JP5657393B2 - 炭素基板または金属基板上でのカーボンナノチューブの成長 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、カーボンナノチューブベースの複合材料の製造に関する。さらに詳しくは、化学気相成長法(CVD)による炭素基板または金属基板上におけるカーボンナノチューブの成長に関する。
〔背景技術〕
カーボンナノチューブは、ナノスケールにおいて優れた機械特性、電気特性および熱特性を示す。カーボンナノチューブの構造、寸法および形状因子(長さと径の比が高い)が独特であることから、ナノチューブは実用性が極めて高いということがわかっている。伝達傾向が低く、最大電流が大きいなどの特性により、集積回路における導電性パスの代わりとしてカーボンナノチューブを使用することができる。これまでの研究の結果、これらのナノ構造が極めて高い抗張力を示すこと、およびナノ構造の電気的挙動が、その構造によって半導性から金属性まで様々に変化し得ることが分かっている。この導電率に加え、極めて高い熱伝導率も示すため、ナノ構造を複合材料に組み込むという考えはすぐに現れてきた。
現在製造されている複合材料の特性は、多くの用途において十分なものであるようだが、機械特性だけでなく熱伝導性および導電性を高めることによって、特に航空機胴体、ディスクブレーキへの使用などに、カーボンナノチューブの用途の範囲を広げることができる。
炭素繊維ベースの複合材料の成長が好ましいとされる現状では、ナノスケールにおいて現れるカーボンナノチューブの特性をマクロスケールにおいて得るという解決策が本当の進歩であると言える。しかし、複合材料の従来のフィラーとしてカーボンナノチューブを使用する場合、カーボンナノチューブフィラーが用いられた複合材料において得られる導電性は十分であるが、機械性能および熱性能については議論の余地がある。カーボンナノチューブを複合材料に組み込む効果を高め、最終的には結果得られた材料の特性を向上させるために、いくつかの方法が考えられてきた。主な方法のうちの2つを以下に記す。
−材料の基質(例えばポリマー)内にカーボンナノチューブを整列すること
−材料の既存の補強剤(例えば繊維ガラス、アルミナ繊維、炭素繊維など)にカーボンナノチューブを組み込むこと、
が実際に可能である。
したがって、カーボンナノチューブは、配列された状態、または配列されていない状態で補強剤または基質系に組み込んでもよく、理想的には補強繊維と凝集する必要がある。
炭素繊維上でのナノチューブの直接的な成長について検討されてきた。繊維上で得られるカーボンナノチューブは、配列されていない可能性がある。
他の方法は、カーボンナノチューブが、所定の成長方法を使用したときに(シリコン、水晶または他の材料の)平面基板上にカーボンナノチューブが既に存在するように、カーボンナノチューブを繊維の軸に対して垂直になるように製造する方法である。カーボンナノチューブを繊維の軸に対して垂直に配向するというこの形態は、繊維織物によって形成された補強剤と周りのポリマーマトリクスとの接触領域を広げ、熱機械特性の承継を促し、材料の熱伝導性を高める可能性がある。この方法は、マクロスケールにおいて上記特性の承継を可能にするこのタイプの材料をもたらし得るとともに、産業スケールにおいて連続的または半連続的に利用可能であるという点において、明らかに重要である。
如何なるタイプ(平面、繊維、発泡体、粒子)の炭素基板上においてもカーボンナノチューブを成長させるという課題が知られている。今日までに得られた結果によれば、炭素面上において成長したカーボンナノチューブは短く絡まっていて極めて低密度であり、水晶またはシリカタイプの基板上で得られる高密度で配列された「カーペット」とは比べものにならないことが示されている。ある研究では、成長が見られないとさえ記載されている。これらの成長の問題は、炭素基板以外の他の材料、特に金属(ステンレス鋼、パラジウム、金など)においても見られる。
一般的に、化学気相成長法(CVD)を用いて、炭素繊維などの炭素基板上での成長を実現することができる。
使用するCVD成長法は、加熱炉において金属粒子(以下「触媒粒子」とする)を用いて炭素を含有する気体を分解する方法に基づいている。主に2つのタイプの方法に分けられる。すなわち、
カーボンナノチューブを実際に成長させる前に粒子を生成する予備含浸法であって、好適な金属塩の溶液に浸すことによって含浸した後、カーボンナノチューブを成長させるために、炭素を含有する気体を注入する方法と、
炭素源である有機溶媒中に有機金属化合物を溶解した溶液を加熱炉に注入して蒸発させる方法とである。
ある研究では、繊維に表面処理を施し、この繊維表面上でのカーボンナノチューブの成長を促進する方法が提案されている。これらの方法のいくつかは、(密度、長さなどの観点において)チューブの成長を向上させたが、その結果は、炭素基板または金属基板以外の基板上で得られた結果を依然としてはるかに下回っている。
W. Z. Li ら (Chem. Phys. Lett., vol. 335, pages 141-149 (2001))は、ステンレス鋼膜(Fe:Cr:Ni=70:19:11)のスパッタリングによって被覆されたグラファイトの平面基板上について研究を行っている。この方法では、アニーリング後に、グラファイト膜の表面に堆積された膜の厚みによって変化する粒径をもつステンレス鋼粒子が形成された。窒素中において、希釈されたアセチレンを用いて660℃の温度にて一時間、カーボンナノチューブを成長させた。40nmの粒径の走査電子顕微鏡(SEM)像には、カーボンナノチューブが、あまり密度が高くない状態で、基板面に対して水平に配列されずに成長している様子が示されている。ナノチューブは、球状の粒子上においてのみ形成され、合体したランダム形状の粒子上において形成されないように見える。
同じ条件下において、Fe/Ni合金粒子上ではカーボンナノチューブが成長し、FeまたはNiの純金属粒子上では成長しないことから、グラファイト上のFe/Ni合金の結果は、FeまたはNiのみの場合よりも良好であると考えられる。
(如何なるタイプの)炭素繊維上においてカーボンナノチューブを成長させることに関する今日までの研究には、CVD技術を用いた研究によって結論が出ているものが殆ど存在しない。殆どのプロトコールが、湿式処理および還元を介してCVDによる堆積の前に繊維を含浸させることからなる。
遷移金属塩(鉄、ニッケル、コバルト、またはそれらの混合物)の(水または有機)溶液に繊維を浸すことによって含浸を行う。そして、還元性雰囲気下にて繊維を加熱し、触媒粒子を形成させる。次いで、炭素を含有する気体が流入される加熱炉において加熱することによって、カーボンナノチューブを成長させる。その結果、炭素繊維の周りにカーボンナノチューブが形成された(数マイクロメートルの)薄い鞘上の形態が得られる。このカーボンナノチューブは、あまり高密度ではなく、炭素繊維の周りに規則正しく配列されておらず、炭素粒子(合成反応の副産物)の中にはカーボンナノチューブの周りに凝集しているものもある。
