、タップ密度は低下する。
また、上記の指標では、すべての粒子が同じ大きさを示す理想状態では、ゼロとなるため、下限値はゼロ以下の値にはならない。従って、本発明に関する磁性粉末の粒度分布は、(D90−D10)/(D50)の値が0以上、5.0以下であり、より好ましくは0以上、3.0以下である。
[球形度]
本発明に関する磁性粉末の球形度は、0.9以上であることが好ましい。球形度が1に近づくほど粒子の形状は真球に近くなり、高い流動性と良好なパッキングにより、充填性が向上する。真球度が0.9以下であると粒子表面の凹凸により粒子間に隙間が発生するため、高い充填性を得ることができない。
[空隙率]
本発明に関する磁性粉末は粒子の空隙率が10%以下、より好ましくは5%以下であることが好ましい。粒子の空隙率が高いと磁性粒子一粒子あたりの重量が低下するため、高いタップ密度すなわち充填密度を得ることができない。この結果、焼結体中に空孔が残留しやすく、磁性焼結体の焼結密度が低下する。
[磁気特性]
本発明に関する磁性粉末は、残留磁化σrが5.0emu/g以下であることが望ましい。これよりも残留磁化が高い場合には焼結体となった際に高い透磁率が得られにくく、実用的でない。
[カーボン成分]
本発明に関する磁性粉末は、バインダーなどの添加物由来のカーボン成分が1.0wt.%以下であることが望ましい。カーボン成分がより少ないほうが、焼成時に空孔の発生が抑制され、焼結体の密度が向上する。
[組成]
本発明に関する磁性粉末は、所望の電磁気的特性を満たすものであるならば特に限定されるものではない。例えば、一般的な電子部品用に用いられているマグネタイトFe34または各種フェライトMnxMg1-xFe24、NixZn1-xFe24、CuxZn1-xFe24、LiFe24など(ただし0≦x≦1)が主成分として好適に使用できる。これら以外であっても、目的の組成を得るために、原料中の金属元素の配合比を調整することができる。
[焼成]
本発明に関する磁性粉末は、公知の手法により圧粉成型した後、850℃〜1100℃程度の温度で焼成することにより、磁性焼結体を得ることができる。
<磁性粉末の製造方法>
次に、磁性粉末の製造方法について説明する。
[原料]
本発明に関する磁性粉末の原料としては、例えば主成分がマグネタイトである磁性粉末を得る場合には化学式Fe23で表されるヘマタイトが好適に使用される。また、例えば主成分がフェライトである磁性粉末を得る場合には、ヘマタイトのほかに酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化銅などの金属酸化物を、所望の電磁気的特性を満たすよう、混合して使用することができる。
本発明の磁性粉末の製造方法では、原料の粒子サイズが、最終的な磁性粉末の粒径に影響を及ぼす。そのため、原料の平均粒径は0.1μmから10μm、より好ましくは0.1μmから1.0μmの範囲にあることが好ましい。原料サイズが小さすぎると粒子の浮遊などによりハンドリング性が悪化し、逆に原料サイズが上記範囲よりも大きいと最終的に得られる磁性粉末の粒子のサイズが粗大となり好ましくない。
上記の原料粉末の粒子表面に一次粒径10〜100nmのカーボン粉末を均一に付着させ、次に示す合成工程により磁性粉末化させる。なお、原料とカーボン粉末の混合比に関しては、原料100重量部に対してカーボン粉末0.1重量部から10重量部が適当である。混合には、ボールミルなどの公知の方法が用いられる。なお、このとき原料粒子に付着させたカーボン粒子は、後の合成工程で焼却されるため、最終的な磁性粉末中にはほとんど残留しない。カーボンを付着させた原料粉末を処理済原料粉末と呼ぶ。
[合成]
上記の処理済の原料粉末を、プロパン等の可燃性のガスと酸素との混合ガスをキャリアガスとして、燃焼中のバーナーノズルに供給する。そして、燃焼炎中で処理済原料粉末の原料とカーボンとの反応により処理済原料粉末を磁性粉末化させる。
