JP5631604B2 - 磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はハードディスクドライブ(以下、HDDと略記する)などの磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクの製造方法に関する。
近年の情報処理の大容量化に伴い、各種の情報記録技術が開発されている。特に磁気記録技術を用いたHDDの面記録密度は年率100%程度の割合で増加し続けている。最近では、HDD等に用いられる2.5インチ径磁気ディスクにして、1枚当り250Gバイトを超える情報記録容量が求められるようになってきており、このような所要に応えるためには1平方インチ当り400Gビットを超える情報記録密度を実現することが求められる。HDD等に用いられる磁気ディスクにおいて高記録密度を達成するためには、情報信号の記録を担う磁気記録層を構成する磁性結晶粒子を微細化すると共に、その層厚を低減していく必要があった。ところが、従来より商業化されている面内磁気記録方式(長手磁気記録方式、水平磁気記録方式とも呼称される)の磁気ディスクの場合、磁性結晶粒子の微細化が進展した結果、超常磁性現象により記録信号の熱的安定性が損なわれ、記録信号が消失してしまう、熱揺らぎ現象が発生するようになり、磁気ディスクの高記録密度化への阻害要因となっていた。
この阻害要因を解決するために、近年、垂直磁気記録方式用の磁気記録媒体が提案されている。垂直磁気記録方式の場合では、面内磁気記録方式の場合とは異なり、磁気記録層の磁化容易軸は基板面に対して垂直方向に配向するよう調整されている。垂直磁気記録方式は面内記録方式に比べて、熱揺らぎ現象を抑制することができるので、高記録密度化に対して好適である。このような垂直磁気記録媒体としては、例えば特開2002-74648号公報に記載されたような、基板上に軟磁性体からなる軟磁性下地層と、硬磁性体からなる垂直磁気記録層を備える、いわゆる二層型垂直磁気記録ディスクが知られている。
ところで、従来の磁気ディスクは、磁気ディスクの耐久性、信頼性を確保するために、基板上に形成された磁気記録層の上に、保護層と潤滑層を設けている。特に最表面に用いられる潤滑層は、長期安定性、化学物質耐性、摩擦特性、耐熱特性等の様々な特性が求められる。
このような要求に対し、従来は磁気ディスク用潤滑剤として、分子中にヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤が多く用いられてきた。例えば、特開昭62−66417号公報(特許文献1)などには、分子の両末端にヒドロキシル基を有するHOCH2CF2O(C2F4O)p(CF2O)qCF2CH2OHの構造をもつパーフルオロアルキルポリエーテル潤滑剤を塗布した磁気記録媒体などがよく知られている。潤滑剤の分子中にヒドロキシル基が存在すると、保護層とヒドロキシル基との相互作用により、潤滑剤の保護層への付着特性が得られることが知られている。
特開昭62−66417号公報
上述したように、最近のHDDでは400Gbit/inch以上の情報記録密度が要求されるようになってきたが、限られたディスク面積を有効に利用するために、HDDの起動停止機構が従来のCSS(ContactStart and Stop)方式に代えてLUL(Load Unload:ロードアンロード)方式のHDDが用いられるようになってきた。LUL方式では、HDDの停止時には、磁気ヘッドを磁気ディスクの外に位置するランプと呼ばれる傾斜台に退避させておき、起動動作時には磁気ディスクが回転開始した後に、磁気ヘッドをランプから磁気ディスク上に滑動させ、浮上飛行させて記録再生を行なう。停止動作時には磁気ヘッドを磁気ディスク外のランプに退避させたのち、磁気ディスクの回転を停止する。この一連の動作はLUL動作と呼ばれる。LUL方式のHDDに搭載される磁気ディスクでは、CSS方式のような磁気ヘッドとの接触摺動用領域(CSS領域)を設ける必要がなく、記録再生領域を拡大させることができ、高情報容量化にとって好ましいからである。
このような状況の下で情報記録密度を向上させるためには、磁気ヘッドの浮上量を低減させることにより、スペーシングロスを限りなく低減する必要がある。1平方インチ当り400Gビット以上の情報記録密度を達成するためには、磁気ヘッドの浮上量は少なくとも5nm以下にする必要がある。LUL方式ではCSS方式と異なり、磁気ディスク面上にCSS用の凸凹形状を設ける必要が無く、磁気ディスク面上を極めて平滑化することが可能となる。よってLUL方式のHDDに搭載される磁気ディスクでは、CSS方式に比べて磁気ヘッド浮上量を一段と低下させることができるので、記録信号の高S/N比化を図ることができ、磁気ディスク装置の高記録容量化に資することができるという利点もある。
