JP5679748B2 - 全固体電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は全固体電池の製造方法に関する。
近年、携帯電話・PDA・ノートパソコンなどの高機能化に伴い、長時間使用が可能であり、且つ小型・軽量で、安全性の高い二次電池が強く要望されている。これらの要望に応え得る電池としてリチウム二次電池がある。しかし、従来から使用されてきた可燃性の有機溶媒を含むリチウム二次電池は過充電時や濫用時に液漏れや発火の危険性がある。そのため、電池の高エネルギー密度化に伴い、安全性の確保が重要な課題とされてきた。
このような課題を解決する電池として、有機電解液に比べて化学的に安定で且つ漏液や発火の問題のない固体電解質を電解質として用いた全固体電池の研究開発が鋭意行われている。
ところで、このような全固体電池の製造方法としては、電池の構成材料の粉末を加圧してペレット状にする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−257962号公報
ところで、電池の構成材料の粉末を加圧しペレット状にする方法では、粉末を薄く均一に広げることができないので、リチウムイオン電池の高性能化/高容量化に必要な薄膜化/大型化を実現することができないという問題があった。
さらに、従来の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法によると、正極材層(正極合材)を形成した後、固体電解質層を形成し、その表面に、負極材層(負極合材)を形成しているため、電極材層と固体電解質層との境界付近における電極材層には、当然ながら活物質が存在しており、この積層された構成材料をペレット状に加圧する際に、固体電解質が薄い場合、一方の電極材層側の活物質が固体電解質層を貫いて他方の電極材層に短絡する惧れがあった。
そこで、本発明は、リチウムイオン電池の高性能化/高容量化に必要な薄膜化/大型化を実現し得るとともに、両電極材層同士の短絡を防止し得る全固体電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の全固体電池の製造方法は、正極活物質および固体電解質からなる正極合材に、または正極活物質からなる正極材に固体電解質を積層した後、加圧成形して正極部材を得る工程と、
負極活物質および固体電解質からなる負極合材に、または負極活物質からなる負極材に固体電解質を積層した後、加圧成形して負極部材を得る工程と、
両固体電解質同士間に粉末材料の固体電解質を配置して未成形の固体電解質層を得る工程と、
上記各工程で得られた正極部材および負極部材の各固体電解質と、上記未成形の固体電解質層とをそれぞれ合わせて加圧成形する工程とを具備する方法である。
また、請求項に記載の全固体電池の製造方法は、請求項1に記載の製造方法において、正極部材および負極部材をそれぞれ加圧成形する際の圧力を、正極部材と負極部材とを合わせて加圧成形する際の圧力よりも低くする方法である。
また、請求項に記載の全固体電池の製造方法は、請求項1または2に記載の製造方法において、正極合材および負極合材の少なくとも一方の合材における電極活物質の固体電解質に対する混合比率を、集電体からの距離に応じて連続的に、または段階的に減少させる方法である。
また、請求項に記載の全固体電池の製造方法は、請求項1乃至のいずれかに記載の製造方法において、全固体電池がリチウムイオン二次電池とする方法である。
上記請求項1に係る製造方法によると、各電極活物質および固体電解質からなる各電極合材に、または各電極活物質からなる各電極材に、固体電解質を積層して加圧成形することにより電極部材を得た後、これら両電極部材同士を合わせて、再度、加圧成形するようにしたので、両極同士の短絡を防止し得るとともに、固体電解質層の薄膜化および大型化並びに高性能化および高容量化を図ることができる。すなわち、充放電特性に優れた全固体電池が得られる。
また、請求項に係る製造方法によると、正極部材と負極部材との間に未成形の固体電解質を配置したので、正極部材または負極部材に接する固体電解質同士の密着性が向上するため、イオン伝導性が高くなる。
また、請求項に係る製造方法によると、正極部材または負極部材における加圧成形で、形を整える程度の低い圧力による予備的な成形を行った後、正極部材と負極部材とを合わせ、そして上記加圧成形時の圧力よりも高い圧力で最終的な加圧成形を行うようにしたので、正極部材または負極部材とこれに接する固体電解質層との密着性をさらに向上させることができる。
