JPH04134621A - 磁気記録媒体および磁気記録再生方法 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記録再生方法

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JPH04134621A
JPH04134621A JP25372190A JP25372190A JPH04134621A JP H04134621 A JPH04134621 A JP H04134621A JP 25372190 A JP25372190 A JP 25372190A JP 25372190 A JP25372190 A JP 25372190A JP H04134621 A JPH04134621 A JP H04134621A
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JP
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magnetic
magnetic recording
magnetic layer
recording medium
solvent
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JP25372190A
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English (en)
Inventor
Haruyuki Morita
治幸 森田
Munehito Goto
後藤 宗人
Yoshiyori Kobayashi
小林 由縁
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Publication of JPH04134621A publication Critical patent/JPH04134621A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、剛性基板上に磁性Mを有する所謂ハードタイ
プの磁気記録媒体と、浮上型磁気ヘッドを用いてこの磁
気記録媒体に記録再生を行なう磁気記録再生方法とに関
する。
〈従来の技術〉 計算機等に用いられる磁気ディスク駆動装置には、剛性
基板上に磁性層を設層したハードタイプの磁気ディスク
と浮上型磁気ヘッドとが用いられている。
このような磁気ディスク駆動装置においては従来、塗布
型の磁気ディスクが用いられていたが、磁気ディスクの
大容量化に伴い、磁気特性、記録密度等の点で有利なこ
とから、スパッタ法等の気相成膜法等により設層される
連続薄膜型の磁性層を有する薄膜型磁気ディスクが用い
られるようになっている。
薄膜型磁気ディスクとしては、Aβ系のディスク状金属
板にN1−P下地層をめっきにより設層するか、あるい
はこの金属板表面を酸化してアルマイトを形成したもの
を基板とし、この基板上にCr層、Co−Ni等の金属
磁性層、さらにC等の保護潤滑膜をスパッタ法により順
次設層して構成されるものがある。
さらに、Co−Ni等の金rI4磁性Mより、耐食性を
高め、硬度を高め、信頼性を向上したものとして、特開
昭62−43819号公報、同63−175219号公
報等に記載された酸化鉄を主成分とする磁性薄膜があり
、このものは化学的に安定なため腐食の心配がな(、ま
た、充分な硬度を有している。
一方、浮上型磁気ヘッドは浮力を発生するスライダを有
する磁気ヘッドであり、コアがスライダと一体化された
コンポジットタイプのもの、あるいはコアがスライダを
兼ねるモノリシックタイプのものが通常用いられる。
さらに、これらの他、高密度記録が可能であることから
、いわゆる浮上型薄膜磁気ヘッドが注目されている。 
浮上型薄膜磁気ヘッドは、基体上に磁極層、ギヤツブ屡
、コイル層などを気相成膜法等により形成したものであ
る。 このような浮上型薄膜磁気ヘッドでは、基体がス
ライダとしてはだら(。
〈発明が解決しようとする課題〉 浮上型磁気ヘッドを用いる磁気ディスク装置では、コン
タクト・スタート・ストップ(CSS)時に浮上型磁気
ヘッドの浮揚面(スライダの磁気ディスク側表面)と磁
気ディスクとが接触し、磁性層は衝撃を受ける。
特に、浮上型薄膜磁気ヘッドを用いる場合、高密度記録
を可能とするためには、磁気ディスクと磁気ヘッドとの
間隔(フライングバイト)を極めて小さく設定するので
、C8S時に磁性層が受ける衝撃がより大きくなる。
また、フライングバイトが小さい場合、磁気ディスクの
振動あるいは駆動装置外部からの衝撃などにより磁気デ
ィスクと浮上型磁気ヘッドとの接触事故が生じることが
ある。
そこで、C8S耐久性を向上させるために、例えばパー
フルオロアルキレン基を有するポリエーテルの塗膜のト
ップコート潤滑膜を形成している。
この場合、塗膜形成時の溶媒としては、沸点48℃のフ
ロン113等が用いられている。
しかし、高密度記録を達成するためにフライングバイト
はますます低くなる傾向にあり、C8S耐久性の点で不
十分であり、特に、C8S時、摺動抵抗や摩擦係数が経
時的に増大して、吸着やスティックスリップを生じてし
まう。
本発明の主たる目的は、剛性基板上に連続薄膜型の磁性
層を有する磁気記録媒体のC8S耐久性を向上させるこ
とにある。
また、磁気記録媒体に対し、浮上型磁気ヘッドを用いて
信頼性の高い記録再生を行なうことができる磁気記録再
生方法を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このような目的を達成するため、潤滑膜塗布方法につい
て検討した結果、潤滑膜塗布時の乾燥速度を調整するこ
とにより、摩擦性能が改良され、C8S耐久性が向上す
ること、また、乾燥速度は潤滑剤を溶解する溶媒の沸点
