JP2012199334A - 電気機械変換素子、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 - Google Patents

電気機械変換素子、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 Download PDF

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善一 秋山
Keiji Ueda
恵司 上田
Takakazu Kihira
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Abstract

【課題】電気機械変換膜を繰り返し駆動させても、安定した圧電特性を得ることが可能な電気機械変換素子、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】基板22、下部電極12と、電気機械変換膜16、及び上部電極18がこの順に積層された構成とされ、下部電極12が、一般式(1):ABOで表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物を主成分とし、電気機械変換膜16が、化学溶液法により形成された、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる。一般式(1)中、Aは、La、Srから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素を示し、Bは、Ni、Al、Mo、Co、Ruから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素を示す。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気機械変換素子、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として使用されるインクジェット記録装置等の液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する加圧室(インク流路、加圧液室、圧力室、吐出室、液室等とも称される)と、加圧室内のインクを加圧する構成と、を備え、インクを加圧することによってノズルからインク滴を吐出させている。
インクを加圧する構成としては、圧電素子が知られている。
この圧電素子としては、基板上に、下部電極層、圧電体層、及び上部電極層を、この順に薄膜形成して積層してなる構成が知られている。下部電極層及び上部電極層は、圧電体層に電圧を印加する電極である。圧電体層は、下部電極及び上部電極によって印加された電圧を機械的な変形に変換する。具体的には、下部電極層及び上部電極層に電圧を印加することで圧電体層に電圧を印加すると、印加電圧に応じて圧電体層が伸縮し、伸縮方向あるいはその方向に交差する方向に変位が生じる。
この圧電体層には、高い圧電特性を有することから、チタン酸ジルコン酸鉛(lead zirconate titanate,PZT)(以下、PZTと称する場合がある)が用いられている。
このような、PZT膜である圧電体層の形成には、蒸着法、スパッタリング法(以下、スパッタ法と略す)、及びChemical Vapor Deposition法(以下、CVD法と略す)等に代表される気相成長法や、化学溶液法(CSD法:Chemical Solution Deposition法)、及び水熱合成法等に代表される液相成長法が用いられている。液相成長法の中でも、CSD法は、組成制御が容易で、再現性よく薄膜を作製しやすく、また製造設備に必要なコストが安く大量生産が可能であることから、広く採用されている。
CSD法は、前駆体溶液を塗布する塗布工程と、塗布工程によって形成された塗膜を焼成する焼成工程と、を含んでいる。PZT膜をCSD法によって形成する場合には、塗布工程において、鉛、ジルコニウム、及びチタンを含む前駆体溶液を下部電極上に塗布し、焼成工程において、前駆体溶液による塗膜を乾燥(乾燥工程)した後に、塗膜に含まれる有機物を熱分解(熱分解工程)させ、熱分解された塗膜を加熱により結晶化(結晶化工程)させる。
ここで、下部電極としては、配向性のよい強誘電体膜が得られるとの理由から、白金電極を用いることが提案されている。下部電極として白金電極を用い、この白金電極上に、CSD法を用いてPZT膜である圧電体層を形成する場合には、上記結晶化工程において、650℃以上750℃以下といった高温で加熱することでPZTを結晶化させて、圧電特性、すなわち機械電気変換特性を示すPZTの結晶膜である圧電体層を得ていた。
しかし、白金電極上にCSD法によりPZT膜である圧電体層を形成する場合、上記結晶化工程における高温の処理によって、PZT構成成分中のPbが酸化鉛として膜外に蒸発し、圧電体層の圧電特性が低下する、といった現象が生じる。このような高温の結晶化工程において鉛が膜外へ抜ける現象は、鉛抜けと称される。このような鉛抜けの現象では、鉛が圧電体層内の酸素を伴って層外へ出るため、圧電体層中に酸素欠陥が発生する問題があった。
このような鉛抜けを抑制するためには、上記結晶化工程における加熱温度の低温化が有効である。
そこで、鉛との反応性が低く、圧電体層として用いられるPZTと同じ結晶構造を有する特定の導電性酸化物を主成分とする酸化物電極膜を、下部電極に用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、下部電極に、特定の導電性酸化物として、ニッケル酸ランタンを主成分とする酸化物電極膜を用いることが記載されている。そして、該特許文献1には、下部電極層にニッケル酸ランタンを用いることで、下部電極に白金を用いた場合に比べて、結晶化工程における加熱温度を500℃に低温化できることが記載されている。
しかしながら、ニッケル酸ランタンを主成分とする酸化物電極膜を下部電極として用い、その上に、CSD法を用いて、PZT膜による圧電体層としての電気機械変換膜を設けた場合には、電気機械変換素子の上部電極と下部電極との電極間に電圧を印加して電気機械変換膜を繰り返し駆動させると、圧電特性が低下するという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電気機械変換膜を繰り返し駆動させても、安定した圧電特性を得ることが可能な電気機械変換素子、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基板と、前記基板上に設けられた下部電極と、前記下部電極上に設けられた電気機械変換膜と、前記電気機械変換膜上に設けられた上部電極と、を備え、前記下部電極が、下記一般式(1)で表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物を主成分とし、前記電気機械変換膜が、化学溶液法により形成された、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなることを特徴とする電気機械変換素子である。
