JP5678414B2 - 黒鉛負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 - Google Patents

黒鉛負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、黒鉛を含む負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池に関する。具体的には、タップ密度が高く、かつ、微粉量の少ない黒鉛負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、高容量の二次電池が必要になっている。特に、ニッケル・カドミウム、ニッケル・水素電池に比べ、よりエネルギー密度の高い非水溶媒系リチウム二次電池が注目されている。従来、電池の高容量化は広く検討されていたが、電池に要求される性能も高度化しており、さらなる高容量化が望まれている。
リチウム二次電池の負極材料として、これまで金属や黒鉛などが検討されている。近年では、高容量化、高効率でサイクル特性に優れるという点で黒鉛が広く用いられている。高容量化が求められる中で、タップ密度の高い粒子状の黒鉛は、活物質の充填密度を向上することができるという点で優れている。そして、粒子状の黒鉛を含む負極材料を、簡便に、安定して製造する方法を確立することが求められている。
こうした中で、特許文献1には、フリーカーボン含有量0.3重量%以下のタールやピッチを400〜600℃で熱処理して得られたバルクメソフェーズカーボンを高速粉砕及び/又は剪断粉砕を行って粉砕し、その後、焼成、黒鉛化することにより、高度に異方性が発達し、放電容量が350mAh/g以上の、黒鉛負極材料が得られることが記載されている。
また特許文献2には、フリーカーボン含有量が1重量%以下のタールやピッチを400〜900℃で熱処理して得たバルクメソフェーズを粉砕、焼成、黒鉛化することにより、層間距離d0020.3360nm以下、タップ密度1.2g/cm3以上、放電容量348〜360mAh/gの黒鉛負極材料が得られることが記載されている。
特開2001−316105号公報 特開2002−47006号公報
リチウム二次電池の高容量化においては、活物質の充填密度の向上だけでなく、電解液との過剰な反応を抑制し、不可逆容量を低減させるために微粉量を減らすことや、高密度にするための圧延による粒子破壊を抑制するために、黒鉛負極材料1g当たりに含まれる粒子の平均総個数を減らすことが重要となっている。
しかしながら、特許文献1や2に記載されているように、従来の粒子状の黒鉛負極材料では、活物質の充填密度を向上させるためにタップ密度の高い粒子状の黒鉛を製造する際に、高速粉砕等によって黒鉛を粉砕し、その後分級して黒鉛負極材料を得ているので、粉砕及び分級により微粉が大量に発生してしまうという問題があった。更に、黒鉛負極材料1g当たりに含まれる粒子の平均総個数が多くなってしまい、この黒鉛負極材料は、高密度化のために電極を圧延する工程において、粒子状の黒鉛が壊れ易いという問題があった。更に、これらのタップ密度の高い黒鉛負極材料の製造は、多くの工程を必要とするため、コストが高いという問題もあった。
本発明は上記の課題に鑑みて創案されたものである。即ち、本発明は、タップ密度が高く、1g当たりに含まれる粒子の平均総個数が少なく、微粉量が少ないリチウム二次電池用黒鉛負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行なった。その結果、タップ密度が高く、1g当たりに含まれる粒子の平均総個数が少なく、微粉量の少ない黒鉛負極材料を安定して効率的に製造できる方法を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、キノリン不溶分が20質量%以下のピッチ原料を出発材料として用い、出発材料を熱処理する工程と、熱処理後の材料を球形化処理する工程と、球形化処理後の材料を粉砕及び焼成する工程と、場合により焼成を終えた材料を黒鉛化する工程とを含む、リチウム二次電池用黒鉛負極材料の製造方法である。
また、本発明は、上記製造方法で製造されたリチウム二次電池用黒鉛負極材料である。
また、本発明は、上記リチウム二次電池用負極材料を含有するリチウム二次電池である。
本発明によれば、タップ密度が高く、1g当たりに含まれる粒子の平均総個数が少なく、微粉量が少ない黒鉛負極材料を得ることができ、高充填密度化が可能であり、且つ、不可逆容量の少ない優れたリチウム二次電池を実現することができる。
また、本発明の製造方法によれば、黒鉛負極材料を効率よく安定して製造することができるため、工業上非常に有用である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における本発明の変形態様も実施することができる。
[1.製造方法]
本発明の黒鉛負極材料の製造方法は、キノリン不溶分が20質量%以下のピッチ原料を出発材料として用い、出発材料を熱処理する工程と、熱処理した材料を球形化処理する工程と、球形化した材料を焼成する工程と、場合により焼成を終えた後の材料を黒鉛化する工程とを含む。
本発明の製造方法によれば、キノリン不溶分が20質量%以下に低減されたピッチ原料を出発材料として選択すると共に、これを焼成し、場合により焼成を終えた後の材料を黒鉛化する工程に先立って、球形化処理を行うことによって、タップ密度が高く、1g当たりに含まれる粒子の平均総個数が少なく、微粉量の少ない黒鉛負極材料を得ることができる。
以下、本発明の製造方法の各工程について、それぞれ詳細に説明する。
(出発材料の選択)
本明細書においてピッチ原料とは、ピッチ及びそれに順ずるものを含む意味であり、適当な処理を行なうことによって黒鉛化することができるものをいう。
ピッチ原料としては、例えばタールや重質油やピッチなどが挙げられる。
タールの具体例としては、コールタール、石油系タールなどが挙げられる。重質油の具体例としては、石油系重質油の接触分解油、熱分解油、常圧残油、減圧残油などが挙げられる。ピッチの具体例としては、コールタールピッチ、石油系ピッチ、合成ピッチなどが挙げられる。これらの中でも、芳香族炭化水素を多く含むコールタールピッチが好ましい。これらのピッチ原料は、何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の比率で任意に組み合わせて用いても良い。
