JP5645548B2 - 解体方法、ジャッキ構造 - Google Patents

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Description

本発明は多層構造物の解体方法およびこれに用いられるジャッキ構造に関するものである。
従来、ビル等の多層構造物を解体する際に、構造物の下層の各柱にジャッキを介装し、ジャッキの伸縮と、周囲の柱で上部架構を支えつつ所定の柱の切断を行う、いわゆる吊し切りを繰り返すことにより、上部架構を徐々に降下させ、下層から順次躯体を解体する方法が用いられてきた。
構造物の下層の各柱に油圧ジャッキ等のジャッキを介装するためには、下層の柱を全て切断する必要がある。そのため、解体作業中の地震対策として、建物内部に建物基礎部分と一体となった鉄筋コンクリート造の荷重伝達構造体(壁体構造)が構築され、上部架構の柱に荷重伝達梁が取り付けられてきた。これより、解体作業中の極めて不安定な状態において地震が発生しても、上部架構に生じる水平力を荷重伝達梁を介して荷重伝達構造体で受け止めて基礎部に伝達させ、建物全体の倒壊を防止することが可能であった(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特開2009−156022号公報 特開2009−138378号公報 特開2009−138377号公報
しかしながら、上記の例では、ジャッキが直接に上部架構の柱を支えていることから、地震時に発生する水平力がジャッキ頂部に作用するため、これに耐えるジャッキが必要となり、コスト増の要因となっていた。また、上記の工程では、柱の切断を行うごとに、各切断面がジャッキの上面と接することになるが、この柱の切断面がジャッキ支持面と平行でない場合、接触する位置に鉛直荷重がかかることによりジャッキに対する偏加重となるため、これを吸収するための球座や回転支承などの回転吸収機構が必要であった。
また、上記の解体方法において、解体作業を行う階をジャッキ設置階の上方に設けることにより、ジャッキの伸縮作業と解体作業を行う階を分けることができ、これにより作業スペースの確保等が可能になるが、このとき解体作業階の解体作業床と解体時下降させる柱を予め縁切りするため、本来の架構に比べ構造的に長柱状態となり不安定な状態となる。このため、柱の途中を拘束器で架構に固定する必要があった。
しかしながら、上部架構の柱サイズは一般的に上階へゆくほど小さくなるので、上記の縁切りした解体作業床に対する間隔が徐々に大きくなり、都度適切なサイズの拘束器を用いる必要があった。また、多層構造物の柱には平面の誤差等もあり、これも拘束器を用いた固定を難しくしていた。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、ジャッキに作用する水平力や偏加重を低減でき、解体作業中の耐震性や安全性を確保することが容易にできる解体方法等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するための第1の発明は、多層構造物のジャッキ設置階の柱にジャッキを介装し、前記ジャッキ設置階より上方の所定の階を前記柱と切り離し、前記ジャッキの上部に、前記所定の階を貫くように柱状体を配置する工程(a)と、前記ジャッキの伸縮と、前記所定の階で前記柱状体の上方に位置する柱の切断により、前記多層構造物を下降させる工程(b)と、により前記多層構造物の躯体を下層階から順次解体し、前記柱状体は前記柱の下部であり、前記柱状体の配置は、前記所定の階で前記柱を切断することにより行われることを特徴とする多層構造物の解体方法である。
第2の発明は、多層構造物のジャッキ設置階の柱にジャッキを介装し、前記ジャッキ設置階より上方の所定の階を前記柱と切り離し、前記ジャッキの上部に、前記所定の階を貫くように柱状体を配置する工程(a)と、前記ジャッキの伸縮と、前記所定の階で前記柱状体の上方に位置する柱の切断により、前記多層構造物を下降させる工程(b)と、により前記多層構造物の躯体を下層階から順次解体し、前記柱状体と前記所定の階との接触面に、摺動材が設けられることを特徴とする多層構造物の解体方法である。
前記柱状体の上面には、前記柱の横滑りを防ぐための受け具が設けられることが望ましい
加えて、前記多層構造物の構造躯体に囲まれた区間内に、荷重伝達構造体を、前記ジャッキ設置階以下から前記所定の階より上方に位置する荷重伝達階を貫くように設置し、前記荷重伝達構造体に沿って、下方に移動可能な荷重伝達部材を配置し、前記工程(b)において、前記荷重伝達部材を前記荷重伝達階に接続し、荷重伝達部材を前記荷重伝達階から取り外し、前記荷重伝達階より上方の、新たに荷重伝達階となった階に荷重伝達部材を接続する工程(c)を更に具備し、前記工程(b)と前記工程(c)を繰り返して前記多層構造物の躯体を下層階から順次解体することも望ましい。
