JP6231945B2 - 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途 - Google Patents

熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途 Download PDF

Info

Publication number
JP6231945B2
JP6231945B2 JP2014116490A JP2014116490A JP6231945B2 JP 6231945 B2 JP6231945 B2 JP 6231945B2 JP 2014116490 A JP2014116490 A JP 2014116490A JP 2014116490 A JP2014116490 A JP 2014116490A JP 6231945 B2 JP6231945 B2 JP 6231945B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric conversion
dopant
conversion material
carbon nanotubes
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014116490A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015230967A (ja
Inventor
剛児 足羽
剛児 足羽
維敏 石丸
維敏 石丸
久保 晃一
晃一 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2014116490A priority Critical patent/JP6231945B2/ja
Publication of JP2015230967A publication Critical patent/JP2015230967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6231945B2 publication Critical patent/JP6231945B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、熱電変換材料、その製造方法及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途に関する。
熱電変換モジュールは、熱と電気を直接変換することのできる固体素子である。熱電変換材料(熱電変換素子)をある寸法に切断加工するなどして複数個まとめた集合体が、熱電変換モジュールとして利用されている。熱電変換モジュールは、通常、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料、電極、並びに負荷抵抗から構成される。熱電変換モジュールは、レーザーダイオードの精密温度制御や電子式温冷庫等に実際に応用されているほか、未利用廃熱を用いた分散型発電技術(エネルギーハーべスティング)や災害時の非常用電源としての応用等も期待されている。
カーボンナノチューブ(本明細書において、「CNT」と表記することがある。)を含有する熱電変換材料が種々提案されている。例えば、ドーパントを溶解させた溶媒中にカーボンナノチューブを添加し、ホモジナイザーを用いて攪拌することによりカーボンナノチューブを分散させ、カーボンナノチューブ含有熱電変換材料を製造する方法等が知られている(非特許文献1)。
Yoshiyuki Nonoguchi、外8名、「Systematic Conversion of Single Walled Carbon Nanotubes into n−type Thermoelectric Materials by Molecular Dopants」、2013年、SCIENTIFIC REPORTS、3、3344
従来のカーボンナノチューブ含有熱電変換材料は、ドーパントを吸着させたとしても、カーボンナノチューブの凝集体又は束の表面にのみドーパントが吸着するばかりで、凝集体又は束の内部にまで吸着させることができないため、ドーパントの吸着量に限界があった。また、従来のカーボンナノチューブ含有熱電変換材料は、平面性が高い等の理由でドーパントが分散溶媒中で少量しか溶けない場合、カーボンナノチューブ全体にドーパントを吸着させることができないという点においても、ドーパントの吸着量に限界があった。
さらに、従来のカーボンナノチューブ含有熱電変換材料は、凝集体状又は束状となっているカーボンナノチューブの分散性が低いため、接触抵抗が大きいという問題があった。
本発明は、ドーパントの吸着量が向上しており、かつ接触抵抗がより低減されているカーボンナノチューブ含有熱電変換材料を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、高分子量化してドーパントとなるドーパント前駆体を、カーボンナノチューブを共存させた状態で高分子量化することにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、これらの新たな知見に基づいてさらに種々の検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1