ABO (1)
一般式(1)中、Aは、La、Srから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素を示し、Bは、Ni、Al、Mo、Co、Ruから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素を示す。
また、本発明は、基板上に、一般式(2)ABOで表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物を主成分とする下部電極を形成する第1の工程と、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる電気機械変換膜を、前記下部電極上に化学溶液法によって形成する第2の工程と、前記電気機械変換膜上に上部電極を形成する第3の工程と、
を備えた電気機械変換素子の製造方法である。
本発明によれば、電気機械変換膜を繰り返し駆動させても、安定した圧電特性を得ることができる、という効果を奏する。
図1は、本実施の形態の電気機械変換素子の一の形態を模式的に示した断面図である。 図2は、本実施の形態の電気機械変換素子を用いた液滴吐出ヘッドの一の形態を模式的に示した断面図である。 図3は、本実施の形態の電気機械変換素子を用いた液滴吐出ヘッドの図2とは異なる形態を模式的に示した断面図である。 図4は、本実施の形態の液滴吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一の形態を模式的に示した斜視図である。 図5は、本実施の形態の液滴吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一の形態を模式的に示した断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電気機械変換素子、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置の一の実施形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の電気機械変換素子10は、基板22上に、振動板24、下部電極12、電気機械変換膜16、及び上部電極18をこの順に積層した構成とされている。なお、図1中、14は、下部電極12の表面に付着したアルカンチオール等の自己組織化単分子膜(Self Assembled Monolayer)膜を示している(以下、SAM膜と称する)。
なお、電気機械変換素子10は、基板22上に、振動板24を介さずに、下部電極12、電気機械変換膜16、及び上部電極18をこの順に積層した構成であってもよい。
本実施の形態の電気機械変換素子10では、下部電極12が、下記一般式(1)で表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物(以下、特定導電性酸化物と称する場合がある)を主成分としている。また、電気機械変換膜16が、化学溶液法(CSD法:Chemical Solution Deposition法)(以下、CSD法と称する)により形成された、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTと称する場合がある)を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる。
ABO (1)
上記一般式(1)中、Aは、La、Srから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素を示し、Bは、Ni、Al、Mo、Co、Ruから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素を示す。
なお、本実施の形態において「主成分」とは、含有量が80質量%以上であることを意味する。
また、CSD法とは、詳細は後述するが、原料を溶液化または溶剤に分散する事によって得た前駆体溶液(本実施の形態ではPZT前駆体溶液)を、塗布対象物(本実施の形態では下部電極12上)上に塗布する塗布工程と、該前駆体溶液による塗膜を乾燥する乾燥工程と、該塗膜に含まれる有機物を熱分解させる熱分解工程と、熱分解された塗膜を加熱により結晶化させる結晶化工程と、を経ることによって成膜する方法である。
上記構成としたことによって、本実施形態の電気機械変換素子10では、電気機械変換素子10の下部電極12と上部電極18との電極間に電圧を印加して、電気機械変換膜16を繰り返し駆動させた場合であっても、電気機械変換膜16の圧電特性の低下が抑制され、安定した圧電特性が得られる(詳細後述)。
なお、本実施の形態では、「圧電特性」とは、残留分極値を示している。また、「電気機械変換膜16を繰り返し駆動させたときの圧電特性」とは、電気機械変換膜16を繰り返し駆動させる前の該電気機械変換膜16の残留分極値に対する、電気機械変換膜16を繰り返し駆動させた後の該電気機械変換膜16の残留電極値の変化率を示している。そして、この変化率が低いほど、電気機械変換膜16を繰り返し駆動させたときの圧電特性の劣化が抑制されていること、すなわち圧電特性が安定していること、を示している。
以下、電気機械変換素子10を構成する各層の構成について詳細に説明する。
―基板―
基板22としては、電気機械変換素子10を形成可能な基板であればいかなるものであってもよい。具体的には、基板22としては、シリコン単結晶基板、SiO、金属合金等、作製する素子に応じた基板が挙げられる。これらの中でも、基板22としては、品質安定性にすぐれ、低コストであるシリコン単結晶基板を用いることが好ましい。シリコン単結晶基板の面方位としては、(100)、(110)、(111)と3種あり、基板22として何れの面方位のシリコン単結晶基板を用いてもよいが、(100)、(111)を用いることが好ましく、(100)を用いることがより好ましい。
基板22の厚みとしては、例えば、100μm以上600μm以下の範囲が挙げられる。
―振動板―
電気機械変換素子10を、基板22上に、振動板24を介して、下部電極12、電気機械変換膜16、及び上部電極18をこの順に積層した構成とした場合には、該電気機械変換素子10を用いて構成した液滴吐出ヘッドでは、電気機械変換膜16によって発生した力を受けて振動板24が変形変位することで、液滴吐出ヘッドの圧力室内のインク滴等の液滴が吐出される。このため、振動板24は、液滴の吐出のための振動に耐えうる程度の強度を有することが好ましい。
