JP5854316B2 - 電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換素子の製造方法 - Google Patents
電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換素子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5854316B2 JP5854316B2 JP2011202321A JP2011202321A JP5854316B2 JP 5854316 B2 JP5854316 B2 JP 5854316B2 JP 2011202321 A JP2011202321 A JP 2011202321A JP 2011202321 A JP2011202321 A JP 2011202321A JP 5854316 B2 JP5854316 B2 JP 5854316B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electromechanical conversion
- film
- conversion film
- electrode
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
上記エッチングがされずに残っている上記PZT溶液の膜の部分にレーザ光が照射されてしまうと、照射された上記PZT溶液の膜が除去されてしまう。所望の膜厚を有する所望のパターンの電気機械変換膜を得ようとする場合、上記熱処理工程までの製造工程を一度行うことで所望の膜厚の電気機械変換膜を得ようとすると上記熱処理工程において所定の温度より高い温度でのレーザ光による熱処理を行って膜全体を乾燥させるので、レーザ光が当たる電気機械変換膜の表面の温度が内部の温度に比べて非常に高くなる。そして、電気機械変換膜の内部全体に温度差分布が形成されてしまい電気機械変換膜にクラックが発生し易くなる。このクラックの発生を軽減するために、上記レーザ光照射による熱処理工程まで終えて形成された電気機械変換膜の上部に上記PZT液を滴下して塗布する塗布工程を行い、所定の温度で上記レーザ光照射による熱処理工程を行う一連の工程を繰り返す。これにより、段階的に電気機械変換膜の膜厚を厚くしながら所望の膜厚を得る。上記レーザ光照射による熱処理工程では、ベース基板の下部電極上の所定部分にレーザ光を照射しながら走査する。この走査手段として、主として2つの走査方法がある。その一つとして、ミラーやレンズ等の光学系部材で構成される走査装置を用いて、固定されたベース基板の下部電極上の所定部分にレーザ光を照射しながら走査する方法がある。この走査方法では、上記レーザ光源や上記走査装置に備わっているミラーやレンズ等の光学系部材に例えば温度収差が生じレーザ光の照射位置が所定の位置からずれることがある。そして、もう一つの走査方法は、レーザ光の照射位置を固定してその照射位置に対してベース基板を設置したステージをXY軸方向の平面内で相対的に走査する方法である。この走査方法では、上記ステージを移動させるための駆動系部材の経時的な変動によってステージの移動した位置が規定の位置からずれることがあり、レーザ光の照射位置が所定の位置からずれることがある。これらの照射位置のずれによって、フォトレジストによって被覆されエッチングがされずに残っている上記PZT溶液の膜の部分にレーザ光が照射されてしまう。そして、照射された上記PZT溶液の膜の部分が除去されてしまうと、電気機械変換膜の上部に滴下された上記塗布液が、レーザ光照射によって除去された上記PZT溶液の膜の部分の跡に現われる下部電極上にまで広がってしまう。このため、電気機械変換膜のパターン形状が変わったり、広がった上記塗布液の液量分に相当する膜厚分、形成された電気機械変換膜の全体の膜厚が薄くなったりする。そこで、上記塗布液の膜の部分のみにレーザ光を正確に一定速度で走査し照射する必要がある。
以上により、電気機械変換膜のパターン形状の変化や膜厚の変化を抑えるため、レーザ光の照射精度及び走査精度が求められ、高精度なレーザ光源や走査装置が必要となる。これにより、製造コストが高くなっていた。
(態様A)
熱処理工程では、電気機械変換膜液の膜の形状に合わせて形成され、かつレーザ光を通過させる透過領域と、電気機械変換膜液の膜以外に対してはレーザ光を遮光する遮光領域とを有するマスクを用い、電気機械変換膜液の膜の形状に透過領域の形状を合わせ、かつ電気機械変換膜液の膜以外の形状に遮光領域の形状を合わせてマスクを設置し、少なくとも透過領域を含むようにレーザ光を照射する。これによれば、上記実施形態について説明したように、熱処理工程においてPZT前駆体溶液16の膜の形状に透過領域14−1の形状を合わせ、かつPZT前駆体溶液16の膜以外の形状に遮光領域14−2の形状を合わせてマスク14を設置する。そして、レーザ光18がガラスマスク14の少なくとも透過領域14−1を含むようにPZT前駆体溶液16に照射される。このとき、レーザ光18はガラスマスク14の遮光領域14−2によって遮光され、白金電極の表面上のSAM膜12には照射されない。このため、レーザ光源や走査装置に備わっているミラーやレンズ等の光学系部材に例えば温度収差が生じたり、基板及びガラスマスク14を共に移動走査する駆動系部材に経時的な変動が生じたりして、レーザ光18の照射位置が所定の位置からずれたとしても、SAM膜12が除去されることがなく、PZT前駆体溶液16の膜の形状も変化しない。これにより、ガラスマスク上から照射するだけでよく、高精度なレーザ光源や走査装置が不要となり、製造コストを低く抑えられる。
(態様B)
