JP5987505B2 - 制振構造 - Google Patents

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本発明は、相対移動する2つの部材の制振構造に関する。
相対移動可能な2つの部材の接合部にて振動を減衰させる制振構造としては、たとえば摩擦ダンパーが知られている。この摩擦ダンパーは、たとえば、建物架構において水平方向に相対移動する階床間に設けられる間柱などに備えられ、前述の相対移動に伴って摺動する圧接板同士の摩擦力により、相対移動を抑制するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−67806号公報
特許文献1に示される摩擦ダンパーでは、上摩擦ダンパーによる摩擦力が下摩擦ダンパーによる摩擦力よりも高い。よって、下摩擦ダンパーにおける摺動が先んじて行われ、下摩擦ダンパーにおける摺動が完了した後、上摩擦ダンパーにおける摺動が開始される。しかしながら、下摩擦ダンパーにおける摺動から上摩擦ダンパーにおける摺動へと切り替わるタイミングで、スプライスプレートに傾きを生ずるおそれがある。このような傾きの発生は、摩擦力の発生を遅れさせるなどの問題を生じさせる。よって、部材の傾きを抑制して、安定的に摩擦力を生じさせることが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、安定的に摩擦力を生じさせることを目的とする。
このような目的を達成するために本発明に係る制震構造は、建物架構において所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置され、前記相対移動に伴って摺動する圧接板同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーユニットを有する制振構造であって、
前記摩擦ダンパーユニットは、
前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1圧接板と、
前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2圧接板と、
前記第1圧接板及び前記第2圧接板に圧接される第3圧接板と、
前記第1圧接板と前記第3圧接板に圧接力を付勢する第1圧接力付勢部材により接合された第1接合部と、
前記第2圧接板と前記第3圧接板に圧接力を付勢する第2圧接力付勢部材により接合された第2接合部と、
を備え、
前記第1圧接板は、前記所定方向に長い第1貫通孔を備えて第1移動量を摺動可能とし、
前記第2圧接板は、前記第1貫通孔より前記所定方向に長い第2貫通孔を備えて第2移動量を摺動可能とし、
前記第3圧接板は、第3貫通孔及び第4貫通孔を備え、
前記第1貫通孔と前記第3貫通孔とを挿通して設けられる第1ボルト部材と、
前記第2貫通孔と前記第4貫通孔とを挿通して設けられる第2ボルト部材と、
を有し、
前記第3圧接板の傾きを規制する傾き規制部材を備え、
前記第1ボルト部材は、パイプ部材に挿通して設けられ、
前記傾き規制部材は、前記第3圧接板の幅方向の中心軸が前記第1貫通孔の中央に位置するときにおいて、前記パイプ部材の端部から前記第1貫通孔の端部までの距離だけ前記第3圧接板の端部から離間した位置に左右対称に設けられていることを特徴とする制振構造である。
第3圧接板が相対移動方向に移動し、第1ボルト部材が第1貫通孔に当接係合すると、第1ボルト部材を軸に第3圧接板が回転するような傾きを生ずるおそれがあるが、このような制振構造によれば、第3圧接板が傾き規制部材と当接するので、その傾きが生ずるのを抑制することができる。そして、第1接合部における摩擦力の発生から第2接合部における摩擦力の発生への遷移を安定的に行わせることができる。すなわち、安定的に摩擦力を生じさせることができる。
かかる制振構造であって、前記第2圧接板と前記第3圧接板との間に生ずる摩擦力は、前記第1圧接板と前記第3圧接板との間に生ずる摩擦力よりも高いことが望ましい。
このような制振構造によれば、第1接合部における第1圧接板と第3圧接板との間に生ずる摩擦力と、第2接合部における第2圧接板と第3圧接板との間に生ずる摩擦力とを異ならせることができるので、荷重が大きくなるほど摩擦力が高くなるように段階的に摩擦力を変化させることができる。
かかる制振構造であって、前記第2接合部における付勢力は前記第1接合部における付勢力よりも高いことが望ましい。
このような制振構造によっても、第1接合部における第1圧接板と第3圧接板との間に生ずる摩擦力と、第2接合部における第2圧接板と第3圧接板との間に生ずる摩擦力を異ならせることができるので、荷重が大きくなるほど摩擦力が高くなるように段階的に摩擦力を変化させることができる。
かかる制振構造であって、前記第1圧接板と前記第2圧接板は、端部同士が互いに間隔を隔てて対向しており、前記第3圧接板は、前記第1圧接板と前記第2圧接板との間に掛け渡されていることが望ましい。
このような制振構造によれば、第3圧接板は、端部同士が互いに間隔を隔てて対向している第1圧接板と第2圧接板との間に掛け渡されているので、第1圧接板と第3圧接板とが相対移動して摩擦力が発生する部位と、第2圧接板と第3圧接板とが相対移動して摩擦力が発生する部位とを同一平面上にて配置することができる。このため、摩擦力が作用したときに、第1圧接板、第2圧接板、及び、第3圧接板にねじれが生じにくいので、より効率よく振動を抑制することができる。
