JP5783950B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグの製造に関し、特に、スパークプラグに用いられる主体金具の製造に関する。
スパークプラグには、内周面から内側に向けて隆起した環状の環状凸部を有する筒状をなす主体金具を備えるものが知られている。主体金具の環状凸部は、主体金具に組み付けられる絶縁体の位置決めに用いられる。特許文献1には、冷間鍛造によって主体金具の環状凸部を形成することが提案されている。
冷間鍛造によって環状凸部を形成する際には、主体金具の元となる円柱状をなす成形体に、成形体の軸線の両端から軸線に沿って2つの有底穴を穿設して、これら2つの有底穴に挟まれた隔壁部を形成する。その後、その隔壁部の中央を打ち抜いて貫通壁部を形成し、次に、その貫通壁部を軸線に沿って縮めた環状凸部を形成する。
特許文献1の技術では、隔壁部、貫通壁部、環状凸部をそれぞれ形成する各段階で別々の金型を用いて冷間鍛造を行う。特許文献1の技術では、貫通壁部から環状凸部を形成する際、成形体の一端から挿入したオスピン型の金型に対して、成形体の他端から挿入したスリーブ型の金型を嵌合させて冷間鍛造を行う。
特開2009−95854号公報
スリーブ型の金型は、比較的に肉厚が薄く、継続的使用によって変形し易いため、特許文献1の技術では、大量生産を行う際に金型の耐久性に問題があった。
本発明は、上述した課題を踏まえ、スパークプラグの製造効率を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]適用例1におけるスパークプラグの製造方法は、中心電極と接地電極との間に形成された間隙を有するスパークプラグに用いられ、内周面から内側に向けて隆起した環状の環状凸部を有する筒状をなす主体金具を、製造する際、前記主体金具の元となる円柱状をなす成形体に、前記成形体の軸線の両端から前記軸線に沿って2つの有底穴を穿設して、前記2つの有底穴に挟まれた隔壁部を形成し、前記隔壁部を形成した前記成形体に、前記隔壁部の中央を打ち抜いた貫通壁部を形成し、前記貫通壁部を形成した前記成形体に、前記貫通壁部を前記軸線に沿って縮めた前記環状凸部を形成する、スパークプラグの製造方法であって、前記環状凸部の内径に対応する第1外径を有する第1外径部と、前記内周面のうち前記環状凸部よりも前記間隙が形成される側とは反対側に位置する後端側内周面の内径に対応し前記第1外径よりも大きな第2外径を有する第2外径部とを備え、前記第1外径部を前記第2外径部よりも先端側に設けた棒状の金型を、用意し、前記金型の前記第1外径部を前記先端側から前記貫通壁部に挿入しつつ、前記第1外径部および前記第2外径部を用いて前記金型の挿入方向へと前記貫通壁部を押し出すことによって、前記貫通壁部を前記環状凸部へと成形することを特徴とする。この適用例によれば、スリーブ型の金型を用いることなく、スリーブ型の金型よりも比較的に肉厚に構成可能な棒状の金型を用いて、貫通壁部を所望形状の環状凸部へと成形することができる。したがって、環状凸部を形成するための金型の耐久性を向上させることができる。その結果、スパークプラグの製造効率を向上させることができる。
[適用例2]適用例1のスパークプラグの製造方法において、前記隔壁部から前記貫通壁部を形成する際、前記挿入方向への前記成形体の移動を制限する他の金型を使用し、前記貫通壁部から前記環状凸部を形成する際、前記貫通壁部の形成から引き続き前記他の金型を用いて前記挿入方向への前記成形体の移動を制限するとしても良い。この適用例によれば、成形体の移動を制限するための他の金型を変更することなく、隔壁部から貫通壁部を経て環状凸部を形成することができる。したがって、貫通壁部を形成する段階と、環状凸部を形成する段階とで、別々の金型を用いる場合と比較して、成形体を金型に載置する工数を削減することができる。その結果、スパークプラグの製造効率を更に向上させることができる。