カーボンナノチューブを含有する熱電変換材料の製造方法であって、
高分子量化してドーパントとなるドーパント前駆体を、カーボンナノチューブを共存させた状態で高分子量化する工程を含む方法。
項2
前記ドーパント前駆体を、カーボンナノチューブ1重量部に対して20重量部〜100重量部共存させた状態で前記ドーパント前駆体を高分子量化する工程を含む、項1に記載の方法。
項3
前記ドーパント前駆体を、束状のカーボンナノチューブを共存させた状態で高分子量化することにより、束状のカーボンナノチューブを膨潤乃至解砕する工程を含む、項1又は2に記載の方法。
項4
項1〜3のいずれかに記載の方法により得られうる、熱電変換材料。
項5
項4に記載の熱電変換材料を含む、熱電変換モジュール。
本発明によれば、ドーパントの吸着量が向上しており、かつ接触抵抗がより低減されているカーボンナノチューブ含有熱電変換材料を提供できる。
本発明の熱電変換材料を有する熱電変換モジュールの一例である。
1.カーボンナノチューブ含有熱電変換材料の製造方法
本発明のカーボンナノチューブ含有熱電変換材料の製造方法は、高分子量化してドーパントとなるドーパント前駆体を、カーボンナノチューブを共存させた状態で高分子量化する工程を含む方法である。
カーボンナノチューブは通常、束(バンドル)状又は凝集体状で存在している。特に限定されないが、通常、細いカーボンナノチューブ(例えば5nm以下)は束状で存在しやすく、太いカーボンナノチューブ(例えば10nm〜20nm程度)は凝集体状で存在しやすい。
上記工程により、ドーパント前駆体を、カーボンナノチューブの凝集体又は束の表面のみならず内部にまで吸着させやすくなる。この点で、ドーパント前駆体は、分子径が0.3nm〜2.5nmであれば好ましく、0.5nm〜1nmであればより好ましい。
このように本発明によれば、カーボンナノチューブの凝集体又は束の内部にまで吸着させたドーパント前駆体をその場でドーパントに変換させることができる。サイズ上の問題で従来の技術ではカーボンナノチューブの凝集体又は束の表面にしか吸着させることができないドーパントであっても、本発明によれば、凝集体又は束の表面のみならず内部にまで吸着させることができるので、ドーパントの吸着量を向上できる。
また、上記工程により、束状又は凝集体状のカーボンナノチューブを膨潤乃至解砕することができる。理論に束縛されるものではないが、この現象は、カーボンナノチューブの間に入り込んだドーパント前駆体がその場で高分子量化することにより、カーボンナノチューブ同士がより離間するために生じると考えられる。これにより、カーボンナノチューブの分散性を向上することができ、ひいては接触抵抗を低減することができる。特に、ドーパント前駆体から得られうるドーパントを束状又は凝集体状のカーボンナノチューブに直接接触させることにより得られるカーボンナノチューブ含有熱電変換材料と比較すると、上記工程により得られるカーボンナノチューブ含有熱電変換材料は、接触抵抗が低減されている。分子量がより大きいドーパントがカーボンナノチューブの間に入り込むことはより難しくなるので、前者では束状又は凝集体状のカーボンナノチューブが膨潤乃至解砕することがないか、膨潤乃至解砕の程度が弱いためであると考えられる。
本発明においては、上記の本発明の効果が得られる範囲内で、使用するカーボンナノチューブを幅広く選択することができる。本発明で使用するカーボンナノチューブは、シングルウォールナノチューブ(SWNT)、又はダブルウォールナノチューブ(DWNT)等のマルチウォールナノチューブ(MWNT)であってもよい。
カーボンナノチューブは、一種を用いてもよいし、二種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いるドーパント前駆体は、高分子量化してドーパントとなるものであり、それ自体が、またドーパントとなった状態においても、カーボンナノチューブに相互作用により吸着するものであればよく、特に限定されない。
ドーパント前駆体は、一種を用いてもよいし、二種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
特に限定されないが、通常、カーボンナノチューブは不純物である酸素に起因して、p型熱電材料としての作用を示す。本発明で用いるドーパントとして、n型ドーパントとして機能するものを用いることにより、カーボンナノチューブを含有するp型熱電材料をn型熱電材料に変換することができる。
本発明で用いるドーパント前駆体として、特に限定されないが、例えば、π−π結合によりカーボンナノチューブと相互作用しうるフェニル基を有する化合物、カチオン−π結合によりカーボンナノチューブと相互作用しうるアミノ基を有する化合物、カーボンナノチューブと疎水性相互作用及び/又はCH−π相互作用しうるステロイド骨格を有する化合物等が挙げられる。