さらに、請求項に係る製造方法によると、各電極部材のうち、固体電解質と接する部分の固体電解質の混合比率を増加させると、固体電解質を貫く活物質が相対的に減少するため、短絡が生じる確率が著しく減少し、その結果として、固体電解質層を薄く形成することができる。よって、プレスにより加圧成形を行った場合でも、一方の電極部材における電極活物質が固体電解質層を貫いて、他方の電極部材と短絡するのを防止することができる。
別の観点から見ると、固体電解質層に近い方ではリチウムイオンが、また集電体に近い方では電子が、それぞれスムーズに移動するため、電池全体での抵抗を下げることができる。すなわち、固体電解質層に近い部位ではイオン伝導が行われ易く、逆に、固体電解質層から遠い部位では、電子伝導が行われ易くなるので、電極部材中におけるイオン伝導性および電子伝導性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る全固体リチウムイオン二次電池の基本的構成を示す断面図である。 同実施の形態1に係る全固体リチウムイオン二次電池の概略構成を示す断面図である。 同実施の形態1に係る二次電池の製造方法を説明する模式断面図である。 同実施の形態1に係る二次電池の製造方法を説明する模式断面図である。 本発明の実施の形態2に係る全固体リチウムイオン二次電池の製造方法を説明する模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態1に係る全固体電池の製造方法を図面に基づき説明する。
なお、本実施の形態1においては、全固体電池がリチウムイオン二次電池である場合、つまり全固体リチウムイオン二次電池である場合について説明する。
まず、図1に基づき全固体リチウムイオン二次電池の基本的構成について説明する。
この全固体リチウムイオン二次電池は、正極層1と負極層2との間に無機固体電解質であるリチウムイオン伝導性固体電解質よりなる固体電解質層3が配置(積層)され、正極層1の固体電解質層3とは反対側の表面に正極集電体4が、また負極層2の固体電解質層3とは反対側の表面に負極集電体5がそれぞれ配置(積層)されたものである。
上記正極層1には、正極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質との混合物が、若しくは正極活物質だけが用いられ、また上記負極層2には、負極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質との混合物が、若しくは負極活物質だけが用いられ、さらにこれら各極層1,2および固体電解質層3の構成材料(原料)としては、それぞれ粉末状のものが用いられている。
以下、上記基本的構成を踏まえて、本実施の形態1に係る全固体電池の構成について、図2に基づき説明する。
以下において、図2に示すように、正極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質との混合物を正極合材12と、この正極合材12にリチウムイオン伝導性固体電解質(層)13を積層したものを正極部材14と、この正極部材14を正極集電体11の表面に配置したものを正極側部材15とそれぞれ称し、また負極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質との混合物を負極合材22と、この負極合材22にリチウムイオン伝導性固体電解質(層)23を積層したものを負極部材24と、この負極部材24を負極集電体21の表面に配置したものを負極側部材25とそれぞれ称して説明する。
正極合材12における正極活物質としては、例えば酸化物系ではコバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)などが用いられる。一方、負極合材22における負極活物質としては、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素などのグラファイトが用いられる。
上記各リチウムイオン伝導性固体電解質については、特に限定されるものでもなく、例えば有機化合物、無機化合物または有機・無機両化合物からなる材料を用いることができ、またリチウムイオン電池分野で公知のものを使用することができる。特に、硫化物系無機固体電解質はイオン伝導性が他の無機化合物より高いことが知られている。
正極集電体11および負極集電体21としては、銅、マグネシウム、ステンレス鋼、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、インジウム、リチウム、錫、若しくはこれらの合金等からなる板状体または箔状体が用いられる。この他、上記各材料を成膜したものも用いることができる。
次に、全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