かかる制振構造であって、前記第1ボルト部材は、パイプ部材に挿通して設けられ、前記第2圧接板と前記第3圧接板とが相対移動する力は、前記パイプ部材を介して前記第2接合部に伝達されることが望ましい。
このような制振構造によれば、第2圧接板と第3圧接板とが相対移動する力は、パイプ部材を介して第1圧接板から第3圧接板へと伝達されるので、第1ボルト部材をパイプ部材により保護するとともに、第1ボルト部材を圧接力の付与のみに特化させて使用でき、その健全性を高く維持することができる。
かかる制振構造であって、前記第1接合部にて前記パイプ部材が前記第1貫通孔と係合することにより、前記第2圧接板と前記第3圧接板とが相対移動する力が前記第3圧接板に伝達されることが望ましい。
このような制振構造によれば、第2圧接板と第3圧接板とが相対移動する力がパイプ部材と第1貫通孔との係合を介して第2圧接板に伝達されるので、ボルトに剪断力を作用させることがほとんどなく、第1ボルト部材を圧接力の付与のみに特化させて使用でき、その健全性をより高く維持することができる。
かかる制振構造であって、前記第1圧接板と前記第3圧接板とのうちの一方、及び、前記第2圧接板と前記第3圧接板とのうちの一方に設けられた滑り板と、前記第1圧接板と前記第3圧接板とのうちの他方、及び、前記第2圧接板と前記第3圧接板とのうちの他方に設けられ、前記第1圧接板と前記第3圧接板、及び、前記第2圧接板と前記第3圧接板が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、を有していることが望ましい。
このような制振構造によれば、第1圧接板と第3圧接板とのうちの一方、及び、第2圧接板と第3圧接板とのうちの一方に設けられた滑り板と、第1圧接板と第3圧接板とのうちの他方、及び、第2圧接板と第3圧接板とのうちの他方に設けられ、第1圧接板と第3圧接板、及び、第2圧接板と第3圧接板が相対移動したときに滑り板と摺動して摩擦力が生じる摩擦板と、を有しているので、第1接合部及び第2接合部がそれぞれ相対移動した際に安定した摩擦力を生じさせて制振することができる。
かかる制振構造であって、前記第1圧接力付勢部材及び前記第2圧接力付勢部材は皿ばねであり、前記第1接合部にて付勢する前記圧接力、及び、前記第2接合部にて付勢する前記圧接力は、前記皿ばねにより調整されることが望ましい。
このような制振構造によれば、第1圧接力付勢部材と第2圧接力付勢部材は、圧力方向の変形量に対して、荷重の変動が小さい非線形ばね領域を備えた皿ばねなので、安定した圧接力を発生させることができる。特に、本接合部の制振構造では、第1圧接力付勢部材と第2圧接力付勢部材とにより付勢する圧接力を違えるために、安定した付勢力が得られる皿ばねを使用している。また、皿ばねは複数枚を重ねて使用することが可能であるので、重ねる皿ばねの数を相違させることにより、圧接力を容易に調整することができる。
かかる制振構造であって、前記第3圧接板は、前記第1圧接板及び前記第2圧接板を挟んで両側に設けられていることが望ましい。
このような制振構造によれば、第1圧接板及び第2圧接板を第3圧接板にて両側から挟むことにより、第3圧接板を第1圧接板及び第2圧接板に対して安定した状態にて相対移動させて安定した摩擦力を発生させることができる。
以上のように、第3圧接板が相対移動方向に移動し、第1ボルト部材が第1貫通孔に当接係合すると、第1ボルト部材を軸に第3圧接板が回転するような傾きを生ずるおそれがあるが、第3圧接板が傾き規制部材と当接するので、その傾きが生ずるのを抑制することができる。そして、第1接合部における摩擦力の発生から第2接合部における摩擦力の発生への遷移を安定的に行わせることができる。すわなち、安定的に摩擦力を生じさせることができる。
本実施形態に係る接合部の制振構造を建物の間柱に組み込んだ状態の一例を示す斜視図である。 本実施形態の摩擦ダンパーユニットを正面から見た模式図である。 図2におけるA−A断面図である。 図2におけるB−B断面図である。 図2におけるC−C断面図である。 この摩擦ダンパーユニットの振動エネルギー吸収履歴特性を示すグラフである。 風荷重による下摩擦ダンパーの動作を説明するための断面図である。 地震による摩擦ダンパーユニットの動作を説明するための断面図である。
以下、本実施形態の接合部の制振構造の一例について図を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る接合部の制振構造を建物の間柱に組み込んだ状態の一例を示す斜視図である。図2は、本実施形態の摩擦ダンパーユニットを正面から見た模式図である。図3は、図2におけるA−A断面図であり、図4は、図2におけるB−B断面図であり、図5は、図2におけるC−C断面図である。
本発明の接合部の制振構造は、多層階ビルディング等の上階層と下階層との間に設けられる柱、梁、ブレース及び間柱などがボルトで接合されたボルト接合部にて、水平方向の相対移動を制振する摩擦ダンパーをなしている。