を変更することにより容易に変えられることを見出し本
発明をなすに至ったものである。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(10)の構成をも
つ。
(1)連続薄膜型の磁性層を剛性基板上に有し、この磁
性層上に、パーフルオロアルキレンを有するポリエーテ
ルおよび/またはその誘導体を、沸点70〜150℃の
溶媒に溶解した溶液から形成した潤滑膜を有することを
特徴とする磁気記録媒体。
(2)前記溶媒は、パーフルオロアルキル基を側鎖に有
し、完全フッ化した5または6員の環式エーテルである
上記(1)に記載の磁気記録媒体。
(3)前記磁性層が、γ−Fe2esを主成分とする連
続薄膜型の磁性層である上記(1)または(2)に記載
の磁気記録媒体。
(4)前記磁性層の比抵抗ρが0.03〜3Ω・cmで
ある上記(3)に記載の磁気記録媒体。
(5)前記剛性基板の表面粗さ(Rmax)が10〜1
00人であり、前記磁気記録媒体の磁性層側表面粗さ(
Rmax)が50〜200人である上記(1)ないしく
4)のいずれかに記載の磁気記録媒体。
(6)ディスク状の磁気記録媒体を回転し、この磁気記
録媒体上に磁気ヘッドを浮上させて記録再生を行なう磁
気記録再生方法であって、前記磁気記録媒体が、連続薄
膜型の磁性層を剛性基板上に有し、 前記磁性層上および/または前記磁気ヘッドのフロント
面上に、パーフルオロアルキレンを有するポリエーテル
および/またはその誘導体を、沸点70〜150℃の溶
媒に溶解した溶液から形成した潤滑膜を有することを特
徴とする磁気記録再生方法。
(7)前記溶媒は、パーフルオロアルキレン基を側鎖に
有し、完全フッ化した5または6員の環式エーテルであ
る上記(6)に記載の磁気記録再生方法。
(8)前記磁気ヘッドの浮上量が0.2−以下である上
記(6)または(7)に記載の磁気記録再生方法。
(9)前記磁性層が、γ−Fe2O3を主成分とする連
続薄膜型の磁性層である上記(6)ないしく8)のいず
れかに記載の磁気記録再生方法。
(10)前記磁性層の比抵抗ρが0.03〜3Ω・cm
である上記(9)に記載の磁気記録再生方法。
く作用〉 本発明の磁気記録媒体の潤滑膜形成では、潤滑剤を溶か
す溶媒を沸点70℃未満のフロン113等から、沸点7
0−150℃のものに変更している。
この結果、摩擦性能が飛躍的に向上する。
これは、潤滑膜塗布時の乾燥速度によりディスクへの潤
滑剤の付着の仕方が異なってくるためと考えられる。 
すなわち、沸点の高い溶媒を使用して乾燥速度が遅くな
るにつれて、潤滑膜はディスク表面上により均一に形成
されるようになり、その結果、摩擦が低下し、摩擦の耐
久性も向上すると考えられる。
例えば、溶媒としてCCβ、FCCβF2(フロン11
3、沸点48℃)を使用して潤滑剤塗布を行なった場合
、潤滑膜には、大きな島がディスク表面上に点在するよ
うな形になりやすい。
これに対し、溶媒としてCsF+aO(フルオロケミカ
ル0−75、沸点101℃)を使用して塗布を行なった
場合、潤滑膜はより均一な膜に近い状態で形成される。
表面性がRmax50〜200人と非常に良い磁気記録
媒体の場合にはこのような効果は特に顕著になる。
く具体的構成〉 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
第1図に示される本発明の磁気記録媒体1は、剛性基板
2上に連続薄膜型の磁性層3を有する。
本発明で用いる基板2は、下地層などを設層する必要が
な(製造工程が簡素になること、また、研磨が容易で表
面粗さの制御が簡単であること、磁性層の形成時および
その表面粗さ制御のための熱処理に耐えることなどから
、ガラスを用いることが好ましい。
ガラスとしては、強化ガラス、特に、化学強化法による
表面強化ガラスを用いることが好ましい。
一般的に、表面強化ガラスは、ガラス転移温度以下の温
度にて、ガラス表面付近のアルカリイオンを外部から供
給される他種アルカリイオンに置換し、これらのイオン
の占有容積の差によりガラス表面に圧縮応力が発生する
ことを利用したものである。
イオンの置換は、アルカリイオンの溶融塩中にガラスを
浸漬することにより行なわれる。
塩としては硝酸塩、硫酸塩等が用いられ、溶融塩の温度
は350〜650℃程度、浸漬時間は1〜24時間程度
である。
より詳細には、アルカリ溶融塩として K N Osを用い、Kイオンとガラス中のNaイオン
とを交換する方法や、N a N Ozを用い、ガラス
中のLiイオンと交換する方法等が挙げられる。 また
、ガラス中のNaイオンおよびLiイオンを同時に交換
してもよい。
このようにして得られる強化層、すなわち圧縮応力層は
ガラス基板の表面付近だけに存在するため、表面強化ガ
ラスとなる。 圧縮応力層の厚さは、10〜200鱗、
特に50〜150−とすることが好ましい。
なお、このような表面強化ガラスは、特開昭62−43
819号公報、同63−175219号公報に記載され
ている。
剛性基板の表面粗さ(Rmax)は、好ましくは10〜
100人、より好ましくは40〜80人、さらに好まし
くは40〜60人とされる。
剛性基板のRwaxをこの範囲とすることにより、磁気
記録媒体の耐久性が向上し、また、後述するような媒体
磁性層側表面のRmaxが容易に得られる。
なお、Rwaxは、JIS B 0601に従い測定す
ればよい。
このような表面粗さは、例えば、特開昭62−4381
9号公報、同63−175219号公報に記載されてい
るようなメカノケミカルポリッシングなどにより得るこ
とができる。
ガラス基板の材質に特に制限はなく、ホウケイ酸ガラス
、アルミノケイ酸ガラス、石英ガラス、チタンケイ酸ガ
ラス等のガラスから適当に選択することができるが、機
械的強度が高いことから、特にアルミノケイ酸ガラスを
用いることが好ましい。
ガラス基板の形状および寸法に特に制限はないが、通常
