JP5668388B2 - 接合部の制振構造 - Google Patents
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Description
大地震時の最大層間変位時には、建物等の構造体自身が大きく変形していることから、建物には大きな内力が生じている。このような時に、更に大きな外力が変形方向と逆向きに付与されると、その分だけ、更に内力が拡大して構造体の破壊限界強度に至り易くなる。上記摩擦ダンパーの減衰力は、変形方向と逆向きの外力として作用し、また、層間変位の大きさによらず常にほぼ一定の減衰力を発生する。つまり、上述の摩擦ダンパーによれば、構造体は、最大層間変位時の厳しい内力下においても、大きな減衰力が加えられることになり、その場合、構造体の破壊限界強度の大きさによっては建物が破損してしまう虞があるという課題がある。
相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの一方の部材側に設けられた滑り板と、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの他方の部材側に設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
前記一方の部材と前記滑り板との間に介在された下板材と、
を有し、
前記下板材は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記下板材より突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造である。
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの一方の部材側に設けられた滑り板と、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの他方の部材側に設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記一方の部材は、前記他方の部材側に隆起する隆起部を有し、
前記隆起部は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記隆起部よりも突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造である。
このような接合部の制振構造によれば、2つの部材が相対移動したときに摩擦板と摺動して摩擦力を生じる滑り板の、摩擦板と反対側に位置する一方の部材に、他方の部材側に隆起する隆起部が設けられており、隆起部は摩擦板が相対移動方向に摺動して滑り板と対面する最大領域より狭く形成されているので、2つの部材が相対移動し、摩擦板が大きく相対移動すると滑り板の裏側に隆起部が設けられていない部位と摩擦板とが対面する。滑り板の、裏側に隆起部が設けられていない部位と摩擦板とが対面する位置では、圧接力付勢部材による圧接力が作用し難くなる。そして、圧接力が作用する面積が小さくなるため面圧が大きくなり、面圧が大きくなると摩擦係数が低下する。このため、2つの部材の相対移動が大きくなり、相対移動方向において摩擦板が隆起部より突出すると摩擦係数を低下させることが可能である。このとき、相対移動量が大きくなるにつれて、相対移動方向における摩擦板の、隆起部より突出する量が大きくなるので、相対移動方向において摩擦板が隆起部より突出し始めた後は、相対移動量が大きくなるにつれて摩擦係数を低下させることが可能である。
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの一方の部材側に設けられた滑り板と、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの他方の部材側に設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記滑り板は、前記相対移動の方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより前記両端部側の前記摩擦係数が前記中央側より小さく形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記滑り板の前記両端部側へ突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。
このような接合部の制振構造によれば、2つの部材が相対移動したときに摩擦板と摺動して摩擦力を生じる滑り板の、摩擦板が滑り板と摺動して相対移動量が所定の値を超えたときに対向する部位が、所定の値を超える前に摩擦板が対向する部位と表面粗さが相違することにより摩擦係数が小さく形成されている。このため、2つの部材の相対移動が大きくなり、摩擦板が、相対移動方向における両端部側に移動することにより、摩擦係数が中央側より低い両端部側の部位と対向する位置に突出するので発生する摩擦力を低減することが可能である。このとき、相対移動量が大きくなるにつれて、摩擦板が、摩擦係数が中央側より低い部位と対向する位置に突出する量が大きくなるので、相対移動方向において摩擦板が、摩擦係数が中央側より低い部位に突出し始めた後は、発生する摩擦力を漸次低減することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、一方の部材の、他方の部材と反対側に設けられた第3の部材と一方の部材との間に、滑り板と摩擦板とが設けられて、圧接力付勢部材により、一方の部材と第3の部材との間に圧接力が付勢されているので、一方の部材は、他方の部材側と第3の部材側との両側にて、滑り板と摩擦板とが摺動しつつ相対移動する。このため、相対移動により発生する摩擦力を大きくすることができるとともに、一方の部材に対して両側にて発生する摩擦力が大きく偏ることなくより安定した状態にて2つの部材を相対移動させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、一方の部材と第3の部材との間に設けられた滑り板と、一方の部材との間に下板材が介在されているので、一方の部材と第3の部材との間においても、相対移動方向において摩擦板が下板材より突出したときに摩擦係数を低下させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、一方の部材と第3の部材との間に設けられた滑り板の、摩擦板と反対側に位置する一方の部材に、他方の部材側に隆起する隆起部が設けられているので、一方の部材と第3の部材との間においても、相対移動方向において摩擦板が隆起部より突出したときに摩擦係数を低下させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、2つの部材の相対移動が大きくなると、一方の部材と第3の部材との間においても、摩擦板が相対移動方向における両端部側に移動することにより、摩擦係数が中央側より低い両端部側の部位と対向する位置に突出するので、発生する摩擦力を低減させることが可能である。