含浸を使用しない研究には、結論が出ていない。特許文献FR−2 841 233を挙げることができる。この文献では、あまり高密度ではなく、長さが短く、配向されていない、炭素繊維上でのナノチューブの成長について示しているが、一方、同じ成長条件にて、水晶またはシリコン基板上では高密度で配列されたナノチューブが得られる。文献に記載された炭素繊維の処理は、最も多くが酸化処理であり、主に種々の雰囲気下における化学処理(酸、過酸化水素)、およびプラズマ処理(コロナなど)からなる。繊維表面を官能基化して繊維−基質の界面を向上させる、あるいは、この表面へナノチューブまたは化学官能基が固着するように促すという他のタイプの処理が多くの文献に記載されている。繰り返しになるが、上記技術は、一般に、化学的または物理化学的な性質(プラズマ蒸着と化学蒸着との組合せ(例えばシルセスキオキサンなど))であるか、あるいはガンマ線照射に関するものである。
この系の副層の堆積を行う最も一般的な表面処理方法は、触媒粒子の前駆体である有機ケイ素、および金属塩の溶液に浸すステップからなる。酸を槽に加えることによって、この前駆体を加水分解する。そして、主にシリカ(SiO)からなる前駆体である金属塩を含んでいる粗い膜が繊維表面上に形成される。一旦乾燥させ、還元性雰囲気下(数パーセントの水素を加えた不活性気体)において、上記のように被覆された繊維を高温(典型的には800℃)にし、金属塩を還元して触媒粒子にする。FR−2 844 510に記載されているように、生じたSiO膜は、後の段階でのカーボンナノチューブの成長のための拡散障壁、および触媒粒子のためのアンカー部位として機能する(予備含浸技術(pre-impregnation techniques))。一般に、テトラエチルオルトケイ酸塩(TEOS)または2(4−クロロスルホニルフェニル)エチルトリクロロシランなどの化合物が使用される。ある研究では、この方法によってナノチューブの固着を優れたものにすることができた。有機ケイ素に基づく処理後の繊維表面の状態は依然として粗いままであるが、すでに亀裂の入った状態でマイクロメートルの厚みを得ている。この表面もあまり接着性が高くないが、得られたナノチューブが、最大で数マイクロメートルの長さの絡まったチューブの連続層を形成する。
特許文献US−11/523731では、カーボンナノチューブを成長させる前に、炭化ケイ素(SiC)のマイクロメートルオーダーの堆積を繊維に適用する。これは、繊維をポリマーの前駆体によって覆うことを含み、その後、ポリマーの前駆体を200℃にて重合し、1000℃にて1時間、熱分解する。この処理により、数マイクロメートルの厚みのSiCの膜を形成することができる。第二ステップにおいて、これらの被膜上においてカーボンナノチューブを成長させる。観察される成長は高密度で放射状である。しかし、これらSiC層の厚みは、形成された合成物の機械特性の問題を招く可能性がある。
国際出願第PCT/FR05/00201公報では、炭化水素中でメタロセンなどの有機金属の前駆体溶液を使用して、エアロゾルによって支援されるCVDの堆積による炭素繊維上でのカーボンナノチューブの成長の実現可能性について説明している。種々の表面処理、特にナノメートルの層のSiO、SiO、SiCの使用が示唆されている。1100℃にて市販のSiOを堆積させる段階を含んでいる、SiOの使用方法のみを詳述する。しかし、これらの処理の第二ステップ中のカーボンナノチューブの成長は、散発的で遅い。示された結果は、依然として、酸化物基板(例えばAl繊維)において得られる密度をはるかに下回るままであった。ナノチューブの一般的な配向は垂直であるが、上記方法では、配向されているか、または繊維の軸に対して垂直であるものは全くない。
一般に、上述した研究から、以下の点が明らかになっている。
−炭素基板上にカーボンナノチューブを成長させるのは困難である。
−得られるカーボンナノチューブの密度は概ね低く、さらに言えば極めて低く、簡単な方法(例えば合成パラメータ)を用いても顕著な改善は見られない。
−得られるカーボンナノチューブの長さは短いことが多く、制御が困難で成長速度が遅い。
−ナノチューブの形態は、(特に湾曲に関して)数々の欠点を提示している。
−カーボンナノチューブの配列はランダムであるか、または特定の配向に向かう傾向があり、実質的に配列したカーボンナノチューブの成長を得ることができない。
近年の研究において、繊維を前処理しなかった場合、これらの繊維上でカーボンナノチューブを成長させることが困難であると示されている。特に堆積法とは明らかに異なる処理方法を使用する際に、表面の前処理は、カーボンナノチューブの成長ステップとは別の前段階を構成する。困難ではあるが、このような前処理により、著しい成長の改善がもたらされる。
上記の処理または前処理へ適合するようにしても、上記研究によれば、密度、配列または長さの観点では、水晶などの基板上にて得られるカーボンナノチューブの成長と同等のものを得ることはできない。
本発明は、炭素または金属以外の基板上での成長と同程度に高密度で配列されるように、炭素繊維上、炭素基板上、または金属基板上にてカーボンナノチューブを成長させることによって上記状況を改善する。
特に、本発明により、炭素繊維上、およびより広くは、従来技術ではカーボンナノチューブの成長が困難、または不可能であったあらゆる炭素基板または金属基板上にて、整然として高密度で配列されたカーボンナノチューブを得ることができる。
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、反応器内で基板上にてカーボンナノチューブを作製する方法を提案する。特に、本方法を、単一の装置および同じ装置において好適に実施することができる。
本発明に係る方法は、2つの連続した段階を順次実施することによって生じる単一ステップを含んでいる。
−例えばセラミックの前駆体を含んでいる、噴霧される第一の液体を反応器に注入し、続いて熱分解させることによって、基板上にてセラミックの副層を形成させる第一の段階、および
−例えばカーボンナノチューブのための炭素の前駆体を含んでいる、噴霧される第二の液体と、好適には、カーボンナノチューブを成長させる触媒となる金属の前駆体とを上記反応器に注入し、続いて熱分解させることによって、上記副層上にカーボンナノチューブを成長させる第二の段階。
本発明は、多くの基板、特に炭素基板または金属基板に適用できる。
基板は、本体における被堆積面に概ね対応する。本体自体は、(表面を除き)被堆積面の組成物から変更され、かつ異なる組成物を有していてもよいし、(表面を除き)被堆積面の組成物と単に類似する組成物を有していてもよい。
「炭素」基板とは、本質的に炭素骨格からなる基板を意味すると理解される。この炭素基板は、例えば、同素形の炭素(グラファイト(例えばグラフィーム)、ダイアモンドなど)、カーボンナノチューブ、ナノコラム、ナノホーン、炭素発泡体、ガラス状炭素、炭素繊維などの非晶形のフラーレンなどであってもよい。上記炭素基板の中でも、本発明の実施には炭素繊維が好適である。