、ディスク状とされ、厚さは0.5〜5+nm程度、直
径は25〜300mm程度である。
剛性基板上には、連続薄膜型の磁性層が成膜される。
連続薄膜型の磁性層の材質としては特に制限はなく、公
知の種々のものを用いることができるが、耐食性や硬度
が高い点で、γ−Fe2O3を主成分とするものが好ま
しい。
そして、γ−FezOsta性層の比抵抗ρは、0.0
3〜3Ω・cmとされることが好ましい。
なお、磁性層の比抵抗ρが0.1〜0.9Ω・cmであ
ると、さらに好ましい結果が得られる。
比抵抗ρは、通常の四端針法などにより測定すればよい
比抵抗ρが0.03〜3Ω・cmとなる磁性層は、X線
回折チャートにおいてγ−FezO3の面指数(311
)のピークが、通常、3543〜35.80°、好まし
くは35.52〜35.71°に現われる。
このような比抵抗ρとγ−Feze3の面指数(311
)のピーク位置とは相関関係を有し、上記した比抵抗ρ
を有する磁性層のγ−Fe20n面指数(311)のピ
ーク位置は、通常、上記範囲に存在する。
また、磁性層の比抵抗ρと保磁力Heとの間にも相関関
係が存在し、保磁力Heは比抵抗ρの増加に伴って増加
する。
そして、上記範囲の比抵抗ρを有する磁性層は、保磁力
が従来のγ−Fears、あるいは同等のCoを含有す
る従来のCO含含有−Fezesの6倍程度にまで向上
可能であり、このため再生出力が70%まで低下する記
録密度D?。が従来に比べ2.5倍程度にまで向上可能
である。
従って、本発明の磁気記録媒体は高密度記録が可能であ
り、しかも、そのときに問題となるC8S耐久性も極め
て良好である。
なお、γ−Fe2O3を主成分とする連続薄膜型の磁性
層において、従来報告されている比抵抗ρの範囲は、例
えば電子通信学会論文誌’82/IVo1.J65−C
No、1 p、24−31によれば、後述する直接法を
用いた場合102〜103Ω・cm程度であり、上記本
発明における比抵抗ρよりも極端に大きい。 これは本
発明におけるγ−Fe2O3の酸化度が、従来よりも低
いためと考えられる。
本発明では、このような磁性層のX!!回折を行なった
とき、X線回折チャートにおいて、y−FeaOiの面
指数(31’l)  面指数(400)および面指数(
222)のそれぞれのピーク面積をP(311)、P(
400)およびP(222)としたとき、 0≦P(400)/P(311)≦1.00≦P(22
2)/P(311)≦0. 5であることが好ましく、 0≦P(400)/P(311)≦0.60≦P(22
2)/ P(311)≦0.3であることがより好まし
い。
磁性層がこのようなピーク面積比を有することにより、
耐久性はいっそう向上する。
より詳細に説明すると、P(222)が増加するという
ことは、磁性層面と平行に(222)面および(111
)面が存在する割合が増えることを示している。 γ−
Fezesはスピネル構造を有するものであり、スピネ
ル構造では(111)面が最も滑り易い面となっている
従って、(111)面と平行な(222)面のピーク面
積が大きい場合、すなわちP(222)/P(311)
の値が大きい場合、磁気ヘッドとの摺動により磁性層を
構成するγ−Fearsに滑りが生じ易くなり、耐久性
が低下すると考えられる。
そして、P(222)/ P(311)が上記範囲を超
えると臨界的に耐久性が低下する。
(400)面と平行に存在する(100)面は、(11
1)面に次いで滑りが生じ易いと考えられるため、P(
400)/ P(311)が上記範囲を超えると耐久性
が臨界的に低下する。
本発明では、磁性層にα−Fe203が含有されること
が好ましい。 磁性層がa−FezO3を含有すること
により、耐久性が向上する。
そして、磁性層のX線回折チャートにおいて、a−Fe
20iの面指数(104)のピーク面積をP(104)
としたとき、 0.02≦P(104)/ P(311)≦0,200
≦P(400)/ P(311)≦1.00≦P(22
2)/P(311)≦0.5であることが好ましく、 0.05≦P(104)/ P(311)≦0150≦
P(400)/ P(311)≦0.60≦P(222
)/ P(311)≦0.3であることがより好ましい
磁性層がこのようなピーク面積比を有することにより、
耐久性はさらに向上する。
より詳細に説明すると、P(104)/ P(311)
が上記範囲未満であると耐久性向上効果が比較的低く、
上記範囲を超えると記録再生出力が低下する。
X線回折チャートは、例えば下記のようにして作成する
ことが好ましい。
第2図にX線回折装置の1例を示す。
第2図において、X線源101から照射されたX線は、
ダイバージェンススリットDSを経て磁気記録媒体10
2の磁性層に入射して回折し、スキャッタースリットS
SおよびレシービングスリットR5Iを経た後、モノク
ロメータMMで反射することにより単色光とされ、さら
にレシービングスリットR32を経て計数管103に入
射し、X線強度のカウントが行なわれ、通常、レートメ
ータ等により記録される。
なお、測定時には、磁気記録媒体102が走査速度dθ
/dtで、スキャッタースリットSS以下の光路を構成
する部材が走査速度2dθ/dtで回転される。
得られたX線回折チャートの各ピークについて、バック
グラウンドを除いた部分の積分を行なって上記した面積
比を算出する。
なお、CuKaをX線源とした第2図に示す光学配置で
は、α−Fe203の面指数(104)のピークば33
,3°付近に現われ、γ−Fe201]の面指数(40
0)および面指数(222)のピークは、それぞれ43
.5°および37.30付近に現われる。 そして、γ
−Fe2O3の面指数(311)のピークは、前記した
範囲に現われる。 ピーク位置は、バックグラウンド除
去後のピークの重心位置として求められる。
磁性層中においてα−Fe203は均一に含有されてい