このような観点から、振動板24としては、Si、SiO、Si等の材料を用いてCVD法(化学的気相成長法)により作製したものが挙げられる。
例えば、電気機械変換膜16の材料として後述するPZTを用いた場合には、振動板24の材料としては、PZTの線膨張係数8×10−6(1/K)に近い線膨張係数である5×10−6(1/K)〜10×10−6(1/K)の線膨張係数を有する材料を用いることが好ましく、7×10−6(1/K)〜9×10−6(1/K)の線膨張係数を有する材料を用いることがより好ましい。
振動板24の膜厚としては、インク滴等の液滴の吐出のための振動及び強度が実現される厚みであればよく、電気機械変換素子10の構成や構成材料によって選択される。具体的には、振動板24の膜厚としては0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.5μm以上3μm以下がより好ましい。振動板24の厚みが上記範囲内とされていることで、電気機械変換素子10を用いて液滴吐出ヘッドを構成するときに圧力室の加工が容易となり、且つ振動板24が変形変位しやすく、インク滴が安定して吐出される。
−下部電極−
下部電極12は、上述のように、上記一般式(1)ABOで表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物(特定導電性酸化物)を主成分としている。
なお、上述のように、一般式(1)中、Aは、La、Srから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素であり、該一般式ABO中のBは、Ni、Al、Mo、Co、Ruから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素である。
本実施の形態の電気機械変換素子10の下部電極12に用いられる特定導電性酸化物は、上述のように、上記一般式(1)ABOで表されるペロブスカイト型導電性酸化物であり、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが上記範囲内のものであれば、いかなるものであってもよい。
このため、この特定導電性酸化物としては、上記条件を満たすものであれば特に限定されないが、該特定導電性酸化物には、ニッケル酸ランタン(LaNiO:以下、LNOと称する場合がある)、コバルト酸ランタンストロンチウム((La,Sr)CoO:以下、LSCOと称する)、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO:以下SROと称する)を用いることが好ましい。
下部電極12を、LNOを主成分とする導電性酸化物で構成した場合には、該導電性酸化物としては、具体的には、LNOと、ニッケルの一部を他の金属で置換した材料、例えば、鉄で置換したLaNiO−LaFeO系材料、アルミニウムで置換したLaNiO−LaAlO系材料、マンガンで置換したLaNiO−LaMnO系材料、コバルトで置換したLaNiO−LaCoO系材料、等が挙げられる。
上記の中でも、下部電極12は、LNOを主成分とする導電性酸化物から構成することが好ましく、LNOのみから構成することが特に好ましい。
なお、LNOは、R−3cの空間群を持ち、菱面体に歪んだペロブスカイト型構造(菱面体晶系:a0=5.461Å(a0=ap)、α=60°、擬立方晶系:a0=3.84Å)を有し、抵抗率が1×10−3(Ω・cm、300K)で、金属的電気伝導性を有する酸化物であって、温度を変化させても金属−絶縁体転移が起こらない材料である。
下部電極12に用いられる、上記特定導電性酸化物としては、擬立方晶系で(100)面に優先配向したペロブスカイト型導電性酸化物を用いることが好ましい。
擬立方晶系で(100)面に優先配向したペロブスカイト型導電性酸化物を、下部電極12に用いることにより、下部電極12は、電極としての役割を有するだけでなく、電気機械変換膜16を(100)面、または(001)面に優先配向させる配向制御層としての役割を兼ねることができる。
ここで、従来では、下部電極12に白金電極を用いており、該白金電極上にCSD法を用いて、PZTを主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる電気機械変換膜16を形成した場合には、該CSD法における結晶化工程の加熱温度を高温とする必要があった。
一方、本実施の形態の電気機械変換素子10では、下部電極12を、上記特定導電性酸化物を主成分とした構成とすることで、該特定導電性酸化物が、電気機械変換膜16を構成するPZTの結晶成長の核形成サイトとしての役割を果たすため、該結晶化工程における加熱温度を、PZTの圧電特性が低下しない程度の温度にまで低温化することができる。このため、PZTの結晶化時の鉛抜けが抑制される。
さらに、下部電極12の主成分である、一般式(1)ABOで表されるペロブスカイト型導電性酸化物の、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率は、従来では1対1となっていた。
一方、本実施の形態の電気機械変換素子10における下部電極12の主成分である特定導電性酸化物、すなわち、一般式(1)ABOで表されるペロブスカイト型導電性酸化物の、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率は、上述のように、1.1以上である。
このため、下部電極12の主成分である特定導電性酸化物の、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率(A/B)を調整する点に着目しなかった場合(すなわち、組成比率A/Bを、本実施の形態の電気機械変換素子10の範囲外とした場合)に比べて、電気機械変換膜16の形成時の結晶化工程における加熱温度の、更なる低下が実現される。
従って、本実施の形態の電気機械変換素子10では、電気機械変換膜16を繰り返し駆動させた場合であっても、圧電特性の劣化が抑制される。
上記効果が奏される理由は明らかとなっていないが、以下のように推測される。しかしながら下記推測によって本実施の形態は限定されない。
