JP2006245680A - 映像音響再生方法及び映像音響再生装置 - Google Patents

映像音響再生方法及び映像音響再生装置 Download PDF

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隆幸 菅原
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元美 足立
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Abstract

【課題】 2つの異なる映像音声を2つの異なる角度に同時に再生する。
【解決手段】 映像表示を行うフラットディスプレイ101の前面にレンチキュラレンズ102を配置して、1つのディスプレイ面に第1及び第2の視点のそれぞれから異なる映像(第1及び第2の映像)が視認できるようにする。また、音声出力に関しては、複数のスピーカの配列により構成されたアレイスピーカ103を用い、アレイスピーカの各スピーカからの出力音声に所定の遅延量を与えることによって、第1の視点の近傍において、第1の映像に関連する音声(第1の音声)の音圧が局所的に高くなるようにするとともに、第2の視点の近傍において、第2の映像に関連する音声(第2の音声)の音圧が局所的に高くなるようにする。これにより、第1及び第2の視点のそれぞれにおいて、独立した映像音声を視聴することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の視点から映像音声を視聴できる映像音響再生方法及び映像音響再生装置に関し、特に、1つの表示ディスプレイを用いて複数のユーザが同時に複数の番組や情報を視聴することを可能とする映像音響再生方法及び映像音響再生装置に関する。
従来、例えば下記の特許文献1及び特許文献2に開示されているように、異なる視差画像を左右の目に独立に入力するための3次元(以下、3Dと記載)映像再生技術が提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、奥行きの異なる複数の物体について、奥行きの異なる場所に結像し、観察者が注視する個別の物体の像についてピント調整可能な立体表示機器を得るための技術が開示されている。この特許文献1に開示されている技術では、図9に図示されているように、立体表示を行う仕組みとしてかまぼこ状のレンチキュラレンズ901を使用した立体視の原理を用いており、左目(第1の視点)用及び右目(第2の視点)用の独立した視差画像(ディスプレイ面902の「1」及び「2」)を、それぞれの視点方向に表示することが可能となる。なお、このような表示を行うためには、フラットディスプレイ駆動回路(不図示)が必要となる。
また、例えば、下記の特許文献2には、画面を分割することなく、1つの画面で複数の画像を見ることのできる多重映像表示装置を提供することを目的とし、図10に図示されているように、複数の視点を得られるレンズと、レンズの一端に対向して配置された2つの液晶素子とを用いて液晶スリットバリア1001を形成し、2つの異なる視点(第1及び第2の視点)から独立した画像(スリット光源1002の「1」及び「2」)を見ることを可能とする技術が開示されている。図10に図示されている2つの異なる視点に異なる画像を表示する方法としては、例えば、液晶スリットバリア1001を用いたパララックスバリア方式を利用することが可能である。パララックスバリア方式は、2枚の液晶パネルを積層するものであり、図10に示すように、一方の液晶パネルに細いスリット上の開口部を設けるとともに、その裏側に適当な間隔をおいて左右2眼分の画像を交互に配置することによって、所定の異なる視点から上記の開口部を通して液晶パネルを見た場合に、2つの異なる画像を分離して表示できるものである。なお、このディスプレイ表示を行う場合にも、フラットディスプレイ駆動回路(不図示)や、異なる視点への異なる画像表示を行うか否かに応じて、液晶スリットバリア1001をスリット化するか否かを決定するための手段又は操作が必要となる。
また、例えば、図11に図示されているように、第1の視点の映像用水平偏向フィルタ1102を有するプロジェクタ(第1の視点用映像プロジェクタ1101)、及び第2の視点の映像用垂直偏向フィルタ1104を有するプロジェクタ(第2の視点用映像プロジェクタ1103)のそれぞれを用いて、2つの画像を同一スクリーン1105上に投影し、第1及び第2の視点において、それぞれ水平偏向フィルタ1106及び垂直偏向フィルタ1107を介してスクリーン1105を見ることによって、第1及び第2の視点において、水平偏向画像光による映像(スクリーン1105上の「1」)及び垂直偏向画像光による映像(スクリーン1105上の「2」)をそれぞれ見ることを可能とする技術も知られている。
一方、例えば下記の特許文献3には、所定の空間にスピーカがあるように音を定位させて再生する局在音場の再生技術が開示されている。ここでは、図12に図示されているように、スピーカがアレイ状に配列されたアレイスピーカ1201が配置されているとともに、音声信号供給部1203から各スピーカに供給される音声信号に対して所望の遅延を発生させるための遅延回路1202が設けられており、ある聴取位置近傍に焦点を結ぶように遅延量を設定することで、聴取位置におけるスピーカから直接到達する音声の音圧成分よりも、焦点において発生する音圧成分が極めて高くなるように構成されている。すなわち、空間上のある位置付近の音圧を局所的に上昇させるように、アレイスピーカ1201の中心から焦点までの経路と、各スピーカから焦点までの経路との差に応じた遅延量を与えた信号の再生を行うことによって、局在音場が実現される。
なお、この特許文献3に開示されている技術によれば、図12に図示されているように、同一面上に配置された多数のスピーカからなるアレイスピーカ1201の各スピーカ前段に遅延素子(遅延回路1202)を設け、この遅延素子によって各スピーカに入力される同一の音声信号に異なる遅延を与え、各スピーカから出力される音声を空間の一点(収束点)に同時に到達させて焦点付近の音圧を局所的に高める技術において、遅延量を適宜調節することによって、収束点の位置を移動することが可能となる。
