JP5630214B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、シール性と応答性を高めた三方弁を備えた燃料電池システムに関するものである。
特許文献1には、システム停止後に酸化ガス給排機構に設けられた遮断弁の開弁状態を長時間持続させる燃料電池システムが記載され、特許文献2には、低効率運転時に、酸化オフガスを希釈できるとともに、燃料電池に酸化ガスを適切に供給できる燃料電池システムが記載されている。
特許文献1に記載のものにおいては、燃料電池システムを停止させるときに、スイッチ弁(分岐流路弁)37a、38aを開弁することにより、閉弁用分岐流路に酸化ガスを供給できるため、遮断弁37、38を閉弁状態に保持させることができる。また、閉弁用分岐流路に酸化ガスを貯留するためのバッファ部37d、38dが設けられているため、分岐流路弁のシール性が低い場合であっても、バッファ部内に貯留された酸化ガスが遮断弁に供給されることになり、遮断弁の閉弁状態をより長時間持続させることができる。
一方、特許文献2に記載されたものは、低効率運転時に、バイパス弁18が開弁するので、バイパス路17に分流された酸化ガスによって酸化オフガスを希釈できるようになる。また、バイパス弁における流路の有効断面積を決定するための要素として、低効率運転の際の圧縮機による酸化ガスの吐出流量、吐出圧および調圧弁16の最小開度を用いることで、燃料電池が要求する流量及び圧力の酸化ガスを燃料電池に供給することができるとともに、酸化オフガスを希釈するのに必要な流量の酸化ガスを酸化オフガスに供給できるようになる。
特開2009−151989号公報 特開2007−317474号公報
通常、この種の燃料電池システムにおいては、酸化ガスを遮断する遮断弁として、例えば、特開2008−226513号公報に記載されているような、流体の圧力によって弁を開閉するダイヤフラム弁が用いられており、このようなダイヤフラム弁を用いたものでは、圧力によって大きな駆動力を得ることができ、燃料電池内の酸化ガス極が負圧となっても遮断弁を容易に開弁することが可能となる。
しかしながら、圧力駆動式の遮断弁は、弁自体の体格が大きく、車両に搭載するうえでの制約となる。しかも、特許文献1に記載されているように、閉弁状態を長期に亘って維持するためのバッファ部(アキュムレータ)を備えたものでは、アキュムレータが搭載上の制約となり、より採用が難しくなる。
また、特許文献2に記載されているように、低効率運転の際には、バイパス弁と調圧弁とを協調制御することにより、発電に必要な酸化ガス量を応答性よく燃料電池に供給することが可能となるが、この場合、協調制御を好適に行うためには、バイパス弁を応答性の高いバタフライ弁で構成することが好ましい。しかしながら、バタフライ弁を用いると、シール性が十分でなく、閉弁時の漏れ量が多くなって、コンプレッサの電力が無駄に消費され、燃費が悪化してしまう。また、バイパス弁と調圧弁との協調制御においては、バイパス弁の応答性も要求される。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、シール性と応答性を高めた三方弁を備えた燃料電池システムを提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、反応ガスの供給を受け、該反応ガスの電気化学反応により電力を発生する燃料電池を有する燃料電池システムであって、前記反応ガスのうち酸化ガスを前記燃料電池に供給する酸化ガス供給流路と、前記燃料電池から排出される酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出流路と、前記酸化ガス供給流路と前記酸化オフガス排出流路とを接続するバイパス流路と、前記酸化ガス供給流路と前記バイパス流路との分岐路に配設され、供給された前記酸化ガスを前記燃料電池に供給したり、前記バイパス流路にバイパスしたりするポペット弁を備えた三方弁と、該三方弁の前記ポペット弁を開閉駆動する駆動装置と、前記酸化オフガス排出流路に配置され、前記燃料電池から排出される酸化オフガスの