JP5903959B2 - 非水系二次電池用炭素材、非水系二次電池用負極及び非水系二次電池 - Google Patents
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Description
レーザー回折式粒度分布計を用いて測定された平均粒径(d50)が1μm以上9μm以下であり、タッピング密度が0.9g/cm3以上1.3g/cm3以下であり、BET法により測定した比表面積(SA)が8m2/g以上60m2/g以下である黒鉛を含む非水系二次電池用炭素材
に存する。
本発明の非水系二次電池用炭素材(以下単に「本発明の炭素材」ともいう。)は、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定された平均粒径(d50)、タッピング密度及びBET法により測定した比表面積(SA)が特定の範囲にある黒鉛を含むことを特徴としている。以下前記黒鉛に関するこれらの特性について順に説明する。
黒鉛の形状は特に制限されず、球状、薄片状、繊維状、不定形粒子などから適宜選択して用いることができるが、好ましくは球状である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛は、そのレーザー回折式粒度分布計を用いて測定された体積基準の平均粒径(d50)が1m以上9μm以下である。レーザー回折式粒度分布計による粒径の測定方法の詳細は、後述の実施例において述べる。
本発明の炭素材を構成する黒鉛のタッピング密度は、0.9g/cm3以上1.3g/cm3以下と、前述の通り黒鉛のd50が高いにもかかわらず、高い数値を維持している。このため本発明の炭素材を使用して、極板強度及び出力に優れる非水系二次電池を得ることができる。なお、タッピング密度の測定方法については、後述の実施例において詳細に説明する。
本発明の炭素材を構成する黒鉛のBET法により測定した比表面積(SA)は、8m2/g以上60m2/g以下と高く、前記炭素材から高出力の非水系二次電池が得られる。なお、BET法による比表面積の測定方法の詳細は、後述の実施例において述べる。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の、学振法によるX線広角回折測定で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)は、通常0.337nm以下である。d002値が大きすぎるということは結晶性が低いことを示し、非水系二次電池とした場合に初期不可逆容量が増加する場合がある。一方黒鉛の002面の面間隔の理論値は0.335nmであるため、前記d値は通常0.335nm以上である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定した体積基準の粒径の、小粒子側からの10%積算部に相当する粒径(d10)は、通常8μm以下、好ましくは6μm以下であり、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定した体積基準の粒径の、小粒子側からの90%積算部に相当する粒径(d90)は、通常15μm以下、好ましくは12μm以下、より好ましくは11μm以下であり、通常3μm以上、好ましくは6μm以上、より好ましくは8μm以上である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛のd90/d10の比は、好ましくは1以上より好ましくは1.5以上、好ましくは4以下であり、より好ましくは3以下である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛に含まれる灰分は、黒鉛の全質量に対して、通常1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であり、0.1質量%以下であることがより好ましい。また、灰分の下限は1ppmであることが好ましい。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の配向比は、通常0.05以上、好ましくは0.08以上、より好ましくは0.10以上、さらに好ましくは0.15以上であり、また上限は0.67である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛のDBP(フタル酸ジブチル)吸油量は、通常70ml/100g以下、好ましくは65ml/100g以下、より好ましくは60ml/100g以下、更に好ましくは55ml/100g以下である。また、DBP吸油量は通常20ml/100g以上、好ましくは30ml/100g以上である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛において、水銀ポロシメトリー(水銀圧入法)により求められる、直径0.01μm以上1μm以下に相当する粒子内の空隙、粒子表面のステップによる凹凸の量は、通常0.01mL/g以上、好ましくは0.05mL/g以上、より好ましくは0.1mL/g以上である。