特開2002−185982公報(図7) 特開2003−76289公報(図10、9) 特開平3−159500号公報(第1〜3図)
しかしながら、従来は、実際に2つの異なる角度(視点方向)で異なる映像音声を視聴可能とするためには、2つの異なる視点が存在する共有空間で、異なる音響をそれぞれ独立して再生するための音響システムを実現させる必要があるが、こうした音響システムに係る技術は存在していない。したがって、1つのディスプレイ上に2つの異なる映像を画面全体に(分割画面を用いることなく)表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに付随する音声を同一の共有空間に独立して出力することで、2つの異なる映像音声を2つの異なる角度(視点方向)に同時に再生するシステムを提供することは不可能であった。
上記課題に鑑み、本発明は、1つのディスプレイ上に2つの異なる映像を画面全体に(各映像をディスプレイの最大サイズで)表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに対応する音声を独立して出力することで、2つの異なる映像音声を2つの異なる角度に同時に再生することを可能とする映像音響再生方法及び映像音響再生装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、第1の映像データの再生処理を行い第1の映像を得るとともに、第2の映像データの再生処理を行い第2の映像を得る映像再生処理ステップと、
前記第1の映像データに関連する第1の音声データの再生処理を行うとともに、前記第2の映像データに関連する第2の音声データの再生処理を行う音声再生処理ステップと、
視聴位置としてあらかじめ設定されている第1の位置からユーザが見た映像が前記第1の映像となり、前記第1の位置とは異なる視聴位置としてあらかじめ設定されている第2の位置からユーザが見た映像が前記第2の映像となるように制御して、前記第1の映像及び前記第2の映像の両方を所定の表示面に同時に表示させる表示ステップと、
前記第1の音声データの再生音声の音圧が前記第1の位置において局所的に高くなるようにするとともに、前記第2の音声データの再生音声の音圧が前記第2の位置において局所的に高くなるようにするために、前記2つの再生音声を出力するためのアレイスピーカを構成する複数のスピーカのそれぞれからの出力音声が所定の遅延量だけ遅延されて出力されるように、前記第1の音声データの再生音声と前記第2の音声データの再生音声との遅延量を制御する音声出力ステップとを、
有する映像音響再生方法が提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、映像表示を行う1つの表示面を有する表示手段と、
第1の映像データの再生処理を行い第1の映像を得るとともに、第2の映像データの再生処理を行い第2の映像を得る映像再生処理手段と、
視聴位置としてあらかじめ設定されている第1の位置からユーザが見た映像が前記第1の映像となり、前記第1の位置とは異なる視聴位置としてあらかじめ設定されている第2の位置からユーザが見た映像が前記第2の映像となるように制御して、前記第1の映像及び前記第2の映像の両方を所定の表示面に同時に表示させる表示制御手段と、
前記第1の映像データに関連する第1の音声データの再生処理を行うとともに、前記第2の映像データに関連する第2の音声データの再生処理を行う音声再生処理手段と、
前記第1の音声データの再生音声と前記第2の音声データの再生音声とを出力するための複数のスピーカの配列により構成されているアレイスピーカと、
前記第1の音声データの再生音声の音圧が前記第1の位置において局所的に高くなるようにするとともに、前記第2の音声データの再生音声の音圧が前記第2の位置において局所的に高くなるようにするために、前記アレイスピーカを構成する前記複数のスピーカのそれぞれからの出力音声が所定の遅延量だけ遅延されて出力されるように、前記第1の音声データの再生音声と前記第2の音声データの再生音声との遅延量を制御する遅延手段とを、
有する映像音響再生装置が提供される。
本発明に係る映像音響再生方法及び映像音響再生装置は、上記構成を有しており、1つのディスプレイ上に2つの異なる映像を画面全体に表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに対応する音声を独立して出力することで、2つの異なる映像音声を2つの異なる角度に同時に再生することを可能とするという効果を有している。
以下、図面を参照しながら、本発明の映像音響再生方法及び映像音響再生装置の第1〜第3の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の映像音響再生装置を示す平面図である。図1には、フラットディスプレイ101、レンチキュラレンズ102、アレイスピーカ103によって構成された映像音響再生装置が図示されている。なお、図1は、フラットディスプレイ101が形成する面(ディスプレイ面)が紙面に垂直となる方向から俯瞰した平面図である。また、図1では、音声の流れが点線で図示されているが、画像の光の流れに関しては図示省略されている。
図1に示す映像音響再生装置には、図9に示す表示原理(レンチキュラレンズ方式)が用いられている。すなわち、図1に示す映像音響再生装置は、フラットディスプレイ101の表面にレンチキュラレンズ102が配置されており、第1の視点(図1の『A』)に対してはディスプレイ面の第1の画像『1』を、第2の視点に対してはディスプレイ面の第2の画像『2』を表示するように設定されている。なお、第1及び第2の画像は、分割画面を用いることなく表示され、第1及び第2の視点のそれぞれからは、第1及び第2の画像のそれぞれが、ディスプレイ面全体に表示されているように見える。