本実施形態では、図1に示すように、摩擦ダンパー20、30を間柱10に組み込んだ形態を例に挙げて説明する。
間柱10は、上階層3と下階層5との間にて上下を架け渡し方向として配置されている。また、間柱10は、その長手方向たる前記架け渡し方向の略中央の位置において分断されており、分断された端部を利用して摩擦ダンパー20、30を形成しつつ接合されている。
具体的には、図1〜図5に示すように、間柱10が上下方向に間隔を隔てるように分断されて、第1部材としての間柱下部11と、第3部材としての間柱上部12とをなしている。
間柱下部11と間柱上部12とは、間柱下部11の上端部11cと間柱上部12の下端部12cとが、所定方向としての上下方向に互いに間隔を隔てて対向している。間柱下部11と間柱上部12との、表裏面側にはそれぞれ、間柱下部11と間柱上部12とに架け渡された第2部材としての対をなす2枚のスプライスプレート21が、相対移動方向に沿って3対並べて設けられている。3対のスプライスプレート21と間柱下部11及び間柱上部12との接合部がそれぞれ摩擦ダンパー20、30を構成している。即ち、間柱下部11と間柱上部12とに架け渡された、一対のスプライスプレート21と間柱下部11及び間柱上部12との2つの接合部にて摩擦ダンパー20、30が構成された摩擦ダンパーユニット25が3セット設けられている。以下、間柱上部12とスプライスプレート21との接合部にて形成されている摩擦ダンパーを上摩擦ダンパー20とし、間柱下部11とスプライスプレート21との接合部にて形成されている摩擦ダンパーを下摩擦ダンパー30として説明する。ここで、下摩擦ダンパー30が第1接合部に相当し、上摩擦ダンパー20が第2接合部に相当する。
3セットの摩擦ダンパーユニット25は、いずれも同じ構成なので、ここでは1つの摩擦ダンパーユニット25について説明する。
摩擦ダンパーユニット25は、対をなすスプライスプレート21が、上下方向と交差する方向にて間柱下部11と間柱上部12を挟んで互いに対向するとともに、間柱下部11と間柱上部12との間に架け渡されている。即ち、上摩擦ダンパー20側では、2枚のスプライスプレート21と、その間に介在された間柱上部12とが重なっている。
また、間柱上部12と各スプライスプレート21との間には、間柱上部12側に滑り板としての滑動板26が固定され、スプライスプレート21側に摩擦板28が固定されている。ここで、摩擦板28には、有機系摩擦材や無機系摩擦材を使用し得る。有機系摩擦材は、熱硬化型樹脂を結合材として、アラミド繊維,ガラス繊維,ビニロン繊維,カーボンファイバーなどの繊維材料と、カシューダスト,鉛などの摩擦調整材と、硫酸バリュームなどの充填剤とからなる複合摩擦材料で形成される。上記熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂,メラミン樹脂,フラン樹脂,ポリイミド樹脂,DFK樹脂,グアナミン樹脂,エポキシ樹脂,キシレン樹脂,シリコーン樹脂,ジアリルフタレーン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂などがある。一方、滑動板26は上述したステンレスやチタンなどの耐食性を有する材料によって形成される。
間柱上部12と滑動板26とには、相対移動方向に長い長孔12a、26aが設けられている。また、2枚のスプライスプレート21と摩擦板28とには、円形状の丸孔21a、28aが設けられている。ここで、間柱上部12に設けられた長孔12aが第2貫通孔に相当する。
2枚のスプライスプレート21、間柱上部12、2対の滑動板26及び摩擦板28に設けられた長孔12a、26a又は丸孔21a、28aには高力ボルト16が貫通されている。
高力ボルト16は、対をなすスプライスプレート21のうちの一方のスプライスプレート21の、間柱上部12と反対側に設けられ複数の皿ばねが重ねられた皿ばね積層体8を貫通するとともにナット18が螺合されている。このとき、高力ボルト16の頭部16aと他方のスプライスプレート21との間、一方のスプライスプレート21と皿ばね積層体8との間、皿ばね積層体8とナット18との間にはそれぞれ座金45が介在されている。また、皿ばね積層体8と高力ボルト16との間には、皿ばね積層体8の内周側に入り込み各皿ばねの位置を規制するブッシュ46が設けられている。
皿ばね積層体8は、高力ボルト16にナット18が螺合されて締め込まれて圧縮されることにより、2枚のスプライスプレート21の間に圧接力を付勢する第2圧接力付勢部材である。2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とは皿ばね積層体8による圧接力が付勢されつつ水平方向に相対移動可能に構成され、2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とが相対移動したときには、摩擦板28と滑動板26とが摺動して摩擦力が生じるように構成されている。
下摩擦ダンパー30側では、2枚のスプライスプレート21と、その間に介在された間柱下部11とが重なっている。