出発材料としては、上述のピッチ原料であって、ピッチ原料中に含まれるキノリン不溶分の含有量が0.000〜20.000質量%、好ましくは0.001〜10.000質量%、更に好ましくは0.002〜7.000質量%の範囲であるものを用いる。
キノリン不溶分とは、コールタールなどのピッチ原料中に微量に含まれるサブミクロン単位の炭素粒子や極微小なスラッジ等であり、これが多すぎると黒鉛化過程での結晶性向上を著しく阻害し、黒鉛化後の放電容量の著しい低下を招く。なお、キノリン不溶分の測定方法としては、例えばJIS K2425に規定された方法を用いることができる。
本発明の効果を妨げない限り、出発材料として上述のピッチ原料に加え、各種の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を併用しても良い。
(熱処理)
まず、選択したピッチ原料を出発材料として用いて、熱処理を施し、黒鉛結晶の前駆体であるバルクメソフェーズ(熱処理した黒鉛結晶前駆体。以下、「熱処理黒鉛結晶前駆体」という)を得る。この熱処理黒鉛結晶前駆体を粉砕後、焼成等の再熱処理する際に、その一部又は全部が溶融するが、ここで熱処理によって揮発分の含量を調整しておくことにより、その溶融状態を適切に制御することができる。なお、熱処理黒鉛結晶前駆体に含まれる揮発分としては、通常、水素、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン等が挙げられる。
熱処理の際の温度条件は、好ましくは400〜600℃、より好ましくは450〜510℃である。熱処理の温度が400℃未満であると揮発分が多くなるため、大気中で安全に熱処理黒鉛結晶前駆体の粉砕が行ない難くなる一方で、600℃を超えると黒鉛結晶が過度に発達してしまい、後に球形化処理を施した場合でも高タップ密度の黒鉛負極材料を得ることが困難となる。
また、熱処理を行なう時間は、好ましくは1〜48時間、より好ましくは10〜24時間である。熱処理の時間が1時間未満であると不均一な熱処理黒鉛結晶前駆体となり不適切である一方で、48時間を超えると生産性が良好ではなくなり、処理費用が高くなり、製造上難しい。
なお、熱処理の温度及び累積時間が上記の範囲内であれば、複数回に分けて熱処理を行なっても良い。
熱処理を行なう際には、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、又は、ピッチ原料から発生する揮発分雰囲気下で行なうことが好ましい。
熱処理に用いる装置としては、特に制限はないが、例えば、シャトル炉、トンネル炉、電気炉、オートクレーブ等の反応槽、コーカー(コークス製造の熱処理槽)などを用いることができる。熱処理時には、必要に応じて炉内等で攪拌を行なっても良い。
熱処理によって得られる熱処理黒鉛結晶前駆体の揮発分の含有量(VM:Volatile Matter)は、好ましくは4〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%である。揮発分が4質量%未満であると、粉砕時に粒子が針状に割れ、タップ密度の低下を招き易く、揮発分が30質量%を超えると、揮発分が多いため大気中で安全に粉砕を行ない難い。
(粉砕)
次に、熱処理によって得られた熱処理黒鉛結晶前駆体を粉砕する。熱処理により大きな単位で同一方向に並びかけている熱処理黒鉛結晶前駆体の結晶を微細化するためである。
なお、通常の粉砕とは、物質に力を加えて、その大きさを減少させ、物質の粒径や粒度分布等を調節する操作をいう。
粉砕は、粉砕後の熱処理黒鉛結晶前駆体の粒度が、好ましくは1〜2000μm、より好ましくは5〜1000μm中でも好ましくは5〜500μm、より好ましくは5〜200μm、特に好ましくは5〜50μmとなるように行なう。上記粒度が1μm未満では、粉砕中若しくは粉砕後に熱処理した黒鉛結晶前駆体の表面が空気と触れることで酸化し、黒鉛化過程での結晶性の向上が阻害され、黒鉛化後の放電容量の低下を招くことがある。一方、上記粒度が5000μmを超えると、粉砕による微細化効果が薄れ結晶が配向し易くなり、黒鉛材料を用いた電極の活物質配向比が低くなり、電池充電時の電極膨張を抑制し難くなる。
粒度とは、例えばレーザー回折/散乱法粒度分布測定による体積基準の粒度分布から得られる50%粒径(d50)をいう。
粉砕に用いる装置は、特に制限はないが、例えば、粗粉砕機としてはジョークラッシャー、衝撃式クラッシャー、コーンクラッシャー等が挙げられ、中間粉砕機としてはロールクラッシャー、ハンマーミル等が挙げられ、微粉砕機としてはターボミル、ボールミル、振動ミル、ピンミル、攪拌ミル、ジェットミル等が挙げられる。
(球形化処理)
粉砕後の熱処理黒鉛結晶前駆体を球形化処理する。これにより、焼成後の黒鉛粒子のタップ密度が向上する。
本明細書において球形化処理とは、通常の粒径制御のための粉砕処理とは異なり、意図的に粒子の球形化を目的として行う処理をいう。具体的には、球形化処理とは、衝撃力を主体に粒子の相互作用も含めた圧縮、摩擦、剪断力等の機械的作用を繰返し粒子に与える処理を行うことをいい、球形化処理を行うことにより、少なくとも平均円形度及び1g当たりの粒子の平均総個数が特定の値を有するように黒鉛負極材料を処理することをいう。
球形化処理を行う装置としては、例えばケーシング内部に多数のブレードを設置した高速回転ローターを備えた装置を使用することができ、このような装置としては、例えばハイブリダイゼーション(奈良機械製作所製)等が挙げられる。この装置を使用して、粉砕後の黒鉛結晶前駆体に対して衝撃圧縮、摩擦、剪断等の機械的作用を与えて、粉砕しながら表面処理を行い、更に気流式分級機等を用いて分級する一連の操作を任意の回数繰り返すこの操作は、球形化処理の一例であり、装置及び操作は、これに限定されることなく、球形化処理することが可能である。
(焼成)
次に、球形化処理された熱処理黒鉛結晶前駆体を焼成する。本発明においては、焼成された熱処理黒鉛結晶前駆体を黒鉛結晶前駆体という。
焼成は、熱処理黒鉛結晶前駆体の揮発分を完全に除去するために行う。