本発明において、「金属」基板とは、金属、特にパラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、金(Au)、クロム(Cr)、およびマンガン(Mn)からなる基板、または、ステンレス鋼やFe−Niなどの金属合金からなる基板を意味すると理解される。上記金属基板の中でも、本発明の実施には316Lグレードとして知られる組成物などのステンレス鋼が好適である。
一般的に、化学気相成長(CVD)の反応器において上記処理を実施する。この反応器は、典型的には高温への耐熱性と、減圧に対する耐圧性を有する密封容器である。内部は、一般的に水晶またはステンレス鋼に被覆されている。
熱分解によって、セラミック副層を形成する第一の液体(以下Aとする。)に含まれている前駆体、およびカーボンナノチューブを形成する第二の液体(以下Bとする。)に含まれている前駆体を化学分解することができる。前駆体を確実に分解することができる温度にて熱分解を実施することが好ましい。典型的には、20mbar〜100mbarの圧力、および200〜1100℃の温度において熱分解を実施する。
本発明において、「セラミックの前駆体」とは、熱分解によって分解されたときにセラミックを形成する化合物を指す。これらのセラミックの中で好適なものは、SiO、Al、ZrOおよびTiOなどの酸化物セラミック、ならびにSiCや、SiCN、SiON、SiOCNなどの非酸化物である。
特筆すべきセラミックの前駆体は、Si(OEt)(TEOS)、(iPrO)Al、(BuO)Zr、(BuO)Sn、HMDS(ヘキサメチルジシレン)、4−DMAS(テトラキス(ジメチルアミノ)シラン)などである。
溶液Aは、主に、セラミックの前駆体を溶解または縣濁させる溶媒を含んでいる。この溶媒は主に、周囲温度および周囲圧力において液状である有機溶媒であり、例えばベンゼンおよびその誘導体(トルエンおよびキシレンなど)、またはアルカン(シクロヘキサン、ヘキサンまたはヘプタンなど)の炭化水素である。好適には、セラミックの前駆体と著しく反応しない溶媒を選択する。前駆体は市販されており、流通上の理由により前駆体を溶媒に習慣的に溶解させたものを、例えば本発明の溶媒として可能であれば使用することが好ましい。
カーボンナノチューブの前駆体は、主に炭素源および金属触媒源の混合物である。炭素源として、例えばベンゼンおよびその誘導体(トルエンおよびキシレンなど)、またはアルカン(シクロヘキサン、ヘキサンまたはヘプタン)という、周囲温度および周囲圧力において液状である炭化水素を特に使用することができる。さらに、この炭化水素の液体が、1つの炭化水素、または選択された割合の複数の炭化水素の混合物を含んでいてもよいことに留意すべきである。一般に、炭素源は液体Bの溶媒としての役割も果たす。
触媒は、遷移金属(Fe、Co、TiまたはNi)、または貴金属(Pd、Ru、Pt)などの金属を含んでいることが好ましい。金属は、ナノ粒子の形状、または有機金属化合物の形状をとり得る。触媒がナノ粒子の形状をとる場合、触媒は主に、炭素源におけるコロイド縣濁液中に存在する。有機金属触媒としては、フェロセン、ニッケロセン、コバルトセン、およびルテノセンなどのメタロセン、または特に鉄やニッケルなどからなるフタロシアニンが挙げられる。触媒は、硝酸エステル、酢酸塩、アセチルアセトネートなどの金属塩から選択されてもよい。当然のことながら、溶液は、液化炭化水素または液化炭化水素の混合物に溶解した、有機金属固体化合物または固体化合物の混合物からなる。好適には、固体の生成物は、上記液体に溶解するものであることを理解されたい。
液体Bは、カーボンナノチューブの成長を促進する化合物(チオフェンまたは希土類の前駆体(例えばY、La、Ce)など)を1つ以上さらに含んでいてもよい。
カーボンナノチューブをドープする、N(窒素)や、P(リン)、B(ホウ素)などのヘテロ原子を含むように液体Bの成分を選択することができる。1つ以上のヘテロ原子を含む液体Bに化合物を加えることもできる。一般に、ヘテロ原子は、適宜選択された溶媒中に存在し得る。したがって、窒素を用いてドープされたカーボンナノチューブを得るためにベンジルアミンまたはアセトニトリルを用いることができ、リンによるドーピングのためにジフェニルホスフィンを使用することができ、ホウ素によるドーピングのためのボラン、ボラジンを使用することができる。
ある用途において、セラミックの副層に導電性を付与するために、形成中にセラミックの副層をドープしてもよい。
「噴霧」という用語は、細かく分割された液体粒子(液滴など)の形成をも意味すると理解される。細かく分割された液体粒子(液滴など)の大きさは、数十分の1ミクロン〜数百ミクロン、好適には0.1〜300ミクロンである。
概ね毎秒0.9〜1200という多数のパルスにて動作可能な注入器を用いて、液体AおよびBを噴霧してもよい。各パルスにおいて、ある容積の液体を注入する。この容積は、ニードルバルブを開放する期間(概ね0.5〜12ms)、および使用する液体によって変化する。
注入システムによって形成された細かく分割された粒子(液滴など)を、反応槽に注入する前に、蒸発装置において蒸発させることができる。実際のところ、反応器への注入の前に、噴霧される液体を蒸発させることが極めて好ましい。蒸発を行うために、噴霧される液体を最初に蒸発器に注入することもできる。蒸発器は、例えば加熱装置および/または減圧装置からなる。
好適には、キャリヤガスを用いて、噴霧される液体または次に噴霧される液体を反応器に注入する。このようにして、液体AおよびキャリヤガスからなるエアロゾルAを、液体BおよびキャリヤガスからなるエアロゾルBと区別し、それらの圧力および流速を個別に制御することができる。
キャリヤガスに関しては、周囲温度および周囲圧力にて気体である1つ以上の化合物を使用することができる。このタイプの気体は、特に不活性ガスAr(アルゴン)、He(ヘリウム)、N(窒素)、もしくはH(水素)、またはそれらの混合物である。一実施形態では、キャリヤガスは典型的にはアルゴン、またはアルゴンおよび水素の混合物である。いずれかの段階における窒素Nおよび/またはその誘導体(NH、Nなど)などのヘテロ原子からなるキャリヤガスの使用は、セラミックまたはカーボンナノチューブをドープするために好適である。
噴霧される液体を連続的または間欠的に注入してもよい。間欠的に注入することが推奨される。間欠的な注入を以下ではパルス注入と称する。各パルスは、既定量の液体またはエアロゾルのシステムへの注入に対応する。パルスの周波数は、良好な条件下にて所望のタイプの被膜を得るために、典型的に、2〜50Hzである。
ユーザが立てた予測に基づいて第一の段階および第二の段階のための、実験条件の選択肢を決定し、そして適合させてもよい。実際のところ、パラメータ(副層などの基板上に堆積される材料の厚み、カーボンナノチューブの長さ、またはドーピングなど)CVDの堆積の分野の文献におけるデータに基づいて変更される。例えば、第一の段階の持続時間を長くすることによって、より厚いセラミック層が形成される一方、第二の段階の持続時間を長くすることによって、より長いカーボンナノチューブが形成される。