また、第1の視点からはディスプレイ全体に表示される第1の画像『1』を視認することはできるものの、第2の画像『2』を視認することはできないように設定されており、同様に、第2の視点からはディスプレイ全体に表示される第2の画像『2』を視認することはできるものの、第1の画像『1』を視認することはできないように設定されている。また、本明細書において、視点とは、ディスプレイ面を視認するユーザの位置を表している。
また、図1に示す映像音響再生装置には、基本的には、図12に示す局在音場の再生原理が用いられているが、音声の収束点が、上記の第1及び第2の視点の2箇所となるように設定される。すなわち、図1に示す映像音響再生装置は、フラットディスプレイ101の背面にスピーカをアレイ状に配列したアレイスピーカ103を設けるとともに各スピーカに遅延回路(図1には不図示、図12に図示されている遅延回路1202と同一)を設け、第1の音声は、第1の視点近傍に収束点を持つように焦点を結ぶ遅延が設定されるとともに、第2の音声は、第2の視点近傍に収束点を持つように焦点を結ぶ遅延が設定される。具体的には、第1及び第2の視点のそれぞれが収束点(焦点)となるように、収束点と各スピーカとの経路差に応じた遅延量が遅延回路に設定され、例えば、収束点に近いスピーカほど遅延量を増加することによって第1及び第2の音声のそれぞれが局所的に高くなるように設定されることによって、局所音場の生成が行われる。
なお、第1の音声は、第1の画像に関連した音声であり、第2の音声は、第2の画像に関連した音声である。これにより、2つの視点(第1及び第2の視点)には、それぞれ異なる画像(第1及び第2の画像)と、それぞれの画像に対応した音声(第1及び第2の音声)とを再生することが可能となる。また、特に、第1の画像及び第1の音声のセットが、第2の画像及び第2の音声のセットとは異なるものとすることで、第1及び第2の視点のそれぞれにおいて、異なる映像音声を視聴することが可能となる。
次に、図2を参照しながら、本発明の第1の実施の形態の映像音響再生装置の構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態の映像音響再生装置の一例を示すブロック図である。図2に示す映像音響再生装置は、再生器201、情報分離化器202、音声復号器203、音声CH(チャンネル)分離化器204、局在音場発生器205、アレイスピーカ206、映像復号器207、映像CH分離化器208、レンチキュラ画像表示器209を有している。なお、図2に示すアレイスピーカ206は、図1に示すアレイスピーカ103に対応しており、図2に示すレンチキュラ画像表示器209は、図1に示すフラットディスプレイ101及びレンチキュラレンズ102に対応している。
記録媒体210などや伝送路などのメディア(信号源)に存在する映像音声データは、第1及び第2の視点に対応する2CH映像データと、2CH映像データのそれぞれに対応する2CH音声データとが多重化されている映像音声データであり、まず、再生器201によって再生される。
なお、多重化されている映像音声データは、例えば、後述するDVDやD−VHSの規格に準拠した形式で、DVDやD−VHSなどのパッケージメディアフォーマット化され、所定の記録器によってDVDやD−VHSなどの記録媒体210に記録されたものが使用可能である。また、後述のように、記録媒体210に記録されている映像音声データは、2チャンネルの映像データ、及びこれらの映像データのそれぞれに対応する2チャンネルの音声データによって構成されている。
また、ここでは、記録媒体210に記録されている映像音声データに関して説明を行うが、記録媒体210に記録されていない映像音声データ(例えば、通信や放送などの伝送路を経由して送信される映像音声データ)を扱うことも可能である。この場合、記録媒体210は、伝送路と読み換え可能であり、再生器201は、受信装置と読み換え可能であり、受信装置は、通信や放送に特有のパケット化がなされているパケット情報を受信した場合、パケット解除処理を行って、パケットのペイロードに含まれる映像音声データの抽出を行う。なお、本明細書における記録媒体210は、データを記録することが可能な狭義な媒体を指すものではなく、上述のように、信号データを伝送するための電磁波、光などを含む伝送路全般も含まれるものとする。
再生器201により再生された映像音声データは、続いて情報分離化器202に供給され、情報分離化器202において、2CH映像データ及び2CH音声データにそれぞれ分離される。そして、情報分離化器202で分離された2CH映像データ及び2CH音声データは、それぞれ音声復号器203及び映像復号器207に供給される。
なお、映像音声データの多重化や分離化は、例えば、MPEG2規格の多重化システム方式を用いて実現可能である。例えば、映像音声データの多重化は、MPEGシステムレイヤの同期方式であるプログラムストリーム方式を用いてエレメンタリごとにパック化された後、再生時の同期付けが可能となるようにプレゼンテーションタイムスタンプが設定されることによって行われる。タイムスタンプには、例えば、タイムスタンプ発生器から出力される27MHz又は90KHzのカウンタ情報が使用され、このカウンタ情報に基づいて、情報多重化器において映像音声データの多重化が行われる。なお、こうした映像音声データの多重化や分離化は、MPEG多重化の規格を用いることによって実現可能であり、詳細な説明は省略する。
情報分離化器202から音声復号器203に供給された2CH音声データは、音声復号器203において復号された後、音声CH分離化器204に供給される。また、同様に、情報分離化器202から映像復号器207に供給された2CH映像データは、映像復号器207において復号された後、映像CH分離化器208に供給される。