また、間柱下部11と各スプライスプレート21との間には、間柱下部11側に滑動板26が固定され、スプライスプレート21側に摩擦板28が固定されている。2枚のスプライスプレート21、間柱下部11、2対の滑動板26及び摩擦板28には、丸孔11b、21b、26b、28bが設けられており、丸孔11b、21b、26b、28bには、パイプ材としての鋼製の丸パイプ17に、管軸方向に挿通された高力ボルト16が貫通されている。ここで、間柱11に設けられている丸孔11bが第1貫通孔に相当する。そして、2枚のスプライスプレート21及び摩擦板28の丸孔21b、28bの孔径は、貫通される丸パイプ17との間の隙間がほぼ零になるように設定されており、また、間柱下部11及び滑動板26の孔径は、丸パイプ17との間に隙間Sが形成されるように設定されている。なお、この隙間Sは、柱梁架構に風荷重が作用した際に想定される間柱下部11と間柱上部12との間の相対移動量を考慮して決定され、例えば当該相対移動量の想定値と同値又はこれよりもやや大きめの値に設定されている。
ここで、より望ましくは高力ボルト16と丸パイプ17との間に隙間を設けると良く、より望ましくは、当該隙間の大きさを、設計で想定する限界状態(例えば、弾性限界)まで変形状態の丸パイプ17において当該丸パイプ17の内周面と高力ボルト16とが当接しないようなサイズにすると良い。そして、このように設定すれば、対を成すスプライスプレート21を摺動させるための外力は、専ら丸パイプ17のみに作用して高力ボルト16には作用しないので、高力ボルト16の健全性を高い状態に維持可能となる。
高力ボルト16は、一方のスプライスプレート21の、間柱下部11と反対側に設けられ複数の皿ばねが重ねられた皿ばね積層体8を貫通するとともにナット18が螺合されている。このとき、高力ボルト16の頭部16aと他方のスプライスプレート21との間、一方のスプライスプレート21と皿ばね積層体8との間、皿ばね積層体8とナット18との間にはそれぞれ座金45が介在されている。また、皿ばね積層体8と高力ボルト16との間には、皿ばね積層体8の内周側に入り込み各皿ばねの位置を規制するブッシュ46が設けられている。
皿ばね積層体8は、高力ボルト16にナット18が螺合されて締め込まれることにより圧縮され、2枚のスプライスプレート21の間に圧接力を付勢する第1圧接力付勢部材である。2枚のスプライスプレート21と間柱下部11とは皿ばね積層体8による圧接力が付勢されつつ水平方向に相対移動可能に構成され、2枚のスプライスプレート21と間柱下部11とが相対移動したときには、摩擦板28と滑動板26とが摺動して摩擦力が生じるように構成されている。このとき、間柱下部11側に設けられた皿ばね積層体8の付勢力による圧接力は、間柱上部12側に設けられた皿ばね積層体8の付勢力による圧接力より小さく設定されている。即ち、本実施形態では、皿ばね積層体8の付勢力による圧接力を上摩擦ダンパー20と下摩擦ダンパー30とで相違させることにより、同一の摩擦板28と滑動板26とを用いても、第1接合部にて発生する摩擦力を第2接合部にて発生する摩擦力より小さくしている。
具体的には、上摩擦ダンパー20は、地震等の大きな外力が作用する振動により間柱上部12とスプライスプレート21とが相対移動し、下摩擦ダンパー30は、風荷重のような小さな外力が作用する振動であっても相対移動するように設定されている。上摩擦ダンパー20の圧接力と下摩擦ダンパー30の圧接力の違いは、例えば、上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30が備える皿ばね積層体8を構成する皿ばねの枚数を違えることにより調整している。即ち、上摩擦ダンパー20の皿ばね積層体8の方が、下摩擦ダンパー30の皿ばね積層体8より多くの皿ばねが重ねられて構成されている。
また、間柱下部11には、傾き規制部材11dが設けられている。傾き規制部材11dは、間柱下部11からスプライスプレート21側に突出する突起状の部材である。図2に示されるように、傾き規制部材11dは、スプライスプレート21の中心軸が長孔11b1の中央に位置するときにおいて、丸パイプ17の端部から間柱下部11の長孔11b1の端部までの距離ΔX1だけスプライスプレート21の端部から離間した位置に左右対称に設けられる。
このようにすることによって、スプライスプレート21が相対移動方向に移動し、丸パイプ17が長孔11b1に当接係合すると、丸パイプ17を軸にスプライスプレート21が回転するような傾きを生ずるおそれがあるが、スプライスプレート21の側壁が傾き規制部材11dの端面と当接するので、その傾きが生ずるのを抑制することができる。
尚、ここでは、傾き規制部材11dは長孔11b1の長手方向に延びる中心軸上に配置されているが、スプライスプレート21の側壁から距離ΔX1離れていれば、他の位置であってもよい。そのとき、傾き規制部材11は、複数設けられることが望ましい。また、図2において、傾き規制部材11dはスプライスプレート21と面で接する矩形形状としたが、点で接する円柱形状とすることもできる。
