以下、本発明の一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る電子機器としてのプロジェクタ装置10が斜視図にて示されている。また、図2には、プロジェクタ装置10の概略構成がブロック図にて示されている。
プロジェクタ装置10は、例えば水平面と平行な床F上に設置された設置台P(図12参照)の上面上(又は床上)に載置されて使用される。
プロジェクタ装置10は、一例として、筐体12、筐体12内に収納され、例えばDVDビデオレコーダR、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略記する)C、あるいはUSBメモリMなどの外部装置からの入力情報に基づいた光束をスクリーンS(図11及び図12参照)の面に投射する投射光学系16、受光センサ部28、操作部14、冷却手段22、スピーカ18、上述の外部装置が接続されるコネクタ部8、及びこれら各部が接続された制御装置20等を備えている。この他、プロジェクタ装置10は、図示は省略されているが、投射光学系16の一部を駆動することでスクリーンSに投射される画像サイズの変更等を行う調整機構(不図示)なども備えている。
ここで、説明の便宜上から、外部から見えるプロジェクタ装置10の構成各部の説明に先立って、筐体12に収容された構成各部のうちの主な部分、すなわち投射光学系16、及び冷却手段22について説明する。
投射光学系16は、図3に示されるように、一例として、光を発する光源80、該光源80からの光の光路に沿って順に配置された光分割手段としてのカラーホイール82、光均一化手段としてのライトトンネル84、光屈折手段(集光手段)としての2つのコンデンサレンズ86、88、光反射手段としての2つのミラー90、92、光変調手段としてのDMD(Digital Micromirror Device)94、光広角化及び結像手段としての投射レンズ96、光反射手段としてのミラー97、光広角化及び反射手段としての自由曲面ミラー98を含む。
投射レンズ96は、Z軸方向を光軸方向とし、光軸方向に沿って所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメント(不図示)により構成されている。DMD94は、例えばパソコン、DVDビデオレコーダ等から出力された画像情報に応じて制御装置20により制御される。なお、図3では、光源80からミラー97に至る光の経路が、矢印により示されている。
投射光学系16では、光源80から出射した光は、カラーホイール82に入射する。カラーホイール82に入射した光は、3原色の各色光に時系列的に分割されてカラーホイール82から順次取り出される。カラーホイール82から取り出された各色光は、ライトトンネル84に入射し、その輝度分布が均一化されて、コンデンサレンズ86、88に順次入射する。コンデンサレンズ86、88に入射した各色光は、結像面が調整された後、ミラー90、92で順次反射されて、DMD94に入射する。DMD94に入射した各色光は、上記画像情報に応じてDMD94で変調されつつ反射されて、投射レンズ96に順次入射する。投射レンズ96に入射した各色光は、広角化された後、ミラー97で反射されて、自由曲面ミラー98に順次入射する。自由曲面ミラー98に入射した各色光は、自由曲面ミラー98で広角化されつつ反射され、後述する光投射口を介して筐体12の+Z側かつ+Y側の斜め上方(筐体12の後述する後壁42の外壁面の斜め上方)に順次投射される(図12参照)。
投射光学系16は、投射される光の焦点位置が近くなるように、すなわち短焦点に構成され、短い投射距離で、例えば筐体12の+Z側かつ+Y側の斜め上方に近接して配置されたスクリーンS上に大きなカラー(又はモノクロ)画像を表示(投影)することができる(図12参照)。ここで、「投射光学系が短焦点に構成される」とは、投射光学系が、屈折力を有するミラー(例えば上記自由曲面ミラー98)を含む光学系であることを意味する。このミラーが有する屈折力は正でも負でも良い。投射光学系が屈折力を有するミラーを含むことで、光投射口からスクリーンまでの距離が例えば50センチ以内であっても80インチ程度の大きな投影像を表示することが可能である。なお、投射光学系の構成は、上述したものに限られず、適宜変更可能である。
冷却手段22は、例えば光源80(図2及び図3参照)、制御装置20が有する不図示の基板上に実装されたCPU11(図2参照)などの発熱体が発する熱を筐体12外に放出することにより、上記発熱体を冷却する。
冷却手段22は、例えば光源80、CPU11それぞれに接続された放熱部材としての例えば金属製のヒートシンク(不図示)、気流案内部材としてのダクト(不図示)、気流発生装置としてのファン15(図2参照)、及び通気口としての後述する吸気口及び排気口を含む。
上記ダクトは、一端(一方の開口端)が、筐体12に設けられた後述する吸気口の近傍に配置され、他端(他方の開口端)が、光源80、CPU11(のそれぞれに接続された上記ヒートシンク)の近傍に配置された第1部分と、一端(一方の開口端)が、筐体12に設けられた後述する排気口の近傍に配置され、他端(他方の開口端)が、光源80、CPU11の近傍に配置された第2部分と、を有している。なお、吸気口と上記第1部分の一端との間、及び排気口と上記第2部分の他端との間には、防塵用のフィルタ(不図示)が配置されている。
ファン15は、例えば上記ダクトの第2部分における排気口に隣接する位置に、配置されている。ファン15としては、一例として、大型のファンが採用されている。ファン15は、プロジェクタ装置10の電気系に対する電源ON時に駆動されるようになっている。なお、ファン15は、上述の位置に配置されることに限られず、上記ダクト内に気流を効率的に発生させることができる位置であれば、他の位置(例えば吸気口に隣接する位置)に配置されても良い。
ファン15が駆動されると、後述する吸気口を介して上記ダクト内(筐体12内)にエア(外気)が流入し、その流入したエアは、上記ダクトに案内されて進み、光源80、CPU11等の発熱部(各ヒートシンク)から放出された熱を取り込んで、後述する排気口を介して上記ダクト外(筐体12外)に排出される。これにより、発熱部(各ヒートシンク)から放出された熱が筐体12外に排出され、光源80、CPU11などの発熱部が効率良く冷却される。
筐体12は、図1に示されるように、全体として、概ね直方体形状の外形を有している。以下、プロジェクタ装置10の筐体12の幅方向(使用時に設置台Pの上面(水平面と平行な面)上に設置された際にスクリーンSと平行となる水平面内の一軸方向)をX軸方向、プロジェクタ装置10の奥行き方向(水平面内でX軸方向に直交する方向)をY軸方向、プロジェクタ装置10の高さ方向(X軸及びY軸方向に直交する鉛直軸方向)をZ軸方向として説明を、行う。
図4〜図8には、プロジェクタ装置10の−Y方向から見た図(正面図)、+Z方向から見た図(平面図(上面図))、+X方向から見た図(右側面図)、−X方向から見た図(左側面図)、及び−Z方向から見た図(底面図)が、それぞれ示されている。以下、これらの図に基づいて、外部から見えるプロジェクタ装置10の構成各部について説明する。
筐体12は、箱形の中空部材(概ね直方体形状の部材)から成る。筐体12の材料としては、比較的軽量で丈夫な素材、例えばプラスチックなどの硬質樹脂が用いられている。筐体12は、上壁38以外が例えば白色となっている。筐体12は、図6及び図7に示されるように、底壁24のY軸方向の長さが、前壁(−Y側の壁)26又は後壁(+Y側の壁)42の高さ方向の寸法よりも短い。すなわち、筐体12は、−Y側の側壁26又は+Y側の側壁42の壁面の面積が、底壁24の面積よりも大きくなっており、プロジェクタ装置10は、いわゆる縦置き型の装置である。
詳述すると、筐体12は、底壁24の奥行き(Y軸方向の長さ)が例えば5〜8cmに設定されており、高さ(Z軸方向の寸法)が、例えば底壁24のY軸方向の長さの2倍(10〜16cm)に設定されており、幅(X軸方向の長さ)が、例えば底壁24のY軸方向の長さの3倍(15cm〜24cm)に設定されている。すなわち、プロジェクタ装置10は、コンパクトな縦置き型である。
