添付図面を参照して、図1は、本発明の態様に係るマルチメディアの投影の出力を容易にするシステム100を例示する。一般に、システム100は、マルチメディアコンテンツの処理コンポーネント101及びマルチメディア出力システム103を含み、これらは、投影システムを介してビデオ及びオーディオ出力を調整可能である。コントローラコンポーネント105は、たとえば空間の調整、熱制御、画像の調整、歪み補正等を確立することができる制御ソフトウェア、回路(又はこれらの組み合わせ)である。
本明細書で開示及び特許請求される発明は、その態様において、1又は複数の表面に複数の画像を随伴する音声と共に表示する投影システム(たとえばシステム100)を備える。たとえば、システムは、M及びNを整数として、1〜Mの音声信号と1〜Nのビデオを含むマルチメディアサラウンドビデオ及びサウンドの体験を提供する。以下に記載されるように、ある態様において、予め決定されたビデオデータに従って、複数の投影チャンバのそれぞれに光を選択的に転換させるスイッチが設けられる。複数の投影チャンバは、多次元の体験を形成するため、複数の表面上での投影を容易にする。コンテンツ処理コンポーネント101は、複数の投影チャンバが1又は複数の表面に複数の画像を、同時に音声と共に表示するのを可能にする。
この点に関して、複数のチャンバの環境において本明細書で記載される実施の形態は、それぞれの光源を「チャンバ」に拘束することなしに、複数の投影出力としてより一般的に提供することができる。誤解を避けるために、チャンバを採用した係る実現は、複数のカラー光投影出力の間でのデジタルスイッチングのような、本明細書で提示されるより一般的な概念に制限されるものと解釈されるべきではない。
本発明の他の態様によれば、本システム100は、ユーザ(又は他のオブジェクト)の動き又は位置を動的に検出し、これによりマルチメディアの体験(たとえばバーチャルリアリティ)を向上するために自動調節する。他の態様は、ビューアの目の動きを動的にモニタし、これにより視覚及び聴覚の体験を最適化するように自動調節する。本発明の更に他の態様では、ユーザが自動的に実行されるのを望む動作を予知又は推定する確率及び/又は統計に基づいた分析を採用する人工知能又はマシンラーニング&リーゾニング(MLR)コンポーネントが設けられる。
図2を参照して、マルチメディア出力システム4の例示的な構成が示される。例示されるように、出力システム4は、たとえば、仮想現実空間がユーザに提示される環境において、表示装置10及び複数のスピーカ6を含む。ユーザの周辺の周りの大きな没入(immersion)は、周辺又は近周辺のサラウンドビデオ及びオーディオをもつ仮想現実空間からの娯楽及び体験を高めるのを可能にする。幾つかの実施の形態は、マルチメディア出力システム4に関する詳細を提示する以下のパラグラフで記載される。
図3は、本発明の態様に係る、システム100の代替となるブロックを例示する。図示されるように、マルチメディア出力システム103は、光源305と通信するオーディオ管理システム301及び投影管理システム303を含む。動作において、投影管理システム303は、多出力又はチャンバ投影コンポーネント309内の、チャンバのような複数の投影出力に光源305からの光を調整するスイッチングコンポーネント307を含む。動作において、これらのサブコンポーネント307,309は、単一の投影型表示装置100からの複数の画像の同時の投影を容易にする。さらに、音声管理コンポーネント301は、投影出力又はチャンバを介してレンダリングされた画像に伴うオーディオストリーム及びデータの調整及びレンダリングを可能にする。
図3に示されるように、光源は、例示されるような赤、緑及び青といった複数の光源を含む。それぞれのセットは、1以上のレーザ又は発光ダイオード(LED)を含む。スイッチングコンポーネント307は、赤レーザ、緑レーザ及び青レーザを予め決定された順序で、多出力/チャンバ投影コンポーネント309内の出力/チャンバのそれぞれに向ける。言い換えれば、1つの例において、スイッチングコンポーネント307は、それぞれの出力/チャンバが個々のソースから発生された光を共有するように、交互に、順次に、周期的に又は他の決定された順序で光を向ける。投影型表示装置100は複数の投影出力/チャンバ309を採用して複数の画像を生成するが、光源305は、出力/チャンバ間で共有される、これによりそれぞれの投影出力/チャンバについて専用の光源を必要としないことを理解されたい。
以下に詳細に記載されるように、コントローラコンポーネント105は、空間的な調整を行う。たとえば、ユーザの位置が検出されるか、又はさもなければ決定され(又は推定され)、その後、システムは、ユーザの体験を向上するようにビデオ及び/又はオーディオを動的に調節する。1つの例では、ボリュームが必要に応じて増加又は減少される。他の態様では、オーディオチャネルが必要に応じてアクチベートされる。同時に、レンダリングされたビデオ画像は、ユーザの位置、目の動き、関心、視線に従って動的に制御される。
制御コンポーネント105は、歪みの補正(たとえばキーストーン補正)と同様に画像の調整(たとえばアライメント、焦点)を管理する。これらの態様及び他の態様は、以下に更に詳細に説明される。
図4は、本発明の態様に係る、マルチメディアコンテンツをレンダリングする方法を例示する。説明の明確さの目的で、たとえばフローチャートの形式で、本明細書で示される1以上の方法は、一連の動作として図示及び記載されるが、本発明は動作の順序により限定されるものではなく、本発明に係る幾つかの動作は、異なって行われるか、及び/又は本明細書で図示及び記載される他の動作と同時に行われることを理解されたい。たとえば、当業者であれば、本方法は、状態遷移図のような一連の相互に関係のある状態として代替的に表現されることを理解されたい。さらに、全ての例示される動作が本発明に係る方法を実現することは要求されない。
ステップ402で、マルチメディアデータは、ビデオ及びオーディオデータを確定するために分析される。ステップ404で、話者(又はサウンド装置)の相対的な位置が検出されるか、さもなければ確定される。同様に、ステップ406で、投影される画像の相対的な位置が検出される。ステップ408で、調整されたマルチメディアデータストリームを確定するため、オーディオがビデオと整合される(及び/又は逆に、ビデオがオーディオと整合される)。オーディオのビデオに対する整合は、ステップ402からのデータ分析の結果に少なくとも部分的に基づいて確定される。
任意に、ステップ410で、ユーザの位置が確定される。態様において、限定されるものではないが、ユーザの注意の方向と同様に、視点、位置を確定するため、動き検出器、目の動きのモニタ、マイクロフォン等を含むセンサが採用される。本発明によれば、マルチメディアコンテンツは、ユーザの視点を補償するために調整又は変更される。たとえば、スピーカのサブセットからのボリュームは、ユーザの体験を向上するように増大される。最終的に、ステップ412で、マルチメディアコンテンツがレンダリングされる。これらの態様及び他の態様は、以下の図に向けられる開示を検討することに応じて良好に理解される。
図5は、本発明の1実施の形態に係る表示装置10の上面斜視図を例示する。表示装置10は、1以上の受信表面で1以上のビデオ画像を生成及び投影可能である。図示されるように、表示装置10は、基部12、それぞれが個別の投影出力を含む複数の投影出力/チャンバ14、及び複数の位置インタフェース16を含む。
基部12は、例えば静止したオブジェクトに関して、表示装置10の位置を保持する。実施の形態では、基部12は、テーブル又はデスクのような平坦な表面上に表示装置10が配置されるのを可能にする比較的平坦な底部を含む。1以上の高い摩擦パッド18は、平坦な表面との静止摩擦を増加するために基部12の底表面に取り付けられる。また、基部12は、表示装置10の機能的なアクセサリのモジュラーアタッチメントを可能にするレシービングスロット27を有する。たとえば、スロット27は、静止オブジェクトに基部12を固定するスプリングパワークリップを有するクリップアタッチメントを受ける。これにより、基部12及び表示装置10は、本棚及びパーテションの垂直の壁、個人の衣服、或いはベルト又はストラップのようなアクセサリのような、平坦でないか又は水平でない表面に搭載することができる。基部12は、基部12の下側での機能的なアクセサリを受けるために、その下側に、同様の寸法である別のスロットを有する。
筐体20は、基部12における内部コンポーネントを保護し、基部12の外のり寸法を定義し、内側の光源の出力/チャンバの寸法を定義する。図示されるように、筐体20は、長方形であり、4つの側壁22c〜22f(対向している側壁22c及び22dのみが図5で示されている)、上壁22a、下壁22bを含む。壁22は、基部12について構造的な剛性を与え、筐体20における内部コンポーネントについて機械的な保護を与える適切な剛体材料を有する。軽いもの及び硬質プラスチック又はアルミニウムがこの点で適している。筐体20の1以上の壁は、内側の出力/チャンバと筐体20の外部の環境との間の空気の流れを可能にするエアベント24を含む。他の実施の形態では、筐体20は、図5に示されるよりも丸みを帯びた形状又は曲線を付けて作られた形状を含み、直角の壁又は矩形の形状を含まない。
投影チャンバ14は、受けた光及び受信されたビデオデータに基づいて画像を生成するコンポーネント、及びそれらの画像を投影するコンポーネントを含む。投影チャンバ14は、投影チャンバの筐体32、(図5に示されない、投影チャンバの筐体32内の)光変調装置、(図5に示されない、投影チャンバの筐体32内の)出力投影レンズシステムを含む。光変調装置は、光変調装置に提供されるビデオ信号に含まれるビデオデータに従って基部12において光源により生成される光を選択的に送信し、以下に更に詳細に説明される。投影レンズシステムは、投影経路に沿って光変調装置により送出される光を出力し、以下に更に詳細に説明される。
動作において、基部12における光源は、光束として投影チャンバ14における光変調装置に供給される光を生成する。実施の形態では、1以上の光ファイバは、基部12における光源からの光を投影チャンバ14における光変調装置に送信する。光変調装置は、投影されるべき画像に対応する信号におけるビデオデータに従って光を選択的に送信する。投影レンズシステムは、光変調装置により形成される画像を拡大及び投影する。受信表面への距離が増加するにつれて画像が拡大するように、それぞれの画像は、ある噴射角度で投影される。
投影チャンバ14は、投影チャンバ14の内部コンポーネントを保護し、投影チャンバ14の外側及び内側寸法を定義する投影チャンバの筐体32を有する。図示されるように、投影チャンバの筐体32は、その下側で追加されるレシーブインタフェース29を除いて、シリンダー形状である。投影チャンバの筐体32は、出力投影経路と同一線上にあるシリンダー軸を有する。投影レンズシステムの出力光投影レンズ37は、投影チャンバ14の前方端を形成及び密閉する。
実施の形態では、シリンダー形の投影チャンバの筐体32の平均の直径は、出力光投影レンズ37の直径の10%内である。他の実施の形態では、投影チャンバの筐体32は、その前方端が後部よりも僅かに大きいように次第に細長く、結果としてレンズ37が大きな端を構成するフラストコニカル(frustoconical)な形状となる。
なお、投影チャンバ14の形状及び設計は、他の態様において変わる場合があることを理解されたい。たとえば、投影チャンバ14の前方端は、円筒形の出力レンズ37を収容するように丸められ、後部は、矩形の筐体により良好に局所的に含まれる矩形の光変調装置及び関連するサポートコンポーネントを収容するように角を付けられる。投影チャンバの筐体32は、以下に更に詳細に記載されるように、内側のチャンバを定義する。投影チャンバの筐体32は、基部12の構造的な剛性及び内部コンポーネントの保護のために適切な剛体材料を有する。軽いもの及び硬質プラスチック又はアルミニウムが、幾つかの実施の形態について適している。
レシーブインタフェース29は、投影チャンバ14の下側に配置され、投影チャンバ14と位置インタフェース16との間の結合を可能にする。また、レシーブインタフェース29は、投影チャンバ14内で完全に適合しない表示装置10のコンポーネント、又は投影チャンバ14外の空間的な配置を要求するコンポーネントの包含及び保護を可能にする。実施の形態では、レシーブインタフェース29は、投影チャンバの筐体32と同じ材料を含み、投影チャンバの筐体32により提供される内部の投影チャンバを延ばす。
