JP5630668B2 - 物品保管設備 - Google Patents

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Description

本発明は、保管対象の物品を物品支持部にて載置支持する状態で保管する保管部が少なくとも上下方向に並ぶ状態で複数設けられた物品保管棚と、前記物品保管棚に保管されている物品に異常が発生したことを検出する異常検出装置と、が設けられ、前記物品保管棚は、上下方向に沿う支柱を棚前後方向に隔てて複数並べた支柱組を棚横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で備えて、隣接する前記支柱組の間に前記保管部が棚横幅方向に1つ形成されるように構成され、前記異常検出装置は、前記保管部における物品の異常を検出する検出部を、前記保管部の夫々について備えている物品保管設備に関する。
上記物品保管設備は、保管部に保管している物品に、例えば煙が発生する火災等、上昇性の気体が発生する異常が生じた場合に、その異常を、保管部の夫々に備えられた検出部にて検出することで、複数の保管部のうちどの保管部で物品に異常が発生したかを判別することが可能となる。
このような物品保管設備の従来例として、特開2012−25549号公報(特許文献1)に、各保管部に検出部が一つずつ設けられた物品保管設備が開示されている(特許文献1の段落「0027」〜「0030」並びに図2等)。
特許文献1の物品保管設備では、物品収納棚における各保管部が一つの物品を保管するように構成されているが、設備の物品収納効率を向上させるために、物品収納棚における各保管部が、複数の物品を保管するように構成される場合がある。例えば、特許文献2ででは、1つの保管部に棚前後方向で2つの物品を載置支持できるように、保管部における物品支持部を棚前後方向に長尺なものにしている。また、特許文献3では、1つの保管部に棚横幅方向に複数の物品を載置支持できるように、隣接する支柱組の間を複数の物品の横幅分だけ確保するように構成している。このように一つの保管部に複数の物品を保管できるように構成することで、物品保管棚における単位空間当りの支柱組の数を少なくすることができるため、物品保管設備の収納効率を高くすることができる。
特開2012−25549号公報 特開2010−70300号公報 特開2008−247558号公報
上述のように、収納効率を高くするべく一つの保管部に複数の物品を保管できるように物品保管棚を構成した場合、従来の構成によれば、物品保管棚に保管されている物品に異常が発生したことを検出する異常検出装置は、保管部の夫々について検出部を備えることになる。そのため、物品保管棚におけるどの保管部で物品に異常が発生したかを判別することは可能であるが、当該保管部に保管されている複数の物品のどの物品に異常が発生したかについては判別できない。そのため、物品保管棚に保管されている複数の物品から異常が発生した物品を絞り込めず、異常が発生した物品に対する処置が遅れるおそれがある。
本発明は上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、保管効率の向上を図りつつ煙等の上昇性の気体が発生する異常が発生した物品を特定し易い物品保管設備を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る物品保管設備の第1特徴構成は、
保管対象の物品を物品支持部にて載置支持する状態で保管する保管部が少なくとも上下方向に並ぶ状態で複数設けられた物品保管棚と、前記物品保管棚に保管されている物品に異常が発生したことを検出する異常検出装置と、が設けられ、
前記物品保管棚は、上下方向に沿う支柱を棚前後方向に間隔を隔てて複数並べた支柱組を棚横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で備えて、隣接する前記支柱組の間に前記保管部が棚横幅方向に1つ形成されるように構成され、
前記異常検出装置は、前記保管部における物品の異常を検出する検出部を、前記保管部の夫々について備えている物品保管設備において、
前記検出部は、異常が発生した物品から発生する上昇性のある流体を検出するものであり、
前記保管部の夫々は、物品を出し入れする間口が位置する一面を除く外周面が区画壁にて包囲されて、隣接するもの同士が前記区画壁にて区切られるように構成され、
前記保管部には、一つの物品についての保管予定領域が、保管用配列に従って複数並ぶ状態で設定され、かつ、一つ又は複数の前記保管予定領域により構成される監視対象領域が複数設定され、
前記保管部の天井に配置された天井板の直下の空間を仕切って複数の検出対象領域を形成する仕切体が設けられ、
前記仕切体は、前記検出対象領域の平面視形状及び配列を前記監視対象領域の平面視形状及び配列と一致させることで前記検出対象領域に対応して前記監視対象領域を形成する状態で、かつ、前記保管部に対する物品の出し入れを許容する状態で設けられ、
前記検出部が、前記監視対象領域に対応する前記検出対象領域の夫々に対して一つずつ設けられている点にある。
本特徴構成によれば、隣接する支柱組の間に形成される保管部の夫々には、一つの物品についての保管予定領域が、保管用配列に従って複数並ぶ状態で設定される。つまり、保管部に設定された保管予定領域に複数の物品を位置させた状態で物品支持部にて物品を載置支持することで、一つの保管部において複数の物品を保管できる。したがって、隣接する支柱組の間に形成された保管部において複数の物品が、例えば棚前後方向や棚横幅方向に沿って並ぶような保管用配列に従って保管される。これにより、物品収納棚における単位空間当りの支柱組の数が抑制されることになり、物品収納棚の収納効率が向上する。
そして、保管部の天井に配置された天井板に保管部に対する物品の出し入れを許容する状態で仕切体が設けられ、これにより、天井板の直下の空間が区切られて複数の検出対象領域が形成される。