最近のLUL方式の導入に伴う、磁気ヘッド浮上量の一段の低下により、5nm以下の低浮上量においても、磁気ディスクが安定して動作することが求められるようになってきた。とりわけ上述したように、近年、磁気ディスクは面内磁気記録方式から垂直磁気記録方式に移行しており、磁気ディスクの大容量化、それに伴うフライングハイトの低下が強く要求されている。
また最近では、磁気ディスク装置は、従来のパーソナルコンピュータの記憶装置としてだけでなく、携帯電話、カーナビゲーションシステムなどのモバイル用途にも多用されるようになってきており、使用される用途の多様化により、磁気ディスクに求められる環境耐性は非常に厳しいものになってきている。したがって、これらの状況に鑑みると、従来にもまして、磁気ディスクの耐久性や、潤滑層を構成する潤滑剤の耐久性などの更なる向上が急務となっている。
また、近年の磁気ディスクの急速な情報記録密度向上に伴い、磁気ヘッドと磁気ディスクの記録層間の磁気スペーシングの低減が求められており、磁気ヘッドと磁気ディスクの記録層の間に存在する潤滑層は、より一層の薄膜化が必要となってきている。磁気ディスクの最表面の潤滑層に用いられる潤滑剤は、磁気ディスクの耐久性に大きな影響を及ぼすが、たとえ薄膜化しても、磁気ディスクにとって安定性、信頼性は不可欠である。
ところで、従来は、上記潤滑層を成膜するにあたっては、パーフルオロポリエーテル系潤滑剤を適当な溶媒に分散溶解させた溶液を用いて、例えばディップ法により塗布して成膜していた。この溶媒として、従来はフッ素系溶媒である例えば三井デュポンフロロケミカル社製商品名バートレルが一般的に用いられていた。また、潤滑剤の分子中にヒドロキシル基などの極性基が存在することにより、炭素系保護層と潤滑剤分子中のヒドロキシル基との相互作用により、潤滑剤の保護層への良好な付着性が得られるため、特に分子の両末端にヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル潤滑剤が好ましく用いられている。
ところが、従来一般的に使用されていた上記のフッ素系溶媒(商品名バートレル)は、沸点が55℃であるため室温下で使用する必要があった。従来の分子中にヒドロキシル基などの極性基を有し極性の高い潤滑剤は、このような低温下では、上記溶媒に分散溶解させたときに、分子間相互作用もしくは極性基同士で引き付けあい、潤滑剤の凝集が生じやすい。潤滑剤の凝集が生じた塗布液を使用して潤滑層を成膜すると、膜厚を比較的厚めにしないと均一な膜厚かつカバレージのよい潤滑層が得られにくく、これでは磁気スペーシングの低減を達成できないという問題点がある。また、潤滑剤の極性基同士が引き付けあってしまうと、保護膜上の活性点と有効に結合する潤滑剤の極性基が少なくなるため、潤滑層の付着特性(密着性)が低下する。そのため、例えば5nm以下の超低浮上量の下で使用すると、潤滑剤のピックアップ(潤滑剤がヘッド側へ移着する現象)が発生しやすくなり、HDDの故障の原因となる。またさらには、上記のフッ素系溶媒(商品名バートレル)は表面張力が比較的低いため、ディップ塗布時に、ディスクを引き上げる過程で、ディスク面が潤滑剤塗布液中から大気中に出てもまだ濡れている領域の幅(液面からの引き上げ方向での幅)が小さく、ディスクを引き上げる際に発生する液面の波紋の影響を受けやすく、特にディスク面の外周側に筋状の塗布ムラが発生しやすいという欠点もある。
このように、近年の高記録密度化に伴う磁気スペーシングの低減や、磁気ヘッドの低浮上量のもとでの高信頼性を有する磁気ディスクの実現が求められている。
本発明は、以上説明したような従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、磁気スペーシングのより一層の低減を実現でき、しかも近年の急速な高記録密度化に伴う磁気ヘッドの低浮上量のもとで、また用途の多様化に伴う非常に厳しい環境耐性のもとで高信頼性を有する磁気ディスクの製造方法を提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、以下の発明により、前記課題が解決できることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)基板上に、少なくとも磁性層と保護層と潤滑層が順次設けられた磁気ディスクの製造方法であって、前記潤滑層は、構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し且つヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を、沸点が90℃以上のフッ素系溶媒に分散溶解させた塗布液を用いて形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法である。