てもよいが、磁性層の表面側、すなわち基板と反対側で
の含有率が高(なることが好ましい。
α−Fe2rsがこのように含有されることにより、磁
気ヘッドの摺動によりダメージを受は易い磁性層表面部
をより強化することができ、しかも、表面部において高
い耐久性を得ながら磁性層全体のα−Fe203の含有
率を低く押えることができる。
この場合、a−Fe2esは磁性1表面側に向かっで漸
増していてもよく、また、基板側には存在せずに表面側
にだけ存在していてもよい。
磁性層表面付近のa−Fe203の含有率の分析は、例
えば、下記のようにして行なうことが好まし、い。
第3図に、低入射角X線回折装置の1例を示す。
第3図において、X!!源101から照射されたX線は
、ソーラースリットS1を経て、磁気記録媒体102の
磁性層にその表面とβの角度をなすように入射して回折
する。
回折されたX線は、ソーラースリ・ットS2を経た後、
モノクロメータMMで反射することにより単色光とされ
、さらにレシービングスリットR5を経て計数管103
に入射し、X線強度のカウントが行なわれる。
この低入射角X 11回折装置においては、第2図に示
す装置と異なり、測定時に磁気記録媒体102は入射X
線に対して固定され、ソーラースリット82以下の光路
を構成する部材が走査速度2dθ/dtで回転される。
この装置において、入射X線と磁性層表面とがなす角度
βを変更することにより、磁性層表面付近におけるα−
Fe2r3の分布を求めることができる。 具体的には
、表面に近い部分の分析を行なうためにはβを小さくす
ればよく、βを大きくするにつれて磁性層のより深部ま
での分析結果が得られる。
本発明では、このような低入射角X線回折において、β
が小さいほどP(104)/ P(311)が大きくな
ることが好ましく、例えば、β=0.5゜として測定さ
れたP(104)/ P(311)が、β=2.0°と
して測定されたP(104)/ P(311)の1.5
〜10倍、特に1.5〜5倍であることが好ましい。
なお、磁性層を構成するγ−Fe2O3の平均結晶粒径
は、通常100〜800人程度、特に200〜500人
程度である。
平均結晶粒径は、走査型電子顕微鏡 (SEM)を使用し、表面観察することにより求めるこ
とができる。
次に、磁性層の形成方法を説明する。
γ−Fe2O3を主成分とする連続薄膜型の磁性層は、
まずFe3O4を形成し、このFe50<を酸化してγ
−Fe2O3とすることにより形成されることが好まし
い。
Fe5O4を形成する方法は、直接法であっても間接法
であってもよいが、上記したピーク面積比が容易に得ら
れること、工程が簡素になることなどから、直接法を用
いることが好ましい。
直接法は、反応性スパッタ法を用いて基板上にFe5O
4を直接形成する方法である。 直接法には、ターゲッ
トにFeを用いて酸化性雰囲気にて行なう酸化法、ター
ゲットにa−Fe20iを用いて還元性雰囲気にて行な
う還元法、ターゲットにFe104を用いる中性法が挙
げられるが、スパッタ制御が容易であること、成膜速度
が高いことなどから、本発明では酸化法を用いることが
好ましい。
酸化法では、Arガス雰囲気中に反応ガスとして02ガ
スを加えてスパッタを行なう。
X線回折におけるγ−FezO:+の上言己したような
ピーク比を得るためには、02ガスの分圧PO2と、A
rガスと0□ガスとの合計圧力P (Ar+0゜)が、 であることが好ましく、特に、 であることが好ましい。
また、スパッタに際して、真空槽中へのO。
ガスの導入は基板に吹きつけるようにして行なうことが
好ましい。
本発明における好ましいP(^r+oa)の範囲はI 
X 10−’〜I X 10−2Torrであり、特に
5×10−’〜8 X 10−”Torrである。
そして、前記した範囲の比抵抗ρを得るためには、Ar
ガスと02ガスとの合計の流1を、3 C1〜150s
ccm、特に70〜140secmとすることが好まし
い。
なお、スパッタ法としてはRFスパッタ、DCスパッタ
いずれであってもよい。
スパッタ投入電力に特に制限はないが、0.2〜2kW
、特に0.4〜1.5kWとすることが好ましい。
直接法によるFezO4薄膜形成の詳細は、電子通信学
会論文誌’80/9 Vol、J63−(: No、9
 p、609−616に記載されており、本発明ではこ
れに準じて磁性層の形成を行なうことが好ましいが、そ
の際に上記のようなガス流量および02分圧にてスパッ
タを行なうことが好ましい。
なお、間接法は、ターゲットにFeを用いて酸化性雰囲
気にてα−Fe2r3を形成した後、還元してFe10
4を得る方法である。
スパッタ法により成膜されたFe1Onは、γ−Fez
Oxにまで酸化される。
この酸化は、0.ガス分圧0.05〜0.8気圧程度、
全圧0.5〜2気圧程度の雰囲気中での熱処理によって
行なわれればよ(、通常、大気中熱処理によって行なわ
れることが好ましい。
熱処理における保持温度は200〜400℃、特に25
0〜350℃であることが好ましく、温度保持時間は、
10分〜10時間、特に1時間〜5時間であることが好
ましい。
本発明では、この熱処理に際し、昇温速度を3.5〜2
0℃/min、特に5.0〜12℃/minとすること
が好ましい。
このような昇温速度とすることにより、α−Fears
の上記したようなピーク面積比が容易に得られる。
なお、昇温速度は一定であってもよく、漸増あるいは漸
減させてもよ(、また、複数の昇温速度を組み合わせて
保持温度まで昇温させてもよい。
このようにして形成される磁性層は、Coの添加量およ
び比抵抗ρの値によっても異なるが、保磁力400〜2
5000e、残留磁化2000〜3000G、角形比0
.55〜0.85程度の磁気特性が得られ、また、α−
Fe、O,を含有する場合でも、磁気特性の劣化は殆ど
ない。
磁性層中には必要に応じてC01Ti、Cu等を添加さ
