JP5610147B2 - クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に設置される感光体ドラム、感光体ベルト、中間転写ベルト等の像担持体上の未転写トナーをクリーニングするクリーニングブレードと、それが設置されたクリーニング装置と、それを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置におけるクリーニング装置では、感光体ドラム、中間転写ベルト等の像担持体上に残留する未転写トナーをクリーニングするクリーニングブレードを用いる技術が知られている(例えば、特許文献1、2等参照。)。
詳しくは、転写工程後の像担持体上に残留する未転写トナーは、像担持体に当接するクリーニングブレードによって除去される。このクリーニングブレードは、ゴム材料等からなるブレード状部材が金属材料等からなるブレードホルダ(ホルダ部材)に片持ち支持にて保持されたものであって、ブレード状部材の先端部が長手方向にわたって像担持体に当接している。
一方、特許文献1には、感光体ドラムに対するブレード状部材の当接圧を長手方向両端部側で小さくすることを目的として、ブレード状部材を取り付けるブレードホルダの取り付け面が、長手方向両端部側で感光体ドラムから遠ざかるように形成する技術が開示されている。
上述した従来のクリーニングブレードは、像担持体に当接してブレード状部材に作用する摩擦抵抗が、長手方向中央部に比べて長手方向端部において大きくなってしまい、ブレード状部材の捲れや振動音が発生してしまうことがあった。
詳しくは、像担持体上において長手方向両端部は非画像領域であったり非画像領域に近い位置であったりするために、ブレード状部材に向けて入力される未転写トナーの量も長手方向中央部に比べて長手方向両端部では少なくなる。そして、ブレード状部材と像担持体との間に介在されるトナー(ブレード状部材に入力される未転写トナー)が少ない場合には、ブレード状部材に対して像担持体が直接的に接触した状態に近くなってしまい、ブレード状部材に作用する摩擦抵抗が大きくなってブレード状部材の捲れや振動音が発生してしまうことになる。このように、従来のクリーニングブレードは、ブレード状部材の長手方向端部において、捲れや振動音が発生しやすくなっていた。
一方、上述した特許文献1の技術は、ブレード状部材は、ブレードホルダの形状にならって、長手方向両端部側で感光体ドラムから遠ざかるように取り付けられるため、感光体ドラムに当接する先端部において両端部に段差が生じてしまい、その位置でクリーニング不良が生じてしまう可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、クリーニング不良等の副作用が生じることなく、ブレード状部材の捲れや振動音の発生が抑止される、クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかるクリーニングブレードは、像担持体上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置に設置されるクリーニングブレードであって、その先端部が前記像担持体に対して長手方向にわたって当接するブレード状部材と、前記ブレード状部材を保持するとともに、長手方向に直交する短手方向の断面形状がL字状に形成されたホルダ部材と、を備え、前記ホルダ部材は、前記ブレード状部材の前記先端部が突き出すように、その面上に前記ブレード状部材を片持ち支持した支持部と、前記支持部に交会して前記L字状の断面形状を形成するとともに、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成された曲げ部と、を具備し、前記ホルダ部材は、当該クリーニングブレードを前記クリーニング装置に対して位置決めするための主基準部と従基準部とが長手方向に離れるように長手方向両端部にそれぞれ形成され、前記ホルダ部材の前記曲げ部は、前記主基準部が設けられた一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他のすべての部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されたものである。
また、請求項2記載の発明にかかるクリーニングブレードは、前記請求項1に記載の発明において、前記主基準部は、前記ホルダ部材における前記一方の長手方向端部において短手方向の長さが短くなるように形成された部分よりも長手方向中央部の側に形成されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかるクリーニングブレードは、前記請求項2に記載の発明において、前記ホルダ部材は、前記一方の長手方向端部において前記主基準部よりも長手方向外側にネジ締結用穴部が形成されたものである。
また、請求項4記載の発明にかかるクリーニングブレードは、像担持体上に残留した未転写トナーをクリーニングするとともに装置内に回収された未転写トナーを装置外に排出するために長手方向に搬送する搬送部材を具備したクリーニング装置に設置されるクリーニングブレードであって、その先端部が前記像担持体に対して長手方向にわたって当接するブレード状部材と、前記ブレード状部材を保持するとともに、長手方向に直交する短手方向の断面形状がL字状に形成されたホルダ部材と、を備え、前記ホルダ部材は、前記ブレード状部材の前記先端部が突き出すように、その面上に前記ブレード状部材を片持ち支持した支持部と、前記支持部に交会して前記L字状の断面形状を形成するとともに、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成された曲げ部と、を具備し、前記ホルダ部材の前記曲げ部は、前記搬送部材の搬送方向上流側に対応する長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他のすべての部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかるクリーニングブレードは、像担持体上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置に設置されるクリーニングブレードであって、その先端部が前記像担持体に対して長手方向にわたって当接するブレード状部材と、前記ブレード状部材を保持するとともに、長手方向に直交する短手方向の断面形状がL字状に形成されたホルダ部材と、を備え、前記ホルダ部材は、前記ブレード状部材の前記先端部が突き出すように、その面上に前記ブレード状部材を片持ち支持した支持部と、前記支持部に交会して前記L字状の断面形状を形成するとともに、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成された曲げ部と、を具備し、前記ホルダ部材の前記曲げ部は、前記像担持体を駆動する駆動部が設置された側に対応する長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他のすべての部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されたものである。