音声CH分離化器204及び映像CH分離化器208のそれぞれでは、復号後の2CH音声データ及び2CH映像データから、各視点への音声データ(第1の視点用音声データと第2の視点用音声データ)、及び各視点への映像データ(第1の視点用映像データと第2の視点用映像データ)の識別及び分離が行われる。
例えば、MPEGでは、Stream_id という識別子を用いてチャンネルIDを識別することが可能であり、あらかじめ記録媒体210に映像音声データを格納する際に、各チャンネルIDと第1及び第2の視点へのデータとの関連付けを行っておくことにより、音声CH分離化器204及び映像CH分離化器208のそれぞれにおいて、各視点(すなわち、各チャンネル)に対応する映像データや、各視点(すなわち、各チャンネル)に対応する音声データの分離を行うことが可能である。なお、上記のStream_idは、MPEG2規格では、PES(パケッタイズドエレメンタリストリーム)パケットというチャンネルごとの要素圧縮データがパケット化されたヘッダ情報内に記述可能な8ビットの情報体である。
映像CH分離化器208において分離された各視点への映像データは、レンチキュラ画像表示器209に供給される。レンチキュラ画像表示器209では、図9に示すような表示原理に基づいて、第1の視点からは第1の視点用映像データを閲覧可能とし、第2の視点からは第2の視点用映像データを閲覧可能とするように、ディスプレイ面における表示を行う。なお、第1及び第2の視点からは、ディスプレイ面全体に映し出されるそれぞれの画像(第1及び第2の画像)を視認することが可能である。
一方、音声CH分離化器204において分離された各視点への音声データは、局在音場発生器205に伝送される。局在音場発生器205では、図12に示すような局在音場の再生原理に基づいて、第1及び第2の視点用音声データの再生が行われる。
第1の視点用映像データに対応する第1の視点用音声データに関しては、第1の視点付近の音圧を局所的に上昇させるように、アレイスピーカ206の中心から焦点までの経路と、各スピーカから焦点までの経路との差に応じた遅延量を与えた再生信号をアレイスピーカ206に伝送する。アレイスピーカ206は、図12に示すように複数のスピーカがアレイ状に配列された構成を有しており、各スピーカに対応する遅延回路は第1の視点近傍に焦点を結ぶように遅延量が設定され、第1の視点において、スピーカからの直接音よりも第1の視点に局在化させる再生音の音圧成分が極めて高くなるように再生が行われる。また、第2の視点用映像データに対応する第2の視点用音声データも同様に、第2の視点における再生音の音圧成分が極めて高くなるように再生が行われる。
なお、各スピーカによって2つの局在音場を発生させるために2つの音声信号を伝送する場合には、各スピーカが、2つの音声信号を加算して、ダイナミックレンジを超えない程度のゲインコントロールを行いながら出力すればよく、これによって、音声の局在化が実現され、第1の視点では第1の音声が聞こえるものの第2の音声が聞こえず、第2の視点では第2の音声が聞こえるものの第1の音声が聞こえないようにすることが可能となる。
次に、図3を参照しながら、本発明の第1の実施の形態を実現するためのプログラムに係る処理について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態を実現するためのプログラムに係る処理のフローチャートである。なお、以下に説明するフローチャートは、図2に示す映像音響再生装置における処理の一例を示すものである。
まず、ステップS301において、記録媒体210又は伝送路から、MPEG多重化された映像音声データが所定の単位で、再生器201によって読み取られる。次に、ステップS302において、MPEG多重化されている映像音声データが、情報分離化器202によって映像データ及び音声データに分離化され、ステップS303において、分離化された映像データ及び音声データのそれぞれが、音声復号器203及び映像復号器207によって復号される。
次に、ステップS304において、音声復号器203及び映像復号器207のそれぞれにおいて復号された映像データ及び音声データの各チャンネルのデータは、音声CH分離化器204及び映像CH分離化器208によって視点ごとにCH分離化され、第1及び第2の視点用映像データと、第1及び第2の視点用音声データとが取得される。次に、ステップS305において、視点ごとの映像データ及び音声データに関して、ディスプレイ面上における画像表示、及び局在音場の再生原理に基づく音声再生が行われる。これにより、第1の視点では、第1の画像を閲覧しながら第1の音声を聴取することが可能となり、第2の視点では、第2の画像を閲覧しながら第2の音声を聴取することが可能となる。
次に、ステップS306において、記録媒体210又は伝送路に再生用の映像音声データがまだ存在するか否かが判定される。再生用の映像音声データがまだ存在する場合にはステップS301に戻り、続きの映像音声データに関して上記と同一の処理を行われ、再生用の映像音声データが存在しない場合には、本プログラムに係る処理が終了となる。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、レンチキュラ画像表示器を用いて、1つのディスプレイ上に2つの異なる映像を、所定の2地点(第1及び第2の視点)からそれぞれ閲覧可能となるように画面全体に表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに対応する音声を、所定の2地点のそれぞれにおいて聴取可能となるように独立して出力することによって、2つの異なる映像音声を所定の2地点(2つの異なる角度)に同時に再生することが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態の映像音響再生装置を示す平面図である。図4には、スリット光源401、液晶スリットバリア402、アレイスピーカ403によって構成された映像音響再生装置が図示されている。なお、図4は、スリット光源401が形成する面(ディスプレイ面)が紙面に垂直となる方向から俯瞰した平面図である。また、図4では、音声の流れが点線で図示されているが、画像の光の流れに関しては図示省略されている。
