JP5664957B2 - 電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents

電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、並びに、該製造方法に用いる液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置に関するものである。
従来、電気機械変換膜を電極で挟むように構成された電気機械変換素子は、例えばインクジェット記録装置で用いられている。インクジェット記録装置は、騒音が極めて小さく、かつ高速印字が可能であり、更にはインクの自由度があり安価な普通紙を使用できるなど多くの利点があるために、プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置あるいは画像形成装置として広く展開されている。このインクジェット記録装置において使用する液滴吐出装置は、主として、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する吐出室、加圧液室、圧力室、インク流路等を称する液室と、該液室内のインクを吐出するための圧力発生手段とで構成されている。この圧力発生手段として、圧電素子などの電気機械変換素子を用いて吐出室の壁面を形成している振動板を変形変位させることでインク滴を吐出させるピエゾ型の圧力発生手段が知られている。このピエゾ型の圧力発生手段に使用される電気機械変換素子は、下部電極(第1の電極)と、電気機械変換層と、上部電極(第2の電極)とが積層したものからなる。各圧力室にインク吐出の圧力を発生させるのに個別の圧電素子が配置されることになる。電気機械変換層はジルコン酸チタン酸鉛(PZT)セラミックスなどが用いられ、これらは複数の金属酸化物を主成分としているので一般に金属複合酸化物と称される。
ここで、従来における電気機械変換膜の形成方法として、電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式により、電極上の所定部分に前記塗布液を塗布する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
ところが、電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液は、通常のインクジェット記録装置で用いられるインク液に比して粘性が低いので、塗布対象の電極上で速やかに広がって乾燥しやすい。そのため、塗布液を塗布した領域の周縁部が盛り上がり中央部が薄くなるいわゆるコーヒーステイン現象が発生し、均一な膜厚を得るのが難しいという問題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液をノズルから吐出させて電極上に塗布する場合に、均一な膜厚を有する所望パターンの電気機械変換膜を形成することができる電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、並びに、該製造方法に用いる液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式により、第1の電極上の所定部分に前記塗布液を選択的に塗布する塗布工程と、前記第1の電極上に塗布した塗布液の膜を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥させた塗布液の膜を熱分解して結晶化させる結晶化工程とを有し、少なくとも前記塗布工程と前記乾燥工程とを、その順番で複数回繰り返す電気機械変換膜の製造方法であって、複数のノズルが一方向に形成されたノズル列を有する液滴吐出ヘッドを用い、前記塗布工程の第1回目では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と前記第1の電極上の短冊状の塗布対象領域の長手方向とを直交させ、前記液滴吐出ヘッドのノズル列のいずれか一つのノズルを用いて、前記塗布対象領域において前記一つのノズルから連続して吐出した互いに独立した液滴のドット同士が一部重なる程度の間隔で前記液滴を吐出させるように前記塗布液を塗布し、前記塗布工程の第2回目以降では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と前記塗布対象領域の長手方向とを平行にし、前記塗布対象領域において前記ノズル列の複数のノズルから吐出した互いに独立した液滴のドット同士が重ならない程度の間隔で前記液滴を吐出させるように前記塗布液を塗布することを特徴とするものである。
なお、本発明において、前記塗布工程と、前記乾燥工程と、前記結晶化工程中の熱分解処理とを、その順番で複数回繰り返すようにしてもよい。この場合、前記結晶化工程における結晶化処理は、前記塗布工程から熱分解処理までがすべて終了した後に1回だけ行ってもよいし、前記塗布工程から熱分解処理までが所定回数終了するたびに行ってもよい。
また、本発明において、前記電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液は、金属の複合酸化物であるゾルゲル液であってもよい。また、そのゾルゲル液の主成分は化学式ABOで記述される複合酸化物よりなり、AはPb、Ba、Srの1つ以上を示し、BはTi、Zr、Sn、Ni、Zn、Mg、Nbの1つ以上を示すものであってもよい。
また、請求項2の発明は、請求項1の電気機械変換膜の製造方法において、前記塗布工程の第2回目以降では、偶数回目の塗布時と奇数回目の塗布時との間で、前記液滴吐出ヘッドを前記ノズル列の全長の半分のピッチだけ該ノズル列の長手方向にずらして用いることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の電気機械変換膜の製造方法において、前記塗布工程の前に、前記第1の電極上の塗布対象領域の表面を親水面にする第1の表面改質及び前記第1の電極上の塗布対象領域以外の表面を疎水面にする第2の表面改質のいずれか一方の表面改質を行う表面改質工程を、更に有し、少なくとも前記表面改質工程と前記塗布工程と前記乾燥工程とを、その順番で複数回繰り返すことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の電気機械変換膜の製造方法において、前記表面改質工程における前記第2の表面改質は、前記第1の電極上にチオール化合物により成された後、フォトリソグラフィ・エッチング、またはマスクを介した紫外線照射により部分的にチオール化合物を除去するように行うことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、電気機械変換素子の製造方法であって、請求項1乃至4のいずれかの電気機械変換膜の製造方法により、前記第1の電極上に所定膜厚の電気機械変換膜を形成した後、その第1の電極上に形成した電気機械変換膜を挟むように第2の電極を配置する第2電極配置工程を有することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