焼成を行なう際の温度は、好ましくは800〜2000℃、より好ましくは1000〜1500℃である。温度が800℃未満であると、揮発分が完全に除去され難くなる。一方、温度が2000℃を超えると、焼成設備に費用が掛かる場合がある。
焼成を行なう時に、温度を上記範囲に保持する保持時間は特に制限されないが、30分以上、72時間以下である。
焼成は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、又は、熱処理黒鉛結晶前駆体から発生するガスによる非酸化性雰囲気下で行なう。また、黒鉛化工程が必要な場合には、製造工程の簡略化のため、焼成工程を組み込まずに、直接黒鉛化を行なうことも可能である。
焼成に用いる装置としては特に制限はないが、例えば、シャトル炉、トンネル炉、電気炉、リードハンマー炉、ロータリーキルン等を用いることができる。
(黒鉛化)
焼成を行なった黒鉛結晶前駆体は、場合により次に黒鉛化を行っても良い。
黒鉛化は、電池評価における放電容量を大きくするために、黒鉛負極材料の結晶性を向上させるために行う。
したがって、材料を使用する目的に併せて、黒鉛化を実施すれば良く、焼成のみだけでも本発明の黒鉛負極材料を得ることができる。
黒鉛化を行なう際の温度は、好ましく2000〜3200℃、より好ましくは3000〜3100℃である。黒鉛化の温度が3200℃を超えると、電池の可逆容量が小さくなる虞があり、高容量な電池を作り難い。また、黒鉛化の温度が2000℃未満であると、黒鉛の昇華量が多くなり易い。
黒鉛化を行なう時に保持時間は特に制限されないが、通常1分よりも長い時間であり、72時間以下である。
黒鉛化は、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下、又は、焼成した黒鉛結晶前駆体から発生するガスによる非酸化性雰囲気下で行なう。
黒鉛化に使用する装置としては特に制限はないが、例えば、直接通電炉、アチソン炉、間接通電式として抵抗加熱炉、誘導加熱炉等が挙げられる。
なお、黒鉛化を行う時、若しくはそれ以前の工程、即ち、熱処理から焼成までの工程において、Si、B等の黒鉛化触媒を材料(ピッチ原料又は熱処理黒鉛結晶前駆体)の中に組み込むか、材料の表面に上記黒鉛化触媒を接触させても良い。
(その他の処理)
その他、発明の効果が妨げられない限りにおいて、上記の各処理に加え、再分級処理等の各種の処理を行なうことができる。再分級処理は、焼成後、黒鉛化処理後の粒度を目的の粒径にするべく、粗粉や微粉を除去するためのものである。
分級処理に用いる装置としては特に制限はないが、例えば、乾式篩い分けの場合:回転式篩い、動揺式篩い、旋動式篩い、振動式篩い、乾式気流式分級の場合:重力式分級機、慣性力式分級機、遠心力式分級機(クラシファイア、サイクロン等)、湿式篩い分け、機械的湿式分級機、水力分級機、沈降分級機、遠心式湿式分級機等を用いることができる。
再分級処理は、焼成の後、黒鉛化を行う場合は、焼成の後に再分級処理を行ってから黒鉛化しても良く、焼成後黒鉛化した後、再分級処理を行っても良い。再分級処理を省略することも可能である。
以上説明した本発明の黒鉛負極材料の製造方法によれば、タップ密度が高く、1g当たりの平均総個数が少なく、微粉量が少ない黒鉛負極材料を製造することができる。
本発明の方法により製造された黒鉛負極材料は、リチウム二次電池の負極材料として用いた場合に、高充填密度化が可能であり、且つ、不可逆容量の少ない優れたリチウム二次電池を実現することができる。
また、本発明の製造方法によれば、特定の物性を有する黒鉛負極材料を、効率よく安定して製造することができる。
[2.リチウム二次電池用黒鉛負極材料]
上記の製造方法によって得られる黒鉛負極材料は、球形化処理を行うことによって、以下の物性を満たすものとなる。
<平均円形度>
本発明の黒鉛負極材料は、平均円形度が、好ましくは0.90〜0.98、より好ましくは0.91〜0.97である。
平均円形度が0.90未満であると、粒子間の空隙が小さくなり、負荷特性が低下する場合がある。一方、平均円形度が0.98を超えると、衝撃力を主体に粒子の相互作用も含めた圧縮、摩擦、剪断力等の機械的作用を繰返し粒子に与える球形化処理を強く又は長時間行う必要があり、微粉量が増大する場合がある。
平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(例えば、シメックスインダストリアル社製FPIA)を用いて、測定対象(ここでは黒鉛負極材料)0.2gを、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2体積%水溶液50mLに混合し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定し、粒径3〜40μmの範囲の粒子について測定した下記式(1)で与えられる円形度の平均値をいう。
円形度=粒子投影面積と同じ面積の円の周長/粒子投影像の周長・・・(1)
<粒子の平均総個数>
本発明の黒鉛負極材料は、粒子の平均総個数が、好ましくは3×10個/g以下、より好ましくは2×10個/g以下、更に好ましくは1×10個/g以下である。
粒子の平均総個数とは、前述のフロー式粒子像分析による個数基準円相当径分布に測定した際に求められる、測定対象1g中に存在する粒子の総個数をいう。
この粒子の平均総個数が多い場合は、高密度化のために電極を圧延する工程において、粒子状の黒鉛負極材料が壊れやすく、黒鉛の形状が壊れると微粉を生じ易くなり、この微粉が電解液と過剰に反応して、不可逆容量が低下しやすくなる。
<体積基準の90%粒径と10%の粒径の比(d90/d10)>
本発明の黒鉛負極材料は、レーザー回折/散乱法粒度分布測定による体積基準の粒度分布における90%粒径(d90)と10%粒径(d10)の比(d90/d10)が、好ましくは1.5〜2.8、より好ましくは1.7〜2.5である。
このd90/d10の比が大きくなると、黒鉛負極材料の粒度分布が広がっていることを示し、微粉及び粗粉が多いこと、特に微粉量が多いことを示す。したがって、d90/d10が、2.8を超えると、微粉量が多くなり、充填密度、不可逆容量が低下しやすい。一方、d90/d10が、1.5未満であると、粒度分布が狭過ぎるため、粒子状の黒鉛同士の電気的な接触が取り難くなり、サイクル特性等の電池特性が低下しやすい。
