JP5655716B2 - 液体現像剤 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる液体現像剤に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像剤としては、従来より粉体状の現像剤が用いられてきた。このような粉体状の現像剤(所謂トナー)は、顔料を樹脂中に分散したものであるが、粒径を小さくすると分散性が悪くなり、均一に帯電することが困難になるという問題があることから、その粒径の下限値を5〜6μm以上にする必要があった。しかしながら、当該装置により形成される画像は、上記粒径が小さいものほど高画質となるため、その粒径をより小さくすることが求められていた。
このため、絶縁性液体中で分散性を制御することができ、トナー粒子の粒径をより小さくすることが可能な液体現像剤が注目されている(特開2009−175670号公報(特許文献1)、特開2005−062466号公報(特許文献2)、特開2004−287314号公報(特許文献3)、特開平03−266854号公報(特許文献4))。
特開2009−175670号公報 特開2005−062466号公報 特開2004−287314号公報 特開平03−266854号公報
このような液体現像剤に含まれるトナー粒子は、通常樹脂と顔料とからなる。そして、このトナー粒子に含まれる樹脂としては、記録材上に定着される場合の定着強度や液体現像剤の耐熱保管性等の観点から、そのガラス転移点(Tg)または融点(以下、単に「ガラス転移点」とも記す)は高い方が好ましいとされ、一般的には55℃以上のガラス転移点を有する樹脂が用いられている。
しかしながら、このような高いガラス転移点を有する樹脂を含むトナー粒子であっても、これを一旦絶縁性液体中に分散させ液体現像剤とした後においては、そのガラス転移点が低下する傾向を示す。すなわち、液体現像剤を乾燥させた固形物のガラス転移点を測定すると、トナー粒子を構成する樹脂が本来有するガラス転移点よりも低いガラス転移点が示されるのである。恐らくこの原因は、絶縁性液体がトナー粒子表面および樹脂内部に残存し、樹脂を可塑化するためであると考えられる。
このため、このような液体現像剤を用いて記録材上に画像を形成すると、熱による定着工程後においても画像面と画像面とを重ねると画像面が接着する現象、すなわちドキュメントオフセットが発生するという問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであって、その目的とするところはドキュメントオフセットの発生を低減した液体現像剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、トナー粒子に用いられる樹脂のガラス転移点を高めるだけでは問題を解決することはできず、樹脂中への絶縁性液体の取込みを低減させることが最も有効であるとの知見を得、この知見に基づきさらに検討を重ねることにより、ついに本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明の液体現像剤は、トナー粒子と絶縁性液体と分散剤とを含み、該トナー粒子は、樹脂と該樹脂中に分散された顔料とを含み、該樹脂は、ポリエステル樹脂を含み、該分散剤は、塩基性高分子分散剤を含み、かつ該液体現像剤を乾燥させて得られる固形物の融点が55℃以上であることを特徴とする。
ここで、上記ポリエステル樹脂は、酸成分に由来する構成単位とアルコール成分に由来する構成単位とを含み、かつ両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量が、30〜80モル%となることが好ましく、該塩基性高分子分散剤は、その分子内にウレタン基、アミド基、およびピロリドン基のいずれかを含むことが好ましい。
本発明の液体現像剤は、上記のような構成を有することにより、ドキュメントオフセットの発生を低減したという優れた効果を示す。
吸熱シフトのショルダー値の測定結果を示すグラフである。 電子写真方式の画像形成装置の概略概念図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
<液体現像剤>
本発明の液体現像剤は、トナー粒子と絶縁性液体と分散剤とを含む。かかる液体現像剤は、これらの成分を含む限り、他の任意の成分を含むことができる。他の成分としては、たとえば荷電制御剤、増粘剤等を挙げることができる。ここで、各成分の配合割合は、たとえばトナー粒子を8〜50質量%、絶縁性液体を50〜90質量%、および分散剤をトナー粒子の質量に対して0.1〜10質量%とすることができる。このような液体現像剤は、電子写真方式の画像形成装置用の現像剤として有用である。