保管部には、複数の監視対象領域が設定され、その監視対象領域の夫々が、保管予定領域の一つ又は複数により構成される。仕切体により天井板の直下の空間が区切られて形成される検出対象領域は監視対象領域と対応する形態で形成されるため、監視対象領域に保管されている物品に煙等の上昇性の気体が発生する異常が発生して当該物品から上昇性のある流体が発生すると、その流体が天井板の下面まで流動して、対応する検出対象領域に捕獲される。その後、天井板の下面に沿って流動するが、仕切体により流動が阻止されるため、上昇性のある流体が当該検出対象領域から外部に移動することが阻止される。
そして、検出部は、監視対象領域に対応する検出対象領域の夫々に対して設けられているので、当該検出対象領域に設けられた検出部にて当該検出対象領域内に捕獲された上昇性のある流体を検出することができる。一方、上昇性のある流体の天井板に沿う流動は、仕切体により隣接する検出対象領域まで流動することが阻止されるため、隣接する検出対象領域における検出部が誤検出することを防止できる。したがって、保管部にて保管している複数の物品のいずれかに煙等の上昇性の気体が発生する異常が発生した場合に、当該異常が発生した物品が位置している監視対象領域に対応する検出対象領域についての検出部にて当該異常により発生する上昇性の流体を検出することで、異常が発生した物品が位置している監視対象領域を特定することができる。これにより、異常が発生した物品の特定が容易となる。なお、上昇性のある流体とは、物品が保管される保管部内の空間に充満する気体(例えば、空気)よりも比重の軽い流体を意味し、純粋な気体のほか、気体と微粒子が混在する流体も含む。
このように、本特徴構成によると、保管効率の向上を図りつつ煙等の上昇性の気体が発生する異常が発生した物品を特定し易い物品保管設備を得るに至った。
また、本特徴構成によれば、各保管部は、間口を通して物品を出し入れすることができつつ、隣接する保管部で火災等の異常が発生しても区画壁にて包囲された外周面によりその影響を受け難くすることができ、保管部に保管している物品の安全を図ることができる。
本発明に係る物品保管設備の第特徴構成は、前記支柱組における棚前後方向で両端に位置する一対の支柱の夫々は、隣接する前記支柱組における前記一対の支柱の夫々と、棚横幅方向に長尺で棚前後方向に並ぶ一対の水平部材にて連結され、前記保管部は、前記物品支持部として、前記一対の水平部材に亘って配設された棚板が設けられ、前記保管部における前記天井板が、当該保管部と上方で隣接する前記保管部における前記棚板により構成され、前記仕切体の下端が、前記水平部材の下端の高さ以上の高さに位置している点にある。
本特徴構成によれば、一対の水平部材に亘って配設された棚板上に物品を複数配置した状態で保管することができるため、保管部において物品を安定よく保管できる。このような形態で棚板を設けると、棚前後方向で離間した一対の水平部材の間に形成される空間はデッドスペースとなるが、本特徴構成のように、仕切体の下端が、前記水平部材の下端の高さ以上の高さに位置していると、一対の水平部材の間に形成される空間に仕切体を収めることができる。このように、一対の水平部材の間に形成される空間を仕切り体の設置空間として有効利用することで、仕切体を設けても保管部の上下方向の長さが大きくならないようにすることができる。
本発明に係る物品保管設備の第特徴構成は、前記保管予定領域の前記保管用配列は、少なくとも棚前後方向に前記保管予定領域が並ぶ配列である点にある。
本特徴構成によれば、保管予定領域が棚前後方向に並ぶ配列となるので、保管部は棚前後方向に物品を並べて保管することになり、物品保管棚の収納能力が格段に大きくなる。棚前後方向に並べて物品を保管する場合、例えば、棚前後方向に出退自在なスライドフォークにて載置支持する形態で保管部に対する物品の移載を行うことができるため、複数の保管予定領域に複数の物品をまとめて移載することが行いやすく、保管部に対する物品の搬入・搬出の作業効率の向上を図ることができる。
本発明に係る物品保管設備の第特徴構成は、
棚前後方向に並ぶ複数の前記保管予定領域に保管された複数個の物品を前記保管部から同時に取り出し自在な移載装置を、前記物品保管棚の棚前後方向で前方に近接させた状態で少なくとも上下方向に沿って移動自在に備えて、前記保管部から物品を搬出する物品搬送装置が設けられ、
前記物品搬送装置は、物品に対する処理を行う処理装置を備え、
前記監視対象領域は、一つの保管予定領域にて構成され、
前記異常検出装置は、前記検出部の検出情報に基づいて、異常が発生した異常物品が位置している前記監視対象領域を判別する異常発生領域判別処理を実行するように構成され、 前記物品搬送装置の作動を制御する制御装置が、
前記異常検出装置による異常発生領域判別処理の判別結果に基づいて、前記異常物品が位置している前記監視対象領域と棚前後方向で並ぶ監視対象領域に位置している複数の物品を前記異常物品と共に前記保管部から同時に取り出して当該取り出した物品を前記物品搬送装置が保持する状態で、当該取り出した物品のうち前記異常物品に対してだけ処理を行うべく前記処理装置を作動させる異常対策処理を実行するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、監視対象領域は、一つの保管予定領域にて構成されているので、保管部におけるある保管予定領域に保管された物品に異常が発生すると、その保管予定領域についての監視対象領域に対応する検出部にて異常を検出できるために、異常が発生した物品が保管されている保管予定領域を特定することができる。
そして、保管部における物品に異常が発生すると、当該異常物品と棚前後方向で並複数の物品と異常物品とが同時に物品搬送装置の移載装置に保管部から取り出される。そして、取り出されて物品搬送装置に保持されている複数の物品のうち、異常検出装置による異常発生領域判別処理の判別結果に基づいて、異常物品に対してだけ処理装置による処理が行われる。これにより、物品に異常が発生した場合に、物品搬送装置が備える処理装置により異常物品だけが自動的に処理されるとともに、正常な物品にまで処理が行われて正常な物品が損傷することを防止できる。