黒鉛負極材料のd90/d10が上記の範囲内であると、高密度充填化が可能であり、不可逆容量の少ないリチウム二次電池用の負極を形成することができる。
<体積基準の平均粒径(d50)>
本発明の黒鉛負極材料は、その体積基準の平均粒径が、好ましくは5〜60μm、より好ましくは10〜30μmである。
本明細書において、平均粒径とは、レーザー回折/散乱法粒度分布測定による体積基準の粒度分布におけるメジアン径(d50)をいう。
体積基準の平均粒径が、5μm未満であると、タップ密度が小さくなり、電極を製造したときに活物質の充填密度が上がり難く、高容量の電池を得難い。一方、60μmを越えると、塗布により電極を製造する時に塗工むらが生じ易い。
体積基準の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布計(例えば、LA−700、堀場製作所社製)を用いて、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの2体積%水溶液(約1ml)を黒鉛負極材料に混合し、イオン交換水を分散媒として測定した値を用いることができる。体積基準の粒度分布50%粒径(d50)から平均粒径(メジアン径)を測定し、90%粒径(d90)と10%粒径(d10)からこれらの比(d90/d10)を測定する。
<最小粒径(dmin)、最大粒径(dmax)>
本発明の黒鉛負極材料は、その最小粒径(dmin)が、好ましくは3.5μm以上、より好ましくは4.0μm以上、また、その最大粒径(dmax)が、好ましくは150.0μm以下、より好ましくは140.0μm以下である。最小粒径(dmin)がこれ以下だと、微粉量が多いことを意味し、比表面積の増加の一因となり不可逆容量が増加する傾向にある。また、最大粒径がこれよりも大きい場合、電極を作製する際に平滑な面を得ることが困難であり、優れた電池特性を得難い。
最小粒径(dmin)及び最大粒径(dmax)は、体積基準の平均粒径と同様に、レーザー回折式粒度分布計を用いたレーザー回折/散乱法粒度分布測定による体積基準の粒度分布から測定できる。
<タップ密度>
本発明の黒鉛負極材料は、タップ密度が、好ましくは0.90〜1.60g/cm3、より好ましくは1.00〜1.50g/cm3である。タップ密度が0.90g/cm未満であると、活物質の充填密度が向上し難く、高容量の電池が得難い。一方、1.60g/cmを超えると、電極中の気孔量が少なくなり、好ましい電池特性が得難い。
タップ密度としては、目開き300μmの篩を使用し、20cm3のタッピングセルに黒鉛材料を落下させてセルを満杯に充填した後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いてストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時のタッピング密度を測定した値を用いることができる。
<面間隔>
本発明の黒鉛負極材料は、X線回折により測定した(002)面の面間隔d002が、好ましくは0.3450nm以下、より好ましくは0.3410nm以下である。
この範囲を上回る場合、即ち、結晶性が劣る場合には、電極を製造したときに活物質の単位重量当たりの放電容量が小さくなる場合がある。一方、面間隔d002の下限は、理論的限界として通常0.3354nm以上である。
また、本発明の黒鉛負極材料は、X線回折により測定したc軸方向の結晶子の大きさLc002が、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上である。この範囲を下回ると、本発明の黒鉛材料を用いて電極を製造したときの活物質重量当たりの放電容量が小さくなる虞がある。
上記のX線回折により測定した面間隔d002及び結晶子の大きさLc002としては、炭素材料学会の学振法に従って測定される値を用いることができる。なお、学振法においては、100nm(1000Å)以上の値は区別されず、すべて「>1000(Å)」と記述される。
<その他の特徴>
本発明の黒鉛材料のBET比表面積は、特に制限されないが、好ましくは0.2〜10.0m2/g、より好ましくは0.3〜6.0m2/g更に好ましくは0.6〜5.0m2/gである。BET比表面積の値が0.2m/g未満であると、充電時にリチウムの受け入れ性が悪くなり易く、リチウムが電極表面で析出し易くなるため、安全上問題となる場合がある。一方、10.0m/gを超えると、電解液との反応性が増加し、ガス発生が多くなり易く、好ましい電池が得られにくい。
BET比法で測定した比表面積としては、比表面積計(例えば、大倉理研製全自動表面積測定装置)を用い、測定対象(ここでは黒鉛負極材料)に対して、窒素流通下350℃で15分間、予備乾燥を行った後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3になるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用い、ガス流動法による窒素吸着BET6点法によって測定した値を用いることができる。
[3.負極]
本発明の黒鉛負極材料を活物質として含有する活物質層を集電体上に形成することにより、リチウム二次電池用負極を作製することができる。
負極の製造は、常法にしたがって製造すれば良い。例えば、負極活物質に、結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー状とし、集電体に塗布し、乾燥した後にプレスして高密度化する方法が挙げられる。
負極活物質としては、本発明の黒鉛負極材料を単独で用いても良いが、これに加えて本発明の黒鉛負極材料とは形状又は物性の異なる炭素材料を活物質として併用することもできる。
〔本発明の黒鉛負極材料と他の炭素材料との混合〕
本発明の黒鉛負極材料。(これを黒鉛粉末(A)とする。)は、このまま単独で負極材料として用いることができる。また、物性の数値が異なる、二種以上の黒鉛負極材料粉末(A)を任意の比率で任意に組み合わせ用いても良い。更には、この負極材料、即ち黒鉛粉末(A)一種又は二種以上を、他の一種又は二種以上の炭素材料(B)と混合し、これを負極材料として用いても良い。