前述した目的を達するための第の発明は、多層構造物の解体時に用いられるジャッキ構造であって、前記多層構造物のジャッキ設置階の柱に対応する位置に設けられたジャッキと、前記ジャッキ設置階より上方の、前記柱と切り離された所定の階を貫くように配置された柱状体と、を具備し、前記柱状体は前記柱の下部であることを特徴とするジャッキ構造である。
第4の発明は、多層構造物の解体時に用いられるジャッキ構造であって、前記多層構造物のジャッキ設置階の柱に対応する位置に設けられたジャッキと、前記ジャッキ設置階より上方の、前記柱と切り離された所定の階を貫くように配置された柱状体と、を具備し、前記柱状体と前記所定の階との接触面に、摺動材が設けられることを特徴とするジャッキ構造である。
前記柱状体の上面には、前記柱の横滑りを防ぐための受け具が設けられることが望ましい
本発明では、多層構造物のジャッキ設置階の柱にジャッキを介装し、ジャッキ設置階より上方の、例えば多層構造物の解体を行う所定の階を柱と切り離し、ジャッキの上部に、当該所定の階を貫くように柱状体を配置する。そして、ジャッキの伸縮と所定の階で柱状体の上方に位置する柱の切断により、多層構造物を下降させつつ、多層構造物の躯体を下層階から順次解体する。これにより、柱状体の下端とジャッキの接触面は常に同じため、一旦柱状体の下面が隙間なくジャッキ上面に接するように加工するだけで、最後までジャッキに偏加重がかからないようにできる。また、柱状体の長さなどを調整することで、ジャッキ等に入る応力等を調整することができる。また、上記の所定の階と柱状体の間隔等は、上部架構の柱の大きさが変わったり、柱の平面誤差があっても変化がないので、容易にこれを密実に接触させることができる。そして、地震等の水平力は柱状体を介して多層構造物に伝達できるので、ジャッキの負担が減る。
また、柱状体の上面には受け具を設けることにより、工程中の柱の横滑りが防がれる。さらに、柱状体には多層構造物の柱の下部を用いることができ、工程中で柱状体の配置を行うことができるので、工数の増加を抑えることができ、コストダウンにもつながる。また、上記の荷重伝達構造体および荷重伝達部材による荷重伝達機構と併用することもでき、特に規模の大きな構造物を解体する場合には有効である。加えて、柱状体と所定の階との接触面に、摺動材を設けることで、ジャッキの伸縮に際して両者のすべりをよくすることができる。
本発明により、ジャッキに作用する水平力や偏加重を低減でき、解体作業中の耐震性や安全性を確保することが容易にできる解体方法等を提供することができる。
解体予定の多層構造物1の立面図 解体予定の多層構造物1の平面図 荷重伝達構造体5、荷重伝達梁23、仮フレーム49の垂直方向の断面図 荷重伝達構造体5、梁29に接続された荷重伝達梁23の水平方向の断面図 荷重伝達構造体5および梁29に接続された仮フレーム49の水平方向の断面図 荷重伝達梁23(仮フレーム49)と梁29との接続部付近の詳細図 多層構造物1の解体方法における工程を示す図 多層構造物1の解体方法における工程を示す図 多層構造物1の解体方法における工程を示す図 多層構造物1の解体方法における工程を示す図 すべり面処理について示す図 受け具63について示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、解体予定の多層構造物1の立面図、図2は、解体予定の多層構造物1の平面図である。図2は、図1に示す矢印A−Aによる断面図である。
図1、図2に示すように、多層構造物1は、ジャッキ設置階2の上層が解体作業階4である。解体作業階4の床部と柱27との間は切断する。解体作業階4を下方から支えるための支持体を別に設けてもよい。また、解体作業階4の上層2層が荷重伝達階6(荷重伝達階上階6a、荷重伝達階下階6b)である。さらに、荷重伝達階6の上層が荷重伝達一時仮受階10である。多層構造物1は、ジャッキ設置階2の全ての柱27にジャッキ3が介装される。ジャッキ3は、例えば油圧ジャッキである。多層構造物1は、柱27、梁、壁等の構造躯体に囲まれた区間内に、ジャッキ設置階2以下から荷重伝達一時仮受階10に達するように、荷重伝達構造体5が設置される。ジャッキ3の上部にはすべり支承、またはピンが設けられており、さらに柱27のずれ止めが施工されている。また、ジャッキ設置面には、ジャッキ設置に先行して設置面の不陸調整などの処理が行われ、ジャッキ3は床部にアンカーボルトなどで固定される。