自動倉庫設備の一部平面図 物品保管棚における上下に並ぶ保管部を示す縦断正面図 物品保管棚における保管部の横断平面図 物品保管棚における上下に並ぶ保管部を示す斜視図 スタッカークレーンの正面図 制御ブロック図 第2実施形態に係る保管部の横断平面図 第3実施形態に係る保管部の縦断正面図 4実施形態に係る保管部の横断平面図 第5実施形態に係る保管部の横断平面図 第6実施形態に係る保管部の正面図 第6実施形態に係る保管部の横断平面図
本発明に係る物品保管設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
本実施形態の物品保管設備は、図1に示すように、物品出し入れ方向が互いに対向する状態で間隔を隔てて設けられた一対の物品保管棚1と、一対の物品保管棚1の間における床面に敷設された直線状の走行レール2に沿って走行してこれらの物品保管棚1に対する物品Wの搬出入を行うスタッカークレーン3とを備えたいわゆる自動倉庫設備である。本実施形態では、物品Wは二次電池であり、物品保管棚1は満充電状態の二次電池又は満充電状態から設定量だけ放電させた充電状態の二次電池を所定の温度環境(例えば60℃)で一定期間(例えば24時間)エイジングさせるエイジング倉庫として構成されている。
本物品保管設備には、物品保管棚1に保管されている物品Wに異常が発生したことを検出する異常検出装置が設けられており、異常の発生に対して適切な処置を自動的に行う異常対策システムを備えている。以下、本物品保管設備の構成と、異常が発生した場合の異常対策システムの動作等について説明する。
物品保管設備は、入庫口に設けられた入庫用荷受台4に支持された搬入対象の物品Wをスタッカークレーン3が複数(本実施形態では4個)の物品Wを同時に取り扱う形態で物品保管棚1に搬入する。また、物品保管棚1に保管されている搬出対象の物品Wをスタッカークレーン3が複数(本実施形態では4個)の物品Wを同時に取り扱う形態で出庫口に設けられた出庫用荷受台5に搬出する。入庫用荷受台4への搬入対象の物品Wの搬送は、作業者がフォークリフトや手作業により行ってもよいが、本実施形態では入庫用コンベヤ6及びこの入庫用コンベヤ6と入庫用荷受台4との間で物品Wを搬送する複数の昇降式のチェーンコンベヤ(図示せず)により自動的に行うようにしている。同様に、出庫用荷受台5からの搬出対象の物品Wの搬送についても、出庫用コンベヤ7及びこの出庫用コンベヤ7と出庫用荷受台5との間で物品Wを搬送する複数の昇降式のチェーンコンベヤ(図示せず)により自動的に行うようにしている。
物品保管棚1は、上下方向に沿う前支柱11a及び後支柱11bを棚前後方向に間隔を隔てて並べた支柱組Gを棚横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で備えている。本実施形態では2本の支柱11a・11bにて支柱組Gを構成しているが、棚前後方向で前支柱11a及び後支柱11bの間に他の一本又は複数本の支柱を設けて3本以上の支柱にて支柱組Gを構成してもよい。
図2にも示すように、物品保管棚1は上下方向に並ぶ状態で保管部8を複数備えている。保管部8は、隣接する支柱組Gの間に棚横幅方向に1つ形成されている。図4に示すように、支柱組Gにおける前支柱11a及び後支柱11b(「棚前後方向で両端に位置する一対の支柱」に相当)の夫々は、隣接する支柱組Gにおける一対の支柱11a・11bの夫々と、棚横幅方向に長尺で棚前後方向に並ぶ一対のビーム(前ビーム12a及び後ビーム12b)にて連結されている。一対のビーム12a・12bが本発明の一対の水平部材に相当する。各保管部8は、一対のビーム12a・12bに亘って配設された棚板13が設けられている。棚板13が、保管対象の物品Wを載置支持する物品支持部に相当する。
このように、本実施形態の物品保管棚1は、保管対象の物品Wを物品支持部としての棚板13にて載置支持する状態で保管する保管部8が少なくとも上下方向に並ぶ状態で複数設けられている。
保管部8の夫々は、物品Wを出し入れする間口が位置する一面を除く外周面が区画壁にて包囲されて、隣接するもの同士が区画壁にて区切られるように構成されている。すなわち、図1に示すように、保管部8の棚横幅方向での両側面を覆う一対の側面パネル14及び保管部の棚前後方向での後面(以下、背面という。)を覆う背面パネル15により平面視で間口を除く三方が包囲されている。側面パネル14及び背面パネル15はロックウール等の難燃性素材からなる防火パネルを用いている。
また、保管部8の底面を形成する棚板13は、当該保管部8の下方に隣接する保管部8の天井を覆う天井板を兼用している。つまり、保管部8における天井板が、当該保管部と上方で隣接する保管部8における棚板13により構成されている。このように、保管部8は、平面視で間口を除く三方が側面パネル14及び背面パネル15により包囲され、加えて、保管部8の天面及び底面が棚板13により包囲されており、上下左右に隣接するもの同士がこれらの側面パネル14及び棚板13にて区切られている。以下、保管部8の天井板についても棚板と同じ符号を付して説明する。
図1及び図2に示すように、棚板13は、長尺の載置用フレーム9を長手方向が棚前後方向に沿う姿勢でかつ上端が棚板13の上面から突出する状態で備えており、棚板13が物品Wを載置支持する高さは、棚板13の上面よりも高くなっている。これにより、棚板13に載置支持された物品Wの底面と棚板の上面との間に移載用のフォークが出退できるだけの空間が形成されている。上記載置用フレーム9は、対を成す状態で設けられており、長手方向に4個の物品Wを設定間隔を隔てて並ぶ状態で載置支持できる長さとなっている。
