JP6367146B2 - ファスナ及び収納体並びに収納体用連続シート - Google Patents

ファスナ及び収納体並びに収納体用連続シート Download PDF

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本発明は、ファスナ及び収納体並びに収納体用連続シートに関するものである。
一般に、ファスナ付き収納体は、開閉可能な一方と他方の一対のファスナ半部からなる開閉用のファスナをシートに取り付けて、収納体の開口を開閉可能にするものである。このファスナの取り付けに関しては、2つのタイプに分類できる。第1のタイプは、開閉可能な一方と他方の一対のファスナ半部を、上端開口を構成する対向する2面のシートのそれぞれに取り付けるタイプである(特許文献1参照)。第2のタイプは、一対のファスナ半部を、収納体の一方の面を構成するシートに取り付けるタイプである。この第2のタイプは、取り付けたシートにおける、ファスナ半部とファスナ半部との間の部分に開口を設けて、開口を開くと共に、ファスナを開いて、被収納物を取り出すようにしたものである(特許文献2〜5参照)。
また本発明の発明者は、第2のタイプを改良するものとして、特許文献6を提案した。この発明は、開閉ファスナを構成するファスナ半部の双方を、収納体の一方の面を構成するシートに取り付けるタイプのファスナ付き収納体において、開封開始動作を、押し込み動作によって行うことができ、比較的低コストで製造することができるようにすることを目的とするもので、正面シートには開封部を形成し、この開封部を挟んで、上下両側に、第1のファスナ半部の固定部と、第2のファスナ半部の固定部とを、正面シートに接着する。両ファスナ半部は、雌雄嵌合部で開閉可能なファスナを構成するもので、開封部は、長手開封部と、開封開始部とを備える、開封開始部から指を背面側に差し込み、ミシン目等の長手開封部を容易に破っていくことができるものである。そして、開封前の密封性を高めるために、第1のファスナ半部の基部に延長部を設け、この延長部を正側シートに仮接合部によって仮固定することも提案している。この仮固定部では、通常の完全な接着のための加熱温度よりも低い温度で加熱することで、弱い溶着状態となっているイージーピール加工などが採用されており、開封作業に際して、袋をシートを引っ張ると、延長部の仮接合部が外れるように構成されている。
しかしながら、イージーピール加工など仮接合は、密封性の観点からは完全な溶着よりも劣ることは否めないものであり、特に内容物を長期間保存する場合には、仮接合部にスローリークが生じて、内容物の品質の劣化が懸念される場合もある。
特許第4028206号公報 特許第4787833号公報 特許第3761745号公報 特開平03−056248号公報 特許第3759683号公報 特許第5651223号公報
本発明は、雌雄嵌合のファスナを有する収納体にあって、開封がなされるまでの移送時や保管時における密封性を向上させることを課題とする。また密閉性を要求されない収納体にあっては物理的な力によって強制的に開封されることを抑制する耐開封強度を向上させることができることを課題とする。
本発明は、開閉可能な第1のファスナ半部と第2のファスナ半部を備え、前記第1と第2の両ファスナ半部は収納体に取り付けられる基部と前記基部に設けられて互いに着脱可能に嵌合する雌雄嵌合部とを備え、前記雌雄嵌合部と前記基部とは共に前記ファスナの長手方向に沿って形成され、前記収納体を構成するシートに対してそれぞれの前記基部が固定部にて固定されるように構成されたファスナを改良する。
第1のファスナ半部の前記基部は第1固定部及び第2固定部の2つの前記固定部と、弱め部とを備える。前記第1固定部と前記第2固定部とは、前記基部における前記雌雄嵌合部と同じ面に設けられ、且つ、前記雌雄嵌合部を挟んで前記ファスナの幅方向に距離を置いて配置される。前記弱め部は、前記基部の他の部分よりも小さな力で破断して開かれるものであり、且つ、前記前記第1固定部と前記雌雄嵌合部との間に配置される。前記第2のファスナ半部の前記固定部は、前記基部における前記雌雄嵌合部と反対の面に設けられ、前記固定部によって、前記第1のファスナ半部と前記第2のファスナ半部との双方が前記収納体の分離されていない同一面シートに取り付けられるように構成される。
前記第2固定部は、前記雌雄嵌合部を挟んで前記第1固定部と反対側に伸びる延長部に形成されたものである。従って、前記延長部は前記基部と一体成型されたものとして実施できる他、前記基部と別体に形成されて一体に接合されたものとしても実施することができる。
また、本発明は、収納体の全部又は一部を構成するシートと、前記シートに設けられたファスナとを備えた収納体において、このファスナとして前述のファスナ適用した収納体を提供する。
この収納体にあっては、前記第1と第2の両ファスナ半部は、前記収納体の分離されていない同一面シートに対して、それぞれの前記固定部によって固定される。前記第1のファスナ半部の前記第1固定部と前記第2固定部とは、前記第2のファスナ半部を跨いで前記同一面シートに固定される。そして、前記第1のファスナ半部と前記第2固定部との間に開封部が設けられ、前記開封部と、前記雌雄嵌合部同士の嵌合と、前記弱め部とをそれぞれ開いて、前記収納体が開封される。
このように、第1のファスナ半部の前記基部は、弱め部を備えたものであり、この弱め部を破るなどして開封を行うことができるため、前記第1の前記第2固定部を、開封容易な仮接合部としなくても、収納体を開封することができる。その結果、前記第2固定部を完全接着にするなど、密封性の高い固定手段とすることができる。従って、仮接合部からのスローリークの発生を抑制することも可能となる。