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材は、互いに間隔を隔てて対向する一対の対向部材と、前記一対の対向部材間に介在された中間部材と、であり、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、前記中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、各々の前記対向部材側にそれぞれ設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
前記中間部材と、少なくともいずれか一方の前記滑り板との間に介在された下板材と、
を有し、
前記下板材は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記下板材より突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造である。
このような接合部の制振構造によれば、対をなす対向部材の各々と中間部材との間にて、中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、一対の対向部材と中間部材とが相対移動したときに滑り板と摺動して摩擦力が生じる摩擦板とが設けられているので、一対の対向部材と中間部材とが相対移動したときに、より大きな摩擦力を発生させることが可能である。また、中間部材と、少なくともいずれか一方の滑り板との間に下板材が介在されているので、一対の対向部材と中間部材の相対移動が大きくなり、相対移動方向において摩擦板が下板材より突出すると摩擦係数を低下させることが可能である。このとき、下板材が中間部材と、2枚の滑り板のいずれとの間にも介在されていると、摩擦係数をより低下させることが可能である。
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材は、互いに間隔を隔てて対向する一対の対向部材と、前記一対の対向部材間に介在された中間部材と、であり、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、前記中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、各々の前記対向部材側にそれぞれ設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記中間部材は、各々の前記対向部材の少なくともいずれか一方側に隆起する隆起部を有し、
前記隆起部は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記隆起部より突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造である。
このような接合部の制振構造によれば、対をなす対向部材の各々と中間部材との間にて、中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、一対の対向部材と中間部材とが相対移動したときに滑り板と摺動して摩擦力が生じる摩擦板とが設けられているので、一対の対向部材と中間部材とが相対移動したときに、より大きな摩擦力を発生させることが可能である。また、中間部材に設けられ、各々の対向部材側に隆起する隆起部は、摩擦板が相対移動方向に摺動して滑り板と対面する最大領域より狭く形成されているので、一対の対向部材と中間部材の相対移動が大きくなり、相対移動方向において摩擦板が隆起部より突出すると摩擦係数を低下させることが可能である。このとき、隆起部が中間部材の両側に即ち2枚の滑り板側にそれぞれ設けられていると、摩擦係数をより低下させることが可能である。
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材は、互いに間隔を隔てて対向する一対の対向部材と、前記一対の対向部材間に介在された中間部材と、であり、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、前記中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、各々の前記対向部材側にそれぞれ設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記滑り板は、前記相対移動の方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより前記両端部側の前記摩擦係数が前記中央側より小さく形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記滑り板の前記両端部側へ突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。