また、請求項6記載の発明にかかるクリーニング装置は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のクリーニングブレードを備えたものである。
また、この発明の請求項7記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、請求項6に記載のクリーニング装置と前記像担持体とが一体化されたものである。
また、この発明の請求項8記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項6に記載のクリーニング装置と前記像担持体とを備えたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置(クリーニング部)とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に設置されるユニットと定義する。
また、本願において、「長手方向」とは、像担持体における回転軸方向(又は、主走査方向)と同じ方向であるものと定義する。また、「短手方向」とは、「長手方向」に直交する方向であるものと定義する。
本発明は、ホルダ部材の曲げ部を、一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成している。これにより、クリーニング不良等の副作用が生じることなく、ブレード状部材の捲れや振動音の発生が抑止される、クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す構成図である。 クリーニングブレードを示す斜視図である。 クリーニングブレードと搬送コイルとを示す斜視図である。 クリーニング装置のケースの一部を示す斜視図である。 別形態のクリーニングブレードを示す斜視図である。 この発明の実施の形態2におけるクリーニングブレードを示す斜視図である。 図7のクリーニングブレードにおける一方の長手方向端部を示す部分拡大斜視図である。 クリーニングブレードの製造方法を示す図である。 クリーニングブレードの別の製造方法を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図6にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
本実施の形態1における画像形成装置1は、複数の作像部としてのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKが中間転写ベルト17に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、3は原稿を原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿の画像情報を読み込む原稿読込部、6は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、7は転写紙等の記録媒体Pが収納される給紙部、10Y、10M、10C、10BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部としてのプロセスカートリッジ、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト(中間転写体)、18は中間転写ベルト17上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する2次転写ローラ、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着部、28は各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの現像装置に各色のトナーを補給するためのトナー容器、を示す。
ここで、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BK(作像部)は、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム11、帯電部12、現像装置13(現像部)、クリーニング装置15(クリーニング部)、が一体化されたものである(図2を参照できる。)。そして、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKは、寿命に達したときに、新品のものに交換される。
各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKにおける感光体ドラム11(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部6に送信される。そして、書込み部6からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム11上に向けて照射される。
一方、4つの感光体ドラム11は、それぞれ、図の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11の表面は、帯電部12の帯電ローラ12a(図2を参照できる。)との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム11上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム11表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部6において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。図示は省略するが、レーザ光は、ポリゴンミラーに入射して反射した後に、複数のレンズを透過する。複数のレンズを透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム11表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー(不図示である。)