筐体12の前壁26は、図6及び図7に示されるように、XZ平面に平行な下部26aと、該下部26aの+Z側かつ−Y側に位置するXZ平面に平行な上部26bと、下部26aと上部26bとを接続するなだらかな曲面から成る中間部26cとの3部分を有する。中間部26cは、段部を形成しているので、以下では適宜段部26cとも称する。例えば、ユーザが筐体12をその+X側及び−X側から両手で掴んでプロジェクタ装置10を持ち運ぶ際に、両手を段部26cに引っ掛けることで、筐体12を確実に保持することができる。
筐体12の前壁26の上部26bの上端中央には、図4に示されるように、受光センサ部28が設けられている。受光センサ部28の中央には、図示しないリモートコントローラ(リモコン)からの光信号を受光する受光センサが配置され、受光センサの近傍にプロジェクタ装置10の状態(例えば正常時、異常時など)に応じて、その発する光の色及び発光タイミングの少なくとも一方が変わる不図示のLED(発光ダイオード)が配置されている。なお、プロジェクタ装置10の異常時とは、例えば、後述するファン15、CPU11、光源80の動作異常の発生時などをいう。受光センサは、上記リモコンからの光信号を受光すると、該光信号を電気信号に変換して制御装置20に出力し、該制御装置20は、その電気信号に対応する指令内容に従って、各種の制御動作を実行する。受光センサ部28の中央に受光センサが設けられているので、リモコンから光を確実に受けることができるようになっている。また、LEDの発光タイミング、及び/又は、色によってプロジェクタ装置10の状態をユーザに知らせることができる。リモコンは、例えば操作部14と同様の指令を制御装置20に与える機能を有する。操作部14で与えられる機能については後述する。
筐体12の前壁の上部26bの下端中央(受光センサ部28の下方の位置)には、スピーカ18(図2参照)から出力される音声を放出するための複数の貫通孔から成る音声放出口30が形成されている。ここで、音声放出口30を構成する複数の貫通孔は、正面視矩形の領域内に所定間隔で2次元配置されているが、これに限らず、例えば、多角形(但し、矩形を除く)、円形、楕円形などの領域内に、2次元配置されていても良い。音声放出口30は、各貫通孔の大きさ、個数、及び密集度が、スピーカ18の性能等に応じて適正な値に設定される。スピーカ18については、後述する。
筐体12の前壁26の中間部(段部)26cのX軸方向の中央(音声放出口30の直下の位置)には、投射レンズ96(図3参照)の焦点位置(ピント)を調整するためのピント調整レバー34の摘み部34aの操作のための窓部36が形成されている。ピント調整レバー34の摘み部34a及び窓部36は、筐体12の前壁26の段部26cに設けられ、あまり目立たないようになっている。
窓部36は、図4に示されるように、正面視でX軸方向を長手方向とする矩形状に形成されており、図4における紙面手前側(−Y側)より紙面奥側(+Y側)が狭くなるようなテーパ状に形成されている。
ピント調整レバー34は、X軸方向にスライド可能(又はZ軸回りに回動可能)に構成されており、例えばギヤ等を含む駆動力伝達機構(不図示)を介して投射レンズ96(図3参照)と機械的に接続されている。上記駆動力伝達機構は、ピント調整レバー34のスライドに伴い、投射レンズ96を構成する一部のレンズエレメントを、光軸方向に沿って移動させる。これにより、投射レンズ96の焦点位置が調整されるようになっている。具体的には、ピント調整レバー34がX軸方向の一側(又はZ軸回りの一方向)に駆動されると、投射レンズ96を介して投射される光が結像する位置(焦点位置)が遠くなる。一方、ピント調整レバー34がX軸方向の他側(又はZ軸回りの他方向)に駆動されると、上記焦点位置が近くなる。
ピント調整レバー34の摘み部34aは、筐体12の内側から窓部36内に挿入され、その先端部が、窓部36が形成された筐体12の前壁26の中間部(段部)26cの表面からは外部に突出しない寸法に設定されている。このように、ピント調整レバー34は、筐体12外に突出しないので、不用意に操作されることが防止され、またプロジェクタ装置10の持ち運びの際に邪魔にならない。
筐体12の上壁38は、図4、図6及び図7に示されるように、筐体12の前壁26の上部26bに連続するXY平面に平行な平板状の部分から成る。上壁38は、例えば黒色になっており、筐体12の他の白色部分とのコントラストが付与されている。これにより、プロジェクタ装置10は、全体として、メリハリが効いた外観となっている。
筐体12の上壁38には、図5に示されるように、光投射口40及び操作部14が設けられている。光投射口40は、上壁38の+X側かつ+Y側の箇所に形成された平面視多角形(例えば六角形)の開口から成る。光投射口40は、透明又は半透明な蓋部材によって閉塞されている。後に詳述するように、投射光学系16からの光は、光投射口40を閉塞する蓋部材を介して筐体12外に投射される。以下では、便宜上、蓋部材を光投射口40とも呼ぶ。
操作部14は、図5に示されるように、筐体12の上壁38における光投射口40の−X側の領域に設けられた複数(例えば6つ)の操作部材を含む。複数の操作部材としては、一例として、押しボタンが採用されている。
詳述すると、筐体12の上壁38の−X側部分のY軸方向中間部には、電源ボタン68、インプットボタン70(入力切り替えボタン)、ミュートボタン72、エンターボタン74(決定ボタン)が、−X側から+X側に順に一列に並べて配置されている。
電源ボタン68は、プロジェクタ装置10の電気系に対する電源のON/OFFを切り替えるための操作部材である。電源ボタン68は、平面視円形の部分から成る被押圧部(上部)を有し、該被押圧部が、筐体12の上壁38の−X側の端部近傍に形成された二回り大きい円形開口68a内に同軸にかつ上下動可能に挿入されている。電源ボタン68は、ばね等により上向きに付勢されている。電源ボタン68が上向きの付勢力に抗して押し下げられると、上記電気系に対する電源のON/OFFが切り替わる。ここで、電源ボタン68は、押し下げられた場合、その位置に留まり、押し下げられているときだけ、電源をONにする構造であっても良いし、押し下げられるたびにON/OFFが切り替わる構造であっても良い。
電源ボタン68の下方には、例えば青色LED(発光ダイオード)が、電源ON時に発光するように設けられており、プロジェクタ装置10の周囲が暗いときでも、電源ボタン68の位置を把握できるようになっている。
インプットボタン70は、プロジェクタ装置10に接続された外部機器又は外部メモリ(以下、両者をそれぞれ接続機器とも称する)の入力を切り替えるための操作部材である。インプットボタン70は、平面視円形の部分から成る被押圧部(上部)を有し、該被押圧部が、筐体12の上壁38における円形開口68aの+X側隣りに形成された二回り大きい円形開口70a内に同軸にかつ上下動可能に挿入されている。インプットボタン70は、ばね等により上向きに付勢されている。インプットボタン70が上向きの付勢力に抗して押し下げられると、プロジェクタ装置10への入力が、映像信号を出力している別の接続機器に切り替わる。
ミュートボタン72は、投射光学系16から投射される光、及びスピーカ18から出力される音声を消す(ミュートする)ための操作部材である。ミュートボタン72は、その平面視円形の部分から成る被押圧部(上部)を有し、該被押圧部が、筐体12の上壁38における円形開口70aの+X側隣りに形成された二回り大きい円形開口72a内に同軸にかつ上下動可能に挿入されている。ミュートボタン72は、ばね等により上向きに付勢されている。投射光学系16から光が投射され、スピーカ18から音声が出力されているときに、ミュートボタン72が上向きの付勢力に抗して押し下げられると、投射光学系16からの光の投射が停止されるとともに、スピーカ18からの音声の出力が停止される。ミュートボタン72が再度押し下げられると、ミュートが解除され、投射光学系16からの光の投射が再開されるとともに、スピーカ18からの音声の出力が再開される。
