JP5639118B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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    • H01T21/02Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs of sparking plugs

Description

本発明は、スパークプラグの製造方法に関する。
従来、スパークプラグの中心電極は、有底筒状に形成された金属製のカップに、カップよりも熱伝導率の高い金属性の芯材を挿入し、こうして芯材の挿入されたカップ(以下、「芯材挿入部材」という)を冷間圧造等の手法により成型することで製造されている。
特開2004−146235号公報
このような従来の製造方法において、芯材挿入部材の生成工程では、カップと芯材との密着性を高めるために冷間圧造時に潤滑油が用いられることがある。しかし、冷間圧造時に潤滑油を用いると、芯材とカップとの間に潤滑油が封入されてしまう場合がある。このように潤滑油が芯材とカップとの間に封入されてしまうと、芯材挿入部材の生成中にカップから芯材が脱落してしまうという課題や、芯材挿入部材の体積が大きくなってしまうため、後の成型工程において成型される中心電極の長さにバラツキが生じてしまうという課題があった。また、潤滑油が芯材とカップとの間に封入されてしまうと、スパークプラグの使用中にその部分がボイドとなり、熱引き性能が低下してしまうという課題もあった。これらの課題は中心電極の生成時に限らず、芯材挿入部材を用いて他の電極(例えば、接地電極)を生成する際にも同様に生じ得る課題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]有底筒状に形成された金属製のカップに、前記カップよりも熱伝導率の高い金属製の芯材が前記カップの軸線方向に挿入された芯材挿入部材を用意する第1工程と、前記芯材挿入部材を成型して電極を形成する第2工程と、を備えるスパークプラグの製造方法であって、前記第1工程は、潤滑剤を用いつつ前記芯材挿入部材に据え込み加工を行う潤滑剤使用据え込み工程と、前記潤滑剤使用据え込み工程に先立ち、前記軸線方向の少なくとも一部において、前記芯材の側周面と前記カップとの隙間を全周にわたって塞ぐ封止工程と、を含むことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
このようなスパークプラグの製造方法であれば、封止工程において、芯材の側周面とカップとの隙間が軸線方向の少なくとも一部において全周にわたって塞がれるため、潤滑剤使用据え込み工程においてその隙間に潤滑剤が浸入することが抑制される。そのため、封止工程後の潤滑剤使用据え込み工程において、潤滑剤を使用しながら大きな荷重で据え込み加工を行うことができるので、カップ内に芯材を十分に充満させることができる。この結果、芯材挿入部材内に空間が形成されることが抑制されるため、この芯材挿入部材を用いて製造されたスパークプラグの使用時にボイドが生じることを抑制することができ、スパークプラグの熱引き性能を向上させることが可能になる。また、芯材とカップの隙間に潤滑剤が浸入することが抑制されるので、製造された電極の長さ(体積)にバラツキが生じることや、電極の成型時にカップから芯材が脱落してしまうことを抑制できる。
[適用例2]適用例1に記載のスパークプラグの製造方法であって、前記封止工程では、前記潤滑剤使用据え込み工程における据え込みの荷重よりも小さい荷重によって据え込み加工を行うスパークプラグの製造方法。このようなスパークプラグの製造方法であれば、封止工程において小さな荷重で据え込み加工を行うので、据え込みに用いる金型に焼き付きが生じることを抑制することができる。
[適用例3]適用例1または2に記載のスパークプラグの製造方法であって、前記芯材は、前記カップに先に挿入される先端側に径小部が形成され、後端側に径小部よりも径の大きな大部が形成されており、前記封止工程では、前記芯材の大部の側周面と前記カップとが、前記軸線方向の少なくとも一部において、全周にわたって塞がれるスパークプラグの製造方法。このようなスパークプラグの製造方法であれば、径小部と大部とを有する芯材を用いた場合であっても、上述した適用例1と同様の効果を奏することができる。
本発明は、上述したスパークプラグの製造方法に限られず、その他にも、例えば、スパークプラグや電極、電極の製造方法としても実現することが可能である。
スパークプラグの部分断面図である。 中心電極の部分断面図である。 第1実施形態におけるスパークプラグの製造方法のフローチャートである。 中心電極の製造方法を示すフローチャートである。 第1工程における封止工程と潤滑剤使用据え込み工程との概念図である。 第2工程の概念図である。 第2工程の工程Aにおける押出し加工の様子を示す説明図である。 第2工程の工程Cにおける押出し加工の様子を示す説明図である。 第2実施形態における芯材挿入部材の製造方法を示す説明図である。