このような接合部の制振構造によれば、対をなす対向部材の各々と中間部材との間にて、中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、一対の対向部材と中間部材とが相対移動したときに滑り板と摺動して摩擦力が生じる摩擦板とが設けられているので、一対の対向部材と中間部材とが相対移動したときに、より大きな摩擦力を発生させることが可能である。また、対をなす対向部材と中間部材との相対移動が大きくなると、相対移動方向において摩擦板が、相対移動方向における両端部側に位置して相対移動方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより両端部側の摩擦係数が中央側より低い部位に突出するので、摩擦係数を低下させることが可能である。このとき、2枚の滑り板のいずれも、相対移動方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違して両端部側の摩擦係数が中央側より低下するように構成されていると、発生する摩擦力をより低減させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、一方の対向部材の、中間部材と反対側に設けられた第3の対向部材と一方の対向部材との間に介在された第2の中間部材と、一方の対向部材及び第3の対向部材との間に滑り板と摩擦板とが設けられて、圧接力付勢部材により、一方の対向部材と第3の対向部材との間に圧接力が付勢されている。このため、一方の対向部材は、他方の部材側と第3の部材側との両側が、滑り板と摩擦板と摺動しつつ相対移動する。このため、相対移動により発生する摩擦力を大きくすることができるとともに、一方の部材に対して両側にて発生する摩擦力が大きく偏ることなくより安定した状態にて2つの部材を相対移動させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、一方の対向部材と第2の中間部材との間、及び、第3の対向部材と第2の中間部材との間に設けられた滑り板の少なくともいずれか一方と、第2の中間部材との間に、下板材が介在されているので、一方の対向部材と第2の中間部材との間、及び、第3の対向部材と第2の中間部材との間においても、相対移動方向において摩擦板が下板材より突出すると摩擦係数を低下させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、第2の中間部材が、一方の対向部材及び第3の対向部材の少なくともいずれか一方の側に隆起する隆起部を有しているので、一方の対向部材と第2の中間部材との間、及び、第3の対向部材と第2の中間部材との間においても、相対移動方向において摩擦板が隆起部より突出すると摩擦係数を低下させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、一方の対向部材と第2の中間部材との間、及び、第3の対向部材と第2の中間部材との間の少なくともいずれか一方においても、2つの部材の相対移動が大きくなると、相対移動方向において摩擦板が、相対移動方向における両端部側に位置して相対移動方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより両端部側の摩擦係数が中央側より小さく形成されている。このため、相対移動により摩擦板が、相対移動方向における両端部側に移動したときには発生する擦係力を低減させることが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、第1離間部材と、当該第1離間部材と互いに間隔を隔てて設けられた第2離間部材とに架け渡されて第2離間部材に固定された他方の部材との相対移動量が所定の値を超えたときに、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、第1離間部材と、当該第1離間部材と互いに間隔を隔てて設けられた第2離間部材とに架け渡されて第2離間部材に固定された第3の部材との相対移動量が所定の値を超えたときに、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、第1離間部材と、当該第1離間部材と互いに間隔を隔てて設けられた第2離間部材とに架け渡されて第2離間部材に固定された中間部材との相対移動量が所定の値を超えたときに、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、第1離間部材と、当該第1離間部材と互いに間隔を隔てて設けられた第2離間部材とに架け渡されて第2離間部材に固定された第2の中間部材との相対移動量が所定の値を超えたときに、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、互いに間隔を隔てた第1離間部材と及び第2離間部材の各々が固定されている方向と、相対移動方向とが交差する部位にて、相対移動量が所定の値を超えたときに、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、間柱を利用して、間柱の上部と下部との水平方向の相対移動の相対移動量が所定の値を超える振動を、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、互いに間隔を隔てた第1離間部材と及び第2離間部材の各々が固定されている方向と、相対移動方向とが一致するような部位にて、相対移動量が所定の値を超えたときに、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、ブレースを利用して、ブレースの上部側と下部側とが架け渡された方向の相対移動の相対移動量が所定の値を超える振動を、摩擦係数を低下させて制振することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、2つの部材が所定の値を超えて相対移動して、相対移動方向において摩擦板が下板材より突出すると、皿ばねの下板材から突出した部位は、下板材の厚み分だけ圧縮が緩和されるので、圧接力が低下する。このため、2つの部材が所定の値を超えて相対移動したときには、皿ばねによる圧接力を低下させることによっても、2つの部材が取り付けられている部位に作用する力を低下させることが可能である。このため、2つの部材が取り付けられている構造体が損傷を受けることをより確実に回避することが可能である。
このような接合部の制振構造によれば、2つの部材が所定の値を超えて相対移動して、相対移動方向において摩擦板が隆起部より突出すると、皿ばねの隆起部から突出した部位は、隆起部の隆起高さ分だけ圧縮が緩和されるので、圧接力が低下する。このため、2つの部材が所定の値を超えて相対移動したときには、皿ばねによる圧接力を低下させることによっても、2つの部材が取り付けられている部位に作用する力を低下させることが可能である。このため、2つの部材が取り付けられている構造体が損傷を受けることをより確実に回避することが可能である。