第一の段階は、一般に、200〜1000℃の温度(TEOSの前駆体については700〜1000℃の温度が好ましく、チタンテトライソプロポキシド(すなわちTTiP)については450〜700℃の温度が好ましい。)、および30〜150mbarの圧力において実施される。ある実施例では、TEOSのトルエン溶液を1モル/Lにし、注入速度を1〜10Hz(2〜4Hzが最適である。)にし、バルブ開放期間を1〜3msに固定した場合、堆積/注入時間は典型的に10秒〜10分であり、最適な時間は20秒〜4分である。好適には、副層の厚みがナノメートルサイズになるように第一の段階を実施する。さらに詳しくは、得られる層の厚みが、用いる前駆体のタイプだけでなく、上記パラメータおよび堆積時間に依存して20〜500nmに変化し得る。走査電子顕微鏡(SEM)または電子線マイクロプローブを用いて、上記厚みを計測および決定することができる。
以下の記載から分かるように、副層は、繊維面に「一致する」ように見える。すなわち、得られた層は、層の成長面の輪郭を採用し、表面の凹凸および不均一を全て均一に被覆する。
第二の段階は、一般に、700〜1100℃の温度、好適には800〜900℃の温度、および200〜1000mbarの圧力にて実施される。第二の段階の持続時間は、カーボンナノチューブの所望の大きさ、および合成反応器の容量に応じて変化する。持続時間は、数分から数時間に変化し得る。図示したように、2.5重量%のフェロセンのトルエン溶液に使用する注入パラメータは、周囲圧力下において、周波数17.7Hz、開放時間0.5ms、炉温850℃、および蒸発温度200℃であってもよい。
特に外気に触れさせずに、同じ反応器内にて第一の段階および第二の段階を連続して実施する。副層を低圧にて堆積させ、その後、第二の段階を実施する前に、成長反応器において実質的に周囲圧力まで圧力を上昇させることが好ましい。
副層の堆積に必要な温度に到達するまで、炉温を上げる。温度の上昇速度は変更され得る。温度の上昇中に試薬が反応器内に存在しないため、このような上昇速度の変更は、形成される最終材料に対して何の影響も及ぼさないからである。炉温が所望の温度に到達すると、反応器内の圧力が所望の値、概ね周囲圧力未満、通常は約50mbarに調整され、第一注入器が作動する。
第一の段階の終わりに、反応器内の圧力を実質的に周囲圧力まで上昇させる。そして、カーボンナノチューブの成長に適した注入パラメータを用いて、第二注入器を作動させる。
反応器の容量およびチューブの所望の長さ、ならびに目標とする特性に応じて、極めて短期間(数分)で処理を停止させるか、またはより長い時間継続させる。
上記処理によって得られるカーボンナノチューブは、高密度のカーペット形状をとり、ナノチューブは、それらの主軸が基板の被堆積面(または特に副層)に対して実質的に垂直になるように配列される。カーボンナノチューブの密度は、Siまたは水晶基板上に見られるものと同等、すなわち約10〜1010ナノチューブ/cmである。この密度は、SEM画像の分析、または使用する基板上の質量増加を測定することによって算出され得る。
得られた合成収量は、十分なものである。形成されたカーボンナノチューブの質量および注入された試薬の質量を単に比較することによって収量が算出される。本発明における実験によって測定された結果は、8〜40%であった。
本発明は、本発明に係る方法の実施により得られる生成物、特に少なくとも1つの、セラミックの副層(例えば第一酸化物層および第二酸化物層など)、およびこの副層上に堆積されたカーボンナノチューブの層を含み、数マイクロメートル〜数ミリメートルの範囲内の厚みの高密度のカーペットを形成する多層構造に関する。
また、本発明は、本発明に係る少なくとも1つのセラミックの副層とカーボンナノチューブの層とを含んでいる構造に覆われる基板に関する。第一タイプの基板は、強化繊維(特に炭素繊維)であってもよい。また、本発明は、本発明に係る方法を使用することによって処理された上記強化繊維を含んでいる、有機、セラミックまたはポリマー基質の複合材料に関する。
第二タイプの基板は、例えばエネルギー保存材料(スーパキャパシタ、燃料電池など)に使用する金属基板であってもよい。また、このような材料は、熱伝導のための熱的接触材料として追加で、または代わりに使用できる特性を有する。
本発明は、上記処理を実施する装置にも関する。この装置は、図15に示された実施形態において説明されている。
上記処理により、極めて高い触媒収率をもつ、カーペット状の配列されたナノチューブを反応器にて生成することができる。さらに、このナノチューブが、熱分解温度に対して抵抗性をもつ全てのタイプの基板上にて成長するように適合させる。上記処理により、セラミック酸化物基板上で得られる密度と同等の密度にて、実質的にいかなるタイプの平面または多孔性/繊維性の基板上において高密度で配列されたカーボンナノチューブを成長させることができる。配列されたカーペット状のカーボンナノチューブが、成長条件に耐えうるいずれかの基板上で容易かつ簡易な方法で得られる。簡単な方法によって、炭素繊維補強剤を含んでいる複合材料にカーボンナノチューブを組み込むことができる。組み込むナノチューブは、高密度で配列され、繊維に接着されているという有利なものである。このようなナノチューブを用いることによって、上記複合材料の機械特性、電気特性および熱特性を向上させることができる。
特に、本発明は、カーボンナノチューブの作製工程における操作ステップを最小化させる。上記工程は、カーボンナノチューブの密度、長さ、秩序性、および配列において大幅に優れた結果をもたらす点だけでなく、特許FR−2 841 233に記載されたような従来のナノチューブの成長に比べてさらなる操作を必要としないという点においても、文献に記載された処理とは異なる。得られるカーボンナノチューブの大きさは、容易に制御することができ、その実施の容易さから、大きいスケールでの生成が可能である。
上記生成収率のおかげで、本発明は、ユーザの皮膚および気道と接触するパウダー状のカーボンナノチューブの量を低減することができる。これらの条件下において、パウダー状のカーボンナノチューブの存在に関するリスクを大幅に低減させることができるので、ユーザは、工程の最終段階において複合材料などの被覆基板を、より安全に操作する。
したがって、本発明は、特に国際公開第2007/136613号パンフレットに記載されたカーボンナノチューブ成長技術を超える利点を有する。国際公開第2007/136613号パンフレットでは、カーボン基板面を覆う触媒上にカーボンナノチューブが堆積され、これらの触媒は、触媒溶液にカーボン基板を含浸させることによって、または電着によって塗布される。上記特許文献では、触媒の副層を形成するための処理に複数のステップを要する。これらのステップは、
−第一技術(例えば上記文献に記載したような電着)に基づき、触媒層を堆積する堆積ステップ、および
−カーボンナノチューブ自体を成長させるために他の技術(例えばCVD)を使用する第二堆積ステップである。
