JP2014060124A - 非水系二次電池用負極材、非水系二次電池用負極及び非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用負極材、非水系二次電池用負極及び非水系二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高容量であり、かつ、高サイクル特性、高レート特性をも併せ持つ優れた非水系二次電池電極用負極材、それを用いた非水系二次電池用負極及びこの負極を備えた非水系二次電池を提供する。
【解決手段】Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物を含有することを特徴とする非水系二次電池用負極材を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系二次電池用負極材、それを用いた非水系二次電池用負極及びこの負極を備えた非水系二次電池、とりわけリチウムイオン二次電池に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、高容量の二次電池に対する需要が高まってきている。特に、ニッケル・カドミウム電池や、ニッケル・水素電池に比べ、よりエネルギー密度が高く、急速充放電特性に優れた非水系二次電池、とりわけリチウムイオン二次電池が注目されている。
リチウムイオンを吸蔵・放出できる正極及び負極、並びにLiPF6やLiBF4等のリチウム塩を溶解させた非水電解液からなる非水系リチウム二次電池が開発され、実用に供されている。
この電池の負極材料としては種々のものが提案されているが、高容量であること及び放電電位の平坦性に優れていることなどから、天然黒鉛、コークス等の黒鉛化で得られる人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズピッチ、黒鉛化炭素繊維等の黒鉛質の炭素材料が現在でも用いられている。
一方、昨今非水系二次電池、とりわけリチウム二次電池の用途展開が図られ、従来のノート型パソコンや、移動通信機器、携帯型カメラ、携帯型ゲーム機等向けに加え、電動工具、電気自動車向け等、従来にも増した急速充放電性を要求されるとともに、高容量であり、かつ、高サイクル特性を併せ持つ非水系リチウム二次電池が望まれている。
しかしながら、このように高容量を望まれているのに対して、炭素中心の負極では、炭素の理論容量が372mAhであるため、これ以上の容量を望むことが不可能である。そこで、様々な理論容量の高い特に金属粒子の負極への適用が検討されてきている。
例えば、特許文献1,4では、Si化合物の微粉末と黒鉛と造粒バインダーであるピッチ等との混合物を焼成し、リチウム二次電池用負極材を製造する方法が提案されている。
特許文献2では、Liと合金化可能な金属、鱗片状黒鉛および炭素質物を含有する複合黒鉛粒子が開示されている。
特許文献3では、黒鉛質粉末、炭素、金属Siの微粉末あるいはこれとカーボンブラックの混合物を混合し焼成することで、カーボンブラックの混合物が被覆されコアが黒鉛からなる概略球形の粒子、あるいは表面に炭素の微小突起が形成された概略球形の粒子であるリチウムイオン二次電池用負極活物質が開示されている。
特開2003−223892号公報 特開2005−243508号公報 特開2008−186732号公報 特開2012−043546号公報
しかしながら本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の技術では、黒鉛とSi化合物微粉末を炭素からなる造粒バインダーで複合化された粒子であり、Si微粉末の含有量が多いため、炭素からなる造粒バインダーでは、複合化の結着性が弱く、充放電に伴うSi化合物微粉末の体積膨張により、複合粒子が崩壊し、導電パス切れによるサイクル劣
化等々の問題があり、実用レベルには至ってなかった。特許文献2に記載の技術では、鱗片状黒鉛とSi粒子と炭素質物からなる複合粒子が開示されているが、鱗片状黒鉛とSi粒子の結着性が不十分であり、充放電に伴うSi化合物微粉末の体積膨張により、複合粒子が崩壊し、導電パス切れによるサイクル劣化等々の問題があり、実用レベルには至ってなかった。特許文献3に記載の技術では、炭素前駆体を焼成してなる炭素により、Si等の粒子を黒鉛粒子表面に結着させる構造が提案されているが、炭素前駆体を焼成してなる炭素層を形成し、その層内にSi等の粒子を内包させており、加えて、炭素層内に空隙を設けており、これらの構成物だけでは、炭素層の機械的強度、結着性が弱く、充放電に伴うSi化合物微粉末の体積膨張により、複合粒子が崩壊し、導電パス切れによるサイクル劣化等々の問題があり、実用レベルには至ってなかった。特許文献4に記載の技術では、Si粒子と鱗片状黒鉛粒子とコールタールピッチ由来の炭素性物質(非晶質炭素)を含有する複合粒子において、複合化(焼成)前に十分攪拌混合させることにより、焼成後、Si粒子および鱗片状黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で覆われた構造を提案しているが、複合化の結着性が弱く、充放電に伴うSi化合物微粉末の体積膨張により、複合粒子が崩壊し、導電パス切れによるサイクル劣化等々の問題があり、Liと合金化可能な金属粒子を用いた負極に関して実用レベルにはまだ至っていない。
そこで、本発明は、かかる背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、Liと合金化可能な金属粒子を用いることで必然的に生じる充放電に伴う電極膨張が抑制され、同時に導電パス切れも抑えられた結果、サイクル維持率が向上したリチウムイオン二次電池を作製するための負極材を提供し、その結果として、高容量のリチウムイオン二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意検討の結果、詳細なメカニズムは分かっていないが、従来の鱗片状黒鉛、Liと合金化可能な金属粒子及び炭素質物に、粒子強度が大きくサイクル特性良好なコークスを添加し、それらを非晶質炭素で覆った複合粒子構造にすることで、鱗片状黒鉛により形成される空隙構造による体積膨張の緩和により導電パス切れを抑制するには不十分であることが発明者らによって明らかとなり、そこで、本発明では、非水系二次電池用負極材として、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、高強度であるコークスおよび炭素質物を含有したものを適用することによって、Liと合金化可能な金属粒子の体積膨張による複合粒子構造崩壊が抑制され、電極の強度が向上し、充放電に伴うLiと合金化可能な金属粒子の体制膨張による複合粒子の崩壊、電極の膨張が抑制されるため、導電パス切れが生じにくくなり、高容量であり、かつ高サイクル特性を有する非水系二次電池が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の趣旨は、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物を含有することを特徴とする非水系二次電池用負極材に存する。
本発明の非水系二次電池用負極材は、それを非水系二次電池用活物質として用いることにより、高容量であり、かつ高サイクル特性を有する非水系二次電池を提供することができる。
本発明に係る、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物を含有する複合粒子の断面構造を示す図の一例である。 本発明に係る、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物を含有する複合粒子の走査電子顕微鏡像を示す図の一例である。
本発明の非水系二次電池用負極材は、少なくともLiと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物を含むことを特徴とする非水系二次電池用負極材である。
<負極材の形態>
本明細書において、本発明の負極材の好ましい形態である複合体(複合粒子ともいう)とは、特に、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物が含まれている粒子であれば特に制限はないが、好ましくは、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物が物理的及び/又は化学的な結合によって一体化した粒子である。
より好ましい形態としては、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスが、少なくとも複合粒子表面及びバルク内部の何れにも存在する程度に各々の固体成分が粒子内で分散して存在している状態にあり、それらを物理的及び/又は化学的な結合によって一体化させるために、炭素質物が存在しているような形態である。