本発明で用いるドーパント前駆体の具体例として、特に限定されないが、フェニル基を有するホスフィン化合物、アミン含有化合物及びイミン含有化合物等が挙げられる。
フェニル基を有するホスフィン化合物の例としては、特に限定されないが、例えば、ジフェニルホスフィン(diphenylphosphine(本明細書において「dpp」と表記することがある。))、トリフェニルホスフィン(triphenylphosphine(本明細書において「tpp」と表記することがある。))、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(1,2−Bis(diphenylphosphino)ethane(本明細書において「dppe」と表記することがある。))、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(1,3−Bis(diphenylphosphino)propane)(本明細書中において「dppp」と表記することがある。))及び1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(1,4−Bis(diphenylphosphino) butane(本明細書において「dppb」と表記することがある。))等が挙げられる。これらのフェニル基を有するホスフィン化合物は、さらに置換されていてもよい。
また、本発明で用いるドーパント前駆体として、特に限定されないが、カーボンナノチューブを溶液中に分散させるための分散剤として用いられるものも使用できる。そのような分散剤として、特に限定されないが、例えば、水溶性高分子ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルピリジン(PVPy)、ポリエチレンイミン(PEI)ポリエーテルイミド(PEtI)及びインドール(Id)等が挙げられる。
本発明で用いるドーパント前駆体を高分子量化する方法は、特に限定されず、ドーパント前駆体の特性に応じて適宜決定することができる。
特に限定されないが、例えば、それ自体で多量体化するドーパント前駆体を用いることもできるし、他の化合物と反応することにより高分子量化するドーパント前駆体を用いることもできる。
それ自体で多量体化するドーパント前駆体としては、例えば、ラジカル重合反応又は酸化重合反応等により多量体化するものが挙げられる。
他の化合物と反応することにより高分子量化するドーパント前駆体としては、他の化合物とドーパント前駆体とが結合することにより高分子量化するもののほか、他の化合物を介して二以上のドーパント前駆体が結合することにより高分子量化するもの等が挙げられる。
例えば、dppは、ピリジンと反応して高分子量化し、ジフェニル−2−ピリジルホスフィンを生成する。tppは、1,3−ジクロロプロパンと反応して高分子量化し、1,3−ビス(フェニルホスフィノ)プロパン(1,3−bis(diphenylphosphino)propane(本明細書において「dppp」と表記することがある。))を生成する。
上記工程においては、特に限定されないが、上記の本発明の効果の点で、ドーパント前駆体を、カーボンナノチューブ1重量部に対して20重量部〜150重量部共存させた状態でドーパント前駆体を高分子量化することが好ましい。また、ドーパント前駆体を、カーボンナノチューブ1重量部に対して、より好ましくは50重量部〜150重量部共存させた状態で、さらに好ましくは75重量部〜100重量部共存させた状態で、ドーパント前駆体を高分子量化することにより、より優れた上記効果を得ることができる。
上記工程においては、特に限定されないが、必要に応じて溶媒の存在下で多量体化を行ってもよい。溶媒としては、カーボンナノチューブを分散させるのに適したものであればよく特に限定されないが、例えば、水、DMF、DMSO、NMP、MEK又はMIBK等を使用してもよい。
溶媒を使用する場合、特に限定されないが、ドーパント前駆体を1重量%〜10重量%、カーボンナノチューブを0.1重量%〜1重量%含有する溶媒を用いて上記工程を行うことができる。
上記工程の前、及び/又は後に、カーボンナノチューブ及びドーパント前駆体、並びに必要に応じて溶媒を含む溶液を、攪拌する工程を行ってもよい。攪拌は、特に限定されないが、主に、ドーパント前駆体及びカーボンナノチューブの分散を促進し、ドーパント前駆体をカーボンナノチューブ間に入り込ませるために行うことができる。
攪拌は、特に限定されないが、例えばせん断応力をかけることにより行うことができる。この場合、特に限定されないが、例えば、回転歯を有するホモジナイザーを用いて行うことができる。ホモジナイズの条件は適宜設定できるが、例えば、10,000〜50,000回転で、1分間〜30分間行うこともできる。
攪拌は、特に限定されないが、必要に応じて、温度上昇を避けながら(例えば冷却しながら)行ってもよい。
なお、上記においてせん断攪拌は、ホモジナイザーを用いる代わりに、例えば超音波照射による分散等により行ってもよい。