前記開封部は、ハーフカットライン、ミシン目、開封済みのカットラインなど種々の開封手段を選択することができる。これらの開封部は、ミシン目やカットラインなどの収納体の密封性を大きく阻害するものであっても、本発明の構成にあっては、収納体の密封性は維持することができるが、開封部について密封性を阻害しない構成で実施することもできる。
移送や保管時における収納体の密閉性を高めるためには、前記弱め部は、切断されるまでは密封性が保たれるハーフカットラインとして実施することが有利であるが、収納体に密閉性を要求されない場合には、ミシン目などの密封性を阻害するおそれのある開封手段に変更して実施することもできる。
また、本発明は、前記ファスナ付き収納体を構成できるシートを複数枚分長手方向に連続して配置した連続シートと、前記連続シートに取り付けられた複数の開閉用のファスナとを備えた収納体用連続シートであって、前記ファスナは、1つの収納体を構成できる前記シート毎に前記連続シートに配置されたものであり、前記シートに、前記ファスナの長手方向に沿って伸びる開封部が形成された収納体用連続シートを提供する。これによって、上記の収納体を連続的に生産することができる。
さらに、本発明の実施に際しては、次の手段をも採用することができる。
前記開封部は、前記同一面シートの一部を予め切断することによって、少なくとも指先が挿入できる範囲が開封されている開封済み部を備えたものとすることができる。
この開封済み部は、前記ファスナの長手方向に0.7〜4cmの長さの切り目部分と、前記ファスナの長手方向に4cmを超える長さのカットラインと、前記ファスナの長手方向と幅方向とに開口した面積を備えた開口部分との少なくとも1種であるものとして実施することができる。
前記開封済み部の少なくとも一部は、前記一方のファスナ半部の前記下方側の固定部の間近の位置に配置されることが、前記開封済み部から使用者の指先を挿入し易くして、初期の開封動作を迅速に行うようする点から望ましい。
また、前記開封部は、前記同一面シートの一部を開封時に切断することによって、少なくとも指先が挿入できる範囲が開封状態となる未開封部を備えたものとしても実施することができる。この未開封部は、前記同一面シートに形成されたミシン目又はハーフカットラインとすることができる。また、前記同一面シートを、方向性を有する延伸フィルムを備えたものとして、前記同一面シートのストレートカット性を示す易カット方向が前記ファスナの長手方向に沿った方向となるように、前記同一面シートが配置されることによって、前記未開封部を形成することもできる。
また、前記開封部は、開封済み部と、前記同一面シートの一部を開封時に切断することによって、少なくとも指先が挿入できる範囲が開封状態となる未開封部との両者を備えたものとして実施することもできる。
また、前記同一面シートの表面側に、前記開封部の少なくとも一部を閉じる開封シールを設けることもできる。この開封シールによって、開封部、特に開封済み部を塞ぐことにより、収納体の密封性を向上させたり、いたずら防止の機能を発揮させたりすることができる。
また、前記開封部が、未開封部又は開封済み部を備えたものとし、前記同一面シートを押し込むことで開くようにすることもできる。その場合、指を前記未開封部又は前記開封済み部から前記同一面シート内に差し込み、引き裂くことで、前記開封がなされるようにしてもよい。このように、指を同一面シートへ押し込んで開く動作に対応して、前記他方のファスナ半部の前記基部は、前記中間部よりも正面側に突出する凸部を備え、前記凸部の正面が前記上方側の固定部とすることも適切である。これによって、前記中間部が前記雌雄嵌合部と前記固定部との双方よりも背面側に凹んだ凹部となる。押し込みによる初期開封動作を行う場合には、この凹部が押し込み空間として、機能する。即ち、本発明は、前記両ファスナ半部のそれぞれは、前記収納体の分離されていない同一面シートに対して、前記固定部によって固定されることにより、前記同一面シートと前記中間部との間に押し込み空間が形成される。そして、前記中間部の正面側における前記同一面シートに、前記ファスナの長手方向に沿って伸びる開封部が形成され、前記同一面シートを、前記開封部の少なくとも一部から前記押し込み空間内に押し込んで前記開封部の開封がなされるものとして実施することができる。
なお、前記同一面シートは、収納体の一つの面をなすものとして実施すればよく、前記同一面シート自体か複数のシートを接合して構成されたものであってもよいが、接合されていない単一のシートとして実施することもできる。
本発明は、雌雄嵌合のファスナを有する収納体にあって、開封がなされるまでの移送時や保管時における密封性や耐開封強度を向上させることができたものである。
特に、本発明は、収納体の一方の面を構成するシートに取り付けるタイプの袋にあって、特許文献6のように開封開始動作を改善するために、開封部に予め切り目などの開口を設けたものに適用することによって、開封の容易性と移送時や保管時における密封性との両立を図ることができるものである。
本発明の第1の実施の形態を示すもので、(A)は収納体の正面図、(B)は同収納体の開封過程の状態を示す要部拡大断面図である。 (A)は同収納体の未開封部の位置での要部拡大断面図、(B)は同収納体の開封済み部の位置での要部拡大断面図である。 (A)は本発明に係るファスナの変更例を示す要部拡大断面図であり、(B)は本発明に係るファスナの他の変更例を示す要部拡大断面図である。 (A)は本発明の開封部を変更した実施の形態に係る収納体の正面図、(B)〜(F)はそれぞれさらに他の変更例に係る収納体の正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る収納体を製造するための連続シートの正面図である。 初期開封動作の一例を示す実施例であり、(A)は開封前の要部断面図、(B)は初期開封動作中の要部断面図、(C)は初期開封完了時の要部断面図である。 (A)は完了時の要部断面図、(B)〜(E)はそれぞれ開封部と固定部との位置関係を示す説明図である。 (A)〜(E)は、それぞれ開封部の形態を示す説明図である。 (A)〜(D)は、それぞれ開封部における未開封部と開封済み部との組み合わせパターンの説明図である。 (A)〜(C)は、それぞれ開封部における未開封部と開封済み部との組み合わせパターンの説明図である。 (A)〜(G)は、それぞれ開封部における未開封部又は開封済み部の形態の説明図である。 (A)〜(D)は、それぞれ開封部における未開封部又は開封済み部の形態の説明図である。 (A)〜(D)は、それぞれ開封部における未開封部又は開封済み部の形態の説明図であり、(E)は開封部にシールを設けた形態の説明図である。 (A)は本発明の第2の実施の形態に係る収納体の要部拡大断面図、(B)本発明の第3の実施の形態に係る収納体の要部拡大断面図である。 (A)〜(C)は、それぞれ本発明を他の袋の形態に適用した場合の要部拡大断面図である。
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態を説明する。
(概要)
図1及び図2は、第1の実施の形態に係る収納体31を示すものである。この収納体31は、正面シート32と背面シート33との2枚の柔軟性を有するシートの周囲を熱溶着などで接着した袋体である。正面シート32と背面シート33とは、一層又は複数層のフィルムを備えた合成樹脂製を主体とするシートを好適に用いることができ、必要に応じて金属層や紙層を含む複合素材製のシートであってもよい。収納体31の形状は種々変更して実施することができ、襠部を有するものであってもよく、底部のシートを有するものであってもよく、さらに、一部が剛性の高い成形品で構成されたものであってもよい。正面シート32は背面シート33とは、別体のシート体から構成してもよく、連続した1枚のシートを折り畳んで正面と背面とに配置したものであってよい。
この収納体31の一つの面を構成する同一面シートのうち、正面シート32と背面シート33との少なくとも何れか一方(この例では正面シート32)には、開封部34が形成されている。この開封部34を挟んで、上下両側に、第1のファスナ半部11の第1固定部14と、第2のファスナ半部21の固定部24とが、それぞれ熱溶着などで正面シート32に接着されている。この第1のファスナ半部11と第2のファスナ半部21とは、雌雄嵌合部13と雌雄嵌合部23とが着脱可能に嵌合して、開閉可能なファスナ10を構成する。
以下、ファスナ10を構成する第1のファスナ半部11、第2のファスナ半部21の長手方向を左右方向(又は横方向)といい、第1のファスナ半部11、第2のファスナ半部21の幅方向を上下方向(又は縦方向)というが、これらは相対的な位置関係を示すに止まり、絶対的な位置を特定するものではない。
(第2のファスナ半部21について)
まず、第2のファスナ半部21から説明する。第2のファスナ半部21は、通常の合成樹脂製のファスナに用いられるものと同様のもので、基部22と、基部22の背面側に設けられた雌雄嵌合部23とを備える。雌雄嵌合部23の正面側の全面あるいは幅方向の一部が固定部24を構成し、固定部24と正面シート32の背面側とが熱溶着などの接着によって密封状態で固定されている。
この例では、第2のファスナ半部21は開封部34の下方に配置されているが、上方に配置することもできる。
(第1のファスナ半部11について)
次に、第1のファスナ半部11は、第2のファスナ半部21と嵌合する合成樹脂製のファスナ半部であり、基部12と、基部12の正面側に設けられた雌雄嵌合部13とを備える。この雌雄嵌合部13は、第2のファスナ半部21の雌雄嵌合部23と着脱可能に嵌合するものであり、第2のファスナ半部21の雌雄嵌合部23と上下方向において略同一位置に設けられたものであり、開封部34の下方に配置されている。なお、第2のファスナ半部21が開封部34の上方に配置された場合には、第1のファスナ半部11の雌雄嵌合部13も上方に配置される。図1の例では、第2のファスナ半部21の雌雄嵌合部23が突条の雄嵌合部、第1のファスナ半部11の雌雄嵌合部13が雌嵌合部として実施されているが、図3(A)に示すように、雌雄は逆にして実施することもでき、複数条の突条と凹溝とが互い嵌合する形状など、ファスナの雌雄嵌合部は種々変更して実施することができる。またいわゆるダブルチャックと呼ばれるように、複数の雌雄嵌合部同士を嵌合させるようにしてもよい。
第1のファスナ半部11の基部12は、上下方向において、開封部34の上下に渡って形成されており、開封部34の上方に第1固定部14が形成されている。第1のファスナ半部11の第1固定部14は、正面側に突出した凸部15の正面側の先端面に形成されており、正面シート32の背面側に熱溶着などの接着によって固定されている。この例では、第1のファスナ半部11の雌雄嵌合部13と第2のファスナ半部21の雌雄嵌合部23とが嵌合した状態で、第1のファスナ半部11の第1固定部14と第2のファスナ半部21の固定部24とが略同一高さとなるように、凸部15が正面側に突出している。これによって、後述するように、開封動作を極めて円滑に行うことができると共に、正面シート32に対する熱溶着も確実に行うことができるものである。
第1のファスナ半部11の基部12は、雌雄嵌合部13と第1固定部14との間に中間部16を備える。この中間部16は、雌雄嵌合部13及び第1固定部14(凸部15)に比して、背面側に凹んだ凹部となっている。これにより、中間部16と正面シート32との間には、雌雄嵌合部13と第1固定部14(凸部15)との間に、押し込み空間39が形成されることになる。この中間部16並びに押し込み空間39に対応する位置であって、それらの正面側に位置する正面シート32に、開封部34が形成されている。
(延長部について)