このような形態は、走査電子顕微鏡による粒子表面観察、粒子を樹脂に包埋させて樹脂の薄片を作製し粒子断面を切り出す、あるいは粒子からなる塗布膜をクロスセクションポリッシャーによる塗布膜断面を作製し粒子断面を切り出した後、走査電子顕微鏡による粒子断面観察等々の観察方法にて、観察が可能である。
<Liと合金化可能な金属粒子>
本発明の非水系二次電池用負極材において、Liと合金化可能な金属粒子が存在することを確認するための手法としては、X線回折による金属粒子相の同定、電子顕微鏡による粒子構造の観察および元素分析、蛍光X線による元素分析などが挙げられる。
Liと合金化可能な金属粒子は、従来公知のいずれのものも使用可能であるが、容量とサイクル寿命の点から、金属粒子は、例えば、Fe、Co、Sb、Bi、Pb、Ni、Ag、Si、Sn、Al、Zr、Cr、P、S、V、Mn、Nb、Mo、Cu、Zn、Ge、In、Ti等からなる群から選ばれる金属又はその化合物が好ましい。また、2種以上の金属からなる合金を使用しても良く、金属粒子が、2種以上の金属元素により形成された合金粒子であってもよい。これらの中でも、Si、Sn、As、Sb、Al、Zn及びWからなる群から選ばれる金属又はその化合物が好ましい。
金属化合物として、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物等が挙げられる。また、2種以上の金属からなる合金を使用しても良い。
この中でも、Si又はSi化合物が高容量化の点で、好ましい。本明細書では、Si又はSi化合物を総称してSi化合物と呼ぶ。Si化合物としては、具体的には、SiOx,SiNx,SiCx、SiZxOy(Z=C、N)などが挙げられ、好ましくは、一般式で表すとSiOxである。この一般式SiOxは、二酸化Si(SiO)と金属Si(Si)とを原料として得られるが、そのxの値は通常0≦x<2である。SiOxは、黒鉛と比較して理論容量が大きく、更に非晶質SiあるいはナノサイズのSi結晶は、リチウムイオン等のアルカリイオンの出入りがしやすく、高容量を得ることが可能となる。
具体的には、SiOxと表されるものであり、xは通常0≦x<2であり、好ましくは、0.2以上、1.8以下、より好ましくは、0.4以上、1.6以下、更に好ましくは、0.6以上、1,4以下である。この範囲であれば、高容量であると同時に、Liと酸素との結合による不可逆容量を低減させることが可能となる。
・Liと合金化可能な金属粒子の平均粒子径d50)
Liと合金化可能な金属粒子の平均粒子径(d50)は、サイクル寿命の観点から、通常0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.1μm以上、更に好ましくは0.3μm以上であり、通常10μm以下、好ましくは9μm以下、より好ましくは8μm以下である。50%粒子径(d50)が前記範囲内であると、充放電に伴
う体積膨張が低減され、充放電容量を維持しつつ、良好なサイクル特性の得ることができる。
平均粒子径(d50)は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定方法等で求められる。
・Liと合金化可能な金属粒子のBET法比表面積
Liと合金化可能な金属粒子のBET法により比表面積は通常0.5〜60m/g、1〜40m/gであることが好ましい。Liと合金化可能な金属粒子のBET法による比表面積が前記範囲内であると、電池の充放電効率および放電容量が高く、高速充放電においてリチウムの出し入れが速く、レート特性に優れるので好ましい。
・Liと合金化可能な金属粒子の含有酸素量
Liと合金化可能な金属粒子の含有酸素量は、特に制限はないが、通常0.01〜8質量%、0.05〜5質量%であることが好ましい。粒子内の酸素分布状態は、表面近傍に存在、粒子内部に存在、粒子内一様に存在していてもかまわないが、特に表面近傍に存在していることが好ましい。Liと合金化可能な金属粒子の含有酸素量が前記範囲内であると、SiとOの強い結合により、充放電に伴う体積膨張が抑制され、サイクル特性に優れるので好ましい。
・Liと合金化可能な金属粒子の製造方法
Liと合金化可能な金属粒子は、本発明の特性を満たすものであれば、市販されているLiと合金化可能な金属粒子を用いてもよい。また、Liと合金化可能な金属粒子と同じ組成の金属からなる金属粒子よりも大きい塊状物に、後述するボールミル等により力学的エネルギー処理を加えることにより、金属粒子を作製することもできる。
また、特に製法は問わないが、例えば特許第3952118号公報に記載されたような方法によって製造されたLiと合金化可能な金属粒子を使用することもできる。例えば、SiOxを製造する場合、二酸化Si粉末と、金属Si粉末を特定の割合で混合し、この混合物を反応器に充填した後、常圧あるいは特定の圧力に減圧し、1000℃以上に昇温し、保持してSiOxガスを発生させ、冷却析出させて、一般式SiOx粒子を得ることができる。析出物は、力学的エネルギー処理を与えることで粒子とし、これを用いることもできる。
力学的エネルギー処理は、例えば、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、転動ボールミル等の装置を用いて、反応器に充填した原料と、この原料と反応しない運動体を入れて、これに振動、回転又はこれらが組み合わされた動きを与える方法によって、前記特性を満たすLiと合金化可能な金属粒子を形成することができる。
<鱗片状黒鉛>
黒鉛が鱗片状であることを確認するための視覚的手法としては、走査電子顕微鏡による粒子表面観察、粒子を樹脂に包埋させて樹脂の薄片を作製し粒子断面を切り出す、あるいは粒子からなる塗布膜を準備し、その膜に対してクロスセクションポリッシャーによる塗布膜断面を作製し粒子断面を切り出した後、走査電子顕微鏡による粒子断面観察方法などが挙げられる。
鱗片状黒鉛は、黒鉛の結晶性が完全に近い結晶を示すように高純度化した天然黒鉛と、人工的に形成した黒鉛とがあり、天然黒鉛であることが好ましい。
・平均粒子径(d50)
鱗片状黒鉛の平均粒子径(d50)は、特に制限はないが、通常1〜30μmであり、好ましくは2〜28μm、より好ましくは3〜26μmである。この範囲であれば、電極とした場合に、比表面積が大きくなることによる不可逆容量の増加を防ぐことができる。
また、鱗片状黒鉛の平均粒子径(d50)が大きすぎると、鱗片状黒鉛を混合した電極用材料をバインダーや水、或いは有機溶媒を加えてスラリー状として塗布する工程で、大粒子に起因したスジ引きや凹凸を生じることがある。ここで平均粒子径(d50)は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定により測定される体積基準のメジアン径をいう。
・平均アスペクト比
鱗片状黒鉛の短径に対する長径の長さの比である平均アスペクト比は、通常2.1〜10、2.3〜9であることが好ましく、2.5〜8であることがより好ましい。アスペクト比がこの範囲であると、複合粒子内に、鱗片状黒鉛により微小な空隙が形成され、充放電に伴う体積膨張を緩和させ、サイクル特性向上に寄与することができる。
・タップ密度
鱗片状黒鉛のタップ密度は、通常0.1g/cm以上であり、好ましくは0.15g/cm以上である。また、鱗片状黒鉛のタップ密度は、通常1.0g/cm以下であり、好ましくは0.8g/cm以下、より好ましくは0.6g/cm以下である。鱗片状黒鉛のタップ密度が上記範囲内であると、複合粒子内に、鱗片状黒鉛により微小な空隙を形成されやすくすることができる。タップ密度は後述する実施例の方法により測定する。
・BET法による比表面積
鱗片状黒鉛のBET法による比表面積は通常1〜40m/g、2〜35m/gであることが好ましく、3〜30m/gであることがより好ましい。鱗片状黒鉛のBET法による比表面積は、リチウムイオン等のアルカリイオンの受け入れ性が良くなり、40m/g以下とすることで不可逆容量の増加による電池容量の減少を防ぐことができる。BET法比表面積は後述する実施例の方法により測定する。
・002面の面間隔(d002)及びLc
鱗片状黒鉛のX線広角回折法による002面の面間隔(d002)は通常0.337nm以下である。一方黒鉛の002面の面間隔の理論値は0.335nmであるため、黒鉛の002面の面間隔は通常0.335nm以上である。また、鱗片状黒鉛のX線広角回折法によるLcは90nm以上、好ましくは95nm以上である。002面の面間隔(d002)が0.337nm以下であると、鱗片状黒鉛の結晶性が高いことを示し、高容量となる負極材を得ることができる。また、Lcが90nm以上である場合にも、結晶性が高いことを示し、高容量となる負極材を得ることができる。X線広角回折法による002面の面間隔(d002)と、Lcは後述する実施例の方法により測定する。