上述の黒鉛粉末(A)に炭素材料(B)を混合する場合、(A)及び(B)の総量に対する(B)の混合割合は、好ましくは0.1〜50.0質量%、より好ましくは1.0〜40.0質量%の範囲である。炭素材料(B)の混合割合が0.1質量%未満であると、(B)を添加した効果が現れ難くなる。一方、50.0質量%を超えると、黒鉛負極材料粉末(A)の特性が損なわれ、本発明の効果が現われ難くなる。
炭素材料(B)としては、天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質被覆黒鉛、樹脂被覆黒鉛、非晶質炭素の中から選ばれる材料を用いる。これらの材料は、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の比率で任意に組み合わせて用いても良い。
天然黒鉛としては、例えば、高純度化した鱗片状黒鉛や球形化した黒鉛を用いることができる。天然黒鉛の体積基準平均粒径は、好ましくは8〜60μm、より好ましくは12〜40μmの範囲である。天然黒鉛のBET比表面積は、好ましくは4.0〜7.0m/g、より好ましくは4.5〜5.5m/gである。
人造黒鉛としては、例えば、コークス粉や天然黒鉛をバインダで複合化した粒子、単一の黒鉛前駆体粒子を粉状のまま焼成、黒鉛化した粒子等を用いることができる。
非晶質被覆黒鉛としては、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛に非晶質前駆体を被覆、焼成した粒子や、天然黒鉛や人造黒鉛に非晶質をCVDにより被覆した粒子を用いることができる。
樹脂被覆黒鉛としては、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛に高分子材料を被覆、乾燥して得た粒子等を用いることができる。
非晶質炭素としては、例えば、バルクメソフェーズを焼成した粒子や、炭素前駆体を不融化処理し焼成した粒子を用いることができる。
黒鉛粉末(A)に炭素材料(B)を混合するに際して、炭素材料(B)の選択に特に制限は無いが、例えば、混合することによって、導電性の向上によるサイクル特性の向上や充電受入性の向上、不可逆容量の低減、また、プレス性の向上ができるような炭素材料(B)を場合に応じて選択することが可能である。
黒鉛粉末(A)と炭素材料(B)との混合に用いる装置としては特に制限はないが、例えば、回転型混合機の場合:円筒型混合機、双子円筒型混合機、二重円錐型混合機、正立方型混合機、鍬型混合機、固定型混合機の場合:らせん型混合機、リボン型混合機、Muller型混合機、Helical Flight型混合機、Pugmill型混合機、流動化型混合機等を用いることができる。
負極層の密度は、好ましくは1.30g/cm3以上、より好ましくは1.40g/cm3以上、更に好ましくは1.60g/cm3以上とすると、電池の容量が増加するので好ましい。なお、負極層とは集電体上の活物質、結着剤、導電剤などよりなる層をいい、その密度とは電池に組立てる時点での密度をいう。
結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば、任意のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。なお、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で任意に組み合わせて用いても良い。
増粘剤としては公知のものを任意に選択して用いることができるが、例えば、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコ−ル、酸化スターチ、リン酸化スターチ及びガゼイン等が挙げられる。なお、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で任意に組み合わせて用いても良い。
導電材としては、銅又はニッケル等の金属材料;グラファイト又はカーボンブラック等の炭素材料などが挙げられる。なお、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で任意に組み合わせて用いても良い。
負極用集電体の材質としては、銅、ニッケル又はステンレス等が挙げられる。これらのうち、薄膜に加工しやすいという点及びコストの点から銅箔が好ましい。なお、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で任意に組み合わせて用いても良い。
[4.電池]
本発明の黒鉛負極材料は、電池の電極の材料として有用である。特に、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、ならびに電解液を備えたリチウム二次電池などの非水系二次電池において、上記負極として、上述した本発明の黒鉛材料を用いることは、極めて有用である。例えば、上記の方法にしたがって製造した黒鉛負極材料を負極として使用し、通常使用されるリチウム二次電池用の金属カルコゲナイド系正極及びカーボネート系溶媒を主体とする有機電解液を組み合わせて構成した非水系二次電池は、容量が大きく、初期サイクルに認められる不可逆容量が小さく、急速充放電容量が高く、またサイクル特性が優れ、高温下での放置における電池の保存性及び信頼性も高く、高効率放電特性及び低温における放電特性に極めて優れたものである。
このようなリチウム二次電池を構成する正極、電解液等の電池構成上必要な部材の選択については特に制限されない。以下において、本発明の黒鉛材料を用いたリチウム二次電池を構成する部材の材料等を例示するが、使用し得る材料はこれらの具体例に限定されるものではない。
正極には、例えば、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物材料;二酸化マンガン等の遷移金属酸化物材料;フッ化黒鉛等の炭素質材料などのリチウムを吸蔵・放出可能な材料を使用することができる。具体的には、LiFeO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24及びこれらの非定比化合物、MnO2、TiS2、FeS2、Nb34、Mo34、CoS2、V25、P25、CrO3、V33、TeO2、GeO2等を用いることができる。正極の製造方法は特に制限されず、上記の電極の製造方法と同様の方法により製造することができる。
