JP2008175907A - クリーニング装置およびプロセスユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光体ドラムのクリーニング装置において、印刷速度に関係なくクリーニングブレードの捲くれ上がりを防止し、感光体ドラム表面の画像部だけでなく非画像部も確実に清浄化する。
【解決手段】 感光体ドラムの軸線に平行に延びるように設けられるクリーニングブレード2およびブレード支持部材3を含むクリーニング装置1において、ブレード支持部材3において、感光体ドラムの軸線方向両端部における短手方向の幅が感光体の軸線方向中央部における短手方向の幅よりも長くなるようにブレード支持部材3を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 感光体ドラムの軸線に平行に延びるように設けられるクリーニングブレード2およびブレード支持部材3を含むクリーニング装置1において、ブレード支持部材3において、感光体ドラムの軸線方向両端部における短手方向の幅が感光体の軸線方向中央部における短手方向の幅よりも長くなるようにブレード支持部材3を構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、クリーニング装置およびプロセスユニットに関する。
電子写真方式を利用する画像形成装置(以下単に「画像形成装置」とする)は、簡単な操作で記録媒体上に高画質画像を印刷できることから、現在では、複写機、プリンタ、ファクシミリなどとして多くの分野において汎用される。画像形成装置は、たとえば、感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、クリーニング手段と、定着手段とを含む。感光体はその表面に静電潜像を形成するための感光層が設けられる。帯電手段は感光体表面を所定の極性および電位に帯電させる。露光手段は帯電状態にある感光体表面に静電潜像を形成する。現像手段は感光体表面の静電潜像にトナーによって現像してトナー像を形成する。転写手段は感光体表面のトナー像を記録媒体上に転写する。クリーニング手段はトナー像転写後の感光体表面の残留トナーを除去する。定着手段はトナー像を記録媒体に定着させる。これら各手段による処理を経ることによって、記録媒体上に画像情報に応じた画像が形成される。
画像形成装置におけるこれらの各手段のうち、たとえば、クリーニング手段は、残留トナーによって画像不良が発生するのを防止し、高画質画像を安定的に形成する上で重要な役割を担う。図5は、従来のクリーニング手段100の構成を模式的に示す平面図である。クリーニング手段100は、クリーニングブレード(以下単に「ブレード」とする)101と、ブレード支持部材(以下単に「支持部材」とする)102とを含む。ブレード101は弾性材料からなる長方形の板状部材である。ブレード101は、図示しない感光体の軸線方向(長手方向)に平行になり、かつ感光体の軸線方向に垂直な方向(短手方向)の一端(以下特に断わらない限り「当接端」とする)が感光体表面に当接するように設けられる。さらに詳しくは、ブレード101はその当接位置における感光体の接線との間で鋭角を形成し、かつ当接端がブレード101の短手方向他端よりも感光体の回転方向上流側に位置するように設けられる。したがって、ブレード101の当接端には、感光体の回転に伴って、感光体の回転方向下流側への応力が付加される。支持部材102は金属などからなる長方形の板状部材であり、ブレード101と同様に感光体の軸線に平行に延び、その短手方向の一端によってブレード101の短手方向他端を支持する。ブレード101の支持部材102によって支持されない短手方向一端部およびその近傍部分は、当接端において感光体から加わる応力によって変形可能な遊端部になる。ブレード101における遊端部の短手方向の幅は、遊端部の長手方向のどの部分でも同じになるように設定される。また、クリーニング手段100の長手方向における感光体との接触領域の幅wは、ブレード101の長手方向の長さと等しくなる。
