JP5678752B2 - 電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 - Google Patents

電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として使用されるインクジェット記録装置等の液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する加圧室(インク流路、加圧液室、圧力室、吐出室、液室等とも称される)と、加圧室内のインクを加圧する構成と、を備え、インクを加圧することによってノズルからインク滴を吐出させている。
インクを加圧する構成としては、圧電素子が知られている。
この圧電素子としては、基板上に、下部電極、圧電体層、及び上部電極を、この順に薄膜形成して積層してなる構成が知られている。下部電極及び上部電極は、圧電体層に電圧を印加する電極である。圧電体層は、下部電極及び上部電極によって印加された電圧を機械的な変形に変換する。具体的には、下部電極及び上部電極に電圧を印加することで圧電体層に電圧を印加すると、印加電圧に応じて圧電体層が伸縮し、伸縮方向あるいはその方向に交差する方向に変位が生じる。この圧電体層には、チタン酸ジルコン酸鉛(lead zirconate titanate,PZT)(以下、PZTと称する場合がある)等の酸化物を用いることが知られている。
このような、圧電体層の形成には、蒸着法、スパッタリング法(以下、スパッタ法と略す)、及びChemical Vapor Deposition法(以下、CVD法と略す)等に代表される気相成長法や、化学溶液法(CSD法:Chemical Solution Deposition法)、及び水熱合成法等に代表される液相成長法が用いられている。液相成長法の中でも、CSD法は、組成制御が容易で、再現性よく薄膜を作製しやすく、また製造設備に必要なコストが安く大量生産が可能であることから、広く採用されている。
CSD法は、前駆体溶液を塗布する塗布工程と、塗布工程によって形成された塗膜を焼成する焼成工程と、を含んでいる。圧電体層をCSD法によって形成する場合には、塗布工程において、圧電体層用の前駆体溶液を下部電極上に塗布し、焼成工程において、該前駆体溶液による塗膜を乾燥(乾燥工程)した後に、塗膜に含まれる有機物を熱分解(熱分解工程)させ、熱分解された塗膜を加熱により結晶化(結晶化工程)させる。
また、圧電体層を、所定の形状にパターニングされた層とするために、上記CSD法と、インクジェット法とを組み合わせた成膜方法が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1には、インクジェット法を用いて、圧電体層用の前駆体溶液を含む液滴を下部電極上の目的とする位置に吐出して所定の形状の塗膜を形成し、該塗膜について、上記CSD法による乾燥、熱分解、及び結晶化を行うことで、所定の形状にパターニングされた圧電体層を形成することが開示されている。この方法を用いることで、100μmの幅やピッチ(隣接する線間の長さ)の線状や点状のパターンにパターニングされた圧電体層が得られる。
ここで、電気機械変換素子を作製する場合には、圧電体層としての電気機械変換膜の厚みとしては、インクジェット法による1回の液滴吐出によって形成される膜の厚みより厚いものが要求される場合がある。このため、上記CSD法と、インクジェット法とを組み合わせた成膜方法を用いて、電気機械変換素子の電気機械変換膜を所望の厚みに形成するためには、液滴吐出による塗膜形成、乾燥、熱分解、及び結晶化の処理を、複数回繰り返し実行する必要がある。しかしながら、液滴吐出位置のずれ等により、電気気機械変換膜を精度良く厚膜化することは困難であった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電気機械変換膜を高精度に厚膜化することが可能な電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基板上に、酸化物電極である第1の電極を形成する第1の工程と、前記第1の電極上に、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる、パターニングされた第2の電極を形成する第2の工程と、前記第2の電極のみを選択的に表面改質して疎水化する第3の工程と、前記第1の電極における前記第2の電極の形成されていない領域に向かって、酸化物を主成分とする電気機械変換膜の前駆体溶液の液滴をインクジェット法により吐出して、塗膜を形成する第4の工程と、前記第4の工程によって形成された前記塗膜を、加熱により結晶化させて第1の電気機械変換膜を形成する第5の工程と、前記第3の工程、前記第4の工程、及び前記第5の工程を、この順に少なくとも1回以上繰り返すことによって、前記第1の電気機械変換膜の積層体としての電気機械変換膜を形成する第6の工程と、前記電気機械変換膜上に第3の電極を形成する第7の工程と、を備えた電気機械変換素子の製造方法である。
また、本発明は、基板と、前記基板上に設けられた、酸化物電極である第1の電極と、前記第1の電極上にパターニングされて設けられ、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる第2の電極と、前記第1の電極上の前記第2の電極の形成されていない領域にインクジェット法により形成され、酸化物を主成分とし、100nmを超える厚みである電気機械変換膜と、前記電気機械変換膜上に設けられた第3の電極と、を備えたこと特徴とする電気機械変換素子である。
本発明によれば、電気機械変換膜を高精度に厚膜化することが可能な電気機械変換素子の製造方法、及び電気機械変換素子を提供することができる、という効果を奏する。
図1は、本実施の形態の電気機械変換素子の一の形態を模式的に示した断面図である。 図2は、本実施の形態の電気機械変換素子の製造工程を模式的に示した断面図であり、(A)〜(F)は各々の工程を模式的に示す断面図である。 図3は、本実施の形態の電気機械変換素子の製造工程における、インクジェット法を用いた製造工程を模式的に示した断面図であり、(A)〜(F)は各々の工程を模式的に示す断面図である。 図4は、本実施の形態の電気機械変換素子を用いた液滴吐出ヘッドの一の形態を模式的に示した断面図である。 図5は、本実施の形態の電気機械変換素子を用いた液滴吐出ヘッドの図4とは異なる形態を模式的に示した断面図である。 図6は、本実施の形態の液滴吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一の形態を模式的に示した斜視図である。 図7は、本実施の形態の液滴吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一の形態を模式的に示した断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置の一の実施形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の電気機械変換素子10は、基板22上に、振動板24、第1の電極12、第2の電極14、電気機械変換膜16、及び第3の電極18を積層した構成とされている。なお、図1中、符号20は、第2の電極14の表面に付着したチオール化合物等の自己組織化単分子膜(Self Assembled Monolayer)膜を示している(以下、SAM膜と称する)。
