JP6235261B2 - 巡回業務支援システム、巡回業務支援方法及び巡回業務支援システム用プログラム - Google Patents

巡回業務支援システム、巡回業務支援方法及び巡回業務支援システム用プログラム Download PDF

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Description

本発明は、所定の巡回エリアを警備員が巡回しながら所定の点検箇所について点検を行う巡回業務において、警備員の点検作業の負担を軽減しつつ、さらに巡回エリア内の要所に設けた標識装置を警備員の携帯装置で電子的に認識すること等により、警備員による巡回業務の進行ペースを確認し、以て当該巡回業務の品質にムラが生じていないかを客観的に把握できるようにした巡回業務支援システム、巡回業務支援方法及び巡回業務支援システム用プログラムに関するものである。
警備会社等では、顧客から、顧客会社の敷地内やビル内部等を対象物件として巡回による警備の委託を受けることがある。このような巡回による警備業務(以下、巡回業務と称する)では、巡回する警備員(以下、巡回員と称する)が対象物件の巡回エリア内の複数の点検エリアを所定の順序で定期的あるいは不定期に巡回し、各点検エリア内での異常の有無を点検する。係る巡回業務においては、巡回員は予め顧客との契約で定められた巡回マニュアルを読み、巡回エリアにおける各点検エリアの巡回順序、巡回時の点検ポイントの位置、点検ポイントに対応付けられている点検項目(点検ポイントに対する対応の内容)を覚える必要があり、その記憶に従って巡回業務を遂行することになっている。
また、巡回員は、巡回エリア内の点検ポイントにおける点検状況を記録するために、パトロールレコーダと呼ばれる携帯機を携行している。一方、各点検エリアには、各点検エリアに固有の識別情報を持つ刻時キーと呼ばれるキーがそれぞれ配置されている。巡回員は、1つの点検エリア内の各点検ポイントについて、それぞれ定められた点検項目の点検を終了した場合には、刻時キーをパトロールレコーダに挿入して回す操作を行なう。これによって、パトロールレコーダには、その時の点検エリアを示す識別情報と、その時刻が記録(打刻)される。このようにして、巡回員は各点検エリアにおいてパトロールレコーダに刻時キーを挿入し、業務終了時にパトロールレコーダに記録された巡回の内容を紙やパソコンに出力することで、各点検エリアについての点検作業が規定通り正常に行われ、敷地内、ビル内などの対象物件の巡回エリアの各点検エリアで規定の点検が終了し、正常に巡回業務が終了したことが確認される。
上述したパトロールレコーダと刻時キーを用いた巡回業務では、巡回員が巡回順序や点検ポイントの位置を熟知している必要があり、巡回員の負担が少なくない。保守点検の分野では、こうした課題について以下に示すように作業員の負担を軽減するための発明も提案されている。
特許文献1には、設備の点検保守を行なう作業員が所持し、その作業を支援することにより設備の点検保守を確実に行うことができる携帯端末装置の発明が開示されている。この携帯端末装置は、各設備に対して与えられた設備IDの各々と、設備の点検順序を示す点検順序情報が登録された点検スケジュール管理用の制御装置と、各種情報を表示するディスプレイと、設備に貼付された無線タグから出た設備IDを受信するインタフェース装置とを備えている。そして、制御装置は、インタフェース装置が設備IDを受け付けた際に、前述の点検順序情報をもとに、現時点で入力されるべき設備IDを点検スケジュールから抽出し、抽出した設備IDと、インタフェース装置が受け付けた設備IDとを比較して、その結果をディスプレイに表示する。この装置によれば、点検スケジュール上の設備の識別情報と、現場で取得する設備の識別情報との一致、不一致が表示手段に表示されるため、これから点検をはじめようとする設備が目的とする設備なのか否かがはっきりし、作業員に無用な心配を抱かせるようなことがないとされている。
特許文献2には、携帯入出力装置を用いることにより、作業員の熟練度に依存することなく、効率よくかつ確実に設備の点検を行える設備管理支援システムの発明が開示されている。このシステムのデータ管理装置の記憶手段には、巡回順序を含む設備点検情報を記憶させる。このデータ管理装置から通信インターフェイス装置を介して携帯入出力装置へ設備点検情報を転送すると、携帯入出力装置の画面上では「次ポイント」がタッチされる毎に、設備点検情報に含まれている巡回順序に基づいて、巡回対象が順次表示されて行く。点検が終了する毎にこの操作を行うことにより、次の巡回先が画面上で指し示され、データ管理装置で決められた巡回順序通りに設備の点検を進めて行くことが可能となる。この携帯入出力装置を用いれば、作業員の熟練度に依存することなく、効率よくかつ確実に設備の点検を行うことができるようになるものとされている。
特開平10−222543号公報 特開2001−159916号公報
パトロールレコーダと刻時キーを用いた従来の巡回業務では、先に述べたように、対象物件の巡回順序、巡回時の点検箇所の位置、点検項目などについて巡回員が事前に熟知しておく必要があり、巡回員に対する個人的な負担が重く、特に新人の巡回員にとっては初期の巡回業務は不安を感じながらの実施とならざるを得ないのが通常である。また、パトロールレコーダのような複雑な機構の装置を使用し、点検エリアごとに刻時キーを備えつけておくというシステムは、設備コストや管理の側面からは煩雑であるため好ましくないとの考え方もあり、なるべく簡単な構成で同等以上の効果を得ることが望まれていた。
特許文献1、2に示したような装置は、構成の簡素な電子的なデバイスにより、このような巡回員に対する個人的な負担を軽減するものであり、これによって点検案内がわかりやすくなり、新人の巡回員であっても漏れなく点検できるようなアシストが可能となる可能性はある。しかし、特許文献1、2に記載の装置を警備目的の巡回業務に用いようとしても、巡回員の作業のアシスト以外の点においては、必ずしも満足な結果を得ることが難しいという問題がある。なぜなら、巡回業務においては、巡回の順序や各所で点検する項目などについては何らかの手段で巡回員をアシストすることが望まれる一方で、セキュリティ性の高い警備点検が正しく行われたことを客観的に証明することが必要だからである。
すなわち、巡回員により提供される巡回業務は、顧客の生命や財産を安全状態に維持することを目的とするものであるため、担当の巡回員が誰であっても最適な一定の品質を常に維持することが求められる。巡回業務における係る要望に応えるためには、巡回員による巡回業務の進行ペースを客観的に確認することにより、巡回員による巡回業務のサービス品質にムラが生じているか否かを巡回員を管理する側から客観的に把握することが必要であると考えられる。
しかしながら、特許文献1、2に記載の装置では、前の点検位置から次の点検位置に移動するまでに要する点検作業が、巡回員によっては標準的な点検作業のペースに比べて長くなったり、短くなったりするようなことが考慮されていない。また、点検すべき設備等に何らかの問題があり、これに対応するために巡回員が余分な行動に時間を費やさざるを得ない場合についても考慮がない。このような場合において、巡回員の点検が正しく行われたという点検品質を客観的に証明するためには、巡回員による巡回業務の進行ペースが標準的なものであることを客観的な手法で担保しなければならない。
本発明は、以上説明した従来の巡回業務における課題を解決するためになされたものであり、従来のパトロールレコーダ及び刻時キーのような複雑な機構を用いることなく、巡回員の点検作業をアシストしつつ、さらに巡回員による巡回業務の進行ペースが標準的なものであるか否かを客観的に確認し、以て巡回業務の品質を客観的に証明することができる巡回業務支援システム、巡回業務支援方法及び巡回業務支援システム用プログラムを提供することを目的としている。
請求項1に記載された巡回業務支援システムは、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置と、前記携帯装置と通信する管理装置を備えた巡回業務支援システムであって、
前記携帯装置は、
前記巡回員の現在歩数情報を取得するために歩数を計数する歩数計数手段と、
前記認識した前記標識装置の識別情報と、前記現在歩数情報を対応付けて記憶する記憶手段を備えており、
前記管理装置は、
予め基準歩数情報を記憶する記憶手段と、
対応付けられた前記識別情報と前記現在歩数情報を前記携帯装置から取得し、該現在歩数情報を前記基準歩数情報と比較する歩数情報比較手段と、
前記歩数情報比較手段による比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、前記巡回員が前記巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する歩数判定手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項2に記載された巡回業務支援システムは、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置を備えた巡回業務支援システムであって、
前記携帯装置は、
前記巡回員の現在歩数情報を取得するために歩数を計数する歩数計数手段と、
予め基準歩数情報を記憶するとともに、前記認識した前記標識装置の識別情報と前記現在歩数情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記基準歩数情報と前記現在歩数情報を比較する歩数情報比較手段と、
前記歩数情報比較手段による比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、前記巡回員が前記巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する歩数判定手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項3に記載された巡回業務支援システムは、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置によって認識される携帯装置とを備えた巡回業務支援システムであって、
前記携帯装置は、
前記巡回員の現在歩数情報を取得するために歩数を計数する歩数計数手段を備えており、
前記標識装置は、
前記標識装置の識別情報と基準歩数情報を記憶する記憶手段と、
前記携帯装置を認識すると、前記記憶手段の前記基準歩数情報と前記携帯装置から取得した前記現在歩数情報を比較する歩数情報比較手段と、
前記歩数情報比較手段による比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、前記巡回員が前記巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する歩数判定手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項4に記載された巡回業務支援システムは、請求項1又は2に記載の巡回業務支援システムにおいて、