なお、本実施形態では、柱27は基礎部分から所定の高さまでがSRC造の部分であり、それ以上の高さではS造の部分であるものとするが、必ずしもこれに限られることはない。ただし、一般にこのような多層構造物の柱は、下部でより大きな荷重を支えることになり、これに応じてより高い強度を有するものになっている。
荷重伝達構造体5は、解体作業階4と荷重伝達階6との間に位置する切り替え部8より下方がRC造(鉄筋コンクリート造)部分7であり、切り替え部8より上方がS造(鉄骨造)部分11である壁体構造を有する。切り替え部8のS造部分11には、制震装置9が組み込まれる。制震装置9は、例えばアンボンドブレースであるが、これに限らず、オイルダンパやハニカムダンパ等を用いてもよい。
図3は、荷重伝達構造体5、荷重伝達梁23、仮フレーム49の垂直方向の断面図を示す。図4は、荷重伝達構造体5、梁29に接続された荷重伝達梁23の水平方向の断面図を示す。図4は、図1に示す矢印B−Bによる断面図である。
図3、図4に示すように、荷重伝達構造体5のS造部分11は、平面がロの字状に組まれた複数段の水平部材15を、垂直部材13で連結した形状である。垂直部材13は、ロの字状の水平部材15の平面の四隅に設けられる。垂直部材13と水平部材15とで形成されたフレーム部分には、斜材17が設けられる。水平部材15の上面には、必要に応じて作業床19が設けられる。荷重伝達構造体5のS造部分11は、アンカ部材21により、RC造部分7の上面に固定される。
荷重伝達梁23は、平面がロの字状の荷重伝達部材であり、荷重伝達構造体5の周囲に配置される。荷重伝達梁23は、例えば鉄骨造とする。荷重伝達梁23は、荷重伝達構造体5に沿って上下方向に移動可能である。荷重伝達梁23の移動を滑らかにするため、荷重伝達梁23と荷重伝達構造体5の隅部付近の接触面には、摺動材25が設けられる。摺動材25は、荷重伝達梁23の内側面、荷重伝達構造体5の外側面のいずれか一方に設けてもよいし、両方に設けてもよい。摺動材25は、テフロン(登録商標)やシュー等である。
荷重伝達梁23は、4辺の中間部で、それぞれ梁側ブラケット33を有する。梁側ブラケット33は、溶接等により荷重伝達梁23に固定される。多層構造物1は、各階のスラブ床の梁29の中間部に、それぞれ構造物側ブラケット35が設けられる。構造物側ブラケット35は、溶接等により梁29に固定される。図4に示すように、荷重伝達梁23は、必要に応じて、荷重伝達階上階6a(図1)の梁29に接続される。
図5は、荷重伝達構造体5および梁29に接続された仮フレーム49の水平方向の断面図を示す。図5は、図1に示す矢印G−Gによる断面図である。仮フレーム49は、荷重伝達梁23と同様の構成を有し、荷重伝達構造体5に接続される。仮フレーム49の平面は荷重伝達梁23と同様のロの字状の水平部材であり、荷重伝達構造体5の上端付近の周囲で荷重伝達構造体5に接続される。仮フレーム49は、例えば鉄骨造とする。なお、仮フレーム49は、荷重伝達構造体5の上部からワイヤで吊るなどして、上下方向の移動をある程度許容するような機構により荷重伝達構造体5と接続されていてもよい。
仮フレーム49は、荷重伝達梁23と同様に、4辺の中間部に、それぞれフレーム側ブラケット45を有する。フレーム側ブラケット45は、溶接等により仮フレーム49に固定される。仮フレーム49は、必要に応じて、荷重伝達一時仮受階10(図1)の梁29に接続される。
図6は、荷重伝達梁23(仮フレーム49)と梁29との接続部付近の詳細図である。図6の(a)図は、図4に示す範囲C付近、図5に示す範囲H付近の拡大図である。図6の(b)図は、図6の(a)図に示す矢印D−Dによる断面図である。
図6に示すように、荷重伝達梁23に固定された梁側ブラケット33と、梁29に固定された構造物側ブラケット35とは、梁取付治具である梁接続プレート37、ボルトおよびナット39を用いて接続される。
梁側ブラケット33と構造物側ブラケット35とを接続する際には、梁側ブラケット33と構造物側ブラケット35とが突き合わされる。そして、突き合わせ部分の上下面に、梁接続プレート37が設置される。梁接続プレート37は、梁側ブラケット33のボルト穴43と梁接続プレート37のボルト穴41、構造物側ブラケット35のボルト穴43と梁接続プレート37のボルト穴41がそれぞれ重なるように設置される。梁側ブラケット33と梁接続プレート37、構造物側ブラケット35と梁接続プレート37は、ボルト穴41、ボルト穴43を用いてボルトおよびナット39で締め込まれる。