により、感光体ドラム11の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電ローラ12aにて帯電された後の感光体ドラム11上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、シアン成分のレーザ光は、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ10Cの感光体ドラム11表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ10Mの感光体ドラム11表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目(中間転写ベルト17の走行方向に対して最も下流側である。)のプロセスカートリッジ10BK(黒色用作像部)の感光体ドラム11表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11表面は、それぞれ、現像装置13(図2を参照できる。)との対向位置に達する。そして、各現像装置13から感光体ドラム11上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写ローラ14が設置されている。そして、1次転写ローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、クリーニング装置15(クリーニングブレード15aが設置されたものであって、図2を参照できる。)との対向位置に達する。そして、クリーニング装置15で、感光体ドラム11上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム11表面は、除電部(不図示である。)の位置を通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム11上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト17表面は、図中の矢印方向に走行して、2次転写ローラ18の位置に達する。そして、2次転写ローラ18の位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト17上のフルカラーの画像が2次転写される(第2転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング装置9の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置9に回収されて、中間転写ベルト17上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、2次転写ローラ18位置の記録媒体Pは、給紙部7から搬送ガイド、レジストローラ19等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された転写紙Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ19に導かれる。レジストローラ19に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト17上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ18の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20に導かれる。定着部20では、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ29によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙部5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、画像形成装置の作像部について詳述する。
図2は、黒色用のプロセスカートリッジ10BKを示す構成図である。その他の3つのプロセスカートリッジ10Y、10M、10Cは、それぞれ、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる点を除き、黒色用のプロセスカートリッジ10BKとほぼ同じに構成されているため、その図示と説明を省略する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ10BKには、像担持体としての感光体ドラム11と、感光体ドラム11を帯電する帯電部12と、感光体ドラム11上に形成される静電潜像を現像する現像装置13と、感光体ドラム11上の未転写トナーを回収するクリーニング装置15と、がケースに一体的に収納されている。
ここで、像担持体としての感光体ドラム11は、負帯電性の有機感光体であって、ドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
感光体ドラム11の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
帯電部12は、帯電ローラ12a、クリーニングローラ12b等で構成されている。帯電ローラ12aは、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなるローラ部材である。クリーニングローラ12bは、帯電ローラ12a上の汚れを除去するためのもので、帯電ローラ12aに接触するように配設されている。
そして、このように構成された帯電部12において、帯電ローラ12aには不図示の電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
現像装置13(現像部)は、主として、感光体ドラム11に対向する現像ローラ13aと、現像ローラ13aに対向する第1搬送スクリュ13b1と、仕切部材を介して第1搬送スクリュ13b1に対向する第2搬送スクリュ13b2と、現像ローラ13aに対向するドクターブレード13cと、で構成される。現像ローラ13aは、内部に固設されてローラ周面に磁極を形成するマグネットと、マグネットの周囲を回転するスリーブと、で構成される。マグネットによって現像ローラ13a(スリーブ)上に複数の磁極が形成されて、現像ローラ13a上に現像剤が担持されることになる。現像装置13内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤が収容されている。
クリーニング装置15には、感光体ドラム11に当接するクリーニングブレード15a、クリーニング装置15内に回収されたトナー(未転写トナー)を廃トナーとしてクリーニング装置15の外部の廃トナー回収容器(不図示である。)に向けて長手方向に搬送する搬送部材としての搬送コイル15b、クリーニング装置15の周りを覆うケース15c、等が設置されている。