前記携帯装置が、
前記標識装置を認識すると、対応する点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段と、
前記点検項目表示手段に表示された前記点検項目について点検結果情報を設定する点検情報入力手段と、
前記点検結果情報に応じて前記点検エリアの点検終了を判定する点検判定手段と、
を備えており、
前記点検判定手段が点検終了と判定していれば前記点検エリアの次の点検エリアに設けられた標識装置を前記携帯装置が認識したときに、前記携帯装置の前記記憶手段は、当該標識装置の識別情報と前記現在歩数情報を対応付けて記憶することを特徴としている。
請求項5に記載された巡回業務支援システムは、請求項3に記載の巡回業務支援システムにおいて、
前記携帯装置が、
前記標識装置によって認識されると、対応する点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段と、
前記点検項目表示手段に表示された前記点検項目について点検結果情報を設定する点検情報入力手段と、
を備えており、
前記標識装置は、
前記携帯装置における前記点検結果情報に応じて前記点検エリアの点検終了を判定する点検判定手段を備えており、
前記歩数情報比較手段は、前記点検判定手段が点検終了と判定していれば、前記基準歩数情報と前記携帯装置の現在歩数情報を比較することを特徴としている。
請求項6に記載された巡回業務支援システムは、請求項4又は5の何れか一つに記載の巡回業務支援システムにおいて、
前記歩数判定手段が、前記点検判定手段が点検終了と判定した前記点検エリアの点検結果情報が全て正常であり、かつ前記歩数情報比較手段による比較結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴としている。
請求項7に記載された巡回業務支援システムは、請求項1又は2又は4の何れか一つに記載の巡回業務支援システムにおいて、
前記標識装置が、記憶された前記識別情報が近接的に読み取り可能とされた識別タグであり、
前記携帯装置は、前記識別タグの前記識別情報を近接的に読み取る読取手段を備えていることを特徴としている。
請求項8に記載された巡回業務支援システムは、請求項3又は5に記載の巡回業務支援システムにおいて、
前記携帯装置が、前記標識装置によって読み取り可能な識別タグを備えており、
前記標識装置が、前記携帯装置の前記識別タグを近接的に読み取り可能な読取手段を備えていることを特徴としている。
請求項9に記載された巡回業務支援システムは、請求項1乃至8の何れか一つに記載の巡回業務支援システムにおいて、
前記歩数情報比較手段によって比較される前記現在歩数情報と前記基準歩数情報が、
前記点検エリアごとに把握される歩数に係る歩数情報と、前記点検エリアごとに把握される単位時間当りの歩数に係る歩数情報と、前記巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでに把握される歩数に係る歩数情報と、前記巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでに把握される単位時間当りの歩数に係る歩数情報と、からなる群から選択された一の歩数情報に係るものであることを特徴としている。
請求項10に記載された巡回業務支援方法は、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに標識装置を設け、携帯装置を携帯した巡回員に前記各点検エリアを巡回させ、前記携帯装置と管理装置を通信させて行なう巡回員の巡回業務を支援する巡回業務の支援方法であって、
前記携帯装置においては、前記標識装置を認識して前記標識装置から識別情報を取得するとともに、前記巡回員の現在歩数情報を取得し、少なくとも前記識別情報と前記現在歩数情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置においては、記憶手段から、予め記憶していた基準歩数情報を読み出し、これと前記現在歩数情報を比較し、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴としている。
請求項11に記載された巡回業務支援方法は、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに標識装置を設け、携帯装置を携帯した巡回員に前記各点検エリアを巡回させて行なう巡回員の巡回業務を支援する巡回業務の支援方法であって、
前記携帯装置で前記標識装置を認識して前記標識装置から識別情報を取得するとともに前記巡回員の現在歩数情報を取得し、記憶手段から、予め記憶していた基準歩数情報を読み出し、これと前記現在歩数情報を比較し、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴としている。
請求項12に記載された巡回業務支援方法は、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに標識装置を設け、携帯装置を携帯した巡回員に前記各点検エリアを巡回させて行なう巡回員の巡回業務を支援する巡回業務の支援方法であって、
前記標識装置は、前記標識装置が前記携帯装置を認識したときに前記巡回員の現在歩数情報を前記携帯装置から取得し、予め記憶していた基準歩数情報と前記現在歩数情報を比較し、比較の結果が所定範囲を超えているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴としている。
請求項13に記載された巡回業務支援システム用プログラムは、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置と、前記携帯装置と通信する管理装置を備えた巡回業務支援システムを作動させる巡回業務支援システム用プログラムであって、
前記携帯装置の一部を構成するコンピュータに、
前記巡回員の現在歩数情報を取得する手順と、
前記認識した前記標識装置の識別情報と前記現在歩数情報を対応付けて記憶する手順と、
前記管理装置との通信を行う手順と、
を実行させる携帯装置用プログラムと、
前記管理装置の一部を構成するコンピュータに、
前記携帯装置との通信を行う手順と、
予め基準歩数情報を記憶して保持する手順と、
対応付けられた前記識別情報と前記現在歩数情報を前記携帯装置から取得し、該現在歩数情報を前記基準歩数情報と比較する手順と、
前記基準歩数情報と前記現在歩数情報の比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する手順と、
を実行させる管理装置用プログラムと、
を備えていることを特徴としている。
請求項14に記載された巡回業務支援システム用プログラムは、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置を備えた巡回業務支援システムを作動させる巡回業務支援システム用プログラムであって、
前記携帯装置の一部を構成するコンピュータに、
前記巡回員の現在歩数情報を取得する手順と、
予め基準歩数情報を記憶して保持する手順と、
前記認識した前記標識装置の識別情報を記憶する手順と、
前記基準歩数情報と前記現在歩数情報を比較する手順と、
前記基準歩数情報と前記現在歩数情報の比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する手順と、
を実行させることを特徴としている。
請求項15に記載された巡回業務支援システム用プログラムは、
巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置によって認識される携帯装置とを備えた巡回業務支援システムを作動させる巡回業務支援システム用プログラムであって、
前記携帯装置の一部を構成するコンピュータに、
前記巡回員の現在歩数情報を取得する手順を実行させる携帯装置用プログラムと、
前記標識装置の一部を構成するコンピュータに、
前記標識装置の識別情報と基準歩数情報を記憶して保持する手順と、
前記携帯装置を認識すると、前記基準歩数情報と前記携帯装置から取得した前記現在歩数情報を比較する手順と、
前記基準歩数情報と前記現在歩数情報の比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する手順と、
を実行させる標識装置用プログラムと、
を備えていることを特徴としている。
請求項1に記載された巡回業務支援システム、請求項10に記載された巡回業務支援方法、そして請求項13に記載された巡回業務支援システム用プログラムによれば、巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置と、前記携帯装置と通信する管理装置を備えた巡回業務支援システムにおいて、次のような効果が得られる。すなわち、巡回員は、携帯装置を持って巡回エリアに入り、各点検エリアを所定の順序で巡回して行く。ある点検エリアにおいて、当該点検エリアの標識装置に巡回員が携帯装置を近接させると、携帯装置は標識装置から識別情報を読み取り、この識別情報と、歩数計数手段で計数した歩数に基づく巡回員の現在歩数情報を対応付けて記憶手段に記憶する。一方、管理装置は、携帯装置と通信を行ない、対応付けられた識別情報と現在歩数情報を携帯装置から取得する。管理装置は、予め記憶した基準歩数情報と、取得した現在歩数情報とを歩数情報比較手段で比較し、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを歩数判定手段によって判定し、さらに前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する。
請求項2に記載された巡回業務支援システム、請求項11に記載された巡回業務支援方法、そして請求項14に記載された巡回業務支援システム用プログラムによれば、巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置を備えた巡回業務支援システムにおいて、次のような効果が得られる。すなわち、巡回員は、携帯装置を持って巡回エリアに入り、各点検エリアを所定の順序で巡回して行く。ある点検エリアにおいて、当該点検エリアの標識装置に巡回員が携帯装置を近接させると、携帯装置は標識装置から識別情報を読み取り、この識別情報を記憶手段に記憶する。また、携帯装置では、記憶手段に予め記憶した基準歩数情報が読み出され、これと現在歩数情報が歩数情報比較手段で比較され、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを歩数判定手段によって判定し、さらに前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する。