梁接続プレート37のボルト穴41、梁側ブラケット33のボルト穴43、構造物側ブラケット35のボルト穴43は、必要に応じて、平面方向に延びた長穴とできる。長軸方向の異なる長穴を組み合わせて用いてもよい。長穴を用いることにより、荷重伝達梁23の水平方向の移動、調整をある程度許容し多層構造物1の平面の誤差を吸収しつつ、荷重伝達梁23と荷重伝達階上階6aの梁29とを接続できる。
同様に、仮フレーム49に固定されたフレーム側ブラケット45と、梁29に固定された構造物側ブラケット35とが、フレーム取付治具であるフレーム接続プレート47、ボルトおよびナット39を用いて接続される。
フレーム側ブラケット45と構造物側ブラケット35とを接続する際も、フレーム側ブラケット45と構造物側ブラケット35とが突き合わされる。そして、突き合わせ部分の上下面に、フレーム接続プレート47が設置される。フレーム接続プレート47は、フレーム側ブラケット45のボルト穴43とフレーム接続プレート47のボルト穴41、構造物側ブラケット35のボルト穴43とフレーム接続プレート47のボルト穴41がそれぞれ重なるように設置される。フレーム側ブラケット45とフレーム接続プレート47、構造物側ブラケット35とフレーム接続プレート47は、ボルト穴41、ボルト穴43を用いてボルトおよびナット39で締め込まれる。
フレーム接続プレート47のボルト穴41、フレーム側ブラケット45のボルト穴43も、必要に応じて、平面方向に延びる長穴とでき、仮フレーム49の水平方向の移動、調整をある程度許容し多層構造物1の平面の誤差を吸収しつつ、仮フレーム49と荷重伝達一時仮受階10の梁29とを接続できる。
次に、図1に示す多層構造物1の解体方法について説明する。図7は、多層構造物1の解体方法における大まかな工程を示す図である。図7の(a)図は、柱27をジャッキダウンする工程を示す図である。
図7の(a)図に示す工程では、荷重伝達梁23を荷重伝達階上階6aに接続し、図1等に示す柱27を順次切断してジャッキダウンする。
ジャッキダウンは、例えば、収縮した状態のジャッキ3により支持されている所定の柱27を、周囲の柱27により上部架構が支持されている状態で、所定長(ジャッキ3の伸長/収縮量等に応じて定められる)吊し切りにより切断し除去した後、当該所定長だけジャッキ3を伸長させて当該所定の柱27をジャッキ3で再度支持する。これを各柱について行い、全ての柱27が伸長したジャッキにより支持された状態となった後、図7(b)に示すように、各柱27のジャッキ3を同時に収縮させて、多層構造物1を下降させる。ジャッキ3の伸縮はジャッキ制御装置(不図示)等により制御される。なお、上記の吊るし切り時には、切断する所定の柱27の周囲の柱27は伸長もしくは収縮したジャッキ3により支持されている状態となっている。この条件を満たす限りにおいて、柱27の吊るし切りは複数本をまとめて行ってもよい。
このように、ジャッキ3の伸縮と柱27の吊るし切りを繰り返して、解体作業階4より上方の上部架構を矢印Eに示す方向に徐々に下降させる。解体作業階4に近づいた階の床等は適宜解体を行う。解体作業に用いる解体装置等は、解体作業階4と同じ高さに設置した架台(不図示)等を通じて搬入させることができる。また、解体作業階4あるいはその上層階では、適宜アスベスト、内装等の撤去が行われる。
図7の(c)図は、仮フレーム49を新たな荷重伝達一時仮受階10に接続し、荷重伝達梁23を荷重伝達階下階6bから取り外す工程を示す図である。上記の手順により、多層構造物1が1階層分下降し、もと荷重伝達階上階6aの位置にあった梁29−(n+3)が荷重伝達階下階6bの位置に、もと荷重伝達一時仮受階10の位置にあった梁29−(n+4)が荷重伝達階上階6aの位置に、荷重伝達一時仮受階10の上階の位置にあった梁29−(n+5)が荷重伝達一時仮受階10の位置に到達する。
この時点で、仮フレーム49のフレーム側ブラケット45と梁29−(n+5)の構造物側ブラケット35とを接続することにより、仮フレーム49を新たな荷重伝達一時仮受階10に接続する。また、荷重伝達梁23の梁側ブラケット33と梁29−(n+3)の構造物側ブラケット35との接続を解除することにより、荷重伝達梁23を、荷重伝達階下階6bから取り外す。
図7の(d)図は、荷重伝達梁23を上方に移動させる工程を示す図である。図7の(d)図に示す工程では、例えば仮フレーム49に取り付けたチェーンブロック等の引き上げ部材(不図示)で仮フレーム49から荷重伝達梁23を荷重伝達構造体5に沿って矢印Fに示す方向に引き上げ、新たな荷重伝達階上階6aまで徐々に移動させる。