なお、電気機械変換素子10は、基板22上に、振動版24を介さずに、第1の電極12、第2の電極14、電気機械変換膜16、第3の電極18を積層した構成であってもよい。
第1の電極12は、酸化物電極とされている。第2の電極14は、第1の電極12上にパターニングされて設けられている。このパターニングによって、第1の電極12上には、第2の電極14の設けられた領域と、第2の電極14の設けられていない領域と、が形成される。本実施の形態では、第2の電極14は、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分として構成されている(詳細後述)。
電気機械変換膜16は、第1の電極12と第3の電極18とによる電気的入力を機械的な変形に変換する圧電特性を有する膜である。この電気機械変換膜16は、第1の電極12上の第2の電極14の設けられていない領域に、インクジェット法により形成される。また、電気機械変換膜16は、酸化物を主成分とし、100nmを超える厚みの膜である。この電気機械変換膜16上には、第3の電極18が設けられている。
なお、本実施の形態の電気機械変換素子10において、「酸化物電極」とは、酸化物を主成分とする電極を示している。また、本実施の形態の電気機械変換素子10において、「電極」とは、導電性(体積抵抗率が1×10−6Ωcm以下)を有することを示している。
なお、本明細書において、「主成分」とは、含有量が80質量%以上であることを意味する。
上述のように、電気機械変換膜16は、インクジェット法により形成される。インクジェット法とは、インクジェットヘッドから、原料を溶液化または溶剤に分散する事等によって調整した前駆体溶液の液滴を、形成対象のパターンに応じた位置に向かって吐出することで、所望の形状の塗膜を描画する方法である。本実施の形態の電気機械変換素子10では、この液滴の吐出によって形成された塗膜について、CSD法による乾燥、熱分解、及び結晶化を行なう。そして、液滴吐出から結晶化までの工程を繰り返し行うことによって、100nmを超える厚みの電気機械変換膜16を形成する(詳細後述)。
ここで、1回の液滴の吐出では得られない程度の厚膜の電気機械変換膜16を得るために、インクジェット法の液滴吐出による塗膜形成、乾燥、熱分解、及び結晶化の一連の処理を複数回繰り返し実行すると、従来では、液滴吐出位置のずれ等により、精度良く厚膜化された電気機械変換膜16を形成することは困難であった。
一方、本実施の形態の電気機械変換素子10では、下記工程を経ることによって電気機械変換素子10を作製する。
具体的には、酸化物電極である第1の電極12上に、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなるパターニングされた第2の電極14を形成する(第1の工程、第2の工程)。そして、第2の電極14のみを選択的に表面改質して疎水化(第3の工程)した後に、第1の電極12における第2の電極14の形成されていない領域に向かって、電気機械変換膜16の前駆体溶液の液滴をインクジェット法により吐出して塗膜を形成する(第4の工程)。さらに、該塗膜を、加熱により結晶化させて第1の電気機械変換膜16を形成(第5の工程)した後に、該第3の工程、該第4の工程、及び該第5の工程を、この順に少なくとも1回以上繰り返すことによって、第1の電気機械変換膜16の積層体としての電気機械変換膜16を形成する(第6の工程)。さらに、この電気機械変換膜16上に、第3の電極18を形成する(第7の工程)ことによって、電気機械変換素子10を製造する。
このように、第2の電極14を、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分とした構成とし、上記製造方法によって電気機械変換素子10を作製することによって、本実施の形態の電気機械変換素子10では、高精度に厚膜化された電気機械変換膜16を備えた電気機械変換素子10を製造することができる(詳細後述)。
なお、本実施の形態において、電気機械変換膜16が「厚膜」であるとは、インクジェット法による液滴の1回の吐出によって得られる電気機械変換膜16の膜厚を超える厚みであり、具体的には、100nmを超える厚みであることを示す。
また、本実施の形態において、電気機械変換膜16が「高精度に厚膜化」された、とは、電気機械変換膜16が所望の形状に厚膜化されることを意味し、具体的には、微細な矩形状の電気機械変換膜16を形成したときに、形成された電気機械変換膜16を厚み方向から視認したときの形状が、目的とする上記矩形形状に添った形状となっていることを示している。
次に、電気機械変換素子10を構成する各層の構成、及び電気機械変換素子10の製造方法について、詳細に説明する。
―基板―
基板22としては、電気機械変換素子10を形成可能な基板であればいかなるものであってもよい。具体的には、基板22としては、シリコン単結晶基板、SiO、金属合金等、作製する素子に応じた基板が挙げられる。これらの中でも、基板22としては、品質安定性にすぐれ、低コストであるシリコン単結晶基板を用いることが好ましい。シリコン単結晶基板の面方位としては、(100)、(110)、(111)と3種あり、基板22として何れの面方位のシリコン単結晶基板を用いてもよいが、(100)、(111)を用いることが好ましく、(100)を用いることがより好ましい。
基板22の厚みとしては、例えば、100μm以上600μm以下の範囲が挙げられる。
―振動板―
電気機械変換素子10を、基板22上に、振動板24を介して、第1の電極12、第2の電極14、電気機械変換膜16、及び第3の電極18を積層した構成とした場合には、該電気機械変換素子10を用いて構成した液滴吐出ヘッドでは、電気機械変換膜16によって発生した力を受けて振動板24が変形変位することで、液滴吐出ヘッドの圧力室内のインク滴等の液滴が吐出される。このため、振動板24は、液滴の吐出のための振動に耐えうる程度の強度を有することが好ましい。
