JP5666552B2 - 太陽電池およびその製造方法、並びに太陽電池の製造装置 - Google Patents

太陽電池およびその製造方法、並びに太陽電池の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池および太陽電池の製造方法、並びに太陽電池の製造装置に関する。本発明は、特に、硝酸を用いて形成された絶縁膜を備える太陽電池およびその製造方法、並びにその太陽電池の製造装置に関するものである。
半導体装置、とりわけMOSトランジスタを用いる半導体集積回路などでは、高集積化、高密度化に伴う回路要素の微細化で、それに用いられる絶縁膜の薄膜化や性能向上が極めて重要である。一方、太陽電池に用いられる絶縁膜の高性能化については、これまであまり着目されてこなかったといえる。
一般的に、単結晶シリコン基板を用いる半導体集積回路においては、MOSトランジスタのゲート絶縁膜は、通常、乾燥酸素や水蒸気などの酸化性気体中で800℃以上の高温で加熱処理する、いわゆる熱酸化法による酸化方法を用いて形成されている。
また、ガラス基板上に形成されるポリシリコンTFT用に用いられるゲート絶縁膜としては、有機シラン、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)等を400℃程度でプラズマを用いて基板上に酸化膜を堆積させるプラズマ化学気相成長(CVD)法が周知である。
一方、本発明者は、シリコンなどの半導体基板の表面に、熱濃硝酸に浸漬して二酸化シリコン膜(化学酸化膜)を形成すること(特許文献1)、および共沸濃度の濃硝酸等の酸化性薬液を用いて薄い酸化膜を形成すること(特許文献2)をこれまでに提案してきた。
特開2002−64093号公報 特開2005−311302号公報
例えば、高集積化半導体装置やシステム液晶ディスプレイの分野においては、半導体装置のゲート絶縁膜として利用できる高品質な絶縁膜であって、リーク電流密度の小さいものが求められる。しかしながら、シリコン基材の表面上に数ナノメートル(nm)、又はそれ以下の極薄酸化膜を形成して前述の性能を満足させることは容易ではない。
より具体的には、システム液晶ディスプレイの場合、ガラス基板上に形成されたポリシリコン薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成する際には、その基板の温度を400℃以下、又は500℃以下に保つことが必要である。従って、そのような低温の製造工程でも、TFTのゲート絶縁膜として適用可能な高品質の絶縁膜の形成技術が求められている。
一方、太陽電池は、年々拡大する市場からの、変換効率の更なる高効率化の要求に応えるべく、その性能の一層の向上が求められている。太陽電池の高効率化を図り、その理論効率に近づけるためには、入射光の反射率の低減化など数多くの技術的課題が存在する。しかしながら、特に、太陽電池に用いられる半導体(代表的にはシリコン)の表面準位や欠陥、あるいは反射防止膜とシリコンとの界面近傍に存在する界面準位や反射防止膜の応力により発生する微細欠陥に基づく再結合の、低コストの方法による低減化については、未だ十分な解決手段が見出されていない。
本発明は、上述の技術課題を解決することにより、太陽電池の高性能化に大きく貢献するものである。
本願発明者は、太陽電池に用いられる半導体の表面に形成される絶縁膜の形成方法の改良およびその特性の向上が、太陽電池の高効率化に大きく寄与すると考え、鋭意研究を行った。その結果、これまでの本願発明者による研究結果とは別の、新たな発想による特殊な手段を採用することにより、半導体表面における表面再結合の低減、換言すれば、その表面の不活性化や反射防止膜による応力の低減を実現し得る絶縁膜が均一性良く得られることが見出された。本願発明は、そのような観点から創出された。
本発明の1つの太陽電池の製造方法は、半導体を、濃度が60wt%以上99.9w%以下の硝酸を沸騰させて生成した硝酸蒸気に接触させることにより、前述の半導体の表面及び/又は裏面に絶縁膜を形成する工程を含む。
この太陽電池の製造方法によれば、半導体表面上及び/又は裏面上に、低リーク電流密度特性と均一な膜厚を持つ高品質の薄膜の絶縁膜を形成できるため、太陽電池の変換効率の向上を低コストで達成することができる。
なお、上述の硝酸蒸気に接触させた後、濃度が60wt%以上99.9w%以下の硝酸溶液に接触させる工程をさらに含むことにより、上述の半導体の表面上及び/又は裏面上に絶縁膜を形成することは、界面準位が少なく、界面で電子とホールの再結合が起こりにくい絶縁膜が形成できる観点から、より好ましい一態様であるといえる。