そして、荷重伝達梁23を、新たな荷重伝達階上階6aに再接続して荷重伝達梁23の盛替えを行い、仮フレーム49を新たな荷重伝達一時仮受階10から取り外す。その後、図7に示した工程を繰り返しつつ、躯体を下層階から順次解体することにより、多層構造物1を解体する。解体作業等、多層構造物1の下降時以外は、柱27と床部との隙間には拘束器(不図示)など設置し、これを一体化するようにしておく。また、荷重伝達構造体5と荷重伝達梁23の隙間に楔を打ち込むなどしてこれらを一体化してもよい。
本実施形態の解体方法では、上記のようにして荷重伝達構造体5により水平力を負担させるとともに、以下示す方法、機構を用いることにより、ジャッキ3に加わる偏加重や水平力を低減させる。以下これをジャッキ3の設置手順も含め、ジャッキ3および柱状体によるジャッキ構造体およびこれにより支持される柱27を中心に、図8〜図12を参照しながら説明する。
まず、図8(a)に示すように、多層構造物1のジャッキ設置階2に、必要に応じて天井部に達する軸力受けサポート51を設置する。これは、例えばH型鋼とジャッキにより構成することができ、その強度等は多層構造物1の規模等により定めることができる。なお、軸力受けサポート51は、これに限らずジャッキ設置階2の上階や下階にも同様のものを設けてもよく、また軸力受けサポート51で支えられる床あるいは天井部は予め鉄板等で補強されていてもよい。また、例えば各柱27のSRC造部分27aとS造部分27bとの境目において、柱27と床等の構造体をつなぐように軸力受け補強材を更に設けてもよい。
そして、軸力受けサポート51により上部荷重を支えた状態で、吊るし切りの要領で図8(b)に示すようにジャッキ設置階2の柱27を切断し、所定長さ(例えばジャッキ3の伸長時の長さ)だけ除去する。柱27の切断、除去は、SRC造の場合、例えばワイヤーソーで柱を横方向にカットし、柱の一部を取り出すことにより行われる。
そして、図8(c)に示すように、柱27を除去した部分にジャッキ3を設置する。前述したように、ジャッキ3の上部はすべり支承、またはピンが設けられており、さらに、上部では柱27のずれ止めが施工されている。ジャッキ設置面には、ジャッキ設置に先行して設置面の不陸調整などの処理が行われ、ジャッキ3は床部にアンカーボルトなどで固定される。
そして、図8(d)に示すように、ジャッキ3の上面が残りの柱27の下部に達するまでジャッキ3を伸長させ、柱27および伸長状態のジャッキ3で上部架構を支持しつつ、軸力受けサポート51を床受けサポート53に付け替える。そして、ジャッキ設置階2の上階(解体作業階4)の床スラブを柱27の周りで切断し、柱27を当該スラブから切り離す。スラブと切り離した柱27の切断面には、強度等の観点からプレート54など設けておく。このプレートの外面はすべり面にならないようにしておく。
次に、図8(e)に示すように、スラブの切断面に後述する側面部材57を配置する。また、後に下降させる柱27の側面に摺動材56を取り付ける。例えばテフロン(登録商標)など設置する。このようにして柱27(後に柱状体となる)と解体作業階4のスラブの接触面のすべり面処理を行う。なお、本実施形態では、摺動材を柱27に取り付けたが、解体作業階4の側面部材57に取り付けてもよい。あるいは両方に取り付けてもよい。ジャッキ3の伸縮時に柱27をスムーズに滑らせるなどの目的から適宜定めることができる。以上の工程を、各柱27について行い、各柱27について、ジャッキ設置階2に伸長した状態のジャッキ3を設置する。
スラブの切断面付近の柱27等におけるすべり面処理の様子を示す図が、図11である。図11(a)〜(d)は、スラブ54付近の柱27について示す図であり、図11(a)は図11(b)の線a−aによる断面図、図11(b)は図11(a)の線b−bによる断面図、図11(c)は図11(a)の線c−cによる断面図、図11(d)は図11(a)の線d−dによる断面図である。図に示すように、柱27の側面には摺動材56としてテフロン(登録商標)またはシュー等が強力接着剤や樹脂製のアンカーで取り付けられる。
また、切断したスラブ54の端面54aには、底面および端面54a側の側面が開放された箱状部材の底面にコ字状の底面部材を取付けた側面部材57を設置し、側面部材57と前記端面54aの間にグラウト等の中詰材61を注入し充填する。
多層構造物1を下降させる際の障害となるスリット壁等を解体した後、図8(f)に示すように各柱27のジャッキ3を同時に収縮させ、多層構造物1を下降させる。以上のようにして、各柱27にまずジャッキ3が介装される。これはまた図1に示した状態でもある。