圧力を調整する調圧弁とを有し、前記三方弁は、前記酸化ガスが流入される流入通路と、前記酸化ガスを前記燃料電池側に流出する第1流出通路と、前記酸化ガスを前記バイパス流路側に流出する第2流出通路と、前記流入通路と前記第1流出通路との間に形成された第1弁座と、前記流入通路と前記第2流出通路との間に形成された第2弁座とを有し、前記ポペット弁は、前記第1弁座および前記第2弁座に対して直角方向に移動して前記第1弁座と接離する第1弁部および前記第2弁座と接離する第2弁部を有し、前記ポペット弁が移動する作動ストロークは、前記第1弁部の開度に応じて前記第1弁部と前記第1弁座との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ前記第2弁部と前記第2弁座との間を通過する空気流量が変化しない第1作動領域と、前記第2弁部の開度に応じて前記第2弁部と前記第2弁座との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ前記第1弁部と前記第1弁座との間を通過する空気流量が変化しない第2作動領域とを有することである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記駆動装置は、ステッピングモータと、該ステッピングモータの回転運動を前記ポペット弁の直線運動に変換する運動変換機構とを備えていることである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2において、前記調圧弁は、前記酸化オフガス排出流路から排出される前記酸化オフガスの流通を遮断または許容する遮断弁と、前記燃料電池の背圧を調整する背圧調整弁とによって構成されていることである。
請求項1に係る発明によれば、酸化ガスを燃料電池に供給する酸化ガス供給流路と、酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出流路と、酸化ガス供給流路と酸化オフガス排出流路とを接続するバイパス流路と、酸化ガス供給流路とバイパス流路との分岐路に配設されたポペット弁を備えた三方弁と、三方弁のポペット弁を開閉駆動する駆動装置と、酸化オフガス排出流路に配置され、酸化オフガスの圧力を調整する調圧弁とを有し、三方弁は、酸化ガスが流入される流入通路と、酸化ガスを燃料電池側に流出する第1流出通路と、酸化ガスをバイパス流路側に流出する第2流出通路と、流入通路と第1流出通路との間に形成された第1弁座と、流入通路と第2流出通路との間に形成された第2弁座とを有し、ポペット弁は、第1弁座および第2弁座に対して直角方向に移動して第1弁座と接離する第1弁部および第2弁座と接離する第2弁部を有している。
このように、酸化ガス供給流路とバイパス流路との分岐路に、遮断弁とバイパス弁を一体化した三方弁を配設したので、弁構成を簡素化することができ、しかも、三方弁がポペット弁で構成されているので、弁座との接触シール面に均一な面圧がかかりやすく、安定したシール性を確保することができる。さらに、ポペット弁を閉弁状態に長期に亘って維持するときには、駆動装置を閉弁位置で維持すればよいので、閉弁を維持するためのアキュムレータ等を必要とせず、小さな搭載スペースで燃料電池システムを車両に搭載することが可能となる。
また、請求項1に係る発明によれば、三方弁は、酸化ガスが流入される流入通路と、酸化ガスを燃料電池側に流出する第1流出通路と、酸化ガスをバイパス流路側に流出する第2流出通路と、流入通路と第1流出通路との間に形成された第1弁座と、流入通路と第2流出通路との間に形成された第2弁座とを有し、ポペット弁は、第1弁座と接離する第1弁部および第2弁座と接離する第2弁部を有している。
この構成により、バイパス流路にバイパスされるバイパス流量、すなわち、有効断面積を適宜に設定可能なため、三方弁と調圧弁との協調制御においても、バイパス側の応答性がネックとなることがない。