図1〜図3に示すように、一つの保管部8についての棚板13には、3対6本の載置用フレーム9が棚横幅方向に並ぶ状態で設けられており、棚横幅方向に3つの物品Wを設定間隔を隔てて保管できる。各対の載置用フレーム9は、棚前後方向に4個の物品Wを設定間隔を隔てて並ぶ状態で載置支持できるため、一つの保管部8につき、12個の物品Wを保管できるように構成されている。
保管部8には、一つの物品Wについての保管予定領域Zが、棚横幅方向に3個並び棚前後方向に4個並ぶ保管用配列に従って保管予定領域Z1〜保管予定領域Z12が複数並ぶ状態で設定されている。また、保管部8には、物品Wの異常を監視する単位領域として監視対象領域Dが複数設定されており、この監視対象領域Dは、一つの保管予定領域Zにて構成され、一つの保管部8に監視対象領域Dが12個(監視対象領域D1〜監視対象領域D12)設定されている。このように、本実施形態における保管予定領域Zの保管用配列は、棚前後方向及び棚横幅方向の双方に並ぶ配列である。
図1〜図4に示すように、保管部8の天井に配置された天井板13の下面には、複数の煙感知器10が取り付けられている。煙感知器10は、物品Wに異常が発生して過熱状態となった物品Wに火災が発生した場合に、この物品W(以下、異常物品Wという場合がある。)から発生する上昇性のある流体としての煙を検出するものであり、検出部として機能する。この複数の煙感知器10と、これらの煙感知器10の検出情報が入力される感知器コントローラH3(図6参照)とで、物品保管棚1に保管されている物品Wに異常が発生したことを検出する異常検出装置を構成している。このように、本実施形態における物品保管設備における異常検出装置は、保管部8における物品Wの異常を検出する煙感知器10を、保管部8の夫々について備えている。
図2に示すように、保管部8の天井に配置された天井板13には、天井板13の直下の空間を仕切って複数の検出対象領域を形成する仕切体Sが設けられている。各検出対象領域には一つの煙感知器10が配置される。すなわち、検出対象領域は、一つの煙感知器10が煙の検出を担当する領域である。このように、検出部としての煙感知器10が、監視対象領域に対応する検出対象領域の夫々に対して一つずつ設けられている。
仕切体Sは、図3及び図4に示すように、煙感知器10の検出対象領域の平面視形状が監視対象領域Dの平面視形状及び配列と一致するように設けられている。これにより、監視対象領域Dに位置する物品Wに異常が発生して火災による煙が発生した場合に、その煙を当該監視対象領域Dの直上の検出対象領域に捕獲してその検出対象領域についての煙感知器10により煙を確実に検出させることができるとともに平面視で隣接する他の監視対象領域Dで発生する煙を誤検出する不都合を防止することができる。つまり、煙が上昇性を有していることを利用して、監視対象領域Dにおいて発生した煙が天井板13まで上昇した後、天井板13の下面に沿って煙が流動するときの平面視での範囲を仕切体Sにて検出対象領域内に制限することで、監視対象領域Dにおいて発生する煙を当該監視対象領域Dと平面視での配列が一致する検出対象領域に対応して設けられた煙感知器10にて検出させることができる。
このように、本実施形態では、一つの保管予定領域を一つの監視対象領域として、煙感知器10の検出対象領域の平面視形状及び配列を、監視対象領域Dの平面視形状及び配列と一致させることで、一つ一つの保管予定領域Zについて各別に火災の発生を検出できるようになっている。
図2に示すように、仕切体Sのうち保管部8の平面視で外周に位置する部分は、棚前後方向については、前ビーム12a及び後ビーム12bにて兼用され、棚横幅方向については側面パネル14にて兼用されている。仕切体Sのうち棚板13の下面から突出させた状態で設けられた部分は、棚横幅方向に沿う横仕切材16Y及び棚前後方向に沿う縦仕切材16Tにより構成されている。横仕切材16Yは、複数の保管予定領域Z1〜Z12の棚前後方向での境界に対応する3箇所に設けられ、縦仕切材16Tは、複数の保管予定領域Z1〜Z12の棚横幅方向での境界に対応する2箇所に設けられている。横仕切材16Y及び縦仕切材16Tは、図示は省略するが水平面に沿う取付用フランジを備えており、棚板13の下面に設けられた取付部にボルト固定されている。なお、横仕切材16Y及び縦仕切材16Tを棚板13と一体成形してもよい。
横仕切材16Y及び縦仕切材16Tは、その下端が、前ビーム12a及び後ビーム12bの下端の高さ以上の高さに位置している。これにより、棚板13の直下における前後一対のビーム12a・12bの間に位置する区間を有効に利用することができるとともに、仕切体Sのうち棚板13の下面に設けられた部分の下端部が、保管部8に対して搬出入される物品Wの上端部と干渉することを防止でき、保管部8に対する物品Wの出し入れを許容する状態となっている。
感知器コントローラH3は、複数の煙感知器10の検出情報が互いに識別可能な状態で入力されるように構成されており、煙感知器10の検出情報に基づいて、異常が発生した異常物品Wが位置している監視対象領域Dを判別することができる。すなわち、煙感知器10の検出情報に基づいて、異常が発生した異常物品Wが位置している監視対象領域Dを判別する異常判別部P1をソフトウェア形式で備えており、感知器コントローラH3が異常判別部P1を機能させることにより、異常発生領域判別処理を実行するように構成されている。
図5に示すように、スタッカークレーン3は、走行レール2に案内されて棚横幅方向に沿って設定された走行経路に沿って走行自在な走行台車31と、走行台車31に立設された走行方向で前後一対の昇降マスト32の間に形成された昇降経路を昇降自在な昇降台33と、最大4個の物品Wを棚前後方向で並ぶ状態で載置支持する多段式スライドフォーク装置27を、走行経路側に引退した引退位置と物品保管棚1の保管部8側に突出した突出位置との間で棚前後方向に出退移動自在に備えて昇降台33と一体昇降自在に設けられた移載装置34とを備えている。走行経路に沿った走行台車31の走行作動、昇降経路に沿った昇降台33の昇降作動、及び、棚前後方向に沿った移載装置34の移載作動により、保管部8に対して物品Wを棚前後方向に最大4個並ぶ状態で同時に搬出及び搬入できるようになっている。