また、本発明の1つの太陽電池の製造装置は、半導体を、濃度が60wt%以上99.9wt%以下の硝酸を沸騰させて生成した硝酸蒸気に接触させることにより、前述の半導体の表面上及び/又は裏面上に絶縁膜を形成する処理部を備える。
この太陽電池の製造装置によれば、半導体表面上及び/又は裏面上に、界面特性が良好で均一な膜厚を有する高品質な薄膜の絶縁膜を形成できるため、太陽電池の変換効率の向上を低コストで達成することができる。
なお、上述の硝酸蒸気に接触させた後、濃度が60wt%以上99.9wt%以下の硝酸溶液に接触させることにより、上述の半導体の表面上及び/又は裏面上に絶縁膜を形成する処理部を備えることは、より界面準位が少なく、界面特性の良好な絶縁膜が形成できる観点から、より好ましい一態様であるといえる。
また、本発明の1つの太陽電池は、半導体を、濃度が60wt%以上99.9wt%以下の硝酸を沸騰させて生成した硝酸蒸気に接触させることにより前述の半導体の表面上及び/又は裏面上に形成された絶縁膜を備える。
この太陽電池によれば、半導体表面上及び/又は裏面上に、低温で形成される、界面準位が少なく、界面特性の良好な絶縁膜を備えるため、太陽電池の変換効率の向上を達成することができる。
なお、上述の硝酸蒸気に接触させた後、濃度が60wt%以上99.9wt%以下の硝酸溶液に接触させることにより上述の半導体の表面上及び/又は裏面上に形成された絶縁膜を備えた太陽電池は、界面準位が少なく、界面特性の良好な絶縁膜を備える観点から、より好ましい一態様であるといえる。
本発明の太陽電池の製造方法によれば、半導体表面上及び/又は裏面上に、界面準位が少なく、界面特性の良好な薄膜の絶縁膜を形成できるため、太陽電池の変換効率の向上を達成することができる。
本発明の太陽電池の製造装置によれば、半導体表面上及び/又は裏面上に、界面準位が少なく、界面特性の良好な絶縁膜を低温で形成できるため、太陽電池の変換効率の向上を達成することができる。
本発明の太陽電池によれば、半導体表面上及び/又は裏面上に、低温で形成される、界面準位が少なく、界面特性の良好な絶縁膜を備えるため、太陽電池の変換効率の向上を達成することができる。
本発明の第1実施形態における絶縁膜の製造装置の概要図である。 本発明の第1実施形態におけるMOS構造キャパシタのTEMによる断面図である。 本発明の第1実施形態におけるMOSキャパシタのI−V特性図である。 本発明の第2実施形態におけるMOSキャパシタのTEMによる断面図である。 本発明の第3実施形態における酸化(処理)時間(分1/2)と形成された酸化膜厚との関係特性図である。 本発明の第3実施形態における98wt%の硝酸の蒸気を用いて100℃(a)及び200℃(b)で形成した二酸化シリコン膜/シリコン基板の断面透過電子顕微鏡写真である。 本発明の第3実施形態におけるリーク電流密度と酸化膜厚との関係特性図である。 本発明の第3実施形態における98wt%の硝酸の蒸気を用いて200℃で形成した二酸化シリコン/シリコン基板のフーリエ変換赤外吸収スペクトルである。 本発明の第3実施形態における98wt%の硝酸の蒸気を用いて100℃(a)及び200℃(b)で形成した二酸化シリコン/シリコン基板のエックス線光電子スペクトル図である。 本発明の第3実施形態における98wt%の硝酸の蒸気を用いて100℃形成した酸化シリコン膜をもつ<Al/二酸化シリコン/単結晶シリコン基板>MOSダイオードのC−V特性図である。 本発明の第4実施形態における太陽電池の主たる部分の断面構造である。 本発明の第4実施形態における多結晶シリコン太陽電池の電流−電圧特性を示すグラフである。 本発明の第5実施形態における単結晶シリコン(100)面の表面再結合速度を示すグラフである。 本発明の第5実施形態における単結晶シリコン(111)面の表面再結合速度を示すグラフである。
本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。なお、図中、本実施形態の要素は必ずしも互いの寸法比を保って記載されるものではない。
<第1実施形態>
本実施形態では、酸化性溶液としての高濃度硝酸を用いて、半導体基板の1つであるシリコン基板上に絶縁膜である酸化シリコン膜を形成する方法について説明する。
図1は、本実施形態の太陽電池の製造装置の一部である絶縁膜の製造装置500の概要図である。但し、ヒーターや排気設備等の公知の機器や設備は、図面を簡略化するために省略されている。本実施形態では、まず、図1に示すように、第1処理部510において、フッ素系樹脂の容器512内で濃度70wt%の硝酸(水溶液)514を沸騰まで加熱して蒸気を発生させた後、その蒸気516を安定状態で維持する。