このような観点から、振動板24としては、Si、SiO、Si等の材料を用いてCVD法(化学的気相成長法)により作製したものが挙げられる。
例えば、電気機械変換膜16の材料として後述するPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を用いた場合には、振動板24の材料としては、PZTの線膨張係数8×10−6(1/K)に近い線膨張係数である5×10−6(1/K)〜10×10−6(1/K)の線膨張係数を有する材料を用いることが好ましく、7×10−6(1/K)〜9×10−6(1/K)の線膨張係数を有する材料を用いることがより好ましい。
振動板24の膜厚としては、インク滴等の液滴を吐出するための振動や強度が実現される厚みであればよく、電気機械変換素子10の構成や構成材料によって選択される。具体的には、振動板24の膜厚としては0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.5μm以上3μm以下がより好ましい。振動板24の厚みが上記範囲内とされていることで、電気機械変換素子10を用いて液滴吐出ヘッドを構成するときに圧力室の加工が容易となり、且つ振動板24が変形変位しやすく、液滴が安定して吐出される。
―第1の電極―
第1の電極12は、酸化物電極とされている。
第1の電極12は、導電性を有し、且つ酸化物を主成分とする構成であればよいが、該第1の電極12に含まれる酸化物としては、例えば、一般式(1)で示されるペロブスカイト型複合酸化物が挙げられる。
ABO (1)
一般式(1)中、Aは、Sr、Ba、Ca、Laから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素を示し、Bは、Ru、Co、Niから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素を示す。
上記一般式(1)で示されるペロブスカイト型複合酸化物としては、具体的には、SrRuOやCaRuO、これらの固溶体である(Sr1−xCa)O、LaNiOやSrCOO、これらの固溶体である(La,Sr)(Ni1−yCO)O等が挙げられる。
また、第1の電極12は、その他の成分として、IrOやRuO等の酸化物を含む構成であってもよい。
なお、配線抵抗を補うために、第1の電極12の基板22側には、金属電極(図示省略)を設けてもよい。すなわち、この金属電極上に、酸化物電極である第1の電極12を積層した構成としてもよい。この金属電極の構成材料としては、高い耐熱性と低い反応性を有するRu、Rh、Pd、Os、Ir、Ptの白金族元素や、これら白金族元素を含んだ合金材料が挙げられる。また、第1の電極12は、基板22や振動板24等の下地(特にSiO)との密着性が悪いために、Ti、TiO、TiN、Ta、Ta、Ta等を先に積層することが好ましい。
―第2の電極―
第2の電極14は、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる。なお、第2の電極14は、該合金(白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金)のみから構成されることが好ましい。
白金と全率固溶体を形成する金属元素としては、具体的には、ロジウム、イリジウム、パラジウム等が挙げられる。
白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金としては、具体的には、Pt−Rh合金等が挙げられる。
これらの中でも、第2の電極14は、Pt−Rh合金を主成分としてなることが好ましく、Pt−Rh合金からなることが特に好ましい。
本実施の形態においては、第2の電極14の構成材料を、上記構成とすることによって、後述する製造方法によって電気機械変換素子10を作製した場合であっても、第2の電極14の表面粗さRaを上記範囲内とすることができる。
この第2の電極14の表面粗さRaの測定は、測定対象の試料の1μm角(1μm×1μmの測定範囲)のAFM像における、走査距離1μmのラインプロファイル3本から得た表面粗さRaの平均値とした。なお、AFM像は、原子間力顕微鏡(AFM、Pacific Nanotechnology社製 Nano−R)によって得た。
この第2の電極14の膜厚としては、例えば、0.05μm以上1μm以下や、0.1μm以上0.5μm以下が挙げられる。
―電気機械変換膜―
電気機械変換膜16の構成材料としては、電気機械変換膜としての圧電特性を示し、且つ酸化物を主成分とする材料であれば得に限定されない。
該酸化物としては、例えば、PZTが挙げられる。PZTとは、ジルコン酸鉛(PbZrO)とチタン酸鉛(PbTiO)の固溶体であり、その比率により特性が異なる。一般的に優れた圧電特性を示す組成は、PbZrOとPbTiOの比率が53:47の割合で、化学式で示すとPb(Zr0.53,Ti0.47)O、一般にPZT(53/47)と示される。
電気機械変換膜16に用いられるPZT以外の酸化物としてはチタン酸バリウムなどが挙げられる。
本実施の形態の電気機械変換素子10によれば、第2の電極14を上記構成とし、詳細を後述する電気機械変換素子10の製造方法を用いることで、電気機械変換膜16が上記範囲のような厚膜であっても、高精度に厚膜化された電気機械変換膜16を備えた電気機械変換素子10を作製することができる。
―第3の電極―
第3の電極18は、導電性を有する電極であれば、いかなる材料から構成されていてもよいが、例えば、Au、Ag等の触媒作用の小さい白金属元素以外の遷移金属からなる材料を用いることが好ましい。なお、第3の電極18として、Au、Agの何れかの材料を用いた場合には、耐熱性の観点から、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptの白金族元素との合金材料を用いることが好ましい。
第3の電極18として、AuもしくはAgを含んだ合金材料を用いた場合には、それらの重量比率が20%以上であることが好ましく、40%以上がさらに好ましい。該重量比率が20%以上であると、触媒作用が抑制され、第3の電極18電極表面上へのPb(電気機械変換膜16に含まれるPb)の付着が抑制される。
なお、第3の電極18は、酸化物電極とされていてもよい。この場合には、第3の電極18に含まれる酸化物としては、第1の電極12に含まれる酸化物として上述した、上記一般式(1)で示されるペロブスカイト型複合酸化物や、IrOやRuO等の酸化物が挙げられる。なお、第3の電極18の材料としては、第1の電極12に用いられる酸化物と同じ材料を用いてもよいし、異なる複合酸化物や酸化物を用いてもよい。