A.第1実施形態:
図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。スパークプラグ100は、図1に示すように、軸線Oに沿った細長形状を有している。図1において、一点破線で示す軸線O−Oの右側は、外観正面図を示し、軸線O−Oの左側は、スパークプラグ100の中心軸を通る断面でスパークプラグ100を切断した断面図を示している。以下の説明では、軸線Oに平行であって図1の下方側を先端側と呼び、図1の上方側を後端側と呼ぶ。
スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50とを備える。絶縁碍子10の一端から突出する棒状の中心電極20は、絶縁碍子10の内部を通じて、絶縁碍子10の他端に設けられた端子金具40に電気的に接続されている。中心電極20の外周は、絶縁碍子10によって保持され、絶縁碍子10の外周は、端子金具40から離れた位置で主体金具50によって保持されている。主体金具50に電気的に接続された接地電極30は、火花を発生させる隙間である火花ギャップを中心電極20の先端との間に形成する。スパークプラグ100は、内燃機関のエンジンヘッド200に設けられた取付ネジ孔201に主体金具50を介して取り付けられる。端子金具40に2万〜3万ボルトの高電圧が印加されると、中心電極20と接地電極30との間に形成された火花ギャップに火花が発生する。
絶縁碍子10は、アルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成された絶縁体である。絶縁碍子10は、中心電極20および端子金具40を収容する軸孔12が中心に形成された筒状の部材である。絶縁碍子10の軸方向中央には外径を大きくした中央胴部19が形成されている。中央胴部19よりも端子金具40側には、端子金具40と主体金具50との間を絶縁する後端側胴部18が形成されている。中央胴部19よりも中心電極20側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成され、先端側胴部17の更に先には、先端側胴部17よりも小さい外径であって中心電極20側へ向かうほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。
主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を包囲して保持する円筒状の金具である。本実施形態では、主体金具50は、低炭素鋼により形成され、全体にニッケルめっきや亜鉛めっき等のめっき処理が施されている。主体金具50は、工具係合部51と、取付ネジ部52と、シール部54とを備える。主体金具50の工具係合部51は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付ける工具(図示せず)が嵌合する。主体金具50の取付ネジ部52は、エンジンヘッド200の取付ネジ孔201に螺合するネジ山を有する。主体金具50のシール部54は、取付ネジ部52の根元に鍔状に形成され、シール部54とエンジンヘッド200との間には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿される。主体金具50の先端面57は、中空の円状であり、その中央には、絶縁碍子10の脚長部13から中心電極20が突出する。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の圧縮変形部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。スパークプラグ100の製造時には、加締部53を内側に折り曲げるようにして先端側に押圧することにより圧縮変形部58が圧縮変形し、この圧縮変形部58の圧縮変形により、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。この押圧により、タルク9が軸線O方向に圧縮されて主体金具50内の気密性が高められる。
また、主体金具50の内周においては、取付ネジ部52の位置に形成された金具内段部56に、環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の脚長部13の基端に位置する碍子段部15が押圧されている。この板パッキン8は、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性を保持する部材であり、燃焼ガスの流出が防止される。