の電気機械変換素子の製造方法において、前記第2電極配置工程は、前記第2の電極を形成するための原料を含む電極用塗布液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式により、前記電気機械変換膜上の所定部分に前記電極用塗布液を塗布する工程を有することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5又は6の電気機械変換素子の製造方法において、前記第1の電極及び前記第2の電極が白金族元素、及びその酸化物、またはこれら数種の積層膜からなることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至4のいずれかの電気機械変換膜の製造方法における前記塗布工程で用いられる液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置であって、複数のノズルが一方向に形成されたノズル列を有し、前記塗布工程の第1回目では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と短冊状の塗布対象領域の長手方向とを直交させ、前記液滴吐出ヘッドのノズル列のいずれか一つのノズルを用いて、前記第1の電極上の塗布対象領域において前記一つのノズルから連続して吐出した互いに独立した液滴のドット同士が一部重なる程度の間隔で前記液滴を吐出させ、前記塗布工程の第2回目以降では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と前記塗布対象領域の長手方向とを平行にし、前記第1の電極上の塗布対象領域において前記ノズル列の複数のノズルから吐出した互いに独立した液滴のドット同士が重ならない程度の間隔で前記液滴を吐出させることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の液滴吐出装置において、前記塗布工程の第2回目以降では、偶数回目の塗布時と奇数回目の塗布時との間で、前記ノズル列の全長の半分のピッチだけ該ノズル列の長手方向にずらすことを特徴とするものである。
本発明によれば、塗布工程の第1回目では、第1の電極上の塗布対象領域においてノズル列の一つのノズルから連続して吐出した互いに独立した液滴のドット同士が一部重なる程度の間隔で液滴を吐出させるように塗布液を塗布する。これにより、塗布対象領域の全体に塗布液を行き渡らせ、その塗布液の周縁部を盛り上がらせるとともに中央部を薄くした土手形状の塗布液の膜を形成して乾燥させる。次に、塗布工程の第2回目以降では、第1の電極上の塗布対象領域においてノズル列の複数のノズルから吐出した互いに独立した液滴のドット同士が重ならない程度の間隔で液滴を吐出させるように塗布液を塗布する。これにより、塗布工程の第1回目で薄くなっている中央部に塗布液を行き渡らせることができるとともに、その塗布液は、塗布工程の第1回目で盛り上がっている周縁部でせき止めることができる。このように塗布対象領域の全体にわたって塗布液の厚さが均一になって状態で乾燥させることができる。よって、電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液をノズルから吐出させて電極上に塗布する場合に、均一な膜厚を有する所望パターンの電気機械変換膜を形成することができるという効果を奏する。
(a)〜(f)は本発明の一実施形態に係る電気機械変換膜の形成を伴う電気機械変換素子の製造方法を示す説明図。 (a)は塗布工程の1回目における液滴塗布ヘッドによるPZT前駆体溶液の液滴の塗布の一例を示す説明図。(b)は塗布工程の2回目以降における液滴塗布ヘッドによるPZT前駆体溶液の液滴の塗布の一例を示す説明図。 塗布工程の2回目以降における液滴の塗布の他の例を示す説明図。 (a)及び(b)は本実施形態において好適な短冊状の塗布対象領域の端部の形状を示す説明図。 (a)及び(b)は塗布対象領域の形状に違いによるPZT前駆体溶液の膜厚分布の違いを示す説明図。 (a)及び(b)は短冊状の塗布対象領域の端部における形状に違いによるPZT前駆体溶液の膜厚分布の違いを示す説明図。 同液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出塗布装置の一構成例を示す斜視図。 実施例で作製したPZT膜のP−Eヒステリシス曲線の一例を示すグラフ。 液滴吐出ヘッドを用いてPZT膜上に上部電極を形成している様子を示す説明図。 (a)はSAM膜を除去した電極露出面における純水の接触角の様子を示す説明図。(b)は、SAM膜を配置したままの表面における純水の接触角の様子を示す説明図。 本実施形態の製造方法で製造した電気機械変換素子(PZT素子)を用いて構成した液吐出ヘッドの一構成例を示す概略構成図。 図11の液吐出ヘッドを複数並べた構成例を示す概略構成図。 本実施形態の製造方法で製造した電気機械変換素子を用いることができる液滴吐出装置の一構成例を示す概略構成図。 同液滴吐出装置の概略透視斜視図。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態では、圧電定数d31の変形を利用した横振動(ベンドモード)型の電気機械変換膜を有する電気機械変換素子を例として説明するが、本発明は、この型の電気機械変換膜に限定されることなく適用可能である。
電気機械変換膜がPZT膜の場合、酢酸鉛三水和物、イソプロポキシドチタン、ノルマルブトキシドジルコニウムを出発材料として合成したPZT前駆体溶液を用いることができる。酢酸鉛の結晶水はメトキシエタノールに溶解した後、脱水する。化学量論的組成に対し鉛量を10モル%過剰にしてある。これは熱処理中のいわゆる鉛抜けによる結晶性低下を防ぐためである。イソプロポキシドチタン、ノルマルブトキシドジルコニウムをメトキシエタノールに溶解し、アルコール交換反応、エステル化反応を進め、上記酢酸鉛を溶解したメトキシエタノール溶液と均一に混合することによりPZT前駆体溶液を合成することができる。このPZT前駆体溶液のPZT濃度は例えば0.1モル/リットルにする。後述の実施例1〜3では、以上の方法で合成したPZT前駆体溶液(実施例では、「PZT前駆体溶液A」として参照する。)を用いた。
また、電気機械変換膜がPZT膜の場合のPZT前駆体溶液は、非特許文献1に記載されている、酢酸鉛、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒としてメトキシエタノールに溶解させ、均一溶液として得るようにしてもよい。
なお、上記PZT前駆体溶液は「ゾルゲル液」とも呼ばれる。
PZTとは、ジルコン酸鉛(PbZrO)とチタン酸鉛(PbTiO)の固溶体で、その比率により特性が異なる。一般的に優れた圧電特性を示す組成はPbZrOとPbTiOの比率が53:47の割合で、化学式で示すとPb(Zr0.53,Ti0.47)O、一般にPZT(53/47)と示される。酢酸鉛、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物の出発材料は、この化学式に従って秤量される。金属アルコキシド化合物は大気中の水分により容易に加水分解してしまうので、前駆体溶液に安定剤としてアセチルアセトン、酢酸、ジエタノールアミンなどの安定化剤を適量、添加してもよい。