第3の電極18を酸化物電極とした場合には、電気機械変換膜16が、酸化物電極によって挟まれた状態となる。このため、第1の電極12及び第3の電極18を酸化物電極とした場合には、電気機械変換膜16としてPZT等のPbを含む材料を用いた場合であっても、電気機械変換膜16に含まれるPbの拡散を防止することができ、電気機械変換素子10の圧電特性の劣化を抑制することができる。
なお、「圧電特性」とは、具体的には、残留分極値を示している。
なお、第3の電極18についても、第1の電極12と同様に、配線抵抗を補うために、酸化物電極層と金属電極層とを積層した構成とすることが好ましい。この場合には、電気機械変換膜16におけるPbの拡散防止の観点から、第3の電極18の酸化物電極層を、電気機械変換膜16に接する側に設けた構成が望ましい。
第3の電極18の膜厚としては、0.05μm以上1μm以下や、0.1μm以上0.5μm以下が挙げられる。
次に、本実施の形態の電気機械変換素子10の製造方法について詳細に説明する。
本実施の形態の電気機械変換素子10は、基板22上に形成された振動板24上に、第1の電極12、パターニングされた第2の電極14をこの順に形成した後に、電気機械変換膜16、第3の電極18を順に形成することによって作製される。
具体的には、まず、基板22上に振動板24を形成する(図2(A)参照)。基板22上に振動板24を設ける方法としては、周知の成膜方法が挙げられる。具体的には、真空成膜法(例えばスパッタリング法、MO−CVD法(金属有機化合物を用いた化学的気相成長法)、真空蒸着法、イオンプレーティング法)やゾルゲル法、水熱合成法、AD(エアロゾルデポジション)法、塗布・熱分解法(MOD)などの周知の成膜技術が挙げられる。
次に、基板22上に形成された振動板24上に、第1の電極12を形成する(図2(B)、図3(A)参照)(第1の工程)。第1の電極12の形成についても、上記周知の成膜方法が挙げられる。
次に、第1の電極12上に、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる、パターニングされた第2の電極14を形成する(第2の工程)(図2(C)、図3(B)参照)。
このパターニングされた第2の電極14の形成方法としては、真空成膜法(例えばスパッタリング法、MO−CVD法(金属有機化合物を用いた化学的気相成長法)、真空蒸着法、イオンプレーティング法)やゾルゲル法、水熱合成法、AD(エアロゾルデポジション)法、塗布・熱分解法(MOD)などの周知の成膜技術により該第2の電極14の構成材料を堆積させて、電極層を形成した後に、フォトリソグラフィー・エッチングによりパターニングを行う方法が挙げられる。このパターニングによって、第1の電極12には、第2の電極14の設けられた領域と、第2の電極14の設けられていない領域と、が形成される。
また、パターニングされた第2の電極14の形成方法としては、インクジェット法とCSD法とを組み合わせた方法を用いてもよい。具体的には、インクジェット法によって、第2の電極14の構成材料を溶液化または溶剤に分散することによって得た第2の電極14用の前駆体溶液の液滴を、形成対象のパターンに応じた位置に向かって吐出することで、所望の形状の塗膜を描画する。そして、該液滴の吐出によって形成された塗膜について、CSD法による乾燥、熱分解、及び結晶化を行うことによって、第2の電極14を得る。
具体的には、まず、下地(塗布対象)となる第1の電極12上にSAM膜(自己組織化単分子膜)を全面塗布する。SAM膜(自己組織化単分子膜(SAM:Self−Assembled Monolayer)は、下地の材料によって異なる。具体的には、第1の電極12は、酸化物電極であるので、このSAM膜としては、主に有機シラン化合物、ホスホン酸、リン酸エステル、カルボン酸を選定する。この溶液を用いて、浸漬、蒸気、スピンコーター等により全面塗布処理を行い、余剰な分子を溶媒で置換洗浄し乾燥することで、第1の電極12上にSAM膜を形成する。
次に、フォトリソグラフィーによりフォトレジストをパターン形成し、ドライエッチングにより、フォトレジストに覆われていない領域のSAM膜を除去し、更に、フォトレジストを除去してSAM膜のパターニングが終了する。これによって、第1の電極12上には、SAM膜によって覆われた疎水部と、SAM膜の形成されていない領域(第2の電極14の形成対象領域)である親水部と、が形成される。
次に、液滴吐出ヘッドによって、第2の電極14の形成に用いる液滴を塗布すると、疎水部であるSAM膜上には塗膜が形成されず、SAM膜が除去された親水部のみに第2の電極14の前駆体膜が形成される。なお、この第2の電極14の形成に用いる液滴としては、上記第2の電極14用の前駆体溶液が用いられる。この第2の電極14用の前駆体溶液としては、例えば、第2の電極14の構成元素を含む材料を共通溶媒に溶解したものが挙げられる。
その後、通常のCSD法に従って熱処理を行う。該前駆体膜の熱処理温度は有機物の燃焼温度:300℃〜500℃、結晶化温度:500℃〜700℃等とする。このような高温処理により、SAM膜は消失し、該前駆体膜が熱処理されることで、パターン化された第2の電極14が作製される(図2(C)、図3(B)参照)。
なお、第2の電極14の主成分である、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金における、白金に対する該金属元素の含有量の調整は、第2の電極14の形成方法として、スパッタ法を用いる場合には、組成比率の異なるターゲットを用いることで含有量を調整する方法や、多元のターゲットにより共スパッタして、そのスパッタレートを個別に調整する方法が挙げられる。
また、第2の電極14の形成方法として、インクジェット法とCSD法とを組み合わせた方法を用いる場合には、液滴の塗布に用いる前駆体溶液中の、白金に対する該金属元素の含有量を調整する方法が挙げられる。
次に、第2の電極14のみを選択的に表面改質して疎水化する(第3の工程)。
すなわち、第3の工程では、第1の電極12における第2の電極14の形成されていない領域については表面改質せず、第2の電極14のみを選択的に表面改質して疎水化する。
この表面改質には、SAM膜(自己組織化単分子膜)が用いられる(図1、図2、及び図3中、SAM膜20参照)。なお、第2の電極14の表面改質に用いるSAM膜20の材料には、上記第2の工程で用いたSAM膜の構成材料とは異なり、第2の電極14に含まれる白金との反応性に優れた疎水性分子である、チオール化合物を用いる。
該チオール化合物としては、末端にメルカプト基(−SH)を有する疎水性の化合物であればよいが、具体的には、C2n+1SH(nは1以上の整数))や、C2n+1SH(nは1以上の整数)が挙げられる。