[適用例3]適用例1または適用例2のスパークプラグの製造方法において、前記隔壁部を打ち抜き可能に構成した打ち抜き部を、前記金型における前記第1外径部よりも前記先端側に設け、前記隔壁部から前記貫通壁部を形成する際、前記金型を前記挿入方向へと移動させつつ、前記打ち抜き部を用いて前記挿入方向へと前記隔壁部を打ち抜くとしても良い。この適用例によれば、第1外径部および第2外径部に加えて打ち抜き部を備える一式の金型を用いて、隔壁部から貫通壁部を経て環状凸部を形成することができる。したがって、貫通壁部を形成する段階と、環状凸部を形成する段階とで、別々の金型を用いる場合と比較して、成形体を金型に載置する工数を削減することができる。その結果、スパークプラグの製造効率を更に向上させることができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれかのスパークプラグの製造方法において、前記金型を前記挿入方向へと1回移動させる間に、前記隔壁部から前記貫通壁部を経て前記環状凸部を形成しても良い。この適用例によれば、金型を挿入方向へと移動させる一連の動作で、隔壁部から貫通壁部を経て環状凸部を形成することができる。したがって、貫通壁部を形成する段階と、環状凸部を形成する段階とで、別々の金型を用いる場合と比較して、成形体を加工する工数を削減することができる。その結果、スパークプラグの製造効率を更に向上させることができる。
本発明の形態は、スパークプラグの製造方法に限るものではなく、例えば、主体金具の製造方法、鍛造用金型、鍛造装置などの種々の形態に適用することも可能である。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
スパークプラグの部分断面を示す説明図である。 スパークプラグの製造工程を示す説明図である。 主体金具の製造工程を示す説明図である。 主体金具の鍛造加工の様子を示す説明図である。 主体金具の鍛造加工の様子を示す説明図である。 主体金具の鍛造加工の様子を示す説明図である。 主体金具の鍛造加工の様子を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は、スパークプラグ100の部分断面を示す説明図である。図1には、スパークプラグ100の軸心である軸線CA1を境界として、紙面右側にスパークプラグ100の外観形状を図示し、紙面左側にスパークプラグ100の断面形状を図示した。本実施形態の説明では、スパークプラグ100における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
スパークプラグ100は、中心電極10と、絶縁体20と、主体金具30と、接地電極40とを備える。本実施形態では、スパークプラグ100の軸線CA1は、中心電極10、絶縁体20および主体金具30の各部材における軸心でもある。
スパークプラグ100は、中心電極10と接地電極40との間に形成された間隙SGを有する。スパークプラグ100の間隙SGは、火花ギャップとも呼ばれ、スパークプラグ100を内燃機関200に取り付けた状態で、2万〜3万ボルトの高電圧を中心電極10に印加することによって、間隙SGに火花放電を発生させることが可能である。
スパークプラグ100の中心電極10は、導電性を有する電極体である。中心電極10は、軸線CA1に沿った軸線方向に延びた棒状をなす。本実施形態では、中心電極10は、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金(例えば、インコネル(登録商標))からなる。中心電極10の外側面は、絶縁体20によって外部から電気的に絶縁されている。中心電極10の先端側は、絶縁体20の先端側から突出している。中心電極10の後端側は、絶縁体20の後端側へと電気的に接続されている。本実施形態では、中心電極10の後端側は、シール体16、セラミック抵抗17、シール体18、端子金具19を介して絶縁体20の後端側へと電気的に接続されている。
スパークプラグ100の接地電極40は、導電性を有する電極体である。接地電極40は、主体金具30から軸線CA1に対して平行に一旦延びた後に軸線CA1に向けて屈曲した形状をなす。接地電極40の基端部は、主体金具30に接合されている。接地電極40の先端部は、中心電極10の先端部との間に間隙SGを形成する。本実施形態では、接地電極40は、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金(例えば、インコネル(登録商標))からなる。
