JP7157000B2 - スパークプラグ - Google Patents

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本発明は、スパークプラグに関する。
自動車用エンジン等の内燃機関の着火手段として、スパークプラグが用いられている。スパークプラグには、火花放電を発生させるための構成として、中心電極と接地電極とが設けられている。中心電極と接地電極とには、スパークプラグの着火性を向上させるために、電極チップがそれぞれ設けられている。電極チップは、例えば、貴金属材料からなる柱状チップであり、中心電極チップと接地電極チップとの間に所定の火花放電ギャップを形成し、火花放電を発生させて混合気に点火する。
また、スパークプラグの中には、接地電極チップを接地電極に取り付ける工程を省くことや、貴金属の使用量を低減させることなどを目的として、接地電極の形状を変更しているものがある。例えば、特許文献1には、接地電極の先端対向部の母材の一部を対向する中心電極へ向けて突出する凸部とし、凸部の表面を覆うように貴金属被覆層が形成されているスパークプラグが開示されている。
特開2017-183102号公報
ところで、特許文献1には、接地電極の内部に、熱伝導性に優れた金属、例えば、Cu(すなわち、銅)又はCu合金等の金属材料からなる芯材を有してもよいことが記載されている。このような構成を備えるスパークプラグによれば、熱負荷の厳しい環境で使用されても、熱伝導性に優れる芯材の温度低減効果によって接地電極の温度が耐熱温度を超えてしまうことを抑制できる。しかしながら、このような構成では、Cu等からなる芯材が、Cuを覆う接地電極の母材と比べてビッカース硬度が小さいために、接地電極に凸部を形成する際に凸部以外の部位において芯材が変形し、この変形に併せて凸部以外の部位の母材も変形してしまう虞があった。その結果、接地電極の凸部以外の部位が所望の形状にならずに変形してしまうという問題点があった。
そこで、本発明では、かかる背景を鑑みてなされたものであり、凸部を設けた接地電極の内部に芯材を備えた構成において、温度低減効果の確保と、接地電極に凸部を形成する際に凸部以外の部位が変形することを抑制することとを両立させることを目的とする。
本発明のスパークプラグは、中心電極と、前記中心電極の外周に配置され、前記中心電極を絶縁保持する主体金具と、前記主体金具に接合される基端部と、前記中心電極と対向する先端部とを有する接地電極と、備え、前記接地電極の前記先端部は、前記中心電極に向かって突出してなる凸部と、前記凸部とは反対側の部分に、前記中心電極に向かって窪んだ凹部とを有するスパークプラグである。このスパークプラグの前記接地電極は、前記接地電極の延設方向と略同一方向に延びる芯部と、前記芯部を覆う母材と、によって構成され、前記芯部は、前記母材よりも熱伝導性に優れる第1の芯部と、前記第1の芯部よりもビッカース硬度が大きく、少なくとも一部が前記第1の芯部に覆われた第2の芯部と、からなる。
上記の構成によれば、母材の中に第1の芯部が存在するので、第1の芯部の熱伝導性によって、接地電極の温度低減効果を確保できる。さらに、第1の芯部よりもビッカース硬度が大きい第2の芯部が第1の芯部の内部に配置されているので、凸部を形成する際に、接地電極のうち凸部以外の部位の変形を抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第1の芯部の先端が、前記凹部より基端側に位置することをさらに含んでもよい。上記構成によれば、凹部を形成する際に、第1の芯部が凹部の表面に露出することを抑制できるため、金属材料の中で相対的に融点が低いCu又はCu合金等の良熱伝導材が凹部の表面に露出し、融解することを抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第1の芯部の先端が、前記凹部の基端側の端より先端側に位置することをさらに含んでもよい。接地電極のうち凹部の基端側の端部付近は、凹部が形成されているために他の部位より肉厚が薄くなっている(以下、この端部付近を基端側薄肉部という)。