次に、図9(a)に示すように、ジャッキ設置階2において、各柱27の所定長を、吊るし切りの要領でワイヤーソーなどで切断して除去し、ジャッキ3の上面にモルタル処理等を施した後、ジャッキ3を伸長させて残りの柱27の下面がジャッキ3の上面に達するようにする。これを各柱27について行い、全ての柱27が伸長したジャッキにより支持された状態とする。ジャッキ3の上面にモルタル処理を施すのは、ジャッキ3の上面が上記柱27の下面に接したときに、柱27を固定するためである。
その後、各柱27のジャッキを同時に収縮させて、図9(b)に示すように多層構造物1の解体作業階4より上層を下降させる。
次に図9(c)に示すように、今度は解体作業階4において、再度吊るし切りの要領で、柱27の下部を切断、除去するとともに、SRC造の柱27の残りの部分27aについて、RC部分をはつり、S造部分のみ残す。加えて、図9(d)に示すように、ジャッキ3上部の柱27の上面に受け具63を配置する。このようにして、ジャッキ3と柱状体62(もとジャッキ3の上部の柱27)等からなるジャッキ構造体60を形成する。柱状体62は、ジャッキ3の上面から解体作業階4を貫くように配置される。受け具63は、柱27の横滑りを防ぐためのものであるが、これについては後述する。
その後、S造の柱27の下面にジャッキ3上部の柱材62の上面が達するまでジャッキ3を伸長させる。このとき、柱27と受け具63の平面方向の間隔には、これを埋めるためのフィラープレートなどの調整材を配置しておく。これを各柱27について行い、全ての柱27が、ジャッキ3が伸長したジャッキ構造体60により支持された状態となった後、ジャッキ3を同時に収縮させて、図9(e)に示すように多層構造物1の解体作業階4より上層の階を下降させる。
図12は上記の受け具63の詳細を示す図である。図12(a)は図12(b)の線e−eにおける断面図、図12(b)は図12(a)を上方から見た図である。受け具63においては、柱状体62の目荒らしした上面62aに、無収縮モルタルやグラウトの充填材67を介して底面を開放した箱状のプレート65が取り付けられる。プレート65の上部には平面がコ字状のコ字状部材69が設けられ、コ字状部材69の開放された面に側面がL字状の取り外し部材71が取り付けられる。柱27の底部は受け具63の平面内側に配置される。プレート65の上面には必要に応じて柱27の底面の凹凸を調整するための緩衝材73が設けられる。柱27の側面と受け具63の側面との間には、その間隔を埋めるため、必要に応じてフィラープレートなどの調整材75が配置される。
解体作業階4では、再度吊るし切りの要領でS造の柱27が切断される。そして、図9(f)に示すように先程の受け具63の取り外し部材71を取り外すとともに切断した部分を除去する。次に、図10(a)に示すように残りの柱27の下面に柱材62の上面が達するまで再びジャッキ3を伸長させ、取り外した受け具63の取り外し部材71を再度取り付け、全ての柱27がジャッキ3が伸長したジャッキ構造60で支持される状態となれば、図10(b)に示すようにジャッキ構造60で柱27を受けつつジャッキ3を収縮させる。
以下、図9(f)から図10(b)の過程を繰り返し、解体工事を行う。以上の工程の途中で、図7の各図で示した状態となった場合には、これに合わせて上記説明した仮フレーム49の着脱や荷重伝達梁23の盛替えを適宜行うことになる。
このようにして躯体を下層階から順次解体することにより、多層構造物1が解体される。
この際、柱状体62の下端とジャッキ3の接触面は常に同じため、一旦柱状体62の下面が隙間なくジャッキ上面に接するように加工するだけで、最後までジャッキ3に偏加重がかからないようにできる。また、柱状体62の長さなどを調整することで、ジャッキ3等に入る応力等を調整することができる。
例えば、柱状体62の長さをさらに長くし、複数の階を柱状体62が貫くようにすることもできる。この場合、柱状体62が貫く各階との接触面には、適宜図11で示したようなすべり面処理がなされる。また、本実施形態では吊るし切りを行っている階が解体作業階4であるが、解体作業階4を吊るし切りを行う階より上方とすることも可能である。
また、柱状体62が貫く階と柱状体62の間隔等は、上部架構の柱27の大きさが変わったり、柱27の平面誤差があっても変化がないので、容易にこれを密実に接触させることができる。さらに、柱状体62と柱状体62が貫く階とは予め縁切りされた状態であるものの、当該縁切り部の間隔は、最初の一回について行ったもので、解体作業中にサイズの変化に応じた拘束器を用いる必要もなく、その途中を容易に架構に固定することができる。そして、地震等の水平力は柱状体を介して多層構造物1に伝達できるので、ジャッキ3の負担が減る。