(態様A)において、レーザ光の照射走査の方向は一方向である。これによれば、上記実施形態について説明したように、レーザ光の照射の走査方向を双方向にしたとき、一方向から他方向へ方向が切り換わるレーザ光の照射走査変曲点に一時的に集中してレーザ光が照射されることで生じるクラックを防止することができる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)のいずれかにおいて、塗布工程及び熱処理工程の各工程を繰り返して所望の膜厚の電気機械変換膜を製造するとき、各熱処理工程で用いるマスクは同じものである。これによれば、上記実施形態について説明したように、所望の膜厚の電気機械変換膜を得るために一連の製造工程を繰り返し行うとき、各熱処理工程ではガラスマスク14を共通に用いることで、製造コストを低く抑えることができる。
(態様D)
(態様A)〜(態様C)の電気機械変換膜の製造方法により、第1の電極上に所定膜厚の電気機械変換膜を形成した後、その第1の電極上に形成した電気機械変換膜を挟むように第2の電極を配置する第2電極配置工程を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、第1の電極上に所定膜厚のパターン化した電気機械変換膜を形成した後、その第1の電極上に形成した電気機械変換膜を挟むように第2の電極を配置することにより、高品質の電気機械変換素子を製造できる。
12 SAM膜
13 フォトレジスト
14 ガラスマスク
14−1 透過領域
14−2 遮光領域
15 液滴吐出ヘッド
16 PZT前駆体溶液
17 電気機械変換膜
18 レーザ光
18−1 レーザ光照射スポット
19 熱処理後の電気機械変換膜
100 インクジェット記録装置
Claims (4)
- 基板上に形成されている第1の電極上に自己組織化単分子膜を形成する自己組織化単分子膜形成工程と、形成された前記自己組織化単分子膜上に所定のパターンに形成されたフォトレジストを設置し、前記フォトレジストで被覆されずに剥き出しになっている部分に形成された前記自己組織化単分子膜をエッチングで除去するエッチング工程と、前記フォトレジストを取り除き前記エッチング工程によりエッチングされた跡の第1の電極上の部分に電気機械変換膜を形成するための原料を含む電気機械変換膜液を塗布する塗布工程と、第1の電極上の前記電気機械変換膜液の膜にレーザ光を照射しながら走査して熱処理を行う熱処理工程とを有する電気機械変換膜の製造方法において、
前記熱処理工程では、前記電気機械変換膜液の膜の形状に合わせて形成され、かつ前記レーザ光を通過させる透過領域と、前記電気機械変換膜液の膜以外に対しては前記レーザ光を遮光する遮光領域とを有するマスクを用い、前記電気機械変換膜液の膜の形状に前記透過領域の形状を合わせ、かつ前記電気機械変換膜液の膜以外の形状に前記遮光領域の形状を合わせて前記マスクを設置し、少なくとも前記透過領域を含むように前記レーザ光を照射することを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。 - 請求項1記載の電気機械変換膜の製造方法において、
走査方向は一方向であることを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の電気機械変換膜の製造方法において、
前記塗布工程及び前記熱処理工程の各工程を繰り返して所望の膜厚の電気機械変換膜を製造するとき、前記各熱処理工程で用いる前記マスクは同じものであることを特徴とする電気機械変換膜の製造方法。 - 電気機械変換素子の製造方法であって、
請求項1〜3のいずれかに記載の電気機械変換膜の製造方法により、前記第1の電極上に所定膜厚の電気機械変換膜を形成した後、その第1の電極上に形成した電気機械変換膜を挟むように第2の電極を配置する第2電極配置工程を有することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011202321A JP5854316B2 (ja) | 2011-09-15 | 2011-09-15 | 電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011202321A JP5854316B2 (ja) | 2011-09-15 | 2011-09-15 | 電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013065631A JP2013065631A (ja) | 2013-04-11 |
JP5854316B2 true JP5854316B2 (ja) | 2016-02-09 |
Family
ID=48188897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011202321A Expired - Fee Related JP5854316B2 (ja) | 2011-09-15 | 2011-09-15 | 電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5854316B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003174147A (ja) * | 2001-12-04 | 2003-06-20 | Sony Corp | 半導体製造方法および強誘電体メモリ素子 |
JP2006019443A (ja) * | 2004-06-30 | 2006-01-19 | Fujitsu Ltd | 薄膜キャパシタ、これを用いた半導体装置、および薄膜キャパシタの製造方法 |
JP5585209B2 (ja) * | 2009-05-28 | 2014-09-10 | 株式会社リコー | 電気機械変換素子の製造方法、該製造方法により製造した電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 |
JP5724168B2 (ja) * | 2009-10-21 | 2015-05-27 | 株式会社リコー | 電気−機械変換素子とその製造方法、及び電気−機械変換素子を有する液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置 |
JP5884272B2 (ja) * | 2011-02-18 | 2016-03-15 | 株式会社リコー | 薄膜製造方法 |
-
2011
