JP7099005B2 - 非水系二次電池用負極材及びその製造方法、非水系二次電池用負極並びに非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用負極材及びその製造方法、非水系二次電池用負極並びに非水系二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、高温保存特性を維持しながら低温入出力特性を向上させた非水系二次電池用
負極材及びその製造方法に関する。また、本発明は、この非水系二次電池用負極材を含む
非水系二次電池用負極及び非水系二次電池に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、高容量の二次電池に対する需要が高まってきている。
特に、ニッケル・カドミウム電池や、ニッケル・水素電池に比べ、よりエネルギー密度が
高く、急速充放電特性に優れた非水系二次電池、とりわけリチウムイオン二次電池が注目
されている。特に、リチウムイオンを吸蔵・放出できる正極及び負極、並びにLiPF
やLiBF等のリチウム塩を溶解させた非水電解液からなる非水系リチウム二次電池が
開発され、実用化されている。
この非水系リチウム二次電池の負極材としては種々のものが提案されているが、高容量
であること、放電電位の平坦性に優れていること等の理由から、天然黒鉛やコークス等の
黒鉛化で得られる人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズピッチ、黒鉛化炭素繊維等の黒鉛質の炭
素材が用いられている。また、一部の電解液に対して比較的安定しているなどの理由で非
晶質の炭素材も用いられている。更には、黒鉛粒子の表面に非晶質炭素を被覆あるいは付
着させ、黒鉛による高容量かつ不可逆容量が小さいという特性と、非晶質炭素による電解
液との安定性に優れるという特性との2つの特性を併せもたせた炭素材も用いられている
最近では、自動車等の大型電池において重視される出力特性を改善する観点から、非水
系二次電池用負極材において、負極材の主体となる黒鉛と、通常は負極において導電助剤
として使用されるカーボンブラック、ケッチェンブラック等とを複合化した負極材が種々
検討されている。このような負極材としては次の特許文献1~4のようなものが挙げられ
る。
特許文献1:黒鉛造粒物の内部空隙及び/又は外表面に非晶質炭素質層が充填及び/ 又
は被覆されており、非晶質炭素質層に導電性炭素質微粒子が含まれる負極材。
特許文献2:球形化黒鉛、ピッチ及び導電性炭素質微粒子の混合物を焼成して微小突起を
形成した負極材。
特許文献3:黒鉛に導電性炭素質微粒子が直接的に付着しており、かつ黒鉛に非晶質炭素
が少なくとも部分的に付着している負極材。
特許文献4:黒鉛粒子と1次粒子径3nm以上500nm以下の導電性炭素質粒子との複
合粒子であり、かつラマンR値が特定の条件を満たす負極材。
特開2004-63321号公報 特開2008-27664号公報 WO2013/141041 特開2014-60148号公報
本発明者等の検討によれば、以上に挙げたような負極材では、低温出力特性や高温保存
特性が不十分となる場合があった。特に、特許文献1では、導電性炭素質微粒子が非晶質
炭素の層中に含まれており、導電性炭素微粒子量も少ないため、低温出力特性が不十分で
ある。また、特許文献2では、固形であるピッチを使用しているため、ピッチを焼成して
形成される非晶質炭素の分散性が悪く、得られる負極材の高温保存特性が悪くなる。また
、特許文献3では、導電性炭素質微粒子を黒鉛に直接的に付着させることで導電性炭素質
微粒子を脱離しやすくしたものであるが、このために高温保存特性を維持しながら低温出
力特性を向上させることが困難である。更に、特許文献4では、非晶質炭素を被覆するた
めの非晶質炭素前駆体の製造条件については検討が十分になされてはいない。
以上の状況を鑑み、本発明は、高温保存特性を維持しながら低温入出力特性を向上させ
た非水系二次電池用負極材及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、この非水系二次電池用負極材を用いた非水系二次電池用負極及び非水系二次電池を提
供することを目的とする。
本発明者等が上記課題に対して検討した結果、黒鉛と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭
素を介して複合化したものであって、黒鉛の比表面積に対する導電性炭素質微粒子量、非
晶質炭素量に対する導電性炭素質微粒子量及び超音波を加えられたときの物性が特定の条
件を満足する非水系二次電池用負極材により上記課題が解決され得ることを見出した。ま
た、このような非水系二次電池用負極材は、非晶質炭素の元となる原料としてタールを用
い、このタールを黒鉛と特定の状態となるように混合する工程を経ることにより得られる
ことを見出した。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1]黒鉛と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して複合化している複合黒鉛粒子で
あって、黒鉛の比表面積に対する導電性炭素質微粒子量をX、非晶質炭素量に対する導電
性炭素質微粒子量をY、超音波が加えられた後のBET比表面積に対する超音波が加えら
れる前のBET比表面積の比をZとしたとき、下記条件(1)~(3)を満足する非水系
二次電池用負極材。
条件(1):0<Y≦5X
条件(2):0.1≦X≦0.5
条件(3):1<Z≦0.6X+1
[2]前記黒鉛の比表面積が6~12m/gである、[1]に記載の非水系二次電池用
負極材。
[3]比表面積が4.5~10m/gである、[1]又は[2]に記載の非水系二次電
池用負極材。
[4]前記黒鉛の円形度が0.91以上である、[1]乃至[3]のいずれか1つに記載
の非水系二次電池用負極材。
[5][1]乃至[4]のいずれか1つに記載の非水系二次電池用負極材の製造方法であ
って、前記黒鉛粒子と前記導電性炭素質微粒子とを混合する工程を経た後、タールの粘度