その後、シリコン基板を上述の蒸気雰囲気内に導入することにより、このシリコン基板の表面を蒸気に接触させる。本実施形態では、この蒸気内にシリコン基板を配置した。なお、本実施形態のシリコン基板は、基板サイズが6インチのアルゴンアニール単結晶ウェーハであり、(100)面、p型であって、比抵抗が10Ω・cmである。また、前述の蒸気内へのシリコン基板の配置時間は、短くても数秒とし、長くても60秒以内とした。
次いで、シリコン基板を前述の蒸気内から取り出して、速やかに(本実施形態では、10秒以内)、第2処理部520のフッ素系樹脂の容器522内の濃度70wt%の加熱した硝酸溶液524内に移して浸漬する。浸漬時間は約10分間とした。これまでの本願発明者の実験よれば、シリコン基板の温度は、その基板の熱容量や、室温から高温蒸気内を経由する操作時間等によって影響を受ける傾向はあるが、一旦数℃低下し、その後、容器522の大きさに依存するが、数秒から数分以内に高濃度硝酸の液体温度に到達することが判明している。この液体の温度は、最大でも濃度68wt%の硝酸での共沸点温度120.7℃であるが、沸騰時の硝酸の突沸による硝酸の分解を防止するため、沸点より若干低い温度の115℃〜120℃という、沸騰状態に至る直前の温度による酸化であれば、膜質として充分な特性を得ることが出来る。なお、本実施形態では、第1処理部510と第2処理部520とを分離させているが、これに限定されない。例えば、第1処理部510の硝酸溶液514の濃度及び温度が、第2処理部520で用いられる予定の硝酸溶液524の濃度及び温度と同じであれば、第1処理部510の硝酸蒸気516に曝露した対象基板を、そのまま第1処理部510の硝酸溶液514内に浸漬してもよい。そのような態様も、対象基板の移動距離と時間を低減できるとともに製造工程の管理が容易になるため、好ましい一態様である。
シリコン基板上に形成された被膜をTEMにより断面解析したところ、図2A示すように均一性の高い膜厚約1.39nmの酸化シリコン膜が形成された。また、分光エリプソメトリーでウェーハ上の位置数点を測定して、平均膜厚と最大・最小膜厚の差が5%以内のきわめて良好な膜厚分布が確認された。一般的に、このような極薄の熱酸化膜を用いた場合はその均一性は数十%のバラツキに達する。従って、本実施形態の酸化膜厚の均一性は特筆に値する。本実施形態による酸化膜の膜厚の均一性の良さは、共沸状態近傍の溶液や蒸気中の硝酸濃度が全体として極めて均一に保たれているためと考えられる。
この酸化シリコン膜上に、電極材として、アルミニウムを周知の抵抗加熱蒸着法で膜厚約200nmに堆積した。その後、所望の形状にパターニングして電極が形成された。その結果、図2Bに示すように、その電流(I)−電圧(V)関係の電気特性(リーク電流密度性能)が得られた。なお、本実施形態では、後処理として200℃、5%の水素含有雰囲気中、20分間のアニールを行ったもの(以下、PMA処理後と記す)についても、前述の特性が調べられた。
図2Bに示すように、例えば、1ボルト(V)印加時で見たとき、PMA処理後の絶縁膜(本実施形態では酸化膜)のリーク電流密度は、約0.6A/cmであった。この値は、同膜厚換算による従来のオキシナイトライド膜の水準(図2B中に丸指標のSiONでレベル表示)よりも格段に低いリーク電流密度であり、本願発明者が知る限りの最高水準であることが分かった。また、図中鎖線で示すようにPMA処理前(すなわち絶縁膜形成直後)の絶縁膜であっても、そのリーク電流密度は約5A/cmであり、同膜厚換算による従来の熱酸化膜の水準(図2B中に丸指標の熱酸化膜でレベル表示)よりも格段に優れた特性を示すことがわかった。
なお、PMAのアニールの条件として、窒素のみ、又は100%の水素において加熱温度を150℃から450℃の範囲で処理することにより、更なるリーク電流の低減が可能である。これは、共沸硝酸状態近傍のほぼ一定加熱状態で酸化が行われる結果、酸化膜界面近傍の遷移層の無い酸化膜が形成されるためであると考えられる。本願発明者によるXPS(X線光電子分光)分析による観測結果からも、前述の酸化膜が、サブオキサイドのほとんどない極めて緻密な酸化膜であることが確認されている。
加えて、本実施形態では、シリコン表面が硝酸蒸気に曝されることにより、シリコン表面に残存する汚染物質等が除去されて、酸化膜の成長核が一様に形成されるという効果も生じる。そのため、その状態が保たれたまま、共沸状態近傍にまで加熱された硝酸溶液内に速やかに浸漬されると、上述のような高性能で均一な酸化膜が形成される。10分間でなくても、数十秒から数分の短時間処理により、更なる薄膜酸化膜の形成が可能である。上述のように絶縁膜としての酸化膜が形成された後、公知の製造工程を経て、太陽電池が形成される。太陽電池の製造方法については後述する。
<第1実施形態の変形例1>