しかも、請求項1に係る発明によれば、ポペット弁が移動する作動ストロークは、第1弁部の開度に応じて第1弁部と第1弁座との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ第2弁部と第2弁座との間を通過する空気流量が変化しない第1作動領域と、第2弁部の開度に応じて第2弁部と第2弁座との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ第1弁部と第1弁座との間を通過する空気流量が変化しない第2作動領域とを有するので、第1弁部と第2弁部との両方において必要な流量を制御して、酸化ガス供給流路およびバイパス流路に供給することができる。
請求項2に係る発明によれば、駆動装置は、ステッピングモータと、ステッピングモータの回転運動をポペット弁の直線運動に変換する運動変換機構とを備えているので、ポペット弁を閉弁状態に長期に亘って維持するときには、ステッピングモータによって閉弁状態を長期に亘って維持することができる。
請求項3に係る発明によれば、調圧弁は、酸化オフガス排出流路から排出される酸化オフガスの流通を遮断または許容する遮断弁と、燃料電池の背圧を調整する背圧調整弁とによって構成されているので、背圧調整弁によって酸化ガス供給流路の圧力を制御できるとともに、三方弁及び遮断弁によって、燃料電池の二次側を封止することができる。

本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの概要を示す図である。 三方弁を示す断面図である。 三方弁を作動する運動変換機構を示す図である。 三方弁の作動状態を示す断面図である。 三方弁の異なる作動状態を示す断面図である。 第1弁部及び第2弁部における開度と有効断面積の関係を示すグラフである。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は燃料電池システムの概要を示すもので、燃料電池システム1は、反応ガスである酸化ガスおよび燃料ガスの供給を受け、この反応ガスの電気化学反応により電力を発生する燃料電池5と、酸化ガスとしての空気を燃料電池5に供給する酸化ガス配管系7と、燃料電池反応後の酸化オフガスを排出する酸化オフガス配管系9と、燃料ガスとしての水素を燃料電池5に供給する図略の水素ガス配管系を有する。排出系として、燃料電池反応後の水素オフガスと生成水を排出する水素・水排出通路15と、水素オフガスと生成水を酸化オフガスで希釈して排出する希釈部17を有する。
燃料電池5は、例えば、高分子電解質型の燃料電池であり、多数の単セルを積層したスタック構造となっている。単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面にカソード極(空気極)を有し、他方の面にアノード極(燃料極)を有し、さらにカソード極およびアノード極を両側から挟み込むように一対のセパレータを有する構造となっている。この場合、一方のセパレータの水素ガス流路に水素ガスが供給され、他方のセパレータの酸化ガス流路に酸化ガスが供給され、これらの反応ガスが化学反応することで電力が発生する。
酸化ガス配管系7は、フィルタ19を介して大気中の酸化ガスを取り込んで圧縮してから送出するコンプレッサ21と、コンプレッサ21から圧送された酸化ガスの熱を冷ますインタークーラ23と、酸化ガスを燃料電池5に供給するための酸化ガス供給流路(空気供給流路)11とを有する。また、酸化オフガス配管系9は、燃料電池5から排出される酸化オフガスを希釈部17に向けて排出するための酸化オフガス排出流路(空気排出流路)13を有する。場合によっては、酸化ガス供給流路11および酸化オフガス排出流路13には、コンプレッサ21から圧送された酸化ガスを燃料電池5から排出された酸化オフガスを用いて水分交換等して加湿する加湿器が設けられてもよい。
酸化ガス供給流路11には、燃料電池5への酸化ガスの供給を遮断または許容する三方弁2が設けられ、酸化オフガス排出流路13には、燃料電池5からの酸化オフガスの排出を遮断または許容する遮断弁25が設けられている。また、酸化オフガス排出流路13には、遮断弁25の上流側に燃料電池5の背圧を調整する背圧調整弁27が設けられている。場合によっては、遮断弁25と背圧調整弁27は1つの弁体で構成されてもよい。これら遮断弁25と背圧調整弁27とによって調圧弁を構成している。