この第2の電極14のみの選択的な表面改質は、詳細には、上記工程によって、第1の電極12上に、パターニングされた第2の電極14が形成された積層体を、上記チオール化合物(SAM材料)の溶液に浸漬処理させる。そしてさらに、余剰な分子を溶媒で置換洗浄し乾燥する。
これによって、白金を含む電極である第2の電極14の表面には、該SAM材料のチオール化合物が反応して、SAM膜20が選択的に付着して表面改質される。このため、第2の電極14の表面は、疎水化されて疎水部となる(図2(D)、図3(C)参照)。一方、第1の電極12における第2の電極14の形成されていない領域には、チオールが反応しないため、SAM膜20が形成されず、親水部となる。このため、第2の電極14の表面のみが、選択的に表面改質されて疎水化した状態となる(図3(C)参照)。
なお、第2の電極14の表面改質に用いるSAM材料の溶液は、チオール化合物を、CからC18の分子を一般的な有機溶媒(アルコール、アセトン、トルエンなど)に溶解させることによって調整すればよい。また、上記では、第1の電極12上に、パターニングされた第2の電極14が形成された積層体を、上記SAM材料の溶液に浸漬処理させたが、該SAM材料の溶液をスピンコーター等によって塗布してもよい。何れの塗布法を用いた場合であっても、第2の電極14の表面のみが、選択的に表面改質されて疎水化した状態となる。
なお、本実施の形態の電気機械変換素子10では、「疎水化」及び「疎水部」における「疎水」とは、水をはじく事を示している。具体的には、「疎水」とは、純水に対する接触角が70°以上であることをいう。
なお、純水に対する接触角は、接触角計(協和界面科学(株)製:CA−X)を用い、25℃、50%RHの環境下で、純水を測定対象物の表面に3.1μl滴下し、該滴下から15秒後に求めた接触角を示す。なお、該接触角の測定は、滴下された液滴の端部、中央部で周方向に4点測定し、これらの平均値を接触角とした。
次に、第1の電極12における、第2の電極14の形成されていない領域に向かって、電気機械変換膜16の前駆体溶液の液滴16Aをインクジェット法により吐出して、塗膜16Bを形成する(図3(D)参照)(第4の工程)。
電気機械変換膜16の前駆体溶液(PZT前駆体溶液と称する場合がある)としては、例えば、電気機械変換膜16をPZTにより形成する場合には、酢酸鉛、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発原料にし、メトキシエタノール等の共通溶媒に溶解させた均一溶液を、PZT前駆体溶液として用いればよい。なお、金属アルコキシド化合物は、大気中の水分により用意に加水分解してしまうので、該前駆体溶液に安定剤として、アセチルアセトン、酢酸、ジエタノールアミン等の安定化材を適量添加してもよい。
ここで、第1の電極12上にパターニングされた第2の電極14の形成された積層体は、上記第3の工程によって、第2の電極14のみが表面改質されて疎水部となり、第1の電極12における第2の電極14の形成されていない領域は親水部とされている。このため、インクジェット法によって上記液滴16Aを吐出することで、親水部である、第1の電極12における第2の電極14の形成されていない領域にのみ、液滴16Aによる塗膜16Bが形成される(図3(D)参照)。これによって、第1の電極12の、第2の電極14の形成されていない領域のみに、選択的に、PZT前駆体溶液の液滴16Aによる塗膜16Bが形成されることとなる。
このように、酸化物電極である第1の電極12上に、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる、パターニングされた第2の電極14を形成した構成とすることで、チオール化合物(SAM材料)の塗布のみで、親水部と疎水部の自己調整が可能となる。そのため、後述する第5の工程における電気機械変換膜16の作製工程の簡略化及び製造時間の短縮を図ることができる。
次に、上記第4の工程によって形成された、PZT前駆体溶液の液滴16Aによる塗膜16Bを、加熱により結晶化させて、第1の電気機械変換膜16を形成する(図3(E)参照)(第5の工程)。
この第5の工程では、詳細には、上記第4の工程によって形成された、PZT前駆体溶液の塗膜16B(図3(D)参照)について、CSD法による処理、すなわち、乾燥工程、熱分解工程、及び結晶化工程を順に施すことで、第1の電気機械変換膜16を形成する。
上記乾燥工程では、該PZT前駆体溶液による塗膜16Bを、第1の温度で乾燥させる。この第1の温度とは、PZT前駆体溶液中の有機物が熱分解を開始する温度より低い温度を示す。この第1の温度としては、例えば、100℃以上200℃未満が挙げられる。
熱分解工程では、PZT前駆体溶液による塗膜16Bに含まれる有機物を、第1の温度より高い第2の温度で熱分解させる。この第2の温度は、PZT前駆体溶液による塗膜中の有機物が熱分解を開始する温度以上で、且つ有機物が熱分解したPZT前駆体溶液による塗膜の結晶化が進行する温度より低い温度である。この第2の温度としては、例えば、200℃以上500℃未満が挙げられる。
結晶化工程では、有機物が熱分解された塗膜16Bを、該第2の温度より高い第3の温度で加熱して結晶化させる。なお、この結晶化させる処理は、アニール処理や、アニール結晶化処理と称される場合がある。この第3の温度は、有機物の熱分解したPZT前駆体溶液による塗膜16Bの結晶化が進行する温度以上で、且つ結晶化したPZTが分解する温度より低い温度である。この第3の温度としては、例えば、600℃以上800℃以下等が挙げられる。
次に、上記第3の工程、上記第4の工程、及び上記第5の工程を、この順に少なくとも1回以上繰り返す(第6の工程)。この第6の工程によって、第1の電気機械変換膜16の積層体である電気機械変換膜16が形成される。すなわち、この第6の工程によって、PZT前駆体溶液の液滴の1回の吐出では得られない程度の厚みの電気機械変換膜16が形成される。
なお、この第6の工程において、上記第3の工程から、第4の工程及び第5の工程をこの順に繰り返す理由は、下記理由によるものである。上記第5の工程によって、第1の電気機械変換膜16が形成されるが、この第5の工程が実行されることによって、第2の電極14上に選択的に形成されたチオール化合物によるSAM膜20は、分解する。詳細には、このチオール化合物によるSAM膜20は、160℃以上の熱処理で分解し、疎水性を失う。
このため、第6の工程では、再度、上記第3の工程を行い、SAM材料としてのチオール化合物の溶液に浸漬処理することで、第1の電極12上の、第2の電極14上のみに該SAM材料によるSAM膜20を形成する(図3(F)参照)。なお、第1の電気機械変換膜16は、酸化物電極であるため、第1の電気機械変換膜16上には、SAM膜20は形成されない。