請求項3に記載された巡回業務支援システム、請求項12に記載された巡回業務支援方法、そして請求項15に記載された巡回業務支援システム用プログラムによれば、巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置によって認識される携帯装置とを備えた巡回業務支援システムにおいて、次のような効果を得ることができる。すなわち、巡回員は、携帯装置を持って巡回エリアに入り、各点検エリアを所定の順序で巡回して行く。ある点検エリアにおいて、当該点検エリアの標識装置に巡回員が携帯装置を近接させると、設置された標識装置が巡回員の携帯装置を読み取り、携帯装置が歩数計数手段で計数した歩数に基づく巡回員の現在歩数情報が、標識装置に読み込まれる。標識装置では、標識装置の識別情報と、基準歩数情報を記憶装置に予め記憶している。そして、標識装置では、記憶手段の基準歩数情報と、携帯装置から取得した現在歩数情報を歩数情報比較手段で比較し、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを歩数判定手段によって判定し、さらに前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する。
以上説明した請求項1乃至3の巡回業務支援システム、請求項10乃至12の同方法、請求項13乃至15の同システム用プログラムの効果において、基準歩数情報と現在歩数情報の差が所定範囲を外れていると歩数判定手段が判定した場合には、次のような状況であると評価することができる。現在歩数情報が基準歩数情報に比べ所定の程度を超えて多い場合であれば、例えば、何らかの理由で巡回員が既定のコースを外れて歩数が多くなった状況等が想定される。また、現在歩数情報が基準歩数情報に比べ所定の程度を超えて少ない場合であれば、例えば、何らかの理由で標識装置の位置が既定の位置から移動させられたために巡回員の歩数が少なくなった状況や、巡回員が既定のコースを間違えたために歩数が少なくなった状況等が想定される。
請求項4又は5に記載された巡回業務支援システムによれば、巡回業務において点検エリアで標識装置と携帯装置を近接させ、携帯装置又は標識装置に他方を認識させると、携帯装置では点検を行なおうとする点検エリアの点検項目が点検項目表示手段に表示される。巡回員が、これら表示された点検項目について点検情報入力手段から点検結果情報を設定すると、点検判定手段が点検結果情報に応じて点検エリアの点検終了を判定する。点検判定手段が点検終了と判定した場合にのみ、巡回員は点検が終了した点検エリアの次の点検エリアに進み、当該次の点検エリアにおいて携帯装置又は標識装置に他方を認識させることにより、点検エリアの全ての点検を終えたときの進捗を確認して当該次の点検エリアにおける点検作業を行なうことができる。これによって、点検しない項目を残して次の巡回エリアに進んでしまミスを防止することができる。
請求項6に記載された巡回業務支援システムによれば、歩数情報比較手段による比較結果が所定範囲を外れていても、点検エリアで何らかの異常が発生しており、その対応のために巡回員の歩数が増加することはありうるため、そのような場合には歩数情報判定手段は巡回員の歩行速度が異常であるとは判定しない。歩数情報判定手段は、点検エリアの点検結果情報が全て正常であり、歩数情報比較手段による比較結果が所定範囲を外れている場合のみに、巡回員の進行状況が異常であると判定する。これによって、巡回員の巡回エリアでの進行状況について、点検エリアでの点検の実情に即した適切な判定を行なうことができる。
請求項7又は請求項8に記載された巡回業務支援システムによれば、標識装置と携帯装置の一方又は他方が識別タグであり、他方又は一方が読取手段となっているので、標識装置と携帯装置のいずれが他方を読み取る関係にあっても、巡回業務の対象である巡回エリア内に設けられた複数の点検エリアの各々において、必要な情報を互いに近接した位置関係で確実に読み取って標識装置の位置確認に用いることができる。
請求項9に記載された巡回業務支援システムによれば、巡回員の巡回エリアでの歩行速度を判定する基準である基準歩数情報として、点検エリアごとの歩数や、点検エリアごとの単位時間当りの歩数や、巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでの累積の歩数や、その累積の歩数から算出した単位時間当りの歩数を用いることができる。
このように、本発明によれば、携帯装置と標識装置が近接して通信を行ない、巡回員の実際の歩数に基づく携帯装置の現在歩数情報と、標識装置ごとに定められている基準歩数情報を比較し、判定を行なうことによって、管理室に設置された管理装置において、又は点検エリアに設置された標識装置において、さらに又巡回員が携帯している携帯装置において、巡回員による巡回業務の進行ペースが標準的なものであるか否かを客観的に確認し、以て巡回業務の品質を客観的に証明することができるという効果がある。
第1実施形態における建物内の巡回エリアと巡回ルートの一例を示す図である。 第1実施形態における建物外の巡回エリアと巡回ルートの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態である巡回業務支援システムの構成を示すブロック図である。 第1実施形態における携帯装置における表示・入力手段と、その表示例を示す図である。 第1実施形態における携帯装置と管理装置における動作順序を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施形態である巡回業務支援システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態である巡回業務支援システムの構成を示すブロック図である。
図1〜図5を参照して第1実施形態の巡回業務支援システム(以下、単にシステムとも称する。) 又は本システムを作動させるための巡回業務支援システム用プログラム、又は本システムを用いて行なう巡回業務支援方法(以下、これらを総称してシステム等とも称する。)について説明する。
まず本システムが対象とする巡回業務及び本システムの概要について図1及び図2を参照して説明する。
図1は、巡回業務の対象となる建物T内に設定された巡回エリアを示している。この巡回エリアは、図中一点鎖線で区分した各領域に記号A〜Fを付して示したように、点検エリアと呼ばれる複数の区画に分けられている。各点検エリアA〜Fでは、図中記号ア〜チで示すように巡回員が点検すべき点検項目が定められている。図中破線の矢印で示すように、巡回員Pは、所定の順序で各点検エリアを巡回し、各点検エリアA〜F内では所定の順序で各点検項目ア〜チを点検していく。
図2は、巡回業務の対象となる建物Tの外(敷地内)に設定された巡回エリアを示している。詳細は図示しないが、この巡回エリアも複数の点検エリアに分けられており、各点検エリアごとに複数の点検項目が定められている。図中破線の矢印で示すように、巡回員Pは、所定の順序で各点検エリアを巡回し、各点検エリア内では所定の順序で各点検項目を点検していく。
図1に示した建物T内の巡回エリアの例では、点検エリアAでは、点検項目アは窓、点検項目イは天井照明、点検項目ウは窓、点検項目エはコピー機である。点検エリアBでは、点検項目オは窓、点検項目カは天井照明である。点検エリアCでは、点検項目キは扉、点検項目クは金庫、点検項目ケは窓、点検項目コは天井照明、点検項目サは窓、点検項目シは天井照明である。点検エリアDでは、点検項目スは窓である。点検エリアEでは、点検項目セは扉、点検項目ソは天井照明、点検項目タは窓である。点検エリアFでは、点検項目チは灰皿である。
なお、建物T内及び建物T外のいずれについても、巡回エリア内における点検エリアの区分や、各点検エリア内での点検項目は、セキュリティーの観点から外観上識別できるようにはなっているわけではない。
図1中には示していないが、図1に示す巡回エリアの各点検エリアA〜Fには、各点検エリアごとに、各点検エリアを示す識別標識である標識装置1がそれぞれ配置されている。一方、巡回員Pは携帯装置2を所持しており、巡回エリアA〜Fにおいて所定の順序で点検エリアを巡回する。巡回員Pは、各点検エリアA〜Fにおいて携帯装置2で標識装置1を読み込むことにより、各点検エリアA〜Fを識別し、この点検エリアA〜Fの点検項目を携帯装置2に表示させて点検を行う。また、図1には示していないが、巡回エリアA〜Fとは異なる離れた位置に巡回員Pの業務を管理する管理室があり、そこには管理装置3が設置されている。管理装置3は管理員によって運用されており、巡回業務中は適宜巡回員Pの携帯装置2と通信を行い、点検結果を保存し、また各点検エリアA〜Fを巡回する巡回員Pの進行ペースが標準的な速さであるか否かを客観的な手法で常に監視し、巡回員Pによる巡回業務が正規に行なわれたことを客観的に保証する作業等を行なう。
次に、以上概要を説明した本システムの詳細について、本システムのブロック図である図3及び携帯装置2の表示入力手段の画面を示す図4を参照して説明する。
図3に示すように、巡回エリアを構成する各点検エリアA,B…には、それぞれ標識装置1が設けられている。標識装置1は、具体的にはNFCタグのような識別タグによって構成されており、各点検エリアに設けられた標識装置1であることを示す識別情報がそれぞれ記憶されていて、後述する携帯装置2の読取装置によって近接的に読み取ることにより当該標識装置1がいずれの点検エリアに設けられたものであるかを知ることができるようになっている。標識装置1は、壁面に貼付けられたり壁紙の裏側等に埋め込まれて設置される等、外観上、少なくとも第3者からは視認しにくいような態様で設置されることがセキュリティー上は好ましい。なお、巡回員Pは標識装置1が設置されている位置を予め知っているものとする。なお、ここで標識装置1とは、必ずしもNFCタグのように機械的又は電子的な内部構造を有するデバイスとの意味ではなく、要するに点検エリアの識別を行なう媒体となるものであればよく、より簡素な構成として、例えば各種バーコード類を用いることもできる。その場合、バーコードを光学的に読み取るためには、NFCタグとは異なり、当該バーコードは各点検エリアにおいて視認可能な状態で設置する必要がある。
図3に示すように、巡回員Pが所持する携帯装置2は、マイクロコンピュータ等によって構成される制御手段5を備えており、以下に説明するような機能を備えた携帯装置用プログラムを制御手段5に読み込むことによって本システム用の携帯装置2とすることができる。かかる携帯装置2としては、ハード及びソフト共に専用に開発した装置を用意してもよいが、例えば必要な機能を備えたスマートフォンのような携帯端末に、必要な機能を備えた携帯装置用アプリケーションを搭載して利用することもできる。
図3に示すように、携帯装置2は、前述した標識装置1を読み取るため、制御手段5によって制御される読取手段6を備えている。読取手段6は、例えばNFCタグとしての標識装置1と近接通信により情報を読み取るタグリーダとして構成される。また標識装置1がバーコードなどである場合には、読取手段6はカメラ等でバーコードを認識する撮像手段として構成される。巡回業務中、巡回員Pが携帯装置2を標識装置1に近接させれば、読取手段6は標識装置1の識別情報を読み取ることができる。