(構成2)前記フッ素系溶媒を、30℃以上、前記溶媒の沸点よりも低い温度の範囲内に加温し、前記パーフルオロポリエーテル化合物を溶解させて塗布液とすることを特徴とする構成1に記載の磁気ディスクの製造方法である。
(構成3)前記潤滑層中に含有される前記パーフルオロポリエーテル化合物は、1分子中にヒドロキシル基を4個以上有する化合物であることを特徴とする構成1又は2に記載の磁気ディスクの製造方法である。
(構成4)前記潤滑層中に含有される前記パーフルオロポリエーテル化合物の数平均分子量が、1000〜10000の範囲であることを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載の磁気ディスクの製造方法である。
(構成5)前記保護層は、プラズマCVD法により成膜された炭素系保護層であることを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載の磁気ディスクの製造方法である。
(構成6)前記保護層は、前記潤滑層に接する側に窒素を含むことを特徴とする構成5に記載の磁気ディスクの製造方法である。
(構成7)前記磁気ディスクは、起動停止機構がロードアンロード方式の磁気ディスク装置に搭載され、5nm以下のヘッド浮上量の下で使用される磁気ディスクであることを特徴とする構成1乃至6のいずれか一項に記載の磁気ディスクの製造方法である。
構成1に係る発明によれば、前記潤滑層は、構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し且つヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を、沸点が90℃以上のフッ素系溶媒に分散溶解させた塗布液を用いて形成するため、溶媒を加熱して例えば40℃〜60℃程度の温度範囲の塗布液を用いて潤滑層を塗布形成することができる。このような室温よりも高い温度範囲の塗布液とすることにより、極性の高い潤滑剤であっても、分子間相互作用もしくは極性基同士の引き付けあいによる相互作用を緩和させて小さくすることができるため、潤滑剤分子の極性基が有効に保護膜上の活性点との結合に関与し、潤滑層の密着性を向上できる。また、潤滑剤の分子間相互作用が緩和されることで凝集になりにくいため、ディスク面上に塗布したときに薄膜の単分子層を形成することができる。また、潤滑層の成膜にはディップ法が好ましく用いられるが、このディップ法は、潤滑剤をフッ素系溶媒に溶解させた塗布液中に、ディスク面をほぼ垂直にした状態で浸漬させ、しかる後、ディスクを上に引き上げる(通常はほぼ垂直方向)ことにより成膜を行う方法である。上記沸点が90℃以上のフッ素系溶媒のうち、後述の具体例の溶媒は、従来一般的に用いられている溶媒よりも表面張力が高く、蒸気圧が低いため、ディップ塗布時に、ディスクを引き上げる過程で、ディスク面が潤滑剤塗布液中から大気中に出てもまだ濡れている領域が大きく、換言すると、その濡れている領域の幅(液面からの引き上げ方向における幅)が大きく、ディスクを引き上げる際に発生する液面の波紋(波打っている状態)の影響を受けにくいため、塗布時の筋状の塗布ムラの様なものは発生しにくく、均一な塗布膜を形成することができる。
つまり、本発明によれば、保護層との密着性が高く、薄膜で、均一な塗布膜の潤滑層を形成することができるので、磁気スペーシングのより一層の低減を実現できる。しかも近年の急速な高記録密度化に伴う磁気ヘッドの低浮上量(5nmあるいはそれ以下)のもとで、また用途の多様化に伴う非常に厳しい環境耐性のもとで高信頼性を有する磁気ディスクが得られる。
ここで、構成2に係る発明にあるように、前記フッ素系溶媒を、30℃以上、前記溶媒の沸点よりも低い温度の範囲内に加温し、これに前記パーフルオロポリエーテル化合物を溶解させて塗布液を調整することが好ましい。
また、構成3に係る発明にあるように、前記潤滑層中に含有される前記パーフルオロポリエーテル化合物は、1分子中にヒドロキシル基を4個以上有する化合物であることが特に好ましい。潤滑層の保護層との密着性を高めるためには、潤滑剤分子中の極性基の数が多い方が好適であり、本発明によれば、このような極性の高い潤滑剤を用いてもその相互作用を緩和させることができるので、潤滑剤の凝集になりにくく、保護層との結合に有効に関与し、その結果、潤滑層の密着性を高められる。
また、構成4に係る発明にあるように、前記潤滑層中に含有される前記パーフルオロポリエーテル化合物の数平均分子量は、1000〜10000の範囲であることが特に好ましい。適度な粘度による修復性を備え、好適な潤滑性能を発揮し、しかも優れた耐熱性を兼ね備えることができるからである。
また、構成5に係る発明にあるように、前記保護層は、プラズマCVD法により成膜された炭素系保護層であることが特に好ましい。プラズマCVD法によれば、表面が均一で密に成膜された炭素系保護層を形成でき、本発明にとっては好適だからである。また、構成6にあるように、前記保護層は、前記潤滑層に接する側に窒素を含むことが、潤滑層との密着性をより高めることができるので好ましい。