このため、他の部位と比べて接地電極の基端部側への熱伝導の経路が狭く、蓄熱されやすい。上記構成によれば、母材より熱伝導性に優れる第1の芯部が基端側薄肉部まで延びているので、基端側薄肉部が過熱されることを抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第1の芯部の先端が、前記凹部の先端側の端より先端側に位置することをさらに含んでもよい。接地電極のうち凹部の先端側の端部付近も、凹部が形成されているために他の部位より肉厚が薄くなっている(以下、この端部付近を先端側薄肉部という)。このため、他の部位と比べて接地電極の基端部側への熱伝導の経路が狭く、蓄熱されやすい。さらに、先端側薄肉部よりも先端側部位には、接地電極の先端面を有するために表面積が大きくなっており、周囲から熱を吸収しやすい。上記構成によれば、母材より熱伝導性に優れる第1の芯部が先端側薄肉部よりも先端側部位まで延びているので、先端側薄肉部が過熱されることおよび先端側薄肉部よりも先端側部位が過熱されることを抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第1の芯部が前記凸部内に位置することをさらに含んでもよい。凸部は、先端側薄肉部と、基端側薄肉部の間に配置されているため、凸部が受けた熱が接地電極の他の部位に伝熱しにくい構造となっており、蓄熱されやすい。上記構成によれば、母材より熱伝導性に優れる第1の芯部が凸部まで延びているので、凸部が過熱されることをさらに抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記母材が、前記第2の芯部よりも耐酸化性に優れ、前記第2の芯部が、前記凹部より基端側に位置することをさらに含んでもよい。上記構成によれば、凹部を形成することで、耐酸化性に優れる母材の表面に第2の芯部が露出し、凹部の表面が酸化することを抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第2の芯部が、前記母材より熱伝導性に優れ、前記第2の芯部の先端が、前記凹部の前記基端部側の端より前記先端部側に位置することをさらに含んでもよい。上述のように、基端側薄肉部は他の部位と比べて接地電極の基端部側への熱伝導の経路が狭く、蓄熱されやすい。上記構成によれば、母材より熱伝導性に優れる第2の芯部が基端側薄肉部まで延びているので、基端側薄肉部が過熱されることを抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第2の芯部の先端が、前記凹部の前記先端部側の端より前記先端部側に位置することをさらに含んでもよい。上述のように、先端側薄肉部は他の部位と比べて接地電極の基端部側への熱伝導の経路が狭く、蓄熱されやすい。さらに、先端側薄肉部よりも先端側部位には、接地電極の先端面を有するために表面積が大きくなっており、周囲から熱を吸収しやすい。上記構成によれば、母材より熱伝導性に優れる第2の芯部が先端側薄肉部よりも先端側部位まで延びているので、先端側薄肉部が過熱されることおよび先端側薄肉部よりも先端側部位が過熱されることを抑制できる。
また、本発明のスパークプラグは、前記第2の芯部が前記凸部内に位置することを含んでもよい。凸部は、先端側薄肉部と、基端側薄肉部の間に配置されているため、凸部が受けた熱が接地電極の他の部位に伝熱しにくい構造となっており、蓄熱されやすい。上記構成によれば、母材より熱伝導性に優れる第2の芯部が凸部まで延びているので、凸部が過熱されることをさらに抑制できる。
以上のように、本発明のスパークプラグによれば、温度低減効果の確保と、凸部を形成する際の意図しない部位の変形の抑制とを両立させることができる。
第1実施形態における、スパークプラグの外観を示す側面図である。 図1に示すスパークプラグの接地電極の先端部近傍の拡大断面である。 第1実施形態における、接地電極に凸部及び凹部を形成するための工程を示す模式図である。 第2実施形態における、スパークプラグの接地電極の先端部近傍の拡大断面である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1実施形態〕
