JP5617497B2 - ボールペン用インキ組成物 - Google Patents
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Description
例えば、特定の微粒子シリカを添加しペン先からのインキの漏れ出しを防止することで、増粘剤の添加量を調整してインキ粘度を1000〜5000MPA・Sとし、書き味を軽くしたもの(特許文献1)、剪断減粘性付与剤を添加して、筆記時に付与されるボールの回転による剪断力にて、インキの粘度を大きく低下させ、書き味を軽くしたもの(特許文献2)などが知られている。
油溶性染料の具体例としては、ローダミンBベース(C.I.45170B、田岡染料製造(株)製)、ソルダンレッド3R(C.I.21260、中外化成(株)製)、メチルバイオレット2Bベース(C.I.42535B、米国、NATIONAL ANILINE DIV.社製)、ビクトリアブルーF4R(C.I.42563B)、ニグロシンベースLK(C.I.50415)(以上、BASF社製、独国)、バリファーストイエロー#3104(C.I.13900A)、バリファーストイエロー#3105(C.I.18690)、オリエントスピリットブラックAB(C.I.50415)、バリファーストブラック#3804(C.I.12195)、バリファーストイエロー#1109、バリファーストオレンジ#2210、バリファーストレッド#1320、バリファーストブルー#1605、バリファーストバイオレット#1701、バリファーストバイオレット#1704、オイルブルー#613、オイルイエロ−#129、ニグロシンベースEX(以上、オリエント化学工業(株)製)、スピロンブラックGMHスペシャル、スピロンイエローC−2GH、スピロンイエローC−GNH、スピロンレッドC−GH、スピロンレッドC−BH、スピロンブルーBPNH、スピロンブルーC−RH、スピロンバイオレットC−RH、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー111(以上、保土ヶ谷化学工業(株)製)、ネオスーパーブルーC−555(以上、中央合成化学(株)製)等が挙げられる。
有機顔料の具体例としては、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同17、同22、同38、同41、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194、同202、同206、同207、同209、同216、同245、同254、同255、同256、同272、C.I.PIGMENT ORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、同61、同64、同71、同73、C.I.PIGMENT VIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同37、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17、同22、同25、同60、同66、C.I.PIGMENT BROWN 23、同25、同26、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同83、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同128、同139、同147、同151、同153、同166、同167、同173、C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36、同37、C.I.PIGMENT BLACK 7等の有機顔料等が挙げられる。
これらの着色剤は、1種又は2種以上混合して使用することができ、使用量は全インキ組成物に対し3重量%〜50重量%が好ましい。
その他、市販品の分散剤として、ジョンクリル67、同68、同678、同680、同682、同550、同586、B−36(BASFジャパン(株)製)、ディスパロンDA325、同DA375、同1800シリーズ(以上、楠本化成(株)社製)、ソルスパース12000、同17000、同20000、同24000、同27000、同28000(以上、LUBRIZOL(株)社製)、ディスパビッグ2000、同2001、同180番シリーズ(以上、ビッグケミ−(株)社製)、エフカ4010、同5054(以上、エフカ・アディティブ、仏、社製)、キャリボンB、同L400、サンセパラー100(以上、三洋化成(株)社製)などが知られており、これらを使用することもできる。
これらの分散剤の使用量は顔料10重量部に対し0.5重量部以上20重量部以下で使用するのが好ましい。
例えば、セラック、スチレン−マレイン酸共重合体及びその塩、スチレン−アクリル酸共重合体及びその塩、Α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体及びその塩、ケトン樹脂、スルフォアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸共重合物、マレイン酸樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸又はそのエステルとの共重合体、エステルガム、キシレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン系樹脂やその水添化合物、
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等が挙げられ、これらは単独もしくは複数種を併用することも出来る。合計の使用量は、インキ組成物全量に対して、0.1〜30重量%範囲が好ましい。
アルコールの具体例としては、ベンジルアルコール、Α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等が使用できる。
グリコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。グリコールエーテルの具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル等が挙げられる。
その他、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどが使用できる。
これらの溶剤は単独あるいは2種以上使用することができ、使用量は全インキ組成物に対し35重量%〜80重量%が好ましい。
上記一般式(化1)で示される化合物の使用量は、全インキ組成物に対し0.1重量%〜90重量%が好ましい。
実施例1
Printex 35(顔料、デグサ・ヒュルスジャパン(株)製) 30.00
エスレック BL−1(ポリビニルブチラール、分散剤、積水化学(株)製) 4.00
ヘキシレングリコール 43.48
ハイラック 901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 3.00
PVP K−90(ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製) 0.25
PVP K−120(ポリビニルピロリドン、ISPジャパン(株)製) 0.25
AKP−30(高純度アルミナ粉末、住友化学工業(株)製) 0.02
プライサーフA208B(リン酸エステル、潤滑剤、第一工業製薬(株)製) 2.00