スパークプラグ100の絶縁体20は、電気絶縁性を有する碍子である。絶縁体20は、軸線CA1に沿った筒状をなす。本実施形態では、絶縁体20は、絶縁性セラミックス材料(例えば、アルミナ)を焼成してなる。絶縁体20は、軸線CA1に沿った貫通孔である軸孔28を備える。絶縁体20の軸孔28には、中心電極10が保持されている。
スパークプラグ100の主体金具30は、導電性を有する金属体である。主体金具30は、軸線CA1に沿った筒状をなす。本実施形態では、主体金具30は、筒状に成形した低炭素鋼にニッケルメッキを施した金属体である。他の実施形態では、主体金具30は、亜鉛メッキを施した金属体であっても良いし、メッキを施していない金属体(無メッキ)であっても良い。
主体金具30は、中心電極10から電気的に絶縁された状態で絶縁体20の外側面にカシメ固定されている。主体金具30の外側には、先端側から後端側に向けて順に、端面31と、ネジ部32と、胴部34と、溝部35と、工具係合部36と、カシメ部38とが形成されている。
主体金具30のネジ部32は、ネジ山が外側面に形成されている円筒状の部位である。本実施形態では、主体金具30のネジ部32を内燃機関200のネジ孔210に螺合させることによって、スパークプラグ100を内燃機関200に取り付けることが可能である。
主体金具30の胴部34は、溝部35よりも外周方向に張り出した鍔状の部位である。スパークプラグ100を内燃機関200に取り付けた状態で、胴部34と内燃機関200との間にはガスケット50が圧縮される。
主体金具30の溝部35は、胴部34と工具係合部36との間に設けられ、主体金具30を絶縁体20にカシメ固定する際に外周方向に膨出した円筒状の部位である。
主体金具30の工具係合部36は、溝部35よりも外周方向に張り出した鍔状の部位である。工具係合部36は、スパークプラグ100を内燃機関200に取り付けるための工具(図示しない)に係合する形状をなす。
主体金具30のカシメ部38は、主体金具30を絶縁体20にカシメ固定する際に、絶縁体20に密着するように塑性加工された部位である。本実施形態では、カシメ部38と絶縁体20との間には、粉末のタルク(滑石)が封入されている。
主体金具30の端面31は、主体金具30の先端側を構成する中空円状の面である。端面31には、接地電極40が接合されている。端面31の中央からは、絶縁体20および中心電極10が突出している。
主体金具30の内側には、先端側から後端側に向けて順に、先端側内周面310と、環状凸部320と、後端側内周面330とが形成されている。主体金具30の先端側内周面310は、主体金具30の内周面のうち環状凸部320よりも先端側に位置する部位ある。主体金具30の環状凸部320は、主体金具30の内周面である先端側内周面310および後端側内周面330から内側に向けて隆起した環状の部位である。主体金具30の後端側内周面330は、主体金具30の内周面のうち環状凸部320よりも後端側に位置する部位ある。
先端側内周面310と絶縁体20との隙間は、環状凸部320と絶縁体20との隙間や、後端側内周面330と絶縁体20との隙間よりも大きい。主体金具30に絶縁体20を組み付ける際には、主体金具30の後端側から絶縁体20を挿入し、環状凸部320および後端側内周面330を用いて絶縁体20を位置決めする。
A−2.スパークプラグの製造:
図2は、スパークプラグ100の製造工程を示す説明図である。スパークプラグ100を製造する際には、中心電極10を製作する工程(プロセスP110)、絶縁体20を製作する工程(プロセスP120)、主体金具30を製作する工程(プロセスP130)の各工程によって、中心電極10、絶縁体20および主体金具30をそれぞれ用意する。主体金具30を製造する方法の詳細については後述する。