エンターボタン74は、後述するメニューボタン78が操作されることによりスクリーンS(図11、図12参照)の被投射面上に表示されるメニュー画面内において、後述するカーソル76が操作されることにより選択された項目(選択表示が位置する項目)を決定するための操作部材である。エンターボタン74は、その平面視円形の部分から成る被押圧部(上部)を有し、該被押圧部が、筐体12の上壁38における円形開口72aの+X側隣り(上壁38のX軸方向中央近傍)に形成された大きな円形開口74a内の中央に、同軸に上下動可能に挿入されている。エンターボタン74は、ばね等により上向きに付勢されている。上記メニュー画面内において選択表示が所定の項目に位置する状態で、エンターボタン74が上向きの付勢力に抗して押し下げられると、メニュー画面にその所定の項目の詳細内容が表示される。
筐体12の上壁38におけるエンターボタン74の外周近傍には、操作部材としてのカーソル76が、エンターボタン74の外周を取り囲んだ状態で、円形開口74a内に配置されている。カーソル76は、スクリーンS上に投影されたメニュー画面内の項目を選択するための操作部材である。カーソル76は、円形開口74aよりも二回り小さい平面視円環状の部分から成る被押圧部(上部)を有し、該被押圧部が、X軸及びY軸回りに傾斜可能に挿入されている。カーソル76は、ばね等により上向きに付勢されている。カーソル76は、その+X側、−X側、−Y側、+Y側の端部のいずれかが上向きの付勢力に抗して押し下げられることにより、メニュー画面内における選択表示が対応する方向(+X方向、−X方向、−Y方向、+Y方向)に移動する。上記メニュー画面内において選択及び決定される項目としては、例えば、画像の調整・設定モードなどが挙げられる。また、カーソル76の+X側又は−X側の端部が下方に押圧されると、スピーカ18から出力される音声のボリューム(音量)が調整されるようになっている。
筐体12の上壁38におけるカーソル76の−X側かつ−Y側の位置には、メニューボタン78が配置されている。メニューボタン78は、スクリーンS(図11、図12参照)上にメニュー画面を呼び出すための操作部材である。メニューボタン78は、その平面視円形の部分から成る被押圧部(上部)を有し、該被押圧部が、筐体12の上壁38における円形開口74aの−X側かつ−Y側近傍の箇所に形成された二回り大きい円形開口78a内に同軸に上下動可能に挿入されている。メニューボタン78は、ばね等により上向きに付勢されている。メニューボタン78が上向きの付勢力に抗して押し下げられると、スクリーンS上におけるメニュー画面の表示/非表示が切り替わる。
上記各操作部材が、それぞれ押し下げられると、その直下に位置する、制御装置20が有する不図示の基板上に実装された対応する操作端子(不図示)が押圧され、制御装置20に該操作部材固有の指令信号が出力され、制御装置20により、その固有の指令内容(機能)が実行される。上記各操作部材は、押圧されていない状態で、その上面が筐体12の上壁38の上面よりも幾分上方に位置している。
上記各操作部材は、筐体12の上壁38と同じ色(例えば黒色)となっており、上壁38に馴染むようになっている。一方、図5から分かるように、上記各操作部材とその周囲部(該操作部材の被押圧部が挿入された円形開口を規定する部分)との間には、平面視円環状の隙間が形成されており、ユーザが上記各操作部材の位置を把握し易いようになっている。そして、互いに機能的な関連性が強いカーソル76及びメニューボタン78は、それぞれとその周囲部とで形成された隙間が、上壁38に形成された溝を介して連続しており、ユーザは、両者の位置関係を、一見して把握できるようになっている。
前述したリモコンは、その本体に、上記各操作部材と同じ機能(操作内容)を有する例えば押しボタンを有している。
図6及び図7に示されるように、筐体12の後壁42の上端部には、傾斜部44が設けられている。この傾斜部44の筐体12の内部側に、投射光学系16の一部を構成するミラー97(図3参照)が配置されている。
筐体12の右側壁(+X側の側壁)48の中央部には、図6に示されるように、吸気口17が設けられている。吸気口17は、複数の貫通孔17a(通気口)から成る。
吸気口17は、筐体12の右側壁48に形成された五角形状の開口の周囲に固定された枠部23により外縁が設定されている。吸気口17を構成する複数の貫通孔17aは、枠部23と、該枠部23内に配置された格子部21とにより形成(区画)されている。
枠部23は、例えば+X方向から見た側面視略五角形の枠状部から成り、格子部21の外周部の複数ヶ所が接続されている。枠部23により囲まれる五角形の面積は、筐体12の右側壁48の外壁面の面積の例えば1/3程度に設定されている。枠部23は、その周囲部(筐体12の右側壁48の外壁面)よりも幾分外側(+X側)に突出している。
格子部21は、図6及び図9を総合すると分かるように、XZ平面に平行でY軸方向に一定間隔で配置された複数の縦格子線部29bと、XY平面に平行でZ軸方向に一定間隔で配置された横格子線部29cとから成る、厚さ(X軸方向の長さ)が均一の2次元格子部から成る格子本体29と、該格子本体29の縦格子線部29bと横格子線部29cとの各交点(格子の各交点)点部分に設けられた円柱状部29aと、を有している。
円柱状部29aは、+X方向から見てマトリクス状の配置で複数、例えば169個設けられている。各円柱状部29aの+X側の端部は、図9に示されるように、格子本体29の一部をそれぞれ構成する縦格子線部29bと横格子線部29cとが交わる正方形の部分より、大径の円形の断面を有しており、格子本体29より+X側に突出した突起部41とされている。以下、説明の便宜上、突起部41を円柱突起41とも称する。また、各円柱状部29aの突起部41を除く残りの部分は、該円柱状部29aの中心に所定深さの十字状の溝部が形成されたような部分から成り(図14参照)、互いに直交する縦格子線部29bと横格子線部29cで区画される4つの貫通孔17aの、前記交点に接するコーナー部分の一部(図14の網掛け部分)を塞いでいる。
ここで、本実施形態では、格子本体29と円柱状部29aとが、一体成形され、格子部21が形成されている。ただし、これに限らず、格子本体29と、円柱状部29aとを別々に形成し、格子本体に円柱状部29aを組み付けても良い。いずれにしても、円柱状部29aがない場合に比べて、全体の強度(剛性)を高くすることができる。従って、円柱状部29aがない通常の格子と同じ強度を確保する場合、格子本体29の厚さを薄く(すなわち、X軸方向の長さを短く)することができる。この場合、吸気口17の後述する吸気方向(通気方向)は、X軸方向であるので、その吸気に伴う圧力損失を、同一の開口面積を有する同一強度の通常の格子と比べて、低減することができる。なお、「圧力損失」とは、流体と物体(固体)との間の摩擦抵抗により起こる流体の圧力の減少をいう。また、各円柱状部29aは、+X側から見た場合に、貫通孔17aを介して筐体12内の構成部品等が見えることを防止するための目隠しとして機能している。円柱状部29aの直径が大きいほど目隠しの機能は発揮されるが、その反面において、上述の圧力損失が増大するので、円柱状部29aの直径をあまり大きくすることは現実的ではない。
格子本体29の格子ピッチ(Y軸又はZ軸方向に隣り合う2つの円柱状部29aの軸線間の距離)は、互いに等しく、それぞれ、例えば6mm程度に設定されている。
円柱突起41の+X側の端面(先端面)は、枠部23の内側、より詳細には、枠部23の+X側の端面と同一平面上又は該端面よりも幾分−X側(筐体12の内方側)に位置している。円柱突起41(円柱状部29a)の径(直径)は、格子本体29の厚さよりも長い。
ここで、筐体12を、その+X側の斜め方向(例えば+X側かつ−Y側の斜め方向、+X側かつ+Y側の斜め方向、+X側かつ+Z側の斜め方向、+X側かつ−Z側の斜め方向など)から見た場合(図1参照)、吸気口17の各貫通孔17aの一部(例えば図10の網掛け部分に対応する領域)が該貫通孔17aの周囲に位置する円柱突起41の影に隠れて見えなくなる。すなわち、円柱突起41は、貫通孔17aを介して筐体12内の構成部品等が見えることを防止するための目隠しとして機能する。
ところで、筐体12を+X側の斜め方向から見た場合に、格子本体29のX軸方向の長さ(貫通孔17aの貫通方向に沿う方向の長さ)が短いほど、また格子本体29の格子ピッチが長いほど、各貫通孔17aを介して見える筐体12内の領域が広くなる。