図3に示すように、携帯装置2は、当該携帯装置2を携帯して巡回エリア内を進行する巡回員Pの歩数を計数する歩数計数手段7を備えている。すなわち本実施形態では、巡回エリア内を進行する巡回員Pの進行状況(歩行状況)が正常であるか否かを客観的に判断することを目的としており、そのための指標として、巡回エリア内における巡回員Pの歩数をカウントして後述する基準値と比較することとしたものである。本実施形態の歩数計数手段7は、加速度センサを内蔵しており、これによって検出した巡回員Pの加速度の変化をソフトウエアによって処理し、その処理結果から加速度の増減の繰り返し数をカウントして巡回員Pの歩数を計数する装置であるが、もちろんこれは一例であり、歩数カウントの原理を限定するものではない。そして、制御手段5は、この歩数計数手段7が計数した巡回員Pの歩数を時間的要素に基づいて適宜演算処理することにより、本システムにおいて制御に使用される歩数情報を得ている。例えば、歩数情報としては、点検エリアごとに把握される実際の歩数に係る歩数情報でもよいし、点検エリアごとに把握される実際の歩数を歩行に要した時間で除して得た単位時間当りの歩数に係る歩数情報でもよい。この場合、具体的には、各点検エリアの点検を開始してから終了するまでの点検に要した時間で点検エリア内の点検に要した歩数を除して1分当りの平均歩数を算出し、後に、基準歩数情報である「120歩/分」と比較して所定以上の差があれば巡回ペースの異常として判定するようにしてよい。また、巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでに累積的にカウントされた実際の歩数に係る歩数情報でもよいし、巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでに累積的にカウントされた実際の歩数を歩行に要した時間で除して得た単位時間当りの歩数に係る歩数情報であってもよい。この場合、具体的には、巡回エリアの点検を開始してから任意の時点までの時間で、そこまでの点検に要した歩数を除して1分当りの平均歩数を算出し、後に、基準歩数情報である「120歩/分」と比較して所定以上の差があれば巡回ペースの異常として判定するようにしてよい。歩数情報としていずれを採用するも任意であるが、いずれにしても巡回員Pが巡回エリアを巡回して任意の点検エリアの標識装置1を形態装置2で読み取った時、その読取時である認識時刻における歩数情報として現在歩数情報が取得される。
図3に示すように、携帯装置2は、制御手段5によって制御される記憶手段8を備えている。この記憶手段8には、巡回業務の開始に際して、各点検エリアで行なうべき点検項目等についてのデータを記憶する。携帯装置2は、予め管理装置3から巡回エリアの点検エリアと点検項目に関するデータをダウンロードしてもよく、また、移動体通信網を介して、標識装置1を読み取ったことを管理装置3に送信し、その都度当該点検エリアの点検項目のデータを管理装置3から受信するようにしてもよい。また、制御手段5は、巡回業務中、読取手段6が標識装置1を認識して取得した識別情報と、この標識装置1を認識した認識時刻と、その認識時刻において歩数計数手段7がカウントした歩数情報に基づく現在歩数情報を、互いに対応付けて記憶手段8に記憶させる。なお、時刻の認識は制御手段5内のクロックによって行なうことができる。
図3に示すように、携帯装置2は、制御手段5によって制御される通信手段9を備えている。通信手段9は、管理室に設置された管理装置3と、任意の手法によって通信し、必要な情報の伝達を行なうことができる。本システムでは、各点検エリアを巡回していく巡回員Pの進行ペースが適正なものであるかを確認するため、制御手段5の制御により、記憶手段8に対応付けて記憶した識別情報と現在歩数情報を管理装置3に送ることができる。なお、通信手段9の通信手法は問わない。電波によって直接的に通信してもよいし、各種電気通信回線10を用いて通信してもよい。
図3に示すように、携帯装置2は、点検を行なおうとする点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段かつ点検項目について点検結果情報を設定する点検情報入力手段として、表示・入力手段11を備えている。点検結果情報(以下、単に点検情報とも称する)は、点検エリアの点検項目についての点検の状況として、例えば点検の有無や点検の状態に関する備考などを初期値としてあるいは巡回員Pの入力により設定した情報である。この表示・入力手段11は、タッチスイッチ機能を有する表示装置であり、制御手段5によって制御される。巡回業務中、ある点検エリアで巡回員Pが携帯装置2を標識装置1にかざし、携帯装置2の読取装置6が標識装置1を認識すると、記憶手段8に予め記憶された点検項目のデータを制御手段5が読み出し、図4(a)に例示するように点検項目を点検画面11aに表示する。巡回員Pは、この表示を見て、漏れの無いように点検を行う。また、点検結果に問題があった場合等、必要に応じて図4(b)に例示するコメント画面11bを表示し、未点検の理由等の入力を行う。これによって巡回員Pの巡回業務をアシストする。
図4(a)に示すように、点検画面11aに表示される点検項目は、点検ポイント(左欄)と、その点検ポイントの点検内容(右欄)から構成されており、それぞれタッチスイッチで操作するチェック欄12aとコメントボタン12bが設けられている。巡回員Pは、各項目ごとの点検ポイントで、各点検内容を確認する。例えば、点検ポイント「南東窓」については、「点検内容」施錠について点検する。チェック欄のチェックは問題なく点検を終えた、すなわち点検項目が「正常」であったことを示す。実際には、異常がないことの方が多いため、チェック欄12aには初期値として始めからチェックが入っており、順次点検する中で、点検項目が「正常」でなく特記事項を記録すべきものについては、チェック欄12aにタッチしてチェックを外し、次にコメントボタン12bを押して図4(b)に示すコメント画面11bを表示させる。コメント画面11bでは、チェック欄12cへのチェック又は自由入力欄12dへの記載によって、点検画面11aの対応する点検項目のチェック欄12aにチェックが入っていない理由を記録することができる。コメント画面11bの記入後、確定ボタン12eを押せば点検画面11aに戻る。点検画面11aにチェック又はコメントが記録された場合には、戻った点検画面11aの対応する点検項目のコメントボタン12bはコメント記録前とは異なる色彩で表示されている。これによって、点検画面11aのチェック欄12aにはチェックが入っていないが、コメント画面11bには記録があり、この点検項目の作業は終了していることが分かる。
図3に示すように、携帯装置2は、点検画面11a等における点検情報の入力に応じて、点検エリアの点検が終了したか否かを判定する点検判定手段13を備えている。点検判定手段13は、図4(a)に示す表示・入力手段11の点検画面11aで終了ボタン12fが押されるか、又は巡回員Pが次の点検エリアに進んで当該点検エリアの標識装置1に携帯装置2をかざし、次の識別情報を読み出した時に、これらの操作がトリガーとなって終了判定を実行する。終了判定においては、表示・入力手段11の点検画面11aにおいてすべてのチェック欄12aにチェックが入っているか、又はチェックがなくともコメント画面11bにコメントの記入があれば、当該点検項目の点検が終了しているものと判定する。一方、点検画面11aのチェック欄12aにチェックが入っておらず且つコメントの記入もなければ点検に漏れがある(点検終了ではない)と判定され、その旨が表示・入力手段11に表示される。点検判定手段13が終了判定すると、巡回員Pが次の点検エリアに進んで次の識別情報を読み出せば、この識別情報は認識時刻と共に正規に記憶手段8に読み込まれる。また、終了ボタン12fを押したことによって終了判定した場合、巡回員Pは次の点検エリアに進み、次の識別情報を読み出して点検作業を行なうことができる。
なお、点検判定手段13が終了判定すると、点検の結果は、図3に示す通信手段9によって、当該点検エリアの標識装置1の認識時に記憶していた識別情報及び現在歩数情報と共に、管理室の管理装置3に送信されて保存、管理される。
図3に示す管理装置3は、巡回エリアA,B…から離れた場所に設置された管理室内に配置されている。管理装置3は、マイクロコンピュータ等によって構成される制御手段15を備えており、以下に説明するような機能を備えた管理装置用プログラムを制御手段15に読み込むことによって本システム用の管理装置3とすることができる。かかる管理装置3としては、パソコンに必要な機能を備えた管理装置用アプリケーションを搭載して利用することもできる。
図3に示すように、管理装置3は、各標識装置1の基準歩数情報を予め記憶した記憶手段16を備えている。ここで、標識装置の基準歩数情報とは、巡回員Pが標準的な進行速度で巡回を行なった場合に、当該巡回員Pが当該点検エリアの標識装置に達するのに必要な歩数を示す情報を意味している。ここで、この基準歩数情報は、前述した現在歩数情報と同様、点検エリアごとに把握される実際の歩数でもよいし、点検エリアごとの単位時間当りの歩数でもよいし、巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでの累積的な歩数でもよいし、巡回開始から当該点検エリアまでの単位時間当りの歩数でもよい。また、各点検エリアに共通の歩数の基準値であってもよく、各点検エリアに共通の単位時間当りの歩数でもよい。もちろん、基準歩数情報と現在歩数情報は同じ内容のものを採用する必要がある。図1に示した建物T内の巡回エリアの例では、点検エリアA〜Fの各々において、実際に設置した標識装置1ごとに、基準歩数情報を記憶手段16に記憶しておく。
図3に示すように、管理装置3は、制御手段15によって制御される通信手段17を備えている。通信手段17は、巡回エリアを巡回する巡回員Pが携帯している携帯装置2と電気通信回線10又は任意の手段によって通信し、必要な情報の伝達を行なうことができる。本システムでは、各点検エリアを巡回する巡回員Pが標準的な進行速度で歩行しているか否かを客観的な手法で確認するため、制御手段15の制御により、対応付けられた識別情報と現在歩数情報を携帯装置2から通信により取得することができる。また、点検結果のデータを携帯装置2から通信により取得して保存、管理し、必要に応じて印字手段で印字出力することもできる。
図3に示すように、管理装置3は、制御手段15によって制御され、携帯装置2から取得した現在歩数情報と、記憶手段16の基準歩数情報とを比較する歩数情報比較手段18を備えている。制御手段15は、携帯装置2から取得した識別情報から当該標識装置1を特定し、特定した当該標識装置1の基準歩数情報を記憶手段16から読み出し、歩数情報比較手段18において携帯装置2から取得した現在歩数情報と読み出した基準歩数情報を比較する。