せてもよく、また、成膜雰囲気中に含まれるAr等が含
有されていてもよい。
Coは、保磁力を制御するために有用である。 COの
含有量は、Feを10wt%以下置換する程度とするこ
とが好ましい。 また、磁性層にCoを含有させる場合
、Coを含有するFeターゲットを用いればよい。
磁性層の層厚は、生産性、磁気特性等を考慮して、50
0〜3000人程度とすることが好ましい。
このような磁性層上には、潤滑膜4が形成される。
潤滑膜は、パーフルオロアルキレンを有するポリエーテ
ルおよび/またはその誘導体を含有する。
本発明において、パーフルオロアルキレンを有するポリ
エーテルおよび/またはその誘導体に特に制限はないが
、下記式(1)で表わされるものが好ましい。
式(I) A1−B1 +Lf1−0−)Lf2−82−A2上記
式(I)において、A1およびA2は、−F、−Hl−
cooz、−COORまたは置換もしくは非置換の1価
の芳香族基を表わす。 ただし、Zは−Hまたは1価の
カチオンを、Rはアルキル基を表わす。
A1 とA2とは、同一であっても異なっていでもよい
Zで表わされる1価のカチオンとしては、Na◆、K′
″、Li”、NH4”などが挙げられるが、2としては
Hが好ましい。
Rとしては、−CH3、−C2H5などが挙げられる。
芳香族基の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基
等である。
B1およびB2は、−CH,0− −CH、OCH、−または−CF 、0−−CONH−
あるいは単なる結合手を表わす。
B1 とB2とは、同一であっても異なっていてもよい
Lf、およびLf2は、パーフルオロアルキレン基を表
わす。
Lflおよびt、f2としては、−CF2−CF2 C
F2−1−CF (CF3 )−CF (CF3 )C
F2−などが挙げられる。
Lfl  とLf2 とは、同一であっても異なってい
てもよい。
pは正の整数を表わし、好ましくは1〜100、より好
ましくは2〜80程度である。
pが2以上の場合、各Lf、は同一であっても異なって
いてもよい。 また、この場合、(−Lf、−0+はブ
ロック縮合体であってもよくp ランダム縮合体であってもよい。
なお、A1およびA2のいずれにもZやRが存在する場
合、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい
上記式(I)で表わされる化合物のうち、好ましいもの
を以下に示す。
F(CF、CF2CF2−0+−CF、CF。
(I−2) HOCH2−CF2−0(−C2F4−例トHにF2−
0÷−(F2−α2−0Hn          m (I−3) CH,0CO−CF2−0−f−C:2F4−0)−(
−CF2−0÷−−CF、−α■■31       
   m (I−4) 順$−CF2−0 (−C2F4−0+−+CF2−0
 )−CF2−ω開n         m (I−5+ CF3−C)(−CF (CF、)CF、−0−)−(
−CF、−0÷−−CF。
n          m (I−6) F(−CF(CF3)CF2−0−)−CF((:F3
) C0OHF(−CF(CF3)CF2−0+−CF
、C:F、−COOH(I−8) F−t−C3Fa−18−CFi−CFi(I−9) これらの化合物において、nは1〜50であることが好
ましく、n+mは2〜100程度であることが好ましい
上記各式で表わされる化合物は、分子量100〜200
00程度、動粘度10〜5000 c S t (20
℃)程度であるが、特に、分子量1000〜10000
、動粘度10〜4000cSt (20℃)であること
が好ましい。
なお、本発明では、上記式(I)で表わされる化合物の
うち、あるいはこれらに加え、欧州特許公開01656
49号公報、同0165650号公報、米国特許第32
74239号明細書、同第4267238号明細書、同
第4268556号明細書、特公昭60−10368号
公報に記載されているようなパーフルオロアルキレンを
有するポリエーテルおよび/またはその誘導体も、好ま
しく用いることができる。
これらの化合物は公知の方法に従い合成すればよいが、
市販のものを用いることもできる。
具体的に、商品名を挙げると、ダイキン工業社製Dem
num  5−20.5−65、デュポン社製KRYT
OX、モンテフルオス社製Fomblinなどがある。
本発明において、上記式(I)で表わされる化合物は、
有機膜中に2種以上含有されていてもよい。
このような潤滑膜を成膜するには、塗布法、ラングミュ
ア・プロジェット法等を用いればよい。 塗布法として
は、デイツプ法、スピンコード法、スプレーコート法等
が好ましい。
このような成膜に際しては、まずパーフルオロアルキレ
ン基を有するポリエーテルおよび/またはその誘導体の
溶液を調製する。
そして、この溶液の溶媒として、沸点70〜150℃の
ものを用いる。
溶媒の沸点が70℃以上となると、膜質が均一となり、
臨界的に摩擦係数の耐久性が向上する。
ただし、沸点が150℃をこえると、乾燥性か悪化する
この場合、沸点は70〜120℃が好ましい。 このよ
うな沸点を有する溶媒としては組成式C、F 、60を
もち、パーフルオロアルキル基を側鎖に有し、完全フッ
化した5または6員の環式エーテルあるいは他の組成物
との混合溶媒が好適である。
混合溶媒とする場合、この環式エーテルと相溶性のある
溶媒を50重量%以下用いればよい。
特にこのうち、沸点85〜105℃のものは最も好適で
ある。
このような溶媒を用い、パーフルオロアルキレン基を有
するポリエーテルおよび/またはその誘導体の0.00
1〜1wt%溶液とし、上記の各種成膜を行なえばよい
潤滑膜の厚さは、成膜方法および使用化合物によっても
異なるが、4〜100人程度であることが好ましい。
4Å以上とすると耐久性が向上し、100Å以下とする