正極集電体には、例えば、電解液中での陽極酸化によって表面に不動態皮膜を形成する弁金属又はその合金を用いるのが好ましい。弁金属としては、IIIa、IVa、Va、IIIb族(3、4、5、13族)に属する金属及びこれらの合金を例示することができる。具体的には、Al、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta及びこれらの金属を含む合金などを例示することができ、Al、Ti、Ta及びこれらの金属を含む合金を好ましく使用することができる。特にAl及びその合金は軽量であるためエネルギー密度が高くて望ましい。
電解質としては、電解液や固体電解質など、任意の電解質を用いることができる。なおここで電解質とはイオン導電体すべてのことをいい、電解液及び固体電解質は共に電解質に含まれるものとする。
電解液としては、例えば、非水系溶媒に溶質を溶解したものを用いることができる。溶質としては、アルカリ金属塩や4級アンモニウム塩などを用いることができる。具体的には、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(CF3CF2SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23からなる群から選択される1以上の化合物を用いるのが好ましい。
非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート、γ−ブチロラクトンなどの環状エステル化合物;1,2−ジメトキシエタン等の鎖状エーテル;クラウンエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、1,2−ジメチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル;ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート等の鎖状カーボネートなどを用いることができる。溶質及び溶媒はそれぞれ1種類を選択して使用しても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。これらの中でも非水系溶媒が、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含有するものが好ましい。
また、非水系電解液は、電解液中に有機高分子化合物を含ませ、ゲル状または、ゴム状、或いは固体シート状の固体電解質としても良い。有機高分子化合物の具体例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物;ポリエーテル系高分子化合物の架橋体高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニルアルコール系高分子化合物;ビニルアルコール系高分子化合物の不溶化物;ポリエピクロルヒドリン;ポリフォスファゼン;ポリシロキサン;ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリルなどのビニル系高分子化合物;ポリ(ω−メトキシオリゴオキシエチレンメタクリレート)、ポリ(ω−メトキシオリゴオキシエチレンメタクリレート−co−メチルメタクリレート)等のポリマー共重合体などが挙げられる。
セパレータの材質や形状は特に制限されない。セパレータは正極と負極が物理的に接触しないように分離するものであり、イオン透過性が高く、電気抵抗が低いものであるのが好ましい。セパレータは電解液に対して安定で保液性が優れた材料の中から選択するのが好ましい。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シート又は不織布を用いて、上記電解液を含浸させることができる。
電解液、負極及び正極を少なくとも有するリチウム二次電池を製造する方法は、特に限定されず通常採用されている方法の中から適宜選択することができる。
リチウム二次電池には、電解液、負極、正極の他に、必要に応じて、外缶、セパレータ、ガスケット、封口板、セルケースなどを用いることもできる。
リチウム二次電池の製造方法の例を挙げると、外缶上に負極を乗せ、その上に電解液とセパレータを設け、更に負極と対向するように正極を乗せて、ガスケット、封口板と共にかしめて電池にすることができる。
電池の形状は特に制限されず、例えば、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプ等にすることができる。
次に、本発明の黒鉛負極材料を活物質として用いて、リチウム二次電池用負極とした場合の特性について説明する。
<放電容量>
本発明の黒鉛負極材料は、これを活物質として集電体上に活物質層を形成し、リチウム二次電池用負極として使用した場合に、そのリチウム二次電池の放電容量が、200mAh/g以上、好ましくは230mAh/g以上となる。放電容量がこの範囲を下回ると、電池容量の低下が生じることがある。また、放電容量は高ければ高い方が好ましいが、その上限は通常365mAh/g程度である。
具体的な放電容量の測定方法について特に制限はないが、標準的な測定方法を示すと、次の通りである。
まず黒鉛材料を用いた負極を作製する。負極は、集電体として銅箔を用い、この集電体に活物質層を形成することにより作製する。活物質層は、黒鉛材料と、バインダ樹脂としてスチレンブタジエンゴム(SBR)とを混合したものを用いる。バインダ樹脂の量は、負極の重量に対して1質量%であることが好ましい。また、電極密度は1.30g/cm3〜1.95g/cm3であることが好ましい。
放電容量の評価は、作製した負極について、対極に金属リチウムを用いた2極式コインセルを作製し、その充放電試験をすることにより行なう。
2極式コインセルの電解液は任意であるが、例えば、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを、体積比でDEC/EC=1/1となるように混合した混合液、又は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(EMC)とを、体積比でEMC/EC=1/1となるように混合した混合液を用いることができる。
また、2極式コインセルに用いるセパレータも任意であるが、例えば、厚さ15μm〜35μmのポリエチレンシートを用いることができる。