酸化ガス供給流路11と酸化オフガス排出流路13との間には、酸化ガス供給流路11に供給された酸化ガスを酸化オフガス排出流路13にバイパスさせるためのバイパス流路29が接続されている。酸化ガス供給流路11とバイパス流路29との分岐点には、三方弁2が設置されている。 三方弁2は、後述するように、コンプレッサ21から圧送された酸化ガスを、燃料電池5に供給したり、バイパス流路29を介して酸化オフガス排出流路13側にバイパスさせるものである。
なお、図1中の31、33は、コンプレッサ21から圧送された酸化ガスの圧力および燃料電池5から排出された酸化オフガスの圧力を検出する圧力センサである。
三方弁2は、図2に示すように、ケーシング4と、ポペット弁6と、ポペット弁6を開閉駆動する駆動装置8とを備えている。ケーシング4は、流入口10が形成された流入通路12と、第1流出口14が形成された第1流出通路16と、第2流出口18が形成された第2流出通路20とを備えている。流入通路12は図1におけるコンプレッサ21側の酸化ガス供給流路11に連通し、第1流出通路16は燃料電池5側の酸化ガス供給流路11に連通している。また、第2流出通路20はバイパス流路29に連通している。
流入通路12は、図2において水平方向に延在し、流入通路12の流入口10の開口端周縁には嵌合溝22が設けられている。流入通路12の流入口10の反対側にはポペット弁6が作動する作動室24が設けられ、作動室24の下方には第1開口部26が設けられている。第1開口部26には第1流出通路16が流入通路12に対して直角に設けられている。第1流出通路16は流入通路12や作動室24とは別体に設けられ、一端部にはフランジ部28が形成されており、このフランジ部28が第1開口部26の内周縁に嵌合されるようになっている。第1流出通路16を取り外し可能として作動室24を大きく開口することで、第1開口部26はポペット弁6の組み付け作業穴としての役割を担っている。フランジ部28と第1開口部26の内周縁との間は図略のシール材によりシールされ、図略のボルト及びナットにより組み付け固定される。第1流出通路16の作動室側の開口周縁には第1弁座30が設けられている。
作動室24の第1流出通路16の反対側には第2流出通路20に開口する第2開口部32が設けられ、第2開口部32は第1弁座30の開口部である第1流出口14より小径でかつ第1流出口14と同軸に設けられている。第2開口部32の作動室側の開口周縁には第2弁座34が第1弁座30に対向して設けられている。第2流出通路20は第1流出通路16に対して直角に設けられている。ケーシング4には、第2流出通路20の奥部においてポペット弁6を支持する弁軸36が嵌挿される弁体支持部38が第2流出通路に対して直角に突設され、弁体支持部38は第2開口部32の中心を貫通している。
ポペット弁6は、例えば金属製で円盤状の板材が中央部において下方に凸になるように折り曲げて形成され、円縁部40と漏斗状壁部42とを有している。ポペット弁6は中央部において弁軸36の先端部にカシメにより固定されている。ポペット弁6の円縁部40の表面には、ゴム製のシール部材44が被設されている。シール部材44の下部外周縁には第1弁座30と当接する第1弁部としての第1シール部46が凸設され、シール部材44の上部内周縁には第2弁座34と当接する第2弁部としての第2シール部48が凸設されている。弁体支持部38の外周にはポペット弁6の上部と弁体支持部38の基端部との間で圧縮されるコイルばね50が設けられている。
上記した弁軸36、円縁部40、漏斗状壁部42、シール部材44ならびに第1および第2シール部46、48等によって、ポペット弁6を構成している。