と吸着や磁気ヘッドのクラッシュが減少する。 なお、
より好ましい膜厚は4〜80人であり、さらに好ましい
膜厚は4〜50人である。
上記のような磁性層を有する本発明の磁気記録媒体は、
磁性層側の表面粗さ(Rmax)が50〜200人であ
るとさらに耐久性が向上する。 この場合、Rmaxの
より好ましい範囲は80〜150人であり、さらに好ま
しい範囲は80〜120人、特に好ましくは90〜12
0人である。
このように表面性の良い磁気記録媒体に対しては、潤滑
剤塗布時の溶媒として沸点70〜150℃のものを用い
る効果はより顕著となる。
磁性層側のRmaxを上記範囲内とすれば、耐久性が向
上する他、媒体表面と浮上型磁気ヘッドの浮揚面との距
離を0.1−以下に保って記録および再生を行なうこと
ができ、しかも浮上型磁気ヘッドと磁気記録媒体との吸
着が発生せず、高密度記録が可能となる。
なお、磁性M側のこのようなRIIlaxを得るために
は、前記したFezOaからγ−Fezesへの酸化を
行なう際に、熱処理温度と時間を測色すればよい。
本発明の磁気記録媒体は、公知のコンポジット型の浮上
型磁気ヘッド、モノリシック型の浮上型磁気ヘッド等に
より記録再生を行なった場合に効果を発揮するが、特に
、浮上型薄膜磁気ヘッドと組合せて使用された場合に、
極めて高い効果を示す。
そして、前記の潤滑膜は、媒体上および/またはヘッド
フロント面に形成される。
第4図に、本発明に用いる磁気ヘッドの好適実施例であ
る薄膜型の浮上型磁気ヘッドの1例を示す。
第4図に示される浮上型磁気ヘッド1oは、基体20上
に、絶縁層31、下部磁極層41、ギャップ層50、絶
縁層33、コイル層6o、絶縁層35、上部磁極層45
および保護層7゜を順次有する。 また、このような浮
上型磁気ヘッド10の少な(ともフロント面、すなわち
浮揚面には、必要に応じ、前記と同様の潤滑膜を設ける
こともできる。
なお、本発明では、フロント面のRmaxは、200Å
以下、特に50〜150人であることが好ましい。 こ
のようなRmaxを有する磁気ヘッドと上記したR v
naxを有する磁気記録媒体とを組み合わせて使用する
ことにより、本発明の効果はより一層向上する。
コイル層60の材質には特に制限はなく、通常用いられ
るAj2.Cu等の金属を用いればよい。
コイルの巻回パターンや巻回密度についても制限はな(
、公知のものを適宜選択使用すればよい。 例えば巻回
パターンについては図示のスパイラル型の他、積層型、
ジグザグ型等いずれであってもよい。
また、コイル層60の形成にはスパッタ法等の各種気相
被着法を用いればよい。
基体20はMn−Znフェライト等の公知の材料から構
成されてもよいが、本発明の磁気記録媒体に対して用い
る場合、基体20は。
ビッカース硬度1000 kgf/mm2以上、特に1
000〜3000kgf/mm2程度のセラミックス材
料から構成されることが好ましい。 このように構成す
ることにより、本発明の効果はさらに顕著となる。
ビッカース硬度1000 kgf/mm2以上のセラミ
ックス材料としては、Aβgos−Ticを主成分とす
るセラミックス、ZrO□を主成分とするセラミックス
、SiCを主成分とするセラミックスまたはAβNを主
成分とするセラミックスが好適である。 また、これら
には、添加物としてMg、Y、ZrO2、T i O2
等が含有されていてもよい。
これらのうち好適なものは、酸化鉄を主成分とする薄膜
磁性層の硬度との関係が最適であることから、Affz
Ox−Tic、ZrO2を主成分とするセラミックスで
ある。
下部および上部磁極層41.45の材料としては、従来
公知のものはいずれも使用可能であり、例えばパーマロ
イ、センダスト、Co系非晶質磁性合金等を用いること
ができる。
磁極は通常、図示のように下部磁極層41および上部磁
極層45として設けられ、下部磁極層41および上部磁
極層45の間にはギャップ層50が形成される。
ギャップ層50は、A 120 x、SiO□等公知の
材料であってよい。
これら磁極層41.45およびギャップ層50のパター
ン、膜厚等は公知のいずれのものであってもよい。
さらに、図示例ではコイル層60は、いわゆるスパイラ
ル型として、スパイラル状に上部および下部磁極層41
.45間に配設されており、コイル層60と上部および
下部磁極層41.45間には絶縁層33.35が設層さ
れている。
また下部磁極層41と基体20間には絶縁層31が設層
されている。
絶縁層の材料としては従来公知のものはいずれも使用可
能であり、例えば、薄膜作製をスパッタ法により行なう
ときには、5in2、ガラス、Aj2203等を用いる
ことができる。
また、上部磁極45上には保護層70が設層されている
。 保護層の材料としては従来公知のものはいずれも使
用可能であり、例えばA A 203等を用いることが
できる。  また、これらに各種樹脂コート層等を積層
してもよい。
このような薄膜型の浮上型磁気ヘッドの製造工程は、通
常、薄膜作成とパターン形成とから構成される。
上記各層を構成する薄膜の作成には、上記したように、
従来公知の気相被着法、例えば真空蒸着法、スパッタ法
、あるいはメツキ法等を用いればよい。
浮上型磁気ヘッドの各層のパターン形成は、従来公知の
選択エツチングあるいは選択デポジションにより行なう
ことができる。 エツチングとしてはウェットエツチン
グやドライエツチングを用いることができる。
このような浮上型磁気ヘッドは、アーム等の従来公知の
アセンブリーと組み合わせて使用される。
本発明の磁気記録媒体、特に磁気ディスクを用いて記録
再生を行なうには、ディスクを回転させながら、磁気ヘ
ッドを浮上させて記録再生を行なう。
ディスク回転数は2000〜6000 rpm程度、特
に2000〜4000 rpmとする。
また、浮上量は0.2−以下、特にo、15−以下、さ
らには0. 14以下、例えば0.01〜0.09−と