クリーニングブレード15aは、主として、ウレタンゴム等のゴム材料からなり略板状に形成されたブレード状部材15a1(ブレード本体)と、板金で形成されてブレード状部材15a1を保持するホルダ部材15a2(ブレードホルダ)と、で構成されている。そして、クリーニングブレード15aのブレード状部材15a1は、感光体ドラム11表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー等の付着物がクリーニングブレード15aによって機械的に掻き取られてクリーニング装置15内に回収されることになる。
ここで、感光体ドラム11上に付着する付着物としては、未転写トナーの他に、記録媒体P(用紙)から生じる紙粉、帯電ローラ12aによる放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等がある。
なお、このクリーニング装置15については、後でさらに詳しく説明する。
図2にて、先に述べた作像プロセスをさらに詳しく説明する。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向(反時計方向)に回転している。現像装置13内の現像剤は、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b1及び第2搬送スクリュ13b2の回転によって、不図示のトナー補給部によってトナー容器28から補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図2の紙面垂直方向である。)。
そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーは、キャリアとともに現像ローラ13a上に担持される。現像ローラ13a上に担持された現像剤は、その後にドクターブレード13cの位置に達する。そして、現像ローラ13a上の現像剤は、ドクターブレード13cの位置で適量に調整された後に、感光体ドラム11との対向位置(現像領域である。)に達する。
その後、現像領域において、現像剤中のトナーが、感光体ドラム11表面に形成された静電潜像に付着する。詳しくは、レーザ光Lが照射された画像部の潜像電位(露光電位)と、現像ローラ13aに印加された現像バイアスとの、電位差(現像ポテンシャル)によって形成される電界によって、トナーが潜像に付着する(トナー像が形成される)。
その後、現像工程にて感光体ドラム11に付着したトナーは、そのほとんどが中間転写ベルト17上に転写される。そして、感光体ドラム11上に残存した未転写トナーが、クリーニングブレード15aによってクリーニングされる(未転写トナーがクリーニング装置15内に回収される。)。
ここで、図示は省略するが、装置本体1に設けられたトナー補給部は、交換自在に構成されたボトル状のトナー容器28と、トナー容器28を保持・回転駆動するとともに現像装置13に新品トナーを補給するトナーホッパ部と、で構成されている。また、トナー容器28内には、新品のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかである。)が収容されている。また、トナー容器28(トナーボトル)の内周面には、螺旋状の突起が形成されている。
なお、トナー容器28内の新品トナーは、現像装置13内のトナー(既設のトナーである。)の消費にともない、トナー補給口から現像装置13内に適宜に補給されるものである。図示は省略するが、現像装置13内のトナーの消費は、感光体ドラム11に対向する反射型フォトセンサと、現像装置13の第2搬送スクリュ23b2の下方に設置された磁気センサと、によって間接的又は直接的に検知される。
以下、本実施の形態1におけるクリーニング装置15において特徴的な構成について詳述する。
先に図2にて説明したように、本実施の形態1において、クリーニング装置15に設置されたクリーニングブレード15aは、主として、ゴム材料からなるブレード状部材15a1(ブレード本体)と、ブレード状部材15a1を保持するホルダ部材15a2(ブレードホルダ)と、で構成されている。
ここで、ブレード状部材15a1は、その先端部が感光体ドラム11に対して長手方向(図2の紙面垂直方向である。)にわたって当接するとともに、その根元部がホルダ部材15a2に固定・保持されている。
また、ホルダ部材15a2は、長手方向に直交する短手方向の断面形状が略L字状に形成されている。さらに、図3を参照して、ホルダ部材15a2には、支持部15a21と曲げ部15a22とが形成されている。
図3を参照して、ホルダ部材15a2の支持部15a21(固定部)は、ブレード状部材15a1の先端部が感光体ドラム11に向けて突き出すように、その面上にブレード状部材15a1を片持ち支持するものである。具体的に、ブレード状部材15a1は、両面テープ又は接着剤を介して、支持部15a21の面上に貼着されている。
ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、支持部15a21に交会して支持部15a21とともに上述したL字状の断面形状を形成する。そして、曲げ部15a22は、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さH2が長手方向中央部における短手方向の長さH1に比べて短くなるように形成されている(H1>H2である。)。換言すると、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、長手方向端部に、切欠(図3において、破線で囲んだ部分である。)が形成されている。
このような構成により、ホルダ部材15a2の長手方向端部における剛性が長手方向中央部に比べて低くなるため、ブレード状部材15a1への未転写トナー入力量が少ない長手方向端部において感光体ドラム11に当接するブレード状部材15a1の当接圧が、ブレード状部材15a1への未転写トナー入力量が多い長手方向中央部に比べて低くなる。すなわち、ブレード状部材15a1への未転写トナー入力量が少なくてブレード状部材15a1の捲れや振動音が生じやすい長手方向端部において、ブレード状部材15a1を保持する力(剛性)が小さくなるようにホルダ部材15a2を構成して、ブレード状部材15a1の当接圧を小さくしている。ブレード状部材15a1の捲れや振動音はブレード状部材15a1の当接圧の大きさと相関があるため、長手方向端部におけるブレード状部材15a1の捲れや振動音の発生を確実に軽減することができる。なお、長手方向端部においては、もともとブレード状部材15a1への未転写トナー入力量が少ないため、ブレード状部材15a1の当接圧を小さくすることによるクリーニング不良の発生はほとんど生じない。