駆動装置8は、ステッピングモータ56と、ステッピングモータ56の回転運動を変換してポペット弁6を直動運動させる運動変換機構52とを備えている。運動変換機構52は、図3に示すように、円筒部材54と弁軸36とによって主に構成されている。円筒部材54は、ステッピングモータ56の駆動軸58に上部が例えばキー部材等で相対回転不能に組付けられ、下部にはステッピングモータ56の駆動軸58と同軸となる雌ねじ部60が形成されている。ケーシング4には運動変換機構52のハウジング55が固定されている。ハウジング55と円筒部材54との間には軸受62が設けられ、円筒部材54が回転自在に支承されている。弁軸36は上部に雄ねじ部64が形成され、円筒部材54の雌ねじ部60に螺合されている。弁軸36の中間位置には、軸の対称位置の2面に面取り66が所定の長さに亘って施され、ケーシング4の弁体支持部38に対して相対回転不能かつ上下方向に相対移動可能になっている。これにより、ステッピングモータ56の駆動軸58が回転すると、円筒部材54が回転し、弁体支持部38に回転不能にガイドされた弁軸36がねじの作用によって上下に移動する。この弁軸36の先端に組付けられたポペット弁6は、第1シール部(第1弁部)46が第1弁座30と当接する第1閉鎖位置(図2参照)と、第2シール部(第2弁部)48が第2弁座34と当接する第2閉鎖位置(図4参照)との間の作動ストロークSLを移動する。
次に、上記のように構成された燃料電池システム1の作動を説明する。まず、燃料電池5の停止中においては、三方弁2を構成するポペット弁6は、図2に示すように、燃料電池5に向かう酸化ガス供給流路11を閉弁するように作動される。また、酸化オフガス排出流路13の遮断弁25も閉弁される。したがって、燃料電池5に対して空気が供給されない状態となっている。他方、コンプレッサ21側の酸化ガス供給流路11からバイパス流路29を経て希釈部17に至る経路は開弁されている。
また、三方弁2は、低温起動時に燃料電池5を暖機する際に、空気をバイパスさせるために用いられる他、燃料電池5に供給される空気の圧力を調整する際にも補助的に用いられる。例えば、低温起動時には、まず酸化オフガス排出流路13の遮断弁25が開弁して燃料電池5内の負圧を開放する。次いで三方弁2が燃料電池5側の酸化ガス供給流路11への流路を開弁する。この際、負圧が事前に開放されることによって小さな駆動力で開弁することができる。
上記した三方弁2では、第1閉鎖位置(図2参照)より第1シール部46が第1弁座30と離れて開度が大きくなる過程(図5参照)において、図6に示すように、第1シール部46の開度に応じて第1シール部46を通過する流体の有効断面積が直線的に増加する(第1作動領域A)。この場合において、酸化ガス供給流路11側の第2シール部48を通過する空気の流量は変化しないので、第1シール部46を通過する空気の流量だけを考慮して制御すればよく、酸化ガス供給流路11における流量制御を高い精度で行うことができる。
続いて、燃料電池5を暖機する場合は、電力損失を大きくして燃料電池5の温度を上昇させるべく、空気ストイキ比(燃料電池5への酸化ガス供給割合)を、1.0未満(理論値)に設定した状態で燃料電池5を運転する。空気ストイキ比を低く設定して低効率運転を行うと、水素と酸素の反応によって取り出せるエネルギーのうち、電力損失分(熱損失分)が積極的に増大されるため、燃料電池5を迅速に暖機することができる一方、燃料電池5のカソード極にはポンピング水素が発生する。
そこで、前記低効率運転を行う際には、三方弁2によってバイパス流路29への流量を調整し、コンプレッサ21により供給される空気の一部をバイパス流路29に分流する。この分流されたバイパス空気によって酸化オフガス中の水素濃度が希釈されるため、水素濃度が安全な範囲にまで低減された酸化オフガスを希釈部17から外気に排気することができる。この場合、三方弁2は全閉から全開の間で、希釈したい濃度に合わせて任意に開度を調整することができるとともに、応答性よくバイパス流路29を開閉することができる。
上記の三方弁2は、第2閉鎖位置より第2シール部48が第1弁座34と離れて開度が大きくなる過程において、図6に示すように、第2シール部48の開度に応じて第2シール部48と第2弁座34との間を通過する空気の有効断面積が直線的に増加する(第2作動領域B)。この場合において、酸化ガス供給流路11側の第1シール部46と第1弁座30との間を通過する空気の流量は変化しないので、第2シール部48と第2弁座34との間を通過する空気の流量だけを考慮して制御すればよく、バイパス流路29における流量制御を高い精度で行うことができる。