そして、本発明の液体現像剤は、それを乾燥させて得られる固形物の融点が55℃以上であることを特徴とする。これにより、本発明の液体現像剤は、ドキュメントオフセットの発生を低減したという優れた効果を示す。このような効果は、トナー粒子を構成する樹脂のガラス転移点を単に高めただけでは決して得ることができず、液体現像剤の乾燥後の固形物の融点を55℃以上に設定することによってはじめて達成されるものである。これは、乾燥後の固形物の融点が55℃以上に設定された液体現像剤においては、それを構成する絶縁性液体が記録材に定着後においてトナー粒子中またはトナー粒子周辺に残存することが防止され、以ってそのような残存絶縁性液体に起因すると考えられるドキュメントオフセットの発生が低減されるものと推測される。
このような観点からすれば、液体現像剤の乾燥後の固形物の融点は、高ければ高いほど好ましいため、その上限を限定する必要は特にないが、融点が高いと造粒時に結晶化する温度が高くなるため造粒性が悪化するという観点から、その上限は70℃以下とすることが好ましい。なお、本発明において、上記融点は、後述のような方法により測定することができる。
以下、このような特性を示す本発明の液体現像剤の構成について説明する。
<トナー粒子>
本発明の液体現像剤に含まれるトナー粒子は、樹脂と、該樹脂中に分散された顔料とを含む。かかるトナー粒子は、これらの成分を含む限り、他の任意の成分を含むことができる。他の成分としては、たとえばワックス、分散剤(顔料分散剤)、荷電制御剤等を挙げることができる。
ここで、樹脂と顔料との配合割合は、トナー粒子を一層の厚みで形成した場合に発現される濃度が所望の濃度となるように決定すると良い。たとえば樹脂を70〜99質量%、より好ましくは75〜95質量%とすることができる。樹脂の配合割合が70質量%未満の場合は、トナー粒子同士の結合力が弱まり、記録材への定着強度が悪くなる傾向を示す。樹脂の配合割合が99質量%を超える場合(すなわち顔料の配合割合が1質量%未満の場合)は、一層のトナー粒子薄層で実現できる顔料濃度が低いため所望の色味を実現することが困難になる場合がある。
このようなトナー粒子の粒径は、特に限定されるものではないが、高画質の画像を得ることを目的として、0.1〜3.5μm、より好ましくは0.5〜2.5μmとすることが好適である。これらの粒径は、従来用いられていた粉体状現像剤(乾式現像剤)のトナー粒子の粒径に比べて小さく、本発明の特徴の一つとなるものである。
なお、本発明でいう粒径とは、平均粒径を意味し、各種の粒度分布計により体積平均粒径として特定することができる。
<樹脂>
本発明のトナー粒子を構成する樹脂は、樹脂間または樹脂内で水素結合を生じることから樹脂強度が高くなり、耐オフセット性に優れるポリエステル樹脂を含むことを要する。このようなポリエステル樹脂は、樹脂中90質量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは不可避不純物を除きこのようなポリエステル樹脂のみで構成されていることが好適である。以下、このようなポリエステル樹脂について説明する。
<ポリエステル樹脂>
上記ポリエステル樹脂は、酸成分に由来する構成単位(以下「酸成分構成単位」ともいう)とアルコール成分に由来する構成単位(以下「アルコール成分構成単位」ともいう)とを含み、かつ両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量が、30〜80モル%(30モル%以上80モル%以下)となることを特徴とする。このようなポリエステル樹脂は、1種のものを単独で用いても良いし、2種以上のものを組み合わせて用いることもできる。
このように、酸成分構成単位とアルコール成分構成単位との両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量を30モル%以上とすることにより、ポリエステル樹脂の分子鎖が規則的に配置するため(すなわちポリエステル樹脂の結晶性が促進されるため)、絶縁性液体の浸入を有効に防止し得、以って絶縁性液体による可塑化を有効に阻止することができる。これにより、液体現像剤を乾燥させて得られる固形物の融点が55℃以上となりドキュメントオフセットを防止することができる。また、酸成分構成単位とアルコール成分構成単位との両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位が80モル%を超えるとポリエステル樹脂の有機溶剤への溶解性が低下することから、トナー粒子の製造時において粗大粒子が発生するなど造粒性が悪化する。