位置インタフェース16は、投影チャンバ14が基部12に関して移動するのを可能にし、投影チャンバ14が移動された後に基部12に関して一定の位置を保持するのを可能にする。従って、位置インタフェース16により、ユーザが投影チャンバ14を示し、表示装置10により投影される出力画像の位置を容易に操作するのを可能にする。実施の形態では、位置インタフェース16は、投影チャンバ14と基部12との間の相対的な回転の動きを可能にするボールとソケットの組み合わせを含む。他の実施の形態では、位置インタフェース16は、投影チャンバ14の位置を保持するために十分に剛性のある波形を付けた金属管を有しており、投影チャンバ14の所望の位置及び向きを達成するためにユーザが管を曲げるために十分に適合されている。
位置インタフェース16は、基部12に結合され、投影チャンバ14に結合される。図5に示される実施の形態について、位置インタフェース16は、投影チャンバの筐体32に取り付けられる上端と、基部12の筐体20に取り付けられるか又は結合される下端とを有する。より詳細には、レシーブインタフェース29の投影チャンバの筐体32の部分は、位置インタフェース16の上端への取り付けを可能にし、上壁22aの中央部分は、位置インタフェース16の下端への取り付けを可能にする。図示されるように、位置インタフェース16は、投影チャンバ14の後部と出力光投影レンズ37を含む前方端との間の位置にある投影チャンバの筐体32に結合される。
実施の形態では、位置インタフェース16の上端は、たとえば基部12の質量中心から離れた投影チャンバ14の質量中心の変位から生じる、基部12に伝達される機械的なモーメントを最小にするために、投影チャンバ14の質量中心に比較的近い位置に結合される。他の実施の形態では、基部12は、上壁22aに埋め込まれた溝を含み、この埋め込まれた溝は、位置インタフェース16が上壁22aに折り畳まれるのを可能にし、これにより、不使用の間に表示装置10のプロファイルを減少する。
図6を参照して、本発明の1実施の形態に係る、基部12に構成された光源64から、それぞれの投影チャンバ14のような複数の投影出力への光経路を例示するフローチャートを示す。光源64は、赤レーザセット961、緑レーザセット962及び青レーザセット963のような複数のレーザセットを含み、赤レーザビーム、緑のレーザビーム及び青のレーザビームのような互いに異なる色をもつ複数のレーザビームを生成する。図6に示されるように、光源64は、赤レーザビーム、緑レーザビーム及び青レーザビームを赤レーザセット961、緑レーザセット962及び青レーザセット963からそれぞれ受けるスイッチ8を含む。
実施の形態では、表示装置10は、3つの投影出力14を有する。投影出力14のそれぞれは、光変調装置102及び投影レンズシステム112を含む。光変調装置102は、受信ビデオデータに従って光源により生成される光を選択的に送信する。投影レンズシステム112は、予め決定された投影経路に沿って光変調装置102により送られる光を出力し、1以上の外部の受信表面に投影画像を表示する。
スイッチ8は、赤のレーザビーム、緑のレーザビーム、青のレーザビームを予め決定された順次の順番で3つの投影出力14のそれぞれに転換する。たとえば、実施の形態では、第一の時間フレーム、第二の時間フレーム及び第三の時間フレームにそれぞれ対応する3つのモードが存在する。
第一のモード:第一の時間フレームの間、赤のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102aに送信され、緑のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102bに送信され、青のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102cに送信される。
第二のモード:第二の時間フレームの間、赤のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102cに送信され、緑のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102aに送信され、青のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102bに送信される。
第三のモード:第三の時間フレームの間、赤のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102bに送信され、緑のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102cに送信され、青のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102aに送信される。
第一の時間フレーム、第二の時間フレーム及び第三の時間フレームの持続時間は、実施の形態において互いに同じである。すなわち、第一のモード、第二のモード及び第三のモードは、一様に交互に光源64に適用される。幾つかの他の実施の形態では、第一の時間フレーム、第二の時間フレーム及び第三の時間フレームの持続時間は、システムの要件に従って異なる場合がある。持続時間に対する係る調節は、表示装置10の色制御方法として使用される場合がある。
図7は、幾つかの実施の形態に係る、基部12におけるコンポーネントの簡略化された上面図を例示する。光源出力65は、基部12の内部壁22a〜22fによるボリューム及び形状において定義される。光源出力65は、ファン62a及び62b、光源64、電源66、光ファイバインタフェース70、光ファイバケーブル72、入力/出力回路74、制御回路76、及び入力/出力インタフェース78を含む。実施の形態では、制御回路76及び入力/出力インタフェース78は、全体のマルチメディア出力システム4について使用される。すなわち、入力/出力インタフェース78は、ビデオデータ及び音声データを受信及び出力し、制御回路76は、表示装置10及び音声出力を制御する。
実施の形態では、基部12は、表示装置10のバランスを維持するために設計又は構成される。この場合、基部12は、基部12に関して投影出力14の位置のバランスを維持するために設計され、基部12は、平坦な表面に基礎を置く。従って、基部12におけるコンポーネントは、基部12の設置面積について幾何学的な中心に比較的近い質量の中心23を累積的に提供するように配置及び位置される。図7に示されるように、基部12において最も重いコンポーネントである光源64及び電源66は、ある次元において設置面積の比較的中心に配置され、他の次元において質量の中心23の反対の側に配置される。特定の実施の形態では、基部12におけるコンポーネントは、質量の中心23に関してモーメントを実質的にバランスするため、それらの重さに従って基部12において配置される。それぞれのコンポーネントの正確な位置は、コンポーネントの数及びタイプ、並びに基部12のレイアウトに依存する。さらに、筐体20は、基部12の質量の中心23から離れた投影の出力14の位置及び向きにより生成されるモーメントをバランスするために十分に幅のある設置面積を提供するように設計される。
ファン62a及び62bは、光源出力65におけるコンポーネントを冷却するために光源出力65を通して空気を移動させる。実施の形態では、ファン62a及び62bは、基部12の一方の側で吸気ベント24aを通して空気を吸い込み、排気ベント24bから加熱された空気を排出する。当業者であれば、ファン62a及び62b、吸気ベント24及び排気ベント24bの配置は、光源出力65における内部コンポーネントの配置により変化することを理解されるであろう。特に、ファン62a及び62bの配置、光源出力65におけるファン62により行われる気流パターンは、個々の温度調節の要件と基部12におけるコンポーネントの熱の生成の寄与に従って設計される。光源64及び電源66は、基部12における最も大きい割合の熱を生成し、制御回路76及び入力/出力回路74は、より厳しい温度調節を求める。これに応じて、空気が比較的冷たい間、吸気69は、吸気ベント24aを通過し、制御回路及び入力/出力回路74を通過して冷却し、電源66及び光源64を通過し、排気ベント24bから出る。排気は、冷却ファンモータ63a及び63bをも冷却し、この冷却ファンモータは、ファン62a及び62bをそれぞれ回転させる。実施の形態では、複数のファンは、基部12について低いプロファイルを許容するために使用される。
なお、ファンの数及びサイズは、1以上の熱の消散の目的を維持するために、表示装置10における熱生成及び所望の空気の流れに依存する。光源出力65は、必要に応じて空気の流れを向け、分配するため、光源出力65における垂直又は水平の空気の流れのガイド67を含む。実施の形態では、光源64は、1以上のダイオードレーザアレイ及びダイオードレーザに電力を供給し、これらを制御する1以上の制御ボードを含む。この場合、空気の流れのガイド67は、それぞれの回路ボードの表面にわたり冷却用空気を向けるように配置される。以下に更に詳細に記載されるように、ファン62a及び62bは、位置インタフェース16を通して、そこに含まれる光変調装置を冷却するために投影出力14に又は投影出力から空気を引き込む。
図8及び図9は、幾つかの実施の形態に係る、光源の構成の簡略化された前面図及び上面図をそれぞれ例示するものである。この場合、光源出力65は、平行にされた光を生成するレーザのアレイを含む。レーザは、たとえばダイオードレーザ及び/又はダイオード励起の固体(DPSS)レーザの組み合わせを含む。ダイオードレーザにより生成される平行光は、放射光とは異なり、同じ出力方向且つ同相の出力である光により特徴付けされる。
レーザのアレイは、1以上の赤のダイオードレーザ96a、1以上の緑のダイオードレーザ96b及び1以上の青のダイオードレーザ96cを含む。赤のレーザのセット961は、複数の赤のダイオードレーザ96aを含む。緑のレーザのセット962は、複数の緑のDPSSレーザ96bを含む。青のレーザのセット963は、複数の青のダイオードレーザ96cを含む。それぞれの色のレーザの数及び電力は、理解されるように、表示装置10の所望の光強度の出力に従って、それぞれの色に対するビューアの光感度に従ってスケーリングされる。それぞれのレーザダイオードは、回路ボード97で設置され、この回路ボードは、そこに設置されるそれぞれのレーザダイオードを搭載し、このレーザダイオードについて電気的な制御を提供する。複数のレーザは、単一のボード97に搭載され、光源64により占有されるスペースを低減する。単一の色について複数のレーザを含むことで、表示装置10の出力光度は、それぞれの色について調整されるレーザの数について変えることができ、レーザによる光生成の冗長な制御を可能にする。従って、少ない光強度が望まれる場合、個々のレーザの寿命が周期的なシャットダウンから得られる場合、又は表示装置10の電力の節約が好まれる場合、1以上のレーザがオフにされる。
図10を参照して、実施の形態では、レーザからの光出力は、光ファイバケーブル72に提供される。光ファイバケーブル72は、複数の又は共通の光経路に沿ってそれぞれのレーザから光を送出して、光ファイバケーブル72の出口端と光変調装置102との間の光経路に沿って配置される光学系106及び108に中継する1以上の光ファイバケーブルを含む。
図9を参照して、それぞれのケーブル72は、赤のレーザ96a、緑のレーザ96b又は青のレーザ96cから光を受ける入射端部72aを有し、それぞれのケーブル72は、光学系106及び108への送信、及び光変調装置102への後続する送信のためにレーザ光を放出する出口端72bを有する。光ファイバケーブル72は湾曲されて、柔軟に配置されるので、光ファイバケーブル72は、レーザと光学系との間の位置及び向きに係らず、レーザとリレー光学系との間の光伝送を可能にする。たとえば、これにより、基部12におけるスペースの管理を改善するために使用されるレーザ、リレー光学系106及び108並びにプリズム110(図10)の柔軟な配置が可能となり、基部12の設置面積を減少し、表示装置10のサイズを最小にする。さらに、柔軟な光ファイバケーブル72は、投影出力14における光変調装置への光の供給を妥協することなしに、位置インタフェース16が移動するのを可能にする。