本実施形態では、第1実施形態における第1処理部510内の硝酸蒸気の温度を室温(25℃)に設定した。また、第1の実施形態における浸漬用の硝酸溶液の代わりに、濃度70wt%であって室温(25℃)の硝酸(水溶液)が用いられた。ここで、その硝酸溶液中に、で第1の実施形態で採用したシリコン基板を、第1の実施形態の硝酸蒸気への曝露の後に硝酸溶液内に10分間浸漬したところ、シリコン基板上の絶縁膜(酸化シリコン膜)の膜厚は約1.8nmであった。従って、第1の実施形態よりもやや厚い膜を形成することができた。この絶縁膜のリーク電流密度は、同膜厚換算の熱酸化膜と同等であった。なお、共沸状態の硝酸溶液で形成された膜厚約1.4nmが室温で形成された膜に比べて薄くなったのは、共沸状態において形成される酸化膜の一部が硝酸溶液中に溶け出すと同時に、より緻密な酸化膜として再形成されるためであると考えられる。
<第1実施形態の変形例2>
また、別の実験によれば、硝酸蒸気を生成するための硝酸溶液における硝酸濃度が60wt%以上であれば、上述の各実施形態(変形例を含む)の少なくとも一部の効果が奏され得ることが分かった。以上の結果を踏まえると、硝酸蒸気を生成するための硝酸溶液が、濃度60wt%以上の、好ましくは濃度68wt%超99.9wt%以下の範囲で、室温から沸騰点近傍の範囲の任意温度に設定されることにより、極めて低リーク電流密度特性などの特性を備える高品質の酸化膜を形成することができる。特に、約120℃以下の低温で、約10分間程度の短時間の処理によって高品質な絶縁膜を半導体の表面上に形成できることは特筆に値する。
<第2実施形態>
本実施形態では、半導体の1つであるポリシリコン膜が形成されたガラス基板(基板サイズ:面積約32×40cm)の同ポリシリコン膜上に、高濃度硝酸から発生した蒸気を用いて酸化シリコン膜を形成する方法について説明する。
フッ素系樹脂の容器内で、濃度70wt%の硝酸を加熱して概ね共沸状態(濃度約68wt%の硝酸)とした後、そこで生成された蒸気に上述のガラス基板上のポリシリコン膜を接触させる。本実施形態では、その蒸気とポリシリコン膜との接触時間を変化させて、そのポリシリコン膜上に酸化シリコン膜が形成された。
まず、ガラス基板上のポリシリコン膜を、濃度70wt%の硝酸を加熱して生成した蒸気内に導入して、上記ガラス基板上のポリシリコン膜の表面を蒸気に接触させる。この蒸気内に置くのは5〜20秒、長くても60秒以内であった。
次いで、上記ガラス基板上のポリシリコン膜を蒸気内から、濃度70wt%の硝酸から加熱し濃度68wt%共沸状態の硝酸溶液内に移して浸漬する。浸漬時間は約10分間とした。なお、ガラス基板であっても、シリコン基板と同様に、その基板の温度は、一旦数℃程度低下し、その後、数分以内に共沸状態近傍の温度に到達する。この液体の温度は、最大でも濃度68wt%の硝酸での共沸点温度120.7℃であるが、その沸点より若干低い温度の115℃〜120℃という、沸騰状態に至る直前の温度を保って反応をさせても良い。
ポリシリコン膜上の酸化シリコン膜を透過型電子顕微鏡(TEM)で断面観察したところ、図3に示すように膜厚約1.3nmの膜が確認された。また、ポリシリコンのグレイン近傍からグレイン境界まで広範囲において極めて膜厚均一性が高いことが分かった。このような大面積のガラス基板上のポリシリコン膜においても、形成された酸化膜の厚さのバラツキは5%以内に抑えられていたことは特筆に値する。本実施形態による酸化膜の膜厚の均一性の良さは、共沸状態近傍の硝酸と蒸気中の硝酸濃度が大面積の基板に対しても極めて一定の濃度が保たれているためと考えられる。
<第3実施形態>
本実施形態では、第1の実施形態の第1処理部510の構成を利用し、高濃度硝酸から発生した蒸気を用いて、シリコン単結晶基板上に酸化シリコン膜を形成する方法を説明する。なお、本実施形態のシリコン単結晶基板は、基板サイズが約40×50mmであり、(100)面、n型基板であって、比抵抗が1〜20Ω・cmである。
予め、表面洗浄および表面の自然形成酸化膜の除去処理を行ったシリコン基板を、濃度98wt%の硝酸を沸騰加熱して生成した蒸気中に配置する。ここで、本実施形態では、その基板を図4に示す所定温度に加熱保持しながらその表面に絶縁膜を形成した。
図4は、基板を100℃、150℃、および200℃の各温度に保持した場合の、酸化(処理)時間(分1/2単位目盛)と形成された酸化膜の膜厚との関係特性図である。酸化時間数分〜数十分で酸化膜厚0.65〜1.45nmが得られていることが分かる。