一方、画像形成装置の広範な分野への普及に伴い、画像形成装置には一層の高性能化が要求される。たとえば、印刷速度の高速化が進められ、感光体の回転速度などのプロセス速度をさらに速くする設定がなされ、ブレード101の当接端にはさらに大きな応力が付加される。加えて、ブレード101は弾性材料によって形成されるので比較的変形し易いく、また、当接端と感光体との摩擦係数も変化し易い。特に高温高湿環境では、水分の影響を受けて当接端および感光体表面の濡れ性が変化するので、摩擦係数は増大する。これらの要因が重なって、感光体の回転速度を高速化すると、当接端を含む遊端部が感光体回転方向下流側に捲れ上がり、クリーニング性能が低下して画像不良が発生する。当接端を含む遊端部の捲くれ上がりは、長手方向両端部から発生することが多い。
このような問題に鑑み、たとえば、当接端の一部が切り欠かれたブレードを含むクリーニング手段が提案される(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。図6は、特許文献1および特許文献2のクリーニング手段110の構成を模式的に示す平面図である。クリーニング手段110はブレード111と支持部材102とを含む。ブレード111は、長手方向における両端部の当接端の一部が切り欠かれ、これによってブレード111の捲くれ上がりの発生頻度は減少するが、完全には防止されない。さらに、このような構成では、ブレード111は図示しない感光体の画像部のみに接触し、非画像部には接触しない。ここで、画像部とは静電潜像が形成される部分であり、非画像部は感光体の長手方向における画像部よりも端部側の静電潜像が形成されない領域である。すなわち、クリーニング手段110の長手方向における感光体との接触領域の幅waは、クリーニング手段100の接触領域幅wよりも長手方向両端部において小さくなる。したがって、感光体の長手方向両端部にある非画像部は、ブレード111によるクリーニングの対象にならない。しかしながら、現像手段による静電潜像の現像の際などに、少量ではあるが非画像部にもトナーが付着し、クリーニングが実施されないことから、次第にトナーが堆積する。非画像部に付着・堆積するトナーは非画像部のみに留まらず、非画像部から画像部に移行するので、形成される画像に画像不良が発生し易くなる。また、ブレード111においても、当接端を含む遊端部の短手方向の幅は、該遊端部の長手方向のどの部分でも等しく設定される。
また、長手方向両端部に、当接端から感光体の回転方向とは逆方向に延び、感光体表面の非画像部に接触する延長部分を設けたブレードが提案される(たとえば、特許文献3参照)。特許文献3のブレードによれば、上記のような延長部分を設けることによって、捲くれ上がりの発生を防止する。しかしながら、上記したように、非画像部にも少量ではあるがトナーが付着するので、延長部分と感光体表面との間にトナーが次第に溜まって画像不良の原因になることがある。
本発明の目的は、印刷速度に関係なくクリーニングブレードの捲くれ上がりが防止され、感光体表面の非画像部も確実に清浄化され、画像形成装置によって形成される画像の長期的かつ安定的な高画質化に寄与し得るクリーニング装置および該クリーニング装置を含むプロセスユニットを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するための研究過程で、クリーニングブレードの捲くれ上がり(反転現象)の大部分が、感光体の軸線方向におけるクリーニングブレード両端部で発生することに着目し、さらに研究を重ねた。その結果、クリーニングブレードのブレード支持部材によって支持されない部分である遊端部の、クリーニングブレード短手方向における幅を、感光体の軸線方向において変化させる構成を見出した。さらに、この構成によって、クリーニングブレードのクリーニング性能を損なうことなく、クリーニングブレードの捲くれ上がりを防止できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、
感光体を含み、感光体表面の静電潜像にトナーを供給し、得られるトナー像を記録媒体に転写および定着させて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に装着されるクリーニング装置において、
感光体の軸線に平行に延びて、短手方向の一端が感光体表面に当接するように設けられる板状弾性部材であるクリーニングブレードと、