PZT以外の複合酸化物としてはチタン酸バリウムなどが挙げられ、この場合はバリウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒に溶解させることでチタン酸バリウム前駆体溶液を作製することも可能である。
また、下地となる基板上の第1の電極の表面に電気機械変換膜としてのパターン化したPZT膜を得る場合、上記溶液を塗布液として液滴吐出方式で塗布することにより塗膜を形成し、溶媒乾燥、熱分解、結晶化の各々の熱処理を施すことでパターン化したPZT膜が得られる。塗膜から結晶化膜への変態には体積収縮が伴うので、クラックフリーな膜を得るには一度の工程で100nm以下の膜厚が得られるようにするのが好ましい。そして、前駆体濃度は、電気機械変換膜の成膜面積とPZT前駆体溶液の塗布量との関係から適正化するように調整するのが好ましい。また、液滴吐出装置の電気機械変換素子として用いる場合、このPZT膜の膜厚は1μm〜2μmが要求される。この膜厚を得るには十数回、工程を繰り返すことになる。
更に、ゾルゲル法によるパターン化した電気機械変換層の形成の場合には、下地となる基板の濡れ性を制御したPZT前駆体溶液の塗り分けをする。これは、非特許文献2に示されているアルカンチオールが特定金属上に自己配列する現象を利用したものであり、まず、基板の白金族金属の表面に、チオールのSAM(Self assembled monolayer)膜を形成する。SAM膜上はアルキル基が配置しているので、疎水性になる。このSAM膜は、例えば周知のフォトリソグラフィ・エッチングにより、フォトレジストを用いてパターニングすることができる。レジスト剥離後も、パターン化SAM膜は残っているので、この部位は疎水性になっている。一方、SAM膜が除去された部位は白金表面が露出しているため、親水性になっている。この表面エネルギーのコントラストを利用してPZT前駆体溶液の塗り分けをすることができる。本実施形態では、上記SAM膜を、PZT前駆体溶液を塗布しない領域に選択的に形成した後、以下に示すように、PZT前駆体溶液の消費量を低減することができる液滴吐出方式による塗工(インクジェット塗工)でPZT前駆体溶液を選択的に塗布している。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気機械変換膜の形成を伴う電気機械変換素子の製造方法を示す説明図である。同図(a)に示す基板11の表面(上面)には、チオールとの反応性に優れた第1の電極としての図示しない白金族金属からなる白金電極が、例えばスパッタ法により形成されている。この基板11の白金電極の表面に、同図(b)に示すようにSAM膜12が形成される。SAM膜12は、アルカンチオール液に基板11をディップして自己配列させることで得られる。本例では、CH(CH)−SHのアルカンチオールの分子を一般的な有機溶媒(アルコール、アセトン、トルエンなど)に所定濃度(例えば、数mol/l)で溶解させたアルカンチオール液を用いた。このアルカンチオール液に基板11を浸漬させ、所定時間後に取り出した後、余剰な分子を溶媒で置換洗浄し乾燥することにより、白金電極の表面にSAM膜12を形成することができる。次に、同図(c)に示すように、フォトリソグラフィーによりフォトレジスト13をパターン形成し、同図(d)に示すようにドライエッチング(例えば、酸素プラズマの照射又はUV光の照射)によりSAM膜12を除去し、加工に用いたフォトレジスト13を除去してSAM膜12のパターニングを終了する。このように形成されたSAM膜12は、純水に対する接触角が例えば92度であり、疎水性を示す。一方、SAM12が除去されて露出した基板11の白金電極の表面は、純水に対する接触角が例えば54度であり、親水性を示す。
次に、同図(e)に示すように、PZT前駆体溶液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式によりPZT前駆体溶液が塗布される。このPZT前駆体溶液の塗布は、疎水部であるSAM膜12上にはPZT膜14が形成されず、SAM膜12を除去された親水部のみにPZT膜14が形成されるように行われる。その後、同図(f)に示すように、溶媒乾燥、熱分解、結晶化の各々の熱処理を施すことで電気機械変換膜15が得られる。
なお、上記図1の方法では、上記図1(b)〜(f)を1回ずつ実行して所定膜厚の電気機械変換膜15を得る場合について示したが、上記図1(b)〜(f)の工程を所定回数(2回以上)繰り返して実行して薄めに設定した電気機械変換膜を多層に重ねて形成し、所定膜厚の電気機械変換膜15を得るようにしてもよい。この場合、電気機械変換膜15のクラックの発生をより確実に防止できる。
また、上記図1の方法では、第1の電極上のPZT前駆体溶液が塗布される所定部分(塗布対象領域)以外の表面をSAM膜12によって疎水面にする表面改質を行っているが、第1の電極の表面が疎水面の場合は、その第1の電極上のPZT前駆体溶液が塗布される所定部分(塗布対象領域)の表面を親水面にする表面改質を行ってもよい。
図2(a)及び(b)は、上記図1(e)の塗布工程を液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を用いて複数回行うときの説明図である。なお、本例では、電気機械変換膜15を形成する領域であるPZT前駆体溶液を塗布対象領域16が長辺と短辺とを有する短冊状(長尺形状)のものである場合について説明する。この塗布対象領域16が、図2(a)に示すように、短辺方向に所定間隔で並ぶように、基板11の表面に複数設定されている。また、本例で用いる液滴吐出ヘッド200は、塗布液の液滴を吐出する複数のノズル孔201が当該ヘッドの長手方向に所定間隔で一列に並ぶように設けられたノズル列を有している。また、本例では、PZT前駆体溶液の塗布中に基板11を移動させてるが基板11を固定配置し、液滴吐出ヘッド200のほうを移動させてもよい。
まず、図2(a)に示す第1回目(1層目)の塗布工程では、基板11上の各塗布対象領域16の長手方向と液滴吐出ヘッド200のノズル列の長手方向とが直交するように、基板11がセットされる。そして、PZT前駆体溶液の塗布を開始する前に、各塗布対象領域16の長手方向の一端部(図示の例では上端部)よりも若干外側(図示の例では若干上方側)の塗布開始位置に、液滴吐出ヘッド200が位置するように、液滴吐出ヘッド200及び基板11が移動する。この状態から、基板11を矢印S方向に移動しながら液滴吐出ヘッド200の各ノズル孔201から吐出する液滴吐出を制御することにより、各塗布対象領域16に対する1層目のPZT前駆体溶液の塗布を行うことができる。この1層目の塗布では、液滴吐出ヘッド200のノズル列の各ノズル孔201のうち、各塗布対象領域16に対応するノズル孔201についてのみPZT前駆体溶液の液滴の吐出を行うように制御される。また、複数の塗布対象領域16はそれぞれ、液滴吐出ヘッド200に形成された複数のノズル孔のいずれかの単一ノズル孔201を用いてPZT前駆体溶液が塗布される。すなわち、一つの塗布対象領域16に対して一つのノズル孔201とが対応している。そして、1層目の塗布は、各塗布対象領域16においてノズル孔201から連続して吐出した互いに独立した液滴のドット17同士が一部重なる程度の間隔で液滴を吐出させるように行われる。これにより、各塗布対象領域16において、塗布対象領域16の全体にPZT前駆体溶液を行き渡らせ、そのPZT前駆体溶液の周縁部を盛り上がらせるとともに中央部を薄くした土手形状のPZT前駆体溶液の膜を形成することができる。この各塗布対象領域16に塗布されたPZT前駆体溶液の膜は、次の第2回目の塗布工程の前に乾燥工程によって乾燥される