図5(a)及び図5(b)は、98wt%の硝酸の蒸気中で、シリコン基板を100℃(図5(a))又は200℃(図5(b))で1時間加熱することによって形成した酸化シリコン膜/単結晶シリコン構造体の断面TEM写真である。図5に示すように、100℃では0.7nmの、そして200℃では1.6nmの酸化シリコン膜が形成されていることがわかる。ここで、大変興味深いことに、100℃で形成した0.7nmの酸化シリコン膜/シリコン構造体を三週間空気中に放置しても、酸化シリコン膜の膜厚は変化せず0.7nmのままであった。この結果は、特に薄い酸化シリコン膜が必要である高誘電体膜/シリコン構造体の界面層として、本実施形態の手法が有効であることを示すものである。
本実施形態では、上述の絶縁膜である酸化シリコン膜上にAl電極を形成してMOS構造のデバイスが作製され、その電圧/電流の関係の電気特性が測定された。図6は、その電圧と電流の関係から、1V印加時におけるリーク電流密度と酸化膜厚との関係を示すグラフである。なお、図6では、通常の熱酸化法(900℃、ドライ酸化雰囲気)で形成された酸化シリコン膜の1V印加時におけるリーク電流密度と酸化膜厚との関係が、参照データとして右上部の実線(Thermal SiOライン)で示されている。また、本図中には、絶縁膜上に電極を形成した後、5%水素含有雰囲気中、250℃、1時間のPMA処理を行うことにより、リーク電流密度がさらに改善されていることも示している。
図7は、98wt%の硝酸の蒸気中、シリコンウェーハを100℃で1時間加熱することによって形成した酸化シリコン膜/単結晶シリコン構造体のフーリエ変換赤外吸収(FT−IR)スペクトルである。観測される2本のピークは、Si−O−Si結合の非対称伸縮振動の縦方向光学フォノン(LO)及び横方向光学フォノン(TO)である。これらのフォノンの波数から求めた酸化シリコン膜の原子密度は、2.53×1022/cmである。この値は、熱酸化膜の原子密度である2.28×1022/cmよりも高い。従って、この高い原子密度によって、酸化シリコン膜のバンドギャップが広がり、その結果キャリアーのトンネル確率が小さくなるため、図6に示した低いリーク電流が得られると考えられる。
図8(a)及び図8(b)は、98wt%の硝酸の蒸気中、シリコン基板を100℃(図8(a))又は200℃(図8(b))で1時間加熱することによって形成した酸化シリコン膜/単結晶シリコン構造体のSi 2pエネルギー領域のX線光電子スペクトル(XPS)である。図8に示すように、シリコン基板に由来するSiと二酸化シリコンに由来するSi4+の間に、サブオキサイドのピークSi、Si2+、及びSi3+が観測される。これらのピークは、シリコン原子に酸素原子がそれぞれ1、2、及び3個結合したものに基づくものである。これらの強度から求めたサブオキサイド全体の濃度は、100℃で形成した酸化シリコン膜では3.0×1014/cm、200℃で形成した酸化シリコン膜では4.8×1014/cmであった。これらの濃度は、熱酸化膜のサブオキサイドの濃度である6.4×1014/cmよりも低い。この低いサブオキサイドの濃度も、酸化シリコン膜の高い原子密度のひとつの原因と考えられる。
図9は、98wt%の硝酸の蒸気中、シリコンウェーハを100℃で1時間加熱することによって形成した酸化シリコン膜上にAl電極を形成した<Al/酸化シリコン/単結晶シリコン>MOSダイオードの電気容量/電流の関係(C−V特性図)を表している。C−V特性図は、蓄積および空乏状態の理想的な特性を示しており、界面準位によるピークや遅い準位によるヒステレシスが存在しない。これは、硝酸蒸気によって良好な電気特性を持つ酸化シリコン膜が形成されていることを示している。
加えて、上述の図6から、本実施形態において得られた膜厚0.65〜1.45nmのすべての絶縁膜は、膜厚の増加でリーク電流密度の性能が漸次改善される熱酸化法で形成された酸化シリコン膜に比べ、リーク電流密度の性能が格段に優れており、膜質としても高密度、高絶縁性であることが認められる。とりわけ、膜厚1nm未満の極薄膜において低いリーク電流密度が得られていることから、界面を含む近傍での界面準位が少なく、界面特性の極めて良いことが推察される。
さらに、本実施形態では、硝酸濃度が98wt%の硝酸から発生した蒸気を用いていたが、その濃度が60wt%以上99.9wt%以下であれば、本実施形態の効果の少なくとも一部の効果を奏し得る。特に、硝酸蒸気を生成するための硝酸濃度が95wt%以上99.9wt%以下であれば、本実施形態と同様の効果が奏される。そして、その最も好ましい範囲は、硝酸濃度が98wt%以上99.9wt%以下である。なお、硝酸濃度が98wt%の硝酸から発生する蒸気の硝酸濃度は、約99.7wt%である。
これまでに述べたとおり、上述の各実施形態によれば、低リーク電流密度特性や均一な膜厚を持つ高品質の絶縁膜を、低温かつ短時間で半導体の表面上に形成することができることがわかる。なお、酸化膜の膜厚が0.5以上1.9nm以下となるように形成されることにより、本実施形態の効果の少なくとも一部の効果が奏され得る。