また、燃料電池5に供給される空気の圧力を補助的に調整する場合の例として、急激な圧力抜きがある。コンプレッサ21は、多くの場合、スクロール式やルーツ式等の回転により圧力を発生させる方式が採られるが、イナーシャ(慣性)があるため急に回転を下げたり、止めることが困難である。このために、燃料電池5への酸化ガス供給流路11の圧力を下げたいのに、追いつかない状況が発生する。その際、三方弁2によってバイパス流路29側を開弁することで、急激に圧力を下げることができる。三方弁2は全閉から全開の間で、圧力を下げたい量に応じて任意に開度を調整することができる。また、逆に急激に圧力を上げることも可能である。
燃料電池5の発電を停止する場合には、酸化ガス配管系7から燃料電池5、および燃料電池5から希釈部17のラインを適宜、排気パージ処理等をした後、コンプレッサ21を止め、三方弁2の酸化ガス供給流路11側を閉弁し、遮断弁25も閉弁する。三方弁2および遮断弁25によって、燃料電池5のカソード極をほぼ完全に封止することができる。
上記のように構成された燃料電池システム1によれば、三方弁2の流入通路12に供給された酸化ガスは、開弁状態(図4参照)のポペット弁6の第1シール部(第1弁部)46と第1弁座30との間を通過して第1流出通路16から流出し、或いは流入通路12と第2流出通路20との間に設けられたポペット弁6の開弁状態の第2シール部(第2弁部)48と第2弁座34との間を通過して第2流出通路20から流出する。そして、ポペット弁6が移動する作動ストロークは、第1シール部46の開度に応じて第1シール部46と第1弁座30との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ第2シール部48と第2弁座34との間を通過する空気流量が変化しない第1作動領域Aと、第2シール部48の開度に応じて第2シール部48と第2弁座34との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ第1シール部46と第1弁座30との間を通過する空気流量が変化しない第2作動領域Bと、を有する作動ストロークSLを備えている。
そのため、第1作動領域Aで空気流量の制御を行うと、第2シール部48での空気流量が連動して減少或いは増加するようなことがない状態で、第1シール部46の空気流量の制御を正確に行うことができる。また、第2作動領域Bで空気流量の制御を行うと、第1シール部46での空気流量が連動して減少或いは増加するようなことがない状態で、第2シール部48の空気流量の制御を正確に行うことができる。このように、第1シール部46と第2シール部48との両方において必要な流量を制御して酸化ガス供給流路11及びバイパス流路29に供給することができる。
ポペット弁6は、第1弁座30及び第2弁座34に対して直角方向に移動して、第1弁座30及び第2弁座34に当接するので、各弁座30,34に対して均一に面圧がかかりやすく、安定した封止(閉鎖)作用を維持することができ、バタフライ弁等に比してシール性を高めることができるとともに、第2弁座34の有効断面積を適宜設定することにより高い応答性を確保することができる。
また、ポペット弁6は、ステッピングモータ56によって閉弁状態を維持できるので、閉弁を維持するためのアキュムレータ等を必要とせず、燃料電池システム1を小さな搭載スペースで設置することが可能となる。なお、ステッピングモータ駆動にすると、開弁時の駆動力不足が懸念されるが、大きな駆動力が必要となる燃料電池5内の酸化極が負圧環境の場合は、燃料電池5の二次側(酸化オフガス排出側)に配設された遮断弁25の方を先行して開弁することにより、負圧を解除することができるので、ポペット弁6の開弁に大きな駆動力を必要とせず、ステッピングモータ56によって応答性よく開弁することができる。従って、従来の圧力駆動式のように弁体の構造を大きくする必要がないので、三方弁2、延いては燃料電池システム1の小型化及び軽量化を図ることができる。