また、構成7に係る発明にあるように、本発明の磁気ディスクは、特にLUL方式の磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクとして好適である。LUL方式の導入に伴う磁気ヘッド浮上量の一段の低下により、例えば5nm以下の超低浮上量においても磁気ディスクが安定して動作することが求められるようになってきており、超低浮上量のもとでも高い信頼性を有する本発明の磁気ディスクは好適である。
本発明によれば、磁気スペーシングのより一層の低減を実現でき、しかも近年の急速な高記録密度化に伴う磁気ヘッドの低浮上量のもとで、また用途の多様化に伴う非常に厳しい環境耐性のもとで高信頼性を有する磁気ディスクを提供することができる。
実施例と比較例におけるAFMによる潤滑剤高さ測定の比較結果を示す図である。 実施例と比較例における減圧による磁気ヘッド接触開始高さの比較結果を示す図である。
以下、本発明を実施の形態により詳細に説明する。
本発明の磁気ディスクの製造方法は、基板上に、少なくとも磁性層と保護層と潤滑層が順次設けられた磁気ディスクの製造方法であって、前記潤滑層は、構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し且つヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を、沸点が90℃以上のフッ素系溶媒に分散溶解させた塗布液を用いて形成することを特徴としている。
本発明の磁気ディスクにおける潤滑層に含有される潤滑剤化合物は構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し且つヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物であって、例えば、
化学式
Figure 0005631604
で示される化合物が好ましく挙げられる。
本発明においては、前記潤滑層中に含有される前記パーフルオロポリエーテル化合物としては、1分子中にヒドロキシル基を4個以上有する化合物であることが特に好ましい。潤滑層の保護層との密着性を高めるためには、潤滑剤分子中の極性基の数が多い方が好適であり、本発明によれば、このような極性の高い潤滑剤を用いてもその相互作用を緩和させることができるので、潤滑剤の凝集になりにくく、保護層との結合に有効に関与し、その結果、潤滑層の密着性を高められる。
本発明の磁気ディスクにおける潤滑層に含有されるパーフルオロポリエーテル化合物の上記例示化合物は、構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し、且つ末端には4個のヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル系化合物である。また、本発明に係るパーフルオロポリエーテル潤滑剤として、構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し、且つ末端には2個のヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエーテル系化合物を用いることもできる。なお、これらのパーフルオロポリエーテル系潤滑剤は、市販品としては、例えばソルベイソレクシス社製のフォンブリンゼットテトラオール(商品名)およびフォンブリンゼットドール(商品名)を用いることができる。
本発明に係るパーフルオロポリエーテル化合物の分子量は特に制約はされないが、例えば数平均分子量(Mn)が、1000〜10000の範囲であることが好ましく、1000〜6000の範囲であることが更に好ましい。適度な粘度による修復性を備え、好適な潤滑性能を発揮できるからである。
市販品を用いる場合は、適当な分子量分画により、例えば数平均分子量(Mn)を、1000〜10000の範囲としたものが適当である。この場合の分子量分画する方法に特に制約されないが、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による分子量分画や、超臨界抽出法による分子量分画などを用いることができる。
上記潤滑剤を用いて潤滑層を成膜するにあたっては、上記潤滑剤化合物を溶媒に分散溶解させた溶液を用いて、例えばディップ法により塗布して成膜することができる。本発明においては、この溶媒として、沸点が90℃以上のフッ素系溶媒を好ましく用いることができる。
本発明に好ましく用いることができる沸点が90℃以上であるフッ素系溶媒としては、例えば以下の溶媒を挙げることができる。
[例示溶媒]
1.C13OCH(沸点98℃)