スタッカークレーン3は、走行経路における端部に設定された走行用基準位置に設置された反射板21aに対して走行経路に沿う計測用光を投射して、走行用基準位置とスタッカークレーン3との間の距離を検出して走行経路上の走行台車31の位置を検出する走行位置検出装置21を走行台車31に備えている。また、スタッカークレーン3は、昇降台33に設置された反射板22aに対して屈曲用反射板22bを経由して昇降経路に沿う計測用光を投射して昇降経路における下端部に設定された昇降用基準位置と昇降台33との間の距離を検出して昇降経路上の昇降台33の位置を検出する昇降位置検出装置22を走行台車31に備えている。
走行台車16の一方の端部には、走行台車16を走行駆動する走行駆動手段としての走行用モータM1、及び、昇降台33を昇降駆動する昇降駆動手段としての昇降用モータM2が設けられている。また、昇降台33には、多段式スライドフォーク装置27を出退駆動する出退駆動手段としての移載用モータM3及び多段式スライドフォーク装置27の棚前後方向における突出位置を検出する出退位置検出装置(図外)が設けられている。これらのモータは例えば、電動サーボモータにて構成され、走行位置検出装置21、昇降位置検出装置22及び出退位置検出装置の検出情報に基づいてクレーンコントローラH2により制御される(図6参照)。
走行用モータM1は、走行台車31の走行方向の両端部に設けられた一対の走行車輪23のうち、一方の端部に配設された駆動輪23aを正逆に回転駆動することで、走行台車31を走行レール2に沿って走行させる。なお、走行台車31の他方の端部に配設された走行車輪は従動輪23bとなっている。昇降用モータM2は、走行方向の一方の昇降マスト32に横軸心周りに回転自在に設けられた巻取ドラム24を正逆に回転駆動して、複数のガイドシーブ26に巻回案内されて昇降台33を吊り下げ支持する一対の昇降ワイヤ25を繰り出し又は巻き取ることで、昇降台33を一対の昇降マスト32に沿って昇降させる。移載用モータM3は、図外の駆動伝達機構を介して、多段式スライドフォーク装置27を出退作動させる。
このように、スタッカークレーン3は、棚前後方向に並ぶ複数の保管予定領域Zに保管された4個の物品Wを保管部8から同時に取り出し自在な移載装置34を、物品保管棚1の棚前後方向で前方に近接させた状態で上下方向及び棚横幅方向に沿って移動自在に備えて、保管部8から物品Wを搬出するように構成されており、本発明の物品搬送装置として機能する。ちなみに、本実施形態では、スタッカークレーン3の移載装置34が多段式スライドフォーク装置27により保管部8に対する物品Wの移載を行うため、上述のように棚板13に載置用フレーム9が設けられているが、移載装置として、例えば、特開2003−312809号公報の図2及び図3並びに特開2008−110779号公報の図3や図10に記載されたような棚前後方向に出退する一対の挟持部にて物品Wを挟持して移載するように構成された移載装置であれば、棚板13に載置用フレーム9を設けることなく保管部を構成できる。
図5に示すように、スタッカークレーン3には、異常が発生した異常物品Wに対して消火剤を散布自在な消火装置Eが設けられている。つまり、物品搬送装置としてのスタッカークレーン3は、異常が発生した物品に対する処理を行う異常処理装置として消火装置Eを備えている。消火装置Eは、消火剤として炭酸ガス(気体状の二酸化炭素)を散布する。消化剤としては、炭酸ガスの他、各種の消火用薬剤を用いることができる。消火装置Eは、液化炭酸ガスが充填された2本の炭酸ガスボンベ29、これらに接続された耐圧ホース30、耐圧ホース30の先端に接続されて昇降台33のフード35に取り付けられた4個の噴出ノズルN1〜N4を備えている。耐圧ホース30は、昇降マスト32に取り付けられたケーブルガイド28に内装された状態で、昇降台33に接続されており、昇降台33の昇降作動に追従して配設経路が変化できるように取り付けられている。
昇降台33は、昇降マスト32に上下方向に沿って形成された案内溝に係合する複数のガイドローラを備えて一対の昇降ワイヤ25により昇降マスト32にて沿って昇降操作される第1昇降部18F及び第2昇降部18Rと、棚前後方向に間隔を隔てて対向する状態で配置された走行方向に沿う長尺状の一対の底部フレーム33Bとを互いに接続して構成されている。そして、第1昇降部18F及び第2昇降部18Rの内方側に下端部が底部フレーム33Bに支持される状態でフード35が設けられている。
フード35には、昇降台上に保持されている異常物品Wに対して炭酸ガスを散布する噴出ノズルN1〜N4が、棚前後方向に並べて分散配置される状態で取り付けられている。噴出ノズルN1〜N4の設置間隔は、保管部8における保管予定領域Zの棚前後方向の設定間隔と一致しており、スタッカークレーン3が、棚前後方向に並ぶ保管予定領域Z1〜Z4に保管されている4個の物品Wを移載装置34にて昇降台33に取り込んだときに、4個の物品Wの直上方に各噴出ノズルN1〜N4が位置するようになっている。4個の噴出ノズルN1〜N4には、炭酸ガスを散布する開状態と炭酸ガスの散布を規制する閉状態とに開閉切り換え自在な消火バルブV1〜V1が各別に設けられている。4個の消火バルブV1〜V1は、クレーンコントローラH2により各別に開閉制御される(図6参照)。
図5に示すように、地上コントローラH1とクレーンコントローラH2とが無線により通信自在に接続されており、クレーンコントローラH2は、地上コントローラH1が指令する搬送指令に基づいてスタッカークレーン3の作動を制御する。