上記した実施の形態によれば、酸化ガス供給流路11とバイパス流路29との分岐路に、遮断弁とバイパス弁を一体化した三方弁2を配設したので、弁構成を簡素化することができる。しかも、三方弁2がポペット弁6で構成されているので、第1及び第2弁座30、34との接触シール面に均一な面圧がかかりやすく、シール性を向上することができる。さらに、閉弁状態に長期に亘って維持するときには、ステッピングモータ56を閉弁位置に維持すればよいので、閉弁を維持するためのアキュムレータ等を必要とせず、小さな搭載スペースで燃料電池システム1を車両に搭載することが可能となる。
上記した実施の形態においては、ポペット弁6の駆動装置8としてステッピングモータ56を用いた例について説明したが、駆動装置8としてはステッピングモータに限定されず、位置制御可能な例えばサーボモータであってもよい。また、ポペット弁6は金属製と説明したが、ゴム等の弾性体であってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
1…燃料電池システム、2…三方弁、5…燃料電池、6…ポペット弁、8…駆動装置、11…酸化ガス供給流路、12…流入通路、13…酸化オフガス排出流路、16…第1流出通路、20…第2流出通路、25…遮断弁(調圧弁)、27…背圧調整弁(調圧弁)、29…バイパス流路、30…第1弁座、34…第2弁座、46…第1弁部(第1シール部)、48…第2弁部(第2シール部)、52…運動変換機構、56…ステッピングモータ。

Claims (3)

  1. 反応ガスの供給を受け、該反応ガスの電気化学反応により電力を発生する燃料電池を有する燃料電池システムであって、
    前記反応ガスのうち酸化ガスを前記燃料電池に供給する酸化ガス供給流路と、
    前記燃料電池から排出される酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出流路と、
    前記酸化ガス供給流路と前記酸化オフガス排出流路とを接続するバイパス流路と、
    前記酸化ガス供給流路と前記バイパス流路との分岐路に配設され、供給された前記酸化ガスを前記燃料電池に供給したり、前記バイパス流路にバイパスしたりするポペット弁を備えた三方弁と、
    該三方弁の前記ポペット弁を開閉駆動する駆動装置と、
    前記酸化オフガス排出流路に配置され、前記燃料電池から排出される酸化オフガスの圧力を調整する調圧弁と、
    を有し、
    前記三方弁は、前記酸化ガスが流入される流入通路と、前記酸化ガスを前記燃料電池側に流出する第1流出通路と、前記酸化ガスを前記バイパス流路側に流出する第2流出通路と、前記流入通路と前記第1流出通路との間に形成された第1弁座と、前記流入通路と前記第2流出通路との間に形成された第2弁座とを有し、
    前記ポペット弁は、前記第1弁座および前記第2弁座に対して直角方向に移動して前記第1弁座と接離する第1弁部および前記第2弁座と接離する第2弁部を有し、
    前記ポペット弁が移動する作動ストロークは、前記第1弁部の開度に応じて前記第1弁部と前記第1弁座との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ前記第2弁部と前記第2弁座との間を通過する空気流量が変化しない第1作動領域と、前記第2弁部の開度に応じて前記第2弁部と前記第2弁座との間を通過する空気流量が直線的に増加し、かつ前記第1弁部と前記第1弁座との間を通過する空気流量が変化しない第2作動領域とを有する燃料電池システム。
  2. 請求項1において、前記駆動装置は、ステッピングモータと、該ステッピングモータの回転運動を前記ポペット弁の直線運動に変換する運動変換機構とを備えている燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2において、前記調圧弁は、前記酸化オフガス排出流路から排出される前記酸化オフガスの流通を遮断または許容する遮断弁と、前記燃料電池の背圧を調整する背圧調整弁とによって構成されている燃料電池システム。
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