ナイミーンL−201(オキシエチレンドデシルアミン、潤滑剤、日油(株)製)
2.00
エクアミドM100(上記(化1)にて示される化合物、出光興産(株)製)
15.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
Printex 35(前述) 25.00
エスレック BL−1(前述) 4.00
ヘキシレングリコール 16.40
エチレングリコールモノフェニルエーテル 45.00
ケトンレジン K−90(ケトン樹脂、荒川化学工業(株)製) 6.00
ルビスコール VA55(酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体、BASFジャパン
(株)製) 0.60
エクアミドB100(上記(化1)にて示される化合物、出光興産(株)製) 3.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
スペシャルブラック#4(顔料、デグサ・ヒュルスジャパン(株)製) 15.00
オイルブラックHBB(染料、オリエント化学工業(株)製) 10.00
ソルスパース #20000(分散剤、LUBRIZOL社製、米国) 7.00
ベンジルアルコール 34.00
ハイラック 901(前述) 6.00
プライサーフA208B(前述) 1.50
ナイミーンL−201(前述) 1.50
エクアミドM100(前述) 25.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
スペシャルブラック#4(前述) 10.00
三菱カーボンブラック MA220(顔料、三菱化学(株)製) 15.00
ソルスパース #20000(前述) 15.00
ヘキシレングリコール 18.30
エチレングリコールモノフェニルエーテル 36.00
ハイラック 901(前述) 2.00
ハイラック 111(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 2.50
エクアミドM100(前述) 0.60
エクアミドB100(前述) 0.60
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
Printex 35(前述) 21.00
ベンジルアルコール 16.50
ベンジルグリコール 2.50
エクアミドM100(前述) 60.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
Printex 35(前述) 25.00
エスレック BL−1(前述) 4.00
ヘキシレングリコール 16.40
エチレングリコールモノフェニルエーテル 45.00
ケトンレジン K−90(前述) 6.00
ルビスコール VA55(前述) 0.60
N−メチル−2−ピロリドン 3.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
スペシャルブラック#4(前述) 15.00
オイルブラックHBB(前述) 10.00
ソルスパース #20000(前述) 7.00
ベンジルアルコール 34.00
ハイラック 901(前述) 6.00
プライサーフA208B(前述) 1.50
ナイミーンL−201(前述) 1.50
N−メチル−2−ピロリドン 25.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
Printex 35(前述) 21.00
ベンジルアルコール 16.50
ベンジルグリコール 2.50
N−メチル−2−ピロリドン 60.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
スペシャルブラック#4(前述) 10.00
三菱カーボンブラック MA220(顔料、三菱化学(株)製) 15.00
ソルスパース #20000(前述) 15.00
ヘキシレングリコール 18.50
エチレングリコールモノフェニルエーテル 36.00
ハイラック 901(前述) 2.00
ハイラック 111(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 2.50
(ベヘン酸/エイコサン二酸)ポリグリセリル−10 1.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
スペシャルブラック#4(前述) 10.00
三菱カーボンブラック MA220(顔料、三菱化学(株)製) 15.00
ソルスパース #20000(前述) 15.00
ヘキシレングリコール 16.30
エチレングリコールモノフェニルエーテル 35.20
ハイラック 901(前述) 2.00
ハイラック 111(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 2.50
LB−400(リン酸エステル) 4.00
上記の各成分の混合物をプロペラ攪拌機にて60℃で4時間撹拌し、黒色のボールペン用インキを得た。
上記実施例1〜5及び比較例1〜5で得た各ボールペン用インキを、直径0.7mmの超硬製のボールを、それぞれステンレス製のボールホルダーにて、ボールホルダーの先端開口部より一部突出した状態で抱持したボールペンチップと、押出成形により成形したポリプロピレン製パイプとを接続したリフィル体を収容するノック式ボールペン(Rolly、製品符号BP127、ぺんてる(株)製、ボール径φ0.7mm)のインキ収容管に0.25g充填し、市販の遠心機(H−103NR、株式会社コクサン)を用い、回転速度1700rpmで10分間遠心を行い、試験用ボールペンサンプルとした。また、本発明で使用するボールペンチップのボール径は、φ1.0mm以上やφ0.3mm以下などのφ0.7mm以外のものも使用できる。
書き味の滑らかさは、一定速度でペンを動かしたときのペンを持つ手にかかる抵抗値の最大値と最小値のバラツキ、すなわち、抵抗値の標準偏差の大きさで表される。
測定条件:実施例1〜5及び比較例1〜5のインキを充填した各ボールペンサンプルをn=3本ずつ用意し、静・動摩擦測定機(Tribo−master Type TL201Sa、(株)トリニティーラボ製)を用い、ペン作成後未筆記のボールペンサンプルを、筆記荷重を150g、筆記角度70度、筆記速度7cm/secで15cm筆記させたときの筆記抵抗値を測定した。
筆記抵抗値の測定は、測定周波数200Hzにて10秒間測定を行った。測定開始0.5秒から2.0秒までの間で得られた筆記抵抗値のデータから、各ボールペンサンプルの筆記抵抗値の標準偏差を算出し、実施例、比較例の滑らかさの代表値とした。
標準偏差の値が小さいほど、得られた各点の筆記抵抗値にバラツキが少ないこととなり、筆記抵抗値の増減が少なく一定に近い筆記抵抗値と考えられる。よって、急に筆記抵抗値が増加するような点がなく、滑らかな筆記感触と感じられるものである。
上記実施例1〜5及び比較例1〜5のインキをガラス瓶に入れ、密封し、50℃の恒温室内に静置し、1カ月、3カ月静置後のインキ流動性を目視比較した。評価基準は、流動性が静置前とほとんど変化していない場合は○、増粘しているが流動する場合は△、流動しない場合は×で評価した。
以上、詳細に説明したように本発明のボールペン用インキは、ボールペンを用いて筆記したときに極めて軽く滑らかな書き味を与えるボールペン用インキ組成物に関するものである。
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