図4に示す映像音響再生装置には、図10に示す表示原理(液晶パララックスバリア方式)が用いられている。すなわち、図4に示す映像音響再生装置は、スリット光源401の表面に液晶スリットバリア402が配置されており、第1の視点(図4の『A』)にはディスプレイ面の画像『1』を、第2の視点(図4の『B』)にはディスプレイ面の画像『2』を表示するように設定されている。
一方、音声の再生に関しては、上述の本発明の第1の実施の形態と同様に、図12に示す局在音場の再生原理が用いられている。これにより、2つの視点(第1及び第2の視点)には、それぞれ異なる画像(第1及び第2の画像)と、それぞれの画像に対応した音声(第1及び第2の音声)とを再生することが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態における映像音響再生装置の構成及び動作は、上述の本発明の第1の実施の形態とほぼ同一である(図2及び図3参照)。すなわち、図2において、レンチキュラ画像表示器209を図10に示す表示原理の実現が可能なパララックスバリア画像表示器と読み換えればよく、ここでは説明を省略する。
以上、説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、パララックスバリア画像表示器を用いて、1つのディスプレイ上に2つの異なる映像を、所定の2地点(第1及び第2の視点)からそれぞれ閲覧可能となるように画面全体に表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに対応する音声を、所定の2地点のそれぞれにおいて聴取可能となるように独立して出力することによって、2つの異なる映像音声を所定の2地点(2つの異なる角度)に同時に再生することが可能となる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図5は、本発明の第3の実施の形態の映像音響再生装置を示す平面図である。図5には、第1の視点用映像プロジェクタ501、第1の視点の映像用水平偏向フィルタ502、第2の視点用映像プロジェクタ503、第2の視点の映像用水平偏向フィルタ504、スクリーン505、水平偏光フィルタ506、垂直偏向フィルタ507、アレイスピーカ508によって構成された映像音響再生装置が図示されている。なお、図5は、スクリーン505が形成する面(ディスプレイ面)が紙面に垂直となる方向から俯瞰した平面図である。また、図5では、画像の光の流れが実線で図示されており、音声の流れが点線で図示されているが、スクリーンから第1及び第2の視点への画像の光の流れに関しては図示省略されている。
図5に示す映像音響再生装置には、図11に示す表示原理(偏向フィルタ方式)が用いられている。すなわち、図5に示す映像音響再生装置では、第1の視点用の映像データを映し出すための第1の視点用映像プロジェクタ501から、第1の視点の映像用水平偏向フィルタ502を介して、第1の視点用の映像データがスクリーン505に投射され、第2の視点用の映像データを映し出すための第2の視点用映像プロジェクタ503から、第2の視点の映像用垂直偏向フィルタ504を介して、第2の視点用の映像データがスクリーン505に投射される。なお、スクリーン505は、偏向光を乱さないものが使用されることが望ましい。
一方、第1の視点からは、例えば、ユーザが水平偏向フィルタをレンズ部に有する眼鏡を装着してスクリーン505を閲覧し、第2の視点からは、例えば、ユーザが垂直偏向フィルタをレンズ部に有する眼鏡を装着してスクリーン505を閲覧する。
一方、音声の再生に関しては、上述の本発明の第1及び第2の実施の形態と同様に、図12に示す局在音場の再生原理が用いられている。これにより、2つの視点(第1及び第2の視点)には、それぞれ異なる画像(第1及び第2の画像)と、それぞれの画像に対応した音声(第1及び第2の音声)とを再生することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施の形態における映像音響再生装置の構成について説明する。図6は、本発明の第3の実施の形態の映像音響再生装置の一構成例を示すブロック図である。本発明の第3の実施の形態の映像音響再生装置では、プロジェクタを用いた表示が行われ、図6に示す映像音響再生装置は、各チャンネルの映像データの表示に関して、図2に示す映像音響再生装置と異なっている。
すなわち、図2に示す映像音響再生装置では、レンチキュラ画像表示器209が用いられていたが、図6に示す映像音響再生装置では、レンチキュラ画像表示器209の代わりに、第1偏向フィルタ602(図5に示す第1の視点の映像用水平偏向フィルタ502に対応)を有する第1プロジェクタ601(図5に示す第1の視点用映像プロジェクタ501に対応)、及び第2偏向フィルタ604(図5に示す第2の視点の映像用垂直偏向フィルタ504に対応)を有する第2プロジェクタ603(図5に示す第2の視点用映像プロジェクタ503に対応)と、スクリーン605(図5に示すスクリーン505に対応)が用いられる。
映像CH分離化器208において分離された各視点への映像データは、それぞれ第1プロジェクタ601及び第2プロジェクタ603に供給される。なお、ここでは、第1の視点に対する映像データは、第1プロジェクタ601に供給され、第2の視点に対する映像データは、第2プロジェクタ603に供給される。そして、上述のように、第1プロジェクタ601から投射される第1の視点に対する映像データは、第1偏向フィルタ602を介してスクリーン605に映し出され、第2プロジェクタ603から投射される第2の視点に対する映像データは、第2偏向フィルタ604を介してスクリーン605に映し出される。なお、第1プロジェクタ601及び第2プロジェクタ603は、同一の画角及び大きさの画像を、スクリーン605上に重畳する形で投射することが望ましい。