・真密度
鱗片状黒鉛の真密度(測定法は後述の実施例のとおり)は通常2.1g/cm以上、好ましくは2.15g/cm以上、より好ましくは2.2g/cm以上である。真密度が2.1g/cm以上の結晶性の高い黒鉛であると、不可逆容量の少ない高容量の負極材を得ることができる。
・粒子短径の長さ
鱗片状黒鉛の短径の長さは、通常15μm以下、好ましくは12μm以下、より好ましくは10μm以下である。また、鱗片状黒鉛の短径の長さは、通常0.9μm以上である。鱗片状黒鉛の短径の長さが上記範囲内であると、複合粒子内に、鱗片状黒鉛により微小な空隙を形成されやすくすることができ、充放電に伴う体積膨張を緩和させ、サイクル特性を向上することができる。
・鱗片状黒鉛の製造方法
鱗片状黒鉛は、前述の性状であれば、従来の公知物や市販品を用いてもよいし、どのような製法で作製しても問題ない。
例えば、鱗片状、塊状又は板状の天然黒鉛、或いは、例えば石油コークス、石炭ピッチコークス、石炭ニードルコークス、メソフェーズピッチ等を2500℃以上に加熱して製造した人造黒鉛を、必要により、不純物除去、粉砕、篩い分けや分級処理を行うことで得ることができる。
<コークス>
コークスとは、当業者で一般的に認識しているコークス粒子であれば特に制限はないが、具体的には、石油系ピッチ、石炭系のピッチ等々の原料を、コークス炉の中で乾留(蒸し焼き)することによって製造されるものであり、たとえば、コークスを製造する過程で発生するコールタールを原料として製造される石炭系ニードルコークスや、コークスを製造する過程で発生するコールタールを原料としてピッチコークス、フリュードコークス、ディレードコークス等が挙げられる
この中でも、石炭ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークスを用いることが熱処理による結晶化が進行しやすく、電池としての容量が確保でき、また粒子の強度が大きく、充放電に伴う体制膨張を抑制することが可能であるという点で好ましい。
・平均粒子径(d50)
コークスの平均粒子径(d50)は、通常1〜40μmであり、好ましくは2〜38μm、より好ましくは3〜36μmである。この範囲であれば、電極とした場合に、比表面積が大きくなることによる不可逆容量の増加を防ぐことができる。また、コークスの平均粒子径(d50)が大きすぎると、コークスを混合した電極用材料をバインダーや水、或いは有機溶媒を加えてスラリー状として塗布する工程で、大粒子に起因したスジ引きや凹凸を生じることがある。ここで平均粒子径(d50)は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定により測定される体積基準のメジアン径をいう。
・アスペクト比
粒子の短径に対する長径の長さの比であるアスペクト比は、通常1〜5であり、1.1〜4であることが好ましく、1.2〜3であることがより好ましい。アスペクト比がこの範囲であると、鱗片状黒鉛によって形成される複合粒子内の空隙構造を、コークス添加によって阻害しない。
・タップ密度
コークスのタップ密度は、通常0.5g/cm以上であり、好ましくは0.6g/cm以上であり、より好ましくは1.6g/cm以下であり、更に好ましくは1.5g/cm以下、特に好ましくは1.4g/cm以下である。コークスのタップ密度が上記範囲内であると、複合粒子を用いて作成される電極の密度の低下を軽減することができる。タップ密度は後述する実施例の方法により測定する。
・BET法による比表面積
コークスのBET法による比表面積は通常1〜40m/gであり、1.5〜35m/gであることが好ましく、2〜30m/gであることがより好ましい。コークスのBET法による比表面積は、リチウムイオン等のアルカリイオンの受け入れ性が良くなり、上記範囲内とすることで不可逆容量の増加による電池容量の減少を防ぐことができる。BET法比表面積は後述する実施例の方法により測定する。
・002面の面間隔(d002)及びLc
コークスのX線広角回折法による002面の面間隔(d002)は通常0.336nm以上、好ましくは0.337nm以上、より好ましくは0.338nm以上、通常0.3
70nm以下、好ましくは0.365nm以下、より好ましくは0.360nm以下である。d002値が大きすぎるということは結晶性が低いことを示し、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下する場合があり、d002が小さすぎると充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
コークスのX線広角回折法による結晶子サイズ(Lc(002))が、通常0.5nm以上、好ましくは0.8nm以上、より好ましくは1.0nm以上、通常500nm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。
この範囲を上回ると、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下する場合があり、この範囲を下回ると、充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
X線広角回折法による002面の面間隔(d002)と、Lcは後述する実施例の方法により測定する。
・揮発分
コークスに含まれる揮発分は、通常3質量%以上であり、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上、また通常30質量%以下であり、好ましくは28質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
<炭素質物>
炭素質物の原料は、下記に示す条件を満たす有機化合物であることが好ましい。なお、本発明における炭素質物とは、有機化合物が炭素化されたものであり、非晶質炭素質物であることが好ましい。
本発明の非水系二次電池用負極材において、炭素質物、好ましくは非晶質炭素質物が存在することを確認するための手法としては、X線回折、ラマン分光測定方法などが挙げられる。
・有機化合物の種類
有機化合物の種類としては、焼成によって非晶質化が可能な炭素質であれば特に限定はなく、タール、軟ピッチから硬ピッチまでの石油系及び石炭系の縮合多環芳香族類が好ましく用いられる。具体的には、含浸ピッチ、コールタールピッチ、石炭液化油等の石炭系重質油、アスファルテン等の直留系重質油等の分解系重質油等の石油系重質油等が挙げられる。
・有機化合物の物性
本発明において、有機化合物は以下の物性を満たすことが好ましい。
・有機化合物の表面官能基量(N/C、S/C、O/C)
有機化合物の表面官能基量(N/C、S/C、O/C)は、該有機化合物を1000℃焼成炭化した後、CNT製高速振動型サンプルミル(TI−100型)にて、大気中にて30秒間粉砕処理して得られた炭素粉末を分析したとき、下記に示す条件を満たすことが好ましい。
・表面官能基量(N/C)
有機化合物の下記式1で表される表面官能基量(N/C)は、通常0.05%以上、好ましくは0.07%以上、より好ましくは0.1%以上、更に好ましくは0.43%以上であり、通常6%以下、好ましくは4%以下、より好ましくは3%以下、更に好ましくは1%以下である。N/Cが小さすぎると、負極活物質表面におけるLiイオンと電解液溶媒の脱溶媒和反応性が低下し、大電流充放電特性が低下する虞があり、大きすぎると、電
解液との反応性が増し、充放電効率の低下を招く虞がある。
なお、N/Cは、下記式1にて定義する。
式1
N/C(%)=X線光電子分光法(XPS)分析におけるN1sのスペクトルのピーク面積に基づいて求めたN原子濃度/XPS分析におけるC1sのスペクトルのピーク面積に基づいて求めたC原子濃度 × 100
有機化合物の表面官能基量N/CはX線光電子分光法(XPS)を用いて測定することができる。
X線光電子分光法測定としてX線光電子分光器を用い、測定対象を表面が平坦になるように試料台に載せ、アルミニウムのKα線をX線源とし、マルチプレックス測定により、C1s(280〜300eV)とN1s(390〜410eV)のスペクトルを測定する。得られたC1sのピークトップを284.3eVとして帯電補正し、C1sとN1sのスペクトルのピーク面積を求め、更に装置感度係数を掛けて、CとNの表面原子濃度をそれぞれ算出する。得られたそのNとCの表面原子濃度を用いて、式1にてN/C値を算出する。
・表面官能基量(S/C)
有機化合物の下記式2で表される表面官能基量(S/C)は、通常0.01%以上、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.07%以上であり、通常6%以下、好ましくは4%以下、より好ましくは3%以下、更に好ましくは1%以下である。S/Cが小さすぎると負極活物質表面におけるLiイオンと電解液溶媒の脱溶媒和反応性が低下し、大電流充放電特性が低下する虞があり、大きすぎると、電解液との反応性が増し、充放電効率の低下を招く傾向がある。