図1は、本発明に係る接合部の制振構造を建物の間柱に組み込んだ状態の一例を示す斜視図である。図2は、第1実施形態の摩擦ダンパーを正面から見た模式図である。図3は、図2におけるA−A断面図であり、図4(a)は、摩擦板と薄鋼板との位置関係を示すイメージ図、図4(b)は、図2におけるB−B断面図である。図5は、第1実施形態の摩擦ダンパーの振動エネルギー吸収履歴特性と図4の状態における滑り荷重を示す図である。
間柱10は、上階層3と下階層5との間にて上下を架け渡し方向として配置されている。また、間柱10は、その長手方向たる前記架け渡し方向の略中央の位置において分断されており、分断された端部を利用して摩擦ダンパー20を形成しつつ接合されている。
第1実施形態の摩擦ダンパー20では、間柱下部11と、第1スプライスプレート21側の滑動板26との間に薄鋼板34が設けられている例について説明したが、図10に示す第1実施形態の第1変形例ように、間柱下部11と、第2スプライスプレート22側の滑動板26と、の間にも薄鋼板34が設けられていてもよい。この場合には、第1スプライスプレート21側でも、第2スプライスプレート22側でも、相対移動方向における摩擦板28の先端28bが薄鋼板34の先端34aを越えたときに摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下し、摩擦ダンパー20の振動に対する減衰力を低減させることが可能である。このため、第1実施形態の場合より、作用する減衰力を大きく変化させることが可能である。また、このとき、第1スプライスプレート21側に設けられた薄鋼板34と、第2スプライスプレート22側に設けられた薄鋼板34の、相対移動方向における幅を互いに相違させておくと、相対移動方向における摩擦板28の先端28bが薄鋼板34の先端34aを越えるタイミングを、間柱下部11の両側にて相違させることが可能である。即ち、一方の摩擦板28の先端が薄鋼板34の先端を越えたときに一方側にて摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下し、他方の摩擦板28の先端が薄鋼板34の先端を越えたときに他方側にて摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下する。このように構成された摩擦ダンパー20によれば、振動に対する減衰力を段階的に低下させることが可能である。
上記実施形態においては、間柱下部11の両側にスプライスプレート21,22を設けた例について説明したが、これに限るものではない。例えば、図11に示すように、スプライスプレート21が間柱下部11の一方側のみに設けられていてもよい。
第3実施形態の摩擦ダンパー55は、たとえば、第1実施形態のような、間柱10が上下方向に間隔を隔てるように分断された間柱下部11と間柱上部12との、表裏面側に、それぞれ間柱下部11と間柱上部12とに架け渡された2枚のスプライスプレート21,22がフィラープレート25を介して間柱上部12に高力ボルト16とナット18にて固定されている形態について説明する。
第3実施形態の摩擦ダンパー55においては、間柱下部11と第1及び第2スプライスプレート21,22のうちの一方との間に設けられた滑動板32のみが、相対移動方向において両端部32a側の方が中央部32b側より摩擦係数が小さい滑動板32とした例について説明したが、これに限るものではない。例えば、図22に示すように、間柱下部11と第1及び第2スプライスプレート21,22との間に設けられた各々の滑動板32の摩擦係数を、相対移動方向において両端部32a側の方が中央部32b側より摩擦係数が小さくすると、相対移動方向における摩擦板28の先端28bが、摩擦係数が小さな両端部32a側に移動したときに摩擦ダンパー55の振動に対する減衰力をより大きく低減させることが可能である。
上記実施形態においては、間柱下部11の両側にスプライスプレート21,22を設けた例について説明したが、図23に示すように、スプライスプレート21が間柱下部11の一方側のみに設けられていてもよい。
上記第2実施形態の摩擦ダンパー50のように、図24に示すような第1スプライスプレート21の間柱下部11と反対側に、一方の対向部材としての間柱下部11と対をなす他の対向部材としての第3スプライスプレート23を有し、第2スプライスプレート22の間柱下部11と反対側に、一方の対向部材としての間柱下部11と対をなす第3の対向部材としての第4スプライスプレート24を有し、第1スプライスプレート21と間柱下部11及び第3スプライスプレート23との間、第2スプライスプレート22と間柱下部11及び第4スプライスプレート24との間のうちの、いずれか1カ所またはそれらの複数箇所に、対移動方向において両端部32a側の方が中央部32b側より摩擦係数が小さな滑動板32を備えていても良い。
11a 長孔、12 間柱上部、16 高力ボルト、16a 頭部、
17 パイプ部材、18 ナット、20 摩擦ダンパー、
21 第1スプライスプレート、21a 丸孔、21b 長孔、21c 薄肉傾斜部、
21d 規制部、22 第2スプライスプレート、23 第3スプライスプレート、
23a 丸孔、24 第4スプライスプレート、25 フィラープレート、
26 滑動板、26a 長孔、28 摩擦板、28a 丸孔、28b 先端、
30 皿ばね積層体、32 滑動板、32a 滑動板の両端部、
32b 滑動板の中央部、32c 摩擦係数が相違する領域の境界、34 薄鋼板、
34a 薄鋼板の先端、36 隆起部、36a 隆起部の先端、45 ワッシャー、
46 ブッシュ、50 摩擦ダンパー、55 摩擦ダンパー
Claims (24)
- 相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの一方の部材側に設けられた滑り板と、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの他方の部材側に設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
前記一方の部材と前記滑り板との間に介在された下板材と、
を有し、
前記下板材は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記下板材より突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。 - 相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの一方の部材側に設けられた滑り板と、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの他方の部材側に設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記一方の部材は、前記他方の部材側に隆起する隆起部を有し、