バーナー処理装置に関しては一般的な燃焼バーナーを使用しても良いが、たとえば特開昭62−050839号に開示されている構成が用いられる。本発明ではこの構成に準じた方法で合成を行った。
この構成を簡単に説明するとバーナー処理装置は、原料を投入する原料ホッパーと、原料ホッパーの出口でホッパーからの落下量を調整する給鉱量調整バルブと、給鉱量調整バルブの下で、やや斜め下向きに設定されたバーナーを含む構成である。原料は原料ホッパーから給鉱量調整バルブを通じて一定速度で落下する。そして、落下の際に、バーナーの作る火炎の中を通過する。
このとき、燃焼炎の温度を1000℃以上2000℃以下となるようガス混合比およびガスの流速を調整することが好ましい。燃焼炎が上記温度範囲にあるとき、溶融・凝固反応が比較的緩やかに進行し、球形度が高く、緻密な内部組織をもった磁性粒子を得ることが可能である。
可燃性ガスとしてはプロパン、プロピレン、アセチレンなどを使用すればよいが、取扱いの面からプロパンを用いるのが好ましい。プロパンガスを燃焼ガスとして使用する場合には、酸素ガスとの混合比を(酸素/プロパン)=2.0〜8.0とすれば良い。このような混合比とすることにより、火炎の温度は上記温度範囲となり好ましい。
また、粒子同士の凝集を抑制し、分散性の良好な粉末を得るためには当該混合ガスの供給量を多くしてガス流速を早くすることが求められる。好ましい混合ガスの圧力は0.1MPa〜1.5MPaの範囲であり、供給量は1.0m3/h〜30m3/hである。このとき、処理済原料粉末の供給量は、生産性を低下させない範囲で可能な限り少ない方が好ましい。当該供給量が少ない方が、粒子一つ一つが受ける熱量が均一になるため、反応の程度にバラツキが生じ難くなる。従って、上述の燃焼炎発生条件において、被処理物の供給量は30kg/h以下とすることが好ましい。
得られた磁性粉末は、粒子同士の二次凝集が発生せず、合成直後の段階で分散性が良好であるため、その後の解砕工程を必要としない。また、スプレードライなどで造粒した粉末と異なり、粒子内部で原料粒子の溶融凝固・焼結が生じることにより内部構造が緻密で高い強度を持つため、バインダーなどの結合剤を要しなくても球形を保つことが可能である。これらの特長により、下記の実施例に示すとおり、その後の圧粉成型・焼成後でも優れた機械的強度をもつ焼結体を得ることができる。
(実施例1)
α−Fe23粉末(平均粒径:0.6μm)10kgにカーボン粉末(平均粒径:30nm、三菱化学製、MA−11)を100g加え、振動ボールミル中で1時間混合処理を行い、処理済原料粉末を得た。処理済原料粉末をLPGガスと酸素ガスを1:4の割合で混合したガス(流量20m3/h)中に分散させ、燃焼中のバーナーへ供給した。燃焼炎を通過した粉末をサイクロンにて回収し、実施例1に関する磁性粉末(マグネタイト粉末)を得た。得られた磁性粉末は真球状で粒子内部まで十分溶融凝固しており、緻密な内部構造を有していた。
得られた磁性粉末を2.0t/cm2の圧力で直径10mm、厚み10mmの円柱形状に加圧成型し、900℃、1000℃、1100℃でそれぞれの温度で5時間、窒素ガスフロー中にて焼成し磁性焼結体を得た。得られた焼結体の焼結密度を測定した。
実施例1に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
(比較例1)
α−Fe23粉末(平均粒径:0.6μm)2.0kgを窒素ガスと水素ガスを99:1で混合したガスを5.0 l/minでフローしながら、ロータリーキルン(容積5000cc)を用いて700℃で3時間還元処理を行い(回転数3.0rpm)、マグネタイト粉末を得た。得られた粉末の平均粒径は約5μmであったが、形状は不定形であり、粒度分布測定により10μm以上の凝集粉が見られた。得られたマグネタイト粉末(磁性粉末)を、実施例1と同様の方法により焼結体とした。
比較例1に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
(比較例2)