本発明が単一の操作によって同一の成長反応器内にて連続してセラミックの副層およびカーボンナノチューブを堆積させることを提供することから、本発明の利点は明らかである。
〔図面の簡単な説明〕
以下の詳細な説明および添付の図面から、本発明の他の特徴および利点が明らかとなる。
図1は、本発明に係る処理の第一の段階後(副層形成の230秒後)の、堆積されたシリカ副層の画像(SEMイメージング)である。
図2は、カーボンナノチューブに覆われた不織の炭素繊維の画像(SEM)である。カーボンナノチューブはシート状の繊維上に形成されており、カーボンナノチューブの底部に炭素繊維が示されている。
図3は、繊維に沿った狭いカーペットを形成するカーボンナノチューブに覆われた不織炭素繊維の顕微鏡写真である。カーボンナノチューブは、いくつかの領域に分かれて広がっている。この顕微鏡写真は、構成要素であるカーボンナノチューブの密度を示す。
図4は、図3に示された1房の炭素繊維の断面画像(SEM)を表す。繊維は、表面繊維を辿る狭く平行なカーペットを形成するカーボンナノチューブ(NTC)に覆われており、より短いナノチューブが下にある繊維を覆い、下部を構成する。
図5は、処理の第二の段階後の、部分的に露出した炭素繊維の顕微鏡写真である。シリカ副層(SiO)の表面上に見えるカーボンナノチューブ(NTC)が炭素繊維(C)の表面上に均一に堆積されている。
図6は、本発明の処理を受けたパラジウムワイヤ(Pd)の顕微鏡写真であり、(a)は、形成されたカーボンナノチューブNTCの密度を示し、(b)は、基板Pdから引き離されており、カーボンナノチューブ(NTC)を支持する、副層SiOの詳細を表す。
図7は、処理の第一の段階を60秒間のみ受けた、250ナノメートルの厚みのシリカ層に覆われた炭素繊維の顕微鏡写真である。
図8は、処理の第二の段階後の図7の繊維の顕微鏡写真であり、特に高密度で配列されたカーボンナノチューブのカーペットを示す図である。
図9は、処理の第一の段階を23秒間のみ受けた、数ナノメートルの厚みのシリカ層に覆われた炭素繊維の顕微鏡写真である。
図10は、カーボンナノチューブに覆われた図9の繊維の顕微鏡写真である。
図11は、アルミナに覆われたステンレス鋼基板の顕微鏡写真である。
図12は、カーボンナノチューブの成長後の、図11の基板の顕微鏡写真である。
図13は、カーボンナノチューブ成長後の、酸化ジルコニウムに覆われた炭素繊維の顕微鏡写真である。
図14は、気相注入(注入CVD)によってカーボンナノチューブを成長させる前の、同じ気相注入(注入CVD)によって堆積されたSiC層に覆われたシリコン基板の顕微鏡写真である。
図15は、本発明を実施するための装置を概略的に表す図である。
図16は、比較のため、非特許文献Sonoyama et al., Carbon vol. 44, p. 1754 (2006) に記載されたように、ナノチューブ上に触媒として金属を予め堆積させるステップを含む従来技術によって得られたナノチューブを示す図である。
〔実施形態の詳細な説明〕
図15に示すように、処理は、少なくとも1つのタンクT1、少なくとも1つの注入器IN1、蒸発器EV、反応チャンバRC(または反応器)、および排出システムSOという5つの異なる構成要素を有する装置において実施される。この装置は、化学気相成長法CVDおよび特にカーボンナノチューブの成長に適応されている。一般に、処理の第一の段階において、タンクT1の循環路内にて液体Aの溶媒として炭化水素を使用する。炭化水素は蒸発を助けることに役立つ。液体A中のセラミックの前駆体のみが、有機金属化合物として副層の成長に関わる。示された例において、第二タンクT2および第二注入器IN2は、処理の第二の段階において、タンクT2の循環路内にて使用される液体Bのために用いられる。液体Bは炭化水素を含んでおり、この液中に、ナノチューブの成長を促進する触媒としての金属の前駆体(例えば有機金属化合物など)が溶解している。したがって、液体Bは炭素源を構成し、触媒を提供する。
蒸発器および反応器を真空下に置き、キャリヤガスCGを用いてパージする。非酸化物セラミックの前駆体を用いる場合、まず、真空下に装置全体を配置して加熱し、酸素および/または水を可能な限り微量に抑える。
2つの別々のタンクT1およびT2は、液体を含んでいる2つの容器に相当し、一方が副層の堆積に使用され(液体Aを含んでいる容器)、他方がカーボンナノチューブの成長に使用される(液体Bを含んでいる容器)。これらの容器は、一般的に、ステンレス鋼製または水晶製であり、ポリテトラフルオロエチレンなどの耐性のある材料からなる導線によって、2つの注入器の注入口にそれぞれ接続されている。アセンブリ全体は、液体を注入器の方に送る圧力Pを受けるように設計されている。周囲圧力下にて1〜5回、容器の上部、すなわち液体の水面の上方に加圧ガスを注入することによって、圧力を生成する。これらの容器を周囲温度、またはそれより高い温度にしておく。
注入部分は2つの注入器IN1およびIN2を有し、それぞれタンクに接続されており、自動車産業にて注入のために熱機関に使用されるタイプのものである。注入制御ユニットCUは、マイクロプロセッサを備えたシステムによって制御される。環状コネクタは、各注入器を蒸発器EVに接続させる。蒸発器EVは、水循環または冷却ファン、およびキャリヤガスCG注入口を有する。一例として、Qualiflow(登録商標)製のJetpulse(登録商標)注入システム、またはKemstream(登録商標)製のVapbox(登録商標)システムを使用してもよい。
具体的には、上記注入システムをパルスモードにて使用することができ、各動作にて、既定量の液滴を注入する。各注入器は、開放期間および周波数を制御されるニードルバルブを備えている。開放期間は液滴の量を制御し、注入頻度およびパルスの数によって全注入期間を一定にする。
各タンクに含まれる液体は、好適には、備え付けの注入バルブによって蒸発器から分離されており、溶液を加熱することにより液体が副反応を起こしたり、優先的に蒸発したりすることを防止するような構成にするのが好ましい。さらに、容器と反応器とを分離することにより、反応器内で減圧下において堆積を行うことができる。
注入される液滴の量は、液体を含んでいる容器と蒸発器または反応器との圧力差、および注入バルブの開放期間によって制御される。単位時間毎に注入される液体の量(ひいては、流速)は、注入バルブが開く頻度によって制御される。これは経時的に制御され、広範囲に渡って変化し得る。したがって、ユーザは導入の様式だけでなく、前駆体の量も制御することができる。このような実施形態により、堆積されるセラミック層の形態および厚み、ならびにカーボンナノチューブの堆積条件を大幅に制御することができる。
図15の装置により、広範囲の蒸気圧下において液体および前駆体を使用することができる。このため、固体前駆体の濃度が広範囲に渡って変化し得る。特に、高濃度の溶液を使用することができる。
この注入システムは、シクロヘキサンやアルカン(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど)などの種々の液化炭化水素にも適する。さらに、この注入システムによって、酸化物の薄層または非酸化物の薄層を堆積するために、反応器において減圧下にて動作することができる。