また、柱状体62の上面には受け具63を設けることにより、工程中の柱27の横滑りが防がれる。さらに、柱状体62には多層構造物1の既存の柱27の下部を用いることができ、工程中で柱状体62の配置を行うことができるので、工数の増加を抑えることができ、コストダウンにもつながる。また、柱状体62と柱状体62が貫く階との接触面に、摺動材56を設けることで、ジャッキ3の伸縮に際して両者のすべりをよくすることができる。
なお、柱状体62は新たに設けるものであってもよい。この場合、強度の保障等が容易である。吊るし切りの要領で柱27を切断し、適宜そのスペースに新設の柱状体62を配置するとよい。また、柱状体62の構造も上記SRC造のものに限らず、目的とする強度等に応じて適宜定めてよく、例えば既存の柱27を補強して用いることもできる。
本実施形態では、多層構造物1の柱27に囲まれた区間内に、制震装置9が組み込まれた荷重伝達構造体5を設置しているので、水平力を荷重伝達構造体5で受け基礎部等へと伝達することができる。また、制震装置9を設けることにより、地震による上部架構の揺れを減衰させ、揺れの成長を抑制して、地震発生時に解体途中の多層構造物1に生じる地震力を低減し、耐震性能を向上させることができる。また、制震装置9により、上部架構から基礎部に伝達する力を制限することができる。但し、制震装置9は必要に応じて設けられる。
また、従来は、柱間に荷重伝達梁を両端固定していたため、下降中に荷重伝達構造体5と接触した荷重伝達梁23が柱を結ぶ軸を中心としてねじれ、反る可能性があったが、本実施形態では、ロの字状の荷重伝達梁23の辺の中央付近を梁29に固定するため、荷重伝達梁23の両端が自由となり、ねじれを低減することができる。
さらに、本実施形態では、荷重伝達構造体5の上端付近に連結した仮フレーム49を荷重伝達一時仮受階10に接続して仮固定した状態で、荷重伝達梁23を荷重伝達構造体5に沿って上方に移動させ、新たに荷重伝達階上階6aとなった層に再接続する。仮フレーム49で荷重伝達構造体5の多層構造物1に対する所定の位置精度を維持することができ、荷重伝達梁23を解体・組立することなく、一体型の荷重伝達梁23を引き上げて繰り返し使用するので、仮フレーム49や荷重伝達梁23、荷重伝達構造体5を多層構造物1に対し一度精度よく組んでしまえばこれを最後まで維持でき、荷重伝達梁23の盛替えも精度よく簡単にできる。また、荷重伝達梁23の盛替え時にも、上部架構に生じた水平力を仮フレーム49を介して常に荷重伝達構造体5に伝達できる。
ただし、荷重伝達構造体5の上端に仮フレーム49を設けない場合もある。仮フレーム49を設けない場合、荷重伝達構造体5の上端は荷重伝達一時仮受階10の床に達する必要はなく、荷重伝達階上階6aの床より上の位置であればよい。
なお、いずれの場合においても、荷重伝達階6(6a、6b)は解体作業階4の上方にあり、柱状体62が貫く階より上方にある。
仮フレーム49を設けない場合、多層構造物1を解体するには、例えば、図7の(a)図に示す工程で、荷重伝達梁23の梁側ブラケット33と荷重伝達階上階6aの梁29−(n+3)の構造物側ブラケット35とを接続する。そして、荷重伝達梁23を荷重伝達階上階6aに接続した状態で、上記と同様にジャッキ3を伸縮しつつ柱27を順次切断し、解体作業階4より上方の上部架構を矢印Eに示す方向に徐々に下降させる。
そして、図7の(c)図に示す工程で、梁29−(n+3)が荷重伝達階下階6bの位置に、梁29−(n+4)が荷重伝達階上階6aの位置に到達すると、荷重伝達梁23の梁側ブラケット33と梁29−(n+3)の構造物側ブラケット35との接続を解除して荷重伝達梁23を解体し、荷重伝達梁23を梁29−(n+4)に付け替え、荷重伝達梁23の盛替えを行う。
仮フレーム49を設けない場合、上述した各工程を繰り返し、躯体を下層階から順次解体することにより、多層構造物1を解体することになる。
また、本実施形態では、荷重伝達構造体5の下端の位置を多層構造物1の1階床部分としたが、荷重伝達構造体5の下端の位置は、ジャッキ設置階2以下であればよく、多層構造物1の地中階部分や基礎部分とする場合もある。また、ジャッキ設置階2を多層構造物1の2階部分としたが、これに限ることもない。加えて、プレート、ボルトおよびナット等を用いて荷重伝達部材と荷重伝達構造体5とを着脱可能に接続したが、荷重伝達部材と荷重伝達構造体5との接続方法はこれに限らない。荷重伝達部材と荷重伝達構造体5との接続方法は、取り付けと取り外しを繰り返し行える方法であればよい。同様に、仮フレーム49と荷重伝達構造体5との接続方法も、取り付けと取り外しを繰り返し行える方法であればよい。
