JP5686556B2 - 注出口付き包装容器 - Google Patents

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Description

本発明は、注出口を備えた詰替え用の包装容器に関する。さらに詳細には、他の容器への詰替え時に、脈動を起さないで流動性内容物を排出できると共に、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても円滑に流動性内容物を排出できる注出口付き包装容器に関する。
従来から、液体洗剤、シャンプー、リンス、ボディシャンプーなどのトイレタリー用品、ハウスホールド用品や加工食品などを貯蔵保管及び運搬供給するための包装には、内面にシーラント層を有する単層あるいは多層の合成樹脂フィルムの周縁部をヒートシールした可撓性の包装袋や包装容器(以下、包装袋も合わせて包装容器とする)が使用されている。
近年、プラスチック製のボトル容器に比べて、合成樹脂の使用重量が少なくて済むことや、使用後の廃棄処理時に押し潰して、ゴミの減量化あるいはゴミの減容化が可能なことから、上記の合成樹脂フィルムを用いて構成された包装容器が、環境問題への対策方法として多く用いられるようになって来ている。手押しのポンプを備えたプラスチック製のボトル容器に、流動性内容物を詰め替えるための詰替え用の包装容器としては、二つ折りにした底部の樹脂フィルムと、胴部となる表裏2枚の樹脂フィルムとを、外周端部をヒートシールして自立可能な包装容器として組み立てたスタンディングパウチが代表的である。一般的には詰替え用パウチと呼ばれることもある。
このような詰替え用の包装容器は、詰替え時の使い勝手を良くするために、注出口を備えている。この注出口を開封する際にはハサミなどの道具を使用せずに、手で容易に開封できるようにするため、その注出口部にノッチが形成されているのが一般的になっている。また、ノッチを起点として開封する際に、より開封し易いように、開封を誘導する凹状の開封案内線が形成されていることもある。
ところで、従来から提案されている詰替え用の包装容器では、注出口が設けられているものの、単に先端を細くしてノズル状とした注出口が設けられており、流動性内容物の流出量を絞り、急激に流出するのを制限すると共に、流動性内容物の流出方向を定めるようにしたものである(例えば、特許文献1、2を参照)。この場合、詰替え用パウチが薄いプラスチックフィルムの貼り合せで構成されているので、容器形状には剛性が無く、詰替え用パウチ内から流出した流動性内容物の占めていた空間に、注出口を通して外気が補給され、外気に置換されることは困難であった。
このため、手で詰替え用パウチの表面を押し潰し、2枚の樹脂フィルムの対向距離を接近させることにより絞り出して、流動性内容物を流出させざるを得なかった。しかし、注出口において、2枚のフィルムが密着してしまうと、注出口が塞がれて流動性内容物の排出が円滑に行なえないという問題があった。
注出口が塞がれるのを解消し、流動性内容物の排出を円滑にするために、注出口の部分にエンボス加工による成形で膨らませて注出口が塞がれるのを防止すること(例えば、特許文献3、4を参照)や、注出口部に挿入物を挿入して注出口が塞がれるのを防止すること(例えば、特許文献5を参照)などが提案されている。
特開平9−183442号公報 特開平10−203567号公報 特開平11−11498号公報 特開2002−154559号公報 特開2000−190996号公報
しかし、注出口部の樹脂フィルムにエンボス加工を施して膨らませることや、注出口部にリングを挿入することにより、注出口が塞がれることが減少するが、注出口から流動性内容物の排出と並行して外気を容器内部に導入し、流動性内容物の自重により流動性内容物を排出させることはうまく行なわれない。このため、粘度の低い流動性内容物の場合には、注出口からの排出が比較的に円滑に行なわれるが、1つの注出口を通して、流動性内容物の排出と外気の容器内部への導入とが交互に行なわれるため、流動性内容物の排出に脈動が起きるという問題があった。
密閉された包装容器から流動性内容物が排出される場合、流動性内容物の排出により生じる空隙に外気が補給されないと、流動性内容物が排出されることに伴い、包装容器の内部に負圧が生じる。その結果として、包装容器を構成している表裏の樹脂フィルムが密着してしまい、包装容器から流動性内容物を排出させる時に、摩擦抵抗力が生じることを回避できず、注出口から粘度の高いペースト状の流動性内容物を排出させるには、手で胴部の樹脂フィルムを押し潰して絞り出す必要があり、かなりの労力を必要とするので、高齢者が負担に感じるという問題があった。
特に、粘度の高いペースト状の流動性内容物、例えば、シャンプーやコンディショナーなどでは、他の容器へ流動性内容物を詰替える時に苦労するため、このような粘度の高いペースト状の流動性内容物が充填される詰替え用の包装容器に対しては、さらに改善が必要とされていた。しかし、単に、注出口が塞がれるのを防止するための工夫だけでは、こうした問題を解決することができなかった。