このような上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30を有する摩擦ダンパーユニット25が間柱10に設けられた建物は、風荷重の作用下においては、入力される外力が小さいので、2枚のスプライスプレート21と間柱下部11との相対移動量も小さくなる。また、上述したように、丸パイプ17と間柱下部11の丸孔11bとの間の隙間Sは、風荷重の作用下にて想定される2枚のスプライスプレート21と間柱下部11との相対移動量よりも大きく設定されている。よって、柱梁架構が振動しても、丸パイプ17に対して間柱下部11が隙間Sの範囲内で相対移動するのみであって間柱下部11の丸孔11bの内周面が丸パイプ17に当接係合することは無く、もって、間柱下部11から丸パイプ17へと相対移動方向の力が作用することも無い。このとき、地震等の大きな外力が作用する振動にて相体移動するように設定された上摩擦ダンパー20では、間柱上部12とスプライスプレート21とが相対移動しない。その結果、間柱下部11のみが2枚のスプライスプレート21に対して摺動するのみで、2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とは摺動しない状態が作り出される。つまり、風荷重のような小さな外力による振動に対しては、下摩擦ダンパー30にて小さな摩擦力が発生し、これにより、下摩擦ダンパー30は、風荷重による小さな外力による振動を、それに対応する大きさの小さな摩擦力によって効果的に減衰することができる。
他方、地震時においては、その外力も大きいので、2枚のスプライスプレート21と間柱下部11との相対移動量は、丸パイプ17と丸孔11bとの間の隙間Sよりも大きくなる。このため、当該相対移動に伴い、間柱下部11の丸孔11bの内周面は丸パイプ17と当接係合することになる。すると、この当接係合による外力は丸パイプ17内において剪断力の形態を経た後に、丸パイプ17の2枚のスプライスプレート21の丸孔21bの内周面との当接係合を通じて間柱下部11からスプライスプレート21へと伝達され、当該伝達された外力は2枚のスプライスプレート21を間柱上部12に対して相対移動させるべく作用する。これにより、2枚のスプライスプレート21は、間柱上部12に対して摺動する。その結果、相対移動量の大きい振動、すなわち大きな外力の振動に対しては、上摩擦ダンパー20にて大きな摩擦力が発生することになり、これにより、上摩擦ダンパー20は、地震時の大きな外力による振動を、それに対応する大きさの大きな摩擦力によって効果的に減衰することができる。
図6は、この摩擦ダンパーユニットの振動エネルギー吸収履歴特性を示すグラフである。このグラフは、相対移動方向に所定の振幅δ1又は振幅δ2で強制加振して得られるグラフであり、横軸には、相対移動方向の相対変位量δを示し、縦軸には、上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30が発生する摩擦力を示している。なお、振幅δ1は地震時の想定振幅量であり、振幅δ2は風荷重作用下の想定振幅量である。図7は、風荷重による下摩擦ダンパーの動作を説明するための断面図である。
図6中、四角形ABCDは、風荷重の作用下において、上述したように下摩擦ダンパー30のみが摺動して上摩擦ダンパー20が作用しない状態の振動エネルギー吸収履歴特性を示している。即ち、E点は、図7(a)に示す状態であり、下摩擦ダンパー30に外力が作用していない状態を示している。A点は、図7(b)に示す状態であり、風荷重が作用し2枚のスプライスプレート21に対し間柱下部11が所定方向に相対移動して相対変位量δが最大δ2となった状態を示している。B点は、2枚のスプライスプレート21に対する間柱下部11の相対移動の方向が反転した直後の状態を示している。C点は、図7(c)に示す状態であり、相対移動方向が反転した後に2枚のスプライスプレート21に対する間柱下部11の相対変位量δが最大−δ2となった状態を示している。D点は、2枚のスプライスプレート21に対する間柱下部11の相対移動方向が再び反転した直後の状態を示している。その後、上摩擦ダンパー20は、A点の状態に戻る。即ち、風荷重下では、このようなサイクルが繰り返される。
他方、地震時には、上摩擦ダンパー20が作用するので、振動の減衰力としては、上摩擦ダンパー20にて発生する摩擦力が作用する。上摩擦ダンパー20にて発生する摩擦力は、図6中の多角形FGHIJKLMにおいて線分MF及び線分IJで示すように、風荷重作用下の場合より大きくなっている。
図8は、地震による摩擦ダンパーユニットの動作を説明するための断面図である。
摩擦ダンパーユニット25に、地震による振動が作用すると、まず、圧接力が小さな下摩擦ダンパー30にて間柱下部11と2枚のスプライスプレート21とが間柱下部11の丸孔11bの内周面が丸パイプ17に当接係合するまで相対移動する。このとき、スプライスプレート21の壁面も傾き規制部材11dの端面と当接する。
ここまでは、風荷重下の場合と同じであり、図6に示すA点の状態、即ち、図7(b)の状態である。その後、地震による外力は風荷重より大きいので、そのまま同じ方向に相対移動する。このとき、丸パイプ17が間柱下部11の丸孔11bの内周面により相対移動方向に付勢されることにより、丸パイプ17とともに移動する2枚のスプライスプレート21が間柱上部12に対して相対移動し上摩擦ダンパー20にて摩擦力が発生する。このように上摩擦ダンパー20にて摩擦力が発生したときであっても、前述のようにスプライスプレート21が傾き規制部材11dに当接しているため、スプライスプレート21が傾くことがない。そして、下摩擦ダンパー30における摩擦力の発生から上摩擦ダンパーにおける摩擦力の発生への遷移を安定的に行わせることができる。