前記隆起部は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記隆起部よりも突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。 - 相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの一方の部材側に設けられた滑り板と、
前記2つの部材の間にて、当該2つの部材のうちの他方の部材側に設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記滑り板は、前記相対移動の方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより前記両端部側の前記摩擦係数が前記中央側より小さく形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記滑り板の前記両端部側へ突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の部材の、前記他方の部材と反対側に、前記一方の部材及び前記他方の部材と異なる第3の部材を有し、
前記一方の部材と前記第3の部材との間に、前記滑り板と前記摩擦板とが設けられ、
前記圧接力付勢部材により、前記一方の部材と前記第3の部材との間に前記圧接力が付勢されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項4に記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の部材と前記第3の部材との間に設けられた前記滑り板と、前記一方の部材と、の間に、前記下板材が介在されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項4に記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の部材は、前記第3の部材側に隆起する隆起部を有していることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項4に記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の部材と前記第3の部材との間に設けられた前記滑り板は、前記相対移動の方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより前記両端部側の前記摩擦係数が前記中央側より小さく形成されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材は、互いに間隔を隔てて対向する一対の対向部材と、前記一対の対向部材間に介在された中間部材と、であり、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、前記中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、各々の前記対向部材側にそれぞれ設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
前記中間部材と、少なくともいずれか一方の前記滑り板との間に介在された下板材と、
を有し、
前記下板材は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記下板材より突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。 - 相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材は、互いに間隔を隔てて対向する一対の対向部材と、前記一対の対向部材間に介在された中間部材と、であり、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、前記中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、各々の前記対向部材側にそれぞれ設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記中間部材は、各々の前記対向部材の少なくともいずれか一方側に隆起する隆起部を有し、
前記隆起部は、前記摩擦板が前記相対移動の方向に摺動して前記滑り板と対面する最大領域より狭く形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記隆起部より突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。 - 相対移動自在に重ねられた2つの部材と、
前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、
を有し、
前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、
前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下するように構成されており、
前記2つの部材は、互いに間隔を隔てて対向する一対の対向部材と、前記一対の対向部材間に介在された中間部材と、であり、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、前記中間部材側にそれぞれ設けられた滑り板と、
対をなす前記対向部材の各々と前記中間部材との間にて、各々の前記対向部材側にそれぞれ設けられ、前記2つの部材が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
を有し、
前記滑り板は、前記相対移動の方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより前記両端部側の前記摩擦係数が前記中央側より小さく形成されており、