本発明のポリエステル樹脂は、原則的に多価カルボン酸(酸成分)と多価アルコール(アルコール成分)との重縮合反応により合成されるものであり、このため多価カルボン酸に由来する部分が酸成分構成単位となり、多価アルコールに由来する部分がアルコール成分構成単位となって、これらの構成単位が繰り返されることによりポリエステル樹脂が構成される。したがって、脂肪族系モノマーとは、酸成分構成単位については脂肪族多価カルボン酸およびその低級アルキルエステルや酸無水物などが相当し、アルコール成分構成単位については脂肪族多価アルコールが相当する。また、脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量とは、酸成分構成単位とアルコール成分構成単位の両者における、上記のような脂肪族系モノマーに由来する構成単位の合計量を意味する。
ここで、酸成分構成単位となる脂肪族系モノマーとしては、たとえば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、およびこれらの低級アルキルエステルや酸無水物などが挙げられる。これらのうち、ポリエステル樹脂の結晶性が促進されるという観点から、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸を用いることが好ましい。このような脂肪族系モノマーとしては、上記のものを1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、アルコール成分構成単位となる脂肪族系モノマーとしては、たとえばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオールなどが挙げられる。これらのうち、ポリエステル樹脂の結晶性が促進されるという観点から、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールを用いることが好ましい。このような脂肪族系モノマーとしては、上記のものを1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
一方、酸成分構成単位とアルコール成分構成単位のそれぞれにおいて、脂肪族系モノマーに由来する構成単位以外の構成単位としては、たとえば芳香族系モノマーに由来する構成単位を挙げることができる。このような芳香族系モノマーとしては、酸成分構成単位については芳香族多価カルボン酸およびその低級アルキルエステルや酸無水物などを挙げることができ、アルコール成分構成単位については芳香族多価アルコールを挙げることができる。
酸成分構成単位となる芳香族系モノマーとしては、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸などが挙げられ、これらのうち、入手容易性の観点から、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸を用いることが好ましい。
また、アルコール成分構成単位となる芳香族系モノマーとしては、たとえば、芳香族多価アルコールとして、以下の式(I)で表わされるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
Figure 0005655716
式(I)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数2または3のアルキレン基を示し、mおよびnは、それぞれ独立して、0または正の整数を示すが、両者の和は1〜16である。
本発明のポリエステル樹脂は、脂肪族系モノマーと芳香族系モノマーとを共重合させて合成しても良いし、脂肪族系モノマーのみを共重合させて得られる脂肪族ポリエステルと芳香族系モノマーのみを共重合させて得られる芳香族ポリエステルとをトナー粒子製造時に混合しても良い。脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステルとを混合する場合や2種以上のポリエステル樹脂を用いる場合、上記の脂肪族系モノマーに由来する構成単位の含有割合(モル%)は、ポリエステル樹脂(混合物)全体に対する含有割合とする。
このようなポリエステル樹脂は、数平均分子量(Mn)が1000以上5000以下であることが好ましく、重量平均分子量(Mw)が2000以上200000以下であることが好ましい。なお、数平均分子量および重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することができる。
なお、ポリエステル樹脂の各構成単位の含有割合(脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量を含む)は、フーリエ変換核磁気共鳴装置(FT−NMR)(商品名:「Lambda400」、日本電子社製)を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より決定することができる。測定溶媒はクロロホルム−d(重クロロホルム)溶剤を用いることができる。