また前記量は通常0.6mL/g以下、好ましくは0.4mL/g以下、より好ましくは0.3mL/g以下である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の円形度は、通常0.85以上、より好ましくは0.87以上、更に好ましくは0.88以上である。また、円形度は通常1以下、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.97以下である。円形度が小さすぎると、非水系二次電池の高電流密度充放電特性が低下する傾向がある。なお、円形度は以下の式で定義され、円形度が1のときに理論的真球となる。
=(粒子投影形状と同じ面積を持つ相当円の周囲長)/(粒子投影形状の実際の周囲長)
本発明の炭素材を構成する黒鉛の真密度は、通常1.9g/cm3以上、好ましくは2g/cm3以上、より好ましくは2.1g/cm3以上、更に好ましくは2.2g/cm3以上であり、上限は2.26g/cm3である。上限は黒鉛の理論値である。この範囲を下回ると炭素の結晶性が低すぎて、非水系二次電池とした場合の、その初期不可逆容量が増大する場合がある。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の粉末状態でのアスペクト比は、理論上1以上であり、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.2以上である。またアスペクト比は通常10以下、好ましくは8以下、より好ましくは5以下である。
本発明の炭素材を構成する黒鉛の最大粒径dmaxは、通常100μm以下、好ましくは70μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは40μm以下、特に好ましくは30μm以下である。dmaxが大きすぎると筋引きなどの工程不都合の発生を招く傾向がある。
本発明の炭素材を構成する黒鉛のラマンR値は、その値は通常0.1以上、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.20以上である。また、ラマンR値は通常0.6以下、好ましくは0.55以下、より好ましくは0.5以下である。
試料上のレーザーパワー :25mW
分解能 :4cm−1
測定範囲 :1100cm−1〜1730cm−1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定:バックグラウンド処理、スムージング処理(単純平均によるコンボリューション5ポイント)
本発明の炭素材は以上説明した黒鉛のみで構成されていてもよいが、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
本発明の非水系二次電池用炭素材は、以上説明した黒鉛を含み、さらに必要に応じて前記その他の成分を含む。
以上説明した本発明の炭素材を構成する黒鉛は、例えば、任意の天然黒鉛に対して以下に説明する特定の球形化処理を施すことによって得ることができる。
天然黒鉛は、その性状によって、鱗片状黒鉛(Flake Graphite)、鱗状黒鉛(Crystalline(Vein) Graphite)、土壌黒鉛(Amorphousu Graphite)に分類される(「粉粒体プロセス技術集成」((株)産業技術センター、昭和49年発行)の黒鉛の項、および「HANDBOOKOF CARBON,GRAPHITE,DIAMOND AND FULLERENES」(NoyesPublications発行)参照)。黒鉛化度は、鱗状黒鉛が100%で最も高く、これに次いで鱗片状黒鉛が99.9%で高いが、土壌黒鉛は28%と低い。
以上のようにして本発明に使用される黒鉛が得られるが、当該黒鉛は、炭素質物でその表面の少なくとも一部が被覆されていてもよい。この被覆の態様はSEM写真等で確認することができる。
なお、前記炭素質物としては、後述するその製造方法における加熱の温度の相違によって、非晶質炭素及び黒鉛化物が挙げられる。
被覆処理においては、上述した黒鉛を核黒鉛とし、炭素質物を得るための炭素前駆体を被覆原料として用い、これらを混合、焼成することで、被覆黒鉛が得られる。
本発明の非水系二次電池用炭素材は、以上説明した(被覆)黒鉛単独で構成されていてもよいが、上述の通りその他の成分を含んでもよい。
本発明の非水系二次電池用負極は、本発明の炭素材に結着樹脂を配合したものを水性または有機系媒体でスラリーとし、必要によりこれに増粘材を加えて集電体に塗布し、乾燥して前記集電体上に活物質層を形成することで得ることができる。