また、本実施の形態1では、ホルダ部材15a2の長手方向端部における剛性を長手方向中央部に比べて低くするために、支持部15a21に切欠を形成するのではなく、曲げ部15a22に切欠を形成している。すなわち、支持部15a21の面上は、長手方向にわたって、切欠が形成されることなく、矩形状に形成されている。そのため、支持部15a21の面上において、ブレード状部材15a1を貼着するための貼着面(貼り付け代)を長手方向にわたって均一に広く確保することができる。したがって、支持部15a21の面上においてブレード状部材15a1の貼り付け強度が不足して、ブレード状部材15a1が支持部15a21から剥離する不具合を防止することができる。
ここで、本実施の形態1では、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22の長手方向両端部のうち、一方の長手方向端部のみに、短手方向の長さH2が短くなる切欠を設けている。
具体的に、図4に示すように、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、搬送コイル15bの搬送方向上流側に対応する長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他の部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されている。すなわち、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、搬送コイル15bによって搬送されるトナー(未転写トナー)の搬送方向(図4中の白矢印方向である。)の上流側に対応する長手方向端部に切欠(図4中、破線で囲んだ部分である。)が形成され、搬送方向下流側に対応する長手方向端部には切欠が形成されていない。
搬送コイル15bの搬送方向上流側に対応する位置(長手方向端部)では、ブレード状部材15a1によって感光体ドラム11上から掻き取られたトナー(もともと少量のトナーである。)が、搬送スクリュ15bによって即座に下流側に向けて搬送されてしまうために、ブレード状部材15a1の先端部にはほとんどトナーが介在されないことになる。これに対して、搬送コイル15bの搬送方向下流側に対応する位置(長手方向端部)では、ブレード状部材15a1によって感光体ドラム11上から直接的に掻き取られるトナーは少量であるものの、搬送スクリュ15bによって上流側から搬送されてきたトナーが比較的多量に存在するために、ブレード状部材15a1の先端部にはある程度のトナーが介在されやすくなる。したがって、搬送コイル15bの搬送方向下流側に対応する位置(長手方向端部)では、曲げ部15a22に切欠を形成しなくても、ブレード状部材15a1の捲れや振動音が生じにくくなる。
なお、搬送コイル15b等の搬送部材が設置されていないクリーニング装置や、搬送コイル15b等の搬送部材がブレード状部材15a1の下方に大きく離れて配置されているクリーニング装置等においては、上述した搬送コイル15bによって搬送されるトナーによってブレード状部材15a1の先端部にトナーを介在させる効果が期待できないため、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22における双方の長手方向端部(長手方向両端部)に切欠を設けることが好ましい。
また、本実施の形態1では、図5に示すように、クリーニングブレード15aとともに装置全体を覆うケース15c(装置カバー)が、ホルダ部材15a2の形状に沿うように形成されている。具体的に、ケース15cには、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22に形成された切欠の形状に合わせて凹部が形成されている。このような構成によって、クリーニング装置15の全体の大きさを必要最小限に小さくすることができて、プロセスカートリッジ10BK又は画像形成装置本体1との干渉を低減することができるとともに、プロセスカートリッジ10BK又は画像形成装置本体1において省スペース化された凹部を有効活用することができる。
なお、本実施の形態1では、図3に示すように、ホルダ15a2の曲げ部15a22において、長手方向端部の短手方向の長さH2を数ミリ程度に設定した。
これに対して、図6に示すように、ホルダ15a2の曲げ部15a22において、長手方向端部の短手方向の長さを0ミリに設定することもできる。すなわち、ホルダ15a2の長手方向端部において、実質的に曲げ部15a22が存在しないように形成することもできる。
このような場合であっても、上述した本実施の形態1における効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22を、一方の長手方向端部における短手方向の長さH2が長手方向中央部における短手方向の長さH1に比べて短くなるように形成している。これにより、クリーニング不良等の副作用が生じることなく、ブレード状部材15a1(クリーニングブレード15a)の捲れや振動音の発生を確実に軽減することができる。
実施の形態2.
図7〜図10にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図7は実施の形態2におけるクリーニングブレードを示す斜視図であって、図8はその一方の長手方向端部を示す部分拡大斜視図である。また、図9はクリーニングブレードの製造方法を示す図であって、図10は別の製造方法を示す図である。なお、図9、図10は、クリーニングブレード15aの細部について図示を簡略化している。
本実施の形態2におけるクリーニングブレード15aは、主として、支持部15a21の長手方向全域にわたってブレード状部材15a1が設置されていない点が、支持部15a21の長手方向全域にわたってブレード状部材15a1が設置されている前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態2におけるクリーニング装置も、前記実施の形態1のものと同様に、感光体ドラム11に当接するクリーニングブレード15aが設置されている。そして、図7及び図8に示すように、クリーニングブレード15aは、主として、ウレタンゴム等のゴム材料からなり略板状に形成されたブレード状部材15a1(ブレード本体)と、板金で形成されてブレード状部材15a1を保持するホルダ部材15a2(ブレードホルダ)と、で構成されている。さらに、本実施の形態2におけるクリーニングブレード15aも、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22における長手方向端部に、切欠(図8において、破線Aで囲んだ部分である。)が形成されている。
ここで、本実施の形態2におけるクリーニングブレード15aは、ホルダ部材15a2に、クリーニングブレード15aをクリーニング装置15に対して位置決めするための主基準部15a31(穴部)と従基準部15a32(長穴部)とが長手方向に離れるように長手方向両端部にそれぞれ形成されている。