- 2011-09-15 JP JP2011202321A patent/JP5854316B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013065631A (ja) | 2013-04-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5423414B2 (ja) | 電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換膜、電気機械変換膜群、電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、電気機械変換素子群、液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置 | |
JP5724490B2 (ja) | 圧電アクチュエータおよびその作製方法、液体吐出ヘッドおよび記録装置 | |
JP2013065832A (ja) | 電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、該製造方法により製造した電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP6332738B2 (ja) | アクチュエータ及びその製造方法、並びに、そのアクチュエータを備えた液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び画像形成装置 | |
JP2013225671A (ja) | 薄膜製造装置、電気−機械変換素子、液体吐出ヘッド、画像形成装置および薄膜製造方法 | |
JP2013065633A (ja) | 電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、該製造方法により製造した電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP5884272B2 (ja) | 薄膜製造方法 | |
JP2013063371A (ja) | 薄膜製造装置のアライメント調整方法、薄膜製造装置、該薄膜製造装置により製造した電気機械変換膜、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP6015014B2 (ja) | 薄膜形成方法、薄膜形成装置、電気−機械変換素子の形成方法、および液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP5854316B2 (ja) | 電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換素子の製造方法 | |
JP5736829B2 (ja) | 電気機械変換素子の製造方法、この製造方法により製造された電気機械変換素子、及びこれを用いたインクジェットヘッド並びにインクジェット記録装置 | |
JP2012059903A (ja) | 電気機械変換部材、液体吐出ヘッド及び画像形成装置 | |
JP5736819B2 (ja) | 電気機械変換膜の作製方法及び電気機械変換素子の作製方法 | |
JP5831798B2 (ja) | 電気機械変換膜の製造方法 | |
JP6146655B2 (ja) | 膜の形成方法、電気機械変換素子の製造方法、及び液滴吐出装置 | |
JP5664957B2 (ja) | 電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP5674104B2 (ja) | 電気機械変換膜の製造方法、電気機械変換素子の製造方法、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP2012186278A (ja) | 電気機械変換膜の製造方法及び電気機械変換膜 | |
JP2013146657A (ja) | 膜パターンの製造方法、電気−機械変換膜、電気−機械変換素子、液体吐出ヘッドおよび画像形成装置 | |
JP5857548B2 (ja) | 薄膜製造方法、電気機械変換素子の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP5988128B2 (ja) | 薄膜製造装置及び電気機械変換膜の製造方法 | |
JP2013225669A (ja) | 圧電体膜の製造方法、圧電体膜、電気―機械変換素子の製造方法、および、液体吐出ヘッド、インクジェットプリンタ。 | |
JP6098934B2 (ja) | 電気機械変換膜の製造装置及びその製造方法 | |
JP6142586B2 (ja) | 圧電膜の製造方法、圧電素子の製造方法 | |
JP6194686B2 (ja) | 圧電体膜の製造方法、電気―機械変換素子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140812 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150528 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150529 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150721 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150828 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151021 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151126 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5854316 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |