JP5651223B1 - ファスナ付き収納体及びそのファスナ並びに収納体用連続シート - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献5にあっては、カットテープの他に、線状体や開封用粗面部を設けることも開示されている。
さらに、本発明は、比較的低コストで製造することができるファスナ付き包装体の提供を課題とする。
また、本発明は、上記の課題を解決するのに適した収納体用ファスナ並びに収納体用連続シートの提供を課題とする。
この開封開始部は、押し込み動作で開くことができるため、開封開始位置を、収納体の両端に限ることなく、収納体の中央においても配置することができる。
また、本発明の収納体にあっては、開封開始位置を、収納体の両端に限ることなく、収納体の中央においても配置することができる。
さらに、本発明の収納体にあっては、比較的低コストで製造することができる。
また、本発明は、上記の課題を解決するのに適した収納体用ファスナ並びに収納体用連続シートを提供することができたものである。
図1は、第1の実施の形態に係る収納体31を示すものである。この収納体31は、正面側シート32と背面側シート33との2枚の柔軟性を有するシートの周囲を熱溶着などで接着した袋体である。正面側シート32と背面側シート33とは、一層又は複数層のフィルムを備えた合成樹脂製を主体とするシートを好適に用いることができ、必要に応じて金属層や紙層を含む複合素材製のシートであってもよい。収納体31の形状は種々変更して実施することができ、襠部を有するものであってもよく、底部のシートを有するものであってもよく、さらに、一部が剛性の高い成形品で構成されたものであってもよい。正面側シート32は背面側シート33とは、別体のシート体から構成してもよく、連続した1枚のシートを折り畳んで正面と背面とに配置したものであってよい。
まず、第2ファスナ半部21から説明する。第2ファスナ半部21は、通常の合成樹脂製のファスナに用いられるものと同様のもので、基部22と、基部22の背面側に設けられた雌雄嵌合部23とを備える。雌雄嵌合部23の正面側の全面あるいは幅方向の一部が固定部24を構成し、固定部24と正面側シート32の背面側とが熱溶着などの接着によって固定されている。
この例では、第2ファスナ半部21は開封部34の下方に配置されているが、上方に配置することもできる。
次に、第1ファスナ半部11は、第2ファスナ半部21と嵌合する合成樹脂製のファスナ半部であり、基部12と、基部12の正面側に設けられた雌雄嵌合部13とを備える。この雌雄嵌合部13は、第2ファスナ半部21の雌雄嵌合部23と着脱可能に嵌合するものであり、第2ファスナ半部21の雌雄嵌合部23と上下方向において略同一位置に設けられたものであり、開封部34の下方に配置されている。なお、第2ファスナ半部21が開封部34の上方に配置された場合には、第1ファスナ半部11の雌雄嵌合部13も上方に配置される。図1の例では、第2ファスナ半部21の雌雄嵌合部23が突条の雄嵌合部、第1ファスナ半部11の雌雄嵌合部13が雌嵌合部として実施されているが、図2(A)に示すように、雌雄は逆にして実施することもでき、複数条の突条と凹溝とが互い嵌合する形状など、ファスナの雌雄嵌合部は種々変更して実施することができる。
開封部34は、正面側シート32に形成されたもので、上下方向において、第1ファスナ半部11の固定部14と、第2ファスナ半部21の固定部24との間に挟まれた位置に形成されている。開封部34は、左右方向に伸びる長手開封部35と、その適宜位置(この例では中央)に形成された開封開始部36とを備える。この例では、長手開封部35は正面側シート32に形成されたミシン目であり、開封開始部36は正面側シート32に形成された切り目部分である。この切り目部分は、指先が入る程度の大きさで、10〜40mm程度の左右長さを有するものとして実施することが適当である。切り目部分は、線状にカットされていればよく、その上下方向の幅は0mmで足りるが、数mm〜10mm程度の上下幅として実施することもできる。
図1に示すように、開封開始部36(切り目部分)と長手開封部35(ミシン目)とは、両ファスナ半部11、21の固定部14、24に沿って両ファスナ半部11、21の長手方向へ一直線上に配置されている。
開封に際しては、まず、開封開始部36から指fを押し込み空間39内に差し込む。この例では、開封開始部36は、予めカットされた切り目部分であり、また中間部16が前述のように凹部となっているため、無理なく指fを背面側に押し込むことができる。そして、差し込んだ指fを左右に動かすことで、ミシン目の長手開封部35を容易に破っていくことができる。勿論、開封開始部36に差し込んだ指で正面側シート32を摘むなどして、上下方向に引っ張る要領で長手開封部35を破るようにしてもよい。いずれにしても、開封開始部36を押し込み空間39に押し込むことで、開封開始部36からの開封を極めて容易に行うことができる。
この収納体31の製造は、極めて容易になすことができる。従来、この種のファスナ10は、ウエブ状に連続して送られる正面側シート32に対して、第1ファスナ半部11と第2ファスナ半部21とを嵌合させた状態で、第1ファスナ半部11の固定部14及び第2ファスナ半部21の固定部24が、熱溶着などで接着固定される。本発明の実施の形態では、この接着固定に先立って、正面側シート32に開封部34(長手開封部35及び開封開始部36)を押し切り装置などで形成するだけで足りる。このように、予め形成された開封部34の上下両側に第1ファスナ半部11の固定部14と第2ファスナ半部21の固定部24とが位置するように、位置合わせして接着を行うだけで足りるため、製造工程の数を多大にすることもなく、低コストで、製造することができる。
図3(A)に、第2の実施の形態を示す。先の実施の形態にあっては、開封部34の長手開封部35をミシン目としたものであったが、この例では、長手開封部35をシートの性質を利用したストレートカット性のあるものとしている点が相違するものであり、他の点については、先の実施の形態に関する説明を適用できる。
このように、長手開封部35は、ファスナ10の長手方向に沿う方向に、容易に切り裂くことができる種々の手段に変更して実施することができる。
また、前述までの実施の形態では、両ファスナ半部11、21の基部12、22の図示下端の下方への長さを略同じ長さとしていたが、両者の長さを異なるようにしてもよい。特に、図2(C)に示すように、第1ファスナ半部11の基部12を、第2ファスナ半部21の基部22よりも下方に長く伸ばすことも好ましい。このように、ファスナ10の幅方向(図2の上下方向)において、第1ファスナ半部11の基部12の端部に延長部17を設けて、この延長部17を、第2ファスナ半部21の基部22よりも幅方向に突出するようにしておく。これによって、両ファスナ半部11、21の基部12、22を、固定部14、12において正面側シート32に熱溶着する際に、延長部17も正面側シート32に対して、軽く熱溶着され、仮接合部18が形成される。なお、図では、仮接合部18の厚みが大きく描かれているが、実際は正面側シート32や延長部17等が厚み方向に自然と曲がるため、仮接合部18が厚み自体は、他の固定部14、24と同じでよい。但し、延長部17の厚みを他の固定部14、24と異なるように(例えば厚みを厚くして仮接合が確実に行なわれるように、もしくは、厚みを薄くして仮接合の強度を調整するように)してもよい。
他方、開封に際しては、開封部34から開封され、雌雄嵌合部13、23が外される際に、第1ファスナ半部11の基部12及びその延長部17と、正面側シート32とが、離反するように図示左右に強く引っ張られるため、この延長部17の仮接合部18が外れて、収容体31の内外を連通させることができる。
従って、この延長部17の仮接合部18は、不用意には外れないが、意図的な開封時には外れるように、適当な面積とすることが望ましい。具体的には、延長部17は3〜10mm程度の幅方向(図の上下方向)の長さがあれよいが、この数値に本発明を限定して理解されるべきではない。
本発明に係る収納体31を工業的に量産する場合、袋の連続製造の常法に従い、図4に示す連続シート51の形態を採るものを製造して、この連続シート51に対して収納物を収納しながら又は収納せずに各収納体31を製造することができる。この連続シート51は、収納体31を構成できる正面側シート32(又は必要に応じて正面側シート32の背面に背面側シートを配置して左右のサイドシールを施し筒状となった2枚のシート体でもよい)を、複数枚分長手方向(図4の上下方向)に連続して配置したものである。この例では、図1の収納体31を連続生産できるものを示すが、他の実施の形態に係る収納体31であってもよい。
この連続シート51には、各収納体31毎に、等間隔で前述の開閉用のファスナが配置され、固定部14、24で固定されている。そして、固定部14、24の間に、開封部34(長手開封部35及び開封開始部36)が正面側シート32に等間隔で形成されている。この連続シート51は、通常ロール状に巻回されて保管移送され、収納体31の完成工程にて、収納体31と収納体31との間の境界部分52に、袋の天部のシールと底部のシールとが施されると共に切断され、一つずつの収納体31が完成させられる。なお、連続した状態の連続シート51の境界部分52には、袋の天部のシールと底部のシールとを予め施しておかないことが一般的であるが、底部シールのみを施したり、両シールを施しておくようにしたり、種々変更して実施し得るものである。
11 第1ファスナ半部
12 基部
13 雌雄嵌合部
14 固定部
15 凸部
16 中間部
21 第2ファスナ半部
22 基部
23 雌雄嵌合部
24 固定部
25 凸部
26 中間部
31 収納体
32 正面側シート
33 背面側シート
34 開封部
35 長手開封部
36 開封開始部
39 押し込み空間
40 ストレートカット性を示す易カット方向
51 連続シート
Claims (7)
- シートと、前記シートに設けられた開閉用のファスナとを備えた収納体であって、
前記ファスナは、開閉可能な一方と他方のファスナ半部を備え、
前記両ファスナ半部は、互いに着脱可能に嵌合する雌雄嵌合部と、前記シートに対する固定部とを備え、
前記雌雄嵌合部と前記固定部とは、共に前記ファスナの長手方向に沿って形成されたものであり、
前記両ファスナ半部のそれぞれは、前記収納体の分離されていない同一面シートに対して、前記固定部によって固定されたものであり、
前記同一面シートにおける前記両ファスナ半部の間に開封部が設けられ、前記開封部が切り開かれることで、前記収納体の開封がなされるようにしたファスナ付き収納体において、
前記一方のファスナ半部は、基部と、前記基部の背面に設けられた前記雌雄嵌合部と、前記基部の正面に設けられた前記固定部とを備え、
前記他方のファスナ半部は、基部と、前記基部の正面に設けられた前記雌雄嵌合部と、前記基部の正面に設けられた前記固定部とを備え、
前記他方のファスナ半部の前記基部は、中間部を備え、
前記中間部は、前記他方のファスナ半部の前記雌雄嵌合部と前記固定部とが前記ファスナの幅方向に距離を隔てて配置されることにより、前記雌雄嵌合部と前記固定部との間に設けられた部分であり、
前記両ファスナ半部は、前記一方のファスナ半部の前記背面と前記他方のファスナ半部の前記正面とが向き合うように、それぞれの前記固定部によって前記同一面シートに対して固定され、
前記ファスナの幅方向において、前記中間部と同じ位置に、前記開封部が配置され、
前記開封部は、前記ファスナの長手方向に沿って前記同一面シートに設けられた長手開封部と、前記長手開封部に繋がるように前記同一面シートに設けられた開封開始部とを備え、
前記開封開始部は、前記同一面シートに予め形成された10〜40mmの左右長さを有する切り目部分であり、
前記長手開封部は、前記同一面シートに形成されたミシン目であり、
前記切り目部分と前記ミシン目とは、前記両ファスナ半部の前記固定部に沿って前記両ファスナ半部の長手方向へ一直線上に配置され、
指を前記開封開始部から前記同一面シート内に差し込み、前記長手開封部を引き裂くことで、前記開封がなされるものであることを特徴とするファスナ付き収納体。 - 前記他方のファスナ半部の前記基部は、前記中間部よりも正面側に突出する凸部を備え、前記凸部の正面が前記固定部とされたことを特徴とする請求項1記載のファスナ付き収納体。
- 前記他方のファスナ半部の前記基部は、固定部と中間部とが同じ高さであることを特徴とする請求項1記載のファスナ付き収納体。
- シートと、前記シートに設けられた開閉用のファスナとを備えた収納体であって、
前記ファスナは、開閉可能な一方と他方のファスナ半部を備え、
前記両ファスナ半部は、互いに着脱可能に嵌合する雌雄嵌合部と、前記シートに対する固定部とを備え、
前記雌雄嵌合部と前記固定部とは、共に前記ファスナの長手方向に沿って形成されたものであり、
前記両ファスナ半部のそれぞれは、前記収納体の分離されていない同一面シートに対して、前記固定部によって固定されたものであり、
前記同一面シートにおける前記両ファスナ半部の間に開封部が設けられ、前記開封部が切り開かれることで、前記収納体の開封がなされるようにしたファスナ付き収納体において、
前記一方のファスナ半部は、基部と、前記基部の背面に設けられた前記雌雄嵌合部と、前記基部の正面に設けられた前記固定部とを備え、
前記他方のファスナ半部は、基部と、前記基部の正面に設けられた前記雌雄嵌合部と、前記基部の正面に設けられた前記固定部とを備え、
前記他方のファスナ半部の前記基部は、中間部を備え、
前記中間部は、前記他方のファスナ半部の前記雌雄嵌合部と前記固定部とが前記ファスナの幅方向に距離を隔てて配置されることにより、前記雌雄嵌合部と前記固定部との間に設けられた部分であり、
前記両ファスナ半部は、前記一方のファスナ半部の前記背面と前記他方のファスナ半部の前記正面とが向き合うように、それぞれの前記固定部によって前記同一面シートに対して固定され、
前記ファスナの幅方向において、前記中間部と同じ位置に、前記開封部が配置され、
前記他方のファスナ半部の前記基部は、前記中間部よりも正面側に突出する凸部を備え、前記凸部の正面が前記固定部とされ、
前記両ファスナ半部のそれぞれは、前記収納体の分離されていない同一面シートに対して、前記固定部によって固定されることにより、前記凸部と前記雌雄嵌合部との間における前記中間部と、前記同一面シートとの間に、押し込み空間が形成されたものであり、
前記開封部は、前記ファスナの長手方向に沿って前記同一面シートに設けられた長手開封部と、前記長手開封部に繋がるように前記同一面シートに設けられた開封開始部とを備え、
前記開封開始部は、前記長手開封部よりも弱い力で前記同一面シートを前記押し込み空間へ押し込むことで開かれる最弱押し込み部分あることを特徴とするファスナ付き収納体。 - 前記他方のファスナ半部は、前記基部の幅方向の先端側に延長部を備え、前記延長部を前記同一面シートに対して仮接着したものであり、
前記仮接着は、前記固定部と前記同一面シートとの接着よりも弱い接着であり、前記開封部の開封し前記雌雄嵌合部を外して、手で前記仮接着を外すことができるようにした請求項1〜4の何れかに記載のファスナ付き収納体。 - 前記開封開始部は、前記長手開封部の中央に形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のファスナ付き収納体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のファスナ付き収納体を製造するための収納体用連続シートであって、
前記収納体を構成できるシートを複数枚分長手方向に連続して配置した連続シートと、前記連続シートに取り付けられた複数の開閉用の前記ファスナとを備え、
前記ファスナは、1つの前記収納体を構成できる前記シート毎に前記連続シートに配置されたものであり、
前記両ファスナ半部のそれぞれは、前記連続シートを前記同一面シートとして、前記固定部によって固定されたものであることを特長とする収納体用連続シート。
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