ケーブル72における光ファイバケーブルの数は、設計に応じて変わる。複数の光ファイバケーブルは、それぞれのケーブルが1以上の色をスイッチ、及びスイッチからそれぞれの光変調装置への1つのケーブルに給仕する設計において採用される。図9に示されるように、赤のダイオードレーザ96a、緑のダイオードレーザ96b又は青のダイオードレーザ96cからの光は、それぞれのレーザに専用の光ファイバケーブルにはじめに送信され、次いで、共通の光ファイバケーブル71にスイッチにより送出される。
実施の形態では、それぞれの光ファイバケーブルは、個々のレーザに直接に取り付けられる。例えば、それぞれの光ファイバケーブルは、ダイオードレーザの筐体の外側表面に配置されるネジ付き(threaded)インタフェースに整合する内側ネジインタフェースをもつ固定具(fixture)を含む。FL DenedinにあるOcean Optics Inc.から入手可能な市販の光ファイバケーブルは、係る結合及びアライメント固定具により標準となっている。特定の実施の形態では、レーザとファイバ間の光遷移及びケーブルへの平行になった伝送を容易にするため、短い焦点距離の標準又はGRINレンズがそれぞれのケーブルの入射端部に搭載される。
ジャンクション75は、光ファイバケーブル72から集束光学系77及び共通の光ファイバケーブル79への光の伝送を可能にする。集束光学系77は、それぞれの光ファイバケーブルから共通の光ファイバケーブル79に到来する光を向け直し、光を再平行レンズ77bに向け直す集束レンズ77aを備え、この再平行レンズは、到来するレーザ光を集束レンズ77aから共通の光ファイバ79に向け直す。図示されていないが、ジャンクション75は、光ファイバケーブル及び共通の光ファイバケーブル79を固定する(たとえば保持及び位置決めする)適切に設計された成形プラスチックのような剛構造を含む。特定の実施の形態では、ジャンクション75は、集束レンズ77aに直接にケーブルを付着させる光学接着剤を有する。他の実施の形態では、出口端72bで、光ファイバケーブルは、複数のファイバを含むより大きなケーブルに結合される。ファイバのリボンに基づくケーブルのような、且つ円管の周辺に位置される複数のファイバを使用したケーブルのようなマルチプルファイバケーブルは、様々なベンダから市販されている。
マルチプルファイバケーブルの設計は、それぞれのケーブルが原色を送出する場合に採用される。たとえば、3つの光ファイバケーブルが使用され、それぞれのケーブルは、レーザの原色のセットから、3つの異なる光経路に沿って3原色専用の光変調装置に光を伝送する。
図7を参照して、内部の光出力65は、表示装置10の光を生成するために他の光源の構成を採用する。幾つかの光源の構成は、たとえば放射、非レージング(non-lasing)又は非平行(non-collimated)の光生成により特徴付けされる放射光の発光ダイオードのアレイを含む。ダイオード及びDPSSレーザと同様に、放射光の発光ダイオードは、白色光ランプよりも少ない電力を消費し、少ない熱を生成し、また有色光を放出し、これによりカラーホイールなしで動作する。また、光出力65は、赤、緑及び青の制御のために使用される3つのLED(液晶ディスプレイ)バルブのような色専用の光変調装置への光ファイバケーブル72における伝送のために赤、緑及び青の光を分離するため、白色光発生アセンブリにおいて1以上の2色性のミラーを含む。
図7を参照して、電源66は、光源64、及び電力に依存する表示装置10における他のコンポーネントに電力を供給する。従って、電源66は、制御回路76、入力/出力回路74、ファン62a及び62b、パワーダイオード80及び光変調装置102のような投影出力14におけるコンポーネント(図10)に電力を供給する。パワーダイオード80は、外部のパワースイッチ82と電気的に通信し、表示装置10がオンであるかオフであるかを示すために表示装置10がオンにされたときに照明される。電源コードポート81は、電源コードを受け、この電源コードは、電源66を電源のようなAC電源に結合する。実施の形態では、AC電力からDC電力への変換は、多くのラップトップコンピュータのコードで一般的である、電源コードの端の間に含まれる変圧器で行われ、これにより電源66、基部12及び表示装置10のサイズを低減し、表示装置10の携帯性を増加する。電源66における回路は、表示装置10における特定のコンポーネントのために到来する電力を1以上のDC電圧に変換する。
他の実施の形態では、電源66は、少なくとも1つの再充電可能なバッテリ66aを含む。バッテリ66aは、吸気ポート81を通して提供される電力を使用して再充電される。バッテリ66aは、AC電源の近くであることに依存することなしに、蓄積されたエネルギーで動作するのを可能にし、これにより表示装置10の携帯性が更に増加する。たとえば、基部12においてバッテリを包含することで車両、図書館、コーヒーショップ、遠隔地の環境、AC及び固定された電源出力が容易に利用可能でないか又は手の届くところにない他の環境に使用を拡大する。
少なくとも1つの光ファイバケーブル72は、光ファイバケーブル72の出口端と投影出力14における光変調装置102との間の光経路に沿って配置されるリレー光学系(図10)に光源64からの光を伝送する。装置10の構造に関して、光ファイバケーブル72は、あるコンパートメントから異なるコンパートメントに、すなわち基部12における光源出力から投影出力14に光を伝送する。光ファイバケーブルの数は、設計により変わる。上述されたように、複数の光ファイバケーブルは、たとえばそれぞれの光ファイバケーブル72が1以上のダイオードレーザを給仕するレーザ光生成の設計において利用される。代替的に、それぞれの光ファイバケーブル72は、原色を提供する。たとえば、ある光ファイバケーブルが使用される。ダイオードレーザアレイにより生成され、単一のミラーに基づく光変調装置に単一の光経路に沿って伝送される順次に制御された赤、緑及び青を伝送するために使用される。3つの光ファイバケーブルは、赤、緑及び青の光を3つの光ファイバケーブルに出力するレーザアレイからの光を、ある原色の変調のためにそれぞれ専用とされる3つの光変調装置に送出するために使用される。
光ファイバインタフェース70は、それぞれのレーザから光ファイバケーブル72への光の伝送を容易にする。光ファイバインタフェース70は、光源からの光出力を光ファイバケーブルに伝送するように、光ファイバケーブル72に含まれるそれぞれの光ファイバケーブルの入射端部を位置決め及び保持する1以上の固定具を含む。また、光ファイバインタフェース70は、レーザから光ファイバケーブル72に光を向ける光学系を含む。実施の形態では、単一の光ファイバケーブルがケーブル72において使用され、光ファイバインタフェース70は、光をケーブルに向けるため、ランプ又はそれぞれのレーザの出口と単一の光ファイバケーブルの入口との間に配置されるレンズ系を含む。
レンズ系は、少なくとも2つのレンズを有しており、第一のレンズは、ファイバの入口に光を向け、第二のレンズは、ケーブルに入る光を平行にする。1対1のレーザと光ファイバケーブルの関係を実現する他の実施の形態では、光ファイバインタフェース70は、それぞれのレーザの出口から光を受けるため、それぞれのレーザの出口の比較的近くに、それぞれの光ファイバケーブルの入射端部を保持する。この場合におけるそれぞれのケーブルは、その入口で集束レンズを含み、この集束レンズは、光の捕捉とケーブルへの送信を容易にする。別の1対1の設計では、光ファイバケーブル72におけるそれぞれの光ファイバケーブルは、別のオブジェクトへの取り付けを可能にする固定具を含む。たとえば、FLのDunedinのOcean Optics Incのようなベンダから入手可能な市販されている光ファイバケーブルは、レーザの筐体に配置される対を成すネジ(mating thread)に光ファイバケーブルをネジで留め、固定するのを可能にするネジをもつ取り外し可能な固定具を含む。この場合、光ファイバインタフェース70は、それぞれのケーブルからのネジ付き固定具及びレーザ上の対を成すネジを含む。
幾つかの場合、複数の出力をもつ投影装置は、単一の出力モードで動作する。赤、緑及び青レーザが有色光を単一の光ファイバケーブルに沿って単一の光変調装置に伝送する単一経路の実施の形態では、スイッチ105及び光ファイバインタフェース70は、制御回路76によりレーザに供給される同期が取られる制御信号に従って、それぞれ有色レーザからの有色光を順々に受ける。
入力/出力回路74は、制御回路76と1以上の入力/出力インタフェース78(図7)との間のインタフェースを提供する。入力/出力インタフェース78は、DVDプレーヤ、ゲーム装置、デスクトップ又はラップトップコンピュータ、或いはマルチメディア信号を提供可能な他の装置のような、コンテンツ処理装置からのビデオ/音声データを含むビデオ信号及び音声信号を伝送するケーブルのような、少なくとも1つのケーブル、配線、又はコネクタを受ける。入力/出力インタフェース78と使用するために適した共通のポートは、S-Videoケーブル、6ピンミニDIN、VGA 15ピンHDDSUB female、オーディオケーブル、コンポーネントRCA、S-Videoアダプタ、コンポジットビデオRCAケーブル、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル、ファイアワイヤ等を受けるポートを含む。入力/出力インタフェース78は、ヘッドフォン又はスピーカにより採用されるスピーカへの配線接続のオーディオ出力ポートを含む。
制御回路76は、表示装置10及びスピーカ6を含むマルチメディア出力システム4のコンポーネントに制御信号を供給する。実施の形態では、制御回路76は、入力/出力回路74からデータを送出することで、基部12にないコンポーネントに制御信号を供給する。
制御回路76(又は図1のコントローラコンポーネント105)は、光源64がオン/オフにされたときを判定する制御信号を光源64に供給する。さらに、回路76は、表示装置10におけるコンポーネントの動作の指示を記憶するメモリを含む。たとえば、回路74は、記憶されている熱調整指示に従ってファン24を制御する制御信号を供給する。1以上のセンサが基部12に配置され、熱の調整を容易にする。例えば、温度センサは、温度レベルをモニタし、制御回路76により制御されるように、基部12における閉じたループの温度制御に参加するため、回路74及び76の近くに配置される。
入力/出力回路74及び入力ポート78は、表示装置10と、ビデオデータを搬送するビデオ信号を出力する装置との間の通信を可能にする。たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ビデオゲームコンソール、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダ、DVDプレーヤ、VCRは、表示装置10にビデオデータを出力するのに適している。制御回路76に提供されるビデオ信号は、アナログ又はデジタル形式である。幾つかの形式では、入力/出力回路74及び制御回路76は、アナログビデオ信号を、液晶ディスプレイ「LCDデバイス」又はデジタルマイクロミラー「DMD装置」のような表示装置10に含まれる光変調装置のデジタル制御に適した、デジタルビデオ信号に変換する。従って、入力/出力回路74又は制御回路76は、S-Videoケーブリング又はデジタルビデオ信号向けに要求される処理ロジックのような特定のコネクタタイプのサポートソフトウェア及びロジックを含む。また、制御回路76は、到来するデータタイプの変換を容易にし、表示装置10のビデオ互換性を向上するメモリにアクセスする。制御回路76によりアクセスされるメモリにおいて記憶された変換指示を有する適切なビデオフォーマットは、たとえば、NTSC、PAL、SECAM、EDTV、及びHDTV(1080i及び720pRGBHV)を含む。
光源64における光の生成のためにレーザが使用されるとき、制御回路76は、1以上の入力/出力インタフェース78及び入力/出力回路74を介して信号に含まれるビデオデータを受信し、該データを色のフレームシーケンシャルデータに変換し、フレームシーケンシャルデータを伝送のためにそれぞれの光変調装置102(図10)及びそれぞれのレーザ96に同期させる。1つの光ファイバが赤、緑及び青の光を時間制御されたシーケンシャルな順序でそれぞれの光変調装置に送信する、レーザ96と光変調装置との間の1つ、2つ又は3つの経路の設計において、これは光変調装置に送出されるデータのタイミングとレーザ96に送出されるオン−オフコマンドとを同期させることを含む。