α−Fe23粉末(平均粒径:0.6μm)10kgを窒素ガスフロー中で1300℃で熱処理し、マグネタイトとした後、振動ボールミルでの粉砕処理により一次粒径0.5μmの微粉末とした。この微粉末を5kgの純水に分散させ、バインダーとしてポリビニルアルコールを100g添加して原料スラリーとした。この原料スラリーをスプレードライヤー(大川原化工機(株)製、FOC−16)に投入して噴霧乾燥させ、得られた粉末を分級処理することで平均粒径約5μmのマグネタイト粉末を得た。得られたマグネタイト粉末(磁性粉末)を、実施例1と同様の方法により焼結体とした。
比較例2に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
(実施例2)
α−Fe23粉末(平均粒径:0.6μm)6.8kgとNiO粉末(平均粒径0.5μm)2.4kgおよびZnO粉末(平均粒径0.5μm)0.9kgにカーボン粉末(平均粒径:30nm三菱化学製、MA−11)を100g加え、振動ボールミル中で1時間混合処理を行い、処理済原料粉末を得た。処理済原料粉末をプロパンガスと酸素ガスを1:4の割合で混合したガス(流量20m3/h)中に分散させ、燃焼中のバーナーへ供給した。供給速度は20kg/hである。燃焼炎を通過した粉末をサイクロンにて回収し、実施例2に関する磁性粉末(マグネタイト粉末)を得た。得られた磁性粉末は真球状で粒子内部まで十分溶融凝固しており、緻密な内部構造を有していた。
得られた磁性粉末を2.0t/cm2の圧力で直径10mm、厚み10mmの円柱形状に加圧成型し、900℃、1000℃、1100℃でそれぞれの温度で5時間、窒素ガスフロー中にて焼結を行った。得られた焼結体の焼結密度を測定した。
実施例2に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
(実施例3)
出発原料をα−Fe23粉末(平均粒径:0.6μm)6.8kgとMn34粉末(平均粒径0.5μm)3.2kgとすること以外は、実施例2と同様にして磁性粉末を作成し、焼結体とした。
実施例3に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
(実施例4)
出発原料をα−Fe23粉末(平均粒径:0.6μm)7.1kgとMn34粉末(平均粒径0.5μm)2.2kg、MgO粉末(平均粒径0.8μm)0.7kgとすること以外は、実施例2と同様にして磁性粉末を作成し、焼結体とした。
実施例4に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
(比較例3)
実施例1において、原料であるα−Fe23粉末にカーボンを付着させる工程を除く以外は、すべて実施例1と同様に処理することにより、真球の粒子を得た。得られた粒子は未反応の原料が残留し、均一なフェライト粒子を得ることができなかった。
比較例3に関する磁性粉末およびその焼結体の特性を表1および表2に示す。
[実施例および比較例のまとめ]
はじめに、マグネタイト粉末(磁性粉末)である実施例1および比較例1、2、3について図および表を参照しながら説明する。図1は、それぞれの磁性粉末を焼結体としたときの焼成温度と密度の関係である。縦軸は焼結密度(g/cm3)、横軸は焼成温度(℃)を示す。また、黒丸は実施例1、三角は比較例1、四角は比較例2、ひし形は比較例3を示す。なお、焼結密度とは焼成温度で得た焼結体の密度である。
4つのサンプルとも焼成温度が上昇するにしたがい、焼結密度は増加した。中でも実施例1は1100℃において、ほぼバルクの真密度(マグネタイトの場合5.05g/cm3)に近い密度になった。図2には実施例1の磁性粉末のSEM写真を示す。写真の倍率は500倍であり、右下の矢印が50μmである。ほぼ真球状の磁性粒子が観察される。一方、比較例は同じマグネタイトながら、バルク値の87%程度にしか密度は上がらなかった。
比較例1に関するマグネタイト粉末は粒子が小さいが粒子形状が不定形であった。図3には比較例1のSEM写真を示す。実施例1と同じく倍率は500倍である。また矢印は10μmである。球状の粒子は視野中1つも観測できず、不定形であることがわかる。