<第4実施形態>
本実施形態では、上述の第1実施形態の変形例1において製造される絶縁膜を太陽電池に応用した例を以下に説明する。すなわち、第1実施形態における第1処理部510内の硝酸蒸気の温度を室温(25℃)に設定した。また、第1実施形態における第2処理部520内の浸漬用の硝酸溶液として、濃度が70wt%であって室温(25℃)の硝酸(水溶液)が用いられた。
図10は、本実施形態の太陽電池100の主たる部分の断面構造である。本実施形態の太陽電池100の製造工程は次のとおりである。まず、p型の多結晶シリコン基板10(基板サイズ:6インチ角、比抵抗:2〜10Ω・cm)に対してn型拡散層20が公知の手法を用いて形成されることにより、多結晶シリコン基板10内にpn接合が形成される。次に、第1の実施形態と同様に、そのn型拡散層20の表面上に絶縁膜である酸化シリコン膜30が形成される。具体的には、まず、3枚のpn接合が形成された多結晶シリコン基板10を用意し、フッ素系樹脂の容器内で濃度68wt%の硝酸(水溶液)を沸騰まで加熱して蒸気を発生させた後、それらの多結晶シリコン基板10をその蒸気雰囲気内20秒間に導入することにより、n型拡散層20の表面を蒸気に接触させる。
その後、前述の蒸気内から速やかに、濃度40wt%、68wt%、又は98wt%の3種類の加熱した硝酸溶液内にそれぞれ1枚ずつ移して浸漬する。浸漬時間はいずれも約3分間とした。また、いずれの多結晶シリコン基板10についても、形成された酸化シリコン膜30の膜厚は、約1nmであった。
その後、上述の酸化シリコン膜30上に、表面電極40として銀電極が形成される。加えて、多結晶シリコン基板10の裏面側に、裏面電極50としてアルミニウム電極が形成される。なお、その後の公知の太陽電池の製造工程において行われる加熱処理により、薄膜である酸化シリコン膜30上の表面電極40が、直接n型拡散層20と接触することになる。
上述のように形成された3つの太陽電池100について、擬似太陽光(AM1.5 100mW/cm)の照射下においてそれぞれ電流−電圧曲線が観測された。
図11は、本実施形態における3種類の多結晶シリコン太陽電池の電流−電圧特性を示すグラフである。図11に示すように、濃度が40wt%の硝酸溶液を用いて形成した酸化シリコン膜30を備える太陽電池の場合、変換効率が良くなかった。これは、形成された酸化膜の界面準位が多く、原子密度が低く、酸化シリコン膜を流れるリーク電流密度が高く、膜質が悪いためと考えられる。他方、濃度が68wt%または98wt%(図中の一点鎖線)の硝酸溶液を用いて形成した酸化シリコン膜30を備える太陽電池の場合は、変換効率が向上した。これは、形成された酸化膜の界面準位密度が低く、原子密度が高く、良好な膜質の膜が形成されたためでると考えられる。なお、参考のために、酸化シリコン膜が形成されていない太陽電池についても、図中、破線(Without passivationとして記載)で示している。
この結果から、太陽電池100の変換効率が、絶縁膜によるシリコン基板表面の界面制御性や応力低減などによって顕著に影響されることがわかる。そして、濃度が68wt%以上の硝酸を用いて形成する酸化シリコン膜30の膜質やその界面準位の状況が良好であることも、シリコン太陽電池の変換効率向上に大きく寄与したと結論できる。
<第5実施形態>
また、本実施形態では、上述の第3実施形態において製造される絶縁膜を用いた他の例を以下に説明する。
本実施形態で用いられた基板は、基板サイズが6インチの単結晶ウェーハであり、(100)面又は(111)面、p型であって、比抵抗が1〜20Ω・cmである。本実施形態では、前述の基板を98%の硝酸溶液を沸騰させて生成した蒸気中に5分間曝露させることにより測定対象となる基板(以下、単に「測定基板」という。)を形成した。その後、反射マイクロ波光導電減衰法(μ−PCV; microwave detection of the photo−conductive decay)によるライフタイムの測定により、測定基板における表面再結合速度が測定された。なお、ライフタイムは太陽電池特性、特に光起電力と直接的な関係があり、ライフタイムが長いほど光起電力が大きくなる。また、比較例として、前述の蒸気に曝露することなく、単に表面に濃度1%のフッ酸水溶液(HF)に浸漬しただけの単結晶シリコン基板(以下、単に「比較用基板」という。)を採用した。