A´点は、丸パイプ17が間柱下部11の丸孔11bの内周面により相対移動方向に付勢され始めた直後の状態を示しており、F点は、図8(a)に示す状態であり、地震による外力が作用し間柱上部12に対して2枚のスプライスプレート21が所定方向に相対移動して相対変位量δが最大δ1となった状態を示している。
G点は、間柱上部12に対して2枚のスプライスプレート21の相対移動方向が反転した直後の状態を示している。地震による相対移動の方向が反転した際には、圧接力が小さな下摩擦ダンパー30が先に作用する。すなわち、まず、丸パイプ17に対して間柱下部11が丸孔11bと丸パイプ17との隙間Sだけ相対移動する。H点は、図8(b)に示す状態であり、相対移動方向が反転した後、下摩擦ダンパー30が作用した状態を示している。
その後、地震の外力により、そのまま反転した方向と同じ方向に相対移動し続ける。このとき、丸パイプ17が間柱下部11の丸孔11bの内周面により、線分A´Fの状態と反対方向に付勢されることにより、丸パイプ17とともに移動する2枚のスプライスプレート21が間柱上部12に対して相対移動し上摩擦ダンパー20にて摩擦力が発生する。
I点は、相対同方向が反転し下摩擦ダンパー30が作用し、上摩擦ダンパー20が作用し始めた直後の状態を示している。J点は、図8(c)に示す状態であり、地震による外力による相対移動の方向が反転した後、間柱上部12に対して2枚のスプライスプレート21の相対変位量δが最大―δ1となった状態を示している。K点は、2枚のスプライスプレート21に対する間柱上部12の相対移動方向が再び反転した直後の状態を示している。
2枚のスプライスプレート21に対する間柱上部12の相対移動方向が再び反転した直後は、G点と同様に、圧接力が小さな下摩擦ダンパー30が先に作用する。すなわち、まず、丸パイプ17に対して間柱下部11が丸孔11bと丸パイプ17との隙間Sだけ相対移動する。L点は、図8(d)に示す状態であり、相対移動方向が再び反転した後、下摩擦ダンパー30が作用した状態を示している。
その後、地震の外力により、そのまま同じ方向に相対移動し続ける。このとき、丸パイプ17が間柱下部11の丸孔11bの内周面により、線分A´Fの状態と同じ方向に付勢されることにより、丸パイプ17とともに移動する2枚のスプライスプレート21が間柱上部12に対して相対移動し上摩擦ダンパー20にて摩擦力が発生する。
M点は、相対移動方向が反転して下摩擦ダンパー30が作用した後、上摩擦ダンパー20が作用し始めた直後の状態を示している。その後、上摩擦ダンパー20はF点の状態に戻る。即ち、地震による外力が作用した場合には、このようなサイクルが繰り返される。
本実施形態の間柱10には、上記の摩擦ダンパーユニット25が、3セット、相対移動方向に沿って並べて設けられているので、各々個別に機能して、風荷重及び地震による振動を減衰させることが可能である。
本実施形態の接合部の制振構造によれば、間柱下部11と2枚のスプライスプレート21とが相対移動自在に重ねられた下接合部である下摩擦ダンパー30にて付勢している皿ばね積層体8の圧接力を、2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とが相対移動自在に重ねられた第2接合部である上摩擦ダンパー20にて付勢している皿ばね積層体8の圧接力より小さくすることにより、第1接合部にて発生する摩擦力を第2接合部にて発生する摩擦力より小さくしたので、下摩擦ダンパー30は上摩擦ダンパー20より小さな力にて相対移動して振動エネルギーを吸収する。
また、下摩擦ダンパー30は上摩擦ダンパー20より許容される相対移動量が小さいので、相対移動量が小さな場合に振動エネルギーを吸収する。また、振動エネルギーが大きく振幅の大きな振動が入力された場合には、上摩擦ダンパー20にて2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とが相対移動して、振動を抑制する。このため、下摩擦ダンパー30では相対移動量が小さな振動のエネルギーを吸収して小さな振動を抑制するとともに上摩擦ダンパー20では相対移動量が大きな振動のエネルギーを吸収して大きな振動を制振することが可能である。
より具体的には、摩擦ダンパーユニット25が設けられた建物等に振動が入力されると、まず下摩擦ダンパー30にて間柱下部11と2枚のスプライスプレート21との間にて相対移動するとともにエネルギーが吸収される。そして、入力された振動による相対移動量が、下摩擦ダンパー30の許容される相対移動量である丸パイプ17と丸孔11bとの隙間Sを超えたときには、下摩擦ダンパー30を構成する丸パイプ17を介して、上摩擦ダンパー20に、2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とが相対移動する力が伝達される。即ち、入力された振動が下摩擦ダンパー30にて許容される相対移動力を超える場合には、その振動が上摩擦ダンパー20に伝達されて、上摩擦ダンパー20にて振動エネルギーが吸収される。このため、下摩擦ダンパー30と上摩擦ダンパー20との制御手段を備えることなく、小さな振動は下摩擦ダンパー30にて、大きな振動は上摩擦ダンパー20にてそれぞれ振動エネルギーを吸収することが可能である。