図3に示すように、管理装置3は、制御手段15によって制御される歩数判定手段19を備えている。歩数判定手段19は、歩数情報比較手段18による比較の結果が所定範囲を外れている場合、すなわち所定範囲を超えたり、下回っている場合には、当該点検エリア内に巡回員Pが達するまでの巡回業務の進行ペースが異常であると判定する。この判定結果は、管理装置3の図示しない表示装置に表示されて管理員の注意を喚起する。また、必要に応じ、通信手段17、電気通信回線10を介して携帯装置2に判定結果を送信し、携帯装置2の表示・入力手段11に判定結果を表示して巡回員Pの注意を促す。
次に、本システムの動作例について、本システムの動作シーケンス例を示す図5を参照して説明する。
図5に示すように、携帯装置2側の巡回業務手順においては、まず巡回業務の開始にあたり、携帯装置2に全点検エリアの点検項目に関するデータを記憶させる(S1)。そのデータ記憶の手段は、管理室の管理装置3からのダウンロードでもよいし、その他の管理用サーバ等からのダウンロードでもよく、さらに点検項目に関するデータを記憶した記憶媒体を携帯装置2に接続して行なってもよい。
図5に示すように、携帯装置2を所持した巡回員Pが巡回エリアの巡回を開始する(S2)。巡回員Pは、最初の点検エリア(図1の例では点検エリアA)において携帯装置2を標識装置1にかざし、その識別情報を読み取る(S3)。これと同時に、携帯装置2は、歩数計数手段7の計数に基づいて読取時の現在歩数情報を取得する(S4)。本実施形態の歩数情報は、一例として各点検エリアごとの実歩数とする。この最初の点検エリアの点検開始時における現在歩数情報はイニシャル値となり、当該巡回エリアの点検が終了したときに取得される歩数情報と当該イニシャル値との差分によって当該点検エリアの点検に伴う歩数(すなわち最初の点検エリアの点検ペース)が現在歩数情報として取得されることとなる。なお、標識装置1の識別情報と、現在歩数情報と、読み取り時の時刻である認識時刻は関連づけて記憶手段16に記憶される(S5)。
また、携帯装置2が標識装置1を認識すると、携帯装置2の記憶手段16に記憶させておいた点検項目のデータが読み出され、図4(a)に例示するように点検項目が点検画面11aに表示される。巡回員Pは、この表示を見て、漏れの無いように点検を行い、必要に応じて図4(b)に例示するコメント画面で必要なコメントなど点検情報を入力する(S6)。巡回員Pは、点検項目を暗記しておく必要がないので精神的負担が少なく、点検業務に集中することができる。点検項目について結果の入力が終了し、巡回員Pが終了ボタン12fを押すと、携帯装置2の点検判定手段13が終了判定を行い、点検終了と判定されれば(S7)、現在歩数情報が取得され(S8)、点検情報と現在歩数情報と現在時刻が先に記憶していた当該点検エリアの標識装置1の識別情報と関連づけられて記憶手段16に記憶される(S9)。そして、点検情報と、互いに関連付けられた識別情報、認識時刻及び現在歩数情報が管理装置3に送信され、これら情報が管理装置3の記憶手段16に格納、保存されたことが確認されると、携帯装置2側にあるこれらの情報は消去される(S10)。
このように、携帯装置2で取得又は入力され、ここから管理装置3に送信されたこれらの情報を送信後に消去することとしたのは、これらの情報は秘匿性の高い重要情報であるにも関わらず、これらの重要情報を記憶している携帯装置2は巡回員Pが携帯している以上、紛失の可能性を0にすることが困難であるため、セキュリティー確保の観点からは管理装置3に送信した後、速やかに携帯装置2から消去することが最も適切であると考えられるからである。もちろん、巡回エリア全体の点検が終了した後に必要な情報を管理装置3に一括して送信し、その後に、各点検エリアの情報を一括して携帯装置2から消去しても情報管理の上で一定の安全性は担保できるため、本実施形態をそのように変形してもよい。しかし、本システムのように、各点検エリアでの点検終了の度に、管理装置3に対する情報の送信と携帯装置2における当該情報の消去を行なった方が、重要情報を携帯装置2で保持している時間がより短くなるので、情報の安全管理の上ではより望ましい。また、管理室においても、点検エリアの点検終了の度に情報を送信してもらった方が、点検情報の不備や巡回業務の進行ペースの異常の検知をより早く行なうことができ、より早期に必要な対応を巡回員Pに指示することができるので、巡回業務自体の品質も向上する。
図5に示すように、管理装置3側の巡回業務手順においては、携帯装置2から送信された点検情報と、当該点検エリアの識別情報、認識時刻及び現在歩数情報を、記憶手段16に格納、保存する(S11)。管理装置3の制御手段15は、携帯装置2から取得した識別情報により、送られた点検情報に係る点検エリアの標識装置1を特定し、特定した標識装置1の基準歩数情報を記憶手段16から読み出す(S12)。そして、制御手段15は、歩数情報比較手段18を制御することにより、この点検エリアの点検に用いた歩数である現在歩数情報と読み出した基準歩数情報を比較し、歩数判定手段19で判定を行なう。このとき両者の差が所定の許容範囲を超えていれば巡回ペースの異常と判定する。異常があれば管理装置3の表示画面や携帯装置2の表示・入力手段11で警報を発令する(S13)。
図5に示すように、携帯装置2側の巡回業務手順においては、点検終了判定がなされていれば、次の点検エリアの点検作業を行なうために、巡回員Pは次の点検エリアに進んで標識装置1の識別タグを読み取り、識別情報を読み出すことができる(S14)。すなわち、ステップS3と同様に次の点検エリアの識別情報を正規に読み取り、この識別情報と、認識時刻と、現在歩数情報を正規に携帯装置2の記憶手段8に記憶させることができ、次の点検エリアの点検項目を呼び出して表示・入力手段11に表示させることができる。しかしながら、ステップS7において点検が終了しておらず、点検終了判定ができなければ(S7〜S10の処理を経ていない場合)、当該点検エリアの点検状況がNGであるものとして、次の点検エリアには進めない。その場合は、点検情報の入力を再度行なう必要がある(S6)。
点検終了と判定され(S7)、次の点検エリアに進んで標識装置1の識別タグを読み取った後における携帯装置2での手順は、手順S4〜S10で説明した内容と同じである。全ての点検領域について巡回員Pによる点検が終了し(S15)、管理装置3における処理が終了すると管理装置3においても点検終了となる(S16)。その後、管理装置3では、必要に応じて点検情報を表示し又は帳票としてプリントする等、必要な出力を行なって巡回業務が終了する(S17)。
以上説明したように、本システムでは、何らかの理由で巡回員Pが既定のコースを外れて歩数が多くなる可能性があるため、巡回員Pが携帯する携帯装置2で識別タグを読むことにより、管理装置3において巡回員Pの歩数を管理し、巡回員Pによる巡回業務の進行ペースを客観的に管理するようにした。すなわち、スマートフォン等の携帯装置2で識別タグを読んだときに、携帯装置2の現在歩数情報と識別タグの識別情報(ID情報)を記録し、各点検エリアにおける巡回員Pの巡回業務のペースの適否を巡回員Pの携帯装置2だけでなく、管理室の管理装置3でもチェックできるようにした。
このため、本システムによれば、各点検エリアにおける巡回員Pの巡回業務のペースの適否を、巡回員Pだけでなく、管理装置3においても確認できる。すなわち、何らかの理由で巡回員Pが既定のコースを外れた等の理由により、巡回員Pの歩数が基準となる歩数から外れた場合には、巡回員Pを管理する側から間違いなく判別できる。このように巡回業務の品質を定量的に判断することにより、巡回員Pによる巡回業務が正しく行なわれたことを客観的に保証し、以て巡回業務の品質を客観的に証明することができるという効果が得られる。
なお、本実施形態では、巡回員が点検項目の入力を終えて終了ボタン12fを押したとき点検終了が判定されて、現在歩数情報や点検情報などが管理装置3に送信される例について説明したが、これに限定されない。例えば、次の点検エリアの識別指標を認識したときに直前の点検エリアの点検終了について判定がなされ、点検終了と判定できれば管理装置3に現在歩数情報や点検情報などを送信するようにしてもよい。管理装置3はこれを受けて直前の点検エリアの歩数情報を比較して進行ペースを判定する。
また、本システムでは、巡回員Pが持つ携帯装置2から管理装置3が情報を取得し、管理室側で巡回員Pの巡回業務のペースの適否を判定していたが、後に説明する第2実施形態のように、巡回員Pが持つ携帯装置2の側で巡回業務のペースの適否を判定するようにしてもよい。また、本システムでは、標識装置1としての識別タグを点検エリアの壁等に設け、巡回員Pが所持する携帯装置2(スマートフォン等)で、これを読み取ることとしたが、さらに後に説明する第3実施形態のように、標識装置1として壁に設置される方をタグリーダを備えたコンピュータとし、巡回員Pが持つ携帯装置2の側に識別タグを設け、各点検エリアのコンピュータが携帯装置2の識別タグを認識し、点検情報の管理や各点検エリアにおける巡回業務のペースの適否の判定は当該コンピュータ又は当該コンピュータに接続された管理装置3側で行なうようにしてもよい。
次に、図6のブロック図を参照して第2実施形態の巡回業務支援システム等について説明する。
なお、以下の説明では、第1実施形態と異なる特徴部分を説明するとともに、第1実施形態と共通となる部分については必要に応じて説明を適宜省略し、その説明を省略した部分については、前記特徴部分と矛盾しない範囲において第1実施形態における図示及び説明を援用するものとする。
図6に示すように、本システムが対象とする巡回エリア及び点検エリアA,B…の構成、そして各点検エリアA,B…にそれぞれ設けられた標識装置1は第1実施形態と同じである。
図6に示すように、本システムの携帯装置2aは、マイクロコンピュータ等によって構成される制御手段5aを備えており、以下に説明するような機能を備えた携帯装置用プログラムを制御手段5aに読み込むことによって本システム用の携帯装置2aとすることができる。第1実施形態と同様、かかる携帯装置2aとしては専用装置でもよいが、スマートフォン等の携帯端末に携帯装置用アプリケーションを搭載して利用することもできる。
図6に示すように、携帯装置2aは、前述した標識装置1を読み取るため、制御手段5aによって制御される読取手段6を備えている。巡回業務中、巡回員Pが携帯装置2aを標識装置1に近接させれば、読取手段6は標識装置1の識別情報を読み取ることができる。
図6に示すように、携帯装置2aは、当該携帯装置2を携帯して巡回エリア内を進行する巡回員Pの歩数を計数する歩数計数手段7を備えている。歩数計数手段7の構成及び機能は第1実施形態と同様である。
図6に示すように、携帯装置2aは、制御手段5aによって制御される記憶手段8aを備えている。この記憶手段8aには、巡回業務の開始に際して、各点検エリアで各標識装置1が設けられた位置を示す基準歩数情報を記憶するとともに、各点検エリアで行なうべき点検項目等についてのデータを記憶する。携帯装置2aは、図示しない管理装置3から予めこれらのデータをダウンロードしてもよい。また、制御手段5aは、巡回業務中、読取手段6が前記標識装置1を認識して取得した識別情報と、この標識装置1を認識した認識時刻を、互いに対応付けて記憶手段8aに記憶させる。なお、時刻の認識は制御手段5a内のクロックによって行なうことができる。