本発明の実施の形態では、第1のファスナ半部11の基部12を、第2のファスナ半部21の基部22よりも下方に長く伸ばした延長部17が設けられている。延長部17は、第2のファスナ半部21の基部22よりも幅方向(図では下方)に突出しており、第1のファスナ半部11の基部12を、正面シート32に熱溶着する際に、第1のファスナ半部11の第1固定部14と共に、延長部17を正面シート32に対して溶着され、第2固定部18が形成される。なお、図では、第1固定部14の凸部15と同様に、延長部17にも凸部を形成するように描かれているが、これらの凸部は形成せずに実施することもできる。
このように、第2固定部18を正面シート32に対して密封状態で固定することで、被収納物を収納した収納体31が保管中や移送中に、雌雄嵌合部13、23が外れることがあっても、第2固定部18によって収納体31の内外の連通が阻止され得る。特に、他の固定部14、24と同様に、第2固定部18にあっても、超音波溶着や熱溶着や接着剤など接着の手段は問わないが、密封性の高い完全接着によって正面シート32に固定されることによって、内部の密封性が保たれ、スローリークの抑制を図ることができる。
他方、開封については、延長部17に弱め部19が設けられ、雌雄嵌合部13、23を開くと共にこれに続いて弱め部19を開くことによって、収納体31の開封が完了する。この弱め部19は、手の力などで切断されるまでは密封性が保たれるハーフカットラインであることが適当であるが、積層シートを構成する複数のフィルムの一部又は全部にミシン目やカットラインを施しておいたりするなど、他の弱め部の形成手段に変更して実施することができる。
なお、弱め部19は、雌雄嵌合部13よりも下方(言い換えれば、第1固定部14と反対側)であれば、延長部17を含む基部12の適宜位置に形成すればよい。
(開封部34について)
開封部34は、正面シート32に形成されたもので、上下方向において、第1のファスナ半部11の第1固定部14と、第2のファスナ半部21の固定部24との間に挟まれた位置に形成されている。開封部34は、左右方向に伸びる未開封部35と、その適宜位置(この例では中央)に形成された開封済み部36とを備える。この例では、未開封部35は正面シート32に形成されたミシン目であり、開封済み部36は正面シート32に形成された切り目部分である。この切り目部分は、指先が入る程度の大きさで、7mm以上、好ましくは10〜40mm程度の左右長さを有するものとして実施することが適当である。切り目部分は、線状にカットされていればよく、その上下方向の幅は0mmで足りるが、数mm〜10mm程度の上下幅として実施することもできる。
(開封動作について)
開封に際しては、まず、開封済み部36から指fを押し込み空間39内に差し込む。この例では、開封済み部36は、予めカットされた切り目部分であり、また中間部16が前述のように凹部となっているため、無理なく指fを背面側に押し込むことができる。そして、差し込んだ指fを左右に動かすことで、ミシン目の未開封部35を容易に破っていくことができる。勿論、開封済み部36に差し込んだ指で正面シート32を摘むなどして、上下方向に引っ張る要領で未開封部35を破るようにしてもよい。いずれにしても、開封済み部36を押し込み空間39に押し込むことで、開封済み部36からの開封を極めて容易に行うことができる。
次に、表裏に強く引っ張って雌雄嵌合部13、23を外すと共に、弱め部19を破断することによって、収納体が開封される。開封後は、雌雄嵌合部13、23の開閉によってファスナ付きの収納体として利用できる。
(製造方法について)
この収納体31の製造は、極めて容易になすことができる。従来、この種のファスナ10は、ウエブ状に連続して送られる正面シート32に対して、第1のファスナ半部11と第2のファスナ半部21とを嵌合させた状態で、第1のファスナ半部11の第1固定部14、第2固定部18及び第2のファスナ半部21の固定部24が、熱溶着などで接着固定される。本発明の実施の形態では、この接着固定に先立って、正面シート32に開封部34(未開封部35及び開封済み部36)を押し切り装置などで形成するだけで足りる。このように、予め形成された開封部34の上下両側に第1のファスナ半部11の第1固定部14と第2のファスナ半部21の固定部24とが位置するように、位置合わせして接着を行うだけで足りるため、製造工程の数を多大にすることもなく、低コストで、製造することができる。
(開封部34の変更例)
図4に開封部34の変更例を示す。
先の実施の形態にあっては、開封部34の未開封部35をミシン目としたものであったが、図4(A)の例では、未開封部35をシートの性質を利用したストレートカット性のあるものとしている点が相違するものであり、他の点については、先の実施の形態に関する説明を適用できる。
この実施の形態では、収納体31を構成するシートのうち、少なくとも正面シート32が方向性を有する延伸フィルムを備えるものである。この種のシートにあっては、延伸の縦方向である1方向にストレートカット性を示すものであり、このストレートカット性を示す易カット方向40が前記ファスナの長手方向に沿った方向(左右方向)となるように、正面シート32が配置されることによって、未開封部35が形成されたものである。従って、先の例と異なり、この実施の形態では、未開封部35は正面シート32の他の部分とは区別できない構成となっているが、切り目部分などによって開封済み部36を形成し、前述の要領で開封済み部36から指fを押し込み空間39に差し込み、差し込んだ指fを左右に動かすことで、ストレートカット性を示す易カット方向40に未開封部35を容易に破っていくことができる。
図示は省略するが、この未開封部35は、正面シート32の表面から厚み方向の途中までに形成された凹溝であるハーフカットであってもよい。また、正面シート32が複数枚のフィルムを積層したシートである場合には、その表面又は内部のフィルムを予め切断したり、同フィルムにミシン目を形成したりした弱め線を備えたシートとして実施し、その弱め線によって未開封部35を形成するようにすることもできる。