ライフタイム測定結果を図12A,図12Bに示す。図12Aは、(100)面の単結晶シリコン基板の結果であり、図12Bは(111)面の単結晶シリコン基板の結果である。なお、いずれの図面についても、丸印は測定基板の結果を示し、正方形印は比較用基板の結果を示している。図12A及び図12Bに示すように、結晶方位にかかわらず、測定基板のライフタイムの時間経過による低減が見られないのに対し、比較用基板のライフタイムは、たとえ当初の値が良好であっても、時間の経過とともに短くなることが分かる。特に、4日後以降では、その差が非常に大きくなることが分かった。この結果は、比較用基板の場合は、空気中に放置することによって自然酸化が進行しライフタイムは徐々に小さくなるが、測定基板の場合は、シリコン基板表面がより効果的にパッシベーションされているためにライフタイムが持続することを示している。従って、硝酸蒸気に曝露するだけの処理によっても、酸化シリコン膜を用いた太陽電池の変換効率の向上が可能となることが分かる。
<その他の実施形態>
ところで、上述の各実施形態では、代表的に、半導体の「表面」上に絶縁膜を形成しているが、半導体の「裏面」上に上述の各実施形態の絶縁膜を形成することも、好適な態様である。例えば、シリコン基板の裏面側に上述の各実施形態の絶縁膜を形成することにより、裏面側の再結合が抑制されることになる。その結果、太陽電池の変換効率の向上にも大きく貢献するといえる。従って、半導体の「表面」上にのみ、半導体の「裏面」上のみ、あるいは、半導体の「表面」上及び「裏面」上に上述の各実施形態の絶縁膜を形成することも、好適な態様である。
また、上述の各実施形態では、高濃度硝酸(水溶液)を用いた各例で述べたが、これに代えて、過塩素酸、硫酸、オゾン溶解水、過酸化水素水、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、硫酸と過酸化水素水との混合溶液、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液、硫酸と硝酸との混合溶液および王水の群から選ばれた少なくとも1つの高濃度の酸化性溶液(薬液)あるいはその蒸気に被処理用半導体を接触させる処理の場合にも、いずれも上記高濃度硝酸を用いる場合と同様に、高性能、高品質の酸化膜を得ることが可能である。
また、上述の各実施形態では、半導体として単結晶シリコン又は多結晶シリコンが採用されているが、対象となる半導体はこれらに限定されない。その半導体が、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化シリコン、およびシリコン・ゲルマニウムから選ばれる少なくとも1つであれば、上述の各実施形態の少なくとも一部の効果が奏され得る。
また、上述の酸化シリコン膜上に、CVD法などで厚いシリコン酸化膜(二酸化シリコン膜)、窒化シリコン膜や酸化アルミニウム膜等の絶縁膜を反射防止膜として形成することも有効である。
なお、通常の熱酸化法で形成する酸化シリコン膜では、膜厚が1nm程度の極薄膜の場合、リーク電流や界面準位が大きく、均一に形成することが難しくて実用に耐えない。しかし、上述の各実施形態で得られた酸化シリコン膜は、膜厚が1nm程度の極薄膜でも、リーク電流密度及び界面準位がそれぞれ非常に低レベルで、均一に形成できる。さらに、このような極薄の酸化シリコン膜は、必要に応じて、その上に比較的厚い絶縁膜を形成した積層構造の複合膜とする場合の下層膜として用いた場合、とりわけ、より実用的で良好な下地絶縁膜として機能することになる。
上述の各実施形態で得られる酸化シリコン膜は、上述の実施形態で示した太陽電池のみならず、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(TFT)を形成する場合やMOSトランジスタあるいはそれを用いる大規模集積回路(LSI)のためのゲート絶縁膜に用いることができる。その他の例としては、上述の酸化シリコン膜上に高誘電体膜、例えば、ハフニウムオキサイド、酸化アルミニウム等を積層した複合膜は、半導体デバイスに利用できる。その場合は、高誘電体膜のみを用いる場合に比べて、半導体デバイス特性の性能向上(リーク電流の低減、界面準位の低減等による移動度の向上など)が実現される。前述の高誘電体膜の下に形成する酸化シリコン膜は、例えば1nmまたはそれ以下の極薄膜であっても充分に使用できる。
なお、その他の好適な積層膜としては、通常のプロセスで形成される、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸窒化シリコン(シリコンオキシナイトライド)膜、あるいは酸化アルミニウム膜や酸化チタン膜を含む高誘電体膜が適用しうる。
また、太陽電池を形成するため、薄膜トランジスタ(TFT)を形成するため、あるいはMOSトランジスタを形成するための被処理用基板には、単結晶シリコン基板のみならず、ガラス基板上やPETなどのポリマー基板上に多結晶(微結晶を含む)シリコンあるいは非晶質シリコンを形成した基板も含まれる。