中心電極10、絶縁体20および主体金具30を用意した後、これら各種部品を組み付ける工程(プロセスP180)を経て、スパークプラグ100が完成する。具体的には、スパークプラグ100の各種部品を組み付ける工程(プロセスP180)では、中心電極10を絶縁体20に挿入し、更に、その絶縁体20を主体金具30に挿入する。その後、主体金具30を絶縁体20にカシメ固定し、主体金具30に接合されている接地電極40を折り曲げると、スパークプラグ100が完成する。
図3は、主体金具30の製造工程を示す説明図である。主体金具30を製造する際には、まず、鍛造加工(プロセスP132)を行う。具体的には、冷間鍛造機を用いて、主体金具30の素材である円柱状の低炭素鋼材(例えば、JIS規格のS10CやS15C等)を複数回に分けてプレスし、主体金具30の元となる成形体を作成する。鍛造加工(プロセスP132)の詳細については後述する。
鍛造加工(プロセスP132)の後、切削加工(プロセスP134)を行う。具体的には、鍛造加工(プロセスP132)で作成した成形体の外周および内周を旋盤で切削することによって、主体金具30の各部の形状を削り出す。
切削加工(プロセスP134)の後、接地電極40を主体金具30に溶接する(プロセスP136)。本実施形態では、主体金具30に溶接する際の接地電極40は、完成品とは異なり、真っ直ぐに延びた線材である。
接地電極40を主体金具30に溶接した後(プロセスP136)、主体金具30のネジ部32にネジ山を形成するネジ切り加工(プロセスP137)を行う。その後、主体金具30にメッキ加工(P138)を行うと、主体金具30が完成する。
図4ないし図7は、主体金具30の鍛造加工(プロセスP132)の様子を示す説明図である。本実施形態では、鍛造加工(プロセスP132)を複数の冷間鍛造工程に分けて実施する。図4ないし図7には、鍛造加工(プロセスP132)における複数の冷間鍛造工程のうちの一つの流れを、図4、図5、図6、図7の順に示した。
図4ないし図7の冷間鍛造工程では、冷間鍛造機(図示しない)に組み付けられた金型600,710,720を用いて、主体金具30の中間製品として、成形体30aから成形体30bを経て成形体30cを作成する。図4ないし図7には、各段階における成形体の軸線CA2を図示した。図4ないし図7では、軸線CA2に沿った軸をZ軸とし、主体金具30の後端側から先端側に対応するZ軸に沿った方向を+Z軸方向とし、その逆を−Z軸方向とする。
図4には、成形体30aを金型710,720に装填して載置した後、金型600を+Z軸方向へと移動させる途中の様子を図示した。
主体金具30の中間製品である成形体30aは、2つの有底穴310a,330aに挟まれた隔壁部320aを有する。本実施形態では、図4ないし図7の冷間鍛造工程に先立つ前工程の冷間鍛造工程において成形体30aを作成する。成形体30aは、主体金具30の元となる円柱状の成形体に、その軸線CA2の両端から軸線CA2に沿って2つの有底穴310a,330aを穿設することによって成形される。
有底穴310aは、最終的に先端側内周面310として成形される部位である。隔壁部320aは、最終的に環状凸部320として成形される部位である。有底穴330aは、最終的に後端側内周面330として成形される部位である。
成形体30aは、2つの有底穴310a,330aおよび隔壁部320aの他、先端部31aと、外周部32a,36a,38aと、後端部39aとを有する。先端部31aは、主体金具30の先端側に対応し、最終的に端面31として成形される部位である。外周部32aは、先端部31aに繋がる成形体30aの外周であり、最終的にネジ部32として成形される部位である。外周部36aは、外周部32a,38aよりも大きな外径を有し、外周部32aの後端側に繋がる成形体30aの外周であり、最終的に胴部34、溝部35および工具係合部36として成形される部位である。外周部38aは、後端部39aに繋がる成形体30aの外周であり、最終的にカシメ部38として成形される部位である。後端部39aは、主体金具30の後端側に対応し、最終的にカシメ部38の一部として成形される部位である。