次に、図2(a)に示す第2回目(2層目)以降の塗布工程では、基板11上の各塗布対象領域16の長手方向と液滴吐出ヘッド200のノズル列の長手方向とが平行になるように、基板11がセットされる。そして、PZT前駆体溶液の塗布を開始する前に、各塗布対象領域16の並び方向の一端部側(図示の例では上端部)の塗布対象領域よりも若干外側(図示の例では若干上方側)の塗布開始位置に、液滴吐出ヘッド200が位置するように、液滴吐出ヘッド200及び基板11が移動する。この状態から、基板11を矢印S方向に移動しながら液滴吐出ヘッド200の各ノズル孔201から吐出する液滴吐出を制御することにより、各塗布対象領域16に対する2層目以降のPZT前駆体溶液の塗布を行うことができる。この2層目以上の塗布においても、液滴吐出ヘッド200のノズル列の各ノズル孔201のうち、各塗布対象領域16に対応するノズル孔201についてのみPZT前駆体溶液の液滴の吐出を行うように制御される。そして、2層目の塗布は、各塗布対象領域16においてノズル孔201から吐出した互いに独立した液滴のドット17同士が重ならない程度の間隔で液滴を吐出させるように行われる。これにより、各塗布対象領域16において、第1回目の塗布工程で薄くなっている中央部にPZT前駆体溶液を行き渡らせることができるとともに、そのPZT前駆体溶液は、第1回目の塗布工程で盛り上がっている周縁部でせき止めることができる。このように各塗布対象領域16において全体にわたって均一な厚さになったPZT前駆体溶液の膜を形成することができる。このように各塗布対象領域16に形成されたPZT前駆体溶液の膜は、乾燥工程によって乾燥される
図3は、第2回目(2層目)以降の塗布工程における他の塗布例を示す説明図である。なお、図示の例は、複数の塗布対象領域16からなる列が3列ある場合について示している。
第1回目以降の塗布工程を繰り返す場合に、液滴吐出ヘッド200と基板11との間の長手方向の位置関係を変更しないと、例えば各塗布対象領域16の長手方向における一方の端部側の領域(図中の左側半分の領域)16aと、もう一方の端部側の領域(図中の右側半分の領域)16bとの間で、塗布されたPZT前駆体溶液の膜の厚さがばらつくおそれがある。この膜厚のばらつきの原因として、液滴吐出ヘッド200のノズル列の各ノズル孔201から吐出される液滴の吐出量のばらつきが考えられる。すなわち、液滴吐出ヘッド200の長手方向におけるノズル列の一方の端部側のノズル孔(図中の左側半分のノズル孔)201aと、同ノズル列のもう一方の端部側のノズル孔(図中の右側半分のノズル孔)201aとの間で、ノズル孔201から吐出される液滴の吐出量が異なる場合がある。
そこで、図3に示すように、本例の第2回目(2層目)以降の塗布工程では、上記ノズル孔201から吐出される液滴の吐出量のばらつきを考慮し、偶数回目の塗布時と奇数回目の塗布時との間で、液滴吐出ヘッド201を、ノズル列の全長の半分のピッチだけノズル列の長手方向にずらして用いている。なお、図3において、液滴吐出ヘッド201の上方に付している2−1,2−2及び2−3はそれぞれ、第2回目(2層目)の塗布工程における1回目の走査、2回目の走査及び3回目の走査を行っている液滴吐出ヘッド201を示している。また、同図において、液滴吐出ヘッド201の上方に付している3−1,3−2,3−3及び3−4はそれぞれ、第2回目(2層目)の塗布工程における1回目の走査、2回目の走査、3回目の走査及び4回目の走査を行っている液滴吐出ヘッド201であることを示している。
図3において、偶数回目である第2回目(2層目)の塗布工程では、各塗布対象領域16について、塗布対象領域16の左半分の領域16aは、液滴吐出ヘッド201の左半分のノズル孔201aによってPZT前駆体溶液が塗布され、塗布対象領域16の右半分の領域16bは、液滴吐出ヘッド201の右半分のノズル孔201bによってPZT前駆体溶液が塗布される。そして、奇数回目である第3回目(3層目)の塗布工程では、各塗布対象領域16について、塗布対象領域16の左半分の領域16aは、液滴吐出ヘッド201の右半分のノズル孔201bによってPZT前駆体溶液が塗布され、塗布対象領域16の右半分の領域16bは、液滴吐出ヘッド201の左半分のノズル孔201aによってPZT前駆体溶液が塗布される。このように第2回目(2層目)以降の塗布工程では、塗布対象領域16の左半分の領域16a及び右半分の領域16bはそれぞれ、液滴吐出ヘッド201の左半分のノズル孔201a及び右半分のノズル孔201bによって交互にPZT前駆体溶液が塗布される。従って、本例の場合は、液滴吐出ヘッド201のノズル孔201から吐出される液滴の吐出量が長手方向でばらついていた場合でも、各塗布対象領域16において全体にわたって均一な厚さになったPZT前駆体溶液の膜を形成することができる。
図4(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態係る電気機械変換層の製造方法に好適な塗布対象領域の長手方向端部の形状を示す説明図である。前述のように、第1回目(1層目)の塗布工程で塗布対象領域16にPZT前駆体溶液を塗布すると、塗布対象領域16の親水面(第1の電極の表面)とその周面の疎水面との間の接触角のコントラストのため、PZT前駆体溶液は親水面のみに広がる塗布パターンを形成する。また、PZT前駆体溶液は比較的乾燥が速いためコーヒーステイン現象が発生し、塗布対象領域16の周縁部が土手のように盛り上がる。このコーヒーステイン現象によるPZT前駆体溶液の盛り上がりが、塗布対象領域16の長手方向の端部に発生すると、その端部で電気機械変換膜15のクラックが発生しやすくなることがわかった。
そこで、本例では、図4に示すように、塗布対象領域16の長手方向端部を、複数の角部(図示の例では6個以上の角部)16cを有するように構成した。図4(a)の構成例では、塗布対象領域16の長手方向端部に矩形状の凸部を設けることにより、6個の角部16cを形成している。また、図4(b)の構成例では、塗布対象領域16の長手方向端部に矩形状の凹部を設けることにより、6個の角部16cを形成している。このように塗布対象領域16の長手方向端部に複数の角部(好ましくは6個以上の角部)16cを有すると、コーヒーステイン現象によるPZT前駆体溶液の盛り上がりの発生量が減少するので、端部での電気機械変換膜15のクラックの発生を抑制することができる。