が500mPa・s以下となるように加熱して混合する工程を経た後、焼成を行う、非水
系二次電池用負極材の製造方法。
[6]集電体と、該集電体上に形成された活物質層とを備え、該活物質層が[1]乃至[
4]のいずれか1つに記載の負極材を含有する、非水系二次電池用負極。
[7]正極及び負極、並びに電解質を備える非水系二次電池であって、該負極が[6]に
記載の非水系二次電池用負極である、非水系二次電池。
本発明によれば、高温保存特性を維持しながら低温入出力特性を向上させた非水系二次
電池用負極材及びその製造方法、これを含む非水系二次電池用負極並びに非水系二次電池
が提供される。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本
発明において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前
後の値を含むものとして用いることとする。
〔非水系二次電池用負極材〕
本発明の非水系二次電池用負極材は、黒鉛と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介し
て複合化している複合黒鉛粒子であって、黒鉛の比表面積に対する導電性炭素質微粒子量
をX、非晶質炭素量に対する導電性炭素質微粒子量をY、超音波が加えられた後のBET
比表面積に対する超音波が加えられる前のBET比表面積の比をZとしたとき、下記条件
(1)~(3)を満足する。なお、以下、本発明の非水系二次電池用負極材について、単
に「本発明の負極材」と称することがある。
条件(1):0<Y≦5X
条件(2):0.1≦X≦0.5
条件(3):1<Z≦0.6X+1
[複合黒鉛粒子]
本発明の負極材は、黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して複合化して
いる複合黒鉛粒子から構成される。なお、本発明の負極材について、黒鉛粒子と導電性炭
素質微粒子との複合化が直接的になされていないことは透過型電子顕微鏡(TEM)観察
により確認することができる。
<黒鉛粒子>
複合黒鉛粒子を構成する黒鉛粒子の種類はリチウムイオンを吸蔵、放出することが可能
なものであれば特に限定されず、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれであってもよい。天然黒
鉛としては、鱗片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛等の何れであってもよいが、不純物の少な
い黒鉛が好ましく、必要に応じて公知の精製処理を施して用いることが好ましい。人造黒
鉛としては、コールタールピッチ、石炭系重質油、常圧残油、石油系重質油、芳香族炭化
水素、窒素含有環状化合物、硫黄含有環状化合物、ポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、天然高分子、ポリ
フェニレンサイルファイド、ポリフェニレンオキシド、フルフリルアルコール樹脂、フェ
ノール-ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂等の有機物を、通常2500℃以上、通常3
200℃以下の範囲の温度で焼成し、黒鉛化したものが挙げられる。この際、珪素含有化
合物やホウ素含有化合物などを黒鉛化触媒として用いることもできる。
また、黒鉛粒子の形状は特に限定されず、粒状、球状、鎖状、針状、繊維状、板状、鱗
片状等のいずれであってもよいが、充填性の観点から特に球状(球形化黒鉛)であること
が好ましい。黒鉛粒子を球状化する方法として、周知の技術を用いて球形化処理を施すこ
とで球形化された黒鉛粒子を製造することができる。例えば、衝撃力を主体に粒子の相互
作用も含めた圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作用を繰り返し粒子に与える装置を用いて
行うことが挙げられる。具体的には、ケーシング内部に多数のブレードを設置したロータ
ーを有し、そのローターが高速回転することによって、内部に導入された炭素材に対して
衝撃圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作用を与え、表面処理を行なう装置が好ましい。ま
た、黒鉛粒子を循環させることによって機械的作用を繰り返して与える機構を有するもの
であるのが好ましい。具体的な装置としては、例えば、ハイブリダイゼーションシステム
(奈良機械製作所社製)、クリプトロン(アーステクニカ社製)、CFミル(宇部興産社
製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、シータコンポーザ(徳寿
工作所社製)等が挙げられる。これらの中で、奈良機械製作所社製のハイブリダイゼーシ
ョンシステムが好ましい。例えば前述の装置を用いて処理する場合は、回転するローター
の周速度を通常、特に制限はないが、30~100m/秒にするのが好ましく、40~1
00m/秒にするのがより好ましく、50~100m/秒にするのが更に好ましい。また
、処理は、単に炭素質物を通過させるだけでも可能であるが、30秒以上装置内を循環又
は滞留させて処理するのが好ましく、1分以上装置内を循環又は滞留させて処理するのが
より好ましい。
黒鉛粒子の結晶性(黒鉛化度)は比較的に高い炭素粒子であればその種類や物性は特に
限定されないが、具体的にはX線広角回折法による(002)面の面間隔(d002)が
、0.335nm以上0.340nm未満の炭素粒子を意味するものとする。また、d0
02値は0.338nm以下であることが好ましく、0.337nm以下であることがよ
り好ましく、0.336nm以下であることが更に好ましい。
黒鉛粒子の体積基準平均粒径(D50)は、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、
より好ましくは5μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より
好ましくは40μm以下である。