本実施形態では、スパークプラグ1の構成について説明する。
(スパークプラグの構成)
先ず、スパークプラグ1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。スパークプラグ1は、絶縁体50および主体金具30を備えている。
絶縁体50は、スパークプラグ1の長手方向に延びる略円筒形状の部材である。絶縁体50は、絶縁性、耐熱性、および熱伝導性に優れた材料で形成されている。例えば、絶縁体50は、アルミナ系セラミックなどで形成されている。絶縁体50の一方の端部(先端部)51には、中心電極21が設けられている。また、絶縁体の他方の端部(後端部)には、端子金具52が取り付けられている。
中心電極21は、その先端部(電極先端部22)が絶縁体50の先端部51から突出した状態で、絶縁体50の軸孔に保持されている。中心電極21は、電極先端部22が略円筒形状の絶縁体50の軸線上に位置するように、絶縁体50に対して取り付けられている。中心電極21は略円柱形状を有しており、その先端部分は、電極先端部22へ向かってテーパ状に縮径している。電極先端部22は、縮径された中心電極21の先端部分と同径の略円柱形状を有している。なお、電極先端部22は、略円柱形状に限定はされず、例えば、四角形、五角形、八角形などの多角形の角柱形状を有していてもよい。
主体金具30は、内燃機関のネジ穴に固定される略円筒形状の部材である。主体金具30は、絶縁体50を部分的に覆うように設けられている。主体金具30は、例えば、低炭素鋼等の導電性を有する金属材料で形成されている。主体金具30は、主に、加締め部31、工具係合部32、湾曲部33、座部34、および胴部36などを有している。
加締め部31および湾曲部33は、絶縁体50に主体金具30を取り付けるための部位である。工具係合部32は、内燃機関のネジ穴に主体金具30を取り付けるときにレンチなどの工具を係合させる部位である。座部34は、工具係合部32と胴部36との間に位置している。スパークプラグ1は、座部34に環状のガスケットが配置された状態で内燃機関に取り付けられる。
胴部36は、絶縁体50の先端部51側に位置している。スパークプラグ1が内燃機関に取り付けられる際には、胴部36の外周に形成されたネジ溝(図示せず)が内燃機関のネジ穴に螺合される。
また、主体金具30の先端部側(胴部36が位置する側)には、接地電極11が取り付けられている。接地電極11は、全体が略L字形に屈曲する板状体で、基端部11bが主体金具30の先端面に接合固定されている。接地電極11の先端部11aは、絶縁体50の軸線が通過する位置にまで延びている。そして、接地電極11の先端部11aの近傍には、中心電極21側に向かって突出する凸部12が形成されている。
中心電極21は、例えば、Ni(すなわち、ニッケル)を主成分として含むNi基合金等の金属材料を母材として構成される。Ni基合金に添加される合金元素としては、Al(すなわち、アルミニウム)等が挙げられる。
中心電極21の電極先端部22は、例えば、円柱状に成形された貴金属チップにて構成することができ、溶接等により中心電極21の先端に接合される。
(接地電極の構成)
続いて、接地電極11のより具体的な構成について説明する。図2には、図1に示すスパークプラグの接地電極の先端部11a近傍の拡大断面を示す。
接地電極11は、母材14と、母材14に覆われた芯部15で構成されている。なお、本実施形態では、芯部15の基端は、主体金具30の先端面に接合されている。(図示せず)。
母材14は、例えば、Ni(すなわち、ニッケル)を主成分として含むNi基合金等の金属材料によって形成されている。Ni基合金に添加される合金元素としては、Al(すなわち、アルミニウム)等が挙げられる。
本実施形態では、接地電極11の凸部12は、接地電極11の母材14一部を、例えば、円柱状、円錐台状、角柱状、又は角錐台状に突出させることによって形成される。すなわち、接地電極11と一体的に構成される。凸部12は、後述するように、押出加工によって形成される。この押出工程において、接地電極11における凸部と反対側の部分に凹部13が形成される。