図2は、中心電極20の部分断面図である。中心電極20は、電極母材21の内部に、電極母材21よりも熱伝導性に優れる芯材22が埋設された棒状の部材である。本実施形態では、電極母材21は、ニッケルを主成分とするニッケル合金から成り、芯材22は、銅または銅を主成分とする合金から成る。中心電極20の後端部近傍には、外周側に張り出した形状の鍔部23が形成されている。鍔部23の先端側には、鍔部23よりも径の小さい第1径部24が形成されている。第1径部24の先端側には、第1径部24よりも径の小さい第2径部25が形成されている。鍔部23は、図1に示すように、軸孔12に形成された軸孔内段部14に後端側から当接して、中心電極20を絶縁碍子10内で位置決めする。これにより、第1径部24の大部分が、絶縁碍子10の脚長部13内に配置される。第2径部25は、絶縁碍子10の先端よりも先端側に突出され、既述した火花ギャップを形成する。中心電極20の後端部は、セラミック抵抗3およびシール体4を介して端子金具40に電気的に接続される。
接地電極30(図1)は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、ニッケル合金が用いられる。この接地電極30の基端は、主体金具50の先端面57に溶接されている。接地電極30の先端側は、軸線Oと交差する方向に屈曲されており、接地電極30の先端部が、中心電極20の先端面と軸線O上で対向している。なお、接地電極30は、中心電極20と同様に、電極母材の内部に、電極母材よりも熱伝導性に優れる芯材が埋設された棒状の部材によって形成されてもよい。
図3は、第1実施形態におけるスパークプラグの製造方法のフローチャートである。本実施形態の製造方法では、まず、主体金具50と、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極30とが準備される(ステップS100)。続いて、主体金具50に接地電極30が接合され(ステップS110)、所定の工具を用いて接地電極30の先端が曲げ加工される(ステップS120)。接地電極30の先端に曲げ加工が行われると、主体金具50に中心電極20と絶縁碍子10とが挿入される組み付け工程が実施される(ステップS130)。この組み付け工程によって、主体金具50の内側に絶縁碍子(絶縁体)10と中心電極20とが組み付けられた組立体が構成される。なお、組み付け工程としては、中心電極20を絶縁碍子10に組み付けたものを主体金具50に組み付ける方法と、絶縁碍子10を主体金具50に組み付けた後に、中心電極20を組み付ける方法とがあるが、これらのいずれを採用してもよい。組み付け工程の後には、所定の工具を用いて、主体金具50の加締加工が実施される(ステップS140)。この加締加工により、絶縁碍子10が主体金具50に固定される。そして、最後に、主体金具50の取付ネジ部52にガスケット5が装着されて(ステップS150)、スパークプラグ100が完成する。なお、図3に示した製造方法は単なる一例であり、これとは異なる種々の方法でスパークプラグを製造可能である。例えば、ステップS100〜S150の工程の順序は、任意に変更可能である。
図4は、図3のステップS100で準備される中心電極20の製造方法を示すフローチャートである。図4に示すように、本実施形態における中心電極20の製造方法では、まず、中心電極20の材料となる芯材挿入部材を用意する第1工程が行われる(ステップS200)。第1工程は、潤滑剤使用据え込み工程(ステップS202)と、潤滑剤使用据え込み工程に先立って行われる封止工程(ステップS201)とを含んでいる。
図5は、第1工程における封止工程と潤滑剤使用据え込み工程との概念図である。封止工程では、まず、カップ60と芯材61とが用意される(工程A)。カップ60は、ニッケルを主成分とするニッケル合金からなり、有底筒状に形成された部材である。また、芯材61は、銅または銅を主成分とする合金からなり、鍔状に拡径された頭部68と頭部68よりも小径な胴部69とを有する略円柱状の部材である。なお、以下では、カップ60の軸線O方向において底側を先端側、開口側を後端側として説明する。
芯材61とカップ60とを用意すると、カップ60内に芯材61の胴部69を軸線O方向の先端側に向けて挿入しつつ、それらを所定の金型90内に挿入する(工程B)。この工程Bの段階では、カップ60の内周面と芯材61の胴部69の側周面との間には一様に隙間が空いている。
カップ60と芯材61とを金型90内に挿入すると、パンチ91によってそれらに据え込み加工を施す(工程C)。以下、封止工程におけるこの据え込み加工のことを「予備据え込み加工」という。本実施形態では、この予備据え込み加工を、潤滑剤を使用せず、1000kgfの荷重を芯材61の頭部68から加えることで行う。この予備据え込み加工では、芯材61の胴部69の側周面とカップ60の内周面との間に隙間70を残しつつ、主に胴部69の軸線O方向における中央よりも後端側の部分の周方向への膨張により、隙間70の後端部が全周にわたって塞がるように据え込み加工を行う。本実施形態では、この予備据え込み加工により、後述する潤滑剤使用据え込み工程において隙間70への潤滑剤の浸入を抑制しつつ隙間70内に封入された空気を外部に排出させることが可能な程度に隙間70を塞ぐ。封止工程によって、隙間70の後端部を塞ぐと、予備据え込み加工されたカップ60および芯材61を金型90からキックアウトピン93によって取りだす。