また、上述の基板は平面形状に限られることなく、3次元形状や球状の凹凸や曲面を持つ基板であって、その凹凸や曲面の領域をトランジスタのチャンネルに利用したものでも適用できる。上述の各実施形態によれば、酸化シリコン膜などの絶縁膜をその凹凸や曲面に低温で均一に形成することができる。このため、上述の各実施形態は、FIN形などの立体構造MOSトランジスタにも適用可能である。また、上述の各実施形態を適用するMOSトランジスタは、1/fノイズの極めて小さいものであるため、各種アナログ回路やセンサー回路に適している。また、太陽電池用の球状シリコンの表面に本技術を用いることもできる。
さらに、上述の各実施形態における各工程は、酸化シリコン膜などの絶縁膜を用いる大規模集積回路(LSI)、例えば、フラッシュメモリ等のメモリの容量絶縁膜を製造する工程などにも適用可能である。上述の各実施形態における各工程は、ガラス基板上やPETなどの基板上の微結晶を含む多結晶シリコン、非晶質シリコンの被膜によって形成される薄膜トランジスタ(TFT)、あるいは絶縁基板上の多結晶シリコン層(SOI)を用いてMOSキャパシタを形成する場合、さらにはそれによる大規模集積回路(LSI)や電荷結合デバイス(CCD)などでのゲート絶縁膜や層間絶縁膜などにも適用可能である。
また、上述の各実施形態の酸化シリコン膜、あるいはその酸化シリコン膜上に窒化シリコン含有膜を介在させた膜は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)のゲート絶縁膜として利用する場合、界面準位密度の低い高性能な絶縁膜となる。従って、この絶縁膜は、例えば大規模集積回路(LSI)や電荷結合デバイス(CCD)などで、多結晶シリコン電極材料などを配線に用いて形成する多層配線構造の層間絶縁膜、あるいはフラッシュメモリ等のメモリの容量絶縁膜として用いることができるため、太陽電池のみならず、それらの分野での利用も十分に活用され得る。
また、ポリエチレンテレフタラート(PET)などのポリマー基板やガラス基板上に形成された多結晶シリコンやアモルファスシリコンの表面に酸化シリコン膜を形成する場合、PMA処理を含めても、200℃程度あるいはそれ以下の温度で全工程の制御及び管理を行うことが要求される。従って、上述の各実施形態の工程は、PMA処理が、実質的に100℃〜250℃の範囲が利用できるところにも大きな意義がある。
上述の各実施形態の開示は、それらの実施形態の説明のために記載したものであって、本発明を限定するために記載したものではない。加えて、各実施形態の他の組合せを含む本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明の太陽電池の製造方法、太陽電池の製造装置、及び太陽電池は、その太陽電池の高い変換効率から、エネルギーの有効利用を目指した各種の産業分野において広く利用され得る。
10 シリコン基板(p型)
20 n型拡散層
30 絶縁膜(酸化シリコン膜)
40 表面電極
50 裏面電極
100 太陽電池
500 絶縁膜の製造装置
510 第1処理部
512,522 フッ素系樹脂の容器
514,524 硝酸溶液
516 硝酸蒸気
520 第2処理部

Claims (5)

  1. 半導体を、室温以上120℃以下の範囲の硝酸から生成した硝酸蒸気に接触させた後、濃度が60wt%以上99.9wt%以下の硝酸溶液に接触させる工程をさらに含むことにより、前記半導体の表面上及び/又は裏面上に絶縁膜を形成する、
    太陽電池の製造方法。
  2. 前記絶縁膜の厚さが、0.5nm以上1.9nm以下である、
    請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記半導体が、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化シリコン、シリコン・ゲルマニウム、および化合物半導体の群から選ばれる少なくとも1つである
    請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 半導体を、室温以上120℃以下の範囲の硝酸から生成した硝酸蒸気に接触させた後、濃度が60wt%以上99.9w%以下の硝酸溶液に接触させることにより、前記半導体の表面上及び/又は裏面上に絶縁膜を形成する処理部を備える、
    太陽電池の製造装置。
  5. 半導体を、室温以上120℃以下の範囲の硝酸から生成した硝酸蒸気に接触させた後、濃度が60wt%以上99.9w%以下の硝酸溶液に接触させることにより前記半導体の表面上及び/又は裏面上に形成された絶縁膜を備える、
    太陽電池。
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