図6に示すように、携帯装置2aは、制御手段5aによって制御される通信手段9を備えている。通信手段9は、図示しない管理室に設置された管理装置と必要な場合に通信し、必要な情報の伝達を行なうことができる。
図6に示すように、携帯装置2aは、点検を行なおうとする点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段かつ点検項目について点検情報を入力する点検情報入力手段として、表示・入力手段11を備えている。この表示・入力手段11は、タッチスイッチ機能を有する表示装置であり、制御手段5aによって制御される。この表示・入力手段11の機能及び使用方法等は、図4を参照して説明した第1実施形態と略同様である。
図6に示すように、携帯装置2aは、表示・入力手段11の点検画面11a等における点検情報の入力に応じて、点検エリアの点検が終了したか否かを判定する点検判定手段13を備えている。この点検判定手段13の機能及び使用方法等は、図4を参照して説明した第1実施形態と略同様である。
図6に示すように、携帯装置2aは、制御手段5aによって制御され、歩数計数手段7の計数に基づいて取得された現在歩数情報と、記憶手段8aの基準歩数情報とを比較する歩数情報比較手段18を備えている。携帯装置2aの制御手段5aは、点検エリアにおいて読取手段6に標識装置1を読み取らせ、これによって取得した標識装置1の識別情報から当該標識装置1を特定し、特定した当該標識装置1の基準歩数情報を記憶手段8aから読み出す。そして、標識装置1を読み取った時点で歩数計数手段7の計数に基づいて点検エリアの点検開始時点の現在歩数情報を取得しておき、当該点検エリアの点検が終了したときに点検開始からの歩数として現在歩数情報を取得して、歩数情報比較手段18において前記現在歩数情報と前記基準歩数情報を比較する。
図6に示すように、携帯装置2aは、制御手段5aによって制御される歩数判定手段19を備えている。歩数判定手段19は、歩数情報比較手段18による比較の結果が所定の許容範囲を外れている場合に、当該点検エリア内における巡回員Pの巡回業務のペースが異常であると判定する。この判定結果は、携帯装置2aの表示・入力手段11に表示されて巡回員Pの注意を喚起する。また、必要に応じ、通信手段9を介して図示しない管理室の管理装置に判定結果を送信し、管理装置の表示手段に判定結果を表示して管理員の注意を促すようにしてもよい。
次に、本システムの動作例について説明する。
巡回業務の開始にあたり、携帯装置2aの記憶手段8aに、各点検エリアにおいて各標識装置1の基準歩数情報と、全点検エリアの点検項目に関するデータを記憶させる。データは、外部記憶手段との接続や、管理室の管理装置との通信等によって携帯装置2aに供給することができる。
この携帯装置2aを所持した巡回員Pが巡回エリアの巡回を開始する。巡回員Pは、最初の点検エリアにおいて携帯装置2aを標識装置1にかざし、その識別情報を読み取る。識別情報と認識時刻は関連付けて記憶手段8aに記憶される。これと同時に、識別情報と認識時刻に関連づけてこの点検エリア内で計数される現在歩数情報も記憶手段8aに記憶することとしてもよい。
携帯装置2aが標識装置1を認識すると、携帯装置2aの記憶手段8aに記憶させておいた点検項目のデータが読み出され、点検項目が点検画面11aに表示される。巡回員Pは、この表示を見て、漏れの無いように点検を行い、必要に応じてコメント画面で必要なコメントを入力する。巡回員Pは、点検項目を暗記しておく必要がないので精神的負担が少なく、点検業務に集中することができる。点検項目について結果の入力が終了し、巡回員Pが終了ボタン12fを押すと、携帯装置2aの点検判定手段13が終了判定を行い、点検終了と判定されれば、点検情報と、当該点検エリアにおいて互いに関連付けられた識別情報及び認識時刻は記憶手段8aの所定位置に格納、保存される。
携帯装置2aの制御手段5aは、記憶手段8aに記憶した識別情報により、先に取得していた標識装置1(現在の点検エリア)を特定し、特定した標識装置1の基準歩数情報を記憶手段8aから読み出す。そして、制御手段5aは、歩数情報比較手段18を制御することにより、その時点で歩数計数手段7の計数に基づいて取得した点検エリアの開始から現在までの現在歩数情報と、読み出した基準歩数情報を比較し、その結果を歩数判定手段19で判定し、異常があれば携帯装置2aの表示・入力手段11の画面で警報を発令する。必要に応じて通信手段9で図示しない管理室に通報しても良い。
前の点検エリアの点検が終了していれば、巡回員Pは次の点検エリアに進んで標識装置1の識別タグを読み取り、識別情報を読み出し、次の点検エリアの点検作業を行なうことができる。すなわち、次の点検エリアの識別情報を正規に読み取り、この識別情報と、認識時刻と、現在歩数情報を正規に携帯装置2aの記憶手段8aに記憶させることができ、次の点検エリアの点検項目を呼び出して表示・入力手段11に表示させることができる。しかしながら、点検が終了しておらず、点検終了判定ができなければ、当該点検エリアの点検状況がNGであるものとして、次の点検エリアには進めない。その場合は、点検情報の入力を再度行なう必要がある。
点検終了と判定された後の携帯装置2aにおける以後の手順は、以上説明した内容と同じである。全ての点検領域について巡回員Pによる点検が終了すると、巡回員Pは管理室に戻って携帯装置2aの記憶手段8aに記憶してあるデータを管理装置に移し、自らのデータは消去する。これを以て巡回員Pの巡回業務は終了する。なお、携帯装置2aから管理装置へのデータの移動は通信回線を介して遠隔的に行なってもよい。管理装置においては、点検データ等の必要なデータについて帳票等の形態で必要な出力を行い、巡回業務の管理業務が終了する。
本システムによれば、巡回エリアの各点検エリアに識別タグ等の構成の簡単な標識装置1を設け、巡回員Pはスマートフォン等で構成できる携帯装置2aを所持して点検エリアを巡回するだけで、各点検エリアにおいて適正な巡回ペースで正しく点検が行われたか否かを現場で確実に判別でき、アシストを受けて点検作業も確実に行なうことができる。
以上説明したように、本システムでは、巡回エリアの各点検エリアに設けられた標識装置1(識別タグ)を、巡回員Pが携帯する携帯装置2aで読むことにより、当該携帯装置2aにおいて巡回員Pの歩数を管理し、巡回員Pによる巡回業務の進行ペースを客観的に管理している。すなわち、スマートフォン等の携帯装置2aは元々巡回員Pによる基準歩数情報を有しているため、識別タグを読んだときに、携帯装置2aの現在歩数情報と基準歩数情報を携帯装置2aにおいてその場で直ちに比較し、巡回員Pによる巡回業務の進行ペースをチェックできるので、巡回業務が適正に行なわれたか否かを巡回中の巡回員P自身がその場で直ちに確認できる。仮に、巡回員Pが適切に巡回業務を行なっていると考えていたとしても、想定される巡回のペースを逸脱していることに巡回員Pが気付かない場合も考えられるが、そのような場合であっても、巡回員Pは各点検エリアにおける進行ペースの適否の判断結果から、その場でその事実を知ることが可能であり、直ちに適正な対応をとることができる。
なお、本実施形態では、巡回員が点検項目の入力を終えて終了ボタン12fを押したとき点検終了が判定されて、現在歩数情報が比較される例について説明したが、これに限定されない。例えば、次の点検エリアの識別指標を認識したときに直前の点検エリアの点検終了について判定がなされ、点検終了と判定できれば直前の点検エリアを開始してからの歩数情報を比較して進行ペースを判定する。
次に、図7のブロック図を参照して第3実施形態の巡回業務支援システム等について説明する。
なお、以下の説明では、第1実施形態及び第2実施形態と異なる特徴部分を説明するとともに、これら各実施形態と共通となる部分については必要に応じて説明を適宜省略し、その説明を省略した部分については、前記特徴部分と矛盾しない範囲において第1実施形態及び第2実施形態における図示及び説明を援用するものとする。
図7に示すように、本システムが対象とする巡回エリア及び点検エリアA,B…の構成は第1実施形態と同じである。しかしながら、各点検エリアA,Bにそれぞれ設けられた標識装置21は、第1及び第2実施形態における識別タグとは異なり、むしろ第1及び第2実施形態における携帯装置2,2aの構成に近く、巡回員Pが携帯する携帯装置22を読み取る機能を備えたコンピュータで構成されている。本実施形態における標識装置21は、例えば通行者のID情報を読み取って扉の施解錠を行なう出入管理装置のカードリーダなどであってもよい。また逆に、巡回員Pが携帯する携帯装置22は、第1及び第2実施形態における携帯装置2,2aとは異なり、点検エリアの標識装置21によって読み取られる識別タグ30をスマートフォンに設けた構成となっている。
図7に示すように、本システムの携帯装置22は、マイクロコンピュータ等によって構成される制御手段23を備えており、以下に説明するような機能を備えた携帯装置用プログラムを制御手段23に読み込むことによって本システム用の携帯装置22とすることができる。かかる携帯装置22としては、ハード及びソフト共に専用に開発した装置を用意してもよいが、例えば必要な機能を備えたスマートフォンのような携帯端末に、必要な機能を備えた携帯装置用アプリケーションを搭載して利用することもできる。
図7に示すように、携帯装置22は、当該携帯装置22を携帯して巡回エリア内を進行する巡回員Pの歩数を計数する歩数計数手段7を備えている。歩数計数手段7の構成及び機能は第1及び第2実施形態と同様であるが、特に本実施形態の歩数計数手段7は、標識装置21を認識して該当する点検エリアの点検を開始してから、次の標識装置21を認識して先の点検エリアの点検終了を判定するまでの歩数を、現在歩数情報として計数する機能を有している。
図7に示すように、携帯装置22は識別タグ30を備えている。携帯装置22を後述する標識装置21に接近させた場合、標識装置21の読取手段6によって近接位置にあることが検出されるようになっている。識別タグ30は第1及び第2実施形態における標識装置1のようにNFCタグで構成されてよく、読取手段6は識別タグ30を認識可能なタグリーダであってよい。
図7に示すように、携帯装置22は、各点検エリアで行なうべき点検項目等についてのデータを記憶する記憶手段24を備えている。記憶手段24に記憶する点検項目のデータは、巡回業務の開始に際し、予め図示しない管理装置からダウンロードしてもよいし、外部の記憶媒体に接続して取得してもよい。
図7に示すように、携帯装置22は、点検を行なおうとする点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段かつ前記点検項目について点検情報を入力する点検情報入力手段として、表示・入力手段11を備えている。この表示・入力手段11は、タッチスイッチ機能を有する表示装置であり、制御手段23によって制御される。この表示・入力手段11の機能及び使用方法等は第1実施形態と略同様である。