なお、S/Cは、下記式2にて定義する。
式2
S/C(%)=X線光電子分光法(XPS)分析におけるS2sのスペクトルのピーク面積に基づいて求めたS原子濃度/XPS分析におけるC1sのスペクトルのピーク面積に基づいて求めたC原子濃度 × 100
有機化合物の表面官能基量S/CはX線光電子分光法(XPS)を用いて測定することができる。
X線光電子分光法測定としてX線光電子分光器を用い、測定対象を表面が平坦になるように試料台に載せ、アルミニウムのKα線をX線源とし、マルチプレックス測定により、C1s(280〜300eV)とS2p(160〜175eV)のスペクトルを測定する。得られたC1sのピークトップを284.3eVとして帯電補正し、C1sとS2pのスペクトルのピーク面積を求め、更に装置感度係数を掛けて、CとSの表面原子濃度をそれぞれ算出する。得られたそのSとCの表面原子濃度を用いて、式2にてS/Cを算出する。
・表面官能基量(O/C)
有機化合物の表面官能基量(O/C)は、通常0.1%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは4.1%以上である。また通常10%以下、好ましくは8%以下、より好ましく5%以下である。この表面官能基量O/Cが小さすぎると、負極活物質表面におけるLiイオンと電解液溶媒の脱溶媒和反応性が低下し、大電流充放電特性が低下する虞があり、大きすぎると、電解液との反応性が増し、充放電効率の低下を招く虞がある。
なお、O/Cは、下記式3にて定義する。
式3
O/C(%)=X線光電子分光法(XPS)分析におけるO1sのスペクトルのピーク面積に基づいて求めたO原子濃度/XPS分析におけるC1sのスペクトルのピーク面積に基づいて求めたC原子濃度×100
本発明における表面官能基量O/CはX線光電子分光法(XPS)を用いて測定することができる。
X線光電子分光法測定としてX線光電子分光器を用い、測定対象を表面が平坦になるように試料台に載せ、アルミニウムのKα線をX線源とし、マルチプレックス測定により、C1s(280〜300eV)とO1s(525〜545eV)のスペクトルを測定する。得られたC1sのピークトップを284.3eVとして帯電補正し、C1sとO1sのスペクトルのピーク面積を求め、更に装置感度係数を掛けて、CとOの表面原子濃度をそれぞれ算出する。得られたそのOとCの表面原子濃度を用いて、式3にてO/Cを算出する。
・X線パラメータ(d002値)
有機化合物を黒鉛化処理して得られた炭素粉末のX線広角回折法による002面の面間隔(d002)が通常0.3357nm以上、好ましくは0.3358nm以上、より好ましくは0.3359nm以上であり、通常0.340nm以下、より好ましくは0.338nm以下、さらに好ましくは0.337nm以下である。d002値が大きすぎるということは結晶性が低いことを示し、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下する場合があり、d002が小さすぎると充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
該有機化合物を1000℃焼成炭化した後、CNT製高速振動型サンプルミル(TI−100型)にて、大気中にて30秒間粉砕処理して得られた炭素粉末のX線広角回折法による002面の面間隔(d002)が通常0.336nm以上、好ましくは0.337nm以上、より好ましくは0.338nm以上であり、通常0.370nm以下、好ましくは0.365nm以下、より好ましくは0.360nm以下である。d002値が大きすぎるということは結晶性が低いことを示し、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下する場合があり、d002が小さすぎると充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
・結晶子サイズ(Lc(002))
有機化合物を黒鉛化処理して得られた炭素粉末の学振法によるX線回折で求めた有機化合物の結晶子サイズ(Lc(002))が、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、通常500nm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下である。
この範囲を上回ると、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下する場合があり、この範囲を下回ると、充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
該有機化合物を1000℃焼成炭化した後、CNT製高速振動型サンプルミル(TI−100型)にて、大気中にて30秒間粉砕処理して得られた炭素粉末の学振法によるX線回折で求めた炭素材の結晶子サイズ(Lc(002))が、通常0.5nm以上、好ましくは0.8nm以上、より好ましくは1nm以上、通常300nm以下、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下、さらに好ましくは50nm以下である。
この範囲を上回ると、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下する場合があり、この範囲を下回ると、充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
・軟化点
有機化合物の軟化点が通常400℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃以下である。この範囲を下回ると、黒鉛粒子と混合・捏合する際に、均一に混合することが困難になり、且つ高温でとり行う必要が生じるため生産性に欠ける場合がある。下限は特に制限されないが、通常40℃以上である。
・キノリン不溶分(QI)、トルエン不溶分(TI)
有機化合物のキノリン不溶分は、通常0.6%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上である。また通常30%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。
有機化合物のトルエン不溶分は、通常16%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上である。また通常60%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。この範囲を上回ると、非水系二次電池用炭素材が結晶性の低い粒子となって充放電容量が低下してしまう可能性があり、この範囲を下回ると、充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の虞がある。
<負極材の製造方法>
上述したLiと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を主たる原料とし、これらの混合物を焼成することで、複合粒子である負極材を製造することができるが、製法についての制限は特にない。より好ましい製造方法を以下に記載する。
具体的には、以下の(1)〜(2)工程を少なくとも含む。
(1)Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を混合する工程
(2)(1)で得られた混合物を焼成する工程
(1)Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を混合する工程
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を混合し、混合物を得られれば特に原料を仕込む順序に制限はないが、例えば、Liと合金化可能な金属粒子に鱗片状黒鉛、コークスを混合した後に有機化合物を混合する方法、鱗片状黒鉛、コークスに有機化合物を混合した後にLiと合金化可能な金属粒子を混合する方法、Liと合金化可能な金属粒子に有機化合物を混合した後に鱗片状黒鉛、コークスを混合する方法、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を一度に混合する方法等の方法が挙げられる。
Liと合金化可能な金属粒子に鱗片状黒鉛、コークスを混合した後に有機化合物を混合する方法において、鱗片状黒鉛および/またはコークスに、金属粒子を、機械的処理により鱗片状黒鉛および/またはコークスの表面および/または内部に付着させてから有機化合物を混合してもよい。ここでいう機械的処理は、特に限定されないが、例えば、乾式ボールミル、湿式ビーズミル、遊星式ボールミル、振動ボールミル、メカノフュージョシステム、アグロマスタ(ホソカワミクロン(株))、ハイブリダイゼーションシステム、マイクロス、ミラーロ((株)奈良機械製作所製)などが挙げられる。