従って、円柱突起41を目隠しとして充分に機能させるためには、円柱突起41の高さ及び径を、格子本体29のX軸方向の長さ及び格子ピッチに応じた長さに設定する必要がある。具体的には、格子本体29のX軸方向の長さが短いほど、また格子本体29の格子ピッチが長いほど、円柱突起41の高さ長さ(X軸方向の長さ)及び径の少なくとも一方を大きく(長く)することが好ましい。
しかしながら、円柱突起41(円柱状部29a)の径が大きいほど吸気口17の開口面積が小さくなる(図14参照)。ここで、ファン15が所定の回転速度で駆動される場合、吸気口17の開口面積が大きいほど、気体(外気)は、吸気口17を介して筐体12内に低速で流入する。したがって、吸気口17の開口面積が大きいほど、吸気音(吸気口17での風切り音を含む)を低減することができる。なお、吸気口17の開口面積は、枠部23により囲まれる五角形の面積から、各円柱突起41(及び円柱状部29a)並びに格子本体29のYZ断面の面積を差し引くことで求められる。
そこで、本実施形態では、上記圧力損失を極力大きくせずに、かつ吸気口17の開口面積を極力小さくせずに、必要十分な目隠し効果を得るために、円柱突起41の高さを、格子本体29の厚さ(X軸方向の長さ)の例えば1/3〜2/3程度(2mm〜4mm程度)に設定し、円柱突起41の径を、格子本体29の格子ピッチの例えば1/3〜2/3程度(2mm〜4mm程度)に設定している。
更に、縦格子線部29b、横格子線部29cのYZ断面の面積は、吸気口17の開口面積を極力小さくせずに、必要十分な剛性が得られる程度の大きさに設定されている。そして、上述の如く、吸気口17では、枠部23により囲まれる五角形の面積が非常に大きくなっている(+X側の側壁48の外壁面の面積の例えば1/3)。従って、吸気口17の開口面積は、筐体12の大きさ(容量)の割に非常に大きくなっている。
図6に戻り、筐体12の右側壁48には、上述の吸気口17の下方に、コネクタ部8が設けられている。コネクタ部8は、複数(例えば7つ)のコネクタを含む。複数(例えば7つ)のコネクタは、それぞれ、制御装置20(図2参照)に接続された、外部機器(外部メモリを含む)又は外部電源との接続用の接続端子である。
7つのコネクタのうちの6つは、筐体12の右側壁48の下部の−Y側の領域に形成された例えば+X方向から見た側面視多角形(例えば五角形)の凹部50内に上下二段に配置されている。なお、凹部50の側面形状は、多角形に限られず、例えば、円形、楕円形などであっても良い。
凹部50内の上段には、外部機器(例えばUSBメモリ等の外部メモリを含む)との間の入出力用のUSB端子52、及びAV機器との接続用のHDMI端子54が、−Y側から+Y側に順に並べて配置されている。詳述すると、USB端子52及びHDMI端子54のそれぞれは、凹部50の内部底面の上部に形成された一回り大きい開口内に筐体12の内側から挿入されている。
凹部50内の下段には、通信用のLAN端子56、パソコンなどからのRGB信号又はビデオ機器(例えばDVDビデオレコーダ)などからのコンポーネント映像信号を入力するコンピュータ端子58、ビデオ機器などからの映像信号を入力するビデオ入力端子60、及びパソコン、ビデオ機器などからの音声信号を入力するオーディオ入力端子62が、−Y側から+Y側に順に並べて配置されている。
詳述すると、LAN端子56は、凹部50の内部底面の下部に形成された一回り大きい開口内に筐体12の内側から挿入されている。コンピュータ端子58、ビデオ入力端子60及びオーディオ入力端子62は、それぞれ、凹部50の内部底面に形成された一回り大きい開口内に筐体12の内側から挿通されている。図示は省略されているが、コンピュータ端子58、ビデオ入力端子60及びオーディオ入力端子62それぞれは、その先端(+X側の端部)が、凹部50内に位置している(凹部50外に突出していない)。
7つのコネクタのうちの残りの1つは、外部電源との接続用の電源端子64(電源用コネクタ)である。ここで、筐体12の右側壁48と後壁42とが交わる部分、すなわち筐体12の+X側かつ+Y側の角部の下端近傍(凹部50の+Y側の箇所)には、深さ(X軸方向の寸法)が凹部50よりも深い凹部66が形成されている。すなわち、凹部66は、+X側及び+Y側に開口している。電源端子64は、凹部66の内部底面に形成された一回り大きい開口66a内に筐体12の内側から挿入されている。電源端子64には、電源ケーブル7の端子7a(図13参照)の複数(例えば3つ)の電極(不図示)がそれぞれ挿入される挿入孔64aが形成されている。図13から分かるように、電源端子64に電源ケーブル7の端子7aが装着(接続)された状態では、該端子7aは、その3つの電極を保持する部分の一部(例えば過半部)が凹部66に嵌合する。これにより、電源ケーブル7の抜けが防止される。
なお、本実施形態では、コネクタ部8の複数のコネクタは、筐体12の右側壁48に形成された開口に挿入されているが、これに代えて、例えば、複数のコネクタが装着される例えばパネル、ボックスなどのコネクタ装着用部材を用意するとともに、筐体12の右側壁(+X側の側壁)に開口を形成し、コネクタ装着用部材をその開口に取り付けることとしても良い。
前記スピーカ18は、図2に示されるように、制御装置20に接続されている。制御装置20は、前述したHDMI端子54、オーディオ入力端子62に音声ケーブルを介して接続された外部機器(例えばDVDビデオレコーダR、パソコンC等)、又はUSB端子52に接続されたUSBメモリMからの音声信号を受信したときに、その音声信号をスピーカ18に送信する。スピーカ18は、その音声信号を音声に変換して出力し、該出力された音声は、音声放出口30(図4参照)を介して筐体12外に放出される。
筐体12の左側壁(−X側の側壁)31の上部には、図7に示されるように、排気口19が形成されている。排気口19は、複数の貫通孔19aから成る。
排気口19は、筐体12の左側壁31に形成された概略矩形の開口の周囲に固定された枠部35により外縁が設定されている。排気口19を構成する複数の貫通孔19aは、枠部35と、該枠部35内に形成された格子部33とにより形成(区画)されている。
枠部35は、例えば−X方向から見た側面視略矩形の枠状部分から成り、格子部33の外周部の複数ヶ所が接続されている。枠部35により囲まれる矩形の面積は、筐体12の左側壁31の外壁面の面積の例えば1/3程度に(但し、前述の枠部23により囲まれる五角形の面積よりも幾分小さく)設定されている。枠部35は、その周囲部よりも幾分外側(−X側)に突出している。
格子部33は、図9に示されるように、厚さ(X軸方向の長さ)が均一の2次元格子部から成る格子本体43と、該格子本体43の格子の各交点部分に設けられた円柱状部29aと、を有している。
円柱状部29aは、図7に示されるように、+X方向から見てマトリクス状の配置で複数、例えば143個設けられている。各円柱状部29aの−X側の端部は、図9に示されるように、格子本体43の一部をそれぞれ構成する縦格子線部29bと横格子線部29cとが交わる正方形の部分より、大径の円形の断面を有しており、格子本体29より−X側に突出した円柱突起41とされている。
格子部33は、輪郭形状及び各部の配置が異なる点を除いて、格子部21と同様の構成(取り囲まれる枠部との位置関係を含む)及び機能を有している。なお、図7では、格子部33の各構成部分(縦格子線部、横格子線部及び円柱状部)は、格子部21と同じ符号を用いて示されている。なお、排気口19の開口面積は、吸気口17の開口面積と同様に筐体12の大きさ(容量)の割に非常に大きくなっている(但し、吸気口17の開口面積よりも幾分小さくなっている)。
ここで、ファン15が所定の回転速度で駆動される場合、排気口19の開口面積が大きいほど、エア(外気)は、排気口19を介して筐体12外に低速で流出する。したがって、排気口19の開口面積が大きいほど、排気音(排気口19での風切り音を含む)を低減することができる。
筐体12の底壁24には、図4及び図8を総合すると分かるように、同一直線上にない少なくとも3つ(例えば3つ)の短寸の脚部材46が設けられている。