2.CHF−CH(CH)O−CHF(沸点131℃)
なお、これらのフッ素系溶媒は、市販品として入手することもでき、例えば、ミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング(3M)社製のHFE7300(商品名)(上記例示1の溶媒)およびHFE7600(商品名)(上記例示2の溶媒)を用いることができる。
本発明によれば、潤滑層は、前記パーフルオロポリエーテル化合物を、上述の沸点が90℃以上のフッ素系溶媒に分散溶解させた塗布液を用いて形成するため、上記溶媒を加熱して、例えば30℃以上、前記溶媒の沸点よりも低い温度範囲、好ましくは例えば40℃〜60℃程度の温度範囲の塗布液として潤滑層を塗布形成することができる。なお、塗布液の温度が60℃よりも高いと、溶媒の沸点に近づき蒸発しやすくなるため、前述のディップ塗布時の成膜後の乾燥速度が速まり、ディスク面が潤滑剤塗布液中から大気中に出てもまだ濡れている領域の幅(液面からの引き上げ方向における幅)が小さくなるので、ディスクを引き上げる際に発生する液面の波紋(波打っている状態)の影響を受けやすくなる。また、溶媒の蒸発が速まると、溶媒の消費が早くなり、コスト高につながる。さらには、塗布液中の潤滑剤濃度の変化が大きくなり、潤滑層の塗布膜厚のばらつきが大きくなるという問題も生じる。
このような室温よりも高い温度範囲の塗布液とすることにより、例えば分子中に少なくとも4個のヒドロキシル基を有するような極性の高い潤滑剤を溶媒中に分散溶解させても、分子間相互作用もしくは極性基同士の引き付けあいによる相互作用を緩和させて小さくすることができるため、潤滑剤分子の極性基が有効に保護膜上の活性点との結合に関与し、潤滑層の密着性を向上できる。また、潤滑剤の分子間相互作用が緩和されることで凝集になりにくいため、ディスク面上に塗布したときに薄膜の単分子層を形成することができる。また前にも説明したように、上記例示に係る沸点が90℃以上のフッ素系溶媒は、従来一般的に用いられているフッ素系溶媒よりも表面張力が高く、蒸気圧が低いため、ディップ塗布時に、ディスク面が潤滑剤塗布液中から大気中に出てもまだ濡れている領域の幅(液面からの引き上げ方向における幅)が大きく、ディスクを引き上げる際に発生する液面の波紋(波打っている状態)の影響を受けにくいため、塗布時の筋状の塗布ムラの様なものは発生しにくく、均一な塗布膜を形成することができる。
なお、従来一般的に用いられているフッ素系溶媒(商品名バートレル)の表面張力は、14.1mN/m、蒸気圧は、0.030Mpaである。これに対し、本発明におけるフッ素系溶媒である例えばHFE7300(商品名)(上記例示1の溶媒)の表面張力は、15.0mN/m、蒸気圧は、0.006Mpaである。これらの物性値は25℃における値である。
また、従来は、塗布液を室温下で調整する必要があったため、室温において液体である液体潤滑剤が一般に用いられていたが、本発明においては、室温において固体である固体潤滑剤(例えばパーフルオロポリエーテル長鎖アルキルアミンなど)であっても本発明の溶媒を温めることによって完全に溶解し使用することができる。
なお、本発明においては、潤滑層の成膜方法は特に上記ディップ法を用いた場合に好適である。
本発明においては、成膜した潤滑層の保護層への付着力をより向上させるために、成膜後に磁気ディスクを50℃〜150℃の雰囲気に曝して加熱処理を施してもよい。あるいは、磁気ディスクに対して紫外線(UV)照射を施してもよい。すなわち、後処理として、ベーク処理とUV処理の二つの処理が可能である。本発明においては、後処理として、ベーク処理とUV処理の二つの処理を併用することも好適である。
本発明にあっては、潤滑層の膜厚は、例えば5〜20Åの薄膜とすることができる。5Å未満では、潤滑層としての潤滑性能が低下する場合がある。また20Åを超えると、薄膜化の観点から好ましくない。
また、本発明における保護層としては、炭素系保護層を好ましく用いることができる。特にアモルファス炭素保護層が好ましい。保護層はとくに炭素系保護層であることにより、本発明に係る潤滑剤の極性基(ヒドロキシル基)と保護層との相互作用が一層高まり、本発明による作用効果がより一層発揮されるため好ましい態様である。
本発明における炭素系保護層においては、たとえば保護層の潤滑層側に窒素を含有させ、磁性層側に水素を含有させた組成傾斜層とすることが好適である。保護層の潤滑層側に窒素を含有させる方法としては、保護層成膜後の表面を窒素プラズマ処理して窒素イオンを打ち込む方法や、窒素化炭素を成膜する方法などが挙げられる。こうすることで、保護層に対する潤滑剤の密着性をさらに高めることができるので、より薄い膜厚でカバレージのよい潤滑層を得ることができ、本発明の効果をより効果的に得ることができる。