このため、液体状、ペースト状、ジェル状などの流動性内容物を他の容器への詰替え時に、脈動を起さないで流動性内容物を排出できると共に、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても円滑に流動性内容物を排出できる注出口付き包装容器が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、他の容器への詰替え時に、脈動を起さないで流動性内容物を排出できると共に、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても円滑に流動性内容物を排出できる注出口付き包装容器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に移し替えるに当たって、包装容器を倒立させた状態で、流動性内容物の液面の位置よりも高い位置(包装容器の底部に近い側端周縁部の位置)に設けた注出口とは別の通気孔により、包装容器の内部と外部とを連通させて、流動性内容物の上部に大気圧を加えることにより、流動性内容物の自重の働きによって、脈動を起さないで流動性内容物を排出できると共に、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても円滑に流動性内容物を注出口より排出させることを技術思想としている。
前記課題を解決するため、本発明は、注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなり、前記通気手段がスパウトであって、前記スパウトは前記包装容器本体へ固着する基部を有するとともに、中央部に流路を有するノズル部と、該ノズル部の先端に破断可能な薄肉溝部を介して一体に形成された把手部を備えてなり、前記スパウトの前記包装容器本体から突出している部分が、前記包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシールにより密封されてなり、ノッチと開封案内溝により、手により切り裂いて前記スパウトを露出させることを特徴とする注出口付き包装容器を提供する。
また、本発明は、注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなり、前記通気手段がスパウトであって、前記スパウトは前記包装容器本体へ固着する基部を有するとともに、中央部には流路を有し、該流路は破断可能な薄肉溝部が形成された蓋板で密封されていて、該薄肉溝部に連接された把手棒とを備えてなり、前記スパウトの前記包装容器本体から突出している部分が、前記包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシールにより密封されてなり、ノッチと開封案内溝により、手により切り裂いて前記スパウトを露出させることを特徴とする注出口付き包装容器を提供する。
また、本発明は、注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、前記注出口と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部に、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなることを特徴とする注出口付き包装容器を提供する。
また、本発明は、少なくとも1つの吊り下げ孔を下部隅部に有する詰替え用の包装容器において、前記孔の位置と対角線上の上部隅部に注出口を備え、前記孔の近傍の側端周縁部に、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなることを特徴とする注出口付き包装容器を提供する。
本発明によれば、注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、前記注出口と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部には、注出口とは別に設ける通気孔により当該包装容器の内部と外部とを連通させるための、通気手段が配設されている。当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に、この通気手段を用いることにより、当該包装容器の内部と外部とが連通し、流動性内容物の上部に大気圧が加わることにより、流動性内容物の自重の働きによって、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても、円滑に注出口から流動性内容物が排出される。
また、粘度の低い流動性内容物であっても、脈動を起さないで注出口から流動性内容物を排出させることができる。