ここで、プロジェクタ装置10では、その重量バランスが−Y側寄りになるように(+Y側よりも−Y側が重くなるように)、筐体12内に各構成部が配置されている。すなわち、プロジェクタ装置10の重心は、例えば筐体12の中心の−Y側の位置にある。
そこで、本実施形態では、一例として、図8に示されるように、3つの脚部材46のうちの2つは、それぞれ、筐体12の底壁24の−Y側かつ+X側の隅部、及び−Y側かつ−X側の隅部に配置され、残りの1つは、筐体12の底壁24の+Y側の端部中央に配置されている。これにより、プロジェクタ装置10は、所定の水平面上に3つの脚部材46を介して3点で安定して支持される(倒れ難い)。なお、3つの脚部材46の位置は、要は、プロジェクタ装置10の重量バランスに応じて適正な位置に設定されれば良く、上述したものに限られない。
3つの脚部材46のそれぞれは、概ねZ軸方向を軸線方向とし、その外周に凹凸が形成された円板状の部材(歯車形状の部材)から成り、例えばねじ込み式で高さ調整が可能に筐体の底壁24に取り付けられている。すなわち、3つの脚部材46のそれぞれとして、いわゆるアジャスタが用いられている。従って、ユーザは、各脚部材46を、その軸線周りに回転させ、その高さを調整することにより、筐体12の姿勢(傾き)を調整することができ、これにより、光投射口40を介して筐体12外に投射される光の投射角度を調整することができる。この場合、各脚部材46は、上述の如く、歯車形状の部材から成り、指掛かりが良いので、その高さ調整を容易に行うことができる。
以上のように構成されるプロジェクタ装置10の使用方法を、以下に説明する。ここでは、複数人で行われる会議において、プロジェクタ装置10が使用される場合を一例として説明する。
複数人(例えば7人)の会議参加者は、図11に示されるように、例えば会議室内に配置されたY軸方向を長手方向とする平面視矩形のテーブルTの+X側、−X側及び−Y側にそれぞれテーブルT側を向いた状態で椅子に着座する。
テーブルTの+Y側に位置する壁Wの−Y側近傍には、壁Wに沿うようにスクリーンSが張設されている。プロジェクタ装置10は、ユーザ(会議参加者の一人)により、壁Wの下部(スクリーンSの下方の部分)に近接した位置に配置された設置台P上に設置される(図12参照)。
この際、ユーザ(会議参加者の一人)は、例えば筐体12の段部26c(図6及び図7参照)を含む部分を両手で掴んでプロジェクタ装置10を持ち運び、筐体12の正面(筐体12の−Y側の側壁26の外壁面)が−Y方向を向き、かつ筐体12が壁Wから所定距離(例えば数cm)離れるように(スクリーンS上に投影される画面の大きさが所望の大きさになるように)設置台P上に設置する(図12参照)。この場合、筐体12の上壁38と+Y側の側壁42との間に傾斜部44が設けられているので(図6及び図7参照)、ユーザは、筐体12の上方から筐体12と壁Wとの距離を容易に確認することができ、プロジェクタ装置10の設置を簡単に行うことができる。
そして、プロジェクタ装置10は、縦置き型であり、特に奥行き方向(Y軸方向)の長さが短いので、壁W際に設置した場合に、スペース効率に優れる。すなわち、プロジェクタ装置10とテーブルTとの間のスペースを、例えば奥行き方向(Y軸方向)の長さが長い横置き型のプロジェクタ装置に比べ、広くとることができ、例えばこのスペースに人が立ち入ってもプロジェクタ装置10がほとんど邪魔にならない。
プロジェクタ装置10の設置後、ユーザは、適宜、3つの脚部材46(図8参照)のうちの少なくとも1つの高さを調整して、筐体12の姿勢(傾き)を調整する。この場合、プロジェクタ装置10では、2つの脚部材46が筐体12の底壁24の−Y側の端(壁Wから遠い端)にX軸方向に離間して位置し、他の1つの脚部材46が底壁24の+Y側の端(壁Wに近い端)に位置する。したがって、ユーザは、筐体12の−Y側に位置して、−Y側の2つの脚部材46の少なくとも一方の高さを、+Y側の1つの脚部材46の高さを基準に調整することにより、筐体12の姿勢(傾き)を簡単に調整でき、これにより、光投射口40からの光の投射角度を容易に調整することができる。
また、プロジェクタ装置10の設置後、複数のコネクタへの対応する配線等の接続が行われる(図13参照)。具体的には、先ず、ユーザは、電源ケーブル7を電源端子64(図6参照)に接続する。この接続は、電源ケーブル7の端子7aの3つの電極(不図示)を、電源端子64の対応する挿入孔64aに差し込むことにより行われる。この場合、電源ケーブル7は、筐体12から垂れ下がった状態となるが、その端子7aの3つの電極を保持する部分の一部が凹部66に嵌合した状態となるため、電源ケーブル7の抜けが防止される。
ここで、プロジェクタ装置10に接続される外部機器又は外部メモリの一例として、パソコンC、USBメモリM、HDMI端子搭載のDVDビデオレコーダRが使用されるものとする(図2、図11参照)。パソコンC及びDVDビデオレコーダRは、それぞれテーブルT上に載置され、会議参加者によって操作される。
そこで、ユーザは、パソコンCの音声出力端子に一端部(一方の端子)が接続された音声ケーブル25の他端部(他方の端子)をオーディオ入力端子62に接続する。また、DVDビデオレコーダRのHDMI端子に一端部(一方の端子)が接続されたHDMIケーブル27の他端部(他方の端子)をHDMI端子54に接続する。また、パソコンCのRGB出力端子に一端部(一方の端子)が接続されたRGBケーブル5の他端部(他方の端子)をコンピュータ端子58に接続する。また、USB端子52に、USBメモリMの端子を接続する。この場合、複数のコネクタが筐体12の+X側の側壁48の所定領域内に配置されているので、ユーザは、各ケーブル及びメモリの端子を対応するコネクタに、戸惑うことなく容易に接続することができる。なお、上述のように、一端部がプロジェクタ装置10に接続され、他端部が外部機器に接続されたケーブルは、一端部と中間部との間の部分が筐体12及び設置台Pの+X側に垂れ下がり(図13参照)、中間部が床F上を這い(図12参照)、中間部と他端部との間の部分が、テーブルT上から垂れ下がった状態となる。
プロジェクタ装置10に対する配線等が終了後、ユーザは、パソコンC、DVDビデオレコーダRを起動して、これらの画像情報及び音声情報をプロジェクタ装置10に送信可能な状態にする。
そして、ユーザは、操作部14又はリモコンの電源ボタンを押してプロジェクタ装置10を起動させる。ここで、ユーザは、インプットボタン70を押すことにより、プロジェクタ装置10への入力を、パソコンC、DVDビデオレコーダR又はUSBメモリMに切り替える。これにより、パソコンC、DVDビデオレコーダR又はUSBメモリMからの画像情報及び音声情報が、制御装置20に送信され、該制御装置20により光源80が駆動されるとともに、その音声情報がスピーカ18に送信される。なお、リモコンを用いての操作は、リモコンの送信部を受光センサ部28に向けた状態で、リモコンの所望の操作ボタンが押されることにより行われる。
光源80が駆動されると、該光源80から光が射出され、該射出された光は、前述したように、カラーホイール82、ライトトンネル84、コンデンサレンズ86、88、ミラー90、92、DMD94、投射レンズ96、ミラー97、自由曲面ミラー98を介して光投射口40(図5参照)に導かれ(図3参照)、該導かれた光は、光投射口40を介して筐体12の+Y側かつ+Z側の斜め上方(+Y側の側壁42の外壁面の斜め上方)に投射される(図12参照)。これにより、スクリーンS上に大きなカラー(又はモノクロ)画像が投影される。この場合、プロジェクタ装置10は、スクリーンSに近接して配置されているので、その投射光の光路中に物や人が入ることがほとんどなく、その投射光が遮れることが極力抑制される。
そこで、ユーザは、ピント調整レバー34を筐体12の−Y側の側壁26に沿って回動させることにより投射レンズ96の焦点位置を調整して、スクリーンS上に投影される画像のピントを合わせる。ピント調整レバー34は、筐体12の−Y側の側壁26の中央にZ軸周りに回動可能に設けられているので、ユーザは、筐体12の+X側、−X側及び−Y側のいずれの位置に位置していても、ピント調整レバー34を容易に操作する(回動させる)ことができる。