感光体の軸線に平行に延びてクリーニングブレードの短手方向の他端およびその近傍部分を支持し、かつ、感光体の軸線方向に垂直な断面において、感光体表面に向けて延びるその短手方向の延長線と、クリーニングブレードの感光体表面への当接位置から感光体の回転方向下流側に向けて延びる感光体の接線とが成す角である接触角が鋭角になるように設けられる板状のブレード支持部材であって、感光体の軸線方向両端部における短手方向の幅が感光体の軸線方向中央部における短手方向の幅よりも長くなるように形成されるブレード支持部材とを含むことを特徴とするクリーニング装置である。
感光体を含み、感光体表面の静電潜像にトナーを供給し、得られるトナー像を記録媒体に転写および定着させて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に装着されるクリーニング装置において、
感光体の軸線に平行に延びて、短手方向の一端が感光体表面に当接するように設けられる板状弾性部材であるクリーニングブレードと、
感光体の軸線に平行に延びてクリーニングブレードの短手方向の他端およびその近傍部分を支持し、かつ、感光体の軸線方向に垂直な断面において、感光体表面に向けて延びるその短手方向の延長線と、クリーニングブレードの感光体表面への当接位置から感光体の回転方向下流側に向けて延びる感光体の接線とが成す角である接触角が鋭角になるように設けられる板状のブレード支持部材であって、感光体の軸線方向両端部における短手方向の幅が感光体の軸線方向中央部における短手方向の幅よりも長くなるように形成されるブレード支持部材とを含むことを特徴とするクリーニング装置である。
また本発明のクリーニング装置は、ブレード支持部材が金属製の板状部材であることを特徴とする。
さらに本発明のクリーニング装置は、
ブレード支持部材が、
感光体の軸線方向において、両端部から中央部に向けて短手方向の幅が連続的に短くなるように形成されることを特徴とする。
ブレード支持部材が、
感光体の軸線方向において、両端部から中央部に向けて短手方向の幅が連続的に短くなるように形成されることを特徴とする。
さらに本発明のクリーニング装置は、接触角が20°〜30°(20°以上、30°以下)であることを特徴とする。
さらに本発明のクリーニング装置は、クリーニングブレードの短手方向の幅が10mm〜25mm(10mm以上、25mm以下)であり、かつ、クリーニングブレードのブレード支持部材によって支持されない部分の短手方向の幅が2.5mm〜8.5mm(2.5mm以上、8.5mm以下)であることを特徴とする。
さらに本発明のクリーニング装置は、
クリーニングブレードの短手方向の一端が、
線圧9.8N/m〜39.2N/m(9.8N/m以上、39.2N/m以下)で感光体表面に当接するように設けられることを特徴とする。
クリーニングブレードの短手方向の一端が、
線圧9.8N/m〜39.2N/m(9.8N/m以上、39.2N/m以下)で感光体表面に当接するように設けられることを特徴とする。
また本発明は、
感光体と、感光体表面を帯電させる帯電手段と、感光体表面の残留トナーを除去して感光体を清浄化するクリーニング手段とを含んで一体化され、画像形成装置に対して着脱可能に設けられるプロセスユニットにおいて、
クリーニング手段が、
前述のいずれか1つのクリーニング装置であることを特徴とするプロセスユニットである。
感光体と、感光体表面を帯電させる帯電手段と、感光体表面の残留トナーを除去して感光体を清浄化するクリーニング手段とを含んで一体化され、画像形成装置に対して着脱可能に設けられるプロセスユニットにおいて、
クリーニング手段が、
前述のいずれか1つのクリーニング装置であることを特徴とするプロセスユニットである。
本発明によれば、クリーニングブレードとブレード支持部材とを含み、ブレード支持部材の形状に大きな特徴があり、電子写真方式の画像形成装置に装着されるクリーニング装置が提供される。本発明のクリーニング装置において、ブレード支持部材は、2つの点では従来技術と同じである。1つは、感光体の軸線に平行に延びてクリーニングブレードを支持する点である。もう1つは、感光体の軸線方向(以下単に「軸線方向」とする)に垂直な断面において、感光体表面に向けて延びるその短手方向の延長線と、クリーニングブレードの感光体表面への当接位置から感光体の回転方向下流側に向けて延びる感光体の接線とが成す角である接触角が鋭角になるように設けられる点である。しかしながら、本発明におけるブレード支持部材は、その短手方向の幅が、軸線方向中央部よりも軸線方向両端部の方が長くなるように形成されるという従来にはない特徴を有する。