蒸発器EVは、反応器RCの上流に配置された加熱金属容器からなる。原理としては、注入システムによって排出された液滴を蒸発させる。反応器RCは、加熱炉FURN内に配置されている。加熱路FURNは、管状であるか、または四角形の断面をもち、温度制御装置によって制御され、1200℃未満の温度にて堆積を行う。
反応チャンバRCの下流にはガス排出ユニットSOがある。ガス排出ユニットSOは、ガス冷却システム、氷の温度にまで冷却させるトラップ、およびアセトン中に配置されたバブラーを備えている。ガス冷却システム、トラップ、およびバブラーはこの順でガス排出ユニットSOに設けられている。あるいは、トラップの代わりにろ過システムまたは液体窒素トラップを有していてもよい。
〔実験結果〕
上記説明と同様に、以下の実験結果の目的は、本発明を例示することにあり、発明の範囲を限定する意図はない。
堆積された副層を観察および測定できるように、副層の堆積のみを行うか、副層を堆積し、その後にナノチューブを成長させるという2つの連続的な段階を組み合わせるかのいずれかの手法を用いて全操作を行う。さらに、全ての実施例において、条件は、第二の段階において予め処理された基板上にナノチューブを成長させるためのものと同一とする。これを実施例1では詳しく説明しているが、それ以降の実施例では繰り返し説明しない。
形態および厚みの観点から、副層の特徴を特定しやすくするために、これらの堆積に使用する基板には、シリコンの対照が常に含まれる。使用する他の基板は、カーボンナノチューブを成長させることが困難な基板である。これらは、ステンレス鋼、炭素繊維およびグラファイト(またはラミネートグラフィックフレークのシートに対応するpapyex(登録商標))、およびパラジウムまたはモリブデンなどの金属である。同じ装置内で順に処理段階を実施する。
〔実施例1:同一のCVD堆積装置内での一回の処理において、テトラエチルオルトシラン(TEOS)のトルエン溶液およびフェロセンのトルエン溶液から得られる、シリカ副層上にて配列されたナノチューブ〕
使用する液化炭化水素は(無水)トルエンであり、シリカ副層の前駆体はテトラエチルオルトシランTEOSである。副層の堆積後にナノチューブを成長させるために触媒として機能する金属(Fe)前駆体はフェロセンである。炭素源はトルエンである。TEOSは無水トルエンに溶解し、(固体)フェロセンはトルエンに溶解する。トルエン中のフェロセンの濃度は、2.5重量%である(以下の全ての例にも当てはまる)。得られた溶液をそれぞれ液体容器に注ぎ、液体を注入器に向けて移動させるために、圧力1barのアルゴンを加える。
副層の堆積に関して、注入期間を変更することによって、1モル/LのTEOS溶液から種々の厚みを実現させた。
a)230秒間の副層の堆積、そして15分間のナノチューブの成長
周波数3Hzにて、
−ニードルバルブの開放期間が2×10−3秒であり、
−総注入時間が230秒であり、
−注入する溶液の質量が1.72g/分である
という条件下にて、690滴のTEOS/トルエン溶液の液滴を注入する。
キャリヤガスはアルゴンであり、流速は2L/分である。加熱炉の温度は850℃である。
図1の画像は、走査電子顕微鏡を用いた観察の結果である。これによれば、反応器内にて上記処理を受けた基板が約400nmの厚み(電子線マイクロプローブを用いた測定によって確認された厚み)のシリカ層に覆われていることがわかる。
続いて、周波数17.7Hz、ニードルバルブの開放時間0.5×10−3秒、全反応時間15分間にて、フェロセン/トルエン溶液を15,930滴注入する。図2に、走査電子顕微鏡を用いた観察の結果を示す。これによれば、反応チャンバ内に存在する全ての基板、特に炭素繊維(“ex−PAN”タイプ、すなわち熱分解されたポリアクリルニトリル)、ならびにステンレス鋼およびパラジウムからなる金属基板上にカーペットを形成する配列されたナノチューブシートが存在していることがわかる。これらのシートの厚み、すなわちナノチューブの長さは、850℃にて約300ミクロンである。これらの合成条件下では、炭素が凝集した粒子状の副産物が、炭素生成物内に極めて低い割合でしか残存しない。
図3は、不織炭素繊維上の成長に対して上記処理を適用したことを示す図である。
図4に、本発明の処理を受けたウィーブ内の炭素繊維SFの束を観察した結果を示す。これによれば、ナノチューブ(NTC)の殆どが束SFの表面(したがって繊維表面)上に成長することがわかる。矢印Fは、成長反応器内における最初の試薬の流れの方向を示している。しかしながら、束の大部分にシリカ副層が存在し、短いナノチューブが束内で成長しているが著しい成長を見ることができない。これは、おそらく立体的な障害があることと、ナノチューブに覆われた繊維間において試薬が相対的に拡散しにくいことが原因である。
図5は、部分的に覆われていない繊維表面の詳細を示しており、シリカ副層SiOが炭素繊維面に合致することがはっきりと見られ、ナノチューブ(NTC)がこのシリカ副層上に見られる。
同一の処理を(一般に糸状の)パラジウムPd基板に適用したところ、ナノチューブ(NTC)のカーペットの成長が示された。図6は、SiOの副層をベースとするナノチューブ(NTC)の形態を示しており、SiOの副層は、パラジウム基板から機械的に切り離されている。
ステンレス鋼およびグラファイトからなる基板上で同じ観察を行った。
b)60秒間の副層の堆積、そして15分間のナノチューブの成長
第一の段階では、上述した条件と全く同じ条件下にて、合計60秒間、180滴を注入する。図7に示すように、副層のみを堆積された基板(炭素繊維)は、表面上に堆積された、厚み250ナノメートル(電子線マイクロプローブによって測定)のSiO層を示している。
図8に示すように、第二の段階の間に、繊維に沿ってカーペット状に並んだ、推定の長さが230μmの高密度のナノチューブ(NTC)の成長が見られる。ステンレス鋼およびグラファイトからなる基板上で同じ観察を行った。
c)23秒間の副層の堆積、そして15分間のナノチューブの成長
上述した条件と全く同じ条件下にて、合計23秒間、69滴を注入する。図9に示すように、極めて薄い層が、堆積された炭素繊維を覆っている。堆積物の電子線測定(種々の加速電圧およびパターニングでの組成測定)によると、厚みは約140nmである。
図10によれば、第二の堆積段階の間に、処理済みの繊維上においてナノチューブの成長が見られる。一般に、得られたナノチューブは、副層の厚みが薄い場合は相対的に短い(20〜30μm)。このことから、副層の厚みとチューブの長さとの比例関係、およびある副層の厚みの閾値が想定される。短いとはいえ、繊維面上の成長は高密度であり、ナノチューブの成長軸は、被堆積基板面に対して実質的に垂直である。微量の繊維上において、ナノチューブの長さが100μmに達することもある。
ステンレス鋼およびグラファイトからなる基板上で同じ観察を行った。
