JP5675237B2 - 設備点検システム - Google Patents
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また、点検偽装判定手段は、点検状態判定手段が点検端末から取得した点検識別情報に基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば実際には点検を行っていないにも拘らず点検を行ったように見せかけることや、適切な作業手順を踏まずに点検を行うこと等、設備の点検に関する不正行為が行われていることを特定し、その旨の警告を出力することができる。
また、点検偽装判定手段は、点検状態判定手段が点検端末から取得した点検識別情報に対応する点検項目の実施順序を特定し、当該特定した実施順序と、点検情報格納手段に格納されている点検順序情報により特定される実施順序とに基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば適切な作業手順を踏まずに点検が行われた場合に、設備の点検における偽装が有ったと判定することができる。
最初に、実施の形態に係る設備点検システムの構成について説明する。図1は、設備点検システムの適用対象であるエレベータの構成を示した概要図である。この図1に示すように、エレベータについて実施すべき点検項目としては、機械室における「受電盤及び制御盤」、及び「巻上機及びブレーキ」、昇降路における「調速機」、及び「はかり装置」、かご室における「かごの戸スイッチ」、及び「かご内停止スイッチ」、かご上における「上部ファイナルリミットスイッチ」、「ドアインターロックスイッチ(各階毎)」、及び「つり合おもり部」、ピットにおける「緩衝器及び緩衝材」、「下部ファイナルリミットスイッチ」、及び「かご非常止め装置」がある。なお、図1中の丸数字は、各点検項目を実施すべき順序を表しており、各丸数字の昇順に各点検項目を実施する必要がある。
設備点検システム1は、図2に示すように、制御部10、及びデータ記録部11を備えている。
制御部10は、設備点検システム1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。
データ記録部11は、制御部10による制御に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。このデータ記録部11は、点検情報データベース11a(以下、データベースをDBと略記する)を備えている。
次に、設備点検の流れについて説明する。図4は、RFIDタグ20に格納されている点検識別情報をRFIDタグリーダ3によって読み取る様子を例示した図である。この図4は、エレベータの「かご室」において点検項目「かご内停止スイッチ」の点検を実施する場合を示している。
次に、このように構成された設備点検システム1によって実行される処理について説明する。図6及び図7は、設備点検システム1によって実行される設備点検処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。この設備点検処理は、例えば設備点検システム1の電源が投入された後、公知の入力手段(図示省略)を介して設備点検処理を実行すべき旨の指示入力が行われた場合に開始される。
このように実施の形態によれば、実施された点検項目を一意に識別する点検識別情報を点検端末から取得し、当該取得した点検識別情報と、点検情報DB11aに格納されている点検項目情報及び点検識別情報とに基づき、設備2における点検状態を判定するので、設備2について実施すべき各点検項目が適切に実施されたか否かをシステム側で自動的に判定することができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。
上述の実施の形態では、図6のSA3、SA4、SA6、SA8、及び、図7のSA9の各判定結果に基づき、設備2の点検における偽装の有無を判定する場合を例として説明したが、これらの各判定の一部のみを実施し、その結果に基づいて設備2の点検における偽装の有無を判定するようにしてもよい。すなわち例えば、図6のSA4から図7のSA9までの各処理を省略し、図6のSA3における点検者が適切であったか否かの判定結果のみに基づいて設備2の点検における偽装の有無を判定するようにしてもよい。また、図6のSA3、SA4、SA6、SA8、及び、図7のSA9の各判定の順序を任意に変更してもよい。また、これらの判定結果の組み合わせに基づいて(例えば、これらの判定のうち2つ以上の判定において設備2の点検における偽装が有ると判定されたか否かに基づいて)、点検の偽装があった旨の情報を出力させるか否かを決定するようにしてもよい。
上述の実施の形態では、設備点検システム1が、設備2における点検状態の判定や、設備2の点検における偽装の有無の判定を行う場合を説明したが、設備点検システム1により設備点検作業のサポートを行うようにしてもよい。例えば、点検情報DB11aに格納されている各情報(例えば、各設備2の点検を行うために必要な資格を有する点検者の点検者識別情報、設備2について実施すべき点検項目を特定する点検項目情報、複数の点検項目を実施すべき順序を特定する点検順序情報、各点検項目に対応する点検箇所の画像情報等)を、点検者が所持するヘッドアップディスプレイ等に表示させるようにしてもよい。これにより、各設備2の点検を行うために必要な資格、実施すべき点検項目、適切な点検順序、点検箇所の画像等を点検者に把握させることができ、点検作業を容易且つ確実に実施するためのサポートを行うことができる。また、点検箇所の画像撮影を行うべき基準となるアングルを示す情報を提供してもよい。例えば、点検箇所の画像撮影を行うべき基準となるアングルから撮影した画像をヘッドアップディスプレイ等を介して点検者に提示することで、当該画像と同じアングルで点検箇所の画像撮影を行わせるようにしてもよい。