このようなブレード支持部材でクリーニングブレードを支持すると、クリーニングブレードのブレード支持部材によって支持されない部分である遊端部の、クリーニングブレード短手方向(軸線方向に垂直な方向、以下単に「短手方向」とする)の幅が、軸線方向中央部よりも軸線方向両端部で短くなる。すなわち、本発明では、感光体への当接端を含む遊端部の短手方向の幅を、軸線方向の部位に応じて変化させるという従来にはない技術思想が具現化される。その結果、軸線方向両端部では遊端部の短手方向の幅が短くなり、遊端部の変形自由度が低下するとともに、クリーニングブレードの感光体表面への当接力が軸線方向中央部よりも両端部の方が高くなることによって、捲くれ上がりが防止される。その効果は、印刷速度(プロセス速度)を高速化しても充分に発揮される。その一方で、軸線方向両端部においても、クリーニングブレードの感光体表面への正しい角度での当接が維持されるので、非画像部が確実に清浄化され、非画像部へのトナーの付着・堆積による画像不良の発生を防止できる。したがって、本発明のクリーニング装置は、印刷速度に関係なくクリーニングブレードの捲くれ上がりが防止され、感光体表面の非画像部も確実に清浄化され、画像形成装置によって形成される画像の長期的かつ安定的な高画質化に寄与し得る。
本発明によれば、ブレード支持部材として金属製板状部材を用いることによって、クリーニングブレードを支持する部材としての剛性が確保される。さらに、金属製板状部材は加工が容易なので、クリーニングブレードにおける遊端部の短手方向の幅を容易に調整できる。したがって、画像形成装置の仕様変更があっても、対応が容易である。
本発明によれば、ブレード支持部材として、感光体の軸線方向において、両端部から中央部に向けて短手方向の幅が連続的に短くなるように形成される板状部材を用いるのが好ましい。これによって、クリーニングブレードにおける遊端部の短手方向の幅が両端部に向うほど徐々に短くなる。その結果、感光体の回転下においても、クリーニングブレードの感光体表面に対する当接力を円滑に分散・緩和できるため、クリーニングブレードを捲くれ上がらせるような方向の力が弱くなり、クリーニングブレードの捲くれ上がりが一層確実に防止される。
本発明によれば、接触角を20°〜30°に調整することによって、クリーニングブレードが感光体の回転によって感光体の半径方向に押し戻されるような力を受け易くなり、クリーニングブレードを捲くれ上がらせるような力が弱くなる。その結果、クリーニングブレードによる感光体表面の清浄化効果とクリーニングブレードの捲くれ上がり防止効果とが同時にかつ効率良く発現する。接触角が20°未満では、クリーニングブレードによる感光体表面の清浄化効果が低下するおそれがある。接触角が30°を超えると、クリーニングブレードの捲くれ上がりが発生するおそれがある。
本発明によれば、クリーニングブレードの短手方向の幅を10mm〜25mmとし、かつ、クリーニングブレードのブレード支持部材によって支持されない部分である遊端部の短手方向の幅を2.5mm〜8.5mmとするのが好ましい。これによって、クリーニングブレードの剛性と感光体表面への当接力とがともに適切な範囲に調整されるので、感光体表面の清浄化効果と捲くれ上がり防止効果とが両方とも一層向上する。また、感光体の耐用寿命の延長化をも図り得る。
本発明によれば、クリーニングブレードを9.8N/m〜39.2N/mの線圧で感光体表面に当接させるのが好ましい。これによって、感光体表面の清浄化効果が充分に発揮されるとともに、感光体の軸線方向における両端部においてクリーニングブレードの当接圧が前記範囲より高くなっても、感光体表面が傷付けられることがない。クリーニングブレードの当接圧が9.8N/m未満では、感光体表面の清浄化効果が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。当接圧が39.2N/mを超えると、クリーニングブレードの捲くれ上がりが発生するおそれがある。