この製造方法は、正極活物質および固体電解質からなる正極合材12に(または正極活物質からなる正極材に)固体電解質13を積層した後、加圧成形して正極部材14を得る工程と、負極活物質および固体電解質からなる負極合材22に(または負極活物質からなる負極材に)固体電解質23を積層した後、加圧成形して負極部材24を得る工程と、上記各工程で得られた正極部材14と負極部材24とを、それぞれの固体電解質13,23同士を合わせて加圧成形する工程と、さらに上記正極部材14を正極集電体11に積層して正極側部材15を得る工程および上記負極部材24を負極集電体21に積層して負極側部材25を得る工程を具備したものである。
以下、全固体リチウムイオン二次電池の製造方法の具体例について説明する。
正極集電体11としては、14mm角のポーラス状のアルミニウム箔が用いられ、正極活物質としては、120℃の恒温槽で真空乾燥されたLiNi0.8Co0.15Al0.05(平均粒径6μmの粉末)が用いられるとともに、リチウムイオン伝導性固体電解質としては、例えばLiS(80mol%)−P(20mol%)の混合粉末材料が用いられる。これら正極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質とは、所定の重量比で、例えば7対3の割合で混合される。
そして、図3に示すように、このような混合比率にされた混合粉末材料を、正極集電体11の表面に10mm角のサイズで乾式にて製膜し、単動プレスにより1050MPaの圧力で加圧成形して厚さ約70μmの正極合材12を得た。なお、正極集電体11と負極集電体21とが短絡を起こさないように、絶縁フィルム31が掛けられる。
また、負極集電体21としては、14mm角の表面が粗化された銅箔が用いられ、また負極活物質としては、120℃の恒温槽で真空乾燥されたグラファイト(平均粒径25μmの粉末)が用いられるとともに、リチウムイオン伝導性固体電解質としては、例えばLiS(80mol%)−P(20mol%)の混合粉末材料が用いられる。これら正極活物質とリチウムイオン伝導性固体電解質とは、所定の重量比で、例えば6対4の割合で混合される。
そして、図4に示すように、このような混合比率にされた混合粉末材料を、負極集電体21の表面に12mm角のサイズで乾式にて製膜し、単動プレスにより1050MPaの圧力で加圧成形して厚さ約100μmの負極合材22を得た。
さらに、上記各固体電解質(層)13,23の構成材料としては、上述したのと同様のLiS(80mol%)−P(20mol%)の混合粉末材料が用いられる。
そして、図3および図4に示すように、この固体電解質の混合粉末材料を、正極合材12の上に10mm角、負極合材の上に12mm角のサイズでそれぞれ乾式にて製膜し、単動プレスにより30MPaの圧力で加圧成形して厚さが約15μmの固体電解質(層)13,23を得た。
次に、上述した各工程により得られた正極側部材15と負極側部材25とを、それぞれの固体電解質層13,23の部分が互いに接触するように位置合わせを行い貼り合わせて積層体を得た後、正極リードおよび負極リードを有するラミネートセルに封入する。なお、ラミネートセルに封入する際、ラミネートセル内のガスを真空ポンプで吸引しながら、正極側部材15と負極側部材25とを、1050MPaの圧力で加圧してから密封を行った。
このようにして得られたラミネートセルを、30℃の恒温槽内で、充電終止電圧が4.2V、放電終止電圧が2.0V、充放電電流が0.1mA/cmの条件にて充放電を行い、初期充放電容量を求めた。具体的には、固体電解質層における固体電解質付着量(厚さ)、600kg/cmで加圧した状態での充放電容量および無加圧下(ラミネートセルのみ)での充放電容量を求めた結果を下記の[表1]に示す。なお、従来の方法で得られた二次電池(上記正極合材層、固体電解質層および負極合材層を順次積層した後、加圧成形したもの)の結果を、比較例1として記載している。
Figure 0005679748
[表1]から分かるように、比較例1に係る二次電池では短絡が生じたのに対して、実施の形態1(実施例1として記載)に係る二次電池では、それぞれ良好な値が得られた。また、固体電解質層の厚さについても、薄くしても良好な値が得られているのが分かる。
上述した二次電池の製造方法によると下記のような効果が得られる。
正極層および負極層を得る際に、電極活物質および固体電解質からなる電極合材に、または電極活物質からなる電極材に、固体電解質を積層して加圧成形することにより電極部材を得た後、これら両電極部材同士を合わせて、再度、加圧成形するようにしたので、両電極同士の短絡を防止し得るとともに、固体電解質層の薄膜化および大型化並びに高性能化および高容量化を図ることができる。すなわち、充放電特性(電池性能)に優れた全固体電池が得られる。なお、両極同士の短絡防止についてもう少し具体的に説明すると、予め電極材と固体電解質とを加圧成形することで、固体電解質の表面(貼り合わせ面)が平坦(凹凸が少ない)になり、電極材粒子が固体電解質を突き抜けることによる短絡を防止し得る。