図5(a)及び(b)は、塗布対象領域の形状に違いによるPZT前駆体溶液の膜厚分布の違いを示す説明図である。図5(a)のように塗布対象領域16に角部16cが存在すると、その下側のグラフに示すようにコーヒーステイン現象による周縁部のPZT前駆体溶液の盛り上がりの発生量が少ない。一方、図5(b)のように塗布対象領域16が角部のない円形であると、その下側のグラフに示すようにコーヒーステイン現象による周縁部のPZT前駆体溶液の盛り上がりの発生量が多い。実際に、図1で示した製造方法によって、図5(a)の六角形の塗布対象領域16と図5(b)の円形の塗布対象領域16について、表面改質工程、塗布工程、乾燥工程(120°C)及び熱分解工程を行って1回当たり90nmの膜厚のPZT膜を形成し、それらの工程を繰り返して平均膜厚1000nmのPZT膜を形成した。その結果、図5(a)の六角形の塗布対象領域16の場合は、その周縁部の膜厚が中央部の1.5倍程度にとどまり、クラックは発生しなかった。一方、図5(b)の円形の塗布対象領域16の場合は、その周縁部の膜厚が中央部の約3倍程度になりクラックが発生した。
図6(a)及び(b)は、短冊状の塗布対象領域の長手方向端部の形状に違いによるPZT前駆体溶液の膜厚分布の違いを示す説明図である。図6(a)のように塗布対象領域16の長手方向端部に角部16cが存在すると、その下側のグラフに示すようにコーヒーステイン現象による周縁部のPZT前駆体溶液の盛り上がりの発生量が少ない。一方、図6(b)のように塗布対象領域16の長手方向端部が円弧状であると、その下側のグラフに示すようにコーヒーステイン現象による周縁部のPZT前駆体溶液の盛り上がりの発生量が多い。実際に、図1で示した製造方法によって、図6(a)及び(b)の塗布対象領域16について、前述の図5(a)及び(b)と同様にPZT膜を形成したところ、図6(a)の角部を有する塗布対象領域16の端部の場合は、その周縁部の膜厚が中央部と略同じか中央部よりも薄くなり、クラックは発生しなかった。一方、図6(b)の円弧状の塗布対象領域16の端部の場合は、その周縁部の膜厚が中央部よりもかなり厚くなりクラックが発生した。
図7は、上記構成の液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出塗布装置の一構成例を示す斜視図である。液滴吐出ヘッドを搭載した図7に示す液滴吐出塗布装置60によれば、架台61の上に、Y軸駆動手段62が設置してあり、その上に基板63(上記図1における基板11に相当)を搭載するステージ64がY軸方向に駆動できるように設置されている。なお、ステージ64には図示されていない真空、静電気などの吸着手段が付随して設けられており、基板63が固定されている。また、X軸支持部材65にはX軸駆動手段66が取り付けられており、これにZ軸駆動手段67上に搭載されたヘッドベース68が取り付けられており、X軸方向に移動できるようになっている。ヘッドベース68の上には液体を吐出させる液滴吐出ヘッド69が搭載されている。この液滴吐出ヘッド69には図示されていない液体タンクから供給用パイプ70を介して液体(PZT前駆体溶液)が供給される。
次に、上記構成の液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出塗布装置によってPZT前駆体溶液を塗布する工程を含むPZT膜の製造方法のより具体的な実施例について説明する。
[実施例1]
本実施例では、SAM膜12を部分的に形成する表面改質工程(図1(b)〜(d))と、上記構成の液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出塗布装置を用いてPZT前駆体溶液Aを選択的に塗布する塗布工程(図1(e))と、塗布したPZT前駆体溶液Aを所定温度(温度120°C)で乾燥させる乾燥工程と、乾燥したPZT前駆体溶液Aを所定温度(温度500°C)で熱分解する熱分解工程とを1回ずつ行うことにより、基板11の白金電極上に所定パターンからなる90nmの膜を得る。この1層目のPZT前駆体溶液Aの塗布は、前述の図2(a)に示すように、基板11上の塗布対象領域16の長手方向と液滴吐出ヘッド200のノズル列の長手方向とが直交するように基板11をセットし、塗布対象領域16においてノズル孔201から連続して吐出した互いに独立した液滴のドット17同士が一部重なる程度の間隔で液滴を吐出させるように行った。
次に、上記表面改質工程、塗布工程、乾燥工程及び熱分解工程を2回実行することにより2層目を形成した。その結果、基板11の白金電極上に所定パターンからなる合計180nmの膜を得た。この2層目のPZT前駆体溶液Aの塗布は、2回とも、前述の図2(b)に示すように、基板11上の塗布対象領域16の長手方向と液滴吐出ヘッド200のノズル列の長手方向とが平行になるように基板11をセットし、塗布対象領域16においてノズル孔201から吐出した互いに独立した液滴のドット17同士が重ならない程度の間隔で液滴を吐出させるように行った。2層目を形成する2回の塗布では、お互いのドットが接触しないためPZT前駆体溶液Aは全体に平らになるレベリングが行われ、乾燥時に周縁部が盛り上がるコーヒーステイン現象は発生しなかった。また、PZT前駆体溶液Aは比較的乾燥が速いので、2層目の1回目に塗布されたPZT前駆体溶液Aのドットの状態ではすぐに乾燥し、2層目の1回目のPZT前駆体溶液Aのドットの移動はなく、連続して2層目の2回目の塗布が可能である。2層目の2回目の塗布は2層目の1回目の塗布で間引いたドットの位置に塗布されるが、2層目の1回目で塗布されたドットは既に乾燥しているため、ドットの移動は起こらない。
次に、上記2層目について行った表面改質工程、塗布工程、乾燥工程及び熱分解工程を6回繰り返すことにより540nmの膜を得た後、その膜を熱分解して結晶化させる結晶化熱処理(温度700°C)をRTA(急速熱処理)にて行うことにより、基板11の白金電極上にパターン化した電気機械変換膜としてのPZT膜を形成した。その結果、PZT膜にクラックなどの不良は生じなかった。
更にその後、上記2層目について行った表面改質工程、塗布工程、乾燥工程(温度120°C)及び熱分解工程(温度500°C)を6回繰り返した後、結晶化処理を行った。その結果、クラックなどの不良が生じることなく、PZT膜の膜厚は1000nmに達した。このパターン化したPZT膜に白金からなる上部電極(第2に電極)をスパッタリング成膜し、電気特性、電気−機械変換能(圧電定数)の評価を行った。その結果、図8のP(分極)−E(電界強度)のヒステリシス曲線が得られ、PZT膜の比誘電率は1220、誘電損失は0.02、残留分極は19.3μC/cm、抗電界は36.5kV/cmであり、通常のセラミック焼結体と同等の特性を持っていることがわかった。また、電気−機械変換能は電界印加による変形量をレーザードップラー振動計で計測し、シミュレーションによる合わせ込みから算出した。その圧電定数d31は120pm/Vとなり、こちらもセラミック焼結体と同等の値であった。この値は液体吐出ヘッドに用いる圧電素子として十分設計できうる特性値である。