図7に示すように、本システムの標識装置21は、マイクロコンピュータ等によって構成される制御手段25を備えており、以下に説明するような機能を備えた標識装置用プログラムを制御手段25に読み込むことによって本システム用の標識装置21とすることができる。
図7に示すように、標識装置21は、前記携帯装置22の識別タグ30を読み取るため、制御手段25によって制御される読取手段6を備えている。巡回業務中、巡回員Pが携帯装置22を標識装置21に近接させれば、読取手段6は携帯装置22を読み取り、この読み取り信号をトリガーとして、携帯装置22が当該標識装置21へアクセスしたことを検出することができる。
図7に示すように、標識装置21は、制御手段25によって制御される記憶手段26を備えている。この記憶手段26には、巡回業務の開始に際して、又は本システムの設置時点において、各点検エリアごとに異なる標識装置21の識別情報と、当該標識装置21の基準歩数情報が記憶される。また制御手段25は、読取手段6が前記携帯装置22を認識した場合、携帯装置22から点検エリア内での当該認識時点における現在歩数情報を取得し、認識時刻と対応付けて記憶手段26に記憶させる。なお、時刻の認識は制御手段25内のクロックによって行なうことができる。
図7に示すように、標識装置21は、制御手段25によって制御され、前記携帯装置22から取得して記憶手段26に記憶させた現在歩数情報と、記憶手段26の基準歩数情報とを比較する歩数情報比較手段18を備えている。
図7に示すように、標識装置21は、制御手段25によって制御される歩数判定手段19を備えている。歩数判定手段19は、歩数情報比較手段18による比較の結果が所定の許容範囲を外れている場合に、当該点検エリアにおける巡回業務の進行ペースが異常であると判定する。この判定結果は、後述する表示・入力手段11にエラーメッセージとして表示するとともに、近接通信によって前記携帯装置22に送られ、その表示・入力装置11に表示されて巡回員Pの注意を喚起する。また、必要に応じ、図示しない通信手段を介して図示しない管理室の管理装置に送信して管理員の注意を促すようにしてもよい。
図7に示すように、標識装置21は、携帯装置22の表示・入力手段11と同様の表示・入力手段11を備えている。この表示・入力手段11は、タッチスイッチ機能を有する表示装置であり、制御手段25によって制御される。この表示・入力手段11によって、記憶手段26に記憶させるデータの入力を行なうことができる他、前述したように、点検の結果や巡回業務の進行ペースに異常があった場合等にエラーメッセージを表示することができる。
図7に示すように、標識装置21は、前記携帯装置22における点検情報の入力に応じて、点検エリアの点検が終了したか否かを判定する点検判定手段13を備えている。この点検判定手段13の機能及び使用方法等は第1実施形態と略同様である。
なお、図7には示していないが、各点検エリアに設けられた各標識装置21は、制御手段25によって制御される通信手段をそれぞれ備えており、各通信手段は、適宜の電気通信回線を介して図示しない遠隔地にある管理室に設置された管理装置に接続されている。従って、各点検エリアに設けられた複数の標識装置21からは、点検データや巡回業務の進行ペースの異常に関する情報が管理室の管理装置に送られ、管理装置では巡回エリア全体のデータを一元的に管理できるようになっている。
次に、本システムの動作例について説明する。
巡回業務の開始にあたり、携帯装置22の記憶手段24に、全点検エリアの点検項目に関するデータを記憶させる。データは、外部記憶手段と接続して供給できるが、図示しない通信手段を用いた管理室の管理装置との通信等によって携帯装置22に供給することもできる。
この携帯装置22を所持した巡回員Pが巡回エリアの巡回を開始する。巡回員Pは、最初の点検エリアにおいて携帯装置22を標識装置21にかざす。巡回エリアの最初の標識装置21の認識時にはまだ点検は行なわれていないので歩数の比較は行なわれない。
標識装置21が携帯装置22を認識すると、携帯装置22の記憶手段24に記憶させておいた点検項目のデータが読み出され、点検項目が携帯装置22の表示・入力手段11の点検画面11aに表示される。巡回員Pは、この表示を見て、漏れの無いように点検を行い、必要に応じてコメント画面で必要なコメントを入力する。巡回員Pは、点検項目を暗記しておく必要がないので精神的負担が少なく、点検業務に集中することができる。点検項目について結果の入力が終了していれば、次の点検エリアの標識装置21を認識したときに、記憶手段24に記憶されていた点検情報と当該点検エリア内での現在歩数情報が近接通信により標識装置21に送信され、標識装置21において点検判定手段13で終了判定が行なわれる。点検終了と判定されれば、点検情報は記憶手段26の所定位置に格納、保存される。また、これらの情報は、図示しない通信手段で図示しない管理室に送信する。この時点で、携帯装置22の記憶手段24にある点検情報及び当該点検エリアに関する点検項目のデータは情報管理上の理由で消去するものとする。
また点検終了と判定されると、標識装置21では、取得した現在歩数情報を認識時刻及び識別情報に関連づけて記憶手段26に記憶させるとともに、この現在歩数情報と記憶手段26の基準歩数情報とを歩数情報比較手段18で比較する。その結果を点検判定手段13で判定し、異常があれば標識装置21及び携帯装置22の各表示・入力手段11の画面で警報を発令する。また、図示しない通信手段で図示しない管理室に通報する。
このように前の点検エリアの点検が終了していれば、巡回員Pは次の点検エリアに進んで標識装置21に識別タグ30を読み取らせ、次の点検エリアの点検作業を行なうことができる。すなわち、次の点検エリアの標識装置21が点検終了を判定して識別タグ30を正規に読み取れば、その認識時刻と現在歩数情報を正規に標識装置21の記憶手段26に記憶させることができ、標識装置21は巡回業務の進行ペースに異常がないか判定を行なう。その結果、携帯装置22においては、次の点検エリアの点検項目を呼び出して表示・入力手段11に表示させて点検作業を行なうことができる。しかしながら、点検が終了しておらず、点検終了判定ができなければ、当該点検エリアの点検状況がNGであるものとして、次の点検エリアの標識装置21は点検終了を判定せず、点検情報の入力を促すエラーメッセージを表示・入力手段11に表示する。その場合は、標識装置21は認識時刻や現在歩数情報の記憶を行なわず、巡回員Pは点検情報の入力を再度行なう必要がある。
点検終了と判定された後の携帯装置22及び標識装置21における以後の手順は、以上説明した内容と同じである。全ての点検エリアについて巡回員Pによる点検が終了すれば、巡回員Pの巡回業務は終了する。各携帯装置22から標識装置21を介した管理装置へのデータの送信は、各点検エリアでの点検が終了する度に行なわれているので、最後の点検エリアの点検が終了した時点で管理装置には必要なデータが全て集約されている。管理装置においては、この集約された点検データや各標識装置21の位置異常のデータ等、必要なデータについて帳票等の形態で必要な出力を行う。
本システムによれば、巡回エリアの各点検エリアに読取装置付きのコンピュータといった構成の標識装置21を設け、巡回員Pはスマートフォンに識別タグ30を設けた携帯装置22を所持して点検エリアを巡回するだけで、各点検エリアにおいて正しく巡回ペースで点検が行われたか否かを現場及び管理室で確実に判別でき、アシストを受けた巡回員Pも点検作業を小さな負担で確実に行なうことができる。
以上説明したように、本システムでは、巡回エリアの各点検エリアに設けられた標識装置21で、巡回員Pが携帯する携帯装置22の識別タグ30を認識することにより、当該標識装置21において巡回業務の進行ペースの適否を判断するようにした。すなわち、巡回員Pが所持するスマートフォン等の識別タグ30を標識装置21が認識したときに、携帯装置22が有する現在歩数情報と、標識装置21が有する基準歩数情報とを、標識装置21においてその場で直ちに比較し、巡回業務の進行ペースが適正は否かを巡回中の巡回員P及び通信回線で結ばれた管理室の側で直ちに確認できる。巡回員の巡回ペースが想定される進行ペースを逸脱しているとすれば、各点検エリアにおいて巡回員P及び管理室の側はその場でその事実を知ることができるので、直ちに適正な対応をとることができる。
以上説明した第3実施形態では、歩数情報比較手段18、歩数判定手段19、点検判定手段13が各標識装置21ごとに設けられていたが、これらは各標識装置21について共有の構成として管理室の管理装置3のみに設けることとしてもよい。
なお、以上説明した各実施形態においては、点検エリアの点検終了と判定したときに携帯装置が計数した現在歩数情報を基準歩数情報と比較していたが、この比較処理は、対応する点検エリアの点検項目が全て「正常」(チェック欄にチェックが入っている状態)である場合にのみ行なうようにしてもよい。すなわち、歩数情報判定手段は、点検エリアの点検情報として全て「正常」の点検情報を記憶し、且つ、歩数情報の比較により点検エリアの点検に伴う歩数である現在歩数情報と基準歩数情報との比較結果が所定の許容範囲を超えている場合に、巡回ペースの異常と判定する。これにより、点検中に、正常と異なる異常事態など巡回ペースを乱す要因がなかったにも拘わらず進行ペースが逸脱したことを判定でき、通常時の点検作業のペースを客観的に管理することが可能となる。
P…巡回員
A〜F…点検エリア
ア〜チ…点検項目
(1) 第1実施形態(図3)及び請求項1
1…標識装置(識別タグ)
2…携帯装置
3…管理装置
5…携帯装置の制御手段
6…携帯装置の読取手段
7…携帯装置の歩数計数手段
8…携帯装置の記憶手段
15…管理装置の制御手段
16…管理装置の記憶手段
18…管理装置の歩数情報比較手段
19…管理装置の歩数判定手段
(2) 第2実施形態(図6)及び請求項2
1…標識装置(識別タグ)
2a…携帯装置
5a…携帯装置の制御手段
6…携帯装置の読取手段
7…携帯装置の歩数計数手段
8a…携帯装置の記憶手段
18…携帯装置の歩数情報比較手段
19…携帯装置の歩数判定手段
(3) 第3実施形態(図7)及び請求項3
21…標識装置
22…携帯装置
18…標識装置の歩数情報比較手段
19…標識装置の歩数判定手段
25…標識装置の制御手段
6…標識装置の読取手段
7…携帯装置の歩数計数手段
23…携帯装置の制御手段
24…携帯装置の記憶手段
30…携帯装置の識別タグ

Claims (15)

  1. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置と、前記携帯装置と通信する管理装置を備えた巡回業務支援システムであって、
    前記携帯装置は、
    前記巡回員の現在歩数情報を取得するために歩数を計数する歩数計数手段と、
    前記認識した前記標識装置の識別情報と、前記現在歩数情報を対応付けて記憶する記憶手段を備えており、
    前記管理装置は、
    予め基準歩数情報を記憶する記憶手段と、
    対応付けられた前記識別情報と前記現在歩数情報を前記携帯装置から取得し、該現在歩数情報を前記基準歩数情報と比較する歩数情報比較手段と、