さらに、粒度分布測定により粒子同士の凝集が発生していたこともわかった。そのため、タップ密度が2.45g/cm3と低く(表1参照)、焼結体の充填性が十分ではなかった。ゆえに、焼結体の密度も低くなったと考えられる。従って、比較例1のサンプルは十分な機械的強度を持つとはいえない。
なお、粒子同士の凝集が発生していた点は、以下の測定から結論づけた。図6には、実施例1と比較例1の粒度分布の測定結果を示す。横軸は粒径(μm)を対数目盛で示す。縦軸は全体量に対する頻度(%)を示す。また、実線は実施例1であり、破線は比較例1を示す。実施例1は粒径4〜5μmの粒径を最も多く有する粒度分布を示している。しかし、比較例1の磁性粉末は、一次粒径が5μm前後であるにもかかわらず、20μm以上の粒子も検出され、磁性粉体の粒度分布が2山分布であった。このことから比較例1の粉末は粒子同士の凝集が生じていると結論づけた。
また、比較例2に関するマグネタイト粉末は球形であるためタップ密度は比較例1よりも高く(2.78g/cm3)、粗大な凝集粒子も見られなかった。しかしながら、粒子内部に空孔が多かった。具体的には、後述する空隙率の測定により粒子内部に20%以上の空隙がみとめられた。このため真比重(5.05g/cm3)と比較するとタップ密度は低かった。また、焼結体中にはバインダーが分解したときに発生したと考えられる気泡の残留が見られた。このため、比較例1と比較した場合には焼結密度の向上が見られるが、焼成温度を上昇させても十分な焼結密度を得ることができなかった。
図4には比較例2のSEM写真を示す。倍率は200倍であり、矢印は100μmである。球状の粒子の存在は認められるが、いびつな形状や細かい粒子が観測され、また細かい粒子が凝集した凝集体も観察される。
上記の比較例に対し、実施例1に関するマグネタイト粉末は、微粒子であり、真球形状であることに加え緻密な内部組織を持つため、タップ密度が高く、優れた充填性を示した。このため、比較的低温である900℃の焼成でも、高い焼結密度を持った焼結体を得ることができた。さらに、焼成温度を1000℃以上とすることにより、より高い焼結密度(4.89g/cm3)が得られた。従って、実施例1の磁性焼結体は、機械的強度に優れた焼結体であることを示している。
[マグネタイト以外のフェライト]
実施例2、3および4は、それぞれNi−Znフェライト、Mnフェライト、Mn−Mgフェライトにおいて、本発明に関する製造方法により磁性粉末および焼結体を作製した結果である。表1および表2に示したように、マグネタイト以外のフェライト磁性材料においても、マグネタイトと同様タップ密度が高く、充填性に優れた磁性粉末を得ることが可能であった。また、これらの磁性粉末は1000℃以上の焼成により真比重に対して90%以上の密度を持つ焼結体を作製でき、高い焼結密度を持つ磁性焼結体を作製できることが確かめられた。
最後に、合成反応の前の原料にカーボン粉末を付着させる処理の効果の有無について述べる。比較例3は実施例1で原料にカーボンを付着させる処理を行わなかったものである。この場合には処理物中に真球状の粒子のほかに粒子表面が粗く球形度の低い粒子が多くみられた。このため(タップ密度/真比重)の値は比較例中では最も高いものの、他の実施例と比較して低くかった。また、表2に示した焼結密度も同様に、他の比較例よりは高いものの、実施例1と比較すると低く、充填性の悪化が見られた。
図5に比較例3のSEM写真を示す。倍率は500倍であり、矢印は50μmである。
図2、3と比較すると球状の粒子が多い粉末であるが、図2の実施例1と比較すると粒子表面が粗く、微細な凹凸があるように見られ、また真球状でない粒子も多く観測されるので、球形度が低いと判断できる。
また比較例3の磁性粉末は残留磁化が他の実施例に比べて高く、圧粉成型用磁性粉末としては不向きであった。これは、合成反応時に反応が円滑に進行せず、未反応の原料が残留しているためである。このことから、本発明の実施には原料にカーボンを付着させる工程が必要であることがわかる。