本発明によれば、感光体と、帯電手段と、本発明のクリーニング装置とを含んで一体化され、画像形成装置に対して着脱可能に設けられるプロセスユニットが提供される。本発明のプロセスユニットを用いれば、印刷速度に関係なく、クリーニング不良に伴う画像不良の発生が防止され、高画質画像を長期的にかつ安定的に形成できる。また、本発明のプロセスユニットでは、本発明のクリーニング装置が感光体に対して、適正な当接圧、接触角などで配置される。したがって、クリーニング装置を装着するために従来から行われる煩わしい位置調整作業、当接圧調整作業、前記作業の確認作業などを実施する必要がない。
図1は、本発明の実施の第1形態であるクリーニング装置1の要部の構成を模式的に示す平面図である。図1(a)は、クリーニングブレード2およびブレード支持部材3の要部の構成を別個に示す平面図である。図1(b)は、クリーニング装置1の要部の構成を模式的に示す平面図である。図2は、図1に示すクリーニング装置1と感光体ドラム10との位置関係を示す断面図である。図3は、図1に示すクリーニング装置1の要部における各部分の寸法を示す平面図である。図3(a)は、図1に示すクリーニング装置1の要部における部分寸法を概略的に示す平面図である。図3(b)は、図3(a)におけるセクションIの部分の拡大平面図である。クリーニング装置1は、クリーニングブレード2と、ブレード支持部材3と、図示しないトナー貯留槽とを含む。
クリーニングブレード2は、弾性材料からなる長方形の板状部材である。クリーニングブレード2は、感光体ドラム10の軸線に平行に延びるように設けられる。ここで、弾性材料としては、金属、合成樹脂などの中から適切な弾性を有するものが適宜選択される。クリーニングブレード2の長手方向は感光体ドラム10の軸線方向であり、長手方向に垂直な方向がクリーニングブレード2の短手方向である。クリーニングブレード2は短手方向の一端が感光体ドラム10表面に当接し、他端がブレード支持部材3によって支持される。
クリーニングブレード2の短手方向の一端は、後記するように、クリーニングブレード2の感光体ドラム10表面への当接点における感光体ドラム10の回転方向に延びる接線とブレード支持部材3の感光体ドラム10表面に向う延長線とが成す角(接触角)θが鋭角になるように、感光体ドラム10表面に当接する。したがって、クリーニングブレード2の短手方向の一端には、感光体ドラム10の回転駆動によって、感光体ドラム10の回転方向上流側への応力fが付加される。感光体ドラム10は、図示しない駆動手段によって、軸線回りに矢符10aの方向に回転駆動する。クリーニングブレード2の当接圧は特に制限されないが、好ましくは9.8N/m〜39.2N/mである。これによって、感光体ドラム10表面の清浄化効果が充分に発揮されるとともに、感光体ドラム10の軸線方向における両端部(非画像部)においてクリーニングブレード2の当接圧が前記範囲より高くなっても、感光体ドラム10表面が損傷することがない。クリーニングブレード2の当接圧が9.8N/m未満では、感光体ドラム10表面の清浄化効果が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。当接圧が39.2N/mを超えると、クリーニングブレード2の捲くれ上がりが発生し、やはり清浄化効果が低下するおそれがある。クリーニングブレード2は、通常であればその短手方向の一端の先端部が感光体ドラム10表面に当接するが、この先端部が感光体ドラム10の回転方向上流側に反転し、感光体ドラム10表面にはクリーニングブレード2の面が接触することになる。これをクリーニングブレード2の捲くれ上がりとする。
また、クリーニングブレード2には、ブレード支持部材3によって支持される部分と、支持されない部分とがある。ブレード支持部材3によって支持される部分とは、クリーニングブレード2の短手方向の他端およびその近傍部分である。ブレード支持部材3によって支持されない部分とは、ブレード支持部材3と接触しない部分であり、具体的には、感光体ドラム10表面に当接する短手方向一端およびその近傍部分である。これらの支持されない部分は、感光体ドラム10の回転駆動に伴って感光体ドラム10から付加される応力によって変形可能な遊端部になる。本発明のクリーニング装置1では、この遊端部の、クリーニングブレード2の短手方向における幅(以下単に「遊端部の短手方向幅」とする)が重要である。遊端部の短手方向幅は、クリーニングブレード2の長手方向(すなわち感光体ドラム10の軸線方向)両端部よりも、クリーニングブレード2の長手方向中央部の方が長くなるように設定される。好ましくは、クリーニングブレード2の長手方向において、遊端部の短手方向幅が両端部から中央部に向けて連続的に長くなるように設定される。