<その他の樹脂>
本発明のトナー粒子を構成する樹脂は、上記の通りポリエステル樹脂で構成されることが好ましいが、樹脂中10質量%未満であれば他の樹脂を含むことができる。このような樹脂としては、たとえば、スチレン-アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
なお、このような他の樹脂を10質量%以上含むと、ポリエステル樹脂の分子鎖が規則的に配列し難くなるおそれがあり好ましくない場合がある。
<顔料>
本発明のトナー粒子に含まれる顔料は、上記の樹脂中に分散されている。このような顔料の粒径は、0.3μm以下であることが好ましい。顔料の粒径が0.3μmを超えると顔料の分散が悪くなり、光沢度が低下し所望の色目を実現できなくなる場合がある。
また、トナー粒子中における顔料の添加量は、トナー粒子全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。その添加量が1質量%未満では、十分な着色効果を得ることができない場合があり、30質量%を超えると、顔料の均一分散が難しくなり、顔料の凝集による光沢度の低下を引き起こす場合がある。適量は粒径によっても異なり小粒径になるほど顔料の添加量が高くなる傾向を示す。
このような顔料としては、従来公知の顔料を特に限定することなく使用することができるが、コスト、耐光性、着色性等の観点から、たとえば以下の顔料を使用することが好ましい。なお、色彩構成上、これらの顔料は、通常ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料に分類され、基本的にブラック以外の色彩(カラー画像)はイエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料の減法混色により調色される。
ブラック顔料(ブラック用着色剤)としては、たとえば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、マグネタイト、フェライト等の磁性粉を挙げることができる。
マゼンタ顔料(レッド用着色剤)としては、たとえばC.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等を挙げることができる。
イエロー顔料(オレンジまたはイエロー用着色剤)としては、たとえばC.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等を挙げることができる。
シアン顔料(グリーンまたはシアン用着色剤)としては、たとえばC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等を挙げることができる。
これらの顔料は、各単独でもしくは2種以上を併用して用いることができる。
<絶縁性液体>
本発明の液体現像剤に含まれる絶縁性液体は、常温で不揮発性であり、電気的に絶縁性を示すもの(たとえば抵抗値が1011〜1016Ω・cmの範囲のもの)が好ましい。この範囲の抵抗値を有すれば、通常静電潜像を乱すことがないためである。さらに、このような絶縁性液体としては、臭気および毒性がないものが好ましい。
このような絶縁性液体としては、たとえば脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等を挙げることができる。特に、臭気、無害性、コストの観点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ましい。より具体的には、松村石油研究所社製のモレスコホワイトP40(商品名、引火点:140℃)、同P60(引火点:170℃)、同P120(引火点:200℃)、アイソパー(商品名、エクソン化学社製)、シェルゾール71(商品名、シェル石油化学社製)、IPソルベント1620(商品名、出光石油化学社製)、IPソルベント2028(商品名、引火点:84℃、出光石油化学社製)等を挙げることができる。
これらの絶縁性液体は、各単独でもしくは2種以上を併用して用いることができる。
<分散剤>
本発明の液体現像剤に含まれる分散剤は、トナー粒子を絶縁性液体中に安定的に分散させる作用を有するものであり、塩基性高分子分散剤を含む。このような分散剤は、通常、トナー粒子の表面部に存在(吸着)しており、絶縁性液体に対して可溶性であることが好ましい。