これらの中でも好ましくは、Liと合金化可能な金属粒子に鱗片状黒鉛、コークスを混合した後に有機化合物を混合する方法が、金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスをそれぞれ粉体の状態で混合させるため、分散性が良好であるという点で好ましい。
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を混合する方法は、例えば粉末混合法、溶融混合法、溶液混合法、等が挙げられる。
混合温度は通常は常温〜300℃であり、有機化合物の種類により適宜決定することができる。また混合時間は、通常10分〜1時間である。また、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物との溶液混合法に用いる溶媒には、該有機化合物を溶解または分散する水又は有機溶媒の中から、適宜選択することができる。異なる2種以上の溶媒を混合して用いてもよい。
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物との溶液混合法を用いた場合は、通常40〜300℃の範囲で乾燥させる。乾燥時間は、用いた溶媒の種類に応じて適宜決めることができるが、通常1〜24時間である。適宜減圧乾燥を選択することができる。
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物を混合する際、通常は常圧下で行うが、所望ならば、減圧下又は加圧下に行うこともできる。混合は回分方式及び連続方式のいずれで行うこともできる。いずれの場合でも、粗混合に適した装置及び精密混合に適した装置を組合せて用いることにより、混合効率を向上させることができる。回分方式の混合装置としては、ハイスピードミキサー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、2本の枠型が自転しつつ公転する構造の混合機、高速高剪断ミキサーであるディゾルバーや高粘度用のバタフライミキサーの様な、一枚のブレートがタンク内で撹拌・分散を行う構造の装置、半円筒状混合槽の側面に沿ってシグマ型などの撹拌翼が回転する構造を有する、いわゆるニーダー形式の装置、撹拌翼を3軸にしたトリミックスタイプの装置、容器内に回転ディスクと分散媒体を有するいわゆるビーズミル型式の装置などが用いられる。またシャフトによって回転されるパドルが内装された容器を有し、容器内壁面はパドルの回転の最外線に実質的に沿って、好ましくは長い双胴型に形成され、パドルは互いに対向する側面を摺動可能に咬合するようにシャフトの軸方向に多数対配列された構造の装置(例えば栗本鉄工所製のKRCリアクタ、SCプロセッサ、東芝機械セルマック社製のTEM、日本製鋼所製のTEX−Kなど)、更には内部一本のシャフトとシャフトに固定された複数のすき状又は鋸歯状のパドルが位相を変えて複数配置された容器を有し、その内壁面はパドルの回転の最外線に実質的に沿って、好ましくは円筒型に形成された構造の(外熱式)装置(例えばレーディゲ社製のレディゲミキサー、大平洋機工社製のフローシェアーミキサー、月島機械社製のDTドライヤーなど)を用いることもできる。連続方式で混合を行うには、パイプラインミキサーや連続式ビーズミルなどを用いればよい。
また、Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物の合計に対するコークスの混合割合は、通常1質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは、5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上である。また、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。コークスが多すぎると、容量が低くなり、また、コークスが少なすぎると、体積膨張を抑制する効果が十分得られない。
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物の合計に対する金属粒子の混合割合は、通常1質量%以上、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは、2質量%以上、更に好ましくは2.5質量%以上である。また、通常50質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。金属粒子が多すぎると、充放電に伴う体積膨張が大きくなり、容量劣化が顕著になる。また、金属粒子が少なすぎると、十分な容量が得られない。
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物の合計に対する鱗片状黒鉛の混合割合は、通常1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは、3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。また、通常95質
量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下である。鱗片状黒鉛が多すぎると、鱗片状黒鉛が形成する空隙量が多くなり、電極密度を上げることが困難となる。また、鱗片状黒鉛が少なすぎると、体積膨張を抑制する空隙を形成できず、かつ導電パスを取れにくくなり、サイクル特性を向上させる効果が十分得られない。
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物の合計に対する炭素質物となる有機化合物の混合割合は、炭素質物及び金属化合物中の金属元素の合計質量に対して通常1質量%以上、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは、2質量%以上、更に好ましくは2.5質量%以上である。また、通常60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。有機化合物が多すぎると焼成過程において活物質同士の凝集が生じやすくなる。また、有機化合物を多く含む炭素質物を焼成すると、非晶性炭素として残存しやすくなり、非晶性炭素を多く含む該活物質を用いて電池を作製すると充電初期において充放電効率が低下する傾向がある。また、有機化合物が少なすぎると、還元反応の進行や活物質の凝集抑制において十分な効果が得られない。
(2)(1)で得られた混合物を焼成する工程
Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物となる有機化合物とを含む混合物を焼成する。
焼成する際の雰囲気は、非酸化性雰囲気下であり、好ましくは窒素、アルゴン、二酸化炭素、アンモニア、水素などを流通させ非酸化性雰囲気にさせる。
その理由として、金属粒子、黒鉛、炭素質物の酸化を防ぐ必要ある、ということが考えられる。
焼成温度は焼成雰囲気及び混合物の調製に用いた有機化合物により異なるが、一例として窒素流通雰囲気下であれば通常は500℃以上、好ましくは800℃以上、より好ましくは850℃以上である。また、通常は高くても3000℃以下、好ましくは2000℃以下であり、1500℃以下がより好ましい。焼成温度が低すぎると炭化が十分に進行せず、充放電初期の不可逆容量低減が増大する虞があり、また金属化合物の還元速度が低下するため、焼成時間をより長くとる必要が生じる。ただし、還元速度については、焼成雰囲気を水素雰囲気などのより強い還元雰囲気にすることで、低温でも速めることが可能である。一方で焼成温度が高すぎると、有機化合物の炭化物が、混合物中の原料炭素材の結晶構造と同等の結晶構造に達し、被覆の効果が得難くなることや、金属元素が気化することによる収率の低下、及び製造コストアップとなる傾向がある。
焼成処理条件において、熱履歴温度条件、昇温速度、冷却速度、熱処理時間等は、適宜設定する。また、比較的低温領域で熱処理した後、所定の温度に昇温することもできる。なお、本工程に用いる反応機は回分式でも連続式でも、また一基でも複数基でもよい。焼成に使用する炉は上記要件を満たせば特に、制約はないが、例えば、シャトル炉、トンネル炉、リードハンマー炉、ロータリーキルン、オートクレーブ等の反応槽、コーカー(コークス製造の熱処理槽)、タンマン炉、アチソン炉、加熱方式も、高周波誘導加熱炉、直接式抵抗加熱、間接式抵抗加熱、直接燃焼加熱、輻射熱加熱等を用いることができる。処理時には、必要に応じて攪拌を行なってもよい。
・その他の工程
上記工程を経た複合炭素材は、粉砕、解砕、分級処理等の粉体加工し、複合炭素材を得る。