また、2枚のスプライスプレート21と間柱上部12とが相対移動するための力は、丸パイプ17を介して間柱下部11から2枚のスプライスプレート21へと伝達されるので、丸パイプ17に挿通されている高力ボルト16が相対移動時に生じる剪断力を受けることを防止するとともに、高力ボルト16を圧接力の付与のみに特化させて使用できて、その健全性を高く維持可能となる。このとき、間柱下部11及び間柱上部12を2枚のスプライスプレート21にて両側から挟むことにより、2枚のスプライスプレート21を間柱下部11及び間柱上部12に対して安定した状態にて相対移動させて安定した摩擦力を発生させることが可能である。
また、間柱下部11と間柱上部12とに設けられた滑動板26と、2枚のスプライスプレート21に設けられ、間柱下部11及び間柱上部12に対し相対移動したときに滑動板26と摺動して摩擦力が生じる摩擦板28と、を有しているので、上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30にてそれぞれ相対移動したときに安定した摩擦力を生じさせて制振することが可能である。
また、上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30に、圧縮方向の変形量に対して、荷重の変動が小さい非線形ばね領域を備えた皿ばね積層体8を用いたので、より安定した圧接力を発生させることが可能である。このため、本接合部の制振構造では、上摩擦ダンパー20と下摩擦ダンパー30とにおいて、発生する摩擦力を違えるために、安定した圧接力が得られる皿ばね積層体8を使用している。また、皿ばね積層体8は、重ねる皿ばねの数を相違させることにより圧接力を相違させ、容易に摩擦力を調整することが可能である。
本実施形態の接合部の制振構造では、間柱下部11と間柱上部12との間には、複数の対を成すスプライスプレート21が架け渡されており、複数の対を成すスプライスプレート21の各々と間柱下部11とを有する下摩擦ダンパー30を構成し、複数の対を成すスプライスプレート21の各々と間柱上部12とを有する上摩擦ダンパー20を構成するので、各々の対を成すスプライスプレート21に設けられた上摩擦ダンパー20と下摩擦ダンパー30とを独立させて機能させることが可能である。具体的には、単一のスプライスプレート21に複数の上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30が設けられていたとしても、各摩擦ダンパー20、30における丸孔11bと丸パイプ17との配置及び長孔12aとボルト16との配置が、各摩擦ダンパー20、30にて相違していると、いずれかの摩擦ダンパー20、30のみに相対移動が生じた後には、他の摩擦ダンパー20、30において適切な相対移動が発生せず、摩擦力が適正に発生しない虞がある。ところが、本実施形態では、摩擦ダンパーユニット25をスプライスプレート21ごとに備えたので、各摩擦ダンパー20、30が個別に機能するため、各々の摩擦ダンパー20、30の減衰力を確実に作用させることが可能である。
上記実施形態では、下摩擦ダンパー30が、高力ボルト16が挿通される丸パイプ17を備えている例について説明したが、丸パイプ17は必ずしも設けなくても良い。
上記実施形態においては、間柱下部11と間柱上部12とに対をなすスプライスプレートが架け渡された例について説明したが、間柱下部11と間柱上部12等の2つの部材間に架け渡されるスプライスプレートは、2つの部材のいずれか一方の面のみの1枚であっても構わない。このとき、2つの部材をスプライスプレートの互いに異なる側に配置しても構わない。また、間柱に摩擦ダンパーユニットを3セット備えた例について説明したが、設けられる摩擦ダンパーユニットの数は3セットに限らない。
また、上記実施形態では摩擦ダンパーユニット25を間柱10に設けた例について説明したが、間柱に限らず、例えばブレース等であっても構わない。摩擦ダンパーユニットをブレースに備える場合には、架け渡し方向と相対移動方向とが同一となるため、地震等の大きな力にて相対移動する摩擦ダンパーに設けられる長孔は相対移動方向に沿って形成される。
上記実施形態においては、上摩擦ダンパー20と下摩擦ダンパー30とにおいて、発生する摩擦力を違えるために、上摩擦ダンパー20及び下摩擦ダンパー30が備える皿ばね積層体8による圧接力を相違させる例について説明したが、これに限るものではない。例えば、上摩擦ダンパー20が備えている滑動板と摩擦板との間の摩擦係数と、下摩擦ダンパー30が備えている滑動板と摩擦板との間の摩擦係数とを相違させても良い。
また、上記実施形態においては、圧接力付勢部材として皿ばね積層体8を用いた例について説明したが、これに限るものではなく、例えばコイルバネや板バネ等、圧縮されて圧接力を付勢可能な部材であれば構わない。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
3 上階層、5 下階層、8 皿ばね積層体、10 間柱、
11 間柱下部(第1圧接板)、11b 丸孔(第1貫通孔)、11c 上端部、
11d 傾き規制部材、