そして、上記第4の工程を行い、再度、第1の電極12における、第2の電極14の形成されていない領域に向かって、すなわち、該領域に形成された第1の電気機械変換膜16に向かって、PZT前駆体溶液の液滴16Aをインクジェット法により吐出する。これによって、第1の電気機械変換膜16上に、PZT前駆体溶液の液滴16Aによる塗膜16Bが選択的に形成される(図3(F)参照)。
次に、上記第5の工程によって、該塗膜16Bについて、CSD法による処理、すなわち、乾燥工程、熱分解工程、及び結晶化工程を順に施すことで、第1の電気機械変換膜16を形成する。
そして、上記第3の工程から第5の工程が繰り返し行われることによって、複数の第1の電気機械変換膜16の積層体である電気機械変換膜16が形成される(図3(F)参照)。
上述のように、第6の工程によって、上記第3の工程から第5の工程を繰り返し実行することで、1回の液滴16Bの吐出では得られないような厚みの電気機械変換膜16を形成することができる。
ここで、第2の電極14を、本実施の形態における電気機械変換素子10のように、白金と、白金族元素における白金以外の元素を1種以上と、を含む合金を主成分とする構成としなかった場合には、上記第5の工程における、乾燥工程、熱分解工程、結晶化工程といった熱処理、特に結晶化工程における熱処理によって、第2の電極14の表面にヒロックと称される突起物が形成される場合があった。
例えば、第2の電極14を白金のみからなる電極とした場合には、上記第5の工程における結晶化工程で加えられる、600℃以上といった熱処理によって、第2の電極14の温度もまた上昇し、第2の電極14の表面に突起物が形成される場合があった。このため、第2の電極14の表面には、凹凸が生じた状態となる場合があった。
そして、この第2の電極14の表面の凹凸は、上記第3の工程、上記第4の工程、及び上記第5の工程の一連の工程の繰り返し回数の増加に伴い、大きくなると考えられる。
このため、上記第3の工程、上記第4の工程、及び上記第5の工程の一連の工程の繰り返し回数の増加に伴う、第2の電極14の表面粗さの増加によって、第2の電極14の表面にSAM膜20が形成されにくくなり、結果的に、第1の電気機械変換膜16による親水部と、第2の電極14上のSAM膜20による疎水部と、のコントラストが低下すると考えられる。
一方、本実施の形態の電気機械変換素子10では、上述のように、第2の電極14は、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を、主成分としてなる。
このため、第2の電極14を、上記構成としなかった場合に比べて、上記第6の工程において、上記第3の工程、第4の工程、及び第5の工程の一連の工程を1回以上繰り返し実行した場合であっても、第2の電極14におけるヒロックの発生が抑制されると考えられる。
上記効果が奏される理由は明らかとなっていないが、以下のように推測される。しかしながら下記推測によって本実施の形態は限定されない。
インクジェット法による1回の液滴16Aの1回の吐出では得られない程度の厚みの電気機械変換膜16を形成するためには、上述のように、上記第6の工程として、第3の工程、第4の工程、及び第5の工程の一連の工程を1回以上繰り返し行う必要がある。
ここで、上述のように、第2の電極14の表面のヒロックの発生は、上記第5の工程における加熱処理、特に結晶化処理によって、第2の電極14に熱が加えられることによって生じる。このヒロックは、具体的には、第2の電極14に含まれる白金の結晶粒の熱エネルギーによる焼結作用によるものと考えられる。
そこで、本実施の形態の電気機械変換素子10では、第2の電極14が、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる。このため、上記第5の工程において加熱処理が行われても、白金の結晶粒の焼結が抑制され、ヒロックの発生が抑制される。このため、上記第3の工程、上記第4の工程、及び上記第5の工程の一連の工程の繰り返し回数の増加に伴う、第2の電極14の表面粗さの増加が抑制される。
従って、第1の電気機械変換膜16による親水部と、第2の電極14上のSAM膜20による疎水部と、のコントラストの低下が抑制され、PZT前駆体溶液による液滴16Aによる塗膜16Bが、第1の電気機械変換膜16上のみに選択的に形成され、電気機械変換膜16を高精度に厚膜化することができると考えられる。
なお、第2の電極14の、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金における、該金属元素の含有量は、上記第5の工程における加熱温度、加熱時間、該第5の工程の繰り返し回数によって異なる。
第2の電極14の、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金における、該金属元素の含有量は、該金属元素の含有量が多いほど、ヒロックの成長は抑制されるが、ある程度の含有量を超えると、ヒロックの成長度合いは飽和する。この現象は、原子間力顕微鏡(AFM、Pacific Nanotechnology社製 Nano−R)によって確認され、PV値(山と谷の高低差)によって定量化できる。
このため、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金における、該金属元素の含有量は、上述した範囲の下限値以上であることが好ましい。
また、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金における、該金属元素の含有量が、上述した範囲の上限値未満であることが、チオール化合物によるSAM膜20を第2の電極14上に効果的に形成する観点から、好ましい。
例えば、第2の電極14を、Pt−Rh合金を主成分とする構成とした場合についても、該合金におけるRhの含有量は、上記第5の工程における加熱温度、加熱時間、該第5の工程の繰り返し回数によって異なる。具体的には、第2の電極14のPt-Rh合金におけるRhの含有量は、第2の電極14上へのヒロックの発生の抑制と、第2の電極14上へのSAM膜20の形成しやすさの観点から、白金(Pt)100質量%に対して、1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
また、上述のように、第2の電極14の主成分である、白金と、白金と全率固溶体を形成する金属元素との合金として、Pt-Rh合金を用いることが好ましいが、この好ましい構成とすると、第2の電極14に含まれるRhが、上記第5の工程によって熱を加えられることによって積極的に酸化膜を形成すると考えられる。該酸化膜は、電気機械変換膜16の形成に用いられるPZT前駆体溶液に含まれる酸化鉛との反応性を低下させるため、該PZT前駆体溶液に含まれる鉛が、第2の電極14上に形成されたSAM膜20側に拡散することが抑制されると考えられる。