一方、上記白金からなる上部電極(第2に電極)を配置せずに、PZT膜の更なる厚膜化を試みた。すなわち、表面改質工程、塗布工程、乾燥工程(温度120°C)及び熱分解工程(温度500°C)の6回繰り返しとその後の結晶化処理とを、10回繰り返した。その結果、合計膜厚が5μmのパターン化したPZT膜を、クラックなどの欠陥を伴わずに得ることができた。
[実施例2]
本実施例では、上記白金からなる上部電極(第2に電極)の形成に図9に示す液滴吐出装置を用い、基板11の下部電極11a上に形成したPZT膜15上の必要な部分のみに液吐出ヘッド250で白金材料を含む液(白金インク)251を塗布して乾燥させた。他は実施例1と同様に行った。白金材料を含む液(白金インク)251を塗布するときには、PZT前駆体溶液を塗布したときと同様に接触角のコントラストを利用して塗布領域を規定した。上部電極18は短絡を防止するためにPZT膜パターンより小さい領域に塗布する必要があるため、PZT膜15上にも撥水部(疎水面)を設ける必要がある。そのため、本実施例では、白金からなる上部電極18を形成しない部分にレジスト19をパターニングし、その後、液吐出ヘッド250で白金材料を含む液(白金インク)251の塗布を行い、120°Cで白金を乾燥処理した後に、レジスト19を剥離して最終的に250°Cで焼結した。この焼成後の膜厚は0.5μmであり、比抵抗(体積抵抗率)は5×10−6Ω・cmであった。
また、本実施例においても、上記実施例1と同様に、クラックのない所望の膜厚のパターン化した電気機械変換膜としてのPZT膜を形成することができた。
[実施例3]
本実施例では、下部電極(第1の電極)を構成する他の白金族元素の電極膜として、ルテニウム、イリジウム、ロジウムをそれぞれ、チタン密着層を配置した熱酸化膜付きシリコンウェハ上にスパッタリング成膜した。SAM膜12の形成など他の工程は実施例1と同様に行った。また、下部電極(第1の電極)を構成する他の白金族合金の電極膜として、白金−ロジウム(ロジウム濃度は15wt%)もスパッタリング成膜した。更に、イリジウム酸化膜の上にイリジウム金属、または白金膜を配置した試料についても行った。これらの材料で下部電極(第1の電極)を形成したところ、SAM膜12を除去した電極露出面における純水の接触角は、すべての試料において5°以下(完全濡れ)であった(図10(a)参照)。一方、SAM膜12を配置したままの表面における純水の接触角は、すべての試料において90°程度であった(図10(b)参照)
また、本実施例においても、上記実施例1と同様に、クラックのない所望の膜厚のパターン化した電気機械変換膜としてのPZT膜を形成することができ、また、液滴吐出ヘッドにおけるミスト液滴301の回収により、必要なパターン形成部以外にPZT前駆体溶液が塗布されるパターン不良の発生もなかった。
図11は、上記製造方法で製造した電気機械変換素子(PZT素子)40を用いて構成した液吐出ヘッド50の一構成例を示す概略構成図である。図示の例では、液室(圧力室)20aが形成される液室基板となるシリコン基板20上に、振動板30、密着層41及び下部電極(第1の電極)42を積層し、その下部電極(第1の電極)42上の所定部分に、上記簡便な製造方法により、バルクセラミックスと同等の性能を持つ電気機械変換素子(PZT素子)43及び上部電極44をパターン化して形成することができる。その後、シリコン基板20の裏面(図中の下面)からエッチング除去工程により液室21を形成し、ノズル孔21を有するノズル板22を接合することにより、液体吐出ヘッド50を作製することができる。なお、図中には液体供給手段、流路、流体抵抗についての記述は省略した。また、図11の液吐出ヘッド50は、図12に示すように複数個並べるように構成することもできる。
図13は上記製造方法で製造した電気機械変換素子を用いることができる液滴吐出装置の一構成例を示す概略構成図である。また、図14は、同液滴吐出装置の概略透視斜視図である。なお、同図に示す本発明の液滴吐出装置は、上述した本発明の電気機械変換素子の製造方法によって製造された電気機械変換素子を具備する液滴吐出ヘッドを搭載している。同図に示す本発明の液滴吐出装置の一例であるインクジェット記録装置100は、主に、記録装置本体の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ101と、キャリッジ101に搭載した本発明を実施して製造した液滴吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッドからなる記録ヘッド102と、記録ヘッド102へインクを供給するインクカートリッジ103とを含んで構成される印字機構部104を有している。また、装置本体の下方部には前方側から多数枚の用紙105を積載可能な給紙カセット106を抜き差し自在に装着することができ、また用紙105を手差しで給紙するための手差しトレイ107を開倒することができ、給紙カセット106或いは手差しトレイ107から給送される用紙105を取り込み、印字機構部104によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ108に排紙する。印字機構部104は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド109と従ガイドロッド110とでキャリッジ101を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ101にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係る液滴吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッドからなる記録ヘッド102を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ101には記録ヘッド102に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ103を交換可能に装着している。インクカートリッジ103は上方に大気と連通する大気口、下方には記録ヘッド102へインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により記録ヘッド102へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッド102としてここでは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。ここで、キャリッジ101は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド109に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド110に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ101を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ111で回転駆動される駆動プーリ112と従動プーリ113との間にタイミングベルト114を張装し、このタイミングベルト104をキャリッジ101に固定しており、主走査モータ111の正逆回転によりキャリッジ101が往復駆動される。