以下、本発明の炭素材を含む本発明の非水系二次電池用負極を用いた非水系二次電池に関する部材の詳細を例示するが、使用し得る材料やそれらの作製の方法等は以下の具体例に限定されるものではない。
前記正極は、正極活物質及びバインダを含有する正極活物質層を、集電体上に形成したものである。
以下に正極に使用される前記正極活物質(リチウム遷移金属系化合物)について述べる。
前記リチウム遷移金属系化合物とは、Liイオンを脱離、挿入することが可能な構造を有する化合物であり、例えば、硫化物やリン酸塩化合物、リチウム遷移金属複合酸化物などが挙げられる。
また、前記リチウム遷移金属系化合物としては、例えば、下記組成式(A)または(B)で示されるリチウム遷移金属系化合物が挙げられる。
Li1+xMO2 …(A)
ただし、xは通常0以上、0.5以下である。Mは、Ni及びMn、或いは、Ni、Mn及びCoから構成される元素であり、Mn/Niモル比は通常0.1以上、5以下である。Ni/Mモル比は通常0以上、0.5以下である。Co/Mモル比は通常0以上、0.5以下である。なお、xで表されるLiのリッチ分は、遷移金属サイトMに置換している場合もある。
αLi2MO3・(1−α)LiM’O2・・・(A’)
Li[LiaMbMn2−b−a]O4+δ・・・(B)
上記の組成のリチウム遷移金属系化合物の具体例としては、例えば、Li1+xNi0.5Mn0.5O2、Li1+xNi0.85Co0.10Al0.05O2、Li1+xNi0.33Mn0.33Co0.33O2、Li1+xNi0.45Mn0.45Co0.1O2、Li1+xMn1.8Al0.2O4、Li1+xMn1.5Ni0.5O4等が挙げられる(xの値は上述の通りである)。これらのリチウム遷移金属系化合物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上をブレンドして用いてもよい。
また、リチウム遷移金属系化合物には、異元素が導入されてもよい。異元素としては、B,Na,Mg,Al,K,Ca,Ti,V,Cr,Fe,Cu,Zn,Sr,Y,Zr,Nb,Ru,Rh,Pd,Ag,In,Sb,Te,Ba,Ta,Mo,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Pb,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Bi,N,F,S,Cl,Br,I,As,Ge,P,Pb,Sb,SiおよびSnの何れか1種以上の中から選択される。これらの異元素は、リチウム遷移金属系化合物の結晶構造内に取り込まれていてもよく、あるいは、リチウム遷移金属系化合物の結晶構造内に取り込まれず、その粒子表面や結晶粒界などに単体もしくは化合物として偏在していてもよい。
非水系二次電池用正極は、上述の非水系二次電池正極材料用リチウム遷移金属系化合物粉体及び結着材(バインダ)を含有する正極活物質層を集電体上に形成してなるものである。
かくして、非水系二次電池用正極が調製できる。
本発明の非水系二次電池における非水系電解液に用いられる電解質には制限はなく、電解質として用いられる公知のものを任意に採用して含有させることができる。電解質としてはリチウム塩が好ましい。電解質の具体例としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート、リチウムテトラフルオロオキサラトホスフェート、リチウムジフルオロビス(オキサラト)フォスフェート、フルオロスルホン酸リチウム等が挙げられる。これらの電解質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
非水系電解液が含有する非水系溶媒は、電池として使用した際に、電池特性に対して悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に制限されないが、通常使用される非水系溶媒の例としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の鎖状カルボン酸エステル、γ−ブチロラクトン等の環状カルボン酸エステル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等の鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル等のニトリル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等のリン酸エステル、エチレンサルファイト、1,3−プロパンスルトン、メタンスルホン酸メチル、スルホラン、ジメチルスルホン等の含硫黄化合物等が挙げられ、これら化合物は、水素原子が一部ハロゲン原子で置換されていてもよい。