することができ、このとき良好な浮上特性およびcss
耐久性を得ることができる。
浮上量の調整は、スライダ巾や、磁気ヘッドへの荷重を
変えることによって行なう。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
[実施例1コ 〈磁気ディスクサンプルの作製〉 外径130mm、内径40mm、厚さ1.9+nmのア
ルミノケイ酸ガラス基板を研磨し、さらに化学強化処理
を施した。 化学強化処理は、450℃の溶融硝酸カリ
ウムに10時間浸漬することにより行なった。
次いで、ガラス基板表面なメカノケミカルポリッシング
により平滑化した。 メカノケミカルポリッシングには
、コロイダルシリカを含む研磨液を用いた。
各サンプルに用いたガラス基板の表面粗さ(Rmax)
は、50人であった。
なお、Rmaxは、触針型表面粗さ計により測定した。
ガラス基板を洗浄後、その表面に下記のようにして磁性
層を形成した。
まず、Arガス雰囲気中にて予備スパッタを行ない、1
.0wt%Co−Fe合金ターゲット表面の酸化膜を除
去した。 次いで、02ガスを導入して反応性スパッタ
を行ない、Fe、04膜を成膜した。 なお、o2ガス
は、基板に吹きつけるように導入した。
各磁気ディスクサンプルのFe504膜形成時のP (
Ar+O□lおよびPO,/P(^r+(hlは、それ
ぞれI X 10−’Torrおよび0.052とした
なお、Fe50<膜形成時のArガスと0□ガスとの合
計流量(Arrow)を、表1に示す。
FexO4膜形成後、下記条件で大気中熱処理により酸
化を行ない、γ−FeJxlffl性層とした。
(熱処理条件) 昇温速度:8.0℃/win 処理温度:310℃ 処理時間:1hr なお、磁性層の厚さは、2000人とした。
このようにして得られた各サンプルの磁性層に対してX
線回折を行ない、X線回折チャートを作成した。
なお、X線回折は第2図に示される装置にて行なった。
各サンプルのX線回折チャートの解析結果を表1に示す
、 また、サンプルNo、 4のX線回折チャートを第
5図に示す。
さらに、このサンプルの磁性層に対し、第3図に示す低
入射角X線回折装置を用いて、β=0.5°およびβ=
2.0°にてX線回折を行なった。
得られたX線回折チャートを第6図に示す。
第6図に示されるように、β=0.5°におけるP(1
04)/ P(311)はβ=2.0”におけるP(1
04)/ P(311)の約2.6倍であり、α−Fe
xOxの含有率が磁性層表面側で高いことが確認された
なお、表1に示される他のサンプルについて同様な測定
を行なったところ、はぼ同様な結果が得られた。
また、各サンプルの平均結晶粒径は、100〜800人
であった。
さらに、各サンプルについて、下記の測定を行なった。
(比抵抗ρ) 四端針法により測定した。 測定条件を以下に示す。
探針材質:チタンカーバイド 針間隔:1mm 針先半径:40−R 針   圧: 100g/本 (保磁力) 振動試料型磁力計(VSM)により測定した。
最大印加磁界は5 koeとした。
(再生出力) 各サンプルの磁性肩上に潤滑膜を成膜し、下記薄膜磁気
ヘッドを用いて、浮上量0.1%にて再生出力、D、。
を測定した。
再生出力は21kPCI(kilo Flux cha
nge perlncNでの記録再生出力で、以下の評
価を(1なった。
この結果、サンプルNo、 2〜7でCよ、実用上好ま
しい出力かえられためS、サンプルN051.8では実
用上問題となる出力であった。
D、。は、低記録密度における再生出力番こ対し再生出
力が70%まで低下したときの言己録密度であり、kF
CIで表わした。
潤滑膜は、下記の化合物を、下言己溶媒をこ溶解したQ
、1wt%溶液を用し1て、スピンコード法により厚さ
20人に成膜して升ら成した。
化合物I F (CF I CF 、CF 、O)、、CF 2C
Fiダイキン工業■製DEMNUM  5−20平均分
子量 2700. 20℃における動粘度 53±10cSt、流動点 −
75℃、 20℃における密度 1.86g/mj溶媒I C,F、、0(フルオロケミカル 0−75)5または
6員の完全フッ化環式エーテルにパーフルオロアルキル
基が結合 沸点 101”C なお、潤滑膜形成後の各サンプルの磁性層側Rmaxは
、100人であった。
また、使用磁気ヘッドの構成は、下記のとおりである。
便jロfLjl工=ム上 ビッカース硬度2200 kgf/mm”のAjaOs
−TiC基体上に薄膜磁気ヘッド素子を形成した後、磁
気ヘッド形状に加工し、支持バネ(ジンバル)に取りつ
け、空気ベアリング型の浮上型磁気ヘッドを作製した。
この磁気ヘッド浮揚面のRa+axは130人であった
浮上量は、スライダ幅、ジンバル荷重を調整し、0.1
4になるようにした。
これらの測定結果を表1に示す。
表1に示される結果から、比抵抗ρに対応して保磁力H
cおよびり、。が増加することがわ力)る。
そして、0,03≦ρ≦3.0の範囲において、高いり
、。が得られることが明らかである。
すなわち、ρが0.03Ω・Cl11以上になると例え
ば通研実報第31巻第1号(1982)PP、 277
−289に示されるような従来Co1wt%で得られて
いた保磁力(約4000e)を超え、ρの増加とともに
Hc、Dtoが増加する。
しかし、p>3.OΩ・Cl1lとなると再生出力が実
用上問題となる大きさまで減少してしまうO ρ=0,1〜0.9ではD t−oが30 kPCI以
上になり、再生出力も実用上好ましい出力となる。
[実施例2] 潤滑膜が含有する化合物を変えて磁気記録ディスクサン
プルを作製した。 潤滑膜以外は実施例1で作製したサ
ンプルN095と同様とした。
これらのサンプルについて、初期摩擦係数および耐久走
行後の摩擦係数の測定を行なった。
なお、潤滑膜に用いた化合物は、上記化合物lおよび下
記化合物2であり、溶媒は、上記溶媒1、下記溶媒2お