凸部12の径d及び突出高さhは、対向する中心電極21の電極先端部22の径及び突出高さに応じて、所望の放電特性が得られるように、適宜設定することができる。このとき、凸部12と、中心電極21の電極先端部22との間において、所定の火花放電ギャップが形成される。
また、本実施形態において、凸部12の突出量と、凹部13の深さHと、の関係は、H>hであり、凸部12の直径dと、凹部13の直径Dと、の関係は、D>dとなる。凹部13の体積は、凸部12の体積よりも大きいが、これは、凸部12を形成する際に、接地電極11の一部がどうしても凸部以外の部分に広がってしまうためである。よって、例えば、接地電極11の軸方向に直交する断面を限りなく矩形形状とする等、凸部12以外の部分への拡がりを抑制することが好ましい。
芯部15は、接地電極11の延設方向と略同一方向に延び、母材14に覆われており、第1の芯部16と、第1の芯部16に覆われた第2の芯部17から構成されている。なお、本実施形態において、延設方向とは、図2の矢印で示す方向である。ここで、第1の芯部16は、例えば、接地電極の延設方向に延びる略円筒形をなしており、熱伝導率の高いCu(すなわち、銅)や、Cuを主成分として含むCu基合金等の金属材料によって形成されている。第2の芯部17は、例えば、純NiやNiを主成分とし、母材14よりもNiの含有率が大きい金属材料等によって形成されている。また、第2の芯部17は、第1の芯部16から突出した先端部17aと、第1の芯部16に外周を覆われた内包部17bからなる。先端部17aは、略円錐体形状をなしており、その基端は第1の芯部16の先端面を覆っている。内包部17bは、略円柱形状をなしている。
接地電極11は、一般に熱伝導性に優れるCu基合金等によって形成される第1の芯部を備えるので、接地電極11の過熱を抑制することができる。さらに、接地電極11は、Cu基合金よりもビッカース硬度の高いNiやNi基合金によって形成される第2の芯部を備えるので、凸部を形成する押出工程の際、接地電極11のうち意図しない部分が変形することを抑制できる。また、本実施形態において、第2の芯部17は、第1の芯部16の主成分であるCuと比べて、主体金具30との接合性が良いNiを主成分とし、接地電極11の基端まで延びているので、主体金具30の先端面に接地電極11を溶接する際に接合強度を向上することができる。さらに、第2の芯部17は、母材14と同様にNiを主成分としているので、母材14と熱膨張率が近い値となっており、加熱・冷却のサイクルの中で、各部材が膨張・収縮を繰り返した後でも少なくとも先端部17aでは母材14との間に隙間が形成されることを抑制できる。
ビッカース硬度の測定は、例えば、JIS Z2244:2009に準じて実行される。まず、接地電極11を、スパークプラグの軸線を通り、接地電極11の延設方向に略平行な平面で切断し、一方の切断面を鏡面研磨する。その後、第1の芯部16、第2の芯部17それぞれにおいて、厚さ方向の中心を通る線上の任意の点でビッカース硬度が測定される。
本実施形態では、第1の芯部16の先端は、凹部13よりも基端側に位置する。これにより、前述のように融点の低い第1の芯部16が凹部13の表面に第1の芯部16が露出し、熱負荷の厳しい環境で融解することを抑制できる。
本実施形態では、第2の芯部17の先端は、凹部13よりも基端側に位置する。これにより、一般に芯部15より耐酸化性に優れる母材14のうち、凹部13表面に第2の芯部17が露出し、熱負荷の厳しい環境で酸化することを抑制できる。
(製造方法)
続いて、スパークプラグ1の製造方法について説明する。なお、本実施形態にかかるスパークプラグ1を製造するにあたって、接地電極11における凸部12を形成するための各工程以外の製造方法については、従来公知のスパークプラグ1の製造方法を適用することができる。そのため、以下では、凸部12を形成する具体的な方法について説明する。
図3には、スパークプラグ1の製造方法において、凸部12を形成する各工程を(1)、(2)に順に示す。(1)に示す工程は準備工程であり、(2)に示す工程は押出工程である。