このように、未開封部35は、ファスナ10の長手方向に沿う方向に、容易に切り裂くことができる種々の手段に変更して実施することができる。
(開封部34の他の変更例)
図4(B)に、開封部34の変更例を示す。先の2つの実施の形態にあっては、切り目部分による開封済み部36を設けたが、この例では、開封済み部36を設けないようにしたものであり、他の点については、先の何れの実施の形態に関する説明を適用できる。この図4(B)の例では、未開封部35についてミシン目としているが、このミシン目よりも小さな力で開封できる最弱開封部分37を開封済み部36の代わりに設けたものである。
最弱開封部37は、未開封部35のミシン目よりも小さな力で開封できるように、ミシン目の数を密にしたり、幅を大きくしたりしするなどして実施する。
このように、未開封部35と、開封済み部36又は最弱開封部37とを、ファスナ10の長手方向に連続して設けることで、開封の容易性と正面シート32の無用な開封を防止する点で好ましい。但し、指fで破ることができることを条件に、開封済み部36や最弱開封部37を設けずに、未開封部35のみで構成する(例えば、全体を均一なミシン目で構成する)ことも可能である(図4(C)参照)。その場合には、開封部34の何れの箇所からも開封することができるが、使用者が迷わないように、矢印などで開封位置を示しておくこともできる。このような開封位置の表示は、他の例にあっても設けておくことが望ましい。
図4(D)は、最弱開封部37についてミシン目を採用し、未開封部35についてストレートカット性を示す易カット方向40をファスナ10の長手方向とした第2の実施の形態の例を採用したものである。図4(E)は、開封済み部36(又は最弱開封部37)について、収納体31の中央ではなく、正面シート32の左右の一端に配置した例であり、図4(F)は、開封済み部36を複数箇所(左右両端)に配置した例である。
このように、開封部34の構成については、その構造や数や大きさなど種々変更して実施することができ、種々の組み合わせで実施することができる。
(第1のファスナ半部11の変更例)
第1のファスナ半部11の凸部15については、前述したように、嵌合状態の雌雄嵌合部13と雌雄嵌合部23との厚みに略等しい高さに、突出させて、その先端の第1固定部14と、第2のファスナ半部21の固定部24とが略同じ高さとなるようにすることが最も望ましいが、図3(B)に示すように、両者の高さに若干の相違を設けて実施することもできる。図3(B)の例では、凸部15の高さを、嵌合状態の雌雄嵌合部13と雌雄嵌合部23との厚みの約2分の1としているが、3分の1以上程度でもよい。また、凸部15を全く設けずに第1固定部14と中間部16とを同じ高さとして実施することも不可能ではないが、開封部34の押し込みを良好になす観点や、正面シート32に対する熱溶着などの接着を良好になす観点からは、凸部15を設けて実施することが望ましい。
また、第2固定部18についても、延長部17に凸部を設けてもよく,設けずに実施するようにしてもよい。
(図5について)
本発明に係る収納体31を工業的に量産する場合、袋の連続製造の常法に従い、図5に示す連続シート51の形態を採るものを製造して、この連続シート51に対して収納物を収納しながら又は収納せずに各収納体31を製造することができる。この連続シート51は、収納体31を構成できる正面シート32(又は必要に応じて正面シート32の背面に背面シートを配置して左右のサイドシールを施し筒状となった2枚のシート体でもよい)を、複数枚分長手方向(図5の上下方向)に連続して配置したものである。この例では、図1の収納体31を連続生産できるものを示すが、他の実施の形態に係る収納体31であってもよい。この連続シート51には、各収納体31毎に、等間隔で前述の開閉用のファスナが配置され、各固定部14、18、24で固定されている。
そして、第1のファスナ半部11の第1固定部14と第2のファスナ半部21の固定部24との間に、開封部34(未開封部35及び開封済み部36や、図示はしないが最弱開封部37)が正面シート32に等間隔で形成されている。この連続シート51は、通常ロール状に巻回されて保管移送され、収納体31の完成工程にて、収納体31と収納体31との間の境界部分52に、袋の天部のシールと底部のシールとが施されると共に切断され、一つずつの収納体31が完成させられる。なお、連続した状態の連続シート51の境界部分52には、袋の天部のシールと底部のシールとを予め施しておかないことが一般的であるが、底部シールのみを施したり、両シールを施しておくようにしたり、種々変更して実施し得るものである。
(図6〜図7について)
図6(A)〜(C)及び図7(A)は開封動作の一例を示すものである。この図6(A)〜(C)及び図7(A)にあっては、凸部15を設けていない場合であっても、容易に開封部34からの開封が可能な例を示したものであり、その変更例を図7(B)〜(E)に示す。
まず図6(A)は、図3に示したものと同様の状態を示すものである。
この例では、開封部34(特に開封済み部36)の全部又は一部が、第2のファスナ半部21の固定部24の間近の位置(具体的には0〜4mm程度の位置)に配置されている。
より望ましくは、第1のファスナ半部11の第1固定部14よりも、第2のファスナ半部21の固定部24に近い位置に、開封済み部36を設けるようにする(図7(B)参照)。
開封済み部36が直線状の切り目部分で、固定部24と平行に設けられている場合には、開封部34(特に開封済み部36)の全部が上記の間近の位置に設けられることになる。開封済み部36が波打ったように形成されている場合(図7(C)参照)や、図示は省略するが傾斜して設けられている場合などには、その一部が上記の間近の位置に配置されればよい。
また、図7(D)に示すように、開封済み部36が後に詳述する開口部41である場合には、開封済み部36(開口部41)の一部が、固定部24の上端よりも下方の位置に配置される場合もあり得るが、この場合に関しても、上記0mmの位置に含まれるものとする。開封済み部36(開口部41)の一部が、固定部24の上端よりも下方の位置にしても、この固定部24には第2のファスナ半部21の基部22が存在するため、実質的な開口の大きさは、開封済み部36の上辺からファスナの基部22の上端辺によって規定されることになるため、上記0mmの位置に含まれるとするのが合理的である。
同様に、図7(E)に示されるように、第1のファスナ半部11の第1固定部14よりも上方に開封済み部36(開口部41)の一部が存在する場合には、実質的な開口の上辺は、ファスナ半部11の基部12の下端辺によって規定されることになり、図7(E)の例では、上下両辺が、両ファスナ半部11、21の基部12、22によって規定されることになる。
また、両ファスナ半部11、21の第1固定部14、24同士の位置を近づけておくことも望ましく、具体的には6mm以下程度が望ましい。
この状態で、開封するには、まず図6(B)に示すように、一方の手(例えば右手)の親指f1と人指し指f2とで収納体を前後からつまむ。より詳しくは、親指f1で第1固定部14を収納体の正面側から背面側へ押さえると共に、人指し指f2を横にして収納体の背面側から、雌雄嵌合部13、雌雄嵌合部23の付近を収納体の正面側に押すようにしてつまむ。
この状態で、図6(C)に示すように、人指し指f2を押し出すようにして、親指f1を背面側に回して、こじ開けるようにして開封部34を開く。その際、開封部34(特に開封済み部36)が、基部22の間近の位置に配置されているため、正面シート32が基部22によって裏打ちされた状態で腰が強くなっているため、基部22と正面シート32とが正面の方に開く。これにより開封部34(特に開封済み部36)の開きが大きくなり、他方の手(例えば左手)の親指f3を容易に挿入することができる。従って、開封部34の開封動作、特に、初期の開封動作を今までのファスナ付き収納体とは比較にならないほど、簡単に素早く行うことができる。
最後に、図7(A)に示すように、左右の指f1〜f4で両ファスナ半部11、21を摘んで、図の左右に強く引っ張ることで、雌雄嵌合部13、23が開くと共に弱め部19が破断して、開封が完了する。
(図8〜図13について)
図8〜図13は、上述の種々の構成を整理したものであり、以下、その種類毎に順次説明する。
(図8について)
図8(A)〜(E)は、それぞれ開封部34を図示したものである。
図8(A)は、開封部34を開封済み部36のみで構成したものである。この開封済み部36は、全体が長い切り目によって構成されているものである。なお、便宜上、4cm以下の短い切り目を切り目部分と呼び、4cmを超える長い切り目をカットラインと呼ぶ。このカットラインは、開封部34の全長を構成してもよく、図8(B)に示すように、一部が切断されずに繋がっている部分38となっている複数のカットラインで構成してもよい。開封済み部36のカットラインが長くなり過ぎると、移送時などに開封済み部36が大きく開いてしまって雌雄嵌合部が開いてしまうおそれがあるため、繋がっている部分38を適宜間隔で設けることも好ましい。また、開封部34は、収納体31の左右両側に達するようにすることが好ましいが、収納体31の中央にのみ設けるなど、その形成位置は適宜変更して実施することができる。
図8(C)は、前述の図4(C)と同様、開封部34をミシン目などの未開封部35のみで構成した例である。このミシン目は、図8(D)に示すように、平行に複数本(この例では2本)設けてもよい。また、図8(E)に示すように、平行に複数本(この例では2本)設ける際に、ミシン目を千鳥状に配置することも望ましい。
このように、開封部34は、未開封部35と開封済み部36のうち、同一種類のみで全体を構成することもできるし、前述のように、未開封部35と開封済み部36とを組み合わせて連続して開封されるように構成することもできる。
(図9、図10について)
図9及び図10は、開封部34を未開封部35や開封済み部36などを混在させと構成する場合のパターンを示したものである。
図9(A)は、直線状のミシン目などの未開封部35(又は、カットラインなどの開封済み部36)に対して、開口部41を連続させて設けた例を示す。これまでの説明では、開封済み部36を切り目(切り目部分又はカットライン)のように線状の開口で構成する例を示したが、この例では、開封済み部36として横方向(ファスナ10の長手方向)のみならず、縦方向(ファスナ10の幅方向)にも面状に開口している開口部41として実施しているものである。この開口部41は、正面シート32(同一面シート)を金型などで打ち抜くなどして形成されており、直線状の未開封部35(又は開封済み部36)に対して、上下両側に開口部41を設けたものである。
図9(B)は、1本の直線状のカットラインなどの開封済み部36に対して、上下の何れか一方に突出するように開口部41を設けたものである。なお、直線状の開封済み部36を2本平行して設ける場合には、上の直線状の開封済み部36に対して上方に突出するように開口部41を設け、下の直線状の開封済み部36に対しては下方に突出するように開口部41を設けることが自然であるが、いずれの方向に開口部41を突出させてもよい。
図9(C)は、1本の直線状のカットラインなどの開封済み部36に対して、上下の何れか一方に突出するように開封済み部36(切り目部分)を湾曲させて設けた例である。この場合も、上記図9(B)と同様、上下の何れか一方に開封済み部36(切り目部分)を設けることもできる他、直線状の開封済み部36を2本平行して設ける場合にも適用することができる。
図9(D)は、1本の直線状の開封済み部36(カットライン)に対して、上下の何れか一方に突出するように未開封部35(ミシン目)を湾曲させて設けた例である。この場合も、上記図9(B)と同様、1本の直線状の開封済み部36(カットライン)に対して、未開封部35(ミシン目)を上下何れか一方に設けることもできる他、直線状の開封済み部36(カットライン)を2本平行して設ける場合にも適用することができる。
次に、図10(A)〜(C)も、図9(B)〜図9(D)と同様であり、1本ずつを採用することもでき、上下2本を一組にして実施することもできる。
図10(A)は、半円形に打ち抜くなどした開口部41を、未開封部35(ミシン目)に対して連続して設けたものである。図10(B)は、半円形に湾曲した開封済み部36(切り目)を、未開封部35(ミシン目)に対して連続して設けたものである。図10(C)は、半円形に湾曲した未開封部35(ミシン目)を、直線状の未開封部35(ミシン目)に対して連続して設けたものである。この場合、湾曲した未開封部35(ミシン目)を前述の最弱開封部37として実施することもできる。
(図11〜図13について)
直線上の未開封部35(又は開封済み部36)に対して、開口部41、未開封部35、開封済み部36を設ける際、これらは種々の形状のものとして実施することができるものであり、その例を図11〜図13に。図11(A)は円形、図11(B)(C)は半円形、図11(D)はバツ印、図11(E)は長方形、図11(F)(G)は台形の例である。図12(A)は6角形などの多角形、図12(B)は鼓形状、図12(C)(D)は平行四辺形の例である。図13(A)(B)(C)はそれぞれ3角形の例であり、図13(D)は矢印形の例である。
これらの種々の形状は、変形した部分が開封開始時に指先を挿入するなどの最初の開封動作を容易になすための例であり、種々変更することができる。また、開封後のつまみとなるタブとして機能させることもできる。但し、当該部分を開封済み部36の開封済み部36や開口部41として実施した場合、移送時などに不用意に大きく開封してしまうおそれがあるため、図13(E)に示すように、当該部分を隠すシール42を同一面シート(正面シート32)の外側から剥離可能に貼り付けることもできる。これにより、密封性を高めることができると共にいたずら防止の効果をも発揮することができる。このシール42は、開封開始の位置に設ける他、開封部34の全長に渡って設けるようにしてもよい。
(図14について)
図14(A)は第2の実施の形態を示すもので、この例では、収納体31の主たる収納領域を形成する収納部の奥(図の下方)に対して、近い側に開封部34を設け、遠い側(図の上方)に弱め部19を設けたものである。言い換えれば、雌雄嵌合部13、23を挟んで、開封部34と弱め部19とを互いに反対側に設けた点は先の例と同じであるが、その天地を逆に配置したものである。
図14(B)は第3の実施の形態を示すもので、この例では、延長部17を第1のファスナ半部11の基部12について、2つのパーツから形成し、両パーツを接合して一体化したものとしたものである。より詳しくは、基部12について、雌雄嵌合部13と一体形成された部分に対して、延長部17を比較的薄い合成樹脂製などのシートで形成し、融着や接着剤にて一体に気密性を備えた状態に接合したものである。そして、シート製の延長部17に弱め部19を形成したものである。弱め部19は、先の例と同じであり、凹状であってもよく、複数層のフィルムから延長部17のシートを構成して、その少なくとも1つのフィルムにミシン目を形成したり部分的にフィルムを配置しないようにしたものであってもよい。
(変更例)
以上、本発明は、上記の具体例を種々組み合わせて実施することができることはもちろん、本発明の目的を達成できることを条件に種々変更して実施することができるものである。例えば、上述の各固定部以外の箇所に、仮接合部を設けて、ファスナ半部と正面又は背面シートとを接合したり、ファスナ半部同士を接合したりしてもよい。この仮接合部としては、人の手で引っ張ることによって接合が剥がれる適宜の易開封手段で接合するものとして実施することができ、より具体的には、完全な溶着よりも低い温度で溶着したり、剥離性の高い接着剤で接着するなどの手段を示すことができる。
また、本発明の開封部は、ハーフカットライン、ミシン目、開封済みのカットラインで実施することができる他、開封位置を示す表示を行うだけで、シート自体の構造としては未開封であったり、開封の容易性を高める手段が施されていないものであったりしてもよい。
以上のように、本発明は、第1のファスナ半部11と第2のファスナ半部21との双方を共に同一面を構成するシート(各実施の形態では正面シート32)に接合する収納体31を改良して完成されたものであるが、これを、対向する2枚のシート(正面シートと背面シート)同士を雌雄嵌合部で開閉可能とした収納体に適用した場合、図15に示す形態として実施され得る。図15(A)では、開封部34を正面シート32に設けて、第1のファスナ半部11の基部12の第1固定部14を背面シート33に固定すると共に、延長部17を第2固定部18にて正面シート32に固定したものである。なお、第2のファスナ半部21は正面シート32に固定部24で固定される。
また、図15(B)では開封部34を背面シート33に設けたものであり、図15(C)では、開封部34を正面シート32と背面シート33との双方に設けてその上端部分を切断しまうこともできるようにしたものである。
このように、このファスナにあっては、第1のファスナ半部11に関して雌雄嵌合部13と反対側の面に第1固定部が設けられ、雌雄嵌合部13と同じ面に第2固定部18が設けらる。従って、この図15の収納体は、収納体の全部又は一部を構成するシートと、シートに設けられたファスナとを備えた収納体において、前記ファスナを用いて、第1と第2の両ファスナ半部は、収納体の対向する表面シートと背面シートとに対して、それぞれの固定部によって固定されたものであり、第1のファスナ半部の第1固定部と、第2のファスナ半部の固定部とは、表面シートに固定され、第1のファスナ半部の第2固定部は、背面シートに固定され、雌雄嵌合部を挟んで、弱め部と反対側に開封部が設けられ、表面シートと背面シートとの少なくとも何れか一方に開封部が設けられ、開封部と、雌雄嵌合部同士の嵌合と、弱め部とをそれぞれ開いて、収納体が開封されるように構成されたものである。
なお、この図15に示す例以外に、図14より前に示した種々の形態を、図15の例に適用することもできが、図14以前に示した本発明の種々の実施の形態では、特許文献6の課題を解決し、スローリークなどを抑制して密封性を向上させるという効果が特に有効に作用する収納体を提供することができたものである。
10 ファスナ
11 第1のファスナ半部
12 基部
13 雌雄嵌合部
14 第1固定部
15 凸部
16 中間部
17 延長部
18 第2固定部
19 弱め部
21 第2のファスナ半部
22 基部
23 雌雄嵌合部
24 固定部
25 凸部
26 中間部
31 収納体
32 正面シート
33 背面シート
34 開封部
35 未開封部
36 開封済み部
39 押し込み空間
40 ストレートカット性を示す易カット方向
41 開口部
51 連続シート

Claims (4)

  1. 開閉可能な第1のファスナ半部と第2のファスナ半部とにて構成されたファスナであり、
    前記第1と第2の両ファスナ半部は、収納体に取り付けられる基部と、前記基部に設けられて互いに着脱可能に嵌合する雌雄嵌合部とを備え、
    前記雌雄嵌合部と前記基部とは、共に前記ファスナの長手方向に沿って形成されたものであり、
    前記収納体を構成するシートに対してそれぞれの前記基部が固定部にて固定される、前記収納体を開閉可能にするためのファスナにおいて、
    第1のファスナ半部の前記基部は、第1固定部及び第2固定部の2つの前記固定部と、弱め部とを備え、
    前記第1固定部と前記第2固定部とは、前記第1のファスナ半部の前記基部における前記雌雄嵌合部と同じ面に設けられ、且つ、前記雌雄嵌合部を挟んで前記ファスナの幅方向に距離を置いて配置され、
    前記弱め部は、前記第1のファスナ半部の前記基部の他の部分よりも小さな力で破断して開かれるものであり、且つ前記固定部と前記第1のファスナ半部の前記雌雄嵌合部との間へ配置され、
    前記第2のファスナ半部の前記固定部は、前記第2のファスナ半部の前記基部における前記雌雄嵌合部と反対の面に設けられ、
    前記第2のファスナ半部の前記固定部と、前記第1のファスナ半部の前記第1固定部及び前記第2固定部とによって、前記第1のファスナ半部と前記第2のファスナ半部の双方が前記収納体の分離されていない同一面シートに取り付けられるように構成され、
    前記第1のファスナ半部の前記第1固定部と、前記第1のファスナ半部の前記第2固定部と、前記第2のファスナ半部の前記固定部とは、完全密着によって前記同一面シートに固定されるものであり、
    前記弱め部は、切断されるまでは密封性が保たれるハーフカットラインであり、
    前記ファスナの前記長手方向を左右横方向とし、前記ファスナの前記幅方向を上下方向とし、前記第1のファスナ半部の前記基部において前記第1のファスナ半部の前記雌雄嵌合部と前記同じ面を正面とし当該雌雄嵌合部と反対の面を背面として、
    前記第2固定部は、上下方向について、前記第1のファスナ半部の前記雌雄嵌合部を挟んで前記第1固定部と反対側に伸びる延長部に形成されたものであり、前記延長部は前記第1のファスナ半部の前記基部と一体成型されたものであるか、或いは、前記第1のファスナ半部の前記基部と別体に形成されて一体に接合されたものであり、
    前記第2固定部の上下の幅は、前記第2固定部と前記延長部の背面との間の前記延長部の厚みよりも大きく、
    前記弱め部は、上下方向について前記延長部の前記第2固定部の設けられていない位置にて、前記基部の正面側へ形成された前記ハーフカットラインであり、少なくとも前記ハーフカットラインを設けられた位置において前記第1のファスナ半部の前記基部の背面側は、ハーフカットライン及び当該背面から突出する突出部分を備えない平坦な部位である収納体開閉用のファスナ。
  2. 収納体の全部又は一部を構成するシートと、前記シートに設けられたファスナとを備えた収納体において、
    前記ファスナは、請求項1に記載のファスナであり、
    前記第1と第2の両ファスナ半部は、前記収納体の分離されていない同一面シートに対して、それぞれの前記固定部によって固定されたものであり、
    前記第1のファスナ半部の前記第1固定部と前記第2固定部とは、前記第2のファスナ半部を跨いで前記同一面シートに固定され、
    前記同一面シートにおいて前記第1のファスナ半部の前記第1固定部と前記第2のファスナ半部の前記固定部との間に開封部が設けられ、
    前記開封部と、前記雌雄嵌合部同士の嵌合と、前記弱め部とをそれぞれ開いて、前記収納体が開封されるように構成したことを特徴とするファスナ付き収納体。
  3. 前記開封部は、ハーフカットライン、ミシン目、開封済みのカットラインから選択された少なくとも一種であることを特徴とする請求項に記載のファスナ付き収納体。
  4. 請求項2又は3の何れかに記載のファスナ付き収納体を構成できるシートを複数枚分長手方向に連続して配置した連続シートと、前記連続シートに取り付けられた複数の開閉用のファスナとを備えた収納体用連続シートであって、
    前記ファスナは、1つの収納体を構成できる前記シート毎に前記連続シートに配置されたものであり、
    前記シートに、前記ファスナの長手方向に沿って伸びる開封部が形成された収納体用連続シート。



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