下部電極12の主成分である特定導電性酸化物の、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bを1.1以上とし、下部電極12におけるAサイト元素の割合を積極的に増やす(換言すればBサイト元素の割合を積極的に減らす)と、下部電極12を構成する特定導電性酸化物の結晶は、不安定な状態となると考えられる。このような下部電極12上に、CSD法を用いて、PZTを主成分とする電気機械変換膜16を成膜すると、結晶化工程における加熱処理時(アニール処理時)に、下部電極12に含まれる過剰なAサイト元素が電気機械変換膜16側に拡散して該電気機械変換膜16側に取り込まれる。このため、PZTにおけるAサイト元素であるPbの一部が、下部電極12の特定導電性酸化物のAサイト元素によって置換された状態となる。このような、PZTのAサイト元素(Pb)の少なくとも一部の、下部電極12の特定導電性酸化物のAサイト元素(例えば、La)による置換は、PZTの結晶化工程における加熱温度の低温化に寄与すると考えられる。また、上記鉛抜けに対しても程度を軽減させることができると考えられる。
例えば、該特定導電性酸化物として、該組成比率のLNOを用いた場合を説明する。該LNO膜上に、CSD法によってPZTを主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる電気機械変換膜16を形成する。すると、PZTの結晶化工程において、下部電極12中の余剰のLaがPZTに反応し、LNO中のLaが、PZT中に拡散してPZTの結晶構造に取り込まれる。なお、LNOのAサイト元素であるLaは、結晶構造中の元素イオン半径の関係から、PZTのAサイト元素の少なくとも一部に置換可能な元素である。このため、このような現象が生じることは、PLZT(ジルコン酸チタン酸ランタン鉛)といった、PZTのAサイト元素の一部をLaで置換した固溶体が存在することからも推測される。
PZTのPbの少なくとも一部をLaで置換すると、PZTの結晶化工程における加熱温度の低温化が図れ、また、鉛抜けについても抑制効果がある。従って、電気機械変換膜16を繰り返し駆動させた場合であっても、圧電特性の劣化が抑制されると推測される。
また、下部電極12に用いられる上記特定導電性酸化物は、ペロブスカイト型の導電性酸化物であり、該特定導電性酸化物上に形成する電気機械変換膜16に用いられる材料も、同じペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物強誘電体のPZTである。このため、下部電極12上に、CSD法によって、PZTを主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる電気機械変換膜16を形成するときには、下部電極12の結晶構造をなぞって結晶化が進行する。このため、白金電極上に電気機械変換膜16を形成する場合に比べて、低温で結晶化が進行する。このため、電気機械変換膜16形成時の結晶化工程における加熱温度の低温化が図れると考えられる。
下部電極12における、上記一般式(1)中のAサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bは、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて求められる。
また、本実施の形態の電気機械変換素子10において、「下部電極12が、一般式(1)ABOで表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物を主成分とする」とは、下部電極12における、電気機械変換膜16側の表面から、XRFで測定される厚み(深さ)までの領域の組成比率A/Bが該範囲内であることを意味している。具体的には、下部電極12の表面に蛍光X線を照射した際に発生する遷移電子の脱出深さに相当する厚みを意味する。
この下部電極12における、上記一般式(1)中のAサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bは、後述する製造工程において、上記範囲となるように調整される。
下部電極12の厚みは、100nm以上500nm以下であることが好ましい。下部電極12の厚みがこの範囲であると、下部電極12の主成分である上記特定導電性酸化物の結晶性の低下が抑制されるとともに、生産性の低下も抑制される。
―電気機械変換膜―
電気機械変換膜16は、下部電極12と上部電極18とによる電気的入力を機械的な変形に変換する特性を有する。
電気機械変換膜16の材料としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体であればよく、Sr、Nb、Al等を含有していてもよい。
なお、PZTは、ジルコン酸鉛(PbZrO)とチタン酸鉛(PbTiO)の固溶体であり、その比率により特性が異なる。一般的に優れた圧電特性を示す組成は、PbZrOとPbTiOの比率が53:47の割合で、化学式で示すとPb(Zr0.53,Ti0.47)O、一般式ではPZT(53/47)と示される。
電気機械変換膜16の膜厚としては0.5μm以上5μm以下や、1μm以上2μm以下が挙げられる。電気機械変換膜16の膜厚がこの範囲であれば、インク滴を吐出するために十分な電気機械変位が発生し、且つ製造時の工程数の減少が図れる。
―上部電極―
上部電極18としては、Au、Ag等の触媒作用の小さい白金属元素以外の遷移金属からなる材料を用いることが好ましい。なお、上部電極18として、Au、Agのどちらかの材料を用いた場合には、耐熱性の観点から、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptの白金族元素との合金材料を用いることが好ましい。
上部電極18として、AuもしくはAgを含んだ合金材料を用いた場合には、それらの重量比率が20%以上であることが好ましく、40%以上がさらに好ましい。該重量比率が20%以上であると、触媒作用が抑制され、電極表面上へのPbの付着が抑制される。上部電極18の膜厚としては、例えば、0.05μm以上1μm以下や、0.1μm以上0.5μm以下が挙げられる。
上記のように構成された電気機械変換素子10は、基板22上に形成された振動板24上に、下部電極12、電気機械変換膜16、上部電極18をこの順に形成することによって製造される。
具体的には、まず、基板22上に振動板24を形成する。基板22上に振動板24を設ける方法としては、周知の成膜方法が挙げられる。具体的には、真空成膜法(例えばスパッタリング法、MO−CVD法(金属有機化合物を用いた化学的気相成長法)、真空蒸着法、イオンプレーティング法)やゾルゲル法、水熱合成法、AD(エアロゾルデポジション)法、塗布・熱分解法(MOD)などの周知の成膜技術が挙げられる。
次に、基板22上に形成された振動板24上に、下部電極12を形成する(第1の工程)。
この下部電極12の作製には、蒸着法、スパッタリング法(スパッタ法)、Chemical Vapor Deposition法(CVD法:化学溶液堆積法)等に代表される気相成長法、もしくは化学溶液法(CSD法)、水熱合成法、酸化熱分解法等に代表される液相成長法が用いられる。これらの中でも、スパッタリング法や、CSD法を用いることが好ましい。