たとえば、図3に示すように、長手方向の幅w、短手方向の幅dであるクリーニングブレード2において、各部の幅はd1、d2およびw1に設定される。d1はクリーニングブレード2の長手方向両端部における遊端部の短手方向幅である。d2はクリーニングブレード2の長手方向中央部における遊端部の短手方向幅である。w1は遊端部の短手方向幅が長手方向両端部から中央部に向けて連続的に徐々に大きくなる長手方向における遊端部増加幅である。ここで、好ましくは、w:310〜340mm、d:10〜25mm、d1:3〜10mm、d2:3〜10mmおよびw1:30〜100mmである。また、クリーニングブレード2の短手方向の幅dが10〜25mmである場合、クリーニングブレード2の遊端部の短手方向幅d1は好ましくは2.5mm〜8.5mm、さらに好ましくは3mm〜8.2mmである。
このように遊端部の短手方向幅を設定すると、クリーニングブレード2の長手方向において、中央部よりも両端部の方が感光体ドラム10表面に対する当接圧が高くなる。すなわち、クリーニングブレード2の感光体ドラム10表面への当接位置において、感光体ドラム10の回転駆動によってクリーニングブレード2の遊端部に掛る応力は主に座屈荷重であり、座屈荷重は遊端部の短手方向幅の二乗に反比例して大きくなる。これによって、クリーニングブレード2の耐反転性が向上し、クリーニングブレード2の長手方向両端部における捲くれ上がりが防止される。また、長手方向両端部における捲くれ上がりに基因するクリーニングブレード2全体の捲くれ上がり(反転)も防止される。それとともに、クリーニングブレード2が、感光体ドラム10の軸線方向の全域にわたって感光体ドラム10表面に当接するので、軸線方向両端部である非画像部も確実に清浄化され、クリーニング不良の発生が防止される。
クリーニングブレード2は、公知の手段によってブレード支持部材3に取り付けられる。具体的には、接着剤による接着、熱融着、取り付け部材の使用などである。取り付け部材を用いる場合は、クリーニングブレード2およびブレード支持部材3の対応位置に取り付け用の孔が形成され、ビスなどの取り付け部材を用いてクリーニングブレード2がブレード支持部材3に取り付けられる。
ブレード支持部材3は、感光体ドラム10の軸線に平行に延びる長方形の板状部材である。ブレード支持部材3は、たとえば、ステンレス鋼、鉄などの金属材料からなる板金によって形成されることが好ましい。板金は、成形加工が容易である。これによって、ブレード支持部材3の剛性・機械的強度の低下を防止しながら、形状を自由に設計できるので、クリーニングブレード2の遊端部の短手方向幅を適宜変更できる。また、ブレード支持部材3を成形加工が容易な板金で形成することによって、感光体ドラム10表面に直接接触するクリーニングブレード2の加工回数を低減化でき、加工によるバリ、めくれなどの不具合の発生を防止できるという利点もある。
ブレード支持部材3において、感光体ドラム10の軸線方向が長手方向であり、長手方向に垂直な方向が短手方向である。ブレード支持部材3は、その短手方向の一端によってクリーニングブレード2の短手方向の他端およびその近傍部分を支持する。ブレード支持部材3の短手方向の他端は、図示しないトナー貯留槽によって支持される。たとえば、ブレード支持部材3を短手方向の断面がL字状になるように形成し、一端がクリーニングブレード2を支持し、他端がトナー貯留槽によって支持されるように構成してもよい。また、ブレード支持部材3を支持する支持手段を別途設けてもよい。