前記所定の値は、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記滑り板の前記両端部側へ突出するときの前記相対移動量であることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記一対の対向部材のうちの一方の対向部材の、前記中間部材と反対側に、前記一方の対向部材と対をなす第3の対向部材と、前記一方の対向部材と前記第3の対向部材との間に介在された第2の中間部材と、
を有し、
前記第2の中間部材と、前記一方の対向部材及び前記第3の対向部材との間に、前記滑り板と前記摩擦板とがそれぞれ設けられ、
前記圧接力付勢部材により、前記一方の対向部材と前記第3の対向部材との間に前記圧接力が付勢されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項11に記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の対向部材と前記第2の中間部材との間、及び、前記第3の対向部材と前記第2の中間部材との間に設けられた前記滑り板の少なくともいずれか一方と、前記第2の中間部材との間に、前記下板材が介在されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項11に記載の接合部の制振構造であって、
前記第2の中間部材は、前記一方の対向部材及び前記第3の対向部材の少なくともいずれか一方の側に隆起する隆起部を有していることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項11に記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の対向部材と前記第2の中間部材との間、及び、前記第3の対向部材と前記第2の中間部材との間の少なくともいずれか一方に設けられた前記滑り板が、前記相対移動の方向における中央側と両端部側とで表面粗さが相違することにより前記両端部側の前記摩擦係数が前記中央側より小さく形成されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の部材は、互いに間隔を隔てて設けられた第1離間部材と第2離間部材とのうちの前記第1離間部材であり、
前記他方の部材は、前記第1離間部材と前記第2離間部材との間に架け渡されて前記第2離間部材に固定されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の部材は、互いに間隔を隔てて設けられた第1離間部材と第2離間部材とのうちの前記第1離間部材であり、
前記第3の部材は、前記第1離間部材と前記第2離間部材との間に架け渡されて前記第2離間部材に固定されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項8乃至請求項14のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記一対の対向部材のうちの一方の対向部材は、互いに間隔を隔てて設けられた第1離間部材と第2離間部材とのうちの前記第1離間部材であり、
前記中間部材は、前記第1離間部材と前記第2離間部材との間に架け渡されて前記第2離間部材に固定されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項11乃至請求項14のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記一方の対向部材は、互いに間隔を隔てて設けられた第1離間部材と第2離間部材とのうちの前記第1離間部材であり、
前記第2の中間部材は、前記第1離間部材と前記第2離間部材との間に架け渡されて前記第2離間部材に固定されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項15乃至請求項18のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記第1離間部材と前記第2離間部材とは、前記相対移動の方向と交差する交差方向に間隔を隔てた部位に各々固定されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項19に記載の接合部の制振構造であって、
前記第1離間部材と前記第2離間部材は間柱を構成することを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項15乃至請求項18のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記第1離間部材と前記第2離間部材とは、前記相対移動の方向に間隔を隔てた部位に各々固定されていることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項19に記載の接合部の制振構造であって、
前記第1離間部材と前記第2離間部材はブレースを構成することを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項1、請求項5、請求項8、請求項12のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記圧接力付勢部材は、前記他方の部材側に設けられた皿ばねが、当該皿ばねと前記2つの部材を貫通するボルトがナットにて締め付けられて圧縮されて構成されており、
前記2つの部材が前記所定の値を超えて相対移動して、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記下板材より突出することにより、前記皿ばねの圧縮が緩和されることを特徴とする接合部の制振構造。 - 請求項2、請求項6、請求項9、請求項13のいずれかに記載の接合部の制振構造であって、
前記圧接力付勢部材は、前記他方の部材側に設けられた皿ばねが、当該皿ばねと前記2つの部材を貫通するボルトがナットにて締め付けられて圧縮されて構成されており、
前記2つの部材が、前記所定の値を超えて相対移動して、前記相対移動の方向において前記摩擦板が前記隆起部より突出することにより、前記皿ばねの圧縮が緩和されることを特徴とする接合部の制振構造。
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