下部電極12における、上記一般式(1)ABO中のAサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bを、上記範囲(1.1以上)となるように調整する方法としては、下部電極12を形成するときの成膜条件を調整する方法が挙げられる。
この成膜条件の具体的な調整方法としては、例えば、下部電極12の成膜方法として、スパッタ法を用いる場合には、組成比率の異なるターゲットを用いることでAサイト元素とBサイト元素との組成比率を調整する方法や、多元のターゲットにより共スパッタして、そのスパッタレートを個別に調整することにより、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率を調整する方法が挙げられる。
また、下部電極12の成膜方法としてCSD法を用いる場合には、CSD法におけるスピンコーターによる成膜時に用いる塗布液中のAサイト元素とBサイト元素との組成比率を調整する方法が挙げられる。
次に、下部電極12上に電気機械変換膜16を形成する(第2の工程)。
電気機械変換膜16は、CSD法によって下部電極12上に形成される。電気機械変換膜16は、具体的には、鉛、ジルコニウム、及びチタンを含む複合アルコキシド溶液である前駆体溶液(以下、PZT前駆体溶液と称する場合がある)を下部電極12上に塗布する塗布工程と、乾燥工程と、熱分解工程と、結晶化工程と、をこの順に行うことで形成され、この塗布工程から結晶化工程までを繰り返すことで、所望の厚みとされる。
上記塗布工程では、下部電極12上に、PZT前駆体溶液をスピンコートにより塗布する。乾燥工程では、該PZT前駆体による塗膜を、第1の温度で乾燥させる。この第1の温度とは、PZT前駆体溶液中の有機物が熱分解を開始する温度より低い温度を示す。この第1の温度としては、例えば、100℃以上200℃未満が挙げられる。
熱分解工程では、PZT前駆体による塗膜に含まれる有機物を、第1の温度より高い第2の温度で熱分解させる。この第2の温度は、PZT前駆体溶液による塗膜中の有機物が熱分解を開始する温度以上で、且つ有機物が熱分解したPZT前駆体溶液による塗膜の結晶化が進行する温度より低い温度である。この第2の温度としては、例えば、200℃以上が挙げられる。
結晶化工程では、熱分解された塗膜を、該第2の温度より高い第3の温度で加熱して結晶化させる。なお、この結晶化させる処理は、アニール処理や、アニール結晶化処理と称される場合がある。この第3の温度は、有機物の熱分解したPZT前駆体溶液による塗膜の結晶化が進行する温度以上で、且つ結晶化したPZTが分解する温度より低い温度である。
ここで、本実施の形態の電気機械変換素子10では、上述のように、下部電極12が上記特定導電性酸化物を主成分としてなることから、CSD法により電気機械変換膜16を形成するときの、結晶化工程における加熱温度である上記第3の温度を低温とすることができる。
なお、下部電極12上に、パターニングされた電気機械変換膜16を設ける場合には、インクジェット法等を用いて電気機械変換膜16を形成すればよい。具体的には、下地である下部電極12上の、電気機械変換膜16の形成対象領域以外を表面改質させて疎水化し、疎水化してない親水性の領域にインクジェット法を用いて上記PZT前駆体溶液を塗布した後に、上記CSD法を用いて電気機械変換膜16を形成すればよい。
なお、この下部電極12の表面改質には、自己組織化単分子膜であるSAM膜14(SAM:Self−Assembled Monolayer)(図1参照)を用いればよい。なお、このSAM膜14の構成材料は、下部電極12の材料によって調整すればよい。本実施の形態の電気機械変換素子10では、下部電極12が、上記特定導電性酸化物を主成分とすることから、SAM膜14としては、主に有機シラン化合物、ホスホン酸、リン酸エステル、カルボン酸を選定すればよい。
そして、形成したSAM膜14上に、フォトリソグラフィーによりフォトレジストをパターン形成する。そしてさらに、ドライエッチングによりフォトレジストに覆われていない領域のSAM膜14を除去した後に、フォトレジストを除去することでSAM膜14のパターニングを行う。これによって、下部電極12上には、SAM膜14によって覆われた疎水部と、SAM膜14の形成されていない領域である親水部と、が形成される。なお、このSAM膜14の形成処理を、以下では、SAM処理またはSAM膜形成処理と称する場合がある。
そして、この親水部に、上記PZT前駆体溶液を塗布することで、疎水部であるSAM膜14上には該PZT前駆体溶液が塗布されず、下部電極12上のSAM膜14が除去された親水部のみにPZT前駆体溶液が塗布される。そして、塗布されたPZT前駆体溶液について、上述したCSD法による処理(乾燥工程、熱分解工程、結晶化工程)を施すことで、電気機械変換膜16が形成される(図1参照)。
次に、電気機械変換膜16上に上部電極18を形成する。上部電極18の形成には、蒸着法、スパッタリング法(スパッタ法)、Chemical Vapor Deposition法(CVD法:化学溶液堆積法)等に代表される気相成長法、もしくは化学溶液法(CSD法)、水熱合成法、酸化熱分解法等に代表される液相成長法が用いられる。これらの中でも、スパッタリング法や、CSD法を用いることが好ましく、CSD法を用いることがより好ましい。
上記工程を経ることによって、電気機械変換素子10が作製される。
次に、本実施の形態の電気機械変換素子10を用いた液滴吐出ヘッドについて説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る電気機械変換素子10を用いた液滴吐出ヘッド36は、電気機械変換素子10と、密着層46と、振動板24と、シリコン基板である圧力室基板38と、ノズル42が設けられたノズル板40とを有する。密着層46は下部電極12と振動板24との密着力を強めるために設けられた層である。振動板24と圧力室基板38とノズル板40とで圧力室44が形成され、この圧力室44内にインク等の液体が充填されている。なお、図2では、液体供給手段、流路、流体抵抗は省略している。
液滴吐出ヘッド36は、電気機械変換素子10により振動板24を振動させて圧力室44を加圧することで、ノズル板40のノズル42からインク滴等の液滴を吐出する。また、インクジェット記録装置は、画素毎に対応して設けられた液滴吐出ヘッド36が所定の間隔で並べられた液滴吐出ヘッド48(図3参照)により、用紙などの記録媒体に画像形成を行う。
次に、上述した液滴吐出ヘッド36を搭載したインクジェット記録装置の一例について図4及び図5を参照して説明する。