本実施形態では、地上コントローラH1は、保管部8における12個の保管予定領域Zを、Z1〜Z4、Z5〜Z8、Z9〜Z12の3つの搬送作業単位に区分けして管理している。保管部8の夫々について搬送作業単位に対応する棚横幅方向に並ぶ3つの移載用位置が設定されており、地上コントローラH1が何れかの搬送作業単位を指定する形態で搬送指令を指令すると、クレーンコントローラH2が、移載装置34が指定された搬送作業単位についての移載用位置に位置するように、走行台車31及び昇降台33の作動を制御する。搬送作業単位についての移載用位置としては、搬出用の搬送指令と搬入用の搬送指令とで、上下方向の位置が異なる2種の移載用位置がクレーンコントローラH2に予め記憶されている。
クレーンコントローラH2は、移載装置34を移載用位置に停止させた後、搬送作業単位を構成する4つの保管予定領域Zに対する物品Wの移載を同時に行うべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。なお、4つの保管予定領域Zを対象としているが、搬送作業単位の4つの保管予定領域Zのうち一部にだけ物品Wが実際に保管される形態で保管部8に物品Wを搬入し、搬送作業単位の4つの保管予定領域Zのうち一部にだけ保管されている物品Wを保管部8から搬出する場合もある。
以上のように、本実施形態では、物品搬送装置としてのスタッカークレーン3の作動を制御する制御装置が、地上コントローラH1及びクレーンコントローラH2にて構成されている。
感知器コントローラH3の異常判別部P1により異常物品Wが位置している監視対象領域Dを判別すると、当該監視対象領域Dに保管されている物品Wに異常が発生したことを示す異常発生通知情報が、当該監視対象領域Dの識別情報を含む形態で地上コントローラH1に送信される。地上コントローラH1は、異常発生通知情報を受信すると異常対策処理を実行する。
異常対策処理では、感知器コントローラH3から受信した監視対象領域Dの識別情報に基づいて、監視対象領域Dと搬送作業単位との対応を記録した管理データベースの情報から、異常物品Wが位置している監視対象領域Dが属する搬送作業単位を検索し、当該搬送作業単位及びその搬送作業単位における監視対象領域Dの棚前後方向での位置を指定する形態の搬出用の搬送指令をクレーンコントローラH2に指令する。これにより、スタッカークレーン3は、異常物品Wが位置している監視対象領域Dが属する搬送作業単位で物品Wを搬出する。つまり、異常物品Wが位置している監視対象領域Dと棚前後方向で並ぶ監視対象領域Dに位置している複数の物品Wを異常物品Wと共に保管部8から同時に取り出すことになる。
クレーンコントローラH2は、当該取り出した複数の物品Wをスタッカークレーン3が昇降台33にて保持する状態で、当該取り出した複数の物品Wのうち異常物品Wが保管されていた監視対象領域Dに保管されていた物品Wに対してだけ消火処理を行うべく消火装置Eを作動させる。すなわち、地上コントローラH1は搬送作業単位における異常物品Wについての監視対象領域Dの棚前後方向での位置を指定する形態の搬出用搬送指令をクレーンコントローラH2に送信するので、クレーンコントローラH2は、地上コントローラH1から指令された搬出用搬送指令に基づき、搬送作業単位に含まれる監視対象領域Dのうち異常物品Wが保管されていた監視対象領域Dの棚前後方向での位置情報を取得することができる。異常物品Wが保管されていた監視対象領域Dの棚前後方向での位置情報としては、例えば、棚前後方向で前から何番目の監視対象領域Dであるか等、監視対象領域Dを特定できる情報であればよい。
クレーンコントローラH2は、異常物品Wが保管されていた監視対象領域Dの棚前後方向での位置情報に基づき、昇降台33におけるフード35に設けられた4個の噴出ノズルN1〜N4のうち、異常物品Wが保管されていた監視対象領域Dの棚前後方向での位置に対応するものだけを作動させるべく、当該噴出ノズルNについての消火バルブVを開状態に切り換える。これにより、搬送作業単位の複数の物品Wのうち異常物品Wに対してだけ炭酸ガスを散布することができるので、搬送作業単位の複数の物品Wのうち異常物品W以外の正常な物品Wにまで炭酸ガスが散布されることを極力防止できる。
例えば、図1で一対の物品保管棚1のうち入庫用荷受台4が位置する側の物品保管棚1における保管部8において、棚前後方向で前から2番目の保管予定領域Z3(図3参照)に保管されていた物品Wに異常が発生して火災となり、その火災による煙が保管予定領域Z3にて構成される監視対象領域D1の直上における検出対象領域に設けられた煙感知器10にて検出される。これにより、感知器コントローラH3が、異常物品Wが位置している監視対象領域Dを判別し、その判別結果に基づいて、地上コントローラH1が、当該異常物品Wが位置する監視対象領域D3を含む搬送作業単位の搬出用の搬送指令をクレーンコントローラに指令する。クレーンコントローラH2は、その搬送指令に基づいて、異常物品Wの保管予定領域Z3を含む4つの保管予定領域Z1〜Z4に対する搬出作業をスタッカークレーン3に行わせ、異常物品Wを含めた例えば4個の物品Wを昇降台33に同時に取り込む。そして、棚前後方向で異常物品Wが保管されていた監視対象領域D3に保管されていた物品Wに対してだけ消火処理を行うべく、第3消火バルブV3だけを開状態に切り換えて、棚前後方向に並ぶ4つの噴出ノズルN1〜N4(図1参照)のうち異常物品Wの直上方に位置する噴出ノズルN3から炭酸ガスを散布させる形態で消火装置Eを作動させる。
〔第2実施形態〕
本実施形態の物品保管設備は、第1実施形態と仕切体Sの構成及びそれに関連して監視対象領域D及び検出対象領域の平面視形状が異なる他は第1実施形態の構成と同様である。