また、ユーザは、上述した画像のピント調整に併せて、適宜、操作部14又はリモコンのメニューボタンを押し下げて、スクリーンS上に選択項目を表示し、カーソル76、エンターボタン74を押して、例えば画像調整・設定モードを選択及び決定し、画像の大きさ、位置、明暗、コントラスト、色の濃さ等を調整する。
一方、音声情報がスピーカ18に送信されると、その音声情報がスピーカ18により音声に変換されて出力され、該出力された音声は、音声放出口30を介して筐体12外に放出される。なお、スピーカ18から出力される音声のボリュームは、操作部14又はリモコンのカーソルを操作することにより調整することができる。
以上のようにしてプロジェクタ装置10から出力された画像及び音声を、会議参加者は視聴することができる。
また、ユーザは、会議中に、操作部14又はリモコンのミュートボタンを押すことにより、プロジェクタ装置10から出力される画像及び音声を一時的に消すことができ、例えば、他のプロジェクタ装置、OHPなどの映像をスクリーンS上に一時的に投影することができる。
また、プロジェクタ装置10が起動されると、冷却手段22(図2参照)の大型のファン15が低回転で駆動され、エア(外気)が、吸気口17を介してダクト内(筐体12内)に流入し、各ヒートシンクを経由し、該ヒートシンクから放出された熱を取り込んで排気口19を介してダクト外(筐体12外)に流出する。これにより、CPU11、光源80などの発熱部が効率良く冷却され、ひいてはCPU11の動作異常、光源80の消耗、損傷等が防止される。
この場合、複数のコネクタにそれぞれ接続されたケーブルは、吸気口17の下方に位置するため(図13参照)、吸気口17を介するダクト内へのエアの流入が各ケーブルにより阻害されることはない。
ここで、会議中に、プロジェクタ装置10に接続する外部機器(外部メモリを含む)を追加又は変更するために、コネクタ部8の少なくとも1つのコネクタに対し、ケーブル又はメモリの着脱を行うケースが想定される。この場合、ユーザは、プロジェクタ装置10の概ね−Y側に位置して、ケーブル等の着脱を行うことになる。そして、ケーブルの着脱は、ケーブルの断線を回避するために、通常、ケーブルの端子を手で掴んで行われる。なお、上記追加又は変更対象の外部機器としては、例えば、パソコン、USBメモリ、DVDビデオレコーダ、液晶モニタ、オーディオアンプ、DVDプレーヤー、ビデオデッキ等が挙げられる。
コネクタ部8では、図13に示されるように、ケーブル等が着脱される回数が比較的多いと考えられる複数(6つ)のコネクタが、筐体12の+X側の側壁48の−Y側の領域、すなわちユーザから見て手前側に位置するので、その着脱をスムーズに(容易に)行うことができる。特に、USB端子52は最も−Y側かつ+Z側に配置されているので、USB端子52に対し例えばUSBメモリMを着脱する場合に、他のコネクタに接続されたケーブルが邪魔にならない。
これに対し、ケーブル(電源ケーブル7)が着脱されることが稀であると考えられる電源端子64は、筐体12の+X側の側壁48の最も+Y側、すなわちユーザから見て最も奥側に位置する。したがって、電源端子64以外の6つのコネクタに対しケーブル等が抜き差しされる際に、電源端子64に接続された電源ケーブル7が邪魔にならない。また、電源ケーブル7は、その端子7aが、ケーブル等を抜き差しするユーザから見て最も奥側に位置するため、電源ケーブル7が他のケーブルと取り違われて、不用意に(誤って)引き抜かれることが防止される。
また、仮にコネクタ部が筐体12の−Y側の側壁26に設けられる場合には、そのコネクタに接続されたケーブル(図12の二点鎖線参照)は、筐体12の−Y側に垂れ下がるため、例えばプロジェクタ装置10の−Y側近傍に人が立ち入った場合、その足がケーブルに引っ掛かるなどケーブルが邪魔になるおそれがある。本実施形態では、コネクタに接続されたケーブル(図12では、RGBケーブル5のみを代表的に図示)は、筐体12の+X側に垂れ下がるため、筐体12の−Y側近傍に人が立ち入った場合であっても、その足がケーブルに引っ掛かるなどケーブルが邪魔になることが防止される。
以上のようにして、会議においてプロジェクタ装置10が使用される。会議終了後、ユーザは、操作部14又はリモコンの電源ボタンを押してプロジェクタ装置10への電力供給を停止し、複数のコネクタに接続されたケーブルを取り外す(引き抜く)。
以上説明した本実施形態のプロジェクタ装置10によると、筐体12の上壁38に光投射口40が設けられ、コネクタ部8の複数(7つ)のコネクタが筐体12の+X側の側壁48に設けられている。そして、プロジェクタ装置10はスクリーンSの被投射面に近接する位置に設置され、複数のコネクタに配線(ケーブル)が接続される。この場合、複数のコネクタに接続された配線は+X側の側壁48から垂れ下がる。従って、プロジェクタ装置10の−Y側近傍(筐体12に対しスクリーンSの被投射面と反対側のスペース)に人が立ち入っても、例えばその足が配線に引っ掛かるなど配線が邪魔になることが防止される。
また、上述のように、プロジェクタ装置10が、スクリーンSが張設された壁Wに近接して設置されたとき、コネクタ部8の複数のコネクタの中で、ケーブルが抜き差しされる頻度が最も少ない電源端子64が最も+Y側(壁W側)に位置するので、電源端子64以外のコネクタに対しケーブル等を着脱する際に、電源端子64に接続された電源ケーブル7が邪魔にならないとともに、電源ケーブル7が電源端子64から誤って引き抜かれることが防止される。すなわち、複数のコネクタに対し対応するケーブル等をスムーズに着脱することができる。
電源端子64が配置される凹部66は、筐体12の+X側かつ+Y側の角部に形成されており、+X側のみならず+Y側にも開口しているので、電源端子64に対し電源ケーブル7を着脱し易い。
また、複数のコネクタが筐体12の+X側の側壁48の下部に配置されているので、複数のコネクタに対しケーブル等が抜き差し(着脱)される際、筐体12を傾けようとするモーメントが発生し難く、筐体12が不安定になることが防止され、これにより、ケーブル等の抜き差しをスムーズに行うことができる。
上述したように、プロジェクタ装置10では、ユーザが、各コネクタに、対応する配線をスムーズに着脱できるので、会議前、会議中及び会議後におけるプロジェクタ装置10と外部機器とを接続、接続解除をスムーズかつ迅速に行うことができ、これにより、会議の準備、進行、撤収を円滑に行うことができる。
また、プロジェクタ装置10によると、筐体12は、複数の貫通孔を含む通気口(吸気口17又は排気口19)が設けられた枠部及び格子本体と、該格子本体から通気口の通気方向(X軸方向)に沿って突出する複数の突起部41とを有する。
この場合、複数の突起部41が通気口の通気方向に沿って突出するため、例えば特許文献2に記載のプロジェクタ装置のように通気口の通気方向に対し傾斜した複数のルーパ(板状部材)が通気口に隣接して設けられる場合に比べて、気流の圧力損失を低減できる。また、筐体12を、その+X側(吸気口17側)又は−X側(排気口19側)の任意の斜め方向(真横方向(+X方向又は−X方向)を除く方向)から見た場合に、通気口を構成する各貫通孔の一部がその周囲に位置する突起部41の影に隠れ、このため、各貫通孔を介して筐体12内が見え難い。したがって、目隠し効果を得つつ気流の圧力損失を低減できる。
また、プロジェクタ装置10によると、格子の各交点に円柱状部29aが設けられ、この部分が補強されているので、格子本体の厚さが薄くても(X軸方向(通気口の通気方向)の長さが短くても)、剛性を十分に確保できるとともに、円柱突起41の存在により、各貫通孔を介して筐体12内が見え難い。従って、目隠し効果を得つつ気流の圧力損失を更に低減できる。
しかも、上述の如く、突起部41は、筐体12内のみならず、通気口(吸気口17又は排気口19)を構成する各貫通孔自体を隠すため、吸気口17及び排気口19自体の存在感を極力低減でき、美観が損なわれることを防止できる。
更に、格子部21、33では、格子本体の格子の各交点部分から円柱状の突起部41が突出しているので、格子部21及び格子部33が筐体12に描かれた一種独特の模様(パターン)のようにも見える(図1参照)。すなわち、プロジェクタ装置10では、格子部21、33により、目隠し効果のみならず、デザイン性が付与されている。