非水系電解液には、上述の電解質、非水系溶媒以外に、目的に応じて適宜助剤を配合してもよい。負極表面に皮膜を形成するため、電池の寿命を向上させる効果を有する助剤としては、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、エチニルエチレンカーボネート等の不飽和環状カーボネート、フルオロエチレンカーボネート等のフッ素原子を有する環状カーボネート、4−フルオロビニレンカーボネート等のフッ素化不飽和環状カーボネート等が挙げられる。
正極と負極との間には、短絡を防止するために、通常はセパレータを介在させる。この場合、以上説明した非水系電解液は、通常はこのセパレータに含浸させて用いる。
・電極群
電極群は、上記の正極と負極とを上記のセパレータを介してなる積層構造のもの、及び上記の正極と負極とを上記のセパレータを介して渦巻き状に捲回した構造のもののいずれでもよい。電極群の体積が電池内容積に占める割合(以下、電極群占有率と称する)は、通常40%以上であり、50%以上が好ましく、また、通常90%以下であり、80%以下が好ましい。
外装ケースの材質は用いられる非水系電解液に対して安定な物質であれば特に制限されない。具体的には、ニッケルめっき鋼板、ステンレス、アルミニウム又はアルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属類、又は、樹脂とアルミ箔との積層フィルム(ラミネートフィルム)が用いられる。軽量化の観点から、アルミニウム又はアルミニウム合金の金属、ラミネートフィルムが好適に用いられる。
保護素子として、異常発熱や過大電流が流れた時に抵抗が増大するPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスター、温度ヒューズ、異常発熱時に電池内部圧力や内部温度の急激な上昇により回路に流れる電流を遮断する弁(電流遮断弁)等を使用することができる。上記保護素子は高電流の通常使用で作動しない条件のものを選択することが好ましく、保護素子がなくても異常発熱や熱暴走に至らない設計にすることがより好ましい。
界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例として、ツィーン20(登録商標))の0.2質量%水溶液10mLに、炭素材料0.01gを懸濁させ、市販のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「HORIBA製LA−920」に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、測定装置における体積基準粒度分布を測定した。
タッピング密度は、粉体密度測定器(パウダーテスターPT−N ホソカワミクロン社製)を用い、直径5cm、体積容量100cm3の円筒状タップセルにキャップを装着し、篩を通して試料を落下させて、セルに満杯に充填した後、ストローク長18mmのタップを500回行なった。
Micromeritics社製 Gemini2360を用いた。窒素流通下で、10分間350℃で試料を予備乾燥し、更に5分間窒素ガスを流したのち、窒素ガス吸着によるBET6点法により前記試料の比表面積を測定した。
試料に約15%のX線標準高純度シリコン粉末を加えて混合したものをサンプルとし、グラファイトモノクロメーターで単色化したCuKα線を線源とし、反射式ディフラクトメーター法で前記サンプルの広角X線回折曲線を測定し、学振法を用いて試料の面間隔(d002)及び結晶子サイズ(Lc)を求めた。
配向比は、試料を加圧成型してからX線回折により測定した。試料0.47gを直径17mmの成型機に充填し58.8MN・m−2で圧縮して得た成型体を、粘土を用いて測定用試料ホルダーの面と同一面になるようにセットしてX線回折を測定した。得られた炭素の(110)回折と(004)回折のピーク強度から、(110)回折ピーク強度/(004)回折ピーク強度で表わされる比を算出した。該測定で算出される配向比を、本発明の炭素材の配向比と定義する。
・ターゲット:Cu(Kα線)グラファイトモノクロメーター
・スリット :
発散スリット=0.5度
受光スリット=0.15mm
散乱スリット=0.5度
・測定範囲及びステップ角度/計測時間:
(110)面:75度≦2θ≦80度 1度/60秒
(004)面:52度≦2θ≦57度 1度/60秒
本発明におけるDBP吸油量は、JIS6217に準拠し、測定試料を30g投入(鱗片状天然黒鉛(C)のみ嵩密度が低いため20gにて測定を実施した)し、DBP(ジブチルフタレート)の滴下速度4ml/min、回転数125rpmとして測定した。測定値は、ピークトルク値の70%となるトルクとなった吸油量によって定義される。測定には、株式会社あさひ総研社製 S410型を用いた。
平均粒径11.4μm、BET法比表面積8.2m2/g、タッピング密度0.84g/cm3の中国産の球形化天然黒鉛(A)をそのまま用いて以下に示す方法により非水系二次電池を作製し、評価を行った。球形化天然黒鉛(A)のSEM写真を図1に示す。
(球形化天然黒鉛(B)の作製)