一方、給紙カセット106にセットした用紙105を記録ヘッド102の下方側に搬送するために、給紙カセット106から用紙105を分離給装する給紙ローラ115及びフリクションパッド116と、用紙105を案内するガイド部材117と、給紙された用紙105を反転させて搬送する搬送ローラ118と、この搬送ローラ118の周面に押し付けられる搬送コロ119及び搬送ローラ118からの用紙105の送り出し角度を規定する先端コロ120とを設けている。搬送ローラ118は副走査モータ121によってギヤ列を介して回転駆動される。そして、キャリッジ101の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ118から送り出された用紙105を記録ヘッド102の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材122を設けている。この印写受け部材122の用紙搬送方向下流側には、用紙105を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ123、拍車124を設け、さらに用紙105を排紙トレイ108に送り出す排紙ローラ125及び拍車126と、排紙経路を形成するガイド部材127,128とを配設している。記録時には、キャリッジ101を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド102を駆動することにより、停止している用紙105にインクを吐出して1行分を記録し、用紙105を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙105の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙105を排紙する。また、キャリッジ101の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド102の吐出不良を回復するための回復装置129を配置している。回復装置129はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ101は印字待機中にはこの回復装置129側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド102をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
以上、本実施形態によれば、塗布工程の第1回目では、第1の電極上の塗布対象領域16においてノズル孔201aから連続して吐出した互いに独立した液滴のドット17同士が一部重なる程度の間隔で液滴を吐出させるように塗布液を塗布する。これにより、塗布対象領域16の全体に塗布液を行き渡らせ、その塗布液の周縁部を盛り上がらせるとともに中央部を薄くした土手形状の塗布液の膜を形成して乾燥させる。次に、塗布工程の第2回目以降では、第1の電極上の塗布対象領域16においてノズル孔201aから吐出した互いに独立した液滴のドット17同士が重ならない程度の間隔で液滴を吐出させるように塗布液を塗布する。これにより、塗布工程の第1回目で薄くなっている中央部に塗布液を行き渡らせることができるとともに、その塗布液は、塗布工程の第1回目で盛り上がっている周縁部でせき止めることができる。このように塗布対象領域の全体にわたって塗布液の厚さが均一になって状態で乾燥させることができる。よって、電気機械変換膜15を形成するための原料を含む塗布液をノズル孔201aから吐出させて電極上に塗布する場合に、均一な膜厚を有する所望パターンの電気機械変換膜15を形成することができる
また、本実施形態によれば、短冊状の塗布対象領域16であり、複数のノズル孔201aが一方向に形成されたノズル列を有する液滴吐出ヘッド201を用いた場合に、前記塗布工程の第1回目では、液滴吐出ヘッド201に形成された複数のノズル孔201aのいずれかの単一ノズルを用いて液滴を吐出させるように塗布液(PZT前駆体溶液)を塗布することにより、短冊状の塗布対象領域16の短手方向へのはみ出しが少なく長手方向の全体にわたって直線状に延在した土手形状の塗布液の膜を形成することができる。また、前記塗布工程の第2回目以降では、液滴吐出ヘッド201に形成された複数のノズル孔201aと塗布対象領域16の長手方向とを平行にし、複数のノズル孔201aそれぞれから複数の液滴を一括吐出させるように塗布液を塗布する。これにより、塗布対象領域16の1層目の土手形状の塗布液の膜の中に、2層目以降の塗布液(PZT前駆体溶液)を効率よく塗布することができる。
また、本実施形態によれば、前記塗布工程の第2回目以降では、偶数回目の塗布時と奇数回目の塗布時との間で、前記液滴吐出ヘッドを前記ノズル列の全長の半分のピッチだけ該ノズル列の長手方向にずらして用いることにより、液滴吐出ヘッド201のノズル孔201から吐出される液滴の吐出量が長手方向でばらついていた場合でも、塗布対象領域16において全体にわたって均一な厚さになったPZT前駆体溶液の膜を形成することができる。
また、本実施形態によれば、前記塗布液(PZT前駆体溶液)を塗布する塗布工程の前に、第1の電極上の塗布液が塗布される所定部分の表面を親水面にする第1の表面改質及び第1の電極上の塗布液が塗布される所定部分以外の表面を疎水面にする第2の表面改質のいずれか一方の表面改質を行っている。この表面改質により、塗布液(PZT前駆体溶液)を塗布したときに、疎水面及び親水面の表面エネルギーのコントラストを利用してPZT前駆体溶液の塗り分けをすることができる。
また、本実施形態によれば、第1の電極上にチオール化合物により成された後、フォトリソグラフィ・エッチング、またはマスクを介した紫外線照射により部分的にチオール化合物を除去することにより、第1の電極上の塗布液が塗布される所定部分以外の表面にPAM膜を形成して確実に疎水面にすることができる。
また、本実施形態によれば、第1の電極上に所定膜厚のパターン化した電気機械変換膜15を形成した後、その第1の電極上に形成した電気機械変換膜15を挟むように第2の電極を配置することにより、高品質の電気機械変換素子を製造できる。しかも、その第2電極配置工程として、第2の電極を形成するための原料を含む電極用塗布液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式により、電気機械変換膜15上の所定部分に前記電極用塗布液を塗布することにより、電気機械変換膜15の表面のみにパターン化した第2の電極を簡易に配置できる。
また、本実施形態によれば、前記第1の電極及び前記第2の電極が白金族元素、及びその酸化物、またはこれら数種の積層膜からなることにより、良好な親水面を有する第1の電極を形成できるとともに、第2の電極については液滴吐出方式を用いて簡易に配置できる。