    前記歩数情報比較手段による比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、前記巡回員が前記巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する歩数判定手段と、
    を備えていることを特徴とした巡回業務支援システム。
  2. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置を備えた巡回業務支援システムであって、
    前記携帯装置は、
    前記巡回員の現在歩数情報を取得するために歩数を計数する歩数計数手段と、
    予め基準歩数情報を記憶するとともに、前記認識した前記標識装置の識別情報と前記現在歩数情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記基準歩数情報と前記現在歩数情報を比較する歩数情報比較手段と、
    前記歩数情報比較手段による比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、前記巡回員が前記巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する歩数判定手段と、
    を備えていることを特徴とした巡回業務支援システム。
  3. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置によって認識される携帯装置とを備えた巡回業務支援システムであって、
    前記携帯装置は、
    前記巡回員の現在歩数情報を取得するために歩数を計数する歩数計数手段を備えており、
    前記標識装置は、
    前記標識装置の識別情報と基準歩数情報を記憶する記憶手段と、
    前記携帯装置を認識すると、前記記憶手段の前記基準歩数情報と前記携帯装置から取得した前記現在歩数情報を比較する歩数情報比較手段と、
    前記歩数情報比較手段による比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、前記巡回員が前記巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する歩数判定手段と、
    を備えていることを特徴とした巡回業務支援システム。
  4. 前記携帯装置は、
    前記標識装置を認識すると、対応する点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段と、
    前記点検項目表示手段に表示された前記点検項目について点検結果情報を設定する点検情報入力手段と、
    前記点検結果情報に応じて前記点検エリアの点検終了を判定する点検判定手段と、
    を備えており、
    前記点検判定手段が点検終了と判定していれば前記点検エリアの次の点検エリアに設けられた標識装置を前記携帯装置が認識したときに、前記携帯装置の前記記憶手段は、当該標識装置の識別情報と前記現在歩数情報を対応付けて記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載の巡回業務支援システム。
  5. 前記携帯装置は、
    前記標識装置によって認識されると、対応する点検エリアの点検項目を表示する点検項目表示手段と、
    前記点検項目表示手段に表示された前記点検項目について点検結果情報を設定する点検情報入力手段と、
    を備えており、
    前記標識装置は、
    前記携帯装置における前記点検結果情報に応じて前記点検エリアの点検終了を判定する点検判定手段を備えており、
    前記歩数情報比較手段は、前記点検判定手段が点検終了と判定していれば、前記基準歩数情報と前記携帯装置の現在歩数情報を比較することを特徴とする請求項3に記載の巡回業務支援システム。
  6. 前記歩数判定手段は、前記点検判定手段が点検終了と判定した前記点検エリアの点検結果情報が全て正常であり、かつ前記歩数情報比較手段による比較結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴とする請求項4又は5に記載の巡回業務支援システム。
  7. 前記標識装置は、記憶された前記識別情報が近接的に読み取り可能とされた識別タグであり、
    前記携帯装置は、前記識別タグの前記識別情報を近接的に読み取る読取手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2又は4の何れか一つに記載の巡回業務支援システム。
  8. 前記携帯装置は、前記標識装置によって読み取り可能な識別タグを備えており、
    前記標識装置は、前記携帯装置の前記識別タグを近接的に読み取り可能な読取手段を備えていることを特徴とする請求項3又は5に記載の巡回業務支援システム。
  9. 前記歩数情報比較手段によって比較される前記現在歩数情報と前記基準歩数情報が、
    前記点検エリアごとに把握される歩数に係る歩数情報と、前記点検エリアごとに把握される単位時間当りの歩数に係る歩数情報と、前記巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでに把握される歩数に係る歩数情報と、前記巡回エリアの巡回を開始してから任意の点検エリアに至るまでに把握される単位時間当りの歩数に係る歩数情報と、からなる群から選択された一の歩数情報に係るものであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一つに記載の巡回業務支援システム。
  10. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに標識装置を設け、携帯装置を携帯した巡回員に前記各点検エリアを巡回させ、前記携帯装置と管理装置を通信させて行なう巡回員の巡回業務を支援する巡回業務の支援方法であって、
    前記携帯装置においては、前記標識装置を認識して前記標識装置から識別情報を取得するとともに、前記巡回員の現在歩数情報を取得し、少なくとも前記識別情報と前記現在歩数情報を前記管理装置に送信し、
    前記管理装置においては、記憶手段から、予め記憶していた基準歩数情報を読み出し、これと前記現在歩数情報を比較し、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴とした巡回業務支援方法。
  11. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに標識装置を設け、携帯装置を携帯した巡回員に前記各点検エリアを巡回させて行なう巡回員の巡回業務を支援する巡回業務の支援方法であって、
    前記携帯装置で前記標識装置を認識して前記標識装置から識別情報を取得するとともに前記巡回員の現在歩数情報を取得し、記憶手段から、予め記憶していた基準歩数情報を読み出し、これと前記現在歩数情報を比較し、比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴とした巡回業務支援方法。
  12. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに標識装置を設け、携帯装置を携帯した巡回員に前記各点検エリアを巡回させて行なう巡回員の巡回業務を支援する巡回業務の支援方法であって、
    前記標識装置は、前記標識装置が前記携帯装置を認識したときに前記巡回員の現在歩数情報を前記携帯装置から取得し、予め記憶していた基準歩数情報と前記現在歩数情報を比較し、比較の結果が所定範囲を超えているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定することを特徴とした巡回業務支援方法。
  13. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置と、前記携帯装置と通信する管理装置を備えた巡回業務支援システムを作動させる巡回業務支援システム用プログラムであって、
    前記携帯装置の一部を構成するコンピュータに、
    前記巡回員の現在歩数情報を取得する手順と、
    前記認識した前記標識装置の識別情報と前記現在歩数情報を対応付けて記憶する手順と、
    前記管理装置との通信を行う手順と、
    を実行させる携帯装置用プログラムと、
    前記管理装置の一部を構成するコンピュータに、
    前記携帯装置との通信を行う手順と、
    予め基準歩数情報を記憶して保持する手順と、
    対応付けられた前記識別情報と前記現在歩数情報を前記携帯装置から取得し、該現在歩数情報を前記基準歩数情報と比較する手順と、
    前記基準歩数情報と前記現在歩数情報の比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する手順と、
    を実行させる管理装置用プログラムと、
    を備えていることを特徴とした巡回業務支援システム用プログラム。
  14. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置を認識する携帯装置を備えた巡回業務支援システムを作動させる巡回業務支援システム用プログラムであって、
    前記携帯装置の一部を構成するコンピュータに、
    前記巡回員の現在歩数情報を取得する手順と、
    予め基準歩数情報を記憶して保持する手順と、
    前記認識した前記標識装置の識別情報を記憶する手順と、
    前記基準歩数情報と前記現在歩数情報を比較する手順と、
    前記基準歩数情報と前記現在歩数情報の比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する手順と、
    を実行させることを特徴とした巡回業務支援システム用プログラム。
  15. 巡回エリアに含まれる複数の点検エリアごとに設けられた標識装置と、巡回員に携帯されて前記標識装置によって認識される携帯装置とを備えた巡回業務支援システムを作動させる巡回業務支援システム用プログラムであって、
    前記携帯装置の一部を構成するコンピュータに、
    前記巡回員の現在歩数情報を取得する手順を実行させる携帯装置用プログラムと、
    前記標識装置の一部を構成するコンピュータに、
    前記標識装置の識別情報と基準歩数情報を記憶して保持する手順と、
    前記携帯装置を認識すると、前記基準歩数情報と前記携帯装置から取得した前記現在歩数情報を比較する手順と、
    前記基準歩数情報と前記現在歩数情報の比較の結果が所定範囲を外れているか否かを判定し、前記比較の結果が所定範囲を外れている場合に、巡回員が巡回エリアを巡回する進行状況が異常であると判定する手順と、
    を実行させる標識装置用プログラムと、
    を備えていることを特徴とした巡回業務支援システム用プログラム。
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