また、本発明に係わる注出口付き包装容器を、吊り下げ孔を利用して吊り下げれば倒立させた状態で放置でき、更に、本発明に係わる通気手段を用いて注出口付き包装容器の内部に大気を導入すれば、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても、注出口付き包装容器の内部からほぼ完全に排出できるので、資源の有効活用ができると共に経済的である。
本発明に係わる注出口付き包装容器の一例を示す正面図である。 (a)通気手段の一例を示す部分拡大図である。(b)通気手段の密封状態を示す部分斜視図である。(c)通気手段の概略断面図である。 (a)通気手段の別の例を示す部分拡大図である。(b)通気手段の密封状態を示す部分斜視図である。(c)通気手段の概略断面図である。 (a)通気手段の別の例を密封した状態を示す部分斜視図である。(b)通気手段の概略断面図である。 (a)通気手段の別の例を密封した状態を示す部分斜視図である。(b)通気手段の概略断面図である。 本発明に係わる注出口付き包装容器の一例を用いて、ボトルに詰替える時の状態を示す斜視図である。
以下、好適な実施の形態に基づき、本発明を説明する。
図1に示すように、本発明に係わる注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器は、胴部の表裏2枚の合成樹脂フィルムと、2つに折り畳んだ底部の合成樹脂フィルムの周縁部がヒートシールされており、流動性内容物を充填することにより底部シート部材が広がって安定に自立できる自立型容器である。
図1には、周縁部のヒートシールにより形成された注出口5が図示されているが、本願発明の注出口付き包装容器10では、ある程度の開口断面積を有する注出口であれば、注出口の構造及び形成方法には特に制限がない。具体的には、図1に示したような周縁部のヒートシールにより形成された注出口5、エンボス加工による成形で膨らませた注出口、挿入物を挿入した注出口、キャップ付きのスパウト(口栓)、注出口の先端に栓を設けた注出栓(図示は省略)などの各種の注出口のいずれを用いても構わない。
図1は、本発明に係わる注出口付き包装容器10の一例を示す正面図である。図1において、本発明の注出口付き包装容器10は、充填口3から流動性内容物を充填して封入する前の状態を示している。包装容器内に流動性内容物が充填された後、図6に示したように、充填口3はヒートシール3aにより密封される。図1において符号1は注出口付き包装容器の側端周縁部をヒートシールした部分で、斜線で示してある。図1において符号2は、本発明の注出口付き包装容器において、底部のヒートシール部を示している。
図1に示した注出口5は、包装容器の上部の隅部に、周縁部のヒートシールにより形成されている。流動性内容物を排出するには、注出口5の開封用つまみ6を手で引っ張って、ノッチ8aから開封案内線7に沿って、胴部の表裏2枚の合成樹脂フィルムを切り裂いて注出口5を開封し、注出口5を露出させることにより可能となる。
図1において、本発明に係わる注出口付き包装容器10の、注出口5と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部(図1において楕円で囲んだA部)には、包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に移し替えるに当たって、包装容器を倒立させた状態において流動性内容物の液面の位置よりも高い位置に、包装容器の内部と外部とを連通させて、流動性内容物の上部に大気圧を加えるための通気手段が配設されている。
本発明に係わる注出口付き包装容器10は、注出口5と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部(図1において楕円で囲んだA部)に、図2〜5に示した通気手段のいずれかが配設されている。
図2(a)は、通気手段の一例を示す部分拡大図である。図2(b)は、通気手段の密封状態を示す部分斜視図である。図2(c)は、通気手段の概略断面図である。
図2(a)に示した通気手段の一例では、注出口5と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部(図1において楕円で囲んだA部)に、スパウト20が配設されている。スパウト20は、図2(c)に示すように、包装容器本体へ固着する基部21を有するとともに、中央部に流路22を有するノズル部24と、該ノズル部24の先端に破断可能な薄肉溝部23を介して一体に形成された把手部25を備えている。把手部25を指先でつまみ、回転させて薄肉溝部23からノズル部24を引きちぎることにより、通気孔22を開封し、包装容器の内部と外部とを連通させることが可能となる。