本発明の分散剤は、塩基性高分子分散剤を含むことを必須とするが、これは、トナー粒子を構成する樹脂がその末端にカルボン酸を有しているため、塩基性高分子分散剤を用いることにより、これら両者の相互作用によりトナー粒子の良好な分散性が長期間に亘り安定化することができるためである。さらに、このような分散剤は、上記のようにトナー粒子を均一に分散させるためには必須であるが、この分散剤を介して絶縁性液体がトナー粒子中に捕捉されるため、分散剤の使用量は少量であることが望まれる。なぜなら、分散剤の増加にともない定着後にトナー粒子とともに残存する絶縁性液体の量も増加し、これに伴ってトナー粒子が可塑化され、ドキュメントオフセットを引き起こすためである。
そこで、本発明においては、分散剤として塩基性高分子分散剤を含むことにより、トナー粒子の樹脂との間で上記のような相互作用を得ることができ、結果的に少量の添加量でトナー粒子の高い分散性が得られることから、トナー粒子中への絶縁性液体の捕捉量が減少し、以ってドキュメントオフセットを極めて有効に防止することが可能となったものである。さらに、このような塩基性高分子分散剤は、定着時の熱により、トナー粒子から容易に乖離するものと考えられ、この点からも絶縁性液体の捕捉量の減少に資するものと推測される。
このような塩基性高分子分散剤としては、その分子内にアミン基、アミド基、イミン基、ピロリドン基、ウレタン基等を有した含窒素樹脂を挙げることができ、特にその分子内にウレタン基、アミド基、およびピロリドン基のいずれかを含むものが好適である。このような塩基性高分子分散剤を用いることにより、分散剤の使用量をより少量とすることができるからである。
ウレタン基を有する塩基性高分子分散剤としては、たとえば末端にアルコール基(OH基)を有する化合物とイソシアネート基を有する化合物とを反応させて得られる化合物と、長鎖アルキル基を有するビニル化合物との共重合物等を挙げることができる。ここで、末端にアルコール基(OH基)を有する化合物としては、たとえばヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート等を挙げることができ、イソシアネート基を有する化合物としては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。
塩基性高分子分散剤の具体例としては、たとえばBYK Chemie社製「Disperbyk−109(アルキロールアミノアマイド)」(商品名)、同「Disperbyk−130(不飽和ポリカルボン酸ポリアミノアマイド)」(商品名)、日本ルーブリゾール社製「ソルスパーズ13940(ポリエステルアミン系)」(商品名)、「ソルスパーズ17000」(商品名)、「ソルスパーズ18000」(商品名)、「ソルスパーズ19000(脂肪酸アミン系)」(商品名)、「ソルスパーズ11200」(商品名)等を挙げることができる。また、さらに好ましい例として、下記式(II)と下記式(III)との共重合体(すなわち長鎖アルキル基を有するビニル化合物とポリビニルピロリドンとの共重合体)を挙げることができる。このような共重合体としては、GAF/ISP Chemicals社の「Antaron V−216」(商品名)、「Antaron V−220」(商品名)、「Antaron W−660」(商品名)を挙げることができる。
Figure 0005655716
上記式(II)中、R3は炭素数10〜30のアルキル基を示す。式(II)の化合物と式(III)の化合物との共重合比(モル比)は、特に限定されないが、20:80〜90:10の範囲とすることが好ましく、50:50〜90:10の範囲とすることがより好ましい。式(III)の化合物の割合が低くなると、トナー粒子の分散性が悪化する。また、式(II)のR3の炭素数が10未満では、トナー粒子の分散性が悪化し、炭素数が30を超えると絶縁性液体に溶解しにくくなる。
なお、本発明の分散剤(塩基性高分子分散剤)は、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。また、本発明の分散剤は、塩基性高分子分散剤のみにより構成されていても良いし、塩基性低分子分散剤や酸性分散剤のような他の分散剤を併用することもできる。
<製造方法>
本発明の液体現像剤の調製は、造粒法、粉砕法等の従来公知の技法に基づいて行なうことができる。造粒法としては、懸濁重合法、乳化重合法、微粒子凝集法、樹脂溶液に貧溶媒を添加し析出する法、スプレードライ法等を挙げることができる。なお、懸濁重合法または乳化重合法の場合、連続相を水系とし、トナー粒子を作製後、その連続相を絶縁性液体で置換する方法や直接絶縁性液体中でトナー粒子を重合する方法等を採用することができる。
また、顔料を樹脂溶液に分散した樹脂溶液を作製し、この樹脂溶液を絶縁性液体中に分散させ、適当な分散剤により乳化することによりトナー粒子を得る方法もある。この場合、樹脂溶液の溶媒は絶縁性液体に相溶しない溶媒を選択する。