図7に示すように、本実施形態では、2つの保管予定領域Z(例えば保管予定領域Z1及び保管予定領域Z2)にて一つの監視対象領域D(例えば監視対象領域D1_2)が構成されており、仕切体Sは6個の監視対象領域D1_2〜D11_12と対応するように、棚板13の直下の空間を6個の検出対象領域に仕切る状態で設けられている。すなわち、第2実施形態では、棚板13の下面には棚前後方向で中間に位置する箇所にだけ横仕切材16Yが設けられており、棚横幅方向では、第1実施形態同様に2箇所に縦仕切材16Tが設けられている。これにより、保管部8における12個の保管予定領域Zに保管されている物品Wの何れかに異常が発生して火災による煙が生じると、当該異常物品Wが位置している保管予定領域Zが構成する監視対象領域Dに対応する検出対象領域についての煙感知器10が、異常物品Wの煙を検出する。
例えば、物品保管棚1のうち入庫用荷受台4が位置する側の物品保管棚1における保管部8において、棚前後方向で前から2番目の保管予定領域Z3(図7参照)に保管されていた物品Wに異常が発生して火災となり、その火災による煙が、保管予定領域Z3及び保管予定領域Z4にて構成される監視対象領域D3_4の直上における検出対象領域に設けられた煙感知器10にて検出される。これにより、感知器コントローラH3は、異常が発生した物品Wが位置している監視対象領域D3_4を判別することができる。したがって、保管部8に保管されている複数の物品Wのうち異常が発生した物品Wを、監視対象領域D3_4を構成する2つの保管予定領域Z3及びZ4の何れかに位置する物品Wに絞り込むことができる。
〔第3実施形態〕
本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態における仕切体Sの別の構成である。図8に示すように、第1実施形態及び第2実施形態の仕切体Sにおける縦仕切材16Tに代えて、区画壁を構成する側面パネル14と同様に、保管部8の上端から下端に亘る中間壁14Mが、棚横幅方向で保管部8を保管予定領域に対応する複数の空間(例えば、図8に示すように3つの空間)に区分けする形態で設けられている。これにより、保管部8の内部空間が搬送作業単位で区分けされることになり、棚横幅方向で隣接する搬送作業単位での異常物品の誤検出を防止することができる。また、物品Wに異常が発生して火災が生じた場合に、棚横幅方向での煙の流動を確実に阻止することで、他の搬送作業単位の物品Wに延焼する等の不都合を防止できる。
〔第4実施形態〕
本実施形態は、図9に示すように、仕切体Sが、横仕切材16Yを備えずに構成した例である。すなわち、仕切体Sが、棚前後方向に並ぶ一対のビーム(前ビーム12a及び後ビーム12b)と、棚横幅方向に分散配置された複数(図9では2個)の縦仕切材16Tにて構成されている。
〔第5実施形態〕
本実施形態は、図10に示すように、保管部8に設定される保管予定領域Zの保管用配列として、棚前後方向に1個の保管予定領域Zが設定された例である。すなわち、図10に示すように、棚横幅方向に並ぶ複数の保管予定領域Z1〜Z3が設定され、複数の監視対象領域D1〜D3の夫々は、一つの保管予定領域Zにて構成されており、仕切体Sにて形成される複数の検出対象領域が、複数に保管予定領域Z1〜Z3に対応している。
〔第6実施形態〕
本実施形態では、図11及び図12に示すように、前後一対の前支柱17a及び後支柱17bで構成される支柱組Gに上下方向に間隔を隔てて腕木18設けられ、隣接する支柱組Gにおける対向する一対の腕木18にて一つの保管部8が形成されている。保管部8は、一対の腕木18・18により棚前後方向で複数(図12では2個)の物品Wを載置支持する状態で、複数の物品Wを保管するように構成されており、一対の腕木18・18が物品保持部に相当する。
各保管部8には、第1実施形態同様に、間口が位置する一面を除く外周面が区画壁としての側面パネル14及び背面パネル15にて包囲されている。保管部8の上端部には、天板19が設けられており、この天板19により上下に隣接する保管部8が区分けされている。天板19の棚前後方向で中間箇所には、下方に突出する横仕切材16Yが設けられており、天板19の間口側端縁には下方に突出する仕切板20が設けられている。
この実施形態では、仕切体Sが、横仕切材16Y、側面パネル14及び背面パネル15、並びに、仕切板20にて構成されている。これにより、複数の監視対象領域D1・D2の夫々が、棚前後方向に並ぶ複数(図12では2個)の保管予定領域Zの一つで構成され、各監視対象領域D1・D2に対応する検査対象領域の夫々に1つずつ煙感知器10が設けられている。
〔別の実施形態〕
以上、発明者によってなされた発明を発明の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。以下、本発明の別実施形態を例示する。
(1)上記実施形態では、一台の物品搬送装置が一対の物品保管棚における保管部から物品を搬出するものを例示したが、一台の物品搬送装置が単一の物品保管棚における保管部から物品を搬出するものであってよい。
(2)上記実施形態では、物品保管棚に対して一台の物品搬送装置を設けたものを例示したが、物品保管棚に対して2台又は3台以上の複数の物品搬送装置を設けてもよい。特に複数の物品搬送装置を上記実施形態にて例示したスタッカークレーンにて構成する場合、例えば、特開第2011−6228号公報に記載されたもののように、それらのスタッカークレーンが同一の走行レールを走行する構成にしてもよいし、また、特開第2009−269730号公報に記載されたもののように、各スタッカークレーンが各別の走行レールを走行してそれらのスタッカークレーンが相互にすれ違い移動できるように構成してもよい。
(3)上記実施形態では、保管部の底面を覆う棚板が、当該保管部の下方に隣接する保管部の天井を覆う天井板を兼用しているものを例示したが、保管部における棚板と当該保管部の下方に隣接する保管部の天井板とを各別に設けてもよい。この場合、棚板と天井板とを上下方向に間隔を隔てて配設してもよいし、密接させて配設してもよい。