黒鉛粒子はその円形度が0.91以上であることが負極電極を形成したときに負極電極
中で黒鉛粒子が配向しにくくなり、充電に伴う負極電極の膨れが抑えられてサイクル特性
やレート特性等が良好となる傾向にあるために好ましい。この観点から、黒鉛粒子の円形
度はこの観点から、0.92以上であることが好ましい。一方、黒鉛粒子の円形度は理論
上限が1.00であるが、1.00以下である限り、上限は特に限定されない。
黒鉛粒子のBET比表面積は、6m/g以上であることが好ましく、6.5以上であ
ることがより好ましく、一方、11m/g以下であることが好ましく、10.5m
g以下であることがより好ましい。黒鉛粒子のBET比表面積が、上記下限以上であると
入出力特性の観点で好ましく、上記上限以下であると保存特性の観点で好ましい。
黒鉛粒子は、ラマンR値が0.01以上0.5以下であることが好ましい。また、ラマ
ンR値は、より好ましくは0.05以上、さらに好ましくは0.1以上であり、特に好ま
しくは0.15以上であり、より好ましくは0.4以下、さらに好ましくは0.3以下で
ある。
[ラマンR値]=[ラマンスペクトル分析における1360cm-1付近のピークP
強度I]/[1580cm-1付近のピークPの強度I
黒鉛粒子のタップ密度は特に限定されないが、通常0.1g/cm以上、好ましくは
0.5g/cm以上、より好ましくは0.7g/cm以上であり、通常2g/cm
以下、好ましくは1.8g/cm以下、より好ましくは1.6g/cm以下である。
<非晶質炭素>
複合黒鉛粒子は前述の黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して複合化し
たものであり、その好ましい製造方法は後に詳述するが、通常、黒鉛粒子と導電性炭素質
微粒子の混合物にタールを混合し、800~1200℃程度で焼成して形成されるもので
る。このタールの焼成により非晶質炭素が形成される。本発明の負極材では、黒鉛と非晶
質炭素の複合化を黒鉛と導電性炭素質微粒子との混合物に、タールを特定粘度以下になる
ように加熱してから混合した後、焼成して複合化を行うことにより、黒鉛に対して非晶質
炭素が均一に被覆することが可能となる。その結果、非晶質炭素により導電性炭素質微粒
子が固定化された複合黒鉛粒子となり、前記条件(3)を満足するものとすることができ
る。なお、カーボン用語辞典(炭素材料学会カーボン用語辞典編集委員会編、アグネ承風
社(2000年)199頁、305頁)によれば、「タール」は「茶褐色または褐色の粘
稠な液状物質」と定義され、また、「ピッチ」は「油分、タールを熱処理、重合して得ら
れる常温で固体状のもの」と定義されており、これらは区別される。本発明においてもタ
ールについて上記の定義を採用する。
複合黒鉛質粒子を構成する非晶質炭素の元となるタールとしては、例えば、コールター
ル、乾留液化油等の石炭系重質油;常圧残油、減圧残油等の直留系重質油;原油、ナフサ
等の熱分解時に副生するエチレンタール等の分解系重質油等の石油系重質油が挙げられる
。これらは本発明の効果を著しく損なわない範囲で2種以上を組み合わせて用いてもよい
<導電性炭素質微粒子>
複合黒鉛質粒子を構成する導電性炭素質微粒子は、通常、負極に導電助剤として配合さ
れる炭素質微粒子であれば特に制限されないが、石炭微粉、気相炭素粉、カーボンブラッ
ク、ケッチェンブラック、カーボンナノファイバー等が挙げられる。この中でもカーボン
ブラックが特に好ましい。カーボンブラックであると、低温下においても入出力特性が高
くなり、同時に安価・簡便に入手が可能という利点がある。
導電性炭素質微粒子の1次粒子径は通用、3~500nmであることが好ましい。導電
性炭素質微粒子の1次粒径が上記範囲内であればその他の物性や種類は特に限定されない
が、1次粒径は、好ましくは5nm以上であり、より好ましくは15nm以上であり、一
方、好ましくは400nm以下であり、より好ましくは300nm以下であり、更に好ま
しくは200nm以下であり、特に好ましいのは100nm以下であり、最も好ましいの
は50nm以下である。なお、導電性炭素質微粒子の1次粒子径は、SEM等の電子顕微
鏡観察やレーザー回折式粒度分布計などによって測定することができる。
導電性炭素質微粒子のDBP吸油量はその値が低いものを用いることが好ましい。導電
性炭素質微粒子の吸油量は、330mL/100g以下であることが好ましく、170m
L/100g以下であることがより好ましく、100mL/100g以下であることが更
に好ましい。下限値は特段限定されないが、通常10mL/100g以上、好ましくは5
0mL/100g以上、より好ましくは60mL/100g以上である。
導電性炭素質微粒子の形状は特に限定されず、粒状、球状、鎖状、針状、繊維状、板状
、鱗片状等のいずれであってもよい。
導電性炭素質微粒子のBET比表面積は特に限定されないが、通常1m/g以上、好
ましくは10m/g以上、より好ましくは30m/g以上であり、通常は1000m
/g以下、好ましくは500m/g以下、より好ましくは120m/g以下、更に
好ましくは100m/g以下、特に好ましくは70m/g以下の範囲である。
導電性炭素質微粒子の嵩密度は特に限定されないが、通常0.01g/cm以上、好
ましくは0.1g/cm以上、より好ましくは0.15g/cm以上であり、更に好
ましくは0.17g/cm以上であり、通常1g/cm以下、好ましくは0.8g/
cm以下、より好ましくは0.6g/cm以下である。
導電性炭素質微粒子のタップ密度は特に限定されないが、通常0.1g/cm以上、
好ましくは0.15g/cm以上、より好ましくは0.2g/cm以上であり、通常
2g/cm以下、好ましくは1g/cm以下、より好ましくは0.8g/cm以下
である。
[条件(1)~(3)]
黒鉛粒子の比表面積に対する導電性炭素質微粒子量(X)と、非晶質炭素量に対する導
電性炭素質微粒子量(Y)とは0<Y≦5Xの関係(条件(1))と0.1≦X≦0.5
の関係(条件(2))を満足する。即ち、条件(1)及び条件(2)を満足することとは
、本発明の負極材が、X-Y平面において、Y≦5X、0<Y、X=0.1及びX=0.