本発明において炭素系保護層を用いる場合は、例えばDCマグネトロンスパッタリング法により成膜することができるが、特にプラズマCVD法により成膜されたアモルファス炭素系保護層とすることが好ましい。プラズマCVD法により成膜することで保護層表面が均一となり密に成膜される。従って、より粗さが小さいCVD法で成膜された保護層上に本発明による潤滑層を形成することは好ましい。
本発明にあっては、保護層の膜厚は、20〜70Åとするのがよい。20Å未満では、保護層としての性能が低下する場合がある。また70Åを超えると、薄膜化の観点から好ましくない。
本発明の磁気ディスクにおいては、基板はガラス基板であることが好ましい。ガラス基板は剛性があり、平滑性に優れるので、高記録密度化には好適である。ガラス基板としては、例えばアルミノシリケートガラス基板が挙げられ、特に化学強化されたアルミノシリケートガラス基板が好適である。
本発明においては、上記基板の主表面の粗さは、Rmaxが6nm以下、Raが0.6nm以下、さらに好ましくは、Rmaxが3nm以下、Raが0.3nm以下の超平滑であることが好ましい。なお、ここでいう表面粗さRmax、Raは、JIS B0601の規定に基づくものである。
本発明により得られる磁気ディスクは、基板上に少なくとも磁性層と保護層と潤滑層を備えているが、本発明において、上記磁性層は特に制限はなく、面内記録方式用磁性層であっても、垂直記録方式用磁性層であってもよいが、とくに垂直記録方式用磁性層は近年の急速な高記録密度化の実現に好適である。とりわけ、CoPt系磁性層であれば、高保磁力と高再生出力を得ることができるので好適である。
本発明の磁気ディスクの好適な垂直磁気記録ディスクにおいては、基板と磁性層との間に、必要に応じて下地層を設けることができる。また、該下地層と基板との間に付着層や軟磁性層等を設けることもできる。この場合、上記下地層としては、例えば、Cr層、Ta層、Ru層、あるいはCrMo,CoW,CrW,CrV,CrTi合金層などが挙げられ、上記付着層としては、例えば、CrTi,NiAl,AlRu合金層などが挙げられる。また、上記軟磁性層としては、例えばCoZrTa合金膜などが挙げられる。
高記録密度化に好適な垂直磁気記録ディスクとしては、基板上に付着層、軟磁性層、下地層、磁性層(垂直磁気記録層)、炭素系保護層、潤滑層を備える構成が好適である。この場合、上記垂直磁気記録層の上に交換結合制御層を介して補助記録層を設けることも好適である。
本発明によれば、保護層との密着性が高く、薄膜で、均一な塗布膜の潤滑層を形成することができるので、磁気スペーシングのより一層の低減を実現できる。しかも近年の急速な高記録密度化に伴う磁気ヘッドの低浮上量(5nmあるいはそれ以下)のもとで、また用途の多様化に伴う非常に厳しい環境耐性のもとで高信頼性を有する磁気ディスクが得られる。
つまり、本発明の磁気ディスクは、特にLUL方式の磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクとして好適である。LUL方式の導入に伴う磁気ヘッド浮上量の一段の低下により、例えば5nm以下の超低浮上量においても磁気ディスクが安定して動作することが求められるようになってきており、低浮上量のもとで高い信頼性を有する本発明の磁気ディスクは好適である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例の磁気ディスクは、ディスク基板上に、付着層、軟磁性層、第1下地層、第2下地層、磁性層、炭素系保護層、潤滑層が順次形成されてなる。
(潤滑剤の調整)
潤滑剤として、市販品のパーフルオロポリエーテル系潤滑剤であるソルベイソレクシス社製のフォンブリンゼットテトラオール(商品名)をGPC法で分子量分画し、Mnが3000、分子量分散度が1.08としたものを使用した。
(磁気ディスクの製造)
化学強化されたアルミノシリケートガラスからなる2.5インチ型ガラスディスク(外径65mm、内径20mm、ディスク厚0.635mm)を準備し、ディスク基板とした。ディスク基板の主表面は、Rmaxが2.13nm、Raが0.20nmに鏡面研磨されている。
このディスク基板上に、DCマグネトロンスパッタリング法により、Arガス雰囲気中で、順次、Ti系の付着層、Fe系の軟磁性層、NiWの第1下地層、Ruの第2下地層、CoCrPt−SiO2磁性層、CoCrPtB磁性層を成膜した。これらの磁性層は垂直磁気記録方式用磁性層である。
引き続き、プラズマCVD法により、ダイヤモンドライク炭素保護層を成膜し、窒素プラズマ処理して保護層表面に窒素を含有させた。なお、保護層の膜厚は50Åとした。
次に、潤滑層を以下のようにして形成した。
上記のように調整した潤滑剤を、前記例示1の溶媒に相当するフッ素系溶媒であるミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング(3M)社製HFE7300(商品名)に0.2重量%の濃度、液温45℃で分散溶解させた溶液を調整した。この溶液を塗布液とし、上記保護層まで成膜された磁気ディスクを浸漬させ、ディップ法で塗布することにより潤滑層を成膜した。なお、塗布ムラの様なものは発生しなかった。