図4、及び図5に示すように、インクジェット記録装置50は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジ93に搭載し、上述した薄膜形成で形成された液滴吐出ヘッド36または液滴吐出ヘッド48からなる記録ヘッド94、記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納する。記録装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット84(或いは給紙トレイでもよい)を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができ、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する、上述した薄膜形成で形成された液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド94を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により記録ヘッド94へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッド94としてここでは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙83を記録ヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び114と、排紙経路を形成するガイド部材115、116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で記録ヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示しない)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
上述したインクジェット記録装置50においては、前述した液滴吐出ヘッド36または液滴吐出ヘッド48を用いた記録ヘッド94を搭載しているので、繰り返し駆動した場合であっても、安定したインク滴吐出特性が得られて、画像品質が向上する。
以下に、本発明の電気機械変換素子について、実施例により説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例A1)
シリコンウェハに熱酸化膜(膜厚1ミクロン)を形成し、チタン膜(膜厚50nm)、白金膜(膜厚200nm)をスパッタ成膜したものを、基板22として用意した。なお、チタン膜は、熱酸化膜と白金膜とを密着する密着層として機能する。また、白金膜は、下部電極であるLNO膜の下層側(基板側)に設けられた金属電極層として機能する。
次に、上記用意した基板上に、下部電極として、LNO(LaNiO)膜をスパッタ成膜した。
なお、下部電極であるLNO膜のスパッタ条件は、下記条件とした。
本実施例では、LNO膜のスパッタ条件は、LaNiOの焼結体(LaとNiとの組成比La/Ni=1.5/1.0=1.5)をターゲットとして用いた。
形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、上述した条件で測定した。
その結果、La/Ni=1.6であった。
次に、該LNO膜上に、CSD法を用いて電気機械変換膜16としてのPZT膜を形成した。
まず、アルカンチオールにCH(CH−SHを用い、濃度0.01モル/l(溶媒:イソプロピルアルコール)溶液に浸漬させ、その後、イソプロピルアルコールで洗浄・乾燥させ、SAM膜を形成した。そして、形成したSAM膜14上に、フォトリソグラフィーによりフォトレジストをパターン形成し、ドライエッチングによりフォトレジストに覆われていない領域のSAM膜を除去した後に、フォトレジストを除去した。これによって、SAM膜のパターニングを行なった。これらの処理によって、下部電極であるLNO膜上には、SAM膜によって覆われた疎水部と、SAM膜の形成されていない領域である親水部と、が形成された。
次に電気機械変換膜としてPZT(53/47)をインクジェットにより成膜した(塗布工程)。PZT前駆体溶液の合成は、出発材料に酢酸鉛三水和物、イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムを用いた。酢酸鉛の結晶水はメトキシエタノールに溶解後、脱水し、化学両論組成に対し鉛量を10モル%過剰にした。これはCSD法の結晶化工程における加熱処理(アニール処理)中のいわゆる鉛抜けによる結晶性低下を防ぐためである。
イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムをメトキシエタノールに溶解し、アルコール交換反応、エステル化反応を進め、先記の酢酸鉛を溶解したメトキシエタノール溶液と混合することでPZT前駆体溶液を合成した。このPZT濃度は0.1モル/lにした。次に、インクジェット塗布装置により、上記工程でパターニングされた親水領域(LNO膜)上に、上記に調整したPZT前駆体溶液を塗布した(塗布工程)。次に、溶媒乾燥のために120℃で熱処理(乾燥工程)を行った後に、有機物の熱分解を行った(熱分解工程)。さらに、加熱による結晶化処理(アニール処理)を酸素雰囲気下で行った(結晶化工程)。
そして、上記SAM膜の形成から結晶化処理までの工程を6回繰り返した。これによって、下部電極であるLNO上に、電気機械変換膜としてのPZT膜を形成した。
次に、上部電極として、SrRuO膜(膜厚100nm)、及び白金膜(膜厚100nm)を順にスパッタ成膜した。その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、フォトリソグラフィーでレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ社製)を用いて図1のようなパターンを形成した。これによって、電気機械変換素子を作製した。
(実施例A2)
上記実施例A1では、電気機械変換膜としてのLNO膜のスパッタ条件は、LaとNiとの組成比La/Ni=1.5のLaNiOの焼結体をターゲットとして用いた。
一方、本実施例A2では、実施例A1でターゲットとして用いた、組成比La/Ni=1.5のLaNiOの焼結体に換えて、組成比La/Ni=1.25/1.0=1.25のLaNiOの焼結体を用いた。この点以外については、実施例A1と同じ製法及び同じ条件で、電気機械変換素子を作製した。