図10は、本発明の幾つかの実施の形態に係る、その円筒形の軸に沿って出力14の垂直方向の中間点を通して取られた、図5の投影出力14におけるコンポーネントの簡略化された側面図を示す。図11は、表示装置10内のコンポーネントを示すために、位置インタフェース16及び下側の投影出力29の断面図による表示装置10の正面図を示す。投影出力14は、光変調装置102、光ファイバインタフェース104、リレー光学系106及び108、プリズム構造110、投影レンズシステム112、制御及び電力ケーブル120及びエアダクト122を含む。
光ファイバケーブル72は、光ファイバインタフェース104に取り付けられ、リレー光学系106に光を出力する。実施の形態では、光ファイバインタフェース104でのアタッチメントと基部12におけるアタッチメントとの間の光ファイバケーブル72について緩みが提供されるように、光ファイバインタフェース104は、光ファイバケーブル72を固定する。緩みにより、光ファイバケーブル72は、基部12に関する投影出力14の様々な位置について位置インタフェース16と屈曲するのを可能にする。
光ファイバケーブル72と光ファイバインタフェース104は、光源64により生成された光をプリズム110に向ける。実施の形態では、光ファイバケーブル72及びインタフェース104は、プリズム110の入射表面に垂直である入射光の光経路を提供するように、プリズム110に関して構成される。幾つかのデジタルマイクロミラーの光変調器の設計は、投影経路31に沿った光出力を可能にするため、到来する光がその光反射表面の上又は下の何れかから光変調器に入射するのを必要とする。投影出力の筐体32のレシーブインタフェース29及び光ファイバインタフェース104は、この要件を緩和し、光ファイバインタフェース104がプリズム110に関して特定の所望の角度で光を光変調装置102に向けるように、設計者がレシーブインタフェース29に光ファイバケーブル72と光ファイバインタフェース104を配置するのを可能にする。たとえば、光ファイバインタフェース104は、プリズム110の入射表面に垂直な入射光経路を提供し、光変調装置102に関して45°の角度を有するようにレシーブインタフェース29に結合される(たとえばプリズム110は、投影経路31に関して45°の角度で回転される)。インタフェース104と筐体29との間のアタッチメントは、位置インタフェース16の再ポジショニングにより引き起こされるその長さに沿った光ファイバケーブル72の位置の変化にも係らず、所望の到来する光の角度を維持する。
リレー光学系106及び108は、光ファイバケーブル72から受けた光を、プリズム構造110及び光変調装置102への伝送に適した光に変換する。これは、1以上のレンズを使用して、光ファイバケーブル72から受けた光束を成形及びサイズ変更をすることを含む。
他の実施の形態では、表示装置10は、光源64とプリズム110との間の光経路に配置されたフライアイレンズのペアを含む。累積的に、フライアイレンズのペアは、光ファイバケーブル72から受けた光を光変調装置102に伝送された光束に一様に分散させる。特定の実施の形態では、フライアイレンズのペアは、光ファイバケーブル72に配置される。第一のフライアイレンズは、基部12における光ファイバインタフェース70に配置され、ランプ又はダイオードアレイから光を受け、全体の入力の光束を、入口の光束の全体の領域の一部をそれぞれ含むブロック又はコンポーネントのセットに空間的に分割する。次いで、それぞれのブロック又はコンポーネントの光は、それ自身の光ファイバケーブル72に進む。第二のフライアイレンズは、同数のブロック又はコンポーネントを含み、リレーレンズ106で配置される。第二のフライアイレンズは、それぞれのブロック又はコンポーネントについて光ファイバケーブルを受け、それぞれのコンポーネントからの光が光変調装置102及び投影された画像のダウンストリームの大きさに及ぶように広げられるように、それぞれのコンポーネントについて光を出力する。
プリズム構造110は、予め決定された角度で光変調装置102に光を供給する光変調システムである。また、プリズム構造110は、光変調装置102から投影レンズシステム112に投影経路31に沿って光を伝送する。プリズム構造110は、エアスペース又はボンディング界面110cにより分離されるプリズム110a及び110bを含む。インタフェース110cは、光変調装置102に向けて光ファイバケーブル72(及び完結的なリレー光学系)から供給された光を反射するように係る角度で配置される。さらに、インタフェース110cは、光変調装置102により反射された光が、投影経路31に沿って投影レンズ系112に伝送されるのを可能にする。
光変調装置102は、投影経路31に沿って出力画像を提供するために光を選択的に伝送する。そのようにするため、光変調装置102には、ビデオ信号に含まれるビデオデータが供給され、ビデオデータに従って光を選択的に伝送する。ビデオデータは、個々の画素値に従ってフレーム毎に装置102に供給される。ビデオデータがこのフォーマットで表示装置10により受信されない場合、基部12における制御回路76は、ビデオデータを光変調装置102の動作のために適したフォーマットに変換する。実施の形態において、それぞれが出力画像の個々の画素に対応している光変調装置102における個々の光変調エレメントは、受けたデジタル化された画素値を、それぞれの画素について対応する光出力値に変換する。
特定の実施の形態では、光変調装置102は、Texas Instruments Incから市販されているデジタルマイクロミラーデバイス(又はDMD(登録商標))である。この場合、光変調装置102は、小さなアルミニウム製のマイクロメカニカルミラーの矩形のアレイを有しており、それぞれのマイクロメカニカルミラーは、ヒンジで連結された軸に関して個々に偏向し、投影経路31に出力画像の光を選択的に反射し、投影経路31から離れて非画像の光を反射する。それぞれのミラーの偏向状態又は角度は、基礎となるアドレス指定回路及びミラーリセット信号のメモリ内容を変えることで個々に制御される。ミラーのアレイは、それぞれのミラーがビデオ画像における単一の画素の光出力に関与するように配置される。画素出力に対応する制御信号は、それぞれのミラーの周辺において配置される電極を制御するために供給され、これにより、画素毎にビデオデータに従って、電磁力により個々のミラーを選択的に偏向させる。それぞれのミラーにより反射される光は、プリズム構造110を通して投影経路31に沿って送信され、投影レンズシステム112を使用して投影出力14から外れる。
コントローラ114は、光変調装置102に付属されており、それぞれのマイクロメカニカルミラーを、それぞれの画素の画素ビデオデータに対応する所望の光反射状態に向ける制御電気信号を供給する。制御及び電力ケーブル120は、コントローラ114と基部12における制御回路76(図7)との間の電気通信を提供する。従って、ケーブル120に含まれる少なくとも1つの電気コネクタは、投影出力14においてコントローラ114に結合され、基部12における制御回路76に結合され、それらの間で電気通信を提供する。ケーブル120における電力ラインは、投影出力14における光変調装置102と基部12における電源66との間で延び、電源66から装置102への電力を供給する。制御及び電力ケーブル120は、制御及び電力ケーブル120が投影出力14の任意の位置について制御及び電力ケーブル120に衝突することなしに通過させるのを可能にする1以上のホール及び開口を含む位置インタフェース16を通して進行する。実施の形態では、制御及び電力ケーブル120は、ワイヤを更に保護するために位置インタフェース16におけるプラスチックチューブを通過する。
光変調装置102の照明角は、光ファイバインタフェース102の出力方向、リレー光学系106及び108の配置、並びにプリズム構造110の面により設定される。光変調装置102の個々のミラーによる光反射の後、反射された光は、投影経路31に沿ってレンズ112に向かってプリズム構造110を出る。
光変調装置102に最も近い投影出力の筐体の後部にベント118が設けられている。エアダクト122は、光変調装置102及びコントローラ114に最も近い高圧端、及び基部12に配置される低圧端を含む。図7に関して上述されたように、ファン62a及び62bは、基部12内から空気を引き込み、排気ベント24bから空気を排出し、排気ベントは、アンビエントルーム又は周辺に関して基部12における陰圧を形成する。それに応じて、ファン62a及び62bは、ベント118のために室内圧力で置かれる、投影出力14における反対の端部に関して基部12にエアダクト122の端の陰圧を形成する。基部12におけるエアダクト122の一方の端と、光変調装置192の周りのスペース125における他方の端を配置することで、ファン62は、スペース125及び冷却用の光変調装置102から空気を引き込む。累積的に、冷却用空気は、投影出力14を囲んでいる周辺から、ベント118を通して、光変調装置102を囲んでいるスペース125に引き込まれ、端122aにあるダクト122に引き込まれ、ダクト122を通して、端122bでダクト122を出て基部12に引き込まれ、エアベント24bを出る。ファン62は、端122aに関して低圧で端122bを保持し、光変調装置102の連続的な冷却を提供する。
投影レンズ系112は、投影経路31に沿って光変調装置により送信される光を出力する投影経路31に沿って配置される。投影レンズ系112は、受信表面に投影された画像が出力光投影レンズ37から受信表面への距離が増加するにつれて拡大されるように、投影経路31に沿って光変調装置102により送信される画像の光を操作する。投影レンズ系112は、レンズ112a,112b,112c、及び出力光投影レンズ37を含み、それぞれのレンズは、投影経路31に沿って中心的に、且つ直交して配置される。それぞれのレンズ間の距離は、多数のレンズが使用されるとき、出力光投影レンズ37からの斜角につれて変化する。
実施の形態では、表示装置10は、約6インチと約15フィートとの間のような短い投げ出し角について設計される。表示装置10は、ユーザが投影レンズ系112からの出力を手動で焦点合わせし、手動でズームするのを可能にする1以上のボタン又はツールを含む。また、投影出力14は、光変調装置102と、投影経路31に向かって装置102により反射された画像の光を集束するプリズム110との間にレンズを含む。これにより、出力レンズ112の直径を低減することができ、投影出力14の直径及びサイズを対応して低減することができる。
幾つかの他の実施の形態では、他の対応の光変調器及び光経路の設計が最小される場合がある。たとえば、光ファイバケーブル72は、3原色の専用のLCD光変調器、又は3原色の専用のDMD光変調器に光を送出する複数の光経路の設計のために構成される。LCD光変調装置の場合、光の選択的な伝送は、画素毎に液晶媒体を通して光の選択的な透過を含む。
さらに、図5の基部12は投影機能に専用となるコンポーネントに関して主に記載されたが、基部12は、大型システムに包括的であるか、又は表示システム10の出力に専用とされないコンポーネントを含む。たとえば、基部12は、投影機能のためのコンポーネント、及び、デスクトップコンピュータ又はビデオゲームコンソールのようなコンピュータシステムにおけるコンピュータ機能のためのコンポーネントを含むコンピュータ筐体の一部である場合がある。コンピュータ機能のコンポーネントは、プロセッサ、ハードドライブ、1以上のインタフェース及び制御ボード、ディスク又はフロプティカルドライブ等を含む。この場合、筐体20は、結合された機能及びコンポーネントを収容するためにかなり大きい。さらに、電源と、筐体における空気の移動のために使用されるファンのような幾つかのコンポーネントが共有される場合がある。
図12は、限定するものではない実施の形態に係る、投影出力1214からの複数の光出力の3つの位置インタフェース1216を持つ表示装置1220の正面図を示す。位置インタフェース1216は、光ファイバインタフェース1204、リレー光学系1206及び1208、プリズム構造1210を有する。光ファイバケーブル1272は、光ファイバインタフェース1204に取り付けられ、リレー光学系1206に光を出力する。共に、光ファイバケーブル1272及び光ファイバインタフェース1204は、それぞれの光源により生成された光をプリズム1210に向ける。実施の形態では、光ファイバケーブル1272及びインタフェース1204は、プリズム1210の入射表面に垂直である入射光の光経路を提供するように、プリズム1210に関して構成される。