一方、第1及び第2の視点からは、それぞれ第1及び第2プロジェクタ601、603から映し出された画像のみが閲覧可能となるように、対応する偏向フィルタ602、604を介したスクリーン605の視認が行われる。これにより、スクリーン605上には、第1の視点からは第1の画像のみが、第2の視点からは第2の画像のみが見えるようになる。なお、音声の再生に関しては、上述の本発明の第1及び第2の実施の形態と同様に、局在音場の再生原理が用いられ、これにより、第1の視点では、第1の画像に対応する第1の音声のみが聴取可能となり、第2の視点では、第2の画像に対応する第2の音声のみが聴取可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態における映像音響再生装置の動作は、上述の本発明の第1及び第2の実施の形態と同一であり(図3参照)、ここでは説明を省略する。
以上、説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、プロジェクタにより異なる偏向を有する画像の投射を行うことで、1つのスクリーン上に2つの異なる映像を、所定の2地点(第1及び第2の視点)からそれぞれ閲覧可能となるように画面全体に表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに対応する音声を、所定の2地点のそれぞれにおいて聴取可能となるように独立して出力することによって、2つの異なる映像音声を所定の2地点(2つの異なる角度)に同時に再生することが可能となる。
なお、上述の本発明の第1〜第3の実施の形態では、アレイスピーカを用いて、同一の共有空間の異なる位置に対して分離化された各チャンネルの音声データの局在音場を形成しているが、例えば、各チャンネルの音声データを、第1及び第2の視点に存在する各ユーザが装着可能なヘッドホンシステム(オーディオヘッドホン又はイヤホン)や、各視点に対する指向性を有する超指向性スピーカなどのデバイスに供給することによって、各視点において対応する音声を独立して聴取することができるようにしてもよい。
また、上述の本発明の第1〜第3の実施の形態では、異なる2地点(第1及び第2の視点)に対して独立した映像音声の再生を行っているが、同様の方法によって、3地点以上に対してそれぞれ独立した映像音声の再生を行うようにすることも可能である。
また、上述の本発明の第1〜第3の実施の形態では、異なる視点に対して異なる画像を再生する方式として、レンチキュラレンズ方式、液晶パララックスバリア方式、偏向フィルタ方式の各表示原理を例に挙げて説明したが、本発明は、これらの表示原理に限定されるものではなく、その他のあらゆる表示原理(例えば、アナグリフなどの立体映像方式で使用されている左右の目に異なる画像を入力する技術など)を適用することが可能である。
また、上述の本発明の第1〜第3の実施の形態では、音像位置を制御する方式として、アレイスピーカを用いる技術を例に挙げて説明したが、例えば、バイノーラル・トランスオーラル方式や、キルヒホッフ(Kirchhoff)の積分法に代表される波動音響理論を用いた音場制御方式によって、仮想音場空間を実現してもよい。
本発明に係る映像音声の再生技術が従来存在しなかった理由の1つとしては、今までは、こうした映像音声の再生に関する需要がなかったことが挙げられる。すなわち、本発明は、新たな映像音声の再生技術を想起し、この映像音声の再生技術に用いられるアプリケーションの開発の可能性を広げるという点においても、有用な発明であると言える。以下に、本発明に係る映像音声の再生技術を利用したアプリケーションについて説明する。
図7は、本発明に係る好適なアプリケーションの第1の例を示すブロック図である。なお、図7には、本発明に係る映像音声の再生技術を利用したゲーム装置が図示されている。図7に示すゲーム装置は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)701、視点CH用映像生成器702、レンチキュラ画像表示器703、視点CH用音声生成器704、局在音場発生器705、アレイスピーカ706、第1の視点用コントローラ707、第2の視点用コントローラ708を有している。なお、ここでは、上述の本発明の第1の実施の形態で説明した構成(すなわち、レンチキュラレンズ方式及びアレイスピーカ706による局在音場の形成)をゲーム装置に適用しているが、上述の液晶パララックスバリア方式、偏向フィルタ方式やその他の表示原理、又は音像制御方式を用いてもよい。
CPU701は、映像と音声とを伴うゲームを実行するための処理及び制御を行うための手段であり、例えば、所定の記録媒体(不図示)からゲームプログラムを読み出して実行するとともに、ゲームユーザが操作するコントローラ(第1及び第2の視点用コントローラ707、708)から操作信号に応じた処理を行うことが可能である。また、CPU701は、本発明の特徴である第1及び第2の視点それぞれに対して、どのような映像及び音声を再生するかの決定も行う。
CPU701の処理による映像再生の決定に係る情報(例えば、画面識別情報、ゲームシナリオ識別情報、画面構成情報など)は、視点CH用映像生成器702に供給される。視点CH用映像生成器702では、上述の本発明の第1の実施の形態において説明した処理が行われ、レンチキュラ画像表示器703を介して、各視点に対応する映像の再生が行われる。また、同様に、CPU701の処理による音声再生の決定に係る情報(例えば、音響識別情報、ゲームシナリオ識別情報、音響構成情報など)は、視点CH用音声生成器704に供給される。視点CH用音声生成器704では、上述の本発明の第1の実施の形態において説明した処理が行われ、局在音場発生器705及びアレイスピーカ706を介して、各視点に対応する音声の再生が行われる。