成膜後に、磁気ディスクを真空焼成炉内で130℃、90分間で加熱処理した。潤滑層の膜厚をフーリエ変換型赤外分光光度計(FTIR)で測定したところ15Åであった。こうして、実施例1の磁気ディスクを得た。
(比較例1)
潤滑剤としては、実施例1と同じパーフルオロポリエーテル系潤滑剤であるソルベイソレクシス社製のフォンブリンゼットテトラオール(商品名)をGPC法で分子量分画し、Mnが3000、分子量分散度が1.08としたものを使用した。これをフッ素系溶媒である三井デュポンフロロケミカル社製バートレルXF(商品名)に分散溶解させた溶液(室温)を塗布液とし、保護層まで成膜された磁気ディスクを浸漬させ、ディップ法で塗布することにより潤滑層を成膜した。ここで、上記塗布液の濃度を適宜調整し、潤滑剤被覆率(カバレージ)が実施例1の磁気ディスクとほぼ同じ(95%)になるように成膜した。なお、ディスク面の外周側に筋状の塗布ムラが発生していた。
この点以外は実施例1と同様にして製造した磁気ディスクを比較例1とした。
次に、以下の試験方法により、実施例1および比較例1の磁気ディスクの評価を行った。
図1は、原子間力顕微鏡(AFM)による潤滑剤高さ(段差)の測定結果を示したものであり、具体的には潤滑剤を上述の実施例1および比較例1の条件で、ディスクの半分だけ塗布し、その境にできる段差をAFMにより測定した。
また、図2は、磁気ヘッドをディスク内周側(ディスク半径15mm位置)で一旦浮上させ、装置内を減圧していき、ヘッドがディスク表面に接触したときの気圧の比較結果である。
図1および図2の結果から、塗布時の潤滑剤高さ、減圧による磁気ヘッド接触開始高さ(タッチダウンハイト)のいずれにおいても、本発明の実施例による場合の方が比較例よりも低くなっており、潤滑層を薄膜化できることがわかる。
次に、磁気ディスクのLUL(ロードアンロード)耐久性を評価するために、LUL耐久性試験を行なった。
LUL方式のHDD(5400rpm回転型)を準備し、浮上量が5nmの磁気ヘッドと実施例1の磁気ディスクを搭載した。磁気ヘッドのスライダーはNPAB(負圧)スライダーであり、再生素子は磁気抵抗効果型素子(GMR素子)を搭載している。シールド部はFeNi系パーマロイ合金である。このLUL方式HDDに連続LUL動作を繰り返させて、故障が発生するまでに磁気ディスクが耐久したLUL回数を計測した。
その結果、実施例1の磁気ディスクは、5nmの超低浮上量の下で障害無く70万回のLUL動作に耐久し、フライスティクション障害も発生しなかった。現状では60万回以上耐久すれば好適であるとされているので、実施例1の磁気ディスクは極めて高い信頼性を備えていると言える。
また、LUL耐久性試験後の磁気ディスク表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したが、傷や汚れ等の異常は観察されず良好であった。また、LUL耐久性試験後の磁気ヘッドの表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したが、傷や汚れ等の異常は観察されず、また、磁気ヘッドへの潤滑剤の付着や、腐食障害も観察されず良好であった。
すなわち、本発明によれば、薄膜化された潤滑層を形成でき、しかも高い耐久性(信頼性)が得られるので、磁気スペーシング、つまりヘッドと媒体間のクリアランス低減を実現できる。
一方、比較例1の磁気ディスクについても、実施例と同様にして、5nmの超低浮上量の下でLUL耐久性試験を行なった結果、本比較例の磁気ディスクでは、途中でフライスティクション障害が発生し、40万回でヘッドクラッシュにより故障した。LUL耐久性試験後の磁気ディスク表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したところ、若干の傷等が観察された。また、LUL耐久性試験後の磁気ヘッドの表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したところ、磁気ヘッドへの潤滑剤の付着や、腐食障害が観察された。
(実施例2)
潤滑層を以下のようにして形成した。
実施例1と同様にして調整した潤滑剤を、前記例示2の溶媒に相当するフッ素系溶媒であるミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング(3M)社製HFE7600(商品名)に0.2重量%の濃度、液温45℃で分散溶解させた溶液を調整した。この溶液を塗布液とし、上記保護層まで成膜された磁気ディスクを浸漬させ、ディップ法で塗布することにより潤滑層を成膜した。なお、塗布ムラの様なものは発生しなかった。