光ファイバインタフェース1204により、設計者は、光ファイバインタフェース1204がプリズム1210に関して特定の所望の角度で光を向けるように、光ファイバケーブル1272及び光ファイバインタフェース1204を構成するのを可能にする。リレー光学系1206及び1208は、光ファイバケーブル1272から受けた光を、プリズム構造1210への送出に適した光に変換する。これは、1以上のレンズを使用して光ファイバケーブル1272から受けた光束の成形及びサイズ変更を含む。他の実施の形態では、表示装置1220は、光源とプリズム1210との間の光経路に配置されたフライアイレンズのペアを備える。
プリズム構造1210は、予め決定された角度光変調装置に光を供給する光変調システムである。光変調装置の照明角は、光ファイバインタフェースの出力方向、リレー光学系1206及び1208の配置、及びプリズムインタフェース1210の面により設定される。光変調装置の個々のミラーによる光反射の後、反射された光は、異なる位置インタフェース1216から、投影経路1231a,1231b及び1231cに沿ってプリズム構造1210を出る。幾つかの他の実施の形態では、他のタイプの光変調器及び光経路の設計が採用される。本実施の形態では、光ファイバケーブル1272は、出力1214のそれぞれからの光を送信する複数の光経路の設計のために構成される。
図13及び図14を参照して、図13は、本発明の1実施の形態に係る、表示装置10aの透視図を例示する。図示されるように、表示装置10aは、基部12、2つの投影出力14、及び2つの位置インタフェース16を備える。
図14は、基部12(図13)において構成される光源64からそれぞれの投影出力14への光経路を例示する概念図を示す。光源64は、赤のレーザビーム、緑のレーザビーム及び青のレーザビームのような互いに異なる色をもつ複数のレーザビームを生成する、赤のレーザのセット961、緑のレーザセット962及び青のレーザセット963のような複数のレーザセットを含む。図14に示されるように、光源64は、赤のレーザセット961、緑のレーザセット962及び青のレーザセット963のそれぞれから、赤のレーザビーム、緑のレーザビーム及び青のレーザビームを受けるスイッチ8を含む。
図13及び図14に係る実施の形態では、表示装置10aは、2つの投影出力14を備える。投影出力14のそれぞれは、光変調装置102及び投影レンズシステム112を含む。光変調装置102は、受信しているビデオデータに従って光源により生成された光を選択的に透過させる。投影レンズ系112は、1以上の外部受信表面で投影画像を表示するように、予め決定された投影経路に沿って光変調装置102により送出された光を出力する。
上述されたように、スイッチ8は、赤のレーザビーム、緑のレーザビーム及び青のレーザビームを予め決定されたシーケンシャルな順序で2つの光変調装置102のそれぞれに転換する。たとえば、実施の形態では、第一の時間フレーム、第二の時間フレーム及び第三の時間フレームにそれぞれ対応する3つのモードが存在する。
第一のモード:第一の時間フレームの間、赤のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102aに送出され、緑のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102bに送出され、青のレーザビーム963は、オフにされるか、又はレーザ光が生成されない低電圧状態に留まる。
第二のモード:第二の時間フレームの間、緑のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102aに送出され、青のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102bに送出され、赤のレーザビーム961は、オフにされるか、又はレーザ光が生成されない低電圧状態に留まる。
第三のモード:第三の時間フレームの間、赤のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102bに送出され、青のレーザビームがスイッチ8から光変調装置102cに送出され、緑のレーザビーム962は、オフにされるか、又はレーザ光が生成されない低電圧状態に留まる。
第一の時間フレーム、第二の時間フレーム及び第三の時間フレームの持続時間は、実施の形態において互いに同じである。すなわち、第一のモード、第二のモード及び第三のモードは、一様に交互に光源64に適用される。幾つかの他の実施の形態では、第一の時間フレーム、第二の時間フレーム及び第三の時間フレームの持続時間は、システムの要件に従って異なる場合がある。持続時間に対する係る調節は、表示装置10aの色制御方法として使用される場合がある。
図15,16,17及び18を参照して、図15は、受信表面521に投影画像を投影する表示装置10aを示す。図15に係る表示装置10aは、移動可能な投影チャンバ、及び、第一の投影領域501と第二の投影領域502とにおいてそれぞれ画像を制御可能に位置合わせする出力光学系をもつ2つの投影出力を備える。実施の形態では、投影領域501と投影領域502とは、互いに水平であって、互いに接続することなく隣接して設定される。
当業者であれば、直交する画像の座標に対応する画像を表示するように、受信表面521に垂直ではない投影出力14の(図15に示される)投影経路531の状態にキーストーン補正が適用される場合がることを気付くであろう。
直交する画像の座標は、記憶されているデータフォーマット、画素の位置的な配置、又はビデオ情報の表示の想定される出力フォーマットを示す。幾つかの実施の形態では、画素値は、直角x-y座標系のような平面像における画素の位置的な配置に従って割り当てられるか又は記憶される。x-y座標の画素の位置は、ある画像に関してビデオデータがどこで出力されるかを判定するために使用される。直交する画像の座標に従ってビデオ情報を特徴付けすることは、ビデオ情報がどのように記憶され及び/又は表示のために意図されるかを示し、必ずしも、ビデオ情報がどのように実際に投影され又は表示されるかを示すものではない。従って、幾つかの実施の形態について、投影画像は、キーストーン補正が適用されない場合に真に直交しない場合がある。すなわち、投影出力14の(図10に示される)投影経路31が受信表面521に垂直ではない場合、画像のキーストーン歪みが現れる場合がある。キーストーン歪みは、直交する画像の座標に従って表示のために意図される矩形のビデオ情報について、台形の画像を生成することがある。幾つかの実施の形態では、表示装置は、キーストーン歪みを低減するキーストーン補正ツールを含む。
実施の形態では、表示装置10aは、受信表面521のような外部環境の画像を検出し、図15に示される第一の投影領域501及び第二の投影領域502において投影されるビデオ画像のような投影画像を検出するカメラモジュールのような、(図10に示されるような)1以上の画像検出器119を含む。実施の形態では、2つの画像検出器119は、投影レンズ系112の光学機能を利用するように、表示装置10aの2つの投影出力14のそれぞれに配置される。幾つかの他の実施の形態では、画像検出器119は、投影出力14外に配置され、投影出力14のそれぞれは、投影出力の筐体に外部から結合される画像検出器を備える。他の実施の形態では、表示装置10aは、様々な位置で画像を検出するように、画像装置119の視角をシフトする位置インタフェースを任意にもつ、基部12に結合される1以上の画像検出器を備える。
実施の形態では、画像検出器119は、自動的なキーストーン補正のための表示装置10aに投影画像の情報を供給する。表示装置10aは、第一の投影領域501及び第二の投影領域502にテスト画像を最初に投影する。テスト画像は、幾つかのケースにおいて迅速に点滅し、ユーザは、それらの存在に気付く場合がある。画像検出器119のそれぞれは、リアルタイムで投影テスト画像を検出し、閉ループにおいてキーストーン歪みを修正するように、(図7に示される)制御回路76に受信した情報を供給可能である。実施の形態では、投影画像501及び502の検出された輪郭は、自動的なキーストーン補正の機能を実行するように、予め決定された直交する画像に比較される。他の実施の形態では、デフォルトの検査画像は、水平の基準線531及び垂直の基準線532を含む。水平方向の基準線531及び垂直方向の基準線532は、そこに目盛りラベルを含む。自動的なキーストーン補正は、投影画像の水平の基準線531及び垂直の基準線532の歪みを検出することで実行される。
実施の形態では、表示装置10aは、第一の投影領域501及び第二の投影領域502のような複数の投影領域を自動的に調整する画像調整ツールを含む。図15に示されるように、表示装置10aは、デュアルスクリーンGUI(Graphic User Interface)をもつコンピュータ装置のビデオ出力として使用される。たとえば、第一の投影領域501は、ホスト又はオリジナルのデスクトップを表示するために使用され、第二の投影領域502は、拡張デスクトップを表示するために使用される。
ユーザは、同じサイズ及び同じ高さをもつ第一の投影領域501と第二の投影領域502とを有する。本出願では、画像検出器119により検出される水平線531は、それぞれの投影領域のサイズ及び相対的な位置を測定する画像調整ツールにより使用される。水平線を揃えることで、第一の投影領域501と第二の投影領域502とを同じ高さで配置することが可能である。
別の実施の形態では、画像501及び502は、水平に接続される。この場合、画像の座標は、キーストーン補正後に、受信表面で画像502と画像504との間の投影のオーバラップを除くために使用される。除かれた表示の部分は、投影された画像502又は504の何れかから取られる。次いで、画像に関連するグラフィックスプロセッサは、投影画像501と投影画像504との間の連続するデジタルワークスペースを提供する。たとえば、マウス又はポインタは、それらの交点で投影画像501及び502との間で滑らかに動く。
図16は、本発明の1実施の形態に係る、受信表面521で2つの投影画像を垂直方向に投影する表示装置10を例示する。ここで、表示装置10は、2又は3(或いはそれ以上)の投影出力14を有する。2つのビデオ信号源が表示装置10に結合され、2つのみの投影出力14がこの例において使用される。投影画像は、キーストーン補正後に第一の投影領域501及び第二の投影領域502でそれぞれ表示される。実施の形態では、投影領域501及び投影領域502は、互いに垂直方向に隣接するが、接続されずに垂直方向に設定される。代替的に、投影領域501及び502は、垂直方向においてオーバラップするか、又は互いに直接に隣接する場合がある。画像検出器119により捕捉されたそれぞれの領域の垂直の基準線532は、垂直の基準線532を揃えることで、第一の投影領域501及び第二の投影領域502を並べる画像調整ツールにより使用される。
図17は、本発明の1実施の形態に係る、受信表面521に投影画像を投影する表示装置10を示す。ここで、表示装置10は、少なくとも3つの投影出力14を備える。これらの実施の形態では、単一の信号源は表示装置10に結合され、3つの投影チャンバ14は、第一の投影領域501、第二の投影領域502及び第三の投影領域503で画像を一緒に出力するために使用される。言い換えれば、第一の投影領域501、第二の投影領域502及び第三の投影領域503のそれぞれは、投影画像の3分の1のような一部を表示する。実施の形態では、目盛りラベルをもつ水平の基準線531は、キーストーン補正ツール及び画像調整ツールにより利用され、投影出力を調整して、互いに関してそれぞれの画像の係る予め決定された設定及び/又はデジタル配置を整合させる。投影装置10が上述された位置インタフェースを含む実施の形態では、それぞれの画像のデジタル位置合わせ制御は、投影画像を位置合わせする2つのメカニズムを提供する。
図18は、本発明の1実施の形態に係る、受信表面521に3つの投影画像を投影する表示装置10を示す。ここで、表示装置10は、少なくとも3つの投影チャンバ14を備える。
実施の形態では、表示装置10は、3つの投影チャンバ14を使用して、3つの投影領域に画像を投影する。第一の投影領域501及び第三の投影領域503は、水平方向に並んでおり、第二の投影領域502は、図示されるように、第一の投影領域501と第三の投影領域503の下に配置される。実施の形態では、目盛りラベルをもつ水平の基準線531及び垂直の基準線532は、同じサイズ及び低減されたキーストーン歪みをもつ投影領域を形成するため、キーストーン補正により利用される。水平の基準線531と垂直の基準線532との交点は、係る設定又はデフォルトに整合するように3つの投影領域の位置を調整するように、画像調整ツールにより使用される。