このように、本発明に係る映像音声の再生技術を適用したゲーム装置では、2人のゲームユーザが、それぞれ異なる視点(第1及び第2の視点)からディスプレイに映し出されているゲーム画面を見ながらゲームを行うことが可能となる。なお、2人のユーザは同一空間を共有し、同一ディスプレイ面を見ているが、上述のように各視点によって異なる画像及び音声を視聴することが可能であり、従来とは全く異なるゲームを楽しむことが可能である。また、特に、2人のユーザが互いに相手の画面が見えない状態を有効に利用したゲームを楽しむことが可能であり、こうしたゲームを実現するためのソフトウェア開発の進展も期待できる。
また、例えば、第1及び第2の視点用コントローラ707、708の空間上における位置情報がCPU701に供給されるように構成することも可能である。各ゲームユーザは、操作用のコントローラを把持してゲームを行うので、第1及び第2の視点用コントローラ707、708のそれぞれの位置が把握可能となれば、これらの位置情報から第1及び第2の視点の位置が把握可能となる。このように把握された第1及び第2の視点の位置情報を利用して、第1及び第2の視点の設定を動的に変化させることによって、ゲームユーザの動きに合わせた映像音声の再生位置の動的制御を行うことも可能である。
また、図8は、本発明に係る好適なアプリケーションの第2の例を示すブロック図である。なお、図8には、本発明に係る映像音声の再生技術をホームシアターや車内エンタテインメントシステムに適用した構成例が図示されている。図8に示す映像音響再生装置は、カーナビゲーションシステム(カーナビ)801、CDオーディオ802、TVチューナ803、DVD再生器804、FM/AMチューナ805、信号セレクタ806、視点CH用映像生成器807、視点CH用音声生成器808、映像視点切り換え器809、音声焦点切り換え器810、レンチキュラ画像表示器811、局在音場発生器812、アレイスピーカ813、ユーザインタフェース814を有している。なお、ここでは、上述の本発明の第1の実施の形態で説明した構成(すなわち、レンチキュラレンズ方式及びアレイスピーカ813による局在音場の形成)を映像音響再生装置に適用しているが、上述の液晶パララックスバリア方式、偏向フィルタ方式やその他の表示原理、又は音像制御方式を用いてもよい。
図8に示す映像音響再生装置は、信号源として、カーナビ801、CDオーディオ802、TVチューナ803、DVD再生器804、FM/AMチューナ805を有しており、これらの各信号源からは、それぞれ独立して映像信号及び/又は音声信号が、信号セレクタ806に供給される。
一方、ユーザは、ユーザインタフェース814を使用して、第1及び第2の視点のそれぞれに対して、どの信号源の映像音声を再生するかを選択することが可能である。すなわち、例えば、第1の視点からは、TVチューナ803によって得られるTV番組の視聴を行い、第2の視点からは、カーナビ801による経路案内の視聴を行うなどの選択が可能である。このようにユーザインタフェース814から入力された信号源及び視点の選択指示情報は、信号セレクタ806、映像視点切り換え器809、音声焦点切り換え器810にそれぞれ伝送される。
信号セレクタ806は、ユーザからの選択指示情報に従って、上述の5つの信号源から2つを選択し、選択された2つの信号源からの映像音声信号のうちの映像信号は、視点CH用映像生成器807に供給され、映像音声信号のうちの音声信号は、視点CH用音声生成器808に伝送される。
視点CH用映像生成器807では、上述の本発明の第1の実施の形態において説明した処理が行われ、レンチキュラ画像表示器811を介して、各視点に対応する映像の再生が行われる。なお、このとき、映像視点切り換え器809では、ユーザインタフェース14からのユーザの選択指示情報に基づいて、2つの信号源の各映像信号を、第1及び第2の視点のどちらに対して出力するかの切り換えが行われる。
また、同様に、視点CH用音声生成器808では、上述の本発明の第1の実施の形態において説明した処理が行われ、局在音場発生器812及びアレイスピーカ813を介して、各視点に対応する音声の再生が行われる。なお、このとき、音声焦点切り換え器810では、ユーザインタフェース814からのユーザの選択指示情報に基づいて、2つの信号源の各音声信号を、第1及び第2の視点のどちらに対して出力するかの切り換えが行われる。
このように、本発明に係る映像音声の再生技術を適用したホームシアターや車内エンタテインメントシステムでは、2人のユーザが、それぞれ異なる視点(第1及び第2の視点)から同一のディスプレイ面を見ながら、異なる映像音声のコンテンツを楽しむことが可能となる。例えばホームシアターの場合には、リビングに居る2人のユーザが、同一ディスプレイ及び同一画面サイズでそれぞれ異なる信号源の映像音声を視聴できるアプリケーションが実現可能であり、また、車内エンタテインメントシステムの場合には、DVDやTV、カーナビなどの信号源を、運転席と助手席(あるいは、助手席と後部座席など)に居る2人のユーザが、同一ディスプレイ及び同一画面サイズでそれぞれ異なる信号源の映像音声を視聴できるアプリケーションが実現可能である。
また、さらに、本発明に係る好適なアプリケーションの他の例としては、例えば、映像コンテンツの再生装置のモニタ画面に対して直交する位置(真正面)に存在する視点には、再生コンテンツに係る映像音声を再生し、この位置から少しずれた視点に対しては、メニュー画面に係る映像音声を再生するためのアプリケーションが考えられる。また、パーソナルコンピュータのモニタにおいて、真正面に存在する視点への映像音声の再生に対し、他の視点に対して、スクロールなどの操作を行った場合の映像音声の再生を行うことによって、視点を変えるだけでスクロール操作を行った場合と同様の映像音声の知覚を可能とするアプリケーションも考えられる。
本発明に係る映像音響再生方法及び映像音響再生装置は、1つのディスプレイ上に2つの異なる映像を画面全体に表示するとともに、2つの異なる映像のそれぞれに対応する音声を独立して出力することで、2つの異なる映像音声を2つの異なる角度に同時に再生することを可能とするという効果を有しており、複数の視点からの映像音声の視聴を可能とする映像音響再生技術に適用されるとともに、さらに、この映像音響再生技術を利用した様々な技術分野に適用される。