また、格子本体29、43の格子の交点部分の外側にはみ出した部分を有する円柱状部29aが、格子の各交点に設けられるので、例えば格子本体に円柱突起41が、例えば一面側から取り付けられる場合(図17参照)に比べ、円柱突起41と格子本体との境界部における剛性を高めることができる。
また、プロジェクタ装置10では、上述の如く、吸気口17及び排気口19の開口面積が筐体12の大きさ(容量)の割に非常に大きくなっている。したがって、ファン15が駆動されると、吸気口17を介して筐体12内に気体が低速で流入し、排気口19を介して筐体12外に気体が低速で流出する。したがって、吸気音及び排気音を低減できる。
しかも、上述の如く、ファン15が低回転で駆動されるため、ファン15の駆動音(風切り音を含む)が低減されるとともに、吸気口17を介しての気流の速度、及び排気口19を介しての気流の速度がより一層低速となり、吸気音及び排気音がより一層低減される。
更に、図11に示されるようなプロジェクタ装置10の使用状態において、吸気口17における吸気方向(図11の矢印IN)、及び排気口19における排気方向(図11の矢印OUT)が会議参加者側に向いていない。したがって、吸気音及び排気音(ファン15、吸気口17及び排気口19における風切り音を含む)は、より一層会議参加者に聞こえ難く、また排気口19を介して排出された熱風が会議参加者側に流れることもない。
また、CPU11、光源80などの発熱部に接続された各ヒートシンクから放出された熱を含む熱風は、筐体12の−X側の側壁31に形成された排気口19を介して筐体12の−X側に排出される(図11の矢印OUT参照)。一方、画像情報に応じて変調された光は、筐体12の上壁38に形成された光投射口40を介して筐体12の+Z側かつ+Y側の斜め上方に投射される(図12参照)。すなわち、排気口19を介して排出された熱風の流出経路が、光投射口40からの光の投射経路から外れているので、その熱風の影響で、光投射口40を介して投射される画像情報に応じた光が揺らぐことが防止される。しかも、光投射口40は、筐体12の上壁38における−X側の側壁31(排気口19が設けられた側壁)よりも+X側の側壁48(吸気口17が設けられた側壁)に近い箇所に配置されているので(図5参照)、熱風の影響をより一層受け難い。
このように、プロジェクタ装置10は、安定した光投射性能、充分な冷却性能、優れた静音性及びデザイン性を兼ね備えている。
また、プロジェクタ装置10によると、縦置き型の筐体12の上壁38に、複数の押しボタン(押圧式の操作部材)が上下動可能に設けられている。
この場合、各押しボタンは、鉛直下方に向く外力により押圧されるため、各押しボタンが押圧される際、プロジェクタ装置10には、鉛直下方に向く重力及び外力のみが作用する。すなわち、各押しボタンが押圧される際、プロジェクタ装置10には、水平方向の外力及びZ軸周りのモーメントが作用しないので、筐体12の位置ずれが防止される。
ここで、筐体12は、高さ方向の長さが底壁24のY軸方向の長さよりも長いので、例えば、筐体12の−Y側の側壁26に+Y方向の外力が作用すると、筐体12は+Y側の1つの脚部材46を支点としてX軸周りに傾くおそれがある。
本実施形態では、上述の如く、各押しボタンが押圧される際、プロジェクタ装置10には、+Y方向の外力は作用しない。したがって、仮に押しボタンが−Y側の側壁26に+Y方向に押圧可能に設けられる場合に比べ、筐体12が傾くこと(不安定になること)、及び転倒などが防止される。
また、ピント調整レバー34は、筐体12の−Y側の側壁26に沿う方向に回動されて操作されるので、プロジェクタ装置10の重心には、Y軸方向の外力及びZ軸周りのモーメントがほとんど作用しない。したがって、筐体12の位置ずれが防止されるとともに、筐体12が傾くこと(不安定になること)が防止される。
また、ピント調整レバー34は、そのX位置がプロジェクタ装置10の重心のX位置に概ね等しいので、操作される際に、仮に筐体12に+Y方向の力が作用したとしても位置ずれし難い(特にZ軸周りに回転し難い)。
このように、プロジェクタ装置10では、操作部材としての押しボタンが筐体12の上壁38に上下動可能に配置され、操作部材としてのピント調整レバー34が筐体12の−Y側の側壁26にほぼX軸方向に所定ストロークで回動可能に配置されており、操作部材が操作される際に、筐体12が位置ずれすること、及び不安定になることが極力防止されている。
なお、本発明は、上記実施形態で説明したものに特に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態におけるコネクタの種類、数、配置などは、一例であって、これに限られるものではない。
上記実施形態では、コネクタ部8を構成する複数のコネクタは、筐体12の+X側の側壁48に設けられているが、これに代えて、例えば、筐体12の−X側の側壁31に設けることとしても良い。この場合、複数のコネクタは、排気口19の下方に配置されることが好ましい。これにより、複数のコネクタに接続されたケーブルにより排気口19が塞がれること、すなわち排気口19からの排気が阻害されることが防止され、逆に言うと、排気口19を介して排出される熱風がケーブルに当たることが防止される。
上記実施形態では、吸気口17が筐体12の+X側の側壁48に形成され、かつ排気口19が筐体12の−X側の側壁31に形成されているが、これに限らず、例えば、吸気口17又は排気口19を、筐体12の−Y側又は+Y側の側壁に形成することとしても良いし、吸気口17及び排気口19の一方を筐体12の−Y側の側壁26に形成し、他方を筐体12の+Y側の側壁42に形成することとしても良い。この場合、複数のコネクタは、吸気口又は排気口が設けられた側壁における吸気口又は排気口の下方の箇所に配置されることが好ましい。
上記実施形態では、筐体12の+X側の側壁48における吸気口17の下側の領域に配置されたコネクタの数は、7つであるが、これに限らず、例えば、6つ以下でも良いし、8つ以上でも良い。
上記実施形態では、複数(例えば7つ)のコネクタが、上下二段に配置されているが、これに限らず、一段に配置されても良いし、上下三段以上に配置することとしても良い。
また、格子本体から突出する複数の突起の形状、大きさ、数、配置などは、上記実施形態で説明したものに限定されない。
具体的には、格子本体から突出する複数の突起の形状は、円柱形状に限らず、他の形状であっても良い。例えば、多角柱形状(図18参照)、楕円柱形状などであっても良いし、多角錐台形状、円錐台形状、楕円錐台形状などの先細り又は先太り形状であっても良い。
また、格子本体の各交点に設けられる複数の突起は、形状、大きさ、位置が、相互に異なっていても良い。
上記実施形態では、円柱突起41を含む円柱状部29aは、格子本体の格子の各交点に設けられているが、これに限らず、要は、格子本体の格子の少なくとも1つの交点に設けられれば良い。
また、円柱突起41の高さ及び径は、上記実施形態で説明したものに限らず、適宜変更可能である。すなわち、上記実施形態では、円柱突起41の高さ及び径が、吸気口及び排気口での気流の圧力損失の低減、吸気口及び排気口の開口面積の確保及び目隠し機能をバランスさせるように設定された(円柱突起41の高さが格子本体の厚さ(X軸方向の長さ)の例えば1/3〜2/3に設定され、円柱突起41の径が格子本体の格子ピッチの例えば1/3〜2/3に設定された)が、これに限られない。すなわち、円柱突起41の高さを格子本体の厚さ(X軸方向の長さ)の例えば1/3未満にしても良いし、2/3よりも長くしても良い。また、円柱突起41の径を格子本体の格子ピッチの例えば1/3未満にしても良いし、2/3よりも長くしても良い。具体的には、上記圧力損失の低減及び上記開口面積の確保を優先させるのであれば、円柱突起41の高さを格子本体の厚さ(X軸方向の長さ)の例えば1/3未満とし、円柱突起41の径を格子本体の格子ピッチの例えば1/3未満としても良い。一方、目隠し機能を優先させるのであれば、円柱突起41の高さを格子本体の厚さ(X軸方向の長さ)の例えば2/3よりも長くし、円柱突起41の径長さを格子本体の格子ピッチの例えば2/3よりも長くしても良い。