(付記)
上述した課題を解決し、目的を達成するために、付記1の設備点検システムは、設備について実施すべき点検項目を特定する点検項目情報と、前記点検項目を一意に識別する点検識別情報とを、相互に関連付けて格納する点検情報格納手段と、実施された点検項目を一意に識別する点検識別情報を点検端末から取得し、当該取得した点検識別情報と、前記点検情報格納手段に格納されている前記点検項目情報及び前記点検識別情報とに基づき、前記設備における点検状態を判定する点検状態判定手段と、を備える。
また、付記2の設備点検システムは、付記1に記載の設備点検システムにおいて、前記点検端末は、前記設備に付されたRFIDタグに格納されている前記点検識別情報を読み取り可能なRFIDタグリーダである。
また、付記3の設備点検システムは、付記1または2に記載の設備点検システムにおいて、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報に基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する点検偽装判定手段を備える。
また、付記4の設備点検システムは、付記3に記載の設備点検システムにおいて、前記点検情報格納手段は、複数の前記点検項目を実施すべき順序を特定する点検順序情報を格納し、前記点検偽装判定手段は、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報に対応する点検項目の実施順序を特定し、当該特定した実施順序と、前記点検順序情報により特定される実施順序とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する。
また、付記5の設備点検システムは、付記3又は4に記載の設備点検システムにおいて、前記点検情報格納手段は、連続して実施される複数の前記点検項目の相互間における点検間隔を特定する点検間隔情報を格納し、前記点検偽装判定手段は、前記点検端末が前記点検識別情報を取得した時刻を特定する点検時刻情報を当該点検端末から取得し、当該取得した前記点検時刻情報と、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報とに基づき、連続して実施された点検項目の相互間における点検間隔を特定し、当該特定した点検間隔と、前記点検間隔情報により特定される点検間隔とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する。
また、付記6の設備点検システムは、付記3から5のいずれか一項に記載の設備点検システムにおいて、前記点検情報格納手段は、前記設備を点検可能な点検者を一意に識別する点検者識別情報を格納し、前記点検偽装判定手段は、点検が実施された設備を特定する設備情報、及び点検を実施した点検者を一意に識別する点検者識別情報を、前記点検端末から取得し、当該取得した設備情報、及び点検者識別情報と、前記点検情報格納手段に格納されている点検者識別情報とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する。
また、付記7の設備点検システムは、付記3から6のいずれか一項に記載の設備点検システムにおいて、前記点検情報格納手段は、前記点検項目毎に点検箇所の画像情報を格納し、前記点検偽装判定手段は、前記点検識別情報と関連付けて前記点検端末から取得した画像情報と、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報に対応して前記点検情報格納手段に格納されている前記画像情報とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する。
付記1に記載の設備点検システムによれば、実施された点検項目を一意に識別する点検識別情報を点検端末から取得し、当該取得した点検識別情報と、点検情報格納手段に格納されている点検項目情報及び点検識別情報とに基づき、設備における点検状態を判定するので、設備について実施すべき各点検項目が適切に実施されたか否かをシステム側で自動的に判定することができる。
付記2に記載の設備点検システムによれば、点検端末は、設備に付されたRFIDタグに格納されている点検識別情報を読み取り可能なRFIDタグリーダであるので、RFIDタグリーダによりRFIDタグから非接触にて容易に取得された点検識別情報を用いて、設備について実施すべき各点検項目が適切に実施されたか否かを判定することができる。
付記3に記載の設備点検システムによれば、点検偽装判定手段は、点検状態判定手段が点検端末から取得した点検識別情報に基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば実際には点検を行っていないにも拘らず点検を行ったように見せかけることや、適切な作業手順を踏まずに点検を行うこと等、設備の点検に関する不正行為が行われていることを特定し、その旨の警告を出力することができる。
付記4に記載の設備点検システムによれば、点検偽装判定手段は、点検状態判定手段が点検端末から取得した点検識別情報に対応する点検項目の実施順序を特定し、当該特定した実施順序と、点検情報格納手段に格納されている点検順序情報により特定される実施順序とに基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば適切な作業手順を踏まずに点検が行われた場合に、設備の点検における偽装が有ったと判定することができる。