また、正極部材または負極部材における加圧成形で、形を整える程度の低い圧力による予備的な成形を行った後、正極部材と負極部材とを合わせ、そして上記予備的成形時の圧力よりも高い圧力で最終的な加圧成形を行うようにしたので(言い方を変えれば、正極部材および負極部材をそれぞれ加圧成形する際の圧力を、正極部材と負極部材とを合わせて加圧成形する際の圧力よりも低くするようにしたので)、正極部材または負極部材に接する固体電解質層同士の密着性をより向上させることができる。
なお、上記製造方法を別の観点から言い表すと下記のようになる。
すなわち、この製造方法は、正極層(正極合材または正極材)と負極層(負極合材または負極材)との間に固体電解質層が配置されてなる積層体の両表面に、集電体がそれぞれ配置されてなる全固体電池の製造方法において、
正極活物質および固体電解質からなる正極合材に、または正極活物質からなる正極材に固体電解質を積層した後、加圧成形して正極部材を得る工程と、
負極活物質および固体電解質からなる負極合材に、または負極活物質からなる負極材に固体電解質を積層した後、加圧成形して負極部材を得る工程と、
上記各工程で得られた正極部材と負極部材とを、それぞれの固体電解質同士を合わせて加圧成形する工程とにより、上記積層体を製造する方法である。
次に、本発明の実施の形態2に係る全固体電池の製造方法について説明する。
上記実施の形態1においては、正極合材および負極合材に、それぞれ固体電解質層を形成し、そしてそれぞれの固体電解質層が互いに接触するように貼り合わせて形成したのに対し、本実施の形態2においては、正極部材と負極部材との間に、さらにリチウムイオン伝導性の固体電解質(層)を配置したものである。製造方法としては、正極部材と負極部材とを、それぞれの固体電解質同士を合わせて加圧成形する際に、これら両固体電解質同士間にさらに固体電解質を配置する方法である。
本実施の形態2に係る全固体電池の製造方法を工程として記載すると以下のようになる。
この製造方法は、正極活物質および固体電解質からなる正極合材に(または正極活物質からなる正極材に)固体電解質を積層した後、加圧成形して正極部材を得る工程と、負極活物質および固体電解質からなる負極合材に(または負極活物質からなる負極材に)固体電解質を積層した後、加圧成形して負極部材を得る工程と、上記正極部材(または正極材)を正極集電体に積層して正極側部材を得る工程と、上記負極部材(または負極材)を負極集電体に積層して負極側部材を得る工程と、上記各工程で得られた正極側部材(正極部材であってもよい)または負極側部材(負極部材であってもよい)のいずれかの表面(固体電解質の表面である)に固体電解質を配置して未成形の固体電解質層を得る工程と、この未成形固体電解質層が形成された一方の極側部材と他方の極側部材とを且つ固体電解質同士が接するように合わせて加圧成形する工程とを具備した方法である。
実施の形態1と異なる箇所を具体的に説明すると、図5に示すように、実施の形態1と同様の方法で作製された負極部材24における成形済み固体電解質層23の表面に、リチウムイオン伝導性固体電解質を12mm角のサイズで乾式にて所定厚さでもって層状に配置して加圧成形を行わない未成形固体電解質層41を形成する(正極部材14における成形済み固体電解質層13の表面に未成形固体電解質層41を形成してもよい)。この未成形固体電解質41の構成材料として、実施の形態1と同様のLiS(80mol%)−P(20mol%)を用いた。なお、部材番号については、実施の形態1と同じ部材に同一番号を付して説明する。
そして、上述の工程で得られた正極側部材15と、未成形固体電解質層41が配置された負極側部材25とを、それぞれの固体電解質層の部分が互いに接触するように位置合わせを行い貼り合わせて積層体を形成した後、正極リードおよび負極リードを有するラミネートセルに封入する。なお、これらをラミネートセルに封入する際、ラミネートセル内のガスを真空ポンプで吸引しながら、1050MPaの圧力で加圧してから密封を行った。
このようにして得られたラミネートセルを、30℃の恒温槽内で、充電終止電圧が4.2V、放電終止電圧が2.0V、充放電電流が0.1mA/cmの条件にて充放電を行い、初期充放電容量を求めた。具体的には、固体電解質層における固体電解質付着量(厚さ)、600kg/cmの圧力下での充放電容量および無加圧下での充放電容量を求めた結果を下記の[表2]に示す。なお、従来の方法で得られた二次電池(上記正極合材層、固体電解質層および負極合材層を順次積層した後、加圧成形したもの)の結果を、比較例1(実施の形態1での比較例である)として記載している。