よび下記比較溶媒Aである。 各サンプルの潤滑膜が含
有する化合物および使用溶媒を、表2に示す。
なお、塗布溶液は全て0.1wt%の溶液であり、膜厚
は20人とした。
化合物2 HOCH,−CF、0− (C,F、O)、−(CF、
0)m−CF2−CH20HMontefluos社製
 Fomblim Z−dol平均分子量 2200 動粘度(20℃)  81cSt 密度(20℃)  1.75g/mj 溶媒2 C8F、、0(フルオロケミカル 0−75)C7H1
4(n−へブタン) CCβ2FCC氾2F(フロン112)3者の混合溶媒 沸点 90℃ 溶媒A CCn 2FCCρF、(フロン113)ダイキン工業
社製 ダイフロン S3 沸点 48℃ 狐凰呈1五1 上記磁気ヘッドを用い、1 rpmにて1分間動摩擦係
数を測定した。
結果を表2に示す。 なお、表2に示す初期摩擦係数は
、測定中の最小値と最大値である。
、′−′の 2、r、 上記磁気ヘッドを用い、相対速度1 (+1/Sにて1
時間接触走行を行なった後、1 rpmにて1分間動摩
擦係数を測定した。
結果を表2に示す。 なお、表2に示す摩擦係数の変化
は、測定中の最小値と最大値である。
表2に示される結果から、本発明の効果が明らかである
なお、表2に示す各サンプルについてC8S耐久性試験
を行なったところ、上記の耐久走行試験と同様な結果が
得られた。
また、磁気ヘッドに潤滑膜を形成しても同様の結果をえ
た。
〈発明の効果〉 本発明によれば、耐久性、特にC8S耐久性の高く、し
かも記録密度の高い磁性層を有する磁気記録媒体が実現
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の磁気記録媒体の好適実施例を示す部
分断面図である。 第2図は、X線回折装置の概略図である。 第3図は、低入射角X線回折装置の概略図である。 第4図は、本発明に用いる磁気ヘッドの部分断面図であ
る。 第5図は、y−FezOila性層のX!回折チャート
である。 第6図は、低入射角x11!回折装置を用いて作成され
たγ−Fears磁性層のX線回折チャートである。 符号の説明 1・・・磁気記録媒体 2・・・基板 3・・・磁性層 4・・・潤滑膜 101・・・X線源 102・・・磁気記録媒体 103・・・計数管 DS・・・ダイバージェンススリット SS・・・スキャッタースリット R3,R5I、R32 ・・・レシービングスリット MM・・・モノクロメータ Sl、S2・・・ソーラースリット 10・・・磁気ヘッド IGI 出 願 人 ティーデイ−ケイ株式会社代  理  人
  弁理士   石  井  隔間     弁理士 
  増  1) 達  哉FI6.4 カウント(kcps) カウント (kcos) 手続ネ甫正書(自発) 補正の内容 平成 3年 4月15日 、、Jkr C と補正する。 平成 2年特許願第253721号 明細書5 4ページ、 表2を別紙と さじか 2、発明の名称 磁気記録媒体および磁気記録再生方法 える。 3゜ 補正をする者 事件との関係   特許出願人

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)連続薄膜型の磁性層を剛性基板上に有し、この磁
    性層上に、パーフルオロアルキレンを有するポリエーテ
    ルおよび/またはその誘導体を、沸点70〜150℃の
    溶媒に溶解した溶液から形成した潤滑膜を有することを
    特徴とする磁気記録媒体。
  2. (2)前記溶媒は、パーフルオロアルキル基を側鎖に有
    し、完全フッ化した5または6員の環式エーテルである
    請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. (3)前記磁性層が、γ−Fe_2O_3を主成分とす
    る連続薄膜型の磁性層である請求項1または2に記載の
    磁気記録媒体。
  4. (4)前記磁性層の比抵抗ρが0.03〜3Ω・cmで
    ある請求項3に記載の磁気記録媒体。
  5. (5)前記剛性基板の表面粗さ(Rmax)が10〜1
    00Åであり、前記磁気記録媒体の磁性層側表面粗さ(
    Rmax)が50〜200Åである請求項1ないし4の
    いずれかに記載の磁気記録媒体。
  6. (6)ディスク状の磁気記録媒体を回転し、この磁気記
    録媒体上に磁気ヘッドを浮上させて記録再生を行なう磁
    気記録再生方法であって、前記磁気記録媒体が、連続薄
    膜型の磁性層を剛性基板上に有し、 前記磁性層上および/または前記磁気ヘッドのフロント
    面上に、パーフルオロアルキレンを有するポリエーテル
    および/またはその誘導体を、沸点70〜150℃の溶
    媒に溶解した溶液から形成した潤滑膜を有することを特
    徴とする磁気記録再生方法。
  7. (7)前記溶媒は、パーフルオロアルキレン基を側鎖に
    有し、完全フッ化した5または6員の環式エーテルであ
    る請求項6に記載の磁気記録再生方法。
  8. (8)前記磁気ヘッドの浮上量が0.2μm以下である
    請求項6または7に記載の磁気記録再生方法。
  9. (9)前記磁性層が、γ−Fe_2O_3を主成分とす
    る連続薄膜型の磁性層である請求項6ないし8のいずれ
    かに記載の磁気記録再生方法。
  10. (10)前記磁性層の比抵抗ρが0.03〜3Ω・cm
    である請求項9に記載の磁気記録再生方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010218676A (ja) * 2009-02-19 2010-09-30 Hoya Corp 磁気ディスクの製造方法

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