比較例1の中国産の球形化天然黒鉛(A)150gを、(株)奈良機械製作所製社製ハイブリダイゼーションシステム(NHS−1型)を用いて、回転数6000rpm、40分の条件で処理することで黒鉛粒子表面にダメージを与えながら高度な球形化処理を行い、その後更に分級処理により微粉の除去を繰り返し(5回)行った。
平均5.1μm、BET法比表面積15.3m2/g、タッピング密度0.43g/cm3の中国産の鱗片状天然黒鉛(C)をそのまま用いて非水系二次電池の作製を試みた。鱗片状天然黒鉛(C)のSEM写真を図3に示す。
(《負極の作製》)
実施例又は比較例の天然黒鉛97.7質量部に、増粘材、バインダとしてそれぞれ、カルボキシメチルセルロースナトリウムの水性ディスパージョン(カルボキシメチルセルロースナトリウムの濃度1質量%)130質量部、及び、スチレン−ブタジエンゴムの水性ディスパージョン(スチレン−ブタジエンゴムの濃度40質量%)2.5質量部を加え、自転・公転ミキサーで混合してスラリー化した。
正極活物質は、以下に示す方法で合成したリチウム遷移金属複合酸化物であり、組成式LiMn0.33Ni0.33Co0.33O2で表される。
不活性雰囲気下でエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の混合物(体積比3:3:4)に、1mol/Lの濃度で、充分に乾燥したヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を溶解させ、非水電解液を得た。
正極1枚と負極1枚を、それぞれの活物質面が対向するように配置し、電極の間に多孔性ポリエチレンシートのセパレータ(25μm)が挟まれるようにした。この際、正極活物質面が負極活物質炭素材面から外れないよう対向させた。
負極の作製にて作製した圧延前の負極電極を幅20mmに切断し、試験用SUS板に両面テープで貼付(活物質層側を両面テープで添付)して、水平方向に固定し、負極電極の端部を万能試験機の挟持部に挟んだ。この状態で万能試験機の負極電極の端部を垂直方向に下降させ、負極電極を両面テープから90度の角度を維持して引っ張ることにより剥離した。この際に、負極電極と両面テープの間に掛かった荷重の平均値を測定し、負極電極サンプル幅(20mm)で割った値を極板強度(mN/mm)とした。
(容量測定)
充放電サイクルを経ていない、上記で作製した非水系二次電池に対して、25℃で電圧範囲4.1V〜3.0V、電流値0.2C(1時間率の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする、以下同様)にて2サイクル初期充放電を行った。
25℃環境下で、0.2Cの定電流により150分間充電を行ない、その後−30℃の恒温槽に非水系二次電池を3時間以上保管した後に、各々0.25C、0.50C、0.75C、1.00C、1.25C、1.50C、1.75C、2.00Cで2秒間放電させ、その2秒の時点での電圧を測定した。
Claims (6)
- レーザー回折式粒度分布計を用いて測定された平均粒径(d50)が1μm以上9μm以下であり、タッピング密度が0.9g/cm3以上1.3g/cm3以下であり、BET法により測定した比表面積(SA)が8m2/g以上60m2/g以下である黒鉛を含み、前記黒鉛のd90/d10の比が1以上4以下である、非水系二次電池用炭素材(ただし、前記d90は、前記黒鉛のレーザー回折式粒度分布計により測定された小粒子側からの90%積算部の粒径であり、前記d10は、前記黒鉛のレーザー回折式粒度分布計により測定された小粒子側からの10%積算部の粒径である。)。
- 前記黒鉛の学振法によるX線広角回折測定で求めた結晶子サイズ(Lc)が100nm以上である請求項1に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 前記黒鉛の平均粒径(d50)が3μm以上8.5μm以下である請求項1又は2に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 前記黒鉛が、球形化天然黒鉛である請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材。
- 集電体と、該集電体上に形成された活物質層とを備え、該活物質層が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水系二次電池用炭素材を含むことを特徴とする、非水系二次電池用負極。
- リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに電解質を備える非水系二次電池であって、
前記負極が、請求項5に記載の非水系二次電池用負極であることを特徴とする、非水系二次電池。
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