5により囲まれる領域に該当することを意味する。本発明の負極材がこの領域に該当する
こととは、非晶質炭素によって、導電性微粒子を黒鉛に強く固定する領域を意味するもの
であり、そのために保存特性の低下を抑え、入出力特性が良好となる。
導電性微粒子の脱離の起こりやすさは、黒鉛の比表面積、導電性微粒子量、非晶質量に
相関がみられ、条件(1)の領域は、導電性微粒子が脱離しにくい領域を意味する。黒鉛
の比表面積あたりの導電性微粒子量が小さいほど抑制され、非晶質量あたりの導電性微粒
子量が小さいほど抑制されるが、これらの因子が相互に関係し、条件(1)の範囲とする
ことで、本発明の黒鉛と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して複合化している構造
を得ることができる。
条件(1)を満足することにより、保存特性と入出力特性が良好となるが、本発明の負
極材は、以下の条件(1-1)を満足することが好ましく、条件(1-2)を満足するこ
とがより好ましい。
条件(1-1):X≦Y≦4.5X
条件(1-2):2X≦Y≦4X
また、条件(2)に関して、X<0.1であると、低温入出力特性が不十分となり、X
>0.5であると、保存特性が不十分となる。これらの観点から、本発明の負極材は、以
下の条件(2-1)を満足することが好ましく、条件(2-2)を満足することがより好
ましい。
条件(2-1):0.15≦X≦0.45
条件(2-2):0.2≦X≦0.4
また、本発明の負極材は、黒鉛粒子の比表面積に対する導電性炭素質微粒子量(X)と
、超音波が加えられた後のBET比表面積(m/g)に対する超音波が加えられる前の
BET比表面積(m/g)の比(Z)とが1<Z≦0.6X+1の関係(条件(3))
と0.1≦X≦0.5の関係(条件(2))とを満足する。即ち、条件(3)及び条件(
2)を満足することとは、本発明の負極材が、X-Z平面において、Z≦0.6X+1、
1<Z、X=0.1及びX=0.5により囲まれる領域に該当することを意味する。本発
明の負極材がこの領域に該当することとは、導電性微粒子が脱離しにくいことを意味する
ものであり、そのために低温入出力と保存特性が良好となる。
なお、本発明において、Zの求め方は以下の通りである。
(Zの求め方)
複合炭素質微粒子3gを100mLビーカーに入れた後、そのビーカーに25mLのエ
タノールを注ぐ。内容物攪拌してから、複合黒鉛質粒子を沈降させる。そのビーカーを、
水を張った超音波洗浄機(AC100V、0.8A)に入れた後、超音波洗浄機を20分
間稼働させる。その後、ビーカーを2分間静置させてからデカンテーションを行う。次い
で、再度、ビーカーに50mLのエタノールを注ぎ、攪拌する。超音波洗浄からデカンテ
ーションまでの作業をこの後2回繰り返す。この作業を繰り返した後にビーカーの内容物
をろ過する。そのろ物を乾燥させた後、そのBET比表面積を測定し、超音波処理後のB
ET比表面積に対する超音波処理前のBET比表面積の比を求め、これをZとする。BE
T比表面積の測定方法は後述する測定方法と同様である。
条件(3)を満足することにより、低温入出力特性と保存特性が良好となるが、本発明
の負極材は、以下の条件(3-1)を満足することが好ましい。
条件(3-1):1<Z≦0.55X+1
[その他の物性]
本発明の負極材は、前記条件(1)~(3)を満足するものであればその物性は特に制
限されないが、更に、以下の物性を満足することが好ましい。
<体積基準平均粒子径(平均粒子径d50)>
本発明の負極材は、体積基準平均粒子径(「平均粒子径d50」とも記載する。)は好
ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、更に好ましくは4μm以上、特に好ま
しくは5μm以上である。また、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下
、更に好ましくは30μm以下、特に好ましくは25μm以下、最も好ましくは20μm
以下である。d50の値が上記下限値以上であると、不可逆容量の増加、初期電池容量の
損失を抑えやすくなる傾向があり、一方、d50の値が上記上限値以下であるとスラリー
塗布における筋引き等の工程不都合の発生、急速充放電特性の低下、低温入出力特性の低
下を抑えやすくなる場合がある。
平均粒子径d50は、界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
(例として、ツィーン20(登録商標)が挙げられる)の0.2質量%水溶液10mLに
、複合粒子0.01gを懸濁させ、これを測定サンプルとして市販のレーザー回折/散乱
式粒度分布測定装置(例えばHORIBA製LA-920)に導入し、測定サンプルに2
8kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、前記測定装置において体積基準のメ
ジアン径として測定したものであると定義する
<BET比表面積(SA)>
本発明の負極材は、BET法による比表面積(SA)が、好ましくは1.5m/g以
上、より好ましくは2m/g以上、更に好ましくは2.5m/g以上であり、一方、
好ましくは30m/g以下、より好ましくは20m/g以下、更に好ましくは17m
/g以下、特に好ましくは15m/g以下である。BET比表面積がこの範囲を上記
下限値以上であると、Liイオンが出入りする部位が確保され、リチウムイオン二次電池
の急速充放電特性や低温入出力特性が良好となる傾向にあり、一方、SAが上記上限値以
下であると活物質の電解液に対する活性が過剰となり過ぎず、電解液との副反応が抑えら
れて電池の初期充放電効率の低下やガス発生量の増大を防ぎ、電池容量が向上する傾向が
ある。
なお、本発明の負極材において、BET比表面積はマウンテック社製マクソーブを用い
て測定することができる。具体的には、試料に対して窒素流通下100℃、3時間の予備
減圧乾燥を行なった後、液体窒素温度まで冷却し、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0
.3となるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用い、ガス流動法による窒素吸
着BET1点法によって測定することができる。
<ラマンR値>
本発明におけるラマンR値は、本発明の負極材についてラマン分光法により得られるラ
マンスペクトルにおける1580cm-1付近のピークPの強度Iと、1360cm
-1付近のピークPの強度Iとを測定したときの強度比(I/I)として定義す
る。なお、「1580cm-1付近」とは1580~1620cm-1の範囲を、「13
60cm-1付近」とは1350~1370cm-1の範囲を指す。
本発明の負極材のラマンR値は、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上
、更に好ましくは0.3以上、特に好ましくは、0.35以上である。また、通常1.0
0以下、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下このラマンR値が小さすぎる
ことは負極材表面の結晶性が高すぎることを示しており、Liイオンが挿入・脱離しにく
くなることにより低温入出力特性が低下する場合がある。一方、ラマンR値が大き過ぎる
と非晶質炭素の持つ不可逆容量の影響の増大、電解液との副反応の増大により、リチウム
イオン二次電池の初期充放電効率の低下やガス発生量の増大を招き、電池容量が低下する
傾向がある。
ラマンスペクトルはラマン分光器により測定される。具体的には、測定対象粒子を測定
セル内へ自然落下させることで試料充填し、測定セル内にアルゴンイオンレーザー光を照
射しながら、測定セルをこのレーザー光と垂直な面内で回転させながら測定を行う。
アルゴンイオンレーザー光の波長 :514.5nm
試料上のレーザーパワー :25mW
分解能 :4cm-1