(1)の準備工程では、図3(a)に示すごとく、接地電極11の母材14を、略円柱形の凸部形成用キャビティ60aを有する金型60の上に載置する。このとき、接地電極11は、金型60の側面60bに自身の先端部11aを当接させた状態で載置される。
また、金型60には、凸部用キャビティ60aに対して摺動可能な可動型61が挿入配置されている。該可動型61は、接地電極11に対向する型面61aを形成してなる。なお、凸部用キャビティ60a内に置ける可動型61の位置を調整することによって凸部12の突出量hを変更することができる。
また、押圧治具62は、凸部用キャビティ60aと同様、略円柱形からなるとともに、押圧治具62の可動方向に直交する断面の断面積が凸部用キャビティ60aの断面積よりも大きくなるように構成されている。
(2)の押出工程では、金型60を用いて、平板上の母材14に冷間鍛造加工を施すことにより凸部12を形成する。また、具体的には、図3(b)に示すごとく、押圧治具62によって接地電極11のうち、凸部12が形成される予定の面とは、反対側の面の一部を押圧して凹部13を形成するとともに接地電極の一部を凸部用キャビティ60aに押し出すことにより凸部12を形成する。
また、押圧冶具62によって接地電極背面11の一部を押し出すにあたっては、図3(b)に示すごとく、接地電極11は、金型60の側面60bに当接したままの状態で押圧治具62によって、押圧される。したがって、接地電極11の一部を押し出した分、凸部12を充分に突出させることができる。ただし、上述したごとく、押圧冶具62によって押し出された凹部13の体積分のすべてが凸部12とはならない場合があるため、接地電極11の軸方向に直交する断面を限りなく矩形形状とするとともに接地電極11を金型60の側面60bに充分に当接させることが好ましい。すなわち、上記方法によれば、凹部13の体積と凸部12の体積とを略同等に近付けることができる。
また、凸部12の頂面は、接地電極11の一部が可動型61の型面61aに当接することによって成形される。
〔第2実施形態〕
本実施形態では、第1実施形態とは、接地電極の構成が異なっているスパークプラグ1について説明する。
図4に第2実施形態として示すように、第1の芯部16の先端と第2の芯部17の先端とは、凹部13のうち、接地電極11の先端側の端13aよりも先端側に位置してもよい。基端側薄肉部14aや先端側薄肉部14bは、凹部13が形成されているために他の部位より肉厚が薄くなっている。これにより、接地電極11の他の部位と比べて熱伝導の経路が狭く、蓄熱されやすい。さらに、先端側薄肉部14bについては、先端部11a方向に端面を有するために表面積が大きくなっており、周囲から熱を吸収しやすい。一般に第1の芯部16と第2の芯部17とは、母材よりも熱伝導性に優れるため、上述のように熱が蓄積しやすい基端側薄肉部14aや、先端側薄肉部14bが過熱することを抑制できる。また、凸部12は、基端側薄肉部14aと、先端側薄肉部14bの間に配置されているために熱伝導の経路が狭くなっており、蓄熱されやすい。よって、第1の芯部16と第2の芯部17とが凸部12内に存在するので、上述のように熱が蓄積しやすい凸部12が過熱することを抑制できる。
なお、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば、次のように実施してもよい。もちろん、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、母材14の形状として平板状を採用しているが、例えば、接地電極11の延設方向に延びる略円柱状のものを採用してもよい。
(b)上記実施形態では、第1の芯部16の形状として略円筒形状を採用しているが、例えば、第2の芯部を覆う軸孔を有し、接地電極11の延設方向に延びる略角柱形状のものを採用してもよい。また、第2の芯部17についても、第1の芯部16の軸孔の形状に合わせて略角柱形状のものを採用し、その先端部17aを略角錐体形状のものを採用してもよい。