また、実施例2乃至4のように複数の原料粉末を混ぜ合わせ、これにカーボン粉末を予め混合させておくと、フェライトの磁性粉末を得ることができた。この点でもカーボンがこれら複数の原料粉体同士を反応させたものと考えられる。
上記の結果より、本発明に関する充填性の高い磁性粉末から、優れた機械的強度を有する磁性焼結体を製造可能であることが確かめられた。
[各特性の評価方法]
以下に本実施例で用いた各種特性の測定方法について説明する。なお、以下の測定方法に用いた測定装置はその相当品で置き換えることが可能である。
(タップ密度)
タップ密度は、JIS−Z−2512に準拠する方法により測定を行った。
(真密度)
真密度は、Quantachrome社製、「ULTRA PYCNOMETER 1000」を用いて測定を行った。
(粒度分布)
磁性粉末の粒度分布は、マイクロトラック(日機装製、「MICROTRAC HRA」Model:9320−X100)を用いて測定し、10%体積積算粒径であるD10値、50%体積積算粒径であるD50値、90%体積積算粒径であるD90値を得た。尚、本発明においては、便宜的にこのD50値を平均粒径として扱っている。
(球形度)
磁性粉末の球形度の算出は、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察された画像をコンピュータ上で画像解析ソフト(Soft Imaging System GmbH社、「analysis」)を使用して行った。測定は倍率1000倍のSEM写真を使用し、50個の粒子の円形度から、平均円形度を算出した。本発明では、この平均円形度を磁性粉末の球形度とした。
尚、円形度は、画像解析により算出される粒子の面積および周長より、(円形度)=(4π×面積)/(周長×周長)により算出される。
(空隙率)
磁性粉末の空隙率は、島津オートポア9520型(micromeritics社製)を用い、水銀圧入法による細孔分布の測定より算出した。島津オートポア9520型(micromeritics社製)での測定条件は、サンプル重量500mgにて0.7KPa〜400MPaの範囲での水銀圧入体積を測定し、(水銀圧入体積)/(かさ密度)より試料の空隙率を算出した。
(磁気特性)
磁性粉末磁気特性は、VSM(東英工業株式会社製、VSM−P7)を用いて磁化の測定を行い、飽和磁化(σs)、印加磁場1000Oeにおける磁化(σ1000)、残留磁化(σr)、保磁力(Hc)の値を得た。
(カーボン含有量)
粉末中のカーボン含有量は、C/S同時分析装置CS−200(LECO社製)を使用して測定した。
本発明は、焼結で作製する磁性焼結体に利用することができる。

Claims (7)

  1. 主成分がフェライトであり、タップ密度/真比重の値が0.6以上であり、
    (D90−D10)/(D50)の値が、5.0以下であり、
    粒子の球形度が0.9以上であり、
    粒子内部の空隙率が10%以下であり、
    平均粒径が0.1μm以上10μm以下である磁性粉末。
  2. 残留磁化σrが5.0emu/g以下である、請求項1に記載の磁性粉末。
  3. カーボン(C)成分の含有量が1.0wt.%以下である請求項1または2のいずれかに記載の磁性粉末。
  4. 原料粉末の表面にカーボンを付着させた処理済原料粉末を、
    LPGガスと酸素ガスの混合気体中に分散させ分散物とし、
    前記分散物に燃焼炎中を通過させて得た請求項1または3のいずれかに記載の磁性粉末。
  5. 前記原料はヘマタイトである請求項4に記載の磁性粉末。
  6. 前記原材料粉末は複数の元素の酸化物を含む請求項5に記載の磁性粉末。
  7. 前記複数の元素は、Feと、Ni、Mg、Zn、Mnから選ばれた少なくとも1種類の元素である請求項6に記載の磁性粉末。
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