この例では、ユーザは、彼/彼女の好みに従って、第一の投影領域501、第二の投影領域502及び第三の投影領域503を移動して、受信表面521に配置するのを望む場合がある。ここで、ユーザは、図18に示される矢印のようなOSD(On Screen Display)インタフェース533を使用することで、それぞれの投影領域の位置を制御する。他の実施の形態では、表示装置10は、図示されるように、ビルトインスクリーンを組み込んでいるか、又は補助的な外部ディスプレイ19に接続可能な場合がある。ユーザは、投影領域のそれぞれを、マウス入力のようなポインタにより、ビルトインスクリーン又は補助的な外部ディスプレイ19で表示するGUI(Graphics User Interface)を通して、好適な位置にドラッグする。他の実施の形態では、ユーザは、タッチスクリーン機能を有するビルトインスクリーン又は補助的な外部ディスプレイ19で指の接触により、投影領域のそれぞれをドラッグする。
図19は、3つの壁にそれぞれある第一の受信表面601、第二の受信表面602及び第三の受信表面603である3つの受信表面に3つの投影画像を表示装置10が投影する他の実施の形態を示す。ここで、表示装置10は、少なくとも3つの投影チャンバ14を有する。投影チャンバのそれぞれは、1つの受信表面に画像を投影する。
図19に示されるように、第二の受信表面602及び第三の受信表面603の投影画像は、第二の受信表面602及び第三の受信表面603に垂直でない表示装置10からの投影経路31により、キーストーン補正を必要とする。第一の受信表面601での投影画像は、キーストーン補正を必要とする。図19では、表示装置10からの投影経路10は、第一の受信表面601に垂直であるが、表示装置10が床に配置され且つ表面601の画像が垂直状況の特定の補正を必要とする状態のような、別の断面において垂直ではないか又は図示されるように壁1に水平方向にセンタリングされる場合がある。
実施の形態では、同じ画像の高さであって、互いに揃えられる画像を有するように、3つの受信表面の投影画像を調節するために画像調整ツールが適用される。キーストーン歪みツールの垂直の基準線は、アライメントの基準線として使用され、同じ画像の高さの要件は、必要に応じて投影画像を調整するため、キーストーン補正ツールを指示する画像調整ツールからの指示である。
実施の形態では、表示装置10は、近周辺のサラウンドビデオを生成するビデオゲーム装置により使用される。たとえば、表示装置10の前に座っているユーザは、前だけでなく側面からオブジェクトが現れ、周辺視野により検出される完全な周辺視野のビデオゲームの体験を受ける。これらの実施の形態では、表示装置10は、ユーザの影を投影するのを妨げるために天井の近くに設置される。
図20は、第一の受信表面601、第二の受信表面602及び第三の受信表面603に3つの投影画像を投影する表示装置10の他の実施の形態を示す。第一の受信表面601は、表示装置10の前にある壁にある。第二の受信表面602は、天井にあり、第三の受信表面603は、床にある。キーストーン補正ツール及び画像調整ツールは、予め決定された配置に従って、投影画像におけるサイズ及び位置を調節するために適用される。
実施の形態では、表示装置10は、ユーザが受ける近周囲のサラウンドビデオを生成するビデオゲーム装置により採用される。たとえば、これらのタイプの実施の形態は、ヘリコプター、たとえばビデオの地面が上昇又は下降するといった、水平線の変化について完全な視覚フィードバックを形成するための、飛行機及び他の飛行している(又はシミュレーション)ゲームで適用される。画像調整ツールは、適切な位置で投影された投影画像を調節するために適用される。3つの受信表面の他の実施の形態は、2つの壁及び天井、又は、2つの壁及び床等に投影画像を含む。
図21は、コンテンツ処理ユニット2の例示的なブロック図を示す。コンテンツ処理ユニット2は、図1のコンポーネント101に関して記載されたのと同じ又は類似の機能を有することを理解されたい。マルチメディア出力システム4は、マルチメディアデータ信号251をデコードし、ビデオ信号及びオーディオ信号をマルチメディア出力システム4に供給する、DVDプレーヤ、ゲーム装置、デスクトップ又はラップトップコンピュータ、或いはマルチメディア信号を供給可能な他の装置のような、コンテンツ処理ユニット2に結合される。実施の形態では、ビデオ信号は、上述された表示装置10の複数の投影チャンバ14により投影されるべきビデオ情報を搬送する複数のビデオチャネルを含む。
コンテンツ処理ユニットは、システムバス253、CPU255、内部メモリ257、制御キーパッド259、I/Oインタフェース261、ディスク読取り/書込み装置263、ディスクデバイスコントローラ265、ビデオデコーダ267、サブビデオデコーダ269、オーディオデコーダ271、ビデオミキサ273、オーディオ増幅器275、復号化器277を含む。
CPU255は、システムバス253を介してユニット全体を制御する。内部メモリ257は、CPU255により実行されるシステム制御プログラムのような様々なプログラムの記憶領域、CPU255の作業領域、及びデータバッファ領域のために使用される。キーパッド259には、ユーザ入力インタフェースとして動作する様々なキーが設けられる。I/Oインタフェース261は、外部装置を接続するためのものである。ディスク読取り/書込み装置263は、DVDディスクのような光記録媒体を駆動し、読取り及び書き込む。ディスクデバイスコントローラ265は、CPU255の制御下でディスク読取り/書込み装置263を制御する。ディスクデバイスコントローラ265は、内部メモリ257のデータバッファエリアに、ディスク読取り/書き込み装置263により読み取られたマルチメディアデータを一時的に記憶し、次いで、ビデオデコーダ267、サブビデオデコーダ269、及びオーディオデコーダ271に順次に送出する。さらに、専用のマルチメディアデータストリーム経路で、復号化器277は、マルチメディアデータストリームが暗号化されたとき、マルチメディアデータストリーム251を復号するために使用される。
ビデオデコーダ267は、マルチメディアデータストリーム251から動画データのようなビデオデータを抽出及び復号化し、復号化されたビデオデータを出力する。サブビデオデコーダ269は、マルチメディアデータストリーム251からサブビデオデータを抽出して復号化し、静止画像データを出力する。オーディオデコーダ271は、マルチメディアデータストリーム251からオーディオデータ抽出して復号化し、オーディオデータを出力するA/Dコンバータを含む。ビデオミキサ273は、ビデオデコーダ267により復号化されたビデオデータとしての役割を果たす動画データと、表示のために再生され多ビデオ信号を生成するためにサブビデオデコーダ269により復号化された静止画データとを混合する。オーディオ増幅器275は、オーディオデータ、実施の形態では、オーディオデコーダ271により復号化される2チャネルのステレオ信号L/Rを増幅する。他の実施の形態では、ソースマルチメディアデータストリーム及びオーディオデコーダ271の復号化能力に従って5以上のチャネルである。
図22〜図24は、スピーカ及び投影画像に関する空間の配置の方法を例示する。図22では、マルチメディア出力システム4は、表示装置10を使用して、右画像302、中央画像304及び左画像306を含む3つの投影画像を、実施の形態では3つの隣接する壁である互いに直交する3つの受信表面に投影する。それぞれの表面に投影される画像は、完全な壁又はスペースを垂直及び水平の方向で占有する場合がある。マルチメディア出力システム4は、図示される実施の形態では、第一のスピーカ331、第二のスピーカ332、第三のスピーカ333、第四のスピーカ334及び第五のスピーカ335を含む。
外部のコンテンツ処理ユニット2(図21)からのオーディオ信号が単一チャネルのオーディオ信号である条件下で、図22に示される5つのスピーカ331〜335は、同一のオーディオ出力を生成する。他の実施の形態では、コンテンツ処理ユニット2からのオーディオ信号は、5チャネルのオーディオ信号であり、図22に示される5つのスピーカ331〜335は、より多くのステレオ音場を出力する。
実施の形態では、(上述された)空間調整モジュールは、マルチメディア出力システム2に埋め込まれる。1つの実施では、コンテンツ処理ユニット2により提供されるビデオ信号は、3つの投影画像302〜306に対応する3つのビデオチャネルを含み、コンテンツ処理ユニット2により提供されるオーディオ信号は、5つのスピーカ331〜335により放出される5つのオーディオチャネルを含む。スピーカ331〜335は、識別装置350をそれぞれ有する。識別装置350は、予め決定された周波数で光を点滅し、予め決定された色で光を出力するか又はそれぞれのスピーカ331〜335についての識別を提供するように特定のパターンを生成するLEDランプ又は他の輝度装置である。マルチメディア出力システム4は、上述された又は先に記載されたものとは異なる画像検出器119のような画像検出器を利用して、スピーカ331〜335の位置を検出し、3つの投影画像302〜306の位置を検出する。
空間調整モジュールは、投影画像302〜306の位置情報、スピーカ331〜335の位置情報、及び空間調整モジュールに含まれる自動マッチングプログラムを利用して、オーディオ信号のオーディオチャネルを特定のスピーカに送出する。
自動マッチングプログラムは、投影画像の様々な位置の配置、スピーカの様々な位置の配置を記憶し、デフォルトのマッチング計画を含む。ひとたび、投影画像とスピーカの両者の位置情報は自動マッチングプログラムにより得られると、最も高いマッチングスコアを有する計画のような適切なマッチング計画が適用され、適切なオーディオ/ビデオの調整を実行することができる。
これらの実施の形態によれば、右画像302に関連する音響は、第一のスピーカ331及び第二のスピーカ332を通して放出され、中央の画像304に関連する音響は、第二のスピーカ332、第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334により放出され、左画像306に関連する音響は、第四のスピーカ334及び第五のスピーカ335により放出される。
図23は、マルチメディア出力システムの別の位置の配置の実施の形態を例示する。2つの受信表面308及び309は、互いに平行であって、上述された表示装置10aのような表示装置の投影チャンバ14a及び14bに面している。受信表面309は、左の投影チャンバ14aからの光について透明であり、右の投影チャンバ14bからの光について不透明である。受信表面308は、左の投影チャンバ14aからの光の大部分を反射する。
結果として、ユーザは、前部の投影画像301及び後部の投影画像303を同時に発見し、立体映像を体験する。マルチメディア出力装置は、空間調整モジュールを使用して、第一のスピーカ331及び第二のスピーカ332で後部の投影画像301を調整し、第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334で前部の投影画像303を調整する。
図24に示されるように、マルチメディア出力システム4は、上述された表示装置10のような表示装置を使用して、右画像302、中央の画像304及び左の画像306を円弧の受信表面に投影する。マルチメディア出力システム4は、第一のスピーカ311、第二のスピーカ332、第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334をこれらの実施の形態において含む4つのスピーカを備える。
実施の形態では、コンテンツ処理ユニット2により提供されるビデオ信号は、たとえば動画DVDであるマルチメディアデータストリームである単一ビデオチャネルを含み、3つの投影画像302,304又は306のそれぞれは、全体のビデオピクチャの3分の1のような一部を提示する。コンテンツ処理ユニット2により提供されるオーディオ信号は、左のオーディオチャネルと右のオーディオチャネルである2つのオーディオチャネルを含む。第一のスピーカ331及び第二のスピーカ332は、右のオーディオチャネルに従って音を提示するために使用され、第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334は、左のオーディオチャネルのために使用される。