粉砕や解砕に用いる装置に特に制限はないが、例えば、粗粉砕機としてはせん断式ミル、ジョークラッシャー、衝撃式クラッシャー、コーンクラッシャー等が挙げられ、中間粉
砕機としてはロールクラッシャー、ハンマーミル等が挙げられ、微粉砕機としてはボールミル、振動ミル、ピンミル、攪拌ミル、ジェットミル等が挙げられる。
分級処理に用いる装置としては特に制限はないが、例えば、乾式篩い分けの場合は、回転式篩い、動揺式篩い、旋動式篩い、振動式篩い等を用いることができ、乾式気流式分級の場合は、重力式分級機、慣性力式分級機、遠心力式分級機(クラシファイア、サイクロン等)を用いることができ、また、湿式篩い分け、機械的湿式分級機、水力分級機、沈降分級機、遠心式湿式分級機等を用いることができる。
上述のような製造方法により、複合炭素材が製造できる。ただし、下記複合炭素材は、上記製造方法に限定されないものである。
<非水系二次電池用負極材>
本発明の非水系二次電池用負極材は、以下のような特性を持つことが好ましい。
・ラマンR値
非水系二次電池用負極材のラマンR値は、1580cm−1付近のピークPの強度Iと、1360cm−1付近のピークPの強度Iとを測定し、その強度比R(R=I/I)を算出して定義する。つまり、ラマン値は下記式4で表される。
式4
ラマン値R=ラマンスペクトル分析における1360cm−1付近のピークPの強度I/1580cm−1付近のピークPの強度I
ラマンR値は通常0.01以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.73以上、特に好ましくは0.85以上である。また通常1.2以下、好ましくは1.1以下、より好ましくは1.0以下である。
ラマンR値が大きすぎると、粒子表面の結晶が乱れ、電解液との反応性が増し、効率の低下を招く傾向があり、ラマン値が小さすぎると充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の傾向がある。
なお、本発明においては、上記ラマンR値の範囲内であるものの中で、コークスおよび非晶質炭素物を含有したものが、粒子界面におけるLiイオン挿入脱離が容易、且つ粒子に適度の硬さを与えて高密度電極においても粒子が過度に変形することを防ぐことにより、初期サイクル時の充放電不可逆容量が低く、大電流充放電特性に優れた非水溶媒二次電池が得られる点で好ましい。
ラマンスペクトルはラマン分光器で測定できる。具体的には、ラマン分光測定装置(Thermo Fisher Scientific製Nicolet Almega XR)を用いて、試料容器に負極材粉末を入れ
、任意の10箇所についてレーザー光を照射し測定する。ラマンR値は、ラマンスペクトルで観測される1350cm−1付近のピーク(P)と1580cm −1 付近のピーク(P)の強度比I/Iの平均値をR値とする。それぞれのピーク強度は、測定範囲(830cm−1〜1940cm−1)全体をベースラインとし、7回測定した強度比の算術平均を平均値とする。
アルゴンイオンレーザー光の波長 :532nm
励起出力 :10%
照射径 :10μmΦ(10倍対物レンズ使用)
測定範囲 :825cm−1〜1950cm−1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定:バックグラウンド処理、スムージング処理(単純平均によるコンボリューション10ポイント)
・002面の面間隔(d002)
非水系二次電池用負極材のX線広角回折法による002面の面間隔(d002)は、通常0.355nm以下、通常Lcが1nm以上である。X線広角回折法による002面の
面間隔(d002)が前記範囲内であることは、非水系二次電池用炭素材の粒子の表面を除く大部分の結晶性が高いということであり、非晶質炭素材に見られるような不可逆容量が大きいことによる低容量化を生じない高容量電極となる炭素材であることを示す。
・タップ密度
非水系二次電池用負極材のタップ密度は、通常0.1g/cm以上であり、0.2g/cm以上が好ましい。
タップ密度が小さすぎると、特に高密度に圧延された電極内で充分な連続空隙が確保されず、空隙に保持ざれた電解液内のLiイオンの移動性が落ちることで、大電流充放電特性が低下する傾向がある。タップ密度が高すぎると、粒子内炭素密度が上昇し、圧延性に欠け、高密度の負極シートを形成することが難しくなる傾向がある。
・BET法による比表面積
非水系二次電池用負極材のBET法による比表面積は通常0.5m/g以上、好ましくは1.0m/g以上である。また通常20m/g以下、より好ましくは15m/g以下、更に好ましくは、8m/g以下、特に好ましくは、7.6m/g以下である。比表面積が大きすぎると電解液との反応性が増し、充放電効率の低下を招く虞があり、比表面積が小さすぎると充放電反応性が低下して、高温保存時のガス発生増加、大電流充放電特性低下の傾向がある。
・細孔容量(5nm〜100000nmの範囲の細孔容量)
非水系二次電池用負極材の水銀圧入法による5nm〜100000nmの範囲の細孔容量は、通常5ml/g以下、好ましくは、3ml/g以下、より好ましくは1.7ml/g
以下、特に好まししくは、1.5ml/g以下であり、通常0.01ml/g以上、好ましくは、0.05ml/g以上、より好ましくは0.1ml/g以上である。細孔量が大きすぎると、細孔に起因した比表面積が増加し、電解液との反応が過剰に発生して、不可逆容量が増加する傾向があり、少なすぎると、大電流充放電特性が低下する傾向がある。
・平均粒子径(d50)
非水系二次電池用負極材の平均粒子径(d50)は通常50μm以下、好ましくは、30μm以下、より好ましくは25μm以下であり、通常、1μm以上、好ましくは、4μm以上、より好ましくは5μm以上である。平均粒径が大きすぎるとこの粒径範囲を超えると極板化した際に、筋引きなどの工程上の不都合が出ることが多く、また、この粒径範囲を下回ると、表面積が大きくなりすぎ電解液との活性を抑制することが難しくなる傾向がある。
<非水系二次電池用負極>
本発明に係る負極材を用いて負極を作製するには、負極材に結着樹脂を配合したものを水若しくは有機系溶剤でスラリーとし、必要によりこれに増粘材を加えて集電体に塗布し、乾燥すればよい。
結着樹脂としては、非水電解液に対して安定で、かつ非水溶性のものを用いるのが好ましい。例えばスチレン、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド等の合成樹脂;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体やその水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン、スチレン共重合体、スチレン・イソプレン、スチレンブロック共重合体やその水素化物等の熱可塑性エラストマー;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニデンフルオライド、ポリペンタフルオロプロピレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン等のフッ素化高分子等を用いることができる。有機系媒体としては、例えばN−メチルピロリドンや、ジメチルホルムアミドを挙げることができる。
結着樹脂は、負極材100質量部に対して好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上用いる。結着樹脂の割合を負極材100質量部に対して0.1質量部以上とすることで、負極材料相互間や負極材料と集電体との結着力が十分となり、負極から負極材料が剥離することによる電池容量の減少及びリサイクル特性の悪化を防ぐことができる。結着樹脂は、負極材料100質量部に対して多くても10質量部、好ましくは7質量部以下となるように用いるのが好ましい。
スラリーに添加する増粘材としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース類やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等を用いればよい。なかでも好ましいのはカルボキシメチルセルロースである。増粘材は負極材100質量部に対して好ましくは1〜10質量部、より好ましくは0.2〜7質量部となるように用いる。
負極集電体としては従来からこの用途に用い得ることが知られている銅、銅合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、炭素等を用いればよい。集電体の形状は通常はシート状であり、その表面に凹凸をつけたものや、ネット、パンチングメタル等を用いるものも好ましい。