また、図2(b)に示した通気手段の密封状態を示す部分斜視図では、側面周縁部のヒートシール部1から突出しているスパウト20の部分が、包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシール27により密封されていて、ノッチ28と開封案内溝29により、手により切り裂いて前記スパウトを露出させることが可能となっている。
図2(a)に示した、スパウト20が外気に露出している場合には、例えば、運搬途中などにおいて把手部25に何らかの力が誤って加われば、薄肉溝部23からノズル部24を引きちぎられて通気孔22を開封し、流動性内容物が漏洩してしまうことが想定される。それに比べて図2(b)のスパウト20が密封されている場合には、万一、把手部25に外部から力が誤って加わり、薄肉溝部23からノズル部24を引きちぎられて通気孔22を開封しても、流動性内容物が外部に漏洩するのを防止できるのでより便利である。
また、図3(a)は、通気手段の一例を示す部分拡大図である。図3(b)は、通気手段の密封状態を示す部分斜視図である。図3(c)は、通気手段の概略断面図である。
図3に示した通気手段の別の例では、注出口5と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部(図1において楕円で囲んだA部)に、スパウト30が配設されている。スパウト30は、包装容器本体へ固着する基部31を有するとともに、中央部には流路32を有し、該流路32は破断可能な薄肉溝部33が形成された蓋板34で密封されていて、該薄肉溝部に連接された把手棒35とを備えている。把手棒35を指先でつまみ、一方の方向に倒すことにより、蓋板34の薄肉溝部33から切り裂いて通気孔32を開封し、包装容器の内部と外部とを連通させることが可能となる。
また、図3(b)に示した通気手段の密封状態を示す部分斜視図では、側面周縁部のヒートシール部1から突出しているスパウト30の部分が、包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシール27により密封されていて、ノッチ28と開封案内溝29により、手により切り裂いて前記スパウトを露出させることが可能となっている。
図3(a)に示した、スパウト30が外気に露出している場合には、例えば、運搬途中などにおいて把手棒35に何らかの力が誤って加われば、薄肉溝部33から蓋板34が引きちぎられて通気孔32が開封し、流動性内容物が漏洩してしまうことが想定される。それに比べて図3(b)のスパウト30が密封されている場合には、万一、把手棒35に外部から力が誤って加わり、薄肉溝部33から蓋板34を引きちぎられて通気孔32を開封しても、流動性内容物が外部に漏洩するのを防止できるのでより便利である。
また、図4(a)に示した通気手段の別の例を密封した状態を示す部分斜視図では、側面周縁部のヒートシール部1に固着されているスパウト40の部分が、包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシール27により密封されていて、ノッチ28と開封案内溝29により、手により切り裂いて前記スパウト40を露出させることが可能となっている。なお、流動性内容物を他の容器に移し替える前に、流動性内容物がスパウト40の外側に漏出するのを防止するため、通気穴42の外側に、簡単に剥がせる通気孔を塞いでおくためのフィルム等を貼って置いてもよい。
また、図5(a)に示した通気手段の別の例を密封した状態を示す部分斜視図では、側面周縁部のヒートシール部1に固着されているスパウト50(パイプ形状をしている短管)の部分が、包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシール27により密封されていて、ノッチ28と開封案内溝29により、手により切り裂いて前記スパウト50を露出させることが可能となっている。なお、流動性内容物を他の容器に移し替える前に、流動性内容物がスパウト50の外側に漏出するのを防止するため、通気穴52の外側に、簡単に剥がせる通気孔を塞いでおくためのフィルム等を貼って置いてもよい。
本発明の注出口付き包装容器に充填されている流動性内容物を、例えば、プラスチック製のボトル容器に詰替える時には、図6に示すように、予め注出口5を露出させておいた注出口付き包装容器の注出口5をプラスチック製のボトル容器60の口に差込み、注出口付き包装容器10を倒立させた状態で、例えば、図4(a)に示すスパウト40の外側が密封された部分27を手で引っ張り、ノッチ28と開封案内溝29により、切り裂いて前記スパウト40を露出させ、通気孔42を開封して包装容器の内部に大気を導入することができる。
また、本発明に係わる注出口付き包装容器は、図1の符号4で示した吊り下げ孔を利用して吊り下げれば倒立させた状態で放置でき、更に、本発明に係わる通気手段を用いて注出口付き包装容器の内部に大気を導入すれば、粘度の高いペースト状の流動性内容物であっても、注出口付き包装容器の内部からほぼ完全に排出できるので、資源の有効活用ができると共に経済的である。図6のように、本発明に係わる注出口付き包装容器10を倒立させるには、適当な太さ及び長さのひもを吊り下げ孔4に通して、例えば、浴室のドアに付いているノブに結び付け、注出口付き包装容器10を吊り下げることができる。注出口付き包装容器10の吊り下げ位置を調整し、注出口5をプラスチック製のボトル容器60の口に差込んだ状態となるように吊り下げれば良い。