空間調整モジュールは、図10の画像検出器のような画像検出器を利用して、それぞれのスピーカ331〜334の識別装置350を検出することを通してスピーカ331〜334を識別し、スピーカ331〜334の位置情報を取得する。また、空間調整モジュールは、右画像302、中央の画像304及び左画像306の位置を検出し、次いで、空間調整モジュールの自動マッチングプログラムを実行することで、右のオーディオチャネルと左のオーディオチャネルを適切に送出する。
他の実施の形態では、空間調整モジュールは、マルチメディア出力システム4(図4)により提供される仮想現実空間の空間効果を向上する動き検出プログラムを含む。たとえば、たとえば右画像302から中央の画像304を通して左画像306に移動するビデオオブジェクトの動きといった動き検出情報は、動き検出プログラムにより検出される。空間調整モジュールは、ビデオオブジェクトが右画像302にある間に第一のスピーカ331及び第二のスピーカ332の音を強調し、ビデオオブジェクトが中央の画像にある間に第二のスピーカ332及び第三のスピーカ333の音を強調し、ビデオオブジェクトが左画像306にある間に第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334の音を強調するような、音響効果を調整するオーディオ調整プログラムを使用する。
図25及び図26は、本発明の態様に係る前のタイミングと後のタイミングでのビデオ出力を例示する。実施の形態では、飛行機のようなビデオオブジェクト602の動きが示され、中央の画像304の右の部分(図25)から左の部分(図26)に移動している。この動きは、上述された画像検出器119のような画像検出器を使用することで空間座標モジュールの動き検出プログラムにより検出される。空間座標モジュールは、ビデオオブジェクト602が中央の画像304(図2)の右の部分にある間に第一のスピーカ331と第二のスピーカ332の音を強調し、ビデオオブジェクトが中央の画像304(図26)の左の部分にある間に第二のスピーカ333と第三のスピーカ334の音を強調するように、音響効果を調整するオーディオ調整プログラムを利用する。
他の実施の形態では、動き検出プログラムは、ビデオオブジェクト602の動きに関連してサイズの変化を更に検出し、右から左への動きを表すだけでなく、(たとえばビューアに関して)近くから遠くへの動きを表す動きを識別する。空間調整モジュールは、ビデオオブジェクト602が近くであって且つ中央の画像304の右部分にある間に第一のスピーカ331及び第二のスピーカ332の音を強調し、消滅している計画を提示するシミュレートされた音響効果を提供するように、第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334の音を強調しないか又は低減するように、オーディオ調整プログラムを利用する。
他の実施の形態では、たとえばコンテンツ処理ユニット2により提供されるオーディオ信号は、2チャネルのオーディオ信号であり、第一のスピーカ331及び第二のスピーカ332は、右のオーディオチャネルに従って音声を出力し、第三のスピーカ333及び第四のスピーカ334は、左のオーディオチャネルに従って音声を出力する。動き検出プログラムは、ビデオオブジェクト602が消え去り、次いで落下傘降下兵のような別のビデオオブジェクト604が左の画像302に現れることを検出する。空間調整モジュールは、オーディオ調整プログラムを利用して、受信したオーディオ信号におけるデフォルトの設定に比較して、ステレオ性能において強調される音響効果を提供するために第二のスピーカ332を強調する。人間の視覚について、動きの検出は、視野周辺部において感度が高く、ビデオオブジェクト604のような周辺領域におけるビデオオブジェクトの音響効果は、人間の視覚の感度を利用することができる。
図27は、本発明の態様に係るユーザの受信表面で表示される投影画像を示す。実施の形態では、マルチメディア出力システムは、仮想的なショールームのような仮想現実空間を形成するためにビデオ及びオーディオを出力する。例において、旅行客360は、マルチメディア出力システムの表示装置により投影される第一のアートピース382、第二のアートピース384、第三のアートピース386及び第四のアートピース388を表示している仮想的なショールームにおいて歩いている。これらの実施の形態では、マルチメディア出力システムは、4つのスピーカ331、332、333及び334を含む。第一のスピーカ331は、第一の受信表面322の右下の隅の近くに設置され、第二のスピーカ332及び第三のスピーカ333は、第二の受信表面324の右上の隅の近くと左上の隅の近くにそれぞれ設置され、第四のスピーカ334は、第三の受信表面326の左下の隅の近くで設置される。
実施の形態では、マルチメディア出力システムは、空間調整モジュールに盛り込まれるユーザの位置検出モジュールを含む。ユーザの位置検出モジュールは、画像検出器119のような画像検出器を利用することでユーザの位置情報を取得する。空間調整モジュールは、取得されたユーザの位置情報を利用し、投影画像及びスピーカの位置情報を使用して、オーディオ調整プログラムを使用することで音響効果を調整する。
実施の形態では、たとえば、ユーザの位置モジュールが図21に示される位置Aにあるユーザの位置情報を取得する一方で、空間調整モジュールは、第二のアートピース384に関する音声の旅行ガイドを出力する第四のスピーカ334の音を強調する。ユーザの位置モジュールは、図21に示される位置Bであるユーザ位置の情報を取得する一方で、空間調整モジュールは、第二のスピーカ332及び第三のスピーカ333の音を強調する。
他の実施の形態では、ユーザの位置モジュールが図21に示される位置Cであるユーザの位置情報を取得する一方で、全てのスピーカ331〜334は、(たとえば1つのオーディオチャネル又は複数のオーディオチャネルが共に適用される)同じオーディオ信号に基づいて音を出力する。
空間調整モジュールは、多くのステレオ音響効果を旅行客360に供給するため、第四のスピーカ334及び第三のスピーカ333の音を大きくする。これは、位置Cから第三の受信表面326への距離が比較的長いという状況にとって利益になる。また、他の実施の形態は、空間調整モジュールのオーディオ調整プログラムにより第四のスピーカ334及び第三のスピーカ333の音を遅延させるための多くのステレオ音響効果を達成する。
図28を参照して、本発明の実施の形態に係る例示的なビデオ出力が示される。たとえば、空間調整モジュールは、中央の画像304の比較的高い処理リソースを割り当て、右の画像302と左の画像306のような補助的な画像について比較的低い処理リソースを割り当てる。すなわち、中央の画像304のビデオ解像度は、右画像302と左画像306のビデオ解像度よりも高い。これは、空間調整モジュールに含まれる解像度の調整の指示により実行され、システムのデータ処理の利益を受ける。
記載された中央の重み付けされた実施の形態のほかに、空間調整モジュールは、ユーザの視野の予め決定された角度の範囲について比較的高い処理リソースを割り当てる。これは、提示されているビデオデータの情報、及び/又はマルチメディア出力装置の制御回路に結合され、ユーザの視線の方向を検出するアイセンサを利用することで達成される。前者の場合、たとえばゲームがユーザのビデオ出力を知り且つ制御するビデオゲームでは、システムは、ユーザがビデオ情報を低減するために注視しており、他の部分に対して処理している場合に関する仮定をする。後者の場合、空間調整モジュールに含まれる目の検出モジュールは、重み付けされたビデオ領域を構成するためにアイセンサにより取り出される中心窩の情報を使用し、係る領域におけるビデオ解像度を低減するような解像度の調節を実行するように、重み付けされたビデオ領域の外にある領域に解像度の調節の指示が適用される。
実施の形態では、たとえば視線といった、ユーザの中心窩(fovea)からの角度分離において約40°の外にあるビデオの詳細が低減される。他の実施の形態では、ビデオの詳細がステージにおいて低減される。たとえば、ユーザの中心窩からの角度分離において20°の後に、色が低減され、40又は50°の後に解像度が低減される。他の実施の形態では、ユーザの位置検出モジュールは、画像検出器119を使用して、ユーザの視野に関連する情報を提供するように、ユーザの頭部の位置及び対面している方向を検出する。
図29は、幾つかの実施の形態に係る、マルチメディアの出力システム4のコントローラコンポーネント又は制御回路76を例示するブロック図を示す。上述されたように、入力/出力回路74及び入力ポート78は、限定されるものではないが、図21に示されるコンテンツ処理ユニット2のようなマルチメディア出力システム4と、ビデオ信号とオーディオ信号を出力する装置との間の通信を可能にする。制御回路76に供給されるビデオ信号及び/又はオーディオ信号は、アナログ又はデジタル形式である場合がある。幾つかの実施の形態では、入力/出力回路74及び/又は制御回路76は、アナログビデオ信号を、光変調装置102のデジタル動作に適したデジタルビデオ信号に変換する。
他の実施の形態では、入力/出力回路74は、S-Videoケーブル又はデジタルビデオ信号からビデオ信号入力のために必要とされる処理ロジックのような特定のコネクタタイプのサポートソフトウェア及びロジックを含む。制御回路76は、入力/出力回路76により前処理されるビデオ信号及び/又はオーディオ信号を受け、投影画像及び音響効果を出力するマルチメディア出力システム4のコンポーネントに制御信号を提供するように、ビデオ信号及び/又はオーディオ信号を更に処理する。
実施の形態では、制御回路76は、プロセッサ761、メモリ762、制御入力/出力インタフェース763、オーディオ/ビデオ入力インタフェース764及びオーディオ/出力インタフェース765を含む。オーディオ/ビデオ入力インタフェース764は、入力/出力回路74から前処理されたビデオ信号及び/又はオーディオ信号を受ける入力/出力回路74に結合される。オーディオ/ビデオ出力インタフェース765は、光源64、光変調装置102、及び制御信号を供給するスピーカに結合され、制御信号は、制御回路76により受けたビデオ信号及び/又はオーディオ信号に基づくものであり、制御回路76により更なる調整に基づく場合がある。実施の形態では、オーディオ増幅器は、オーディオ/ビデオ出力インタフェース765に含まれており、他の実施の形態では、オーディオ増幅器は、入力出力回路74に含まれており、他の実施の形態では、オーディオ増幅器は、1以上のスピーカに設置される。
制御入力/出力インタフェース763は、ユーザインタフェース731、画像検出器インタフェース732、ネットワークインタフェース733、アイセンサインタフェース735、及び、ユーザ入力装置にそれぞれ結合されるサーマルインタフェース738、画像検出器119、マルチメディア出力システム4に接続するネットワーク、アイセンサ及び熱検出器80を含む。ユーザ入力装置は、埋め込み式/ビルトイン制御ボタン、キーパッド、ディスプレイ、タッチスクリーン又はスティックコントローラ、又は補助的な外部マウス、キーボード、タッチスクリーン機能を持つか又は持たないディスプレイ、リモートコントローラ又は他のコントローラを含む。OSD(On-Screen Display)の制御指示は、埋め込み式/ビルトインディスプレイ又はタッチスクリーン、外部ディスプレイに表示されるか、或いは投影画像で表示される。
プロセッサ761は、メモリ762におけるプログラム、モジュール又はデータ構造に基づいてデータを処理/計算するIntel又はMotorolaファミリのチップのうちの1つのような市販されているプロセッサ、コントローラ又はマイクロプロセッサである。
他の実施の形態では、プロセッサ761及び少なくとも1部のメモリ762は、シングルチップ、すなわちシステムオンチップアプリケーションとして製造される。メモリ762は、高速ランダムアクセスメモリを含み、1以上の磁気ディスク記憶装置のような不揮発性メモリを含む場合もある。メモリ762は、1以上の記憶装置を任意に含む場合がある。
制御回路76におけるメモリ762は、以下のプログラム、モジュール及びデータ構造の一部又は全部、或いはこれらのサブセット又はスーパーセットを記憶する。オペレーティングシステム710、ビデオ信号処理モジュール711、光源制御モジュール712、光変調制御モジュール713、キーストーン補正ツール714、画像調整ツール715、空間調整モジュール717、熱制御アプリケーション718、OSD(On-Screen Display)アプリケーション719等。