集電体に負極材料と結着樹脂のスラリーを塗布・乾燥したのちは、加圧して集電体上に形成された負極活物質層の密度を大きくし、もって負極活物質層単位体積当たりの電池容量を大きくするのが好ましい。負極活物質層の密度は好ましくは1.2g/cm以上、より好ましくは1.3g/cm以上、また、好ましくは1.9g/cm以下、より好ましくは1.8g/cm以下である。負極活物質層の密度を1.2g/cm以上とす
ることで、電極の厚みの増大に伴う電池の容量の低下を防ぐことができる。負極活物質層の密度を1.8g/cm以下とすることで、電極内の粒子間空隙の減少に伴い、空隙に保持される電解液量が減り、リチウム(Li)イオン等のアルカリイオンの移動性が小さくなり急速充放電特性が小さくなるのを防ぐことができる。
<非水系二次電池>
本発明に係る非水系二次電池は、上記の負極を用いる以外は、常法に従って作製することができる。正極材料としては基本組成がLiCoO2で表されるリチウムコバルト複合
酸化物、LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物、LiMnO2やLiMn2
O4で表されるリチウムマンガン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物、二酸化マ
ンガン等の遷移金属酸化物、並びにこれらの複合酸化物混合物、更にはTiS2、FeS2、Nb3S4、Mo3S4、CoS2、V2O5、CrO3、V3O3、FeO2、GeO2、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2等を用いればよい。これらの正極材料に結着樹脂を配合した
ものを適当な溶媒でスラリー化して集電体に塗布・乾燥することにより正極を作製できる。なおスラリー中にはアセチレンブラックやケッチェンブラック等の導電材を含有させるのが好ましい。また所望により増粘材を含有させてもよい。増粘材及び結着樹脂としてはこの用途に周知のもの、例えば負極の作製に用いるものとして例示したものを用いればよい。正極材料100質量部に対する配合比率は、導電剤は0.5〜20質量部、特に1〜15質量部が好ましく、増粘材は好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.5〜7質量部であり、結着樹脂は水でスラリー化するときは好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.5〜7質量部であり、N−メチルピロリドン等の結着樹脂を溶解する有機溶媒でスラリー化するときには好ましくは0.5〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部である。正極集電体としては、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル等やこれらの合金を用いればよい。なかでもアルミニウム、チタン、タンタルやその合金を用いるのが好ましく、アルミニウムないしはその合金を用い
るのが最も好ましい。
電解液も従来周知の非水溶媒に種々のリチウム塩を溶解させたものを用いることができる。非水溶媒としては、エチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート及びビニレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル、クラウンエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメチルテトラヒドロフラン及び1,3−ジオキソラン等の環状エーテル、1,2−ジメトキシエタン等の鎖状エーテル等を用いればよい。通常はこれらをいくつか併用する。なかでも環状カーボネートと鎖状カーボネート、又はこれに更に他の溶媒を併用するのが好ましい。
またビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、無水コハク酸、無水マレイン酸、プロパンスルトン、ジエチルスルホン等の化合物やジフルオロリン酸リチウムのようなジフルオロリン酸塩等が添加されていても良い。更に、ジフェニルエーテル、シクロヘキシルベンゼン等の過充電防止剤が添加されていても良い。
非水溶媒に溶解させる電解質としては、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3CF2SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3等を用いればよい。電解液中の電解質の濃度は通常は0.5〜2モル/リットル、好ましくは0.6〜1.5モル/リットルである。
正極と負極との間に介在させるセパレーターには、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔性シートや不織布を用いるのが好ましい。
本発明に係る非水系二次電池は、負極/正極の容量比を1.01〜1.5に設計することが好ましく1.2〜1.4に設計することがより好ましい。非水系二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに電解質を備えたリチウムイオン二次電池であることが好ましい。
次に実施例により本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
なお、本明細書における平均粒径(d50)、タップ密度、BET法比表面積、X線回折、細孔容量、ラマンR値等の測定は次記により行った。
平均粒径(d50):ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの2(容量)%水溶液約1mlに、炭素粉末約20mgを加え、これをイオン交換水約200mlに分散させたものを、レーザー回折式粒度分布計(堀場製作所製 LA−920)を用いて体積基準粒度分布を測定し、メジアン径(d50)を求めた。測定条件は超音波分散1分間、超音波強度2、循環速度2、相対屈折率1.50である。
タップ密度:粉体密度測定器タップデンサーKYT−3000((株)セイシン企業社製)を用いて測定した。10ccのタップセルに炭素質粒子等を落下させ、セルに満杯に充填したのち、ストローク長10mmのタップを500回行って、そのときの密度をタップ密度とした。
BET法比表面積:大倉理研社製 AMS−8000を用いて測定した。250℃で予備乾燥し、更に30分間窒素ガスを流したのち、窒素ガス吸着によるBET1点法により測定した。
X線回折:炭素質粒子に約15質量%のX線標準高純度シリコン粉末を加えて混合したものを材料とし、グラファイトモノクロメーターで単色化したCuKα線を線源とし、反
射式ディフラクトメーター法で広角X線回折曲線を測定し、学振法を用いて面間隔(d002)及び結晶子の大きさ(Lc)を求めた。
細孔容量(5nm〜100000nmの範囲の細孔容量):水銀ポロシメーター(機種名:マイクロメリティックス社製・オートポア9520)を用い水銀圧入法により実施した。負極材粉末を秤量して、真空下(50μm/Hg)室温(24℃)にて10分間の前処理(脱気)を行った後、水銀圧力を4.0psiaから40,000psiaに上昇させ、次いで15psiaまで降下させた(全測定点数120ポイント)。測定した120ポイントでは、30psia迄は5秒間、それ以降は各圧力10秒間の平衡時間の後、水銀の圧入量を測定した。 こうして得られた水銀圧入曲線から、Washburnの方程式(D=−(1/P)4γcosψ)を用いて細孔分布を算出した。尚、Dは細孔直径、Pはかかる圧力、γは水銀の表面張力((485dynes/cmを使用)、ψは接触角(140゜を使用))を示す。
ラマンR値:
ラマン分光測定装置(Thermo Fisher Scientific製Nicolet Almega XR)を用いて、試
料容器に負極材粉末を入れ、任意の10箇所についてレーザー光を照射し測定した。ラマンR値は、ラマンスペクトルで観測される1350cm−1付近のピーク(P)と1580cm −1 付近のピーク(P)の強度比I/Iの平均値をR値とした。それぞれのピーク強度は、測定範囲(830cm−1〜1940cm−1)全体をベースラインとし、10回測定した強度比の算術平均を平均値とした。
アルゴンイオンレーザー光の波長 :532nm
励起出力 :10%
照射径 :10μmΦ(10倍対物レンズ使用)
測定範囲 :830cm−1〜1940cm−1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定:バックグラウンド処理、スムージング処理(単純平均によるコンボリューション10ポイント)
<実施例1>
(複合粒子)
まず、平均粒子径1μmのSi微粒子10g、平均粒径5μmの鱗片状黒鉛60g、コークス10g、コールタールピッチ143gをハイブリミキサーにより混練・分散させた。得られた分散物を、 、焼成炉に導入し、窒素雰囲気下1000℃、3時間焼成した。