測定範囲 :1100cm-1~1730cm-1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定 :バックグラウンド処理、スムージング処理(単純
平均によるコンボリューション5ポイント)
〔非水系二次電池用負極材の製造方法〕
本発明の負極材の製造方法は、黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して
複合化している複合炭素粒子であって、前記条件(1)~(3)を満足するものが得られ
る方法であれば特に制限されないが、黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子とを混合する工程(
以下、「工程(1)」と称することがある。)を経た後、タールを粘度が500mPa・
s以下となるように加熱した状態で混合する工程(以下、「工程(2)」と称することが
ある。)を経た後、焼成を行う方法を採用することが好ましい。
本発明の負極材の製造に際し、工程(1)及び工程(2)を経た後に焼成を行うことに
より、黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して複合化している複合炭素粒
子を形成することができる。また、工程(2)を経ることにより黒鉛粒子が非晶質炭素に
より均一に被覆され、特に前記条件(3)を満足することができ、低温出力特性が高温保
存特性及び低温出力特性が良好となる。
[工程(1):黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子とを混合する工程]
工程(1)では、黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子を混合する。この混合方法は解砕混合
器等を用い、導電性炭素質微粒子と黒鉛粒子をドライブレンドする方法が例示される。
黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子を混合する際の黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子の混合比
率は、目的とする複合黒鉛粒子の組成に基づいて適宜選択されるべきものであるが、黒鉛
粒子100質量部に対して、導電性炭素質微粒子の量は、好ましくは0.1質量部以上で
あり、より好ましくは0.2質量部以上であり、更に好ましくは0.5質量部であり、更
に好ましくは1質量部であり、一方、好ましくは20質量部以下であり、好ましくは10
質量部以下であり、更に好ましくは5質量部以下である。上記範囲であることが前記条件
(2)を満足するために好ましい。
導電性炭素質微粒子は、そのまま単独で事前に解砕しても、黒鉛粒子との混合の際に二
次粒子となってしまうおそれがある。そのためこのような製造方法を採用することにより
、導電性炭素質微粒子が凝集していない状態で黒鉛粒子に添着され、黒鉛粒子表面に均一
且つ連続的な微細流路が生成しやすくなる点で好ましい。導電性炭素質微粒子が凝集する
前の一次粒子の状態で、黒鉛粒子に導電性炭素質微粒子を添着させるためには、黒鉛粒子
と導電性炭素質微粒子を混合する装置として、黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子を混合、撹
拌する混合撹拌機構のみならず、黒鉛粒子や導電性炭素質微粒子を解砕する解砕機構を備
える装置、いわゆる解砕混合機を採用して混合することが好ましい。
黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子を混合する装置として解砕混合機を採用する場合、具体
的な装置は特に限定されず、市販されているものを適宜採用することができるが、例えば
ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。このよ
うな解砕混合機を用いて黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子を混合することにより、黒鉛粒子
や導電性炭素質微粒子の凝集体を解砕して均一に混合することができる。特に、これらを
複合化する前に黒鉛粒子や導電性炭素質微粒子の凝集体を十分に解砕して均一に混合して
おくことにより、その後の工程において生じ得る導電性炭素質微粒子同士の凝集も抑制す
ることができる。
解砕混合条件は特に限定されないが、解砕羽根(チョッパー)の回転数は、通常100
rpm以上、好ましくは1000rpm以上、より好ましくは2000rpm以上であり
、通常100000rpm以下、好ましくは30000rpm以下、好ましくは1000
0rpm以下である。さらに解砕混合時間は、通常30秒以上、好ましくは1分以上、よ
り好ましくは10分以上であり、通常24時間以下、好ましくは3時間以下、より好まし
くは1時間以下である。上記範囲内であると、黒鉛粒子や導電性炭素質微粒子の凝集を効
果的に防止することができる。
[工程(2):タールを混合する工程]
工程(2)では黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子との混合物に予め加熱して粘度を500
Pa・s以下としたタールを混合する。このとき、混合物の粘度が400mPa・s以下
となるまで加熱することが好ましく、300mPa・s以下となるまで加熱することがよ
り好ましい。タールを混合する際、好ましいのは前述の解砕混合装置にタールを導入する
方法である。
黒鉛粒子と導電性炭素質微粒子の混合物にタールを混合する際のタールの混合比率は、
目的とする複合黒鉛粒子の組成に基づいて適宜選択されるべきものであるが、黒鉛粒子1
00質量部に対して、タールはその焼成後の残炭物として、通常0.01質量部以上、好
ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、更に好ましくは1
質量部以上であり、一方、通常10質量部、好ましくは7質量部、より好ましくは5質量
部以下である。上記範囲であると、低温入出力特性および保存特性の観点で好ましい。
[焼成処理]
工程(2)の後、焼成を行うことにより複合黒鉛粒子を得ることができる。焼成処理の
温度は、通常600℃以上、好ましくは800℃以上、より好ましくは900℃以上、更
に好ましくは1000℃以上であり、一方、通常2600℃以下、好ましくは2200℃
以下、より好ましくは1800℃以下、更に好ましくは1500℃以下である。また、焼
成処理の時間は、タールが非晶質炭素化するまで行えばよく、通常10分~24時間であ
る。なお、焼成は不活性ガス条件下で行うことが好ましく、不活性ガスとしては窒素、ア
ルゴンが挙げられる。
[粉砕処理]
本発明の負極材を製造するために、熱処理を行って得られた複合黒鉛粒子について、更
に粉砕処理を行っても良い。
粉砕処理に使用する粗粉砕機としては、ジョークラッシャー、衝撃式クラッシャー、コ
-ンクラッシャー等が挙げられ、中間粉砕機としてはロールクラッシャー、ハンマーミル
等が挙げられ、微粉砕機としてはボールミル、振動ミル、ピンミル、攪拌ミル、ジェット
ミル等が挙げられる。この中でも、ボールミル、振動ミル等が、粉砕時間が短く、処理速
度の観点から好ましい。
粉砕速度は、装置の種類や大きさによって適宜設定されるものであるが、例えば、ボー
ルミルの場合、通常50rpm以上、好ましい100rpm以上、より好ましくは150
rpm以上、更に好ましくは200rpm以上である。また、通常2500rpm以下、
好ましくは2300rpm以下、より好ましくは2000rpm以下である。速度が速す
ぎると、粒径の制御が難しくなる傾向があり、速度が遅すぎると処理速度が遅くなる傾向
がある。
粉砕時間は、通常30秒以上、好ましい1分以上、より好ましくは1分30秒以上、更
に好ましくは2分以上である。また、通常3時間以下、好ましくは2.5時間以下、より
好ましくは2時間以下である。粉砕時間が短すぎると粒径制御が難しくなる傾向があり、
粉砕時間が長すぎると、生産性が低下する傾向がある。
振動ミルの場合、粉砕速度は、通常50rpm以上、好ましい100rpm以上、より