〔実施例2:同一のCVD堆積装置での一回の処理において、トリブトキシドアルミニウムのトルエン溶液およびフェロセンのトルエン溶液から得られる、アルミナ副層上にて配列されたナノチューブ〕
アルミナ層の堆積に、1モル/Lのトリブトキシドアルミニウムのトルエン溶液を使用する。ナノチューブ(NTC)の成長段階で使用する溶液は、炭素源として機能する液化炭化水素(トルエン)、および触媒として機能する金属(Fe)の前駆体(フェロセン)からなる。液体を注入器の方向に押し出すために、圧力1barのアルゴンを加える。
230秒間、副層の堆積を行い、その後、15分間、ナノチューブを成長させる。周波数3Hzにて、(BuO)Al/トルエン溶液の液滴を690滴注入する。ニードルバルブの開放期間は、2×10−3秒である。キャリヤガスとしてアルゴンを使用し、流速は2L/分である。加熱炉の温度は850℃である。
図11に示すように、SEM顕微鏡を用いた観察によると、反応器において上記処理を受けるステンレス鋼およびグラファイトからなる基板が、約20nmの厚みの極めて薄いアルミナ層に覆われる。
上記第一の段階後に、ナノチューブの成長段階を実施する。熱分解温度は850℃であり、注入パラメータは、実施例1に記したものと同一である。観察されるナノチューブ(NTC)の層は短いが、図12に示したように見える。得られたカーペットの厚みは、数十マイクロメートルと推定される。
〔実施例3:同一のCVD堆積装置での一回の処理において、ジルコニウムテトラブトシシドのトルエン溶液およびフェロセンのトルエン溶液から得られる、ZrO副層上にて配列されたナノチューブ〕
酸化ジルコニウム(ZrO)副層の堆積のために、1モル/Lのジルコニウムテトラブトシシドのトルエン溶液を使用する。ナノチューブの成長段階に使用する溶液は、トルエンおよびフェロセンからなる。液体を注入器の方向に押し出すために、圧力1barのアルゴンを加える。
230秒間、副層の堆積を行い、その後、15分間、ナノチューブを成長させる。3Hzの周波数にて、(BuO)Zr/トルエン溶液の液滴を690滴注入する。ニードルバルブの開放期間は2×10−3秒である。キャリヤガスはアルゴンであり、流速は2L/分である。加熱炉の温度は450℃である。
SEM顕微鏡を用いた観察によると、反応器において上記処理を受けるステンレス鋼およびグラファイトが、約35nmの厚みの極めて薄いZrO層に覆われる。これらの条件下で覆われる炭素繊維に対するEDS(エネルギー分散分光測定)マッピングを用いた分析によると、ジルコニウムが実際に繊維上に存在している。
上記第一の段階後に、ナノチューブの成長段階を実施する。熱分解温度は850℃であり、注入パラメータは、実施例1に記したものと同一である。ZrOに覆われた炭素繊維基板およびステンレス鋼基板上で、炭素の堆積が得られる。上記基板表面は、前処理をしないとナノチューブの成長が極めて困難であるということが知られている。
図13は、ZrO層に予め覆われた繊維上でのナノチューブの成長を示す。SiO副層の場合のように、ナノチューブは200μmの長さであり、シートに分類されることが観察される。
ステンレス鋼およびグラファイト上での堆積でも同じ観察結果が導かれる。
〔実施例4:同一のCVD堆積装置での一回の処理において、ヘキサメチルジシラザンまたはテトラキス(ジメチルアミノ)シラン(4−DMAS)のトルエン溶液、およびフェロセンのトルエン溶液から得られる、SiCまたはSiCN副層上にて配列されたナノチューブ〕
非酸化物セラミック層の堆積のために、1モル/Lのヘキサメチルジシラザン(HMDS)またはテトラキス(ジメチルアミノ)シラン(4−DMAS)のトルエン溶液を使用する。ナノチューブの成長段階に使用する溶液は、トルエンおよびフェロセンからなる。液体を注入器の方向に押し出すために、圧力1barのアルゴンを加える。
230秒間、副層の堆積を行い、その後、15分間ナノチューブを成長させる。3Hzの周波数にて、HMSD/トルエン溶液の液滴を690滴注入する。ニードルバルブの開放期間は2×10−3秒である。キャリヤガスはアルゴンであり、流速は2L/分である。加熱炉の温度は1000℃である。
SEM顕微鏡を用いた観察によると、反応器において上記処理を受けたシリコンおよびステンレス鋼基板が、約2.2nmの厚みの層に覆われる。電子線マイクロプローブを用いた分析では、層の重量パーセント組成は、シリコン33%、炭素57%、窒素6%および酸素4%である。
上記第一の段階の後に、ナノチューブの成長段階を実施する。熱分解温度は850℃であり、注入パラメータは、実施例1に記したものと同一である。堆積されたSiCに覆われたステンレス鋼基板上にて、炭素の堆積物が得られる。
図14は、ナノチューブの成長前にシリコン上に堆積された同様の層の形状を示す。形態は滑らかで高密度である。SEMを用いた観察では、層内に孔は見られなかった。
このように、本発明は炭素基板(平面基板、炭素繊維、グラファイト、カーボンナノチューブ自体)や金属基板などの、通常は成長が困難な材料上に、特に化学気相成長法(CVD)を用いてカーボンナノチューブを成長させることに関する。また、本発明は、基質複合材料(セラミック、金属または有機)の分野、さらに詳しくは炭素によって強化された基質複合材料(特に炭素繊維強化材を含む複合材料)の分野に関する。本発明は、特に、好適には液体を直接注入するCVD堆積技術によって、繊維表面上にナノチューブを成長させることに適した副層を成長させる第一の段階の使用に関する。第一の段階の直後に、例えば途中で空気に曝露することなく、またはさらなる操作を行わずに、同一の装置内にてナノチューブを成長させる第二の段階を実施する。上記処理により、同一の成長装置内にて2つの段階を連続して実施することができ、これにより、単一の包括的ステップにおいて高密度で配列されたナノチューブに覆われた炭素繊維を得ることができる。
〔従来技術の結果との比較〕
図16は、Sonoyama et al. in Carbon vol. 44, p. 1754 (2006)に記載された従来技術によって得られる、炭素繊維上に堆積されたナノチューブを示す図である。この技術は、ナノチューブを成長させる前に、800℃の温度T1にて30秒間、フェロセンのキシレン溶液(FeCp)を堆積し、金属触媒を得るステップと、0.024重量%のHSにてFeCpを含まないキシレンを注入しながら、1000℃の温度T2にて10分間ナノチューブを成長させるステップとからなる。示された繊維は、ナノチューブが繊維のマットを形成している図8などと比較すると、それほど高密度ではなく密集もしていないナノチューブの「毛羽」に覆われている。ここで、図8は、(パイル生地のような)ナノチューブによって形成された毛羽を有する炭素繊維を示している。この毛羽は、これらのナノチューブの各軸が繊維によって形成された基板表面に対して明らかに垂直であるという重要な効果によって識別され得る。このようにして得られたカーボンナノチューブ(NTC)の長さは限定されている(数マイクロメートル)。