詳しくは、ホルダ部材15a2の支持部15a21において、一方の長手方向端部にはクリーニング装置15の筐体(不図示である。)に対する位置決め主基準となる主基準部15a31(穴部)が形成され、他方の長手方向端部にはクリーニング装置15の筐体に対する位置決め従基準となる従基準部15a32(長穴部)が形成されている。そして、これらの主基準部15a31(穴部)と従基準部15a32(長穴部)とに、クリーニング装置15の筐体(不図示である。)上に起立する2つボス部15dがそれぞれ係合して、クリーニング装置15に対するクリーニングブレード15a(ホルダ部材15a2)の位置が定められることになる。
なお、本実施の形態2において、主基準部15a31は直径が3mmの穴部であって、従基準部15a32は直径4mm×長さ7mmの長穴部である。
さらに、ホルダ部材15a2には、クリーニングブレード15aをクリーニング装置15に対して固定するためのネジ締結用穴部15a41とネジ締結用長穴部15a42とが長手方向に離れるように長手方向両端部にそれぞれ形成されている。
詳しくは、ホルダ部材15a2の支持部15a21において、一方の長手方向端部にはクリーニング装置15の筐体に対してネジ締結するためのネジ締結用穴部15a41が形成され、他方の長手方向端部にはクリーニング装置15の筐体に対してネジ締結するためのネジ締結用長穴部15a42が形成されている。そして、上述した主基準部15a31(穴部)と従基準部15a32(長穴部)とにそれぞれボス部15dを係合させて位置決めした状態で、ネジ締結用穴部15a41とネジ締結用長穴部15a42とを介して筐体に形成された2つの雌ネジ部にそれぞれネジ41(M4ネジである。)を螺合させることで、クリーニング装置15に対してクリーニングブレード15a(ホルダ部材15a2)が固定(ネジ締結)されることになる。
なお、本実施の形態2において、ネジ締結用穴部15a41は直径が4mmの穴部であって、ネジ締結用長穴部15a42は直径5mm×長さ9mmの長穴部である。また、ネジ41として、M4ネジを用いている。
そして、本実施の形態2では、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、主基準部15a31が設けられた一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他の部分における短手方向の長さH1に比べて短くなるように形成されている(図6で説明したものと同様に0ミリに設定されている。)。すなわち、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、主基準部15a31(穴部)が設けられた一方の長手方向端部に切欠(図7、図8中、破線Aで囲んだ部分である。)が形成され、従基準部15a32(長穴部)が設けられた他方の長手方向端部には切欠が形成されていない。
主基準部15a31が設けられた位置(長手方向端部)では、従基準部15a32が設けられた位置に比べて、クリーニング装置15の筐体に対してホルダ部材15a2が強固に固定(位置決め)されていて、同じ衝撃を受けたときに振動を逃がしにくいため、ホルダ部材15a2からブレード状部材15a1に振動が伝達されて主基準部15a31が設けられた側でブレード状部材15a1の捲れや振動音が生じやすくなる。そのため、本実施の形態2では、ブレード状部材15a1の捲れや振動音が生じやすい一方の長手方向端部(主基準部15a31が設けられた側である。)にのみ、曲げ部15a22に切欠Aを設けて、その位置における剛性を低下させることで、衝撃を受けたときの振動を逃がしやすくしている。
さらに、本実施の形態2では、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、感光体ドラム11を駆動する駆動部50(駆動モータ)が設置された側に対応する長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他の部分における短手方向の長さH1に比べて短くなるように形成されている。すなわち、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22は、駆動モータ50(駆動部)が設置された一方の長手方向端部に切欠(図7、図8中、破線Aで囲んだ部分である。)が形成され、駆動モータ50が設置されていない他方の長手方向端部には切欠が形成されていない。
駆動モータ50が設けられた側(駆動側)では、駆動モータ50が設けられていない側(従動側)に比べて、駆動モータ50の振動がクリーニング装置15のブレード状部材15a1に伝達されやすいため、駆動側でブレード状部材15a1の捲れや振動音が生じやすくなる。そのため、本実施の形態2では、ブレード状部材15a1の捲れや振動音が生じやすい一方の長手方向端部(駆動モータ50が設けられた側である。)にのみ、曲げ部15a22に切欠Aを設けて、その位置における剛性を低下させることで、衝撃を受けたときの振動を逃がしやすくしている。
なお、駆動モータ50は、不図示のギア列を介して、クリーニング装置15における駆動部材(搬送コイル15b等である。)に駆動力を伝達している。
ここで、本実施の形態2では、主基準部15a31が設けられた一方の長手方向端部と、駆動モータ50が設置された側に対応する一方の長手方向端部と、前記実施の形態1で説明した搬送コイル15bの搬送方向上流側に対応する一方の長手方向端部と、が一致するように、クリーニング装置15及び画像形成装置本体1を設計しているため、ブレード状部材15a1の捲れや振動音を抑止する効果が確実に発揮されることになる。
なお、本実施の形態2におけるクリーニングブレード15aは、図7を参照して、ブレード状部材15a1の長手方向長さN1が321.5mmに設定され、ホルダ部材15a2の長手方向長さM1(全長)が345mmに設定されている。また、図8を参照して、切欠Aの長手方向長さM2が3mmに設定され、ホルダ部材15a2の端部からブレード状部材15a1の端部までの距離M4が9mmに設定され、ホルダ部材15a2の端部から主基準部15a31(穴部)の中心までの距離M3が13mmに設定され、ホルダ部材15a2の端部からネジ締結用穴部15a41の中心までの距離M3が9mmに設定されている。
ここで、本実施の形態2では、切欠Aの長手方向長さM2が、ホルダ部材15a2の端部からブレード状部材15a1の端部までの距離M4よりも小さくなるように形成されているため(M2<M4)、ブレード状部材15a1を支持する支持部15a21(貼着面)の剛性が低くなり過ぎる不具合を抑止することができる。