こうして作製した2極式コインセルを用いて充放電試験を行ない、放電容量を求めた。具体的には、0.2mA/cm2の電流密度で、リチウム対極に対して5mVまで充電し、更に、5mVの一定電圧で電流値が0.02mAになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.4mA/cm2の電流密度でリチウム対極に対して1.5Vまで放電を行なう、という充放電サイクルを3サイクル繰り返し、3サイクル目の放電値を放電容量とした。
放電容量の他に、本発明の黒鉛負極材の特性を調べる方法として、次の方法が挙げられる。
<不可逆容量>
不可逆容量は、電池充放電の1サイクル目の充電容量から放電容量を差し引いた値である。不可逆容量は、下記式(2)にしたがって算出される。
不可逆容量(mAh/g)=初回充電容量(mAh/g)−初回放電容量(mAh/g)・・・(2)
<初回充放電効率>
初回充放電効率は、放電容量を充電容量で除した値である。初回充放電効率は、下記式(3)にしたがって算出する。
充放電効率(%)={(初回放電容量(mAh/g)/初回充電容量(mAh/g)}×100・・・(3)
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]
キノリン不溶分が0.001質量%以上2質量%以下であるコールタールピッチを、反応炉にて460℃で10時間熱処理し、溶融性のある塊状の熱処理黒鉛結晶前駆体(バルクメソフェーズ)を得た。得られた塊状の熱処理黒鉛結晶前駆体を、中間粉砕機(セイシン企業社製オリエントミル)を用いて粉砕し、メジアン径18μmの微細化した黒鉛結晶前駆体粉末を得た。なお、メジアン径は、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの2体積%水溶液(約1mL)を、微細化した熱処理黒鉛結晶前駆体粉末に混合し、イオン交換水を分散媒としてレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所社製LA−700)を用いて体積基準で測定した値を用いた。
この微細化した熱処理黒鉛結晶前駆体粉末に、球形化処理を行う装置としてハイブリダイゼーション(奈良機械製作所製)を用いて、10分間球形化処理を施した。その後、得られた粉末を容器に入れ、電気炉にて窒素雰囲気下、1000℃で1時間焼成し、黒鉛結晶前駆体を得た。焼成後の黒鉛結晶前駆体は粉末のままの形態であり、溶融、融着は殆ど見られなかった。
更に、焼成した黒鉛結晶前駆体の粉末を黒鉛坩堝に移し替え、直接通電炉を用いて3000℃で5時間かけて黒鉛化し、粒子状の黒鉛負極材料(実施例1の黒鉛負極材料)を得た。
実施例1の黒鉛負極材料を用いて、下記の方法に従ってリチウム二次電池を作製した。
<負極作製方法>
黒鉛材料と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液と、バインダ樹脂としてスチレン・ブタジエンゴム(SBR)水溶液とを、乾燥後の黒鉛負極材料に対してCMC及びSBRがそれぞれ1質量%になるように混合撹拌してスラリーとし、ドクターブレードを用いて銅箔上にこのスラリーを塗布した。塗布厚さは、乾燥後の電極目付(銅箔除く)が10mg/cm2になるようにギャップを選択した。
この負極を80℃で乾燥した後、電極密度(銅箔除く)が1.63±0.03g/cm3になるようにプレスを行なった。プレス後の電極から12.5mmφの電極を打ち抜き、重量より負極活物質重量(電極重量−銅箔重量−バインダー重量)を求めた。
<リチウム二次電池作製方法>
上記の方法で作製した負極を110℃で真空乾燥した後、グローブボックスへ移し、アルゴン雰囲気下で、電解液としてエチレンカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)=1/1の混合液を溶媒とした1M−LiPF6電解液と、セパレータとしてポリエチレンセパレータと、対極としてリチウム金属対極とを用い、コイン電池(リチウム二次電池)を作製した。
参考例2]
実施例1と同様の手順で得られた溶融性のある塊状の熱処理黒鉛結晶前駆体を、中間粉砕機(セイシン企業社製オリエントミル)を用いて粉砕後、更に粉砕機(マツボー社製ターボミル)を用いて粉砕し、メジアン径17μmの微細化した熱処理黒鉛結晶前駆体粉末を得た。その後は実施例1と同様にして球形化処理を行なった後、得られた粉末を容器に入れ、電気炉にて窒素雰囲気下、1000℃で1時間焼成して黒鉛結晶前駆体を得た。この黒鉛化処理を行っていない黒鉛結晶前駆体を参考例2の黒鉛負極材料とした。焼成後の黒鉛結晶前駆体は粉末のままの形態であり、溶融、融着は殆ど見られなかった。
更に、参考例2の黒鉛負極材料を用いて、実施例1と同様の手順でリチウム二次電池を作製した。
[比較例1]
実施例1と同様にして、キノリン不溶分が0.001質量%以上2質量%以下であるコールタールピッチを、反応炉にて460℃で10時間熱処理し、溶融性のある塊状の熱処理黒鉛結晶前駆体(バルクメソフェーズ)を得た。得られた塊状の熱処理黒鉛結晶前駆体を、中間粉砕機(セイシン企業社製オリエントミル)を用いて粉砕し、更に粉砕機(マツボー社製ターボミル)を用いて粉砕し、メジアン径17μmの微細化した黒鉛結晶前駆体粉末を得た。得られた粉末を球形化処理を行うことなく、容器に入れ、電気炉にて窒素雰囲気下、1000℃で1時間焼成し、黒鉛結晶前駆体を得た。焼成後の黒鉛結晶前駆体は粉末のままの形態であり、溶融、融着は殆ど見られなかった。焼成後に黒鉛結晶前駆体を気流式分級機(セイシン企業社製MC−100)で分級した。
焼成後更に、焼成した粉末を黒鉛坩堝に移し替え、直接通電炉を用いて3000℃で5時間かけて黒鉛化し、粒子状人造黒鉛負極材料(比較例1の黒鉛負極材料)を得た。
[比較例2]
比較例1において、1000℃で1時間焼成した後の黒鉛化を行っていない黒鉛結晶前駆体を比較例2の黒鉛負極材料とした。
実施例1、参考例2及び比較例1〜2の黒鉛負極材料の物性を以下のように測定した。結果を表1に示す。
<平均円形度>