本発明に係る処理の第一の段階後(副層形成の230秒後)の、堆積されたシリカ副層の画像(SEMイメージング)である。 カーボンナノチューブに覆われた不織の炭素繊維の画像(SEM)である。カーボンナノチューブはシート状の繊維上に形成されており、カーボンナノチューブの底部に炭素繊維が示されている。 繊維に沿った狭いカーペットを形成するカーボンナノチューブに覆われた不織炭素繊維の顕微鏡写真である。カーボンナノチューブは、いくつかの領域に分かれて広がっている。この顕微鏡写真は、構成要素であるカーボンナノチューブの密度を示す。 図3に示された1房の炭素繊維の断面画像(SEM)を表す。繊維は、表面繊維を辿る狭く平行なカーペットを形成するカーボンナノチューブ(NTC)に覆われており、より短いナノチューブが下にある繊維を覆い、下部を構成する。 処理の第二の段階後の、部分的に露出した炭素繊維の顕微鏡写真である。シリカ副層(SiO)の表面上に見えるカーボンナノチューブ(NTC)が炭素繊維(C)の表面上に均一に堆積されている。 本発明の処理を受けたパラジウムワイヤ(Pd)の顕微鏡写真であり、(a)は、形成されたカーボンナノチューブNTCの密度を示し、(b)は、基板Pdから引き離されており、カーボンナノチューブ(NTC)を支持する、副層SiOの詳細を表す。 処理の第一の段階を60秒間のみ受けた、250ナノメートルの厚みのシリカ層に覆われた炭素繊維の顕微鏡写真である。 処理の第二の段階後の図7の繊維の顕微鏡写真であり、特に高密度で配列されたカーボンナノチューブのカーペットを示す図である。 処理の第一の段階を23秒間のみ受けた、数ナノメートルの厚みのシリカ層に覆われた炭素繊維の顕微鏡写真である。 カーボンナノチューブに覆われた図9の繊維の顕微鏡写真である。 アルミナに覆われたステンレス鋼基板の顕微鏡写真である。 カーボンナノチューブの成長後の、図11の基板の顕微鏡写真である。 カーボンナノチューブ成長後の、酸化ジルコニウムに覆われた炭素繊維の顕微鏡写真である。 気相注入(注入CVD)によってカーボンナノチューブを成長させる前の、同じ気相注入(注入CVD)によって堆積されたSiC層に覆われたシリコン基板の顕微鏡写真である。 本発明を実施するための装置を概略的に表す図である。 比較のため、非特許文献Sonoyama et al., Carbon vol. 44, p. 1754 (2006) に記載されたように、ナノチューブ上に触媒として金属を予め堆積させるステップを含む従来技術によって得られたナノチューブを示す図である。

Claims (19)

  1. 基板上においてカーボンナノチューブを成長させる方法であって、
    単一の成長反応器において、
    基板上にセラミックの副層を堆積させる第一の段階と、
    該セラミックの副層上にカーボンナノチューブを堆積させる第二の段階と
    が順次行われ、
    上記第一の段階および上記第二の段階の間において上記基板を外気に触れさせずに、同じ反応器内にて上記第一の段階および上記第二の段階が連続して行われ、
    上記セラミックの副層は、30mbar〜150mbarの範囲の圧力下にて、10秒〜10分間堆積されることによって得られる20nm〜500nmの厚さのセラミックの副層であり、
    上記セラミックの副層は、上記基板の表面の凹凸および不均一を全て均一に被覆することを特徴とする方法。
  2. 前記基板が、堆積された前記副層の少なくとも一部を受容する、炭素を含有する表面を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記基板が、堆積された前記副層の少なくとも一部を受容する、金属表面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記副層および前記ナノチューブの成長が、化学気相成長法によって行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記セラミックの副層の堆積が、該セラミックの前駆体を含んでいる第一の液体を前記反応器において熱分解することによって行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記カーボンナノチューブの堆積が、炭素の前駆体を含んでいる第二の液体を前記反応器において熱分解することによって行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ナノチューブを成長させるための触媒を提供する金属の前駆体を、前記第二の液体がさらに含んでいることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記第一の液体を、前記反応器の上流に位置する蒸発器内に液滴状に噴霧することによって注入することを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 前記第二の液体を、前記反応器の上流に位置する蒸発器内に液滴状に噴霧することによって注入することを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
  10. 任意の周波数のパルスにて間欠的に前記液滴を前記蒸発器内に注入することを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記第一の段階および前記第二の段階を200〜1200℃の温度にて実施することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 少なくとも前記副層の厚みの閾値よりも薄い場合に、前記カーボンナノチューブの層の厚みが前記セラミックの副層の厚みの増加関数であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法を実施することによって得られる多層構造であって、
    少なくとも1つのセラミックの副層上に堆積された、配列されたカーペット状のカーボンナノチューブの層を含んでいることを特徴とする多層構造。
  14. 前記セラミックの副層上に堆積されたカーボンナノチューブの密度が、10〜1010ナノチューブ/cmであることを特徴とする請求項13に記載の多層構造。
  15. 請求項13または14に記載の多層構造に覆われた強化繊維。
  16. 請求項15に記載の強化繊維を少なくとも1つ含んでいる有機基質複合材料。
  17. 請求項13または14に記載の多層構造に覆われた金属基板。
  18. 請求項17に記載の金属基板を有するエネルギー保存材料。
  19. セラミックの前駆体と炭素の前駆体とを少なくとも収容する成長反応器を備えている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法を実施するための成長装置であって、
    化学気相成長法によって前記成長が行われ、
    該成長装置は、液滴状の該前駆体を該成長反応器の上流に位置する蒸発器に注入するためのシステムをさらに備えていることを特徴とする成長装置。
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