このようなノッチ28と、開封案内線29とが形成された、密封部のヒートシール部27を手で引っ張って切り裂いて通気孔を開封しようとすると、ノッチに力が集中するため容易に開封を開始できる。また、開封案内線がノッチに連なって形成されているため、開封案内線に沿って安定に切り裂きを進行させることができ、開封する箇所が予定した位置からずれるのを防止できる。
なお、ノッチの形状としては、線状の切り欠きの他、U字状、V字状の切り欠きや単なる切り込みでもよく、形状に制限はない。さらに、衝撃等でノッチを起点とした意図しない亀裂を生じることを防ぐため、開封案内線におけるノッチ側の先端近傍部分は、その向きがノッチに加わる力の向きと異なるように、例えば、半円状の他、略半円状、V字状、コ字状などに形成されてもよい。また、半円状である場合にも、その大きさは適宜設定可能である。また、衝撃等でノッチを起点とした意図しない亀裂を生じることを防ぐための別の手法として、開封案内線がノッチから離間し、かつノッチの終端部の延長方向に沿って設けられていてもよい。この場合、開封案内線のノッチ側の先端と、該ノッチの開封案内線側の先端との間隔は、例えば0.3〜0.8mmが好ましい。
ヒートシール部27及びその内側の未シール部において重ねられている2枚のフィルムには、ノッチにより切り裂きが誘導される方向に各2本の開封案内線を設け、2本の開封案内線の間に切り裂きをその両側から案内することが好ましい。この場合、各2本の開封案内線がノッチから離間していても、ノッチの終端部の延長方向に沿って設けられていることにより、切り裂きが2本の開封案内線の間から外側へはみ出しにくくなる。また、引き裂きが容易であれば、2枚のフィルムのうち、片方のフィルムだけに開封案内線を設けてもよい。ここで、ヒートシール部において重ねられている2枚のフィルムとは、胴部の表裏2枚のフィルムである。また、重ねられている2枚のフィルムのうち1枚を重ならないように延長した場合、その延長部まで連続して開封案内線を設けてもよい。
ノッチと開封案内線とは、例えば、次に示す方法で形成することが可能である。
まず、炭酸ガスレーザーなどのレーザーを、ヒートシール部1,2における所定の箇所に、その裏表の両面から複数回に渡り走査させて照射して、ノッチを形成する。ここで、本包装容器を構成するフィルムは、外層がレーザーを吸収しやすいPET層などからなるため、レーザー照射された外層の当該箇所は発熱、溶融し、さらには蒸発する。そして、この際の発熱などにより、レーザーを吸収しにくいLLDPE層などからなる内層も溶融、蒸発して、フィルムを貫通したノッチが形成されると考えられる。
ついで、ノッチを形成した後、さらにレーザーを走査、照射して、ノッチに連続した凹状の開封案内線を形成する。この際、開封案内線は、十分な強度を有し、かつ、手で容易に引き裂かれる深さで形成される必要があるので、レーザー照射を適切に制御して、その箇所を切断してしまったり、あるいは深さが不十分で手で引きちぎることが不可能となったりしないようにする。通常、外層が蒸発して内層が露出する程度にレーザーを照射して、ハーフカット溝からなる開封案内線29を形成する。
レーザーを照射して形成した開封案内線は、極細であって目視確認が困難であるため、開封案内線の位置を目視確認できるように、実際の開封案内線に沿って点線、破線などの印刷で表示するのが好ましい。
ここで、レーザーとしては、ノッチと開封案内線とを形成できるものであれば特に制限はなく、炭酸レーザー以外の気体レーザー、YAGレーザーなどの固体レーザー、半導体レーザーなどを樹脂シートの材質に応じて適宜使用することができる。
また、使用するレーザーの出力は3〜100Wの範囲が好ましい。出力が3W未満であれば、ノッチの形成に長時間を要する場合があり、100Wを超えると、レーザー装置が高価になる傾向がある。また、ノッチおよび開封案内線を形成するために、当該箇所に対してレーザーを走査させる回数は適宜設定できるが、例えば、レーザーの出力が上記範囲であり、図示例のようなノッチと開封案内線を形成する場合、ノッチの形成にはレーザーを往復で3〜10回程度走査させ、開封案内線の形成にはレーザーを往復で1〜2回走査させる。