金型600は、金型710,720よりも−Z軸方向側に取り付けられ、金型710,720に対して相対的にZ軸方向に沿って往復移動可能に設けられた棒状の金型(ダイ(Die))である。金型600の軸心は、金型710,720に装填された成形体30aの軸線CA2の延長線上にある。金型600は、先端部601と、打ち抜き部610と、第1外径部630と、連結部640と、第2外径部650とを備える。
金型600の先端部601は、金型600における+Z軸方向側の先端を構成する。金型600の打ち抜き部610は、金型600の+Z軸方向側に設けられ、隔壁部320aの中央を打ち抜き可能に構成されている。金型600の第1外径部630は、打ち抜き部610よりも−Z軸方向側に設けられ、環状凸部320の内径に対応する第1外径OD1を有する。金型600の連結部640は、第1外径部630と第2外径部650との間を繋ぐ部位である。金型600の第2外径部650は、第1外径部630よりも−Z軸方向側に設けられ、後端側内周面330の内径に対応する第2外径OD2を有する。第2外径OD2は、第1外径OD1よりも大きな外径である。
本実施形態では、金型600は、打ち抜き部610、第1外径部630および第2外径部650の各部を1つの棒状の金属体に成形してなる。他の実施形態では、金型600は、打ち抜き部610、第1外径部630および第2外径部650の各部をそれぞれ成形した別々の金属体を連結してなるとしても良い。
金型710は、金型720と協働して、+Z軸方向への成形体30aの移動を制限可能に構成された他の金型(ダイ)である。金型710には、軸線CA2を軸心とする貫通孔715が形成されている。貫通孔715は、成形体30aの外周部32a,36aの各部に対応する内径を有し、成形体30aを保持可能に構成されている。
金型720は、金型710と協働して、+Z軸方向への成形体30aの移動を制限可能に構成された他の金型(ダイ)である。金型720は、軸線CA2を軸心とする円筒状をなし、金型710の貫通孔715に+Z軸方向側から挿嵌可能に構成されている。金型720には、軸線CA2を軸心とする貫通孔725が形成されている。貫通孔725は、金型600の打ち抜き部610よりも大きな内径を有する。金型720における−Z軸方向側の端面728には、金型710に装填された成形体30aの先端部31aが当接する。
図5には、図4の状態から引き続き金型600を+Z軸方向へと移動させて、金型600の先端部601が成形体30aの隔壁部320aに到達した様子を図示した。図5に示すように、金型600は、先端部601側から、成形体30aの有底穴330aの内部へと挿入される。
図6には、図5の状態から引き続き金型600を+Z軸方向へと移動させて、成形体30aから成形体30bを形成する様子を図示した。図6の段階では、金型600の打ち抜き部610を用いて、成形体30aの隔壁部320aの中央を−Z軸方向へと打ち抜くことによって、隔壁部320aの中央を打ち抜いた貫通壁部320bを形成する。隔壁部320aから打ち抜かれた抜きカス329は、金型720の貫通孔725へと押し遣られる。貫通壁部320bの形成に伴って、有底穴310aの一部である内周面310bと、有底穴330aの一部である内周面330bとが、成形体30bに残る。
成形体30bの内周面310bは、最終的に先端側内周面310として成形される部位である。成形体30bの貫通壁部320bは、最終的に環状凸部320として成形される部位である。成形体30bの内周面330bは、最終的に後端側内周面330として成形される部位である。
主体金具30の中間製品である成形体30bは、内周面310b、貫通壁部320bおよび内周面330bの他、先端部31bと、外周部32b,36b,38bと、後端部39bとを有する。先端部31bは、成形体30aの先端部31aに対応する部位である。外周部32b,36b,38bは、成形体30aの外周部32a,36a,38aにそれぞれ対応する部位である。後端部39bは、成形体30aの後端部39aに対応する部位である。
図6に示すように、貫通壁部320bを形成した後、引き続き金型600を+Z軸方向へと移動させて、金型600の第1外径部630を貫通壁部320bの内側に挿入すると共に、金型600の第2外径部650を内周面330bの内側に挿入する。これによって、金型600の第1外径部630によって貫通壁部320bを環状凸部320へと徐々に成形すると共に、金型600の第2外径部650によって内周面330bを後端側内周面330へと徐々に成形する。