また粉砕法としては、予め樹脂と顔料を溶融混練し、その混合物を粉砕する。粉砕は乾式状態や絶縁性液体中での湿式状態で行なうことが好適である。
なお、トナー粒子作製後、40〜50℃程度に加熱するとトナー粒子中の樹脂分子の配列が整うため好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中「部」とあるのは特に断らない限り「質量部」を示す。
<ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の合成>
撹拌および温度調節機能の付いたオートクレーブに、ビスフェノールA228gと水酸化カリウム2gを入れ、135℃でプロピレンオキサイド139gを0.1〜0.4MPaの範囲の圧力下で導入し、その後3時間反応させた。反応生成物に吸着剤「キョーワード600」(協和化学工業社製)16gを投入し、90℃で30分攪拌し熟成させた。その後ろ過を行ない、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を得た。得られたビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物は式(I)のm+nが2であるものと3であるものとの混合物であった。
また、撹拌および温度調節機能の付いたオートクレーブに、ビスフェノールA228gと水酸化カリウム2gを入れ、135℃で96gのエチレンオキサイドを0.1〜0.4MPaの範囲の圧力下で導入し、その後3時間反応させた。反応生成物に吸着剤「キョーワード600」(協和化学工業社製)16gを投入し、90℃で30分攪拌し熟成させた。その後ろ過を行ない、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物を得た。得られたビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物は式(I)のm+nが2であるものと、3であるものと、4であるものとの混合物であった。
<ポリエステル樹脂の合成>
トナー粒子を構成する樹脂として、以下のようにしてポリエステル樹脂を合成した。
すなわち、かきまぜ棒、パーシャルコンデンサー、窒素ガス導入管、温度計を備えた四つ口フラスコ中に、アルコール成分構成単位となる芳香族系モノマーである上記のビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を280部、アルコール成分構成単位となる脂肪族系モノマーである1,6−ヘキサンジオールを120部、酸成分構成単位となる芳香族系モノマーであるテレフタル酸を280部、酸成分構成単位となる脂肪族系モノマーであるアジピン酸を120部入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、約170℃の温度で5時間重縮合を行なった。
次いで、温度を100℃程度に下げ、重合禁止剤としてヒドロキノンを0.012部添加して重縮合を停止させることによりポリエステル樹脂を得た。このようにして得られたポリエステル樹脂を「ポリエステル樹脂A」とした。
さらに、原料モノマー(脂肪族系モノマーおよび芳香族系モノマー)の組成を表1に示したものとすることを除き、他は上記と同様の方法によりポリエステル樹脂B〜Hを得た。なお、表1中、「ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物」(すなわちビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物)とは、上記の通り合成されたものである。
このようなポリエステル樹脂A〜Hについて、フーリエ変換核磁気共鳴装置(FT−NMR)(商品名:「Lambda400」、日本電子社製)を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より、酸成分構成単位とアルコール成分構成単位との両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量の割合を求めた。測定溶媒はクロロホルム−d(重クロロホルム)溶剤とした。その結果を表2(「脂肪族系モノマー(モル%)」の項)に示す。なお、表2に示した測定結果は、原料モノマーの組成比と一致するものであった。
Figure 0005655716
Figure 0005655716
<実施例1>