封止工程後には、潤滑剤使用据え込み工程が行われる。この潤滑剤使用据え込み工程では、予備据え込み加工されたカップ60および芯材61を、所定の金型94に潤滑剤とともに挿入し、パンチ95によってカップ60および芯材61に据え込み加工を施す。以下、潤滑剤使用据え込み工程における据え込み加工のことを「本据え込み加工」という。本実施形態では、この本据え込み加工を、潤滑剤を使用しつつ、2000kgfの荷重を芯材61の頭部68から加える。この本据え込み加工を行うことにより、予備据え込み加工によって形成された隙間70に芯材61が充満され、芯材挿入部材63が完成する。なお、潤滑剤使用据え込み工程において使用する潤滑剤としては、例えば、潤滑油、グリース、潤滑ペースト、固体潤滑剤、あるいは、これらから選択される潤滑剤の混合物を用いることができ、本実施形態では、潤滑油を用いる。
以上で説明した第1工程(図4,5)によって芯材挿入部材63が作製されると、図4に示すように、芯材挿入部材63を中心電極20の形状に成型する第2工程が行われる(ステップS210)。
図6は、第2工程の概念図である。この第2工程では、まず、押出し加工によって、芯材挿入部材63から押出成形体64が作製される(工程D)。
図7は、第2工程の工程Dにおける押出し加工の様子を示す説明図である。工程Dでは、芯材挿入部材63を所定の金型80内に挿入してパンチ82によって押出し加工を施す。これにより、芯材挿入部材63よりも径が小さい軸部65と、軸部65の後端側であって押出し加工が施されていない部位である未加工部66と、を有する押出成形体64が作製される。
押出成形体64を金型80から取り出すと、図6の工程D,Eに示すように、未加工部66を含む押出成形体64の後端側の一部分を切除することにより、一定の径を有する棒状部材67が形成される。棒状部材67が作製されると、棒状部材67に押出し加工を施すことで、第1径部24と第2径部25と鍔部23とを備える中心電極20(図2)が作製される(工程F)。
図8は、第2工程の工程Fにおける押出し加工の様子を示す説明図である。工程Fでは、棒状部材67を所定の金型83に挿入し、その後端を、鍔部23に対応した型が形成されたパンチ84で押し込んで押出し加工を施す。このように押出し加工を施すことで、棒状部材67の先端部は、細径化されて第2径部25が形成されるとともに、棒状部材67の後端部に鍔部23が形成され、中心電極20が完成する。こうして中心電極20が完成すると、芯材挿入部材63のカップ60は、図2に示した電極母材21となり、芯材61は、図2に示した芯材22となる。
以上で説明した本実施形態のスパークプラグの製造方法では、中心電極20の材料となる芯材挿入部材63を製造する際に、カップ60と芯材61とに対して、複数回、据え込み加工を施す。このとき、封止工程において行われる予備据え込み加工(図5)では、カップ60と芯材61との間の隙間70(図7)の後端部が封止されるように据え込みが行われるため、後の潤滑剤使用据え込み工程における本据え込み加工において、カップ60の開口部と芯材61の胴部69との間から、潤滑剤が隙間70内に浸入することを防止することができる。また、この予備据え込み加工では、カップ60と芯材61との間に、隙間70が生じる程度の比較的軽い荷重で据え込み加工を行うため、金型90に焼き付きが生じることを防止することができる。
予備据え込み加工に続いて行われる潤滑剤使用据え込み工程では、予備据え込み加工によって隙間70の後端側が封止され。この隙間70への潤滑剤の浸入が防止されているため、潤滑剤を使用しながら大きな荷重で据え込み加工を行うことができる。よって、カップ60の底面と芯材22の先端との間の隙間に、十分に、芯材(銅)を充満させることができる。この結果、芯材挿入部材63内に空間が形成されることが抑制されるため、この芯材挿入部材63を用いて製造されたスパークプラグ100の使用時にボイドが生じることを抑制することができる。この結果、スパークプラグ100の熱引き性能を向上させることが可能になる。
また、本実施形態の製造方法によれば、封止工程において隙間70を封止してしまうため、隙間70内に潤滑剤が浸入することがない。そのため、芯材挿入部材63から製造された中心電極20の長さ(体積)にバラツキが生じることを抑制することができ、また、中心電極20の成型時に、カップ60から芯材61が脱落してしまうことを抑制することができる。
B.第2実施形態:
図9は、第2実施形態における芯材挿入部材63の製造方法を示す説明図である。上述した第1実施形態では、有底筒状のカップ60に挿入される芯材61は、図5に示されているように、鍔状に拡径された頭部68と、頭部68よりも小径な胴部69とを有する略円柱状の形状であることとした。これに対して、第2実施形態では、芯材61aの胴部69の先端側に径小部69aが形成され、後端側に、径小部69aよりも径が大きく頭部68よりも径の小さい大部69bが形成されている。大部69bの径は、カップ60の開口部の径よりも若干大きい。