なお、本発明は上記実施形態や実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載
であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
11 基板
11 下部電極
12 SAM膜
13 フォトレジスト、
14 PZT膜
15 電気機械変換膜
16 塗布対象領域
16a、16b 塗布対象領域の半分
16c 角部
17 塗布液のドット
50 液滴吐出ヘッド
60 液滴吐出塗布装置
69 液滴吐出ヘッド(製造用)
100 インクジェット記録装置
200 液滴吐出ヘッド(製造用)
201 ノズル孔
201a,201b ノズル列の半分
特開2003−297825号公報 特開2006−176385号公報
K.D.Budd, S.K.Dey and D.A.Payne,Proc.Brit.Ceram.Soc.36,107(1985) A.Kumar and G.M.Whitesides, Appl.Phys.Lett.,63,2002(1993)

Claims (9)

  1. 電気機械変換膜を形成するための原料を含む塗布液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式により、第1の電極上の所定部分に前記塗布液を選択的に塗布する塗布工程と、前記第1の電極上に塗布した塗布液の膜を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥させた塗布液の膜を熱分解して結晶化させる結晶化工程とを有し、少なくとも前記塗布工程と前記乾燥工程とを、その順番で複数回繰り返す電気機械変換膜の製造方法であって、
    複数のノズルが一方向に形成されたノズル列を有する液滴吐出ヘッドを用い、
    前記塗布工程の第1回目では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と前記第1の電極上の短冊状の塗布対象領域の長手方向とを直交させ、前記液滴吐出ヘッドのノズル列のいずれか一つのノズルを用いて、前記塗布対象領域において前記一つのノズルから連続して吐出した互いに独立した液滴のドット同士が一部重なる程度の間隔で前記液滴を吐出させるように前記塗布液を塗布し、
    前記塗布工程の第2回目以降では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と前記塗布対象領域の長手方向とを平行にし、前記塗布対象領域において前記ノズル列の複数のノズルから吐出した互いに独立した液滴のドット同士が重ならない程度の間隔で前記液滴を吐出させるように前記塗布液を塗布することを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。
  2. 請求項1の電気機械変換膜の製造方法において、
    前記塗布工程の第2回目以降では、偶数回目の塗布時と奇数回目の塗布時との間で、前記液滴吐出ヘッドを前記ノズル列の全長の半分のピッチだけ該ノズル列の長手方向にずらして用いることを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。
  3. 請求項1又は2の電気機械変換膜の製造方法において、
    前記塗布工程の前に、前記第1の電極上の塗布対象領域の表面を親水面にする第1の表面改質及び前記第1の電極上の塗布対象領域以外の表面を疎水面にする第2の表面改質のいずれか一方の表面改質を行う表面改質工程を、更に有し、
    少なくとも前記表面改質工程と前記塗布工程と前記乾燥工程とを、その順番で複数回繰り返すことを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。
  4. 請求項3の電気機械変換膜の製造方法において、
    前記表面改質工程における前記第2の表面改質は、前記第1の電極上にチオール化合物により成された後、フォトリソグラフィ・エッチング、またはマスクを介した紫外線照射により部分的にチオール化合物を除去するように行うことを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。
  5. 電気機械変換素子の製造方法であって、
    請求項1乃至4のいずれかの電気機械変換膜の製造方法により、前記第1の電極上に所定膜厚の電気機械変換膜を形成した後、その第1の電極上に形成した電気機械変換膜を挟むように第2の電極を配置する第2電極配置工程を有することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  6. 請求項5の電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第2電極配置工程は、前記第2の電極を形成するための原料を含む電極用塗布液の液滴をノズルから吐出させる液滴吐出方式により、前記電気機械変換膜上の所定部分に前記電極用塗布液を塗布する工程を有することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  7. 請求項5又は6の電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第1の電極及び前記第2の電極が白金族元素、及びその酸化物、またはこれら数種の積層膜からなることを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  8. 請求項1乃至4のいずれかの電気機械変換膜の製造方法における前記塗布工程で用いられる液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置であって、
    複数のノズルが一方向に形成されたノズル列を有し、
    前記塗布工程の第1回目では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と短冊状の塗布対象領域の長手方向とを直交させ、前記液滴吐出ヘッドのノズル列のいずれか一つのノズルを用いて、前記第1の電極上の塗布対象領域において前記一つのノズルから連続して吐出した互いに独立した液滴のドット同士が一部重なる程度の間隔で前記液滴を吐出させ、
    前記塗布工程の第2回目以降では、前記液滴吐出ヘッドのノズル列の長手方向と前記塗布対象領域の長手方向とを平行にし、前記第1の電極上の塗布対象領域において前記ノズル列の複数のノズルから吐出した互いに独立した液滴のドット同士が重ならない程度の間隔で前記液滴を吐出させることを特徴とする液滴吐出装置。
  9. 請求項の液滴吐出装置において、
    前記塗布工程の第2回目以降では、偶数回目の塗布時と奇数回目の塗布時との間で、前記ノズル列の全長の半分のピッチだけ該ノズル列の長手方向にずらすことを特徴とする液滴吐出装置。
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