このため、第2の電極14の主成分である、白金と、白金と全率固溶体を形成する金属元素との合金として、Pt-Rh合金を用いることで、更に、高精度に厚膜化された電気機械変換膜16が形成されると考えられる。
次に、電気機械変換膜16上に、第3の電極18を設ける(図2(F)参照)(第7の工程)。
第3の電極18の作製方法としては、スパッタ法もしくは、ゾルゲル法を用いてスピンコーターにて作製する方法が挙げられる。第3の電極18のパターニングには、フォトリソエッチング等を用いればよい。また、第3の電極18の作製方法としては、上述した表面改質及びインクジェット法と同様にして、第2の電極14を表面改質させる工程を用いて、インクジェット法によりパターニングされた第3の電極18を作製してもよい。
上記工程を経ることによって、電気機械変換素子10が作製される。
次に、本実施の形態の電気機械変換素子10を用いた液滴吐出ヘッドについて説明する。
図4に示すように、本実施の形態に係る電気機械変換素子10を用いた液滴吐出ヘッド36は、電気機械変換素子10と、密着層46と、振動板24と、シリコン基板である圧力室基板38と、ノズル42が設けられたノズル板40とを有する。密着層46は第1の電極12と振動板24との密着力を強めるために設けられた層である。振動板24と圧力室基板38とノズル板40とで圧力室44が形成され、この中にインク等の液体が充填されている。なお、図4では、液体供給手段、流路、流体抵抗は省略している。
液滴吐出ヘッド36は、電気機械変換素子10により振動板24を振動させて圧力室44を加圧することで、ノズル板40のノズル42からインク滴等の液滴を吐出する構成である。また、インクジェット記録装置は、画素毎に対応して設けられた液滴吐出ヘッド36が所定の間隔で並べられた液的吐出ヘッド48(図5参照)により、用紙などの記録媒体に画像形成を行う。
次に、上述した液滴吐出ヘッド36を搭載したインクジェット記録装置の一例について図6及び図7を参照して説明する。
図6、及び7に示すように、インクジェット記録装置50は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジ93に搭載し、上述した薄膜形成で形成された液滴吐出ヘッド36または液滴吐出ヘッド48からなる記録ヘッド94、記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納する。記録装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット84(或いは給紙トレイでもよい)を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができ、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する、上述した薄膜形成で形成された液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド94を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により記録ヘッド94へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッド94としてここでは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙83を記録ヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び114と、排紙経路を形成するガイド部材115とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で記録ヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示しない)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
以下に、本発明の電気機械変換素子について、実施例により説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
シリコンウェハに熱酸化膜(膜厚1ミクロン)を形成し、第1の電極として、チタン膜(膜厚50nm)、白金膜(膜厚200nm)、LaNiO膜(膜厚100nm)をスパッタ成膜した。なお、チタン膜は、熱酸化膜と白金膜とを密着する密着層として機能する。また、白金膜は、酸化物電極層であるLaNiO膜の下層側(基板側)に設けられた金属電極層として機能する。
次に第2の電極としてPt−Rh合金膜(膜厚50nm)をスパッタ成膜した。その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、フォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ社製、商品名RIE−101 IPH)を用い、ドライエッチングを行うことで、図1に示すようなパターニングを行った。詳細には、第1の電極上の中央部の矩形領域以外の領域に、第2の電極としてのPt−Rh合金層を設けた。
次に第2の電極の表面改質として、チオール化合物にCH(CH−SHを用い、濃度0.01モル/l(溶媒:イソプロピルアルコール)溶液に浸漬させ、その後、イソプロピルアルコールで洗浄・乾燥させ、第2の電極上にのみSAM膜を形成した。SAM膜形成後のPt−Rh合金膜(第2の電極)上の水の接触角は92.2°であるのに対して、第1の電極上の水の接触角は15°であり、その後の電気機械変換膜をインクジェットにより成膜するには、親水面と疎水面のコントラストが十分取れていることが確認できた。
次に電気機械変換膜としてPZT(53/47)をインクジェット法により成膜した。
PZT前駆体塗布液の合成は、出発材料に酢酸鉛三水和物、イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムを用いた。酢酸鉛の結晶水はメトキシエタノールに溶解後、脱水した。化学両論組成に対し鉛量を10モル%過剰にした。そして、イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムをメトキシエタノールに溶解し、アルコール交換反応、エステル化反応を進め、先記の酢酸鉛を溶解したメトキシエタノール溶液と混合することでPZT前駆体溶液を合成した。このPZT濃度は0.1モル/lにした。
次に、図6に示すインクジェット記録装置により、上記工程でパターニングされた親水領域(第1の電極上の、第2の電極の設けられていない領域である、上記矩形領域)に向かって、PZT前駆体溶液の液滴を吐出した。