ポリエステル樹脂A100部、顔料として銅フタロシアニンブルー系シアン顔料(商品名:「Fastgen Blue GNPT」、DIC社製)25部、アセトン400部、顔料分散剤(商品名:「ソルスパーズ28000」、日本ルーブリゾール社製)5部にガラスビーズ(直径1mm)500部を加え、ペイントコンディショナーを用いて2時間分散することにより顔料が分散した樹脂溶液を作製した。
次いで、分散剤として分子内にピロリドン基を有する塩基性高分子分散剤であるN−ビニルピロリドンと長鎖アルキル基を有するビニル化合物との共重合体(商品名:「Antaron V−216」、GAF/ISP Chemicals社製)5部を絶縁性液体(商品名:「IPソルベント2028」、出光石油化学社製)70部中に溶解させ、ホモジナイザーを起動させた。起動中のホモジナイザーに上記で得られた樹脂溶液150部を投入し、5分間分散させることにより、液体現像剤前駆体を作製した。
次に、エバポレーターを用いて上記液体現像剤前駆体からアセトンを除去することにより、粒径が2.5μmであるトナー粒子が分散した液体現像剤が得られた。この液体現像剤をさらに50℃の恒温槽中で4時間保管することにより、本発明の液体現像剤を得た。
<実施例2〜4および比較例1〜2>
実施例1におけるポリエステル樹脂Aに代えて、表3記載のポリエステル樹脂を用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして液体現像剤を得た。なお、表3のポリエステル樹脂の項に示されている「モル%」は、脂肪族系モノマーに由来する構成単位全量の割合を示す。
<実施例5>
実施例1におけるポリエステル樹脂A100部に代えて、ポリエステル樹脂G64部とポリエステル樹脂H36部とを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして液体現像剤を得た。なお、表3のポリエステル樹脂の項に示されている「モル%」は、ポリエステル樹脂G64部とポリエステル樹脂H36部との合計に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位全量の割合を示す。
<実施例6〜7および比較例3〜4>
実施例1におけるポリエステル樹脂Aに代えて、表3記載のポリエステル樹脂を用いるとともに、分散剤を「Antaron V−216」に代えて以下のものを使用することを除き、他は全て実施例1と同様にして液体現像剤を得た。
すなわち、実施例6は、分子内にウレタン基を有する塩基性高分子分散剤である、ヒドロキシエチルメタクリレート(末端にアルコール基を有する化合物)の末端OH基をイソホロンジイソシアネート(イソシアネート基を有する化合物)で修飾したモノマー(すなわち両化合物を反応させて得られる化合物)とヘキサデセン(長鎖アルキル基を有するビニル化合物)とを共重合した化合物を使用した。
実施例7は、アミン系の塩基性高分子分散剤(商品名:「ソルスパーズ13940」、日本ルーブリゾール社製)を使用した。また、比較例3および4は、酸性分散剤(商品名:「ソルスパーズ3000」、日本ルーブリゾール社製)を用いた。
<乾燥固形物の融点の測定>
上記で得られた実施例および比較例の液体現像剤を乾燥させて得られる固形物の融点を以下のようにして測定した。
すなわち、まず実施例および比較例の液体現像剤をそれぞれタイル等の支持体上に厚み2〜3μmとなるように塗布し、常温常圧下で24時間放置することにより、支持体上に液体現像剤が乾燥した固形物を得た。そして、この固形物20mgを秤量し、測定試料とした。
次に、この測定試料とリファレンスであるアルミナ20mgとを、示差走査熱量計(商品名:「DSC−6200」、セイコーインスツルメンツ(株)製)にセットし、窒素ガス雰囲気下(30〜50ml/min)、昇温速度10℃/minの条件で室温から200℃まで加温した。その後、30℃/minで0℃まで冷却した後、再度、昇温速度10℃/minの条件で昇温させることにより、吸熱シフトのショルダー値を測定した。
この吸熱シフトのショルダー値は、2度目の昇温時の30〜100℃の範囲において、図1に示したように、ベースラインの延長線(図1中勾配が緩やかな方の直線)と吸熱シフト(屈曲点)の接線との交点とし、その温度を融点とした。その結果を表3(「乾燥固形物の融点」の項)に示す。なお、図1は吸熱シフトのショルダー値の測定結果の一例を示すグラフであり、縦軸は熱流を示し、横軸は温度を示す。
<分散性の評価>
上記で得られた実施例および比較例の各液体現像剤10ccを20ccガラス瓶に入れ、25〜30℃に設定した環境下で一週間静置した。その後、各液体現像剤の状態を目視にて観察し、以下の3段階のランク評価を行なった。A、B、Cの順に分散性が悪化することを示している。結果を表3(「分散性」の項)に示す。
A:振り混ぜると再分散する。
B:スパチュラ等でかき混ぜると再分散する。