2.熱電変換材料
本発明の熱電変換材料は、本発明の製造方法により得られうるカーボンナノチューブ含有熱電変換材料である。
本発明の熱電変換材料は、従来の方法により得られるものに比べて、よりドーパントの吸着量が高い。特に限定されないが、例えば、ドーパントを、カーボンナノチューブ1重量部に対して、0.5重量部〜3重量部、好ましくは0.75重量部〜2重量部、より好ましくは1重量部〜1.5重量部含有する。
また、本発明の熱電変換材料は、束状又は凝集体状であったカーボンナノチューブが膨潤乃至解砕した構造を有する。これにより、カーボンナノチューブの分散性が向上しており、ひいては接触抵抗が低減されている。
本発明の熱電変換材料は、カーボンナノチューブ及びドーパントに加えて、さらに他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、カーボンナノチューブの分散剤や高分子量化に必要な触媒、高分子量化により発生する副生成物、未反応のドーパント前駆体等が挙げられる。
本発明の熱電変換材料は、カーボンナノチューブが主成分であり、特に限定されないが、通常、カーボンナノチューブを、50重量%〜90重量%、好ましくは55重量%〜85重量%、より好ましくは60重量%〜80重量%含有する。
3.熱電変換モジュール
本発明の熱電変換モジュールは、前記熱電変換材料を含む。
特に限定されないが、通常、本発明の熱電変換モジュールは、前記熱電変換材料をある寸法に切断加工するなどして複数個まとめた集合体である。
熱電変換モジュールの概念図の一例を図1に示す。熱電変換モジュールは、通常、p型熱電材料とn型熱電材料を、電極を介して電気的に直列に接続し、構成される。
本発明の熱電変換モジュールは、必要に応じて、図1に示すように、上下面に絶縁性放熱材等の電気絶縁材が設置されていてもよい。絶縁性放熱材は、用途に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミナを含有する、フィルム又はゴム等を使用できる。なお、柔軟性が要求されない場合、絶縁性放熱材として、セラミック等を使用してもよい。
本発明の熱電変換モジュールの作製は、従来公知の方法にしたがって行うことができる。
本発明の熱電変換モジュールは、用途により、熱電冷却モジュール(ペルチェモジュール)及び熱電発電モジュールに大別される。
本発明の熱電冷却モジュールは、特に限定されないが、各種部品の冷却及び温度制御の目的で、光通信用機器、保冷庫、恒温水循環装置その他の機器及び装置等に組み込むために使用できる。また、熱電冷却モジュールは、電気で温度を制御(冷却)する上記各種用途のほか、この逆作用を利用し、熱を使って電気を作る、いわゆる熱電発電のために使用することもできる。
本発明の熱電発電モジュールは、特に限定されないが、人工衛星、砂漠の無線中継基地その他の局地向けの電源、センサやウェアラブルデバイス等の自立電源、あるいは災害時の非常用電源をはじめとする各種特殊用途のために使用できる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
単層カーボンナノチューブ(KHケミカル社製:KHSWCNT HP)10mg中に5重量%のジフェニルホスフィン(東京化成工業製:ジフェニルホスフィン)を溶解したDMSO溶液10mLを加え、スターラーで1,500rpm、24時間攪拌を行った。スターラーで攪拌後、ホモジナイザーで30,000rpm、10分間攪拌を行った。攪拌した溶液中に、2.5重量%の1,2−ジブロモエタンを加えて攪拌し、ドーパントをジフェニルホスフィン(dpp)からジフェニルホスフィノエタン(dppe)に高分子量化した。分散した単層カーボンナノチューブ溶液を吸引ろ過し、DMSOで余剰配位子、未反応の前駆体等を洗浄後、80℃真空下で12時間乾燥し、カーボンナノチューブ含有熱電変換材料を得た。
<実施例2>
ホモジナイザーで攪拌後、2.5重量%の1,2−ジブロモエタンの代わりに2.5重量%の1,3−ジクロロエタンを加える点以外は実施例1と同様に合成を行い、ドーパントをdppから1,3−ジフェニルホスフィノプロパン(dppp)に高分子量化した。
<実施例3>
ホモジナイザーで攪拌後、2.5重量%の1,2−ジブロモエタンの代わりに2.5重量%の1,4−ジブロモブタンを加える点以外は実施例1と同様に合成を行い、ドーパントをdppから1,4−ジフェニルホスフィノブタン(dppb)に高分子量化した。
<実施例4>
単層カーボンナノチューブ(KHケミカル社製:KHSWCNT HP)10mg中に5重量%のビニルピロリドン(東京化成工業製:ジフェニルホスフィン)を溶解した水溶液10mLを加え、スターラーで1,500rpm、24時間攪拌を行った。スターラーで攪拌後、ホモジナイザーで20,000rpm、10分間攪拌を行った。攪拌した溶液中に、ビニルピロリドンに対して0.1重量%のV−59(和光純薬工業製:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を加えて重合し、ドーパントをビニルピロリドンからポリビニルピロリドンに高分子量化した。