本発明の第1の実施の形態の映像音響再生装置を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態の映像音響再生装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態を実現するためのプログラムに係る処理のフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の映像音響再生装置を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態の映像音響再生装置を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態の映像音響再生装置の一構成例を示すブロック図である。 本発明に係る好適なアプリケーションの第1の例を示すブロック図である。 本発明に係る好適なアプリケーションの第2の例を示すブロック図である。 従来の技術に係るレンチキュラレンズ方式を用いた表示原理を示す平面図である。 従来の技術に係る液晶パララックスバリア方式を用いた表示原理を示す平面図である。 従来の技術に係る偏向フィルタ方式を用いた表示原理を示す平面図である。 従来の技術に係るアレイスピーカを用いた局在音場の再生技術を示す図である。
符号の説明
101 フラットディスプレイ
102、901 レンチキュラレンズ
103、206、403、508、706、813、1201 アレイスピーカ
201 再生器
202 情報分離化器
203 音声復号器
204 音声CH分離化器
205、705、812 局在音場発生器
207 映像復号器
208 映像CH分離化器
209、703、811 レンチキュラ画像表示器
210 記録媒体
401、1002 スリット光源
402、1001 液晶スリットバリア
501、1101 第1の視点用映像プロジェクタ
502、1102 第1の視点の映像用水平偏向フィルタ
503、1103 第2の視点用映像プロジェクタ
504、1104 第2の視点の映像用垂直偏向フィルタ
505、605、1105 スクリーン
506、1106 水平偏向フィルタ
507、1107 垂直偏向フィルタ
601 第1プロジェクタ
602 第1偏向フィルタ
603 第2プロジェクタ
604 第2偏向フィルタ
701 CPU
702、807 視点CH用映像生成器
704、808 視点CH用音声生成器
707 第1の視点用コントローラ
708 第2の視点用コントローラ
801 カーナビ(カーナビゲーションシステム)
802 CDオーディオ
803 TVチューナ
804 DVD再生器
805 FM/AMチューナ
806 信号セレクタ
809 映像視点切り換え器
810 音声焦点切り換え器
814 ユーザインタフェース
902 ディスプレイ面
1202 遅延回路
1203 音声信号供給部

Claims (2)

  1. 第1の映像データの再生処理を行い第1の映像を得るとともに、第2の映像データの再生処理を行い第2の映像を得る映像再生処理ステップと、
    前記第1の映像データに関連する第1の音声データの再生処理を行うとともに、前記第2の映像データに関連する第2の音声データの再生処理を行う音声再生処理ステップと、
    視聴位置としてあらかじめ設定されている第1の位置からユーザが見た映像が前記第1の映像となり、前記第1の位置とは異なる視聴位置としてあらかじめ設定されている第2の位置からユーザが見た映像が前記第2の映像となるように制御して、前記第1の映像及び前記第2の映像の両方を所定の表示面に同時に表示させる表示ステップと、
    前記第1の音声データの再生音声の音圧が前記第1の位置において局所的に高くなるようにするとともに、前記第2の音声データの再生音声の音圧が前記第2の位置において局所的に高くなるようにするために、前記2つの再生音声を出力するためのアレイスピーカを構成する複数のスピーカのそれぞれからの出力音声が所定の遅延量だけ遅延されて出力されるように、前記第1の音声データの再生音声と前記第2の音声データの再生音声との遅延量を制御する音声出力ステップとを、
    有する映像音響再生方法。
  2. 映像表示を行う1つの表示面を有する表示手段と、
    第1の映像データの再生処理を行い第1の映像を得るとともに、第2の映像データの再生処理を行い第2の映像を得る映像再生処理手段と、
    視聴位置としてあらかじめ設定されている第1の位置からユーザが見た映像が前記第1の映像となり、前記第1の位置とは異なる視聴位置としてあらかじめ設定されている第2の位置からユーザが見た映像が前記第2の映像となるように制御して、前記第1の映像及び前記第2の映像の両方を所定の表示面に同時に表示させる表示制御手段と、
    前記第1の映像データに関連する第1の音声データの再生処理を行うとともに、前記第2の映像データに関連する第2の音声データの再生処理を行う音声再生処理手段と、
    前記第1の音声データの再生音声と前記第2の音声データの再生音声とを出力するための複数のスピーカの配列により構成されているアレイスピーカと、
    前記第1の音声データの再生音声の音圧が前記第1の位置において局所的に高くなるようにするとともに、前記第2の音声データの再生音声の音圧が前記第2の位置において局所的に高くなるようにするために、前記アレイスピーカを構成する前記複数のスピーカのそれぞれからの出力音声が所定の遅延量だけ遅延されて出力されるように、前記第1の音声データの再生音声と前記第2の音声データの再生音声との遅延量を制御する遅延手段とを、
    有する映像音響再生装置。
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