ブレード支持部材3は、感光体ドラム10表面に対する接触角θが鋭角になるように配置される。ここで接触角θとは、ブレード支持部材3の延長線l1と、感光体ドラム10の接線l2とがなす角である。ブレード支持部材3の延長線l1とは、図2の断面図において、ブレード支持部材3の感光体ドラム10表面を臨む側の面の、感光体ドラム10表面に向う延長線である。感光体ドラム10の接線l2とは、クリーニングブレード2の感光体ドラム10表面に対する当接点における感光体ドラム10の回転方向上流側に向う接線である。接触角θは好ましくは20°〜30°である。接触角θをこの範囲に調整することによって、クリーニングブレード2が感光体ドラム10の回転によって感光体ドラム10の半径方向に押し戻されるような力を受け易くなり、クリーニングブレード2を捲くれ上がらせるような力が弱くなる。すなわち、クリーニングブレード2の感光体ドラム10表面の当接位置において、感光体ドラム10からクリーニングブレード2に掛る応力のうち、クリーニングブレード2を感光体ドラム2の半径方向外方に押し戻す力が強くなり、クリーニングブレード2をその当接位置における感光体ドラム2の接線方向の力が弱くなる。その結果、クリーニングブレード2による感光体ドラム10表面の清浄化効果とクリーニングブレード2の捲くれ上がり防止効果とが同時にかつ効率良く発揮される。接触角が20°未満では、クリーニングブレード2による感光体表面の清浄化効果が低下するおそれがある。接触角が30°を超えると、クリーニングブレード2の捲くれ上がりが発生するおそれがある。
ブレード支持部材3の短手方向の一端、すなわちクリーニングブレード2を支持する側の端部(以下単に「支持端部」とする)が、ブレード支持部材3の長手方向において両端部の短手方向幅が中央部の短手方向幅よりも長くなるように形成される。これによって、クリーニングブレード2の遊端部の短手方向幅は、長手方向の両端部よりも中央部の方が長くなる。なお、ブレード支持部材3のクリーニングブレード2を支持する側の端部とは、ブレード支持部材3における、クリーニングブレード2と接触する部分でもある。本実施の形態では、ブレード支持部材3は、支持端部において、長手方向の両端部から中央部に向けて短手方向幅が連続的に短くなるように形成される。たとえば、図3に示すように、長手方向幅wであるブレード支持部材3の支持端部において、各部の幅は(d−d1)、d3およびw1に設定される。(d−d1)はブレード支持部材3の長手方向両端部における支持端部の短手方向幅である。d3=(d−d2)はブレード支持部材3の長手方向中央部における支持端部の短手方向幅である。w1はクリーニングブレード2における遊端部増加幅であるとともに、ブレード支持部材3の短手方向幅が長手方向両端部から中央部に向けて連続的に徐々に小さくなる支持端部減少幅である。ここで、ブレード支持部材3の長手方向幅wは、クリーニングブレード2の長手方向幅wと同様である。また、クリーニングブレード2において、d、d1およびd2が設定されるので、(d−d1)およびd3=(d−d2)も適宜設定できる。
図示しないトナー貯留槽は、クリーニングブレード2によって感光体ドラム10表面から掻き取られるトナー、紙粉などを一時的に貯留する。
本発明のクリーニング装置1によれば、クリーニングブレード2が捲くれ上がり(反転)を起すことなく、感光体ドラム10表面の画像部および非画像部を確実に清浄化でき、クリーニング不良による画像不良の発生のない高画質画像を安定的に形成するのに寄与できる。
図4は、本発明の別形態である画像形成装置50の構成を模式的に示す断面図である。画像形成装置50は、外部機器から伝達される画像情報に応じて、記録媒体上に多色および単色の画像を形成するタンデム方式のフルカラープリンタである。画像形成装置50は、感光体ドラム10と、帯電装置11と、露光ユニット12と、現像装置13と、クリーニング装置1と、転写ローラ15と、記録媒体搬送ベルト16と、駆動ローラ17と、テンションローラ18,19と、支持ローラ20と、ベルトクリーナ21と、定着ユニット22と、給紙トレイ23と、ピックアップローラ24と、レジストローラ25と、搬送ローラ26と、搬送経路切り替え部材27と、排紙トレイ28,29と、制御手段30と、用紙搬送路S1,S2を含む。このうち、感光体ドラム10、帯電装置11およびクリーニング装置1は一体化され、画像形成装置50に対して着脱可能に設けられるプロセスユニットに形成される。
なお、前記したように、画像形成装置50において扱われる画像情報は、