<実施例5>
単層カーボンナノチューブ(KHケミカル社製:KHSWCNT HP)10mg中に5重量%のフェニルヒドラジン(和光純薬工業製:フェニルヒドラジン99.0+%)を溶解したエタノール溶液10mLを加え、スターラーで1,500rpm、24時間攪拌を行った。スターラーで攪拌後、ホモジナイザーで20,000rpm、10分間攪拌を行った。攪拌した溶液中に、5重量%のピルビン酸、触媒量の塩化亜鉛、五塩化リンを加えてマイクロ波照射し、ドーパントをフェニルヒドラジンからインドール(Id)に高分子量化した。分散した単層カーボンナノチューブ溶液を吸引ろ過し、エタノールで余剰配位子、未反応の前駆体等を洗浄後、80℃真空下で12時間乾燥し、カーボンナノチューブ含有熱電変換材料を得た。
<比較例1>
単層カーボンナノチューブ(KHケミカル社製:KHSWCNT HP)10mg中に5重量%のジフェニルホスフィノエタン(dppe)をDMSO溶液10mL中に溶解しようと試みたが1重量%しか溶解しなかった。dppeが溶解しないまま実施例1と同様の操作で攪拌、ろ過、乾燥し、カーボンナノチューブ含有熱電変換材料を得た。
実施例1と比較例1でそれぞれ得られたカーボンナノチューブ含有熱電変換材料の厚みを厚み計で測定し、抵抗率計ロレスタ(三菱化学アナリテック製)を用いて測定した厚みを入力し、体積導電率を測定した結果、実施例1の方が高い導電率を示した。
1 p型熱電変換材料
2 n型熱電変換材料
3 電極
4 絶縁性放熱材
5 リード

Claims (5)

  1. カーボンナノチューブを含有する熱電変換材料の製造方法であって、
    高分子量化してドーパントとなるドーパント前駆体を、カーボンナノチューブを共存させた状態で高分子量化する工程を含む方法。
  2. 前記ドーパント前駆体を、カーボンナノチューブ1重量部に対して20重量部〜100重量部共存させた状態で前記ドーパント前駆体を高分子量化する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ドーパント前駆体を、束状のカーボンナノチューブを共存させた状態で高分子量化することにより、束状のカーボンナノチューブを膨潤乃至解砕する工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により得られうる、熱電変換材料。
  5. 請求項4に記載の熱電変換材料を含む、熱電変換モジュール。
JP2014116490A 2014-06-05 2014-06-05 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途 Active JP6231945B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014116490A JP6231945B2 (ja) 2014-06-05 2014-06-05 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014116490A JP6231945B2 (ja) 2014-06-05 2014-06-05 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015230967A JP2015230967A (ja) 2015-12-21
JP6231945B2 true JP6231945B2 (ja) 2017-11-15

Family

ID=54887606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014116490A Active JP6231945B2 (ja) 2014-06-05 2014-06-05 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6231945B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018186260A (ja) * 2017-04-25 2018-11-22 国立大学法人横浜国立大学 熱電発電デバイスおよび熱輸送デバイス

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2673675A1 (en) * 2006-12-27 2008-07-10 David Bruce Geohegan Transparent conductive nano-composites
CN101636855A (zh) * 2007-02-20 2010-01-27 佛罗里达大学研究基金公司 偶联电荷转移纳米管掺杂剂
FR2927619B1 (fr) * 2008-02-20 2011-01-14 Commissariat Energie Atomique Croissance de nanotubes de carbone sur substrats de carbone ou metalliques.