図7には、図6の状態から引き続き金型600を+Z軸方向へと移動させて、成形体30bから成形体30cを形成する様子を図示した。図7の段階では、金型600の第1外径部630を貫通壁部320bに挿入しつつ、金型600の第1外径部630および第2外径部650を用いて金型600の挿入方向である+Z軸方向へと貫通壁部320bを押し出すことによって、貫通壁部320bを軸線CA2に沿って縮めた環状凸部320を形成する。環状凸部320の形成に伴って、内周面310bから先端側内周面310が形成されると共に、内周面330bから後端側内周面330への成形が完了する。環状凸部320における後端側内周面330へと繋がる後端側面325は、金型600の連結部640によって成形される。
主体金具30の中間製品である成形体30cは、先端側内周面310、環状凸部320および後端側内周面330の他、先端部31cと、外周部32c,36c,38cと、後端部39cとを有する。先端部31cは、成形体30bの先端部31bに対応する部位である。外周部32c,36c,38cは、成形体30bの外周部32b,36b,38bにそれぞれ対応する部位である。後端部39cは、成形体30bの後端部39bに対応する部位である。
本実施形態では、図7の段階の後、金型600を金型710に対して相対的に−Z軸方向へと移動させた後、金型720を金型710に対して相対的に−Z軸方向へと移動させることによって、金型720の貫通孔715から成形体30cを取り外す。本実施形態では、図4ないし図7の冷間鍛造工程よりも後工程の冷間鍛造工程において成形体30cに工具係合部36を形成して、鍛造加工(プロセスP132)を終える。
A−3.効果:
以上説明した実施形態によれば、鍛造加工(プロセスP132)において、スリーブ型の金型を用いることなく、スリーブ型の金型よりも比較的に肉厚に構成可能な棒状の金型600を用いて、貫通壁部320bを所望形状の環状凸部320へと成形することができる。したがって、環状凸部320を形成するための金型の耐久性を向上させることができる。その結果、スパークプラグ100の製造効率を向上させることができる。
また、成形体30a,30b,30cの移動を制限するための金型710,720を変更することなく、隔壁部320aから貫通壁部320bを経て環状凸部320を形成することができる。したがって、貫通壁部320bを形成する段階と、環状凸部320を形成する段階とで、別々の金型を用いる場合と比較して、成形体30bを金型に載置する工数を削減することができる。その結果、スパークプラグ100の製造効率を更に向上させることができる。
また、第1外径部630および第2外径部650に加えて打ち抜き部610を備える一式の金型600を用いて、隔壁部320aから貫通壁部320bを経て環状凸部320を形成することができる。したがって、貫通壁部320bを形成する段階と、環状凸部320を形成する段階とで、別々の金型を用いる場合と比較して、成形体30bを金型に載置する工数を削減することができる。その結果、スパークプラグ100の製造効率を更に向上させることができる。
また、金型600を+Z軸方向へと1回移動させる一連の動作で、隔壁部320aから貫通壁部320bを経て環状凸部320を形成することができる。したがって、貫通壁部320bを形成する段階と、環状凸部320を形成する段階とで、別々の金型を用いる場合と比較して、成形体30a,30b,30cを加工する工数を削減することができる。その結果、スパークプラグ100の製造効率を更に向上させることができる。
B.他の実施形態:
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
例えば、本実施形態では、金型600を+Z軸方向へと1回移動させる一連の動作で、隔壁部320aから貫通壁部320bを経て環状凸部320を形成したが、他の実施形態では、金型600を+Z軸方向へと複数回移動させることによって、隔壁部320aから貫通壁部320bを経て環状凸部320を形成しても良い。