Figure 0005679748
[表2]から分かるように、実施の形態1の場合と同様に、比較例1に係る二次電池では短絡が生じたのに対して、実施の形態2(実施例2として記載)に係る二次電池では、それぞれ良好な値が得られた。また、固体電解質層の厚さについても、薄くしても良好な値が得られているのが分かる。
上述した実施の形態2の製造方法によると、実施の形態1で得られる効果に加えて、さらに以下のような効果が得られる。
すなわち、正極部材と負極部材との間に固体電解質を配置したので、正極部材または負極部材に接する固体電解質層同士の密着性が向上するため、イオン伝導性が高くなる。
また、無加圧下(ラミネートセルのみ)で使用(充放電)する場合であっても優れた充放電特性が得られる。
ところで、上記各実施の形態においては、ポーラス状のアルミニウム箔を用いて電子伝導性の向上を図ったが、例えば材料として、軟らかい金属を用いて電極材を集電体に食い込ませることにより、密着性の向上、すなわち電子伝導性の向上を図るようにしてもよい。
また、集電体の表面を機械的(研削)または化学的(エッチング)に粗化することにより、さらに高い密着性、すなわち高い電子伝導性を得ることができる。
また、上記各実施の形態においては、正極合材および負極合材を、それぞれの電極活物質と固体電解質とを混合させることにより構成したが、電極活物質の固体電解質に対する混合比率を、集電体からの距離に応じて(つまり、構成材料の厚み方向に応じて)、連続的にまたは段階的に減少させるようにしてもよい。具体的に言えば、集電体に近い部分ほど電極活物質が多くなるように混合比率が傾斜(傾斜配分)される。なお、この混合比率を変化させるのは、正極合材または負極合材のいずれかであってもよい。
このように混合比率を傾斜させることにより、各電極部材のうち、固体電解質と接する部分の固体電解質の混合比率を増加させると、固体電解質を貫く活物質が相対的に減少するため、短絡が生じる確率が著しく減少し、その結果として、固体電解質層を薄く形成することができる。よって、プレスにより加圧成形を行った場合でも、一方の電極部材における電極活物質が固体電解質層を貫いて、他方の電極部材と短絡するのを防止することができる。
別の観点から見ると、固体電解質層に近い方ではリチウムイオンが、また集電体に近い方では電子が、それぞれスムーズに移動するため、電池全体での抵抗を下げることができる。すなわち、固体電解質層に近い部位ではイオン伝導が行われ易く、逆に、固体電解質層から遠い部位では、電子伝導が行われ易くなるので、電極部材中におけるイオン伝導性および電子伝導性を向上させることができる。
さらに、上記各実施の形態においては、正極側を正極合材として、また負極側を負極合材として説明したが、実施の形態の括弧書きで示したように、電極活物質と固体電解質とを混合してなる電極合材ではなく、電極活物質だけの電極材(正極材、負極材)であってもよい。
11 正極集電体
12 正極合材
13 固体電解質(層)
14 正極部材
15 正極側部材
21 負極集電体
22 負極合材
23 固体電解質(層)
24 負極部材
25 負極側部材
31 絶縁フィルム
41 未成形固体電解質層

Claims (4)

  1. 正極活物質および固体電解質からなる正極合材に、または正極活物質からなる正極材に固体電解質を積層した後、加圧成形して正極部材を得る工程と、
    負極活物質および固体電解質からなる負極合材に、または負極活物質からなる負極材に固体電解質を積層した後、加圧成形して負極部材を得る工程と、
    両固体電解質同士間に粉末材料の固体電解質を配置して未成形の固体電解質層を得る工程と、
    上記各工程で得られた正極部材および負極部材の各固体電解質と、上記未成形の固体電解質層とをそれぞれ合わせて加圧成形する工程とを具備することを特徴とする全固体電池の製造方法。
  2. 正極部材および負極部材をそれぞれ加圧成形する際の圧力を、正極部材と負極部材とを合わせて加圧成形する際の圧力よりも低くすることを特徴とする請求項1に記載の全固体電池の製造方法。
  3. 正極合材および負極合材の少なくとも一方の合材における電極活物質の固体電解質に対する混合比率を、集電体からの距離に応じて連続的に、または段階的に減少させることを特徴とする請求項1または2に記載の全固体電池の製造方法。
  4. 全固体電池がリチウムイオン二次電池であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の全固体電池の製造方法。
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