JP5313007B2 (ja) * 2009-03-30 2013-10-09 大陽日酸株式会社 導電性樹脂充填用カーボンナノ物質の分散液及びその製造方法
JP2012089604A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Nec Corp 熱電変換素子及びその製造方法、並びに熱電変換ユニット
WO2012161306A1 (ja) * 2011-05-25 2012-11-29 日産化学工業株式会社 導電性組成物および導電性複合体
US10543509B2 (en) * 2012-04-09 2020-01-28 Nanocomp Technologies, Inc. Nanotube material having conductive deposits to increase conductivity
JP5848284B2 (ja) * 2012-07-11 2016-01-27 富士フイルム株式会社 熱電変換素子及びこれを用いた熱電変換材料
WO2014133029A1 (ja) * 2013-02-28 2014-09-04 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学 ドーパントの選択方法、ドーパント組成物、カーボンナノチューブ-ドーパント複合体の製造方法、シート状材料およびカーボンナノチューブ-ドーパント複合体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015230967A (ja) 2015-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kondawar et al. Transport properties of conductive polyaniline nanocomposites based on carbon nanotubes
Kim et al. Improved thermoelectric behavior of nanotube-filled polymer composites with poly (3, 4-ethylenedioxythiophene) poly (styrenesulfonate)
Yu et al. Light-weight flexible carbon nanotube based organic composites with large thermoelectric power factors
Hu et al. Thermoelectric properties of conducting polymer nanowire–tellurium nanowire composites
Zhao et al. Aqueous-phase exfoliation and functionalization of boron nitride nanosheets using tannic acid for thermal management applications
JP2017500265A (ja) グラフェンの製造方法と、グラフェンの分散組成物
JP2010163570A (ja) カーボンナノチューブ分散・可溶化剤
TWI711577B (zh) n型導電材料及該製造方法
Yao et al. Enhanced thermoelectric properties of bilayer-like structural graphene quantum dots/single-walled carbon nanotubes hybrids
Debnath et al. Reduced hopping barrier potential in NiO nanoparticle-incorporated, polypyrrole-coated graphene with enhanced thermoelectric properties
Naz et al. Influence of graphite filler on physicochemical characteristics of polymer/graphite composites: a review
Al Naim et al. New high mechanically flexible and bendable nanocomposite Ag@ NCDots/PEDOT: PSS/PVA films with high thermoelectric power performance and generator
JP5550075B2 (ja) カーボンナノチューブの分散体およびその製造方法
Bark et al. Enhanced thermoelectric performance of CNT thin film p/n junctions doped with N-containing organic molecules
JP2014029932A (ja) 熱電変換材料、熱電変換シートおよびその製造方法ならびに熱電変換モジュール
Palaporn et al. Flexible thermoelectric paper and its thermoelectric generator from bacterial cellulose/Ag2Se nanocomposites
JP6231945B2 (ja) 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途
Zhang et al. Highly electrical conductive PEDOT: PSS/SWCNT flexible thermoelectric films fabricated by a high-velocity non-solvent turbulent secondary doping approach
KR101639600B1 (ko) 고온 열처리를 통한 고전도성 페이스트 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 고전도성 페이스트 조성물
WO2014178284A1 (ja) 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電発電用物品及びセンサー用電源
JP2016219513A (ja) 熱電変換材料の製造方法、それにより得られうる熱電変換材料及びそれを有する熱電変換モジュール、並びにそれらの用途
JP2018104269A (ja) 還元グラフェンの製造方法
JP5475645B2 (ja) アロイルビフェニル系ハイパーブランチポリマーからなるカーボンナノチューブ可溶化剤
US8039547B2 (en) Compositions for coating electrical interfaces including a nano-particle material and process for preparing
Gao et al. Topological Design of Inorganic–Organic Thermoelectric Nanocomposites Based on “Electron–Percolation Phonon–Insulator” Concept

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171020

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6231945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151