なお、本実施例A2で形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ条件で、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定した。その結果、La/Ni=1.3であった。
(実施例A3)
本実施例A3では、実施例A1でターゲットとして用いた、組成比La/Ni=1.5のLaNiOの焼結体に換えて、組成比La/Ni=1.0/1.0=1.0のLaNiOの焼結体を用いた。この点以外については、実施例A1と同じ製法及び同じ条件で、電気機械変換素子を作製した。
なお、本実施例A3で形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ条件で、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定した。その結果、La/Ni=1.1であった。
(比較例A1)
本比較例A1では、実施例A1でターゲットとして用いた、組成比La/Ni=1.5のLaNiOの焼結体に換えて、組成比La/Ni=1.0/1.25=0.8のLaNiOの焼結体を用いた。この点以外については、実施例A1と同じ製法及び同じ条件で、比較電気機械変換素子を作製した。
なお、本比較例A1で形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ条件で、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定した。その結果、La/Ni=1.0であった。
(比較例A2)
本比較例A2では、実施例A1でターゲットとして用いた、組成比La/Ni=1.5のLaNiOの焼結体に換えて、組成比La/Ni=1.0/1.50=0.67のLaNiOの焼結体を用いた。この2点以外については、実施例A1と同じ製法及び同じ条件で、比較電気機械変換素子を作製した。
なお、本比較例A2で形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ条件で、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定した。
その結果、La/Ni=0.9であった。
(比較例A3)
本比較例A3では、実施例A1で形成した下部電極としてのLNOに換えて、スパッタにより成膜された白金膜を用いた。この点以外については、実施例A1と同じ製法及び同じ条件で、電気機械変換素子を作製した。
―評価―
まず、実施例Aで作製した電気機械変換素子、及び比較例Aで作製した比較電気機械変換素子の各々について、初期の圧電特性、及び100億回後の圧電特性を求めた。
なお、上記「初期」の圧電特性とは、実施例で作製した電気機械変換素子、及び比較例で作製した比較電気機械変換素子の各々について、下部電極と上部電極との間に、「100億回後」の圧電特性評価のための電圧を印加する前における、電気機械変換膜の残留分極値を示している。
また、上記「100億回後」の圧電特性とは、以下の意味を示している。すなわち、実施例で作製した電気機械変換素子、及び比較例で作製した比較電気機械変換素子の各々について、下部電極と上部電極との電極間に、+15kV/cmの電圧印加後に−15kV/cmの電圧印加を行う一連の電圧印加動作を「1回」として数え、この電圧印加動作を100億回連続して行った後の圧電特性を、上記「100億回後」の圧電特性と称する。
そして、上記「初期」の圧電特性としては、上記「初期」の状態における、実施例で作製した電気機械変換素子、及び比較例で作製した比較電気機械変換素子の各々について、PLZ膜の分極量(P)と印加電界(E)との関係を示すP−Eヒステリシス曲線を測定し、残留分極値Pr1を求めた。
さらに、上記「100億回後」の圧電特性として、上記「初期」の状態における、実施例で作製した電気機械変換素子、及び比較例で作製した比較電気機械変換素子の各々について、PLZ膜の分極量(P)と印加電界(E)との関係を示すP−Eヒステリシス曲線を測定し、残留分極値Pr2を求めた。
そして、初期の状態における残留分極値Pr1に対する、100億回後の状態における残留分極値Pr2の割合(Pr2/Pr1×100)を、100億回後の残留分極値の変化率(%)として求めた。結果を表1に示した。
なお、表1中、100億回後の残留分極値の変化率の欄に、マイナス(−)表記で示される値は、初期の状態における残留分極値Pr1に対して、100億回後の状態における残留分極値Pr2が減少していることを示している。
Figure 2012199334
表1に示すように、実施例Aで作製した電気機械変換素子は、比較例Aで作製した比較電気機械変換素子と比較して、100億回後の残留分極値の変化率の低下の抑制が図られていた。このため、実施例Aで作製した電気機械変換素子は、比較例Aで作製した電気機械変換素子と比較して、電気機械変換膜を繰り返し駆動させた場合であっても、圧電特性の低下が抑制されていた。
また、比較例A1及び比較例A2で作製した比較電気機械変換素子における下部電極は、LNOで構成されているが、LaとNiとの組成比率が1.1未満であり、該組成比率が1.1以上である実施例Aに比べて、100億回後の残留分極値の変化率が大きかった。このため、LNOで下部電極を構成した場合であっても、LNOの組成比率であるLa/Niが1.1であることによって、電気機械変換膜を繰り返し駆動させた場合であっても、圧電特性の低下が抑制されていた。
(実施例B1)
シリコンウェハに熱酸化膜(膜厚1ミクロン)を形成し、チタン膜(膜厚50nm)、白金膜(膜厚200nm)をスパッタ成膜したものを、基板として用意した。なお、チタン膜は、熱酸化膜と白金膜とを密着する密着層として機能する。また、白金膜は、下部電極であるLNO膜の下層側(基板側)に設けられた金属電極層として機能する。
次に、上記用意した基板上に、下部電極として、LNO(LaNiO)膜を、CSD法を用いて成膜した。
詳細には、まず、ニッケルアセチルアセトナート2水和物を減圧乾燥してニッケルアセチルアセトナートにした。そして、このニッケルアセチルアセトナートと、イソプロポキシドランタンと、を2−メトキシエタノールに溶解し、130℃で還流することでLNO前駆体溶液(濃度0.1モル/リットル)を調整した。なお、このLNO前駆体溶液におけるLa/Niの組成比は、La/Ni=1.5となるように秤量した。
次に、上記に用意した基板上に、該LNO前駆体溶液をスピンコート法により塗布した。そして、この塗膜について200℃以下で熱処理を行って乾燥させた。次に、有機物の熱分解を行った。さらに、加熱による結晶化処理(アニール処理)を酸素雰囲気下で行った(結晶化工程)。
さらに、該LNO前駆体溶液を塗布してから、溶媒乾燥、熱分解、及び結晶化を行う上記一連の処理を、上記と同じ条件で3回繰り返すことによって、膜厚120nmのLNO膜を、下部電極として形成した。