(c)上記実施形態では、第1の芯部16の先端と第2の芯部17の先端とがともに凹部13より基端部11b側、又は凹部の先端部11a側の端より先端部11a側に位置する構成を採用しているが、例えば、第1の芯部16の先端が凹部13よりも基端部11b側に位置し、第2の芯部17の先端が凹部13の先端部11a側の端よりも先端部11a側に位置する構成を採用する等、適宜設定することができる。
(d)上記実施形態では、第2の芯部17の先端部17aが第1の芯部16の先端から突出する構成を採用しているが、第1の芯部16が第2の芯部17の先端まで完全に覆う構成を採用してもよい。
(e)上記第2実施例では、第1の芯部16の先端と第2の芯部の先端17とが凹部13の先端部11a側の端よりも先端側に位置する構成を採用しているが、例えば、それぞれの先端が凹部13の先端部11a側の端よりも基端部11b側で、凹部13の基端部11b側の端よりも先端部11a側に位置する構成を採用してもよい。基端側薄肉部14aは、熱伝導の経路が狭くなっているために熱が蓄積されやすい。よって、この構成によれば、第1の芯部16、又は第2の芯部17が、接地電極の他の部位より蓄熱されやすい基端側薄肉部14aまで延びているので、少なくとも基端側薄肉部14aが過熱されることを抑制できる。
(f)上記第2実施形態では、第1の芯部16と第2の芯部17とが凸部12内に存在しているが、第1の芯部16と第2の芯部17の一方、又は両方が凸部内に存在しない構成を採用してもよい。
(g)上記実施形態では、凸部12の表面に貴金属層がない構成を採用したが、例えば、準備工程の際に予め接地電極11のうち、凸部12が形成される予定の部位の上に貴金属板を溶接し、その後、押出工程を行うことで凸部12の表面に貴金属層が形成されている構成を採用してもよい。
1 :スパークプラグ
11 :接地電極
11a:先端部
12 :凸部
13 :凹部
13a:先端側の端
14 :母材
15 :芯部
16 :第1の芯部
17 :第2の芯部
17a:先端部
17b:内包部
21 :中心電極
22 :電極先端部
30 :主体金具
50 :絶縁体
60 :金型
60a:凸部用キャビティ
60b:側面
61 :可動型
61a:型面
62 :押圧治具

Claims (6)

  1. 中心電極と、
    前記中心電極の外周に配置され、前記中心電極を絶縁保持する主体金具と、
    前記主体金具に接合される基端部と、前記中心電極と対向する先端部とを有する接地電極と、備え、
    前記接地電極の前記先端部は、前記中心電極に向かって突出してなる凸部と前記凸部とは反対側の部分に、前記中心電極に向かって窪んだ凹部とを有するスパークプラグであって、
    前記接地電極は、前記接地電極の延設方向と略同一方向に延びる芯部と、前記芯部を覆う母材と、によって構成され、
    前記芯部は、前記母材よりも熱伝導性に優れる第1の芯部と、前記第1の芯部よりもビッカース硬度が大きく、少なくとも一部が前記第1の芯部に覆われた第2の芯部と、からなり、
    前記第1の芯部の先端は、前記凹部の端側の端よりも先端側に位置するスパークプラグ。
  2. 請求項に記載のスパークプラグであって、
    前記第1の芯部が前記凸部内に位置するスパークプラグ。
  3. 請求項1又はに記載のスパークプラグであって、
    前記母材は、前記第2の芯部よりも耐酸化性に優れ、
    前記第2の芯部は、前記凹部より基端側に位置するスパークプラグ。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記第2の芯部は、前記母材より熱伝導性に優れ、
    前記第2の芯部の先端は、前記凹部の基端側の端より先端側に位置するスパークプラグ。
  5. 請求項に記載のスパークプラグであって、
    前記第2の芯部の先端は、前記凹部の先端側の端より先端側に位置するスパークプラグ。
  6. 請求項又はに記載のスパークプラグであって、
    前記第2の芯部が前記凸部内に位置するスパークプラグ。
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