次に、溶媒乾燥のために120℃で10分間の熱処理を行った後に、有機物の熱分解を行った。さらに、加熱による結晶化処理を酸素雰囲気下で行った。
そして、上記SAM膜の形成から結晶化処理までの工程を6回繰り返した(第6の工程)。これによって、第1の電極における、第2の電極の設けられていない領域である、上記矩形領域に、電気機械変換膜としてのPZT膜を形成した。
上記第6の工程を行うことで形成された電気機械変換膜の形状を、走査電子顕微鏡(SEM)により確認した。詳細には、撮影領域で、形成した電気機械変換膜をSEMで撮影した写真に対し、方眼紙をコピーした透明シートを重ねた。そして、上記PZT前駆体溶液の液滴吐出対象である、第1の電極上の、第2の電極の設けられていない領域である、上記矩形領域に相当する領域内に、該領域に添った形状で、形成された電気機械変換膜が形成されているか否かを確認した。
その結果、電気気機械変換膜が精度良く厚膜化されていることが確認された。
次に、第3の電極として、SrRuO膜(膜厚100nm)、及び白金膜(膜厚100nm)を順にスパッタ成膜した。その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、フォトリソグラフィーでレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ社製)を用いて図1のようなパターンを形成した。これによって、電気機械変換素子を作製した。
作製した電気機械変換素子について、初期の圧電特性、及び100億回後の圧電特性を求めた。
なお、上記「初期」の圧電特性とは、電気機械変換素子について、第1の電極と第3の電極との間に、「100億回後」の圧電特性評価のための電圧を印加する前における、電気機械変換膜の残留分極値を示している。
また、上記「100億回後」の圧電特性とは、以下の意味を示している。すなわち、作製した電気機械変換素子について、第1の電極と第3の電極との電極間に、±15kV/cmの電界強度の電圧を印加する。そして、+15kV/cmの電圧印加後に−15kV/cmの電圧印加を行う一連の電圧印加動作を「1回」として数え、この電圧印加動作を100億回連続して行った後の圧電特性を、上記「100億回後」の圧電特性と称する。
そして、上記「初期」の圧電特性としては、上記「初期」の状態における、電気機械変換素子について、PLZ膜の分極量(P)と印加電界(E)との関係を示すP−Eヒステリシス曲線を測定し、残留分極値Pr1を求めた。
さらに、上記「100億回後」の圧電特性として、上記「100億回後」の状態における電気機械変換素子、及び比較例A1〜比較例Aで作製した比較電気機械変換素子の各々について、PLZ膜の分極量(P)と印加電界(E)との関係を示すP−Eヒステリシス曲線を測定し、残留分極値Pr2を求めた。
そして、初期の状態における残留分極値Pr1に対する、100億回後の状態における残留分極値Pr2の割合(Pr2/Pr1×100)を、100億回後の残留分極値の変化率(%)として求めた。
その結果実施例で作製した電気機械変換素子は、何れも、精度良く厚膜化された電気機械変換膜が形成されていた。また、実施例で作製した電気機械変換素子は、100億回後の残留分極値の変化率についても、低減が図れた。
10 電気機械変換素子
12 第1の電極
14 第2の電極
16 電気機械変換膜
18 第3の電極
36、48 液滴吐出ヘッド
50 インクジェット記録装置
特開2004−47814号公報

Claims (11)

  1. 基板上に、酸化物電極である第1の電極を形成する第1の工程と、
    前記第1の電極上に、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる、パターニングされた第2の電極を形成する第2の工程と、
    前記第2の電極のみを選択的に表面改質して疎水化する第3の工程と、
    前記第1の電極における前記第2の電極の形成されていない領域に向かって、酸化物を主成分とする電気機械変換膜の前駆体溶液の液滴をインクジェット法により吐出して、塗膜を形成する第4の工程と、
    前記第4の工程によって形成された前記塗膜を、加熱により結晶化させて第1の電気機械変換膜を形成する第5の工程と、
    前記第3の工程、前記第4の工程、及び前記第5の工程を、この順に少なくとも1回以上繰り返すことによって、前記第1の電気機械変換膜の積層体としての電気機械変換膜を形成する第6の工程と、
    前記電気機械変換膜上に第3の電極を形成する第7の工程と、
    を備えた電気機械変換素子の製造方法。
  2. 前記第2の電極が、Pt−Rh合金を主成分としてなる請求項1に記載の電気機械変換素子の製造方法。
  3. 前記Pt−Rh合金におけるRhの含有量が1質量%以上10質量%以下である、請求項2に記載の電気機械変換素子の製造方法。
  4. 前記Pt−Rh合金におけるRhの含有量が3質量%以上10質量%以下である請求項2または請求項3に記載の電気機械変換素子の製造方法。
  5. 前記第3の工程では、チオール化合物を用いて前記第2の電極のみを選択的に表面改質する請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電気機械変換素子の製造方法。
  6. 基板と、
    前記基板上に設けられた、酸化物電極である第1の電極と、
    前記第1の電極上にパターニングされて設けられ、白金と、該白金と全率固溶体を形成する金属元素と、の合金を主成分としてなる第2の電極と、
    前記第1の電極上の前記第2の電極の形成されていない領域にインクジェット法により形成され、酸化物を主成分とし、100nmを超える厚みである電気機械変換膜と、
    前記電気機械変換膜上に設けられた第3の電極と、
    を備えたこと特徴とする電気機械変換素子。
  7. 前記第2の電極が、Pt−Rh合金を主成分としてなる請求項6に記載の電気機械変換素子。
  8. 前記Pt−Rh合金におけるRhの含有量が1質量%以上10質量%以下である、請求項7に記載の電気機械変換素子。
  9. 前記Pt−Rh合金におけるRhの含有量が3質量%以上10質量%以下である請求項7に記載の電気機械変換素子。
  10. 請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載の電気機械変換素子を備えた液滴吐出ヘッド。
  11. 請求項10に記載の液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置。
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