好ましくは150rpm以上、更に好ましくは200rpm以上である。また、通常25
00rpm以下、好ましくは2300rpm以下、より好ましくは2000rpm以下で
ある。速度が速すぎると、粒径の制御が難しくなる傾向があり、速度が遅すぎると処理速
度が遅くなる傾向がある。
粉砕時間は、通常30秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは1分30秒以上、
更に好ましくは2分以上である。また、通常3時間以下、好ましくは2.5時間以下、よ
り好ましくは2時間以下である。粉砕時間が短すぎると粒径制御が難しくなる傾向があり
、粉砕時間が長すぎると、生産性が低下する傾向がある。
[分級処理]
本発明の負極材を製造するために、前述の製造方法によって得られた複合粒子について
、粒径の分級処理を行うことが好ましい。分級処理条件としては、目開きが、通常53μ
m以下、好ましくは45μm以下、より好ましくは38μm以下である。
分級処理に用いる装置は特に制限されないが、例えば、乾式篩い分けの場合には回転式
篩い、動揺式篩い、旋動式篩い、振動式篩い等を用いることができ、乾式気流式分級の場
合には、重力式分級機、慣性力式分級機、遠心力式分級機(クラシファイア、サイクロン
等)等を用いることができ、湿式篩い分けの場合には、機械的湿式分級機、水力分級機、
沈降分級機、遠心式湿式分級機等を用いることができる。
〔非水系二次電池用負極〕
本発明の非水系二次電池用負極(以下、「本発明の負極」と称する場合がある。)は、
集電体と、該集電体上に形成された活物質層とを備え、該活物質層が本発明の負極材を含
有するものである。
本発明の負極材を用いて負極を作製するには、負極材に結着樹脂を配合したものを水性
又は有機系媒体でスラリーとし、必要によりこれに増粘材を加えて集電体に塗布し、乾燥
すればよい。
結着樹脂としては、非水電解液に対して安定で、かつ非水溶性のものを用いるのが好ま
しい。例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム及びエチレン・プロピレンゴ
ム等のゴム状高分子;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リイミド、ポリアクリル酸、及び芳香族ポリアミド等の合成樹脂;スチレン・ブタジエン
・スチレンブロック共重合体やその水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン、スチ
レン共重合体、スチレン・イソプレン及びスチレンブロック共重合体並びにその水素化物
等の熱可塑性エラストマー;シンジオタクチック-1,2-ポリブタジエン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、及びエチレンと炭素数3~12のα-オレフィンとの共重合体等の
軟質樹脂状高分子;ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニデンフル
オライド、ポリペンタフルオロプロピレン及びポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素
化高分子等を用いることができる。有機系媒体としては、例えば、N-メチルピロリドン
及びジメチルホルムアミドを用いることができる。
結着樹脂は、負極材100重量部に対して通常は0.1重量部以上、好ましくは0.2
重量部以上用いるのが好ましい。結着樹脂の使用量を負極材100重量部に対して0.1
重量部以上とすることで、負極材料相互間や負極材料と集電体との結着力が十分となり、
負極から負極材料が剥離することによる電池容量の減少及びリサイクル特性の悪化を防ぐ
ことができる。
また、結着樹脂の使用量は負極材100重量部に対して10重量部以下とするのが好ま
しく、7重量部以下とするのがより好ましい。結着樹脂の使用量を負極材100重量部に
対して10重量部以下とすることにより、負極の容量の減少を防ぎ、かつリチウムイオン
等のアルカリイオンの負極材料への出入が妨げられる等の問題を防ぐことができる。
スラリーに添加する増粘材としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セ
ルロース類、ポリビニルアルコール並びにポリエチレングリコール等が挙げられる。これ
らの中でも好ましいのはカルボキシメチルセルロースである。増粘材は負極材料100重
量部に対して、通常0.1~10重量部、特に0.2~7重量部となるように用いるのが
好ましい。
負極集電体としては、従来からこの用途に用い得ることが知られている、例えば、銅、
銅合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタン及び炭素等を用いればよい。集電体の形状は通
常はシート状であり、その表面に凹凸をつけたもの、ネット及びパンチングメタル等を用
いることも好ましい。
集電体に負極材と結着樹脂のスラリーを塗布・乾燥した後は、加圧して集電体上に形成
された活物質層の密度を大きくして負極活物質層の単位体積当たりの電池容量を大きくす
るのが好ましい。活物質層の密度は1.2~1.8g/cmの範囲にあることが好まし
く、1.3~1.6g/cmであることがより好ましい。活物質層の密度を上記下限値
以上とすることで、電極の厚みの増大に伴う電池の容量の低下を防ぐことができる。また
、活物質層の密度を上記上限値以下とすることで、電極内の粒子間空隙が減少に伴い空隙
に保持される電解液量が減り、リチウムイオン等のアルカリイオンの移動性が小さくなり
急速充放電性が小さくなるのを防ぐことができる。
本発明の負極材を用いて形成した負極活物質層の水銀圧入法による10nm~1000
00nmの範囲の細孔容量は、0.05mL/gであることが好ましく、0.1ml/g
以上であることがより好ましい。細孔容量を0.05mL/g以上とすることによりリチ
ウムイオン等のアルカリイオンの出入りの面積が大きくなる。
〔非水系二次電池〕
本発明の非水系二次電池は、正極及び負極、並びに電解質を備える非水系二次電池であ
って、負極として、本発明の負極を用いたものである。特に、本発明の非水系二次電池に
用いる正極及び負極は、通常、Liイオンを吸蔵、放出可能なリチウムイオン二次電池で
あることが好ましい。
本発明の非水系二次電池は、上記の本発明の負極を用いる以外は、常法に従って製造す
ることができる。特に、本発明の非水系二次電池は、[負極の容量]/[正極の容量]の
値を1.01~1.5に設計することが好ましく、1.2~1.4に設計することがより
好ましい。
[正極]
本発明の非水系二次電池の正極の活物質となる正極材としては、例えば、基本組成がL
iCoOで表されるリチウムコバルト複合酸化物、LiNiOで表されるリチウムニ
ッケル複合酸化物、LiMnO及びLiMnで表されるリチウムマンガン複合酸
化物等のリチウム遷移金属複合酸化物、二酸化マンガン等の遷移金属酸化物、並びにこれ
らの複合酸化物混合物等を用いればよい。更にはTiS、FeS、Nb、Mo
、CoS、V、CrO、V、FeO、GeO及びLiNi
.33Mn0.33Co0.33、LiFePO等を用いればよい。
前記正極材に結着樹脂を配合したものを適当な溶媒でスラリー化して集電体に塗布、乾
燥することにより正極を製造することができる。なお、スラリー中にはアセチレンブラッ
ク、ケッチェンブラック等の導電材を含有させることが好ましい。また、必要に応じて増
粘材を含有させてもよい。なお、結着材及び増粘剤としては、この用途に周知のもの、例
えば負極の製造に用いるものとして例示したものを用いることができる。
導電材の配合量は正極材100重量部に対し、0.5~20重量部が好ましく、1~1
5重量部がより好ましい。また、増粘材の配合量は正極材100重量部に対し、0.2~
10重量部が好ましく、0.5~7重量部がより好ましい。更に、正極材100重量部に
対する結着樹脂の配合量は、結着樹脂を水でスラリー化する場合には0.2~10重量部