成膜後に、磁気ディスクに対して、130℃、90分間の加熱処理と紫外線照射を行った。潤滑層の膜厚をフーリエ変換型赤外分光光度計(FTIR)で測定したところ15Åであった。こうして、潤滑層の形成以外は実施例1と同様にして、実施例2の磁気ディスクを得た。
実施例2の磁気ディスクについて、実施例1と同様、塗布時の潤滑剤高さ、減圧による磁気ヘッド接触開始高さ(タッチダウンハイト)の評価を行ったが、実施例1の磁気ディスクの場合と同様の結果が得られた。
次に、LUL耐久性試験を行なった結果、実施例2の磁気ディスクは、5nmの超低浮上量の下で障害無く70万回のLUL動作に耐久し、フライスティクション障害も発生しなかった。実施例2の磁気ディスクは極めて高い信頼性を備えていると言える。また、LUL耐久性試験後の磁気ディスク表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したが、傷や汚れ等の異常は観察されず良好であった。また、LUL耐久性試験後の磁気ヘッドの表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したが、傷や汚れ等の異常は観察されず、また、磁気ヘッドへの潤滑剤の付着や、腐食障害も観察されず良好であった。
(比較例2)
潤滑剤としては、実施例1と同じパーフルオロポリエーテル系潤滑剤であるソルベイソレクシス社製のフォンブリンゼットテトラオール(商品名)をGPC法で分子量分画し、Mnが3000、分子量分散度が1.08としたものを使用した。これをフッ素系溶媒であるミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング(3M)社製HFE7200(商品名)(沸点76℃)に分散溶解させた溶液(温度30℃)を塗布液とし、保護層まで成膜された磁気ディスクを浸漬させ、ディップ法で塗布することにより潤滑層を成膜した。ここで、上記塗布液の濃度を適宜調整し、潤滑剤被覆率が実施例1の磁気ディスクとほぼ同じになるように成膜した。なお、ディスク面の外周側に筋状の塗布ムラが発生していた。
この点以外は実施例1と同様にして製造した磁気ディスクを比較例2とした。
比較例2の磁気ディスクについて、塗布時の潤滑剤高さ、減圧による磁気ヘッド接触開始高さ(タッチダウンハイト)の評価を行ったが、比較例1の磁気ディスクの場合と同様の結果が得られた。
また、比較例2の磁気ディスクについても、5nmの超低浮上量の下でLUL耐久性試験を行なった結果、途中でフライスティクション障害が発生し、40万回でヘッドクラッシュにより故障した。LUL耐久性試験後の磁気ディスク表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したところ、若干の傷等が観察された。また、LUL耐久性試験後の磁気ヘッドの表面を光学顕微鏡及び電子顕微鏡で詳細に観察したところ、磁気ヘッドへの潤滑剤の付着や、腐食障害が観察された。

Claims (5)

  1. 基板上に、少なくとも磁性層と保護層と潤滑層が順次設けられた磁気ディスクの製造方法であって、
    前記潤滑層は、構造中にパーフルオロポリエーテル主鎖を有し且つ1分子中にヒドロキシル基を4個以上有するパーフルオロポリエーテル化合物を、沸点が90℃以上のフッ素系溶媒に分散溶解させた塗布液を用いて形成し、
    前記フッ素系溶媒は、C 13 OCH 、または、C HF −CH(CH )O−C HF であり、該フッ素系溶媒を、30℃以上、該溶媒の沸点よりも低い温度の範囲内に加温し、前記パーフルオロポリエーテル化合物を溶解させて塗布液とすることを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
  2. 前記潤滑層中に含有される前記パーフルオロポリエーテル化合物の数平均分子量が、1000〜10000の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスクの製造方法。
  3. 前記保護層は、プラズマCVD法により成膜された炭素系保護層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ディスクの製造方法。
  4. 前記保護層は、前記潤滑層に接する側に窒素を含むことを特徴とする請求項に記載の磁気ディスクの製造方法。
  5. 前記磁気ディスクは、起動停止機構がロードアンロード方式の磁気ディスク装置に搭載され、5nm以下のヘッド浮上量の下で使用される磁気ディスクであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁気ディスクの製造方法。
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