この第2実施形態では、図9に示すように、まず、封止工程において、芯材61aとカップ60とを用意する(工程a)。芯材61aとカップ60とを用意すると、カップ60内に芯材61aの胴部69を径小部69a側から挿入しつつ、それらを所定の金型90内に挿入する(工程b)。そして、芯材61aの大部69bが、カップ60の開口部に嵌り込むように、潤滑剤を使用せずにパンチ91によって予備据え込み加工を行う(工程c)。そうすると、芯材61aの径小部69aの側周面とカップ60の内周面との間に隙間70aが形成される。こうして予備据え込み加工を行うと、予備据え込み加工されたカップ60と芯材61aとを所定の金型94内に挿入して、潤滑剤を使用しつつ、パンチ95を用いて予備据え込み加工における荷重(例えば、1000kgf)よりも大きな荷重(例えば、2000kgf)で本据え込み加工を行う。そうすると、隙間70a内に芯材61aが充満し、第1実施形態と同様の芯材挿入部材63が形成される。
このように、径小部69aと大部69bとにより胴部69に段差が形成された芯材61aを用いて芯材挿入部材63を製造しても、第1実施形態と同様の種々の効果を得ることが可能である。なお、本実施形態では、胴部69には、径小部69aと大部69bとが形成されることにより、1つの段差が設けられている例を示したが、2つ以上の段差が設けられていてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば、上記実施形態では、芯材挿入部材63を用いて中心電極20を成型する例を示したが、芯材挿入部材63を用いて接地電極30を成型してもよい。また、上記実施形態では、芯材挿入部材63を製造する際に、据え込み加工を2回行う例を示したが、3回以上の据え込み加工を行うこととしてもよい。その他、スパークプラグ100は、中心電極20の先端や接地電極30の中心電極20に対向した部分に貴金属チップを備える構成としてもよい。
3…セラミック抵抗
4…シール体
5…ガスケット
6…リング部材
8…板パッキン
9…タルク
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
14…軸孔内段部
15…碍子段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20…中心電極
21…電極母材
22…芯材
23…鍔部
24…第1径部
25…第2径部
30…接地電極
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
56…金具内段部
57…先端面
58…圧縮変形部
60…カップ
61,61a…芯材
63…芯材挿入部材
64…押出成形体
65…軸部
66…未加工部
67…棒状部材
68…頭部
69…胴部
70,70a…隙間
80…金型
82…パンチ
83…金型
84…パンチ
90…金型
91…パンチ
93…キックアウトピン
94…金型
95…パンチ
100…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ネジ孔
O…軸線

Claims (3)

  1. 有底筒状に形成された金属製のカップに、前記カップよりも熱伝導率の高い金属製の芯材が前記カップの軸線方向に挿入された芯材挿入部材を用意する第1工程と、
    前記芯材挿入部材を成型して電極を形成する第2工程と、を備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記第1工程は、
    潤滑剤を用いつつ前記芯材挿入部材に据え込み加工を行う潤滑剤使用据え込み工程と、
    前記潤滑剤使用据え込み工程に先立ち、前記軸線方向の少なくとも一部において、前記芯材の側周面と前記カップとの隙間を全周にわたって塞ぐ封止工程と、を含むことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグの製造方法であって、
    前記封止工程では、前記潤滑剤使用据え込み工程における据え込みの荷重よりも小さい荷重によって据え込み加工を行う、スパークプラグの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のスパークプラグの製造方法であって、
    前記芯材は、前記カップに先に挿入される先端側に径小部が形成され、後端側に径小部よりも径の大きな大部が形成されており、
    前記封止工程では、前記芯材の大部の側周面と前記カップとが、前記軸線方向の少なくとも一部において、全周にわたって塞がれる、スパークプラグの製造方法。
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