が好ましく、0.5~7重量部がより好ましく、一方、結着樹脂をN-メチルピロリドン
等の結着樹脂を溶解する有機溶媒でスラリー化する場合には0.5~20重量部が好まし
く、1~15重量部がより好ましい。
正極集電体としては、例えば、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニ
オブ及びタンタル等並びにこれらの合金が挙げられる。これらの中でもアルミニウム、チ
タン及びタンタル並びにその合金が好ましく、アルミニウム及びその合金が最も好ましい
[電解液]
電解液は、従来周知の非水溶媒に種々のリチウム塩を溶解させたものを用いることがで
きる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート及びビニレンカーボネート等の環状カー
ボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジエチルカーボネート
等の鎖状カーボネート、γ-ブチロラクトン等の環状エステル、クラウンエーテル、2-
メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメチルテトラヒドロフラン
及び1,3-ジオキソラン等の環状エーテル、1,2-ジメトキシエタン等の鎖状エーテ
ル等を用いればよい。通常はこれらの2種以上を混合して用いる。なかでも環状カーボネ
ートと鎖状カーボネート、又はこれに更に他の溶媒を混合して用いることが好ましい。
電解液には、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、無水コハク酸、無
水マレイン酸、プロパンスルトン及びジエチルスルホン等の化合物やジフルオロリン酸リ
チウムのようなジフルオロリン酸塩等が添加されていてもよい。更に、ジフェニルエーテ
ル及びシクロヘキシルベンゼン等の過充電防止剤が添加されていてもよい。
非水溶媒に溶解させる電解質としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF
、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO
LiN(CFSO)(CSO)及びLiC(CFSO等が挙げられ
る。電解液中の電解質の濃度は通常0.5~2mol/Lであり、好ましくは0.6~1
.5mol/Lである。
[セパレータ]
正極と負極との間に介在させるセパレータを用いることが好ましい。このようなセパレ
ータとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔性シートや不織
布を用いることが好ましい。
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、
これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
<非水系電解液二次電池用負極の調製>
体積基準平均粒径(D50)が8.3μm、BET比表面積(SA)が10.2m
g、平均円形度が0.942の球状天然黒鉛粒子にカーボンブラックを、黒鉛粒子100
質量部に対して4質量部添加し、チョッパーによるカーボンブラック凝集体の解砕機構と
シャベルの回転による粉体の混合攪拌機構を有する回転式ミキサーにより、チョッパー回
転数3000rpmで5分攪拌した。その混合粉体と非晶質炭素前駆体としてナフサ熱分
解時に得られる石油系重質油を、粘度が500mPa・s以下となるように加熱した後混
合し、不活性ガス中で1100℃熱処理を施した後、焼成物を粉砕・分級処理することに
より、黒鉛粒子の表面にカーボンブラック微粒子と非晶質炭素とが添着された複合炭素粒
子を得た。
焼成収率から、得られた複層構造炭素材は、黒鉛100質量部に対して3質量部の非晶
質炭素で被覆されていることが確認された。また、TEM観察の結果、黒鉛の表面に非晶
質炭素を介してカーボンブラックが固定されていることが確認された。このサンプルにつ
いて、前記測定法で体積基準平均粒径(D50)、BET比表面積を測定した。これらの
測定結果を表1に示す。
<負極シートの作製>
前述の実施例で調製した複層構造炭素材を負極活物質として用い、活物質層密度1.3
5±0.03g/cm3の活物質層を有する極板を作製した。具体的には、負極材料20
.00±0.02gに、1質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩水溶液を20
.00±0.02g(固形分換算で0.200g)、及び重量平均分子量27万のスチレ
ン・ブタジエンゴム水性ディスパージョン0.50±0.05g(固形分換算で0.2g
)を加えて、キーエンス製ハイブリッドミキサーで5分間撹拌し、30秒脱泡してスラリ
ーを得た。このスラリーを、集電体である厚さ18μmの銅箔上に、負極材が6.0±0
.3mg/cm付着するように、ドクターブレードを用いて幅5cmに塗布し、室温で
風乾を行った。更に110℃で30分乾燥後、直径20cmのローラを用いてロールプレ
スして、活物質層の密度が1.35±0.03g/cmになるよう調整し電極シートを
得た。
<正極シートの作製>
正極は、正極活物質としてのニッケル-マンガンーコバルト酸リチウム(LiNiMn
CoO2)90質量%と、導電材としてのアセチレンブラック7質量%と、結着剤として
のポリフッ化ビニリデン(PVdF)3質量%とを、N-メチルピロリドン溶媒中で混合
してスラリーを得た。このスラリーを、集電体である厚さ15μmのアルミニウム箔上に
正極材が10.6±0.5mg/cm付着するように、ブレードコーターを用いて塗布
し、130℃で乾燥した。更にロールプレスを行い、正極密度が2.60±0.05g/
cm3になるよう調整し電極シートを得た。
<非水電解液二次電池(ラミネート型電池)の作製>
上記方法で作製した正極シートと負極シート、及びポリエチレン製セパレータを、負極
、セパレータ、正極の順に積層した。こうして得られた電池要素を封筒状のアルミニウム
ラミネートフィルムで包み込み、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート
(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(体積比=3:3:4)に
、LiPFを1mol/Lになるように溶解させた電解液を注入した後で真空封止し、
シート状の非水系電解液二次電池を作製した。更に、電極間の密着性を高めるために、ガ
ラス板でシート状電池を挟んで加圧した。
<低温回生特性>
上記非水電解液二次電池の作製法により作製したラミネート型非水電解液二次電池を用
いて、下記の測定方法で低温回生特性を測定した。充放電サイクルを経ていない非水電解
液二次電池に対して、25℃で電圧範囲4.1V~3.0V、電流値0.2C(1時間率
の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする、以下同様)にて3サ
イクル、電圧範囲4.2V~3.0V、電流値0.2Cにて(充電時には4.2Vにて定
電圧充電をさらに2.5時間実施)2サイクル、初期充放電を行った。
さらに、SOC50%まで電流値0.2Cで充電を行った後、-30℃の低温環境下で
、1/8C、1/4C、1/2C、1.5C、2.5C、3.5C、5Cの各電流値で1
0秒間定電流充電させ、各々の条件の充電における2秒後の電池電圧の降下を測定し、そ
れらの測定値から充電上限電圧を4.2Vとした際に、2秒間に流すことのできる電流値
Iを算出し、4.2×I(W)という式で計算される値をそれぞれの電池の低温回生特性
とし、後述の比較例1の低温回生値を100としたときの電池の低温回生比で示した。低
温回生特性を測定した結果を表2に示す。
<高温保存特性>
上記非水電解液二次電池の作製法により作製したラミネート型非水電解液二次電池を用
いて、以下の測定方法で高温保存特性を測定した。
初期充放電を行った後の電池を、電流値0.2Cにて4.2Vまで定電流充電後、4.