また、本実施形態では、打ち抜き部610、第1外径部630および第2外径部650を一体的に備える金型600を用いて成形体30a,30b,30cを成形したが、他の実施形態では、打ち抜き部610を備える金型を用いて成形体30aから成形体30bを形成した後、第1外径部630および第2外径部650を備える別の金型を用いて成形体30bから成形体30cを形成しても良い。
10…中心電極
16…シール体
17…セラミック抵抗
18…シール体
19…端子金具
20…絶縁体
28…軸孔
30…主体金具
30a,30b,30c…成形体
31…端面
31a,31b,31c…先端部
32…ネジ部
32a,32b,32c…外周部
34…胴部
35…溝部
36…工具係合部
36a,36b,36c…外周部
38…カシメ部
38a,38b,38c…外周部
39a,39b,39c…後端部
40…接地電極
50…ガスケット
100…スパークプラグ
200…内燃機関
210…ネジ孔
310…先端側内周面
310a…有底穴
310b…内周面
320…環状凸部
320a…隔壁部
320b…貫通壁部
325…後端側面
329…抜きカス
330…後端側内周面
330a…有底穴
330b…内周面
600…金型
601…先端部
610…打ち抜き部
630…第1外径部
640…連結部
650…第2外径部
710…金型
715…貫通孔
720…金型
725…貫通孔
728…端面
SG…間隙
CA1…軸線
CA2…軸線
OD1…第1外径
OD2…第2外径

Claims (4)

  1. 中心電極と接地電極との間に形成された間隙を有するスパークプラグに用いられ、内周面から内側に向けて隆起した環状の環状凸部を有する筒状をなす主体金具を、製造する際、
    前記主体金具の元となる円柱状をなす成形体に、前記成形体の軸線の両端から前記軸線に沿って2つの有底穴を穿設して、前記2つの有底穴に挟まれた隔壁部を形成し、
    前記隔壁部を形成した前記成形体に、前記隔壁部の中央を打ち抜いた貫通壁部を形成し、
    前記貫通壁部を形成した前記成形体に、前記貫通壁部を前記軸線に沿って縮めた前記環状凸部を形成する、スパークプラグの製造方法であって、
    前記環状凸部の内径に対応する第1外径を有する第1外径部と、前記内周面のうち前記環状凸部よりも前記間隙が形成される側とは反対側に位置する後端側内周面の内径に対応し前記第1外径よりも大きな第2外径を有する第2外径部とを備え、前記第1外径部を前記第2外径部よりも先端側に設けた棒状の金型を、用意し、
    前記金型の前記第1外径部を前記先端側から前記貫通壁部に挿入しつつ、前記第1外径部および前記第2外径部を用いて前記金型の挿入方向へと前記貫通壁部を押し出すことによって、前記貫通壁部を前記環状凸部へと成形することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグの製造方法であって、
    前記隔壁部から前記貫通壁部を形成する際、前記挿入方向への前記成形体の移動を制限する他の金型を使用し、
    前記貫通壁部から前記環状凸部を形成する際、前記貫通壁部の形成から引き続き前記他の金型を用いて前記挿入方向への前記成形体の移動を制限することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグの製造方法であって、
    前記隔壁部を打ち抜き可能に構成した打ち抜き部を、前記金型における前記第1外径部よりも前記先端側に設け、
    前記隔壁部から前記貫通壁部を形成する際、前記金型を前記挿入方向へと移動させつつ、前記打ち抜き部を用いて前記挿入方向へと前記隔壁部を打ち抜くことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  4. 前記金型を前記挿入方向へと1回移動させる間に、前記隔壁部から前記貫通壁部を経て前記環状凸部を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
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