C:再分散しない(凝集・固化する)。
<造粒性の評価>
上記で得られた実施例および比較例の各液体現像剤中のトナー粒子の体積平均粒径を、粒度分布計(商品名:「SALD-2200」、島津製作所製)を用いて測定し、以下の4段階のランク評価を行なった。A、B、C、Dの順に造粒性が悪化することを示している。結果を表3(「造粒性」の項)に示す。
A:体積平均粒径が5μm以下
B:体積平均粒径が10μm以下
C:体積平均粒径が20μm以下
D:体積平均粒径が20μmより大きい
<ドキュメントオフセット性の評価>
図2の画像形成装置を用いて、上記で得られた実施例および比較例の各液体現像剤のべたパターン画像(面積:10cm×10cm、付着量:2mg/m2)を記録材であるコート紙(商品名:「OKトップコート+(127.9g/m2)」、王子製紙社製)上に形成し、ヒートローラで定着(温度:180℃、ニップ時間:80msec)することにより、コート紙上にべたパターン画像が形成されたサンプルを得た。なお、各実施例および比較例毎に、2枚ずつサンプルを作製した。
そして、各サンプルのべたパターン画像同士が重なるようにセットし、べたパターン画像が形成されていない方のいずれか一方の表面に10g/cm2の重りを載せ、50℃に設定した恒温槽で1週間放置した。
その後、各サンプルを恒温層から取り出し、室温まで冷却した後、重ねられていたサンプルを剥がすことにより、以下の3段階のランク評価を行なった。A、B、Cの順にドキュメントオフセット性が悪化することを示している。結果を表3(「ドキュメントオフセット性」の項)に示す。
A:べたパターンがコート紙から剥がれることがない。
B:べたパターンまたはコート紙のコート層が剥落する。
C:コート紙が破れる。
なお、上記で用いた画像形成装置のプロセス条件およびプロセスの概略は以下の通りである。
<プロセス条件>
システム速度:40cm/s
感光体:負帯電OPC
帯電電位:−700V
現像電圧(現像ローラ印加電圧):−450V
転写電圧(転写ローラ印加電圧):+600V
現像前コロナCHG:針印加電圧3〜5kVで適宜調整
<プロセスの概略>
図2は、電子写真方式の画像形成装置1の概略概念図である。まず、液体現像剤2は、供給ローラ3によりくみあげられ、規制ブレード4によりすりきられることにより、供給ローラ3上で所定厚みの液体現像剤の薄層が形成される(なお、アニロックスローラの場合は、ローラの掘り込みに液体現像剤が充填されており、規制ローラによって規定量が計量される)。
次いで、供給ローラ3から現像ローラ5上に液体現像剤の薄層が移動し、現像ローラ5と感光体6とのニップでトナー粒子が感光体6上に移動することにより、感光体6上にトナー画像が形成される。その後、感光体6とバックアップローラ10とのニップで記録材11上にトナー画像が転写され、ヒートローラ12によりその画像が定着される。なお、画像形成装置1は、上記以外にもクリーニングブレード7、クリーニングブレード8、荷電装置9を備えている。
Figure 0005655716
表3より明らかなように、実施例の液体現像剤は、比較例の液体現像剤に比べ、優れたドキュメントオフセット性を示したとともに、分散性および造粒性にも優れていることが確認できた。これに対し、比較例の液体現像剤は、ドキュメントオフセット性に劣っているか、あるいは良好なドキュメントオフセット性を示したとしても造粒性等の他の特性との両立をさせることができないことが確認できた。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置、2 液体現像剤、3 供給ローラ、4 規制ブレード、5 現像ローラ、6 感光体、7 クリーニングブレード、8 クリーニングブレード、9 荷電装置、10 バックアップローラ、11 記録材、12 ヒートローラ。

Claims (2)

  1. トナー粒子と絶縁性液体と分散剤とを含む液体現像剤であって、
    前記トナー粒子は、樹脂と該樹脂中に分散された顔料とを含み、
    前記樹脂は、ポリエステル樹脂を含み、
    前記分散剤は、塩基性高分子分散剤を含み、
    前記液体現像剤は、それを乾燥させて得られる固形物の融点が55℃以上であり、
    前記ポリエステル樹脂は、酸成分に由来する構成単位とアルコール成分に由来する構成単位とを含み、かつ両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量が、30〜80モル%となる、液体現像剤。
  2. 前記塩基性高分子分散剤は、その分子内にウレタン基、アミド基、およびピロリドン基のいずれかを含む、請求項1に記載の液体現像剤。
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