このように、本実施形態の解体方法は、上記のような荷重伝達構造体5および荷重伝達部材による荷重伝達機構と併用しており、特に規模の大きな構造物を解体する場合には有効である。しかしながら、構造物の規模等によっては特に必要ない場合もあり、この場合、図7に示すような荷重伝達部材の盛替え等の作業も不要である。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る解体方法等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………多層構造物
2………ジャッキ設置階
3………ジャッキ
4………解体作業階
5………荷重伝達構造体
6………荷重伝達階
6a………荷重伝達階上階
6b………荷重伝達階下階
7………RC造部分
8………切り替え部
9………制震装置
11………S造部分
23………荷重伝達梁
25、56………摺動材
27………柱
29、29−(n+1)、29−(n+2)、29−(n+3)29−(n+4)………梁
60………ジャッキ構造
62………柱状体
63………受け具

Claims (7)

  1. 多層構造物のジャッキ設置階の柱にジャッキを介装し、前記ジャッキ設置階より上方の所定の階を前記柱と切り離し、前記ジャッキの上部に、前記所定の階を貫くように柱状体を配置する工程(a)と、
    前記ジャッキの伸縮と、前記所定の階で前記柱状体の上方に位置する柱の切断により、前記多層構造物を下降させる工程(b)と、
    により前記多層構造物の躯体を下層階から順次解体し、前記柱状体は前記柱の下部であり、前記柱状体の配置は、前記所定の階で前記柱を切断することにより行われることを特徴とする多層構造物の解体方法。
  2. 多層構造物のジャッキ設置階の柱にジャッキを介装し、前記ジャッキ設置階より上方の所定の階を前記柱と切り離し、前記ジャッキの上部に、前記所定の階を貫くように柱状体を配置する工程(a)と、
    前記ジャッキの伸縮と、前記所定の階で前記柱状体の上方に位置する柱の切断により、前記多層構造物を下降させる工程(b)と、
    により前記多層構造物の躯体を下層階から順次解体し、前記柱状体と前記所定の階との接触面に、摺動材が設けられることを特徴とする多層構造物の解体方法。
  3. 前記柱状体の上面に、前記柱の横滑りを防ぐための受け具が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多層構造物の解体方法。
  4. 前記多層構造物の構造躯体に囲まれた区間内に、荷重伝達構造体を、前記ジャッキ設置階以下から前記所定の階より上方に位置する荷重伝達階を貫くように設置し、
    前記荷重伝達構造体に沿って、下方に移動可能な荷重伝達部材を配置し、
    前記工程(b)において、前記荷重伝達部材を前記荷重伝達階に接続し、
    荷重伝達部材を前記荷重伝達階から取り外し、前記荷重伝達階より上方の、新たに荷重伝達階となった階に荷重伝達部材を接続する工程(c)を更に具備し、
    前記工程(b)と前記工程(c)を繰り返して前記多層構造物の躯体を下層階から順次解体する請求項1から請求項3のいずれかに記載の多層構造物の解体方法。
  5. 多層構造物の解体時に用いられるジャッキ構造であって、
    前記多層構造物のジャッキ設置階の柱に対応する位置に設けられたジャッキと、
    前記ジャッキ設置階より上方の、前記柱と切り離された所定の階を貫くように配置された柱状体と、
    を具備し、前記柱状体は前記柱の下部であることを特徴とするジャッキ構造。
  6. 多層構造物の解体時に用いられるジャッキ構造であって、
    前記多層構造物のジャッキ設置階の柱に対応する位置に設けられたジャッキと、
    前記ジャッキ設置階より上方の、前記柱と切り離された所定の階を貫くように配置された柱状体と、
    を具備し、
    前記柱状体と前記所定の階との接触面に、摺動材が設けられることを特徴とするジャッキ構造。
  7. 前記柱状体の上面に、前記柱の横滑りを防ぐための受け具が設けられることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のジャッキ構造。
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