形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ方法及び同じ条件で測定した。その結果、La/Ni=1.4であった。
次に、該LNO膜上に、実施例A1と同様にして、CSD法を用いて電気機械変換膜16としてのPZT膜を形成した後に、上部電極を形成し、電気機械変換素子を作製した。
(比較例B1)
本比較例B1では、実施例B1で形成した下部電極の形成時に用いた、La/Niの組成比がLa/Ni=1.5となるように秤量したLNO前駆体溶液(濃度0.1モル/リットル)に換えて、La/Niの組成比がLa/Ni=1.0となるように秤量したLNO前駆体溶液(濃度0.1モル/リットル)を用いた。この点以外については、実施例B1と同じ製法及び同じ条件で、比較電気機械変換素子を作製した。
なお、本比較例B1で形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ条件で、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定した。
その結果、La/Ni=0.95であった。
(比較例B2)
本比較例B2では、実施例B1で形成した下部電極の形成時に用いた、La/Niの組成比がLa/Ni=1.5となるように秤量したLNO前駆体溶液(濃度0.1モル/リットル)に換えて、La/Niの組成比がLa/Ni=0.67となるように秤量したLNO前駆体溶液(濃度0.1モル/リットル)を用いた。この点以外については、実施例B1と同じ製法及び同じ条件で、比較電気機械変換素子を作製した。
なお、本比較例B2で形成した下部電極であるLNO膜について、LaとNiとの組成比率(すなわち、一般式(1)ABOのAサイト元素とBサイト元素との組成比率)を、実施例A1と同じ条件で、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定した。
その結果、La/Ni=0.77であった。
―評価―
実施例Bで作製した電気機械変換素子、及び比較例Bで作製した比較電気機械変換素子の各々について、実施例A1と同様にして、初期の状態における残留分極値Pr1に対する、100億回後の状態における残留分極値Pr2の割合(Pr2/Pr1×100)を、100億回後の残留分極値の変化率(%)として求めた。結果を表2に示した。
なお、表2中、100億回後の残留分極値の変化率の欄に、マイナス(−)表記で示される値は、初期の状態における残留分極値Pr1に対して、100億回後の状態における残留分極値Pr2が減少していることを示している。
Figure 2012199334
表2に示すように、実施例Bで作製した電気機械変換素子は、比較例Bで作製した比較電気機械変換素子と比較して、100億回後の残留分極値の変化率の低下の抑制が図られていた。このため、実施例Bで作製した電気機械変換素子は、比較例Bで作製した電気機械変換素子と比較して、電気機械変換膜を繰り返し駆動させた場合であっても、圧電特性の低下が抑制されていた。
また、比較例B1及び比較例B2で作製した比較電気機械変換素子における下部電極は、LNOで構成されているが、LaとNiとの組成比率が1.1未満であり、該組成比率が1.1以上である実施例B1に比べて、100億回後の残留分極値の変化率が大きかった。このため、LNOで下部電極を構成した場合であっても、LNOの組成比率であるLa/Niが1.1であることによって、電気機械変換膜を繰り返し駆動させた場合であっても、圧電特性の低下が抑制されたといえる。
10 電気機械変換素子
12 下部電極
16 電気機械変換膜
18 上部電極
22 基板
36、48 液滴吐出ヘッド
50 インクジェット記録装置
特開2009−54934号公報

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた下部電極と、
    前記下部電極上に設けられた電気機械変換膜と、
    前記電気機械変換膜上に設けられた上部電極と、
    を備え、
    前記下部電極が、下記一般式(1)で表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物を主成分とし、
    前記電気機械変換膜が、化学溶液法により形成された、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなることを特徴とする電気機械変換素子。
    ABO (1)
    (一般式(1)中、Aは、La、Srから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素を示し、Bは、Ni、Al、Mo、Co、Ruから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素を示す。)
  2. 前記一般式(1)で表されるペロブスカイト型導電性酸化物は、LaNiO、((La,Sr)CoO)、またはSrRuOである請求項1に記載の電気機械変換素子。
  3. 前記一般式(1)ABOで表されるペロブスカイト型導電性酸化物が、LaNiOである請求項1または請求項2に記載の電気機械変換素子。
  4. 前記下部電極が、スパッタリング法で成膜されてなる請求項3に記載の電気機械変換素子。
  5. 前記下部電極が、化学溶液法を用いて成膜されてなる請求項3に記載の電気機械変換素子。
  6. 基板上に、下記一般式(2)ABOで表され、Aサイト元素とBサイト元素との組成比率A/Bが1.1以上であるペロブスカイト型導電性酸化物を主成分とする下部電極を形成する第1の工程と、
    チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするペロブスカイト型酸化物強誘電体からなる電気機械変換膜を、前記下部電極上に化学溶液法によって形成する第2の工程と、
    前記電気機械変換膜上に上部電極を形成する第3の工程と、
    を備えた電気機械変換素子の製造方法。
    ABO (2)
    (一般式(2)中、Aは、La、Srから選ばれる少なくとも1種のAサイト元素を示し、Bは、Ni、Al、Mo、Co、Ruから選ばれる少なくとも1種を主成分とするBサイト元素を示す。)
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電気機械変換素子を備えた液滴吐出ヘッド。
  8. 請求項7に記載の液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置。
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