12 間柱上部(第2圧接板)、12a 長孔(第2貫通孔)、12c 下端部、
16 ボルト、16a 頭部、17 丸パイプ、 18 ナット、
20 上摩擦ダンパー(第2接合部)、21 スプライスプレート(第3圧接板)、
21a 丸孔、21b 丸孔、25 摩擦ダンパーユニット、26 滑動板、
28 摩擦板、30 下摩擦ダンパー(第1接合部)、45 座金、
46 ブッシュ

Claims (9)

  1. 建物架構において所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置され、前記相対移動に伴って摺動する圧接板同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーユニットを有する制振構造であって、
    前記摩擦ダンパーユニットは、
    前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1圧接板と、
    前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2圧接板と、
    前記第1圧接板及び前記第2圧接板に圧接される第3圧接板と、
    前記第1圧接板と前記第3圧接板に圧接力を付勢する第1圧接力付勢部材により接合された第1接合部と、
    前記第2圧接板と前記第3圧接板に圧接力を付勢する第2圧接力付勢部材により接合された第2接合部と、
    を備え、
    前記第1圧接板は、前記所定方向に長い第1貫通孔を備えて第1移動量を摺動可能とし、
    前記第2圧接板は、前記第1貫通孔より前記所定方向に長い第2貫通孔を備えて第2移動量を摺動可能とし、
    前記第3圧接板は、第3貫通孔及び第4貫通孔を備え、
    前記第1貫通孔と前記第3貫通孔とを挿通して設けられる第1ボルト部材と、
    前記第2貫通孔と前記第4貫通孔とを挿通して設けられる第2ボルト部材と、
    を有し、
    前記第3圧接板の傾きを規制する傾き規制部材を備え、
    前記第1ボルト部材は、パイプ部材に挿通して設けられ、
    前記傾き規制部材は、前記第3圧接板の幅方向の中心軸が前記第1貫通孔の中央に位置するときにおいて、前記パイプ部材の端部から前記第1貫通孔の端部までの距離だけ前記第3圧接板の端部から離間した位置に左右対称に設けられていることを特徴とする制振構造。
  2. 請求項1に記載の制振構造であって、
    前記第2圧接板と前記第3圧接板との間に生ずる摩擦力は、前記第1圧接板と前記第3圧接板との間に生ずる摩擦力よりも高いことを特徴とする制振構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の制振構造であって、
    前記第2接合部における付勢力は前記第1接合部における付勢力よりも高いことを特徴とする制振構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の制振構造であって、
    前記第1圧接板と前記第2圧接板は、端部同士が互いに間隔を隔てて対向しており、
    前記第3圧接板は、前記第1圧接板と前記第2圧接板との間に掛け渡されていることを特徴とする制振構造。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載のいずれかに記載の制振構造であって、
    前記第2圧接板と前記第3圧接板とが相対移動する力は、前記パイプ部材を介して前記第2接合部に伝達されることを特徴とする制振構造。
  6. 請求項5に記載の制振構造であって、
    前記第1接合部にて前記パイプ部材が前記第1貫通孔と係合することにより、前記第2圧接板と前記第3圧接板とが相対移動する力が前記第3圧接板に伝達されることを特徴とする制振構造。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の制振構造であって、
    前記第1圧接板と前記第3圧接板とのうちの一方、及び、前記第2圧接板と前記第3圧接板とのうちの一方に設けられた滑り板と、
    前記第1圧接板と前記第3圧接板とのうちの他方、及び、前記第2圧接板と前記第3圧接板とのうちの他方に設けられ、前記第1圧接板と前記第3圧接板、及び、前記第2圧接板と前記第3圧接板が相対移動したときに前記滑り板と摺動して前記摩擦力が生じる摩擦板と、
    を有していることを特徴とする制振構造。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の制振構造であって、
    前記第1圧接力付勢部材及び前記第2圧接力付勢部材は皿ばねであり、
    前記第1接合部にて付勢する前記圧接力、及び、前記第2接合部にて付勢する前記圧接力は、前記皿ばねにより調整されることを特徴とする制振構造。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の制振構造であって、
    前記第3圧接板は、前記第1圧接板及び前記第2圧接板を挟んで両側に設けられていることを特徴とする制振構造。
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