)上記実施形態では、物品がバッテリーであり、物品に発生する異常が火災であり、この異常を検出する異常検出装置の検出部が煙を検出する煙感知器であるものを例示したが、物品としては、それに異常が発生した場合に上昇性の流体が発生するものであればよく、検出部が検出する上昇性の流体としては、例えば、上記実施形態に記載した煙と同様に微小粒子が混じった気体のほか、水蒸気、臭気、発火性のあるガス、爆発性のあるガス、腐食性のあるガス等種々の流体を検出対象とできる。
)上記実施形態では、異常が発生した物品を含む複数の物品を保管部から搬出する場合の搬出先が、異常が発生した物品を含まない複数の物品を保管部から搬出する場合の搬出先と同じ場合を例示したが、前者の場合と後者の場合とで異なる搬出先に搬出するようにしてもよい。
)上記実施形態では、物品搬送装置としてスタッカークレーンを例示したが、物品搬送装置としては、例えば、特開平9−169408の図1等に例示されるような物品搬送装置でもよい。特開平9−169408の物品搬送装置は、物品保管棚の棚横幅方向の全長に亘る長尺の昇降台を棚に近接させた状態で昇降自在に設けており、移載装置は、この昇降台上で棚横幅方向に移動自在に設けられている。
)上記実施形態では、物品保管棚が、保管部を棚横幅方向及び上下方向に並ぶ状態で複数備えたものを例示したが、物品保管棚が、保管部を上下方向にのみ並ぶ状態で複数備えたものでもよい。この場合において物品搬送装置を設けるときは、その物品搬送装置は、移載装置を上下方向にのみ移動させる昇降装置にて構成できる。
)上記実施形態では、一つの検出対象領域に対して1個の検出部を備えたものを例示したが、検出対象領域における上昇性流体を確実に検出するため、又は、1個の検出部が故障した時にも異常検出装置の機能を維持するために、一つの検出対象領域に対して2個以上の複数の検出部を備えたものであってもよい。
1 :物品保管棚
3 :物品搬送装置
8 :保管部
9 :載置用フレーム
10 :検出部
11a・11b :支柱
12a・12b :水平部材
13 :天井板、棚板
14・15:区画壁
19 :天井板
34 :移載装置
D :監視対象領域
E :異常処理装置
G :支柱組
H1・H2:制御装置
H3 :異常検出装置
S :仕切体
W :物品
Z :保管予定領域

Claims (4)

  1. 保管対象の物品を物品支持部にて載置支持する状態で保管する保管部が少なくとも上下方向に並ぶ状態で複数設けられた物品保管棚と、前記物品保管棚に保管されている物品に異常が発生したことを検出する異常検出装置と、が設けられ、
    前記物品保管棚は、上下方向に沿う支柱を棚前後方向に間隔を隔てて複数並べた支柱組を棚横幅方向に間隔を隔てて並ぶ状態で備えて、隣接する前記支柱組の間に前記保管部が棚横幅方向に1つ形成されるように構成され、
    前記異常検出装置は、前記保管部における物品の異常を検出する検出部を、前記保管部の夫々について備えている物品保管設備であって、
    前記検出部は、異常が発生した物品から発生する上昇性のある流体を検出するものであり、
    前記保管部の夫々は、物品を出し入れする間口が位置する一面を除く外周面が区画壁にて包囲されて、隣接するもの同士が前記区画壁にて区切られるように構成され、
    前記保管部には、一つの物品についての保管予定領域が、保管用配列に従って複数並ぶ状態で設定され、かつ、一つ又は複数の前記保管予定領域により構成される監視対象領域が複数設定され、
    前記保管部の天井に配置された天井板の直下の空間を仕切って複数の検出対象領域を形成する仕切体が設けられ、
    前記仕切体は、前記検出対象領域の平面視形状及び配列を前記監視対象領域の平面視形状及び配列と一致させることで前記検出対象領域に対応して前記監視対象領域を形成する状態で、かつ、前記保管部に対する物品の出し入れを許容する状態で設けられ、
    前記検出部が、前記監視対象領域に対応する前記検出対象領域の夫々に対して設けられている物品保管設備。
  2. 前記支柱組における棚前後方向で両端に位置する一対の支柱の夫々は、隣接する前記支柱組における前記一対の支柱の夫々と、棚横幅方向に長尺で棚前後方向に並ぶ一対の水平部材にて連結され、
    前記保管部は、前記物品支持部として、前記一対の水平部材に亘って配設された棚板が設けられ、
    前記保管部における前記天井板が、当該保管部と上方で隣接する前記保管部における前記棚板により構成され、
    前記仕切体の下端が、前記水平部材の下端の高さ以上の高さに位置している請求項1記載の物品保管設備。
  3. 前記保管予定領域の前記保管用配列は、少なくとも棚前後方向に前記保管予定領域が並ぶ配列である請求項1又は2記載の物品保管設備。
  4. 棚前後方向に並ぶ複数の前記保管予定領域に保管された複数個の物品を前記保管部から同時に取り出し自在な移載装置を、前記物品保管棚の棚前後方向で前方に近接させた状態で少なくとも上下方向に沿って移動自在に備えて、前記保管部から物品を搬出する物品搬送装置が設けられ、
    前記物品搬送装置は、異常が発生した物品に対する処理を行う異常処理装置を備え、
    前記監視対象領域は、一つの保管予定領域にて構成され、
    前記異常検出装置は、前記検出部の検出情報に基づいて、異常が発生した異常物品が位置している前記監視対象領域を判別する異常発生領域判別処理を実行するように構成され、
    前記物品搬送装置の作動を制御する制御装置が、
    前記異常検出装置による異常発生領域判別処理の判別結果に基づいて、前記異常物品が位置している前記監視対象領域と棚前後方向で並ぶ監視対象領域に位置している複数の物品を前記異常物品と共に前記保管部から同時に取り出して当該取り出した物品を前記物品搬送装置が保持する状態で、当該取り出した物品のうち前記異常物品が保管されていた前記監視対象領域に保管されていた物品に対してだけ処理を行うべく前記異常処理装置を作動させる異常対策処理を実行するように構成されている請求項3記載の物品保管設備。
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