得られた焼成物は、ジョークラッシャーで粗粉砕し、更にハンマーミルで粉砕後、篩(45μm)を実施し、複合粒子を作製した。得られた複合粒子の平均粒径は、9.0μmであった。比表面積、細孔容量は、9.26m/g、1.47ml/gであった。ラマンR値は、0.65であった。ここで用いたコークスのd(002)、Lcは、それぞれ0.350nm、2nmであった。
(性能評価用電池の作製)
複合粒子100質量部と、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)3質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)48質量%水性ディスパージョン6.25質量部とを、ハイブリダイズミキサーにて、混練し、スラリーとした。このスラリーを厚さ10μmの圧延銅箔上にブレード法で、目付け5〜7mg/cmとなるように塗布し、乾燥させた。
その後、負極活物質層の密度1.4〜1.5g/cmとなるようにロードセル付きの250mφロールプレスにてロールプレスし、直径12.5mmの円形状に打ち抜き、120℃で3時間、真空乾燥し、評価用の負極とした。前記負極と、対極としてLi箔とを電解液を含浸させたセパレーターを介して重ねて、充放電試験用の電池を作製した。電解液としてはフルオロエチレンカーボネート:ジメチルカーボネート=2:8(質量比)混
合液に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解させたものを用いた。
(放電容量評価)
先ず0.2mA/cmの電流密度で前記正極及び負極に対して5mVまで充電し、更に5mVの一定電圧で電流値が0.02mAになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.2mA/cmの電流密度で前記正極及び負極に対して1.5Vまで放電を行った。次に、0.8mA/cmの電流密度で正極及び負極に対して5mVまで充電し、更に、5mVの一定電圧で電流値が0.08mAになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.8mA/cmの電流密度で正極及び負極に対して1.5Vまで放電を行った。放電容量は、負極重量から負極と同面積に打ち抜いた銅箔の重量を差し引くことで負極活物質重量を求め、この負極活物質重量で前記2サイクル目の放電容量を除して、重量当りの放電容量を求めた。
(サイクル特性評価)
前記電池で、3サイクル目は、0.8mA/cm2の電流密度で正極及び負極に対して5mVまで充電し、更に、5mVの一定電圧で電流値が0.08mAになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.8mA/cmの電流密度で正極及び負極に対して1.5Vまで放電を行った。4サイクル目以降は、2mA/cmの電流密度で正極及び負極に対して5mVまで充電し、更に、5mVの一定電圧で電流値が0.2mAになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、2mA/cmの電流密度で正極及び負極に対して1.5Vまで放電を行い、以降充放電サイクルを50回繰り返し、下記式(5)により容量維持率を求めた。負極活物質重量は、負極重量から負極と同面積に打ち抜いた銅箔の重量を差し引くことによって求めた。
容量維持率
(式5)
容量維持率(%)={53サイクル後の放電容量(mAh/g)/4サイクル目の放電容量(mAh/g)}×100
(負極膨張率)
50サイクル後、充電状態で、コイン電池をArグローブボックスに導入し、コイン電池を解体し、充電状態での負極膜厚(μm)を膜厚計により測定し、下記式(6)により負極の膨張率を測定した。
(式6)負極膨張率(%)={53サイクル後の充電状態での負極膜厚(μm)/サイクル前での負極膜厚(μm)}×100
<比較例1>
(複合粒子)
まず、平均粒子径1μmのSi微粒子10g、平均粒径5μmの鱗片状黒鉛60g、コールタールピッチ(炭素化率14%)214gをハイブリミキサーにより混練・分散させた。得られた分散物を、 焼成炉に導入し、窒素雰囲気下900℃、3時間焼成した。得
られた焼成物は、ジョークラッシャーで粗粉砕し、更にハンマーミルで粉砕後、篩(45μm)を実施し、複合粒子を作製した。得られた複合粒子の平均粒径は、9.0μmであった。比表面積、細孔容量は、15.8m/g、1.26ml/gであった。ラマンR値は、0.67であった。
<実施例2>
(複合粒子)
まず、平均粒径30μmのSi粒子を、N-メチルピロリドンに分散させ、ビーズミル(アシザワファインテック製:LMZ)で平均粒径0.4μmまで粉砕してSi微粒子分散液を調製した。
この様にして作製したSi微粒子分散液70g(固形分10%)、平均粒子径5μmの鱗片状黒鉛20g、コークス58g、コールタールピッチ(炭素化率14%)107g、をハイブリミキサーにより、混合・分散させ、分散物を得た。
得られた分散物を、 焼成炉に導入し、窒素雰囲気下900℃、3時間焼成した。得ら
れた焼成物は、ジョークラッシャーで粗粉砕し、更にハンマーミルで粉砕後、篩(45μm)を実施し、複合粒子を作製した。得られた複合粒子の平均粒径は、8.6μmであった。比表面積、細孔容量は、8.27m/g、1.75ml/gであった。ラマンR値は、0.85であった。またここで用いたコークスのd(002)、Lcは、それぞれ0.350nm、2nmであった。
性能評価用電池の作製において、複合粒子100質量部と、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)48質量%水性ディスパージョン4.17質量部とを、ハイブリダイズミキサーにて、混練し、スラリーとした以外は、実施例1同様に評価を実施した。
<実施例3>
(複合粒子)
実施例2と同様に作製したSi微粒子分散液75g(固形分10%)、平均粒子径5μmの鱗片状黒鉛44.5g、コークス33g、コールタールピッチ(炭素化率14%)107g、とした以外は、実施例2同様に複合粒子を作製した。得られた複合粒子の平均粒径は、9.3μmであった。比表面積、細孔容量は、7.51m2/g、1.83ml/gであった。ラマンR値は、0.73であった。ここで用いたコークスのd(002)、Lcは、それぞれ0.350nm、2nmであった。
性能評価用電池の作製において、複合粒子100質量部と、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)48質量%水性ディスパージョン4.17質量部とを、ハイブリダイズミキサーにて、混練し、スラリーとした以外は、実施例1同様に評価を実施した。
表2に示すように、実施例1〜3で製造された負極材は、電池性能として容量維持率、負極膨張率共に向上することが確認された。これは、複合粒子内にコークスを添加することで、複合粒子の強度が向上したことを意味すると考えられる。それによって、負極の膨張を低減、充放電に伴うSiの体積膨張による導電パス切れを抑制し、サイクル特性向上が実現された。
本発明の負極材を用いる電極を備える非水電解液二次電池は、高容量であり、かつ、サイクル特性、レート特性を向上するものであるため、近年の電動工具や、電気自動車の用途に求められる特性をも満たすことができ、産業上有用である。
A:鱗片状黒鉛
B:炭素質物
C:コークス
D:金属粒子

Claims (8)

  1. Liと合金化可能な金属粒子、鱗片状黒鉛、コークスおよび炭素質物を含有することを特徴とする非水系二次電池用負極材。
  2. Liと合金化可能な金属粒子がSiおよび/またはSiOx(0≦x<2)である請求項1に記載の非水系二次電池用負極材。
  3. 該負極材の平均粒子径(d50)が1μm〜50μmである請求項1又は2に記載の非水系二次電池用負極材。
  4. 該負極材のラマンスペクトルで観測される1350cm −1 付近のピーク(P)と1580cm −1 付近のピーク(P)の強度比であるR値(I/I)が0.01〜1.2である請求項1〜3いずれか一項に記載の非水系二次電池用負極材。
  5. コークスの002面の面間隔(d002)が、0.336以上0.370以下であり、且つX線広角回折法による結晶子サイズ(Lc(002))が0.5nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
  6. 前記Liと合金化可能な金属は、平均粒子径(d50)が0.01μm〜10μmのSiである請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池負極。
  8. 請求項7に記載の非水系二次電池用負極を用いることを特徴とする非水系二次電池。
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