オペレーティングシステム710は、様々な基本システムサービスを処理し、ハードウェアに依存するタスクを実行する手順を含む。
OSD(On-Screen Display)アプリケーション719は、埋め込み式/ビルトインディスプレイ、タッチスクリーン、外部ディスプレイ又は投影画像に表示される制御アイコン又は図形を含んでおり、OSDアプリケーションは、ユーザの入力に関連するルール及び指示を含む。
映像処理モジュール711は、入力/出力回路74からのビデオ信号を処理し、このビデオ信号は、それぞれの投影ヘッド14における光変調装置102により適合されるフレームに基づく制御信号を構築するように、実施の形態に依存してシングルチャネル又はマルチチャネルビデオ信号である。
光源制御モジュール712は、赤のレーザビーム、緑のレーザビーム及び青のレーザビームを予め決定されたシーケンシャルな順序で3つの投影チャンバ14のそれぞれに転換するように光源64を駆動するため、光源64における赤のレーザセット961、緑のレーザセット962、青のレーザセット963及びスイッチ8を制御する。
光変調制御モジュール713は、光変調装置102を駆動する。光変調装置102がLCD,LCoS又はDMDのようなデジタル変調器である実施の形態では、光変調制御モジュール713は、デジタル−アナログ変換なしに、デジタル駆動信号を光変調装置102に供給する。
キーストーン補正ツール714は、1以上の歪み低減アルゴリズムを含む。キーストーン補正ツールは、上述された水平の基準線531及び/又は垂直の基準線を含むような、幾つかの記憶されているデフォルトのテスト画像741を利用し、自動キーストーン補正を実行するために画像検出器119により検出された投影画像フィードバックのような検出された情報742を利用する。実施の形態では、キーストーン補正ツール714は、検出された投影画像のフィードバックとデフォルトのテスト画像との比較の結果に従って、予め決定された補正パラメータを高速に定義するための歪みルックアップテーブル743を含んでおり、このテーブルは、システムの動作負荷に役立つ。
画像調整ツール715は、ユーザの好み又はデフォルトコンフィグレーションに従って複数の投影チャンバにより投影される画像を調整する1以上のプログラム、アプリケーション、又はるアルゴリズムを含む。実施の形態では、デフォルトの画像コンフィギュレーション751及び/又はユーザの好み752は、メモリ762に記憶される。画像の調整ツール715は、目標とする位置でだけでなく、所望の形状及びサイズに良好に整合するビデオ出力を生成するように、閉ループで複数の画像を調整するキーストーン補正ツール714を使用する。実施の形態では、画像調整ツール715に含まれるアライメントアプリケーション753は、上述された複数の画像を位置合わせするために使用され、アライメントアプリケーション753は、その機能を実行するためにキーストーン補正ツール714の水平の基準線531及び/又は垂直の基準線532を使用する。
空間調整モジュール717は、マルチメディア出力システム4による仮想現実空間の出力の現実性を強調するためのオーディオ出力及び/又はビデオ出力を調整するための1以上のプログラム、アプリケーション、又はアルゴリズムを含む。
実施の形態では、空間調整モジュール717は、ユーザの位置検出モジュール771、動き検出プログラム772、自動マッチングプログラム773、オーディオ調整プログラム774、複数の解像度調整指示775及び目の検出モジュール776等を含む。
自動マッチングプログラム773は、幾つかの記載された実施の形態で利用される。自動マッチングプログラム773は、投影画像及びスピーカに関する様々な位置の配置を記憶し、デフォルトのマッチング計画を含む。ひとたび、投影画像及びスピーカの両者の投影情報が取得されると、最も高いマッチングスコアを有する計画のような適切なマッチング計画が適用され、適切なオーディオ/ビデオの調整を実行することができる。たとえば、自動マッチングプログラム773は、オーディオ信号の特定のオーディオチャネルを1以上の特定のスピーカに送出する。
動き検出プログラム772は、画像検出器119を使用する実施の形態で利用され、動き検出プログラム772、投影されている1以上のビデオオブジェクトの動きに関する情報を検出及び生成する。空間調整モジュール717は、たとえばオーディオ調整プログラム774を実時間で適用することで、音響効果を調節するために係る動き情報を利用する。
ユーザの位置検出モジュール717は、図27に関連する記載された実施の形態のようなユーザの位置情報を取得する画像検出器119に関連して使用される。制御入力/出力インタフェース763の画像検出器インタフェース732は、画像検出器119の応用のために使用される。空間調整モジュール717は、オーディオ調整プログラム774を実時間で適用することで、出力される音響効果を調節するために係るユーザの位置情報を利用する。
解像度調整命令775のそれぞれは、投影画像の一部を低減するといった、調整するために空間調整モジュール717により利用される。幾つかの実施の形態では、解像度の調節命令775は、表示される画像フレーム、又は画像フレームの一部の解像度を調整するために映像信号処理モジュール711に供給される。図28に関連される実施の形態は、側面投影画像で低減された解像度を有する。
目の検出モジュール776は、高解像度領域/低減された解像度の領域の定義の柔軟性を向上するために利用される。アイインタフェース735を介して制御回路76に結合されたアイセンサは、ユーザの視線を検出するために構成される。目の検出モジュール776は、比較的高い解像度を有する重み付けされたビデオ領域を構成するため、アイセンサにより取得された中心窩の情報を使用し、解像度調整指示775は、重み付けされたビデオ領域の外にある領域の解像度を調整するように適用される。
図30は、幾つかの実施の形態において採用される別のタイプのプロジェクタモジュールを例示する。プロジェクタモジュール98は、筐体90、赤のレーザセット92、緑のレーザセット94、青のレーザセット96、光学系91、制御回路97、マイクロスキャナ99、入力/出力回路(図示せず)、入力/出力インタフェース(図示せず)、電源(図示せず)及び投影レンズ系93を含む。投影モジュール98は、個別に出力95をもつ3つの光源92,94及び96を含む。この点に関して、複数のチャンバの環境で本明細書で記載された実施の形態は、それぞれの光源をチャンバに拘束することなしに複数の投影出力として一般に提供することができる。
筐体90は、プロジェクタモジュール98の外側の寸法を定義し、投影モジュール98の内部コンポーネントのメカニカルな保護を提供する。また、筐体90は、筐体90のチャンバと外部の環境との間の空気の流れを可能にするエアベントを含む。また、ベントは、筐体90に配置される。電源は、赤のレーザセット92、緑のレーザセット94、青のレーザセット96、及び電力を消費するプロジェクタモジュール98内の他のコンポーネントに電力を供給する。従って、電源は、制御回路、入力/出力回路、ファン、制御回路97及びマイクロスキャナ99に電気エネルギーを供給する。
赤のレーザセット92、緑のレーザセット94及び青のレーザセット96の幾つかの異なる実施の形態が提供される。光学系91は、赤のレーザセット92、緑のレーザセット94及び青のレーザセット96のそれぞれから赤、緑及び青のレーザ光を受け、3つの異なる光出力をマイクロスキャナ99に供給する。入力/出力回路は、入力/出力インタフェースからのビデオ信号を制御回路97に供給する。制御回路97は、赤のレーザセット92、緑のレーザセット94及び青のレーザセット96をそれぞれ制御する。画素の時間フレームの間、赤のレーザセット92、緑のレーザセット94及び青のレーザセット96は、制御回路97からの制御信号に基づいて、赤、緑又は青の予め決定されたグレイスケールに対応する予め決定されたレーザパワーを生成する。
図31は、図30に示されるタイプの投影モジュールに基づく限定するものではない別の実施の形態を例示するものである。図4と同様に、投影装置2402は、個別のレーザ(又はLED)光源2492,2494及び2496を含み、この光源は、スイッチ2408に入力され、このスイッチは、光源2492,2494及び2496の間でデジタルスイッチングを行う。光源2492,2494及び2496に印加された制御されるタイミングによるスイッチ2408からの出力は、投影される出力a,b及びcをそれぞれ生成する投影モジュール2490に入力される。それぞれの投影モジュール2490は、調整光源2491a,スキャナ99、及びそれぞれの出力a,b及びcを生成する投影レンズ系2493を含む。
上述された本発明は理解の明確さのために幾つかの詳細において説明されたが、当業者であれば、様々な変更が特許請求の範囲において行われる場合があることを理解されるであろう。たとえば、本明細書で記載される位置インタフェースは、下部からの投影チャンバに結合されているが、位置インタフェースは後部から投影チャンバに結合される場合があることを理解されたい。この場合、エアダクト、電気接続及び光ケーブルは、投影チャンバを通してそのそれぞれの機能的な位置に延びる場合がある。従って、本発明は、特許請求の範囲におけるその形態又は変更の何れかにおいて本明細書で記載された特定の特徴及び実施の形態並びに特許請求された特定の特徴及び実施の形態に限定されるものではない。
上述されたように、本発明は、本発明に従って1以上の特徴を自動化するのを容易にする人工知能(AI)又はマシンラーニング及び推論コンポーネントを栄養する場合がある。本発明は(たとえば位置の検出、画像/音声のリファインメントと共に)、本発明の様々な態様を実行する様々なMLRに基づいたスキームを利用する場合がある。たとえば、ボリューム、明るさ、画像のサイズ/配置に関するユーザの好みを決定するプロセスは、自動分類システム及びプロセスを介して容易にされる場合がある。
分類器は、入力属性ベクトルx=(x1,x2,x3,x4,xn)を、あるクラス、すなわちf(x)=confidence(class)に入力が属する確かさにマッピングする関数である。係る分類は、ユーザが自動的に実行するのを望む動作を予知又は推定するため、確率及び/又は統計に基づいた分析(たとえば分析ユーティリティ及びコストへのファクタリング)を使用する。
サポートベクトルマシン(SVM)は、利用される分類器の例である。SVMは、可能性のある入力の空間における超曲面を発見することで動作するものであり、超曲面は、引き金とならないイベントから引き金となる基準を分離しようとする。直感的に、これにより、分類器は、近いデータであって、トレーニングデータと同一ではないテストデータを補正することができる。他のターゲットとするモデルの分類アプローチ及びターゲットとしないモデルの分類アプローチは、たとえば単純ベイズ、ベイズネットワーク、意思決定ツリー、ニューラルネットワーク、ファジーロジックモデル、及び、異なる独立のパターンを提供する確率分類モデルを含む。また、本明細書で使用される分類は、優先度のモデルを開発するために使用される統計的回帰を含む。
本出願から容易に理解されるように、本発明は、(たとえばユーザの振る舞いを観察し、外部の情報を受けることによる)暗黙的にトレーニングされる分類器と同様に、(たとえば汎用トレーニングデータによる)明示的にトレーニングされる分類器を利用する場合がある。たとえば、SVMは、分類器構成手段及び特徴選択モジュールにおいてラーニング又はトレーニング段階を介して構成される。従って、分類器は、限定されるものではないが、ユーザの視点に基づいてビデオ又はオーディオを何時調整すべきか、ユーザが何処に位置されるか、ユーザが何処を見ているか等を予め決定された基準に従って判定することを含めて、多数の機能を自動的に学習及び実行するために使用される。
上述された内容は、本発明の例を含んでいる。本発明を記載する目的で全ての可能なコンポーネント又は方法の全ての認識可能な組み合わせを記載することは可能ではないが、当業者であれば、本発明の多くの更なる組み合わせ及び置き換えが可能であることを認識されるであろう。従って、本発明は、特許請求の範囲の精神及び範囲に含まれる全ての係る置き換え、変更及び変形を包含することが意図される。さらに、単語「含む“include”」は、詳細な説明又は請求項の何れかで使用される範囲で、単語「備える“comprising”」に類似したやり方で包括的となることが意図される。