また、切欠Aの長手方向長さM2が、ホルダ部材15a2の端部から主基準部15a31(穴部)の中心までの距離M3よりも小さくなるように形成されているため(M2<M3)、ホルダ部材15a2の剛性が低くなり過ぎてクリーニングブレード15aの位置決め精度が低くなる不具合を抑止することができる。
さらに、本実施の形態2では、切欠Aの長手方向長さM2が、ホルダ部材15a2の長手方向長さM1(全長)に対して1%以下(本実施の形態2では、0.86%程度に設定している。)になるように設定している。これにより、ブレード状部材15a1の捲れや振動音を抑止する効果が好適に発揮されることになる。
また、本実施の形態2において、クリーニングブレード15aのブレード状部材15a1は、ビビリ音(異常音)の発生を軽減するために、23℃における反発弾性率が50%以下になる材料で形成されている。なお、本実施の形態2では、ブレード状部材15a1を、23℃における反発弾性率が21%になる材料で形成している
また、ブレード状部材15a1(クリーニングブレード15a)は、感光体ドラム11に当接する当接圧(当接部分の線圧である。)が、0.10〜0.50N/cmの範囲になるように設定されている。これは、当接圧が0.50N/cmより大きいとビビリ音(異常音)が発生しやすくなり、当接圧が0.10N/cmより小さいと感光体ドラム11の表面の微細な凹凸への追従性が低下してクリーニング不良が生じやすくなるためである。なお、本実施の形態2では、ブレード状部材15a1の当接圧を、0.23N/cmに設定している。
さらに、ブレード状部材15a1は、その硬度(25℃におけるJIS−A硬度である。)が、60〜80の範囲になる材料で形成されている。これは、硬度が80より大きいとブレード状部材15a1が感光体ドラム11に偏当たりしやすくなり、硬度が60より小さいとブレード状部材15a1が感光体ドラム11に腹当りしやすくなってしまうためである。なお、本実施の形態2では、ブレード状部材15a1を、硬度が75になる材料によって形成している。
なお、本実施の形態2におけるクリーニングブレード15aは、図7及び図8に示すように、上述したブレード状部材15a1の捲れや振動音を抑止するための切欠Aとは別に、クリーニングブレード15aに近接する部材(装置のフレーム等である。)との干渉を避けるための第2の切欠(図中の破線Bで囲んだ部分である。)が、ホルダ部材15a2の支持部15a21における長手方向両端部にそれぞれ形成されている。この第2の切欠Bは、クリーニングブレード15a(ホルダ部材15a2)の強度や、クリーニングブレード15a(ブレード状部材15a1)によるクリーニング性能、等に影響しない範囲で形成されている。具体的に、本実施の形態2において、第2の切欠Bは、長手方向の長さが3mm、短手方向の長さが4.5mmになるように形成されている。
最後に、図9、図10を用いて、クリーニングブレード15aの種々の製造方法について簡単に説明する。
まず、図9(A)に示すような平板状の板金(15a2)を用意して、その板金(15a2)に対して図9(B)に示すような打ち抜き加工を施す。このとき、板金(15a2)には、切欠A、主基準部15a31、従基準部15a32等が形成されることになる。
その後、図9(C)に示すように、曲げ加工が施されて、L字状のホルダ部材15a2が形成されることになる。そして、図9(D)に示すように、ホルダ部材15a2の支持部15a21に、ブレード状部材15a1が貼着されて、最終的にクリーニングブレード15aの製造が終了する。
なお、上述した製造工程において、図9(B)にて説明した打ち抜き工程と、図9(C)にて説明した曲げ加工工程と、を同時におこなうこともできる。
さらに別の製造方法として、まず、図10(A)に示すような平板状の板金(15a2)を用意して、その板金(15a2)に対して図10(B)に示すような打ち抜き加工を施す。このとき、図9で説明した製造方法とは異なり、板金(15a2)には、打ち抜き加工によって切欠Aを形成しない。
その後、図10(C)に示すように、曲げ加工が施されて、L字状の板金(15a2)が形成されることになる。その後、図10(D)に示すように、L字状の板金(15a2)に対して、切削加工や溶解加工等が施されて切欠Aが形成されて、ホルダ部材15a2の製造が終了する。そして、図10(E)に示すように、ホルダ部材15a2の支持部15a21に、ブレード状部材15a1が貼着されて、最終的にクリーニングブレード15aの製造が終了する。
なお、上述した製造工程において、図10(B)にて説明した打ち抜き工程と、図10(C)にて説明した曲げ加工工程と、を同時におこなうこともできる。
さらに、図10(D)にて説明した切欠Aを形成する工程を、図10(E)にて説明したブレード状部材15a1の貼着工程後におこなうこともできる。このことは、既にクリーニング装置15に設置されているクリーニングブレード15a(切欠Aが形成されていないものである。)に対して、ブレード状部材15a1の捲れや振動音を抑止するために、事後的に切欠Aを形成することができることを意味するものである。
以上説明したように、本実施の形態2によれば、前記実施の形態1と同様に、ホルダ部材15a2の曲げ部15a22を、一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さH1に比べて短くなるように形成している。これにより、クリーニング不良等の副作用が生じることなく、ブレード状部材15a1(クリーニングブレード15a)の捲れや振動音の発生を確実に軽減することができる。
なお、前記各実施の形態では、作像部における各部(感光体ドラム11、帯電部12、現像装置13、クリーニング装置15、である。)を一体化してプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKを構成して、作像部のコンパクト化とメンテナンス作業性の向上とを図っている。
これに対して、クリーニング装置15をプロセスカートリッジの構成部材とせずに、単体で装置本体1に交換自在に設置されるように構成することもできる。そして、このような場合にも、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、前記各実施の形態では、2成分現像剤を用いる2成分現像方式の現像装置13が搭載された画像形成装置に対して本発明を適用したが、1成分現像剤を用いる1成分現像方式の現像装置13が搭載された画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