フロー式粒子像分析装置(シメックスインダストリアル社製FPIA)を用いて、測定対象(ここでは黒鉛負極材料)0.2gを、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2体積%水溶液50mLに混合し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定し、粒径3〜40μmの範囲の粒子について測定した数値に基づき、下記式(1)により平均円形度を測定した。
円形度=粒子投影面積と同じ面積の円の周長/粒子投影像の周長・・・(1)
<粒子の平均総個数>
フロー式粒子像分析により、個数基準円相当径分布測定し、測定対象1g中に存在する粒子の総個数を求めた。
<d50、d90/d10、dmin
レーザー回折式粒度分布計(LA−700、堀場製作社製)を用いて、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの2体積%水溶液(約1ml)を黒鉛負極材料に混合し、イオン交換水を分散媒として測定した体積基準の粒度分布から、50%粒径(d50)を平均粒径(メジアン径)を求め、90%粒径(d90)と10%粒径(d10)からこれらの比(d90/d10)を求めた。さらに、測定結果から最小粒径(dmin)を求めた。
<タップ密度>
目開き300μmの篩を使用し、20cm3のタッピングセルに黒鉛材料を落下させてセルを満杯に充填した後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いてストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時のタッピング密度を測定した。
<BET比表面積>
比表面積計(大倉理研製全自動表面積測定装置)を用い、測定対象に対して、窒素流通下350℃で15分間、予備乾燥を行った後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3になるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用い、ガス流動法による窒素吸着BET6点法によって測定した。
<結晶性(d002、Lc002)>
X線回折法により(002)面の面間隔d002と、c軸方向の結晶子の大きさLc002を測定した。
実施例1、参考例2及び比較例1〜2の黒鉛負極材料を用いたリチウム二次電池の放電容量、不可逆容量、初回充放電効率を求めた。結果を表1に示す。
<放電容量の測定方法>
0.2mA/cm2の電流密度で、リチウム対極に対して5mVまで充電し、更に、5mVの一定電圧で電流値が0.02mAになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.4mA/cm2の電流密度でリチウム対極に対して1.5Vまで放電を行なう、という充放電サイクルを3サイクル繰り返し、3サイクル目の放電値を放電容量として測定した。
<不可逆容量>
下記式(2)にしたがって算出した。
不可逆容量(mAh/g)=初回充電容量(mAh/g)−初回放電容量(mAh/g) ・・・(2)
<充放電効率>
下記式(3)にしたがって算出した。
充放電効率(%)={(初回放電容量(mAh/g)/初回充電容量(mAh/g)}×100・・・(3)
Figure 0005678414
表1に示すように、黒鉛化を行った実施例1と比較例1を比較すると、比較例1は不可逆容量が大きく、初回充放電効率も小さい。一方、平均円形度が0.90以上である実施例1は、不可逆容量が少ない。これは、実施例1はd90/d10が1.5〜2.8の範囲内であり、dminが3.5μm以上であることから、微粉量が少ない黒鉛負極材料であるのに加えて、黒鉛負極材料の1g当たりの粒子の平均総個数も少ないので、電極を圧延化する工程においても、粒子状の黒鉛負極材料が壊れにくく、微粉が発生し難いため、負極中に含まれる微粉量が少なく、微粉と電解液との過剰反応を抑制することができ、不可逆容量が少なくなると考えられる。
また、黒鉛化を行うことなく、焼成を行った参考例2と比較例2を比較すると、比較例2の方は不可逆容量が大きいのに対して、参考例2は、不可逆容量が少ない。さらに、参考例2は、平均円形度が0.90以上であり、より高密度に充填されやすい傾向にある。また、参考例2は、d90/d10が1.5〜2.8の範囲内であり、dminが3.5μm以上であることから、微粉量が少ない黒鉛負極材料であるのに加えて、黒鉛負極材料1g当たりの粒子の平均総個数も少ないので、電極を圧延化する工程において、粒子状の黒鉛負極材料が壊れにくく、微粉が発生し難いため、負極中に含まれる微粉量が少なく、微粉と電解液との過剰反応を抑制することができ、不可逆容量が少なくなると考えられる。
また、実施例1及び参考例2は、タップ密度が1.10g/cm以上と高く、高充填密度化が可能であり、BET比表面積、面間隔d002及びc軸方向の結晶子の大きさLc002が好適な範囲内であるため、放電容量が高く、不可逆容量の少ない優れたリチウム二次電池を実現することができる。
本発明は、タップ密度が高く、且つ、微粉量が少ないため、高密度充填化が可能であり、放電容量が高く、不可逆容量の少ない優れたリチウム二次電池を実現することができる黒鉛負極材料を得ることができ、この負極材料を効率よく安定して製造することができるため、産業上有用である。

Claims (3)

  1. キノリン不溶分が20質量%以下のピッチ原料を材料として用いて、熱処理によって得られる熱処理黒鉛結晶前駆体の揮発分の含有量が4〜30質量%となるように該材料を熱処理する工程と、熱処理後の材料を粉砕並びに粒子の相互作用も含めた圧縮、摩擦及び剪断力の機械的作用を与えて得られる黒鉛負極材料の粒子の平均総個数が3×10 個/g以下となるように球形化処理する工程と、球形化処理後の材料を800〜2000℃で焼成する工程と、焼成後の材料をさらに黒鉛化する工程を含むことを特徴とするリチウム二次電池用黒鉛負極材料の製造方法。
  2. 熱処理を行う温度が400〜600℃である、請求項に記載のリチウム二次電池用黒鉛負極材料の製造方法。
  3. 黒鉛化する温度が2000〜3200℃である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用黒鉛負極材料の製造方法。
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