付記5に記載の設備点検システムによれば、点検偽装判定手段は、点検端末が点検識別情報を取得した時刻を特定する点検時刻情報を当該点検端末から取得し、当該取得した点検時刻情報と、点検状態判定手段が点検端末から取得した点検識別情報とに基づき、連続して実施された点検項目の相互間における点検間隔を特定し、当該特定した点検間隔と、点検情報格納手段に格納されている点検間隔情報により特定される点検間隔とに基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば必要な作業手順を省略して短時間で点検が済まされたり、あるいは余計な作業が行われた場合に、設備の点検における偽装が有ったと判定することができる。
付記6に記載の設備点検システムによれば、点検偽装判定手段は、点検が実施された設備を特定する設備情報、及び点検を実施した点検者を一意に識別する点検者識別情報を、点検端末から取得し、当該取得した設備情報、及び点検者識別情報と、点検情報格納手段に格納されている点検者識別情報とに基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば適切な資格を有しない点検者により点検が実施された場合や、同一の点検者が同一時間帯に複数の設備において作業したことになっている場合に、設備の点検における偽装が有ったと判定することができる。
付記7に記載の設備点検システムによれば、点検偽装判定手段は、点検識別情報と関連付けて点検端末から取得した画像情報と、点検状態判定手段が点検端末から取得した点検識別情報に対応して点検情報格納手段に格納されている画像情報とに基づき、設備の点検における偽装の有無を判定するので、例えば点検項目に対応する点検箇所について実際には点検が行われておらず、その点検項目の点検箇所が適切に撮影されていない場合に、設備の点検における偽装が有ったと判定することができる。
2 設備
3 RFIDタグリーダ
4 メンテナンス会社
5 ネットワーク
10 制御部
10a 点検状態判定部
10b 点検偽装判定部
11 データ記録部
11a 点検情報DB
12 ディスプレイ
20 RFIDタグ
40 アップロード端末
Claims (6)
- 設備について実施すべき点検項目を特定する点検項目情報と、前記点検項目を一意に識別する点検識別情報とを、相互に関連付けて格納する点検情報格納手段と、
実施された点検項目を一意に識別する点検識別情報を点検端末から取得し、当該取得した点検識別情報と、前記点検情報格納手段に格納されている前記点検項目情報及び前記点検識別情報とに基づき、前記設備における点検状態を判定する点検状態判定手段と、
前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報に基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する点検偽装判定手段と、を備え、
前記点検情報格納手段は、複数の前記点検項目を実施すべき順序を特定する点検順序情報を格納し、
前記点検偽装判定手段は、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報に対応する点検項目の実施順序を特定し、当該特定した実施順序と、前記点検順序情報により特定される実施順序とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する、
設備点検システム。 - 前記点検端末は、前記設備に付されたRFIDタグに格納されている前記点検識別情報を読み取り可能なRFIDタグリーダである、
請求項1に記載の設備点検システム。 - 前記点検情報格納手段は、連続して実施される複数の前記点検項目の相互間における点検間隔を特定する点検間隔情報を格納し、
前記点検偽装判定手段は、前記点検端末が前記点検識別情報を取得した時刻を特定する点検時刻情報を当該点検端末から取得し、当該取得した前記点検時刻情報と、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報とに基づき、連続して実施された点検項目の相互間における点検間隔を特定し、当該特定した点検間隔と、前記点検間隔情報により特定される点検間隔とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する、
請求項1又は2に記載の設備点検システム。 - 前記点検情報格納手段は、前記設備を点検可能な点検者を一意に識別する点検者識別情報を格納し、
前記点検偽装判定手段は、点検が実施された設備を特定する設備情報、及び点検を実施した点検者を一意に識別する点検者識別情報を、前記点検端末から取得し、当該取得した設備情報、及び点検者識別情報と、前記点検情報格納手段に格納されている点検者識別情報とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の設備点検システム。 - 前記点検情報格納手段は、前記点検項目毎に点検箇所の画像情報を格納し、
前記点検偽装判定手段は、前記点検識別情報と関連付けて前記点検端末から取得した画像情報と、前記点検状態判定手段が前記点検端末から取得した点検識別情報に対応して前記点検情報格納手段に格納されている前記画像情報とに基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の設備点検システム。 - 前記点検偽装判定手段は、前記点検端末が前記点検識別情報を取得した時刻を特定する点検時刻情報、点検が実施された設備を特定する設備情報、及び点検を実施した点検者を一意に識別する点検者識別情報を、前記点検端末から取得し、当該取得した点検時刻情報、設備情報、及び点検者識別情報に基づき、所定の点検者が同一時間帯に複数の前記設備において作業したことになっているか否かを判定し、当該判定結果に基づき、前記設備の点検における偽装の有無を判定する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の設備点検システム。
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