また、前記各実施の形態では、感光体ドラム11上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置15に対して本発明を適用した。これに対して、感光体ベルト上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。また、中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写体上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置に対しても、本発明を適用することができる。例えば、図1に示す中間転写ベルトクリーニング装置9を、図2に示すクリーニング装置15と同様に構成することで、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、前記各実施の形態では、ゴム材料で形成されたブレード状部材15a1が設置されたクリーニング装置15に対して本発明を適用した。これに対して、ゴム材料以外の材料(例えば、板バネ材料等である。)で形成されたブレード状部材15a1が設置されたクリーニング装置15に対しても本発明を適用することができる。そして、そのような場合にも、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 画像形成装置本体(装置本体)、
10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ(作像部)、
11 感光体ドラム(像担持体)、
15 クリーニング装置、
15a クリーニングブレード、
15a1 ブレード状部材、
15a2 ホルダ部材、
15a21 支持部、 15a22 曲げ部、
15b 搬送コイル(搬送部材)、
15c ケース。
特開平10−198243号公報 特開2001−249591号公報

Claims (8)

  1. 像担持体上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置に設置されるクリーニングブレードであって、
    その先端部が前記像担持体に対して長手方向にわたって当接するブレード状部材と、
    前記ブレード状部材を保持するとともに、長手方向に直交する短手方向の断面形状がL字状に形成されたホルダ部材と、
    を備え、
    前記ホルダ部材は、
    前記ブレード状部材の前記先端部が突き出すように、その面上に前記ブレード状部材を片持ち支持した支持部と、
    前記支持部に交会して前記L字状の断面形状を形成するとともに、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成された曲げ部と、
    を具備し
    前記ホルダ部材は、当該クリーニングブレードを前記クリーニング装置に対して位置決めするための主基準部と従基準部とが長手方向に離れるように長手方向両端部にそれぞれ形成され、
    前記ホルダ部材の前記曲げ部は、前記主基準部が設けられた一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他のすべての部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されたことを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記主基準部は、前記ホルダ部材における前記一方の長手方向端部において短手方向の長さが短くなるように形成された部分よりも長手方向中央部の側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記ホルダ部材は、前記一方の長手方向端部において前記主基準部よりも長手方向外側にネジ締結用穴部が形成されたことを特徴とする請求項2に記載のクリーニングブレード。
  4. 像担持体上に残留した未転写トナーをクリーニングするとともに装置内に回収された未転写トナーを装置外に排出するために長手方向に搬送する搬送部材を具備したクリーニング装置に設置されるクリーニングブレードであって、
    その先端部が前記像担持体に対して長手方向にわたって当接するブレード状部材と、
    前記ブレード状部材を保持するとともに、長手方向に直交する短手方向の断面形状がL字状に形成されたホルダ部材と、
    を備え、
    前記ホルダ部材は、
    前記ブレード状部材の前記先端部が突き出すように、その面上に前記ブレード状部材を片持ち支持した支持部と、
    前記支持部に交会して前記L字状の断面形状を形成するとともに、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成された曲げ部と、
    を具備し、
    前記ホルダ部材の前記曲げ部は、前記搬送部材の搬送方向上流側に対応する長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他のすべての部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されたことを特徴とするクリーニングブレード。
  5. 像担持体上に残留した未転写トナーをクリーニングするクリーニング装置に設置されるクリーニングブレードであって、
    その先端部が前記像担持体に対して長手方向にわたって当接するブレード状部材と、
    前記ブレード状部材を保持するとともに、長手方向に直交する短手方向の断面形状がL字状に形成されたホルダ部材と、
    を備え、
    前記ホルダ部材は、
    前記ブレード状部材の前記先端部が突き出すように、その面上に前記ブレード状部材を片持ち支持した支持部と、
    前記支持部に交会して前記L字状の断面形状を形成するとともに、少なくとも一方の長手方向端部における短手方向の長さが長手方向中央部における短手方向の長さに比べて短くなるように形成された曲げ部と、
    を具備し、
    前記ホルダ部材の前記曲げ部は、前記像担持体を駆動する駆動部が設置された側に対応する長手方向端部における短手方向の長さが長手方向のその他のすべての部分における短手方向の長さに比べて短くなるように形成されたことを特徴とするクリーニングブレード。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のクリーニングブレードを備えたことを特徴とするクリーニング装置。
  7. 画像形成装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項6に記載のクリーニング装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項6に記載のクリーニング装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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