2Vにて定電圧充電をさらに2.5時間実施した。充電状態の電池を、60℃の恒温槽で
2週間保存した。その後恒温槽より取り出し、25℃で電流値0.2Cにて、電池容量を
測定した。保存前の電池容量に対する保存後の電池容量の比を保存後容量維持率とし、後
述の比較例1の保存後容量維持率を100としたときの電池の保存後容量維持率の比で示
した。
[実施例2]
体積基準平均粒径(D50)が10.9μm、BET比表面積(SA)が7.9m
g、平均円形度が0.922の球状天然黒鉛粒子を用い、カーボンブラックの添加量を黒
鉛粒子100質量部に対して1.7質量部添加した点を変えた以外は、実施例1と同様の
方法でサンプルを得て、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
[比較例1]
体積基準平均粒径(D50)が11.0μm、BET比表面積(SA)が7.8m
g、平均円形度が0.921の球状天然黒鉛粒子を用い、カーボンブラックは添加せず、
得られた複層構造炭素材の非晶質炭素被覆量は、黒鉛100質量部に対して6.5質量部
となるようにし、不活性ガス中で1300℃で熱処理した以外は、実施例1と同様の方法
でサンプルを得て、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0007099005000001
Figure 0007099005000002
表2から明らかなように、本発明の複合炭素質微粒子を負極活物質として用いた電池は
、高温保存特性の低下を抑え、低温での入力特性が大幅に改善される。
本発明の非水電解液二次電池用負極材、並びにこれを含む非水系二次電池用負極及び非
水系二次電池は、高温保存特性を維持しながら低温入出力特性を向上させることができる
ため、車載用途;パワーツール用途;携帯電話、パソコン等の携帯機器用途等に好適に用
いることができる。

Claims (6)

  1. 黒鉛と導電性炭素質微粒子とが非晶質炭素を介して複合化している非水系二次電池用負
    極材であって、黒鉛粒子の比表面積(m /g)に対する導電性炭素質微粒子量(黒鉛粒
    子100質量部に対する導電性炭素質微粒子の質量部)をX非晶質炭素量に対する導電
    性炭素質微粒子量をY超音波が加えられた後のBET比表面積に対する超音波が加えら
    れる前のBET比表面積の比をZとしたとき、下記条件(1)~(3)を満足し、前記黒
    鉛粒子のBET比表面積が6~12m/gである非水系二次電池用負極材。
    条件(1):0<Y≦5X
    条件(2):0.1≦X≦0.5
    条件(3):1<Z≦0.6X+1
    [超音波の条件]
    複合化している非水系二次電池用負極材3gを100mLビーカーに入れた後、そのビ
    ーカーに25mLのエタノールを注ぐ。内容物を攪拌してから、負極材を沈降させる。そ
    のビーカーを、水を張った超音波洗浄機に入れた後、AC100V、0.8Aの条件で超
    音波洗浄機を20分間稼働させる。その後、ビーカーを2分間静置させてからデカンテー
    ションを行う。次いで、再度、ビーカーに50mLのエタノールを注ぎ、攪拌する。超音
    波洗浄からデカンテーションまでの作業をこの後2回繰り返す。この作業を繰り返した後
    にビーカーの内容物をろ過する。
    [BET比表面積の測定方法]
    試料に対して窒素流通下100℃、3時間の予備減圧乾燥を行なった後、液体窒素温度
    まで冷却し、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3となるように正確に調整した窒素
    ヘリウム混合ガスを用い、ガス流動法による窒素吸着BET1点法によって測定する。
  2. BET比表面積が4.5~10m/gである、請求項1に記載の非水系二次電池用負
    極材。
  3. 前記黒鉛粒子の円形度が0.91以上である、請求項1又は2に記載の非水系二次電池
    用負極材。
  4. 請求項1乃至3に記載の非水系二次電池用負極材の製造方法であって、前記黒鉛粒子と
    前記導電性炭素質微粒子とを混合する工程を経た後、タールの粘度が500mPa・s以
    下となるように加熱して混合する工程を経た後、焼成を行う、非水系二次電池用負極材の
    製造方法。
  5. 集電体と、該集電体上に形成された活物質層とを備え、該活物質層が請求項1乃至3の
    いずれか1項に記載の負極材を含有する、非水系二次電池用負極。
  6. 正極及び負極、並びに電解質を備える非水系二次電池であって、該負極が請求項5に記
    載の非水系二次電池用負極である、非水系二次電池。
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