上記実施形態では、突起部41は、格子本体29、43の格子の交点部分から筐体12の外方側に突出している(円柱状部29aの外方突出部が円柱突起41とされている)が、これに代えて、突起部41を、格子本体の交点部分から筐体12の内方側に突出させる、例えば図15(A)に示されるように、円柱状部29aの内方突出部を円柱突起41としても良い。この場合、図15(B)に示されるように、筐体12内の網掛け部分に対応する領域が、円柱突起41の影に隠れる。また、この場合、格子本体における筐体12の外方側の面を、枠部23、35の外側面と面一としても良いし、該外側面よりも筐体12の内方側に位置させても良い。また、図16(A)に示されるように、円柱状部29aを、格子本体の交点部分から筐体12の外方側、及び内方側にそれぞれ突出させ、それらを突起部41としても良い。この場合、図16(B)に示されるように、筐体12内の網掛け部分に対応する領域が、円柱突起41の影に隠れる。
上記実施形態では、円柱突起41が円柱状部29aの一部とされているが、これに限らず、例えば、円柱突起41を格子本体の格子の少なくとも1つの交点部分に少なくとも1つ取り付けることとしても良い(図17参照)。
上記実施形態では、円柱突起41を含む円柱状部29aが、格子本体の格子の交点に設けられているが、これに代えて、直方体状の角柱突起141を含む直方体状の角柱状部129aを格子本体129の格子の交点に設けることとしても良い。この場合、1つの角柱突起141を、筐体12の外方側に突出させることとしても良いし(図18参照)、図示は省略されているが、筐体12の内方側に突出させることとしても良いし、一の角柱突起141を筐体12の外方側に突出させることとし、他の角柱突起141を筐体12の内方側に突出させることとしても良い。
また、格子本体のX軸方向の長さ(貫通孔の貫通方向に沿う方向の長さ)及び格子ピッチ(Y軸及びZ軸方向に隣り合う2つの円柱状部の軸線間の距離)は、上記実施形態で説明したものに限らず、適宜変更可能である。
上記実施形態では、通気口(吸気口17又は排気口19)を構成する複数の貫通孔を規定(形成)する格子本体の格子ピッチが等しいが、少なくとも一方の格子本体の少なくとも1つの格子ピッチが他の格子ピッチと異なっていても良い。
格子本体29、43の代わりに、例えば、格子本体29、43をX軸周りに所定角度(0°〜90°)回転させて得られるものを、通気口(吸気口17又は排気口19)を構成する複数の貫通孔を規定(形成)する部分として採用しても良い。
上記実施形態では、通気口(吸気口17又は排気口19)を構成する複数の貫通孔を規定(形成)する部分は、複数の細長い構成部分が互いに直交して形成されているが、これに限らず、要は、互いに交差して形成されていれば良い。
上記実施形態では、通気口(吸気口17又は排気口19)を構成する複数の貫通孔を規定(形成)する部分は、一軸方向に延びる複数の細長い構成部分が互いに交差して形成されているが、これに限らず、例えば、複数の湾曲した細長い構成部分が互いに交差して形成されても良い。
上記実施形態では、通気口(吸気口17又は排気口19)は、格子本体及び該格子本体を囲む枠部により規定(形成)された複数の貫通孔により構成されているが、これに限らず、例えば、筐体の壁を刳り貫いて形成された複数の貫通孔により構成することとしても良い。
上記実施形態では、吸気口17が筐体12の+X側の側壁48に設けられ、かつ排気口19が筐体12の−X側の側壁31に設けられているが、これに限らず、要は、吸気口及び排気口は、筐体12の異なる箇所に設けられれば良く、好ましくは、筐体12の異なる壁に設けられれば良い。
上記実施形態では、円柱突起41は、格子本体の格子の交点部分に設けられているが、これに加えて、格子本体の格子の交点以外の部分に設けることとしても良い。
上記実施形態では、プロジェクタ装置10が設置される設置台として、汎用の設置台Pが採用されているが、これに代えて、例えば、図19に示されるように、プロジェクタ装置10と合体する専用の設置台Qを採用することとしても良い。プロジェクタ装置10と設置台Qとを合体させて台付きプロジェクタ装置とした場合、プロジェクタ装置10の側面に外力が作用すると、支点(設置台Qの下端)から力の作用線までの距離が格段に長くなるため、その外力のモーメントが大きくなり、一層傾き易くなる。しかしながら、上述の如く、プロジェクタ装置10には、押しボタンが押圧される際、及びレバーが回動される際に水平方向の外力がほとんど作用しないので、台付きプロジェクタ装置が傾くことが防止される。
なお、プロジェクタ装置10と設置台Qとは、一体不可分としても良いし、分離可能としても良い。設置台Qの高さは、プロジェクタ装置10からスクリーンSに画像を投射可能な適正値(例えば50cm〜100cm)に設定される。また、設置台Qを高さ及び傾きを調整可能に構成しても良い。具体的には、例えば設置台Qの下面に同一直線上にない少なくとも3つの高さ調整可能な脚部(アジャスター)を設けることとすれば良い。
上記実施形態では、筐体12の上壁38の−X側の領域に複数の操作部材が配置され、+X側の領域に光投射口40が配置されているが、逆でも良い。
上記実施形態における複数の操作部材の種類(機能)、数、大きさ及び形状は、一例であって、上記実施形態におけるものに特に限定されない。
上記実施形態では、複数の押圧式の操作部材として押しボタンが採用されているが、これに限らず、例えば、ON/OFFに対応する2つの被押圧部を有する押圧式の切り替えスイッチを採用することとしても良い。
上記実施形態では、ピント調整レバー34は、Z軸方向に延びる軸線周りに回動可能に設けられているが、これに限らず、要は、筐体12の−Y側の側壁26に沿う方向に延びる軸線(例えば、X軸又はY軸)周りに回動可能に設けられれば良い。
上記実施形態では、投射レンズ96の焦点位置を調整するための部材としてレバーが採用されたが、これに限らず、例えば、筐体12の−Y側の側壁26に平行な方向(例えばX軸若しくはZ軸方向)又は交差する方向(例えばY軸方向)に延びる軸線周りに回転可能な調整ダイヤル(摘み)を採用しても良い。この場合、調整ダイヤルは、その少なくとも一部が、ピント調整レバー34の摘み部34aと同様に窓部に挿入されることとしても良い。
上記実施形態では、プロジェクタ装置10に接続される外部機器として、USBメモリM、パソコンC、DVDビデオレコーダRが用いられたが、これに加えて又は代えて、例えば、他のUSBメモリ、他のパソコン、他のDVDビデオレコーダ、液晶モニタ、オーディオアンプ、DVDプレーヤー、ビデオデッキなどを用いても良い。
上記実施形態では、LAN端子56及びビデオ入力端子60には、ケーブルが接続されていないが、例えばインターネットのサーバに一端(一方の端子)が接続されたネットワークケーブルの他端(他方の端子)をLAN端子56に接続し、例えばAV機器に一端が接続された映像ケーブルの他端をビデオ入力端子60に接続することとしても良い。
上記実施形態では、筐体12は、略直方体形状の部材から成るが、これに限らず、例えば、直方体以外の多角形柱状の部材などの、要は、上壁と、隣り合う2つの側壁とを有する部材から成れば良い。
上記実施形態では、プロジェクタ装置10は、例えば会議室内で用いられているが、これに限定されない。すなわち、プロジェクタ装置10は、上述の如く、コンパクトで運搬性に優れるため、特定の会議室内に据え置かれる必要はなく、自由に持ち運びし、様々な場所で用いられることが期待できる。
なお、筐体12を、例えば天井又は壁などから伸びる支柱に、上下逆さまに取り付けても良い。具体的には、例えば、天地判別用のセンサを設けた筐体12を上下逆さまにした状態で、底壁24の各脚部46を天井又は支柱に固定具を介して固定する。この場合、上記センサによって天地が判別され、光投射口40から斜め下方に画像情報に応じた光が投射される。
上記実施形態では、プロジェクタ装置10は、例えば複数人で行われる会議に用いられたが、これに限らず、例えば、プレゼンテーションなどに用いても良い。
上記実施形態では、本発明は、いわゆる縦置き型のプロジェクタ装置に適用されたが、本発明は、いわゆる横置き型のプロジェクタ装置にも適用可能である。
上記実施形態では、プロジェクタ装置の一例として、画像及び音声を出力可能なものについて説明したが、これに限らず、例えば、画像のみを出力可能なものであっても良い。