以上のように、包装容器10として、内層がレーザーを吸収しにくいLLDPE層などからなり、外層がレーザーを吸収しやすいPET層などからなる積層シートを使用すると、上述したレーザー照射によってノッチと開封案内線とを連続的に、容易に、かつ精度よく製造できる。また、包装容器10のうち、少なくともノッチと開封案内線とが形成される部分が、このような積層シートからなれば、上述のレーザー照射でこれらを形成可能である。しかしながら、包装容器10の材質は特にこれらに限定されず、充填される流動性内容物の性質などに応じて適宜選択することができる。例えば、包装容器10を、レーザーを吸収しにくいような材質のみから形成してもよい。その場合には、刃型を用いてノッチを機械的に形成し、さらにカッタなどで表面を機械的に傷つけて凹状に形成することなどにより開封案内線を形成することができる。
本発明の注出口付き包装容器において、胴部の表裏2枚の合成樹脂フィルム、及び底部の2つ折りに折り畳んだ合成樹脂フィルムには、従来から常用されている素材、例えば二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムなどの各種フィルムを基材とし、これらの基材フィルムに、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンなどのオレフィン系の熱接着樹脂をシーラント層として積層した複合フィルムが用いられる。この場合、基材には上記の各種フィルムを、流動性内容物の保護性を高めるために複数積層してもよく、更にはアルミニウム箔などの金属薄膜層を使用してもよい。また、本発明の注出口付き包装容器の構造には特に制限がないが、流動性内容物を充填後は自立可能なスタンディングパウチ形式の包装容器が好ましい。
本発明に係わる注出口付き包装容器で使用される樹脂シートの一例としては、その外層が、例えば厚さ12〜25μmの二軸延伸のポリエチレンテレフタレート(PET)層や、厚さ15〜25μmの二軸延伸のポリアミド系樹脂層であり、内層が、例えば厚さ100〜150μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層からなる積層シートであって、ウェットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、共押出ラミネーション法などで製造される。
1…側面周縁部のヒートシール部、2…底部のヒートシール部、3…充填口、3a…充填口のヒートシール部、4…吊り下げ孔、5…注出口、6…注出口の開封用つまみ、7,29…開封案内線、8a, 8b,28…ノッチ、9…流動性内容物、10…注出口付き包装容器、12…流動性内容物の液面、22,32,42,52…通気孔、21,31,41、51…基部、23,33…薄肉溝部、24…ノズル部、20,30,40,50…スパウト、25…把手部、27…密封部のヒートシール部、34…蓋板、35…把手棒、60…プラスチック製のボトル容器。

Claims (4)

  1. 注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなり、前記通気手段がスパウトであって、前記スパウトは前記包装容器本体へ固着する基部を有するとともに、中央部に流路を有するノズル部と、該ノズル部の先端に破断可能な薄肉溝部を介して一体に形成された把手部を備えてなり、前記スパウトの前記包装容器本体から突出している部分が、前記包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシールにより密封されてなり、ノッチと開封案内溝により、手により切り裂いて前記スパウトを露出させることを特徴とする注出口付き包装容器。
  2. 注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなり、前記通気手段がスパウトであって、前記スパウトは前記包装容器本体へ固着する基部を有するとともに、中央部には流路を有し、該流路は破断可能な薄肉溝部が形成された蓋板で密封されていて、該薄肉溝部に連接された把手棒とを備えてなり、前記スパウトの前記包装容器本体から突出している部分が、前記包装容器を構成する2枚のフィルムの間に配置され、周縁部がヒートシールにより密封されてなり、ノッチと開封案内溝により、手により切り裂いて前記スパウトを露出させることを特徴とする注出口付き包装容器。
  3. 注出口を上部の隅部に備えてなる詰替え用の包装容器において、前記注出口と対向する下部の隅部近傍の側端周縁部に、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなることを特徴とする請求項1または2に記載の注出口付き包装容器。
  4. 少なくとも1つの吊り下げ孔を下部隅部に有する詰替え用の包装容器において、前記孔の位置と対角線上の上部隅部に注出口を備え、前記孔の近傍の側端周縁部に、当該包装容器に充填されている流動性内容物を他の容器に詰替える時に使用される、前記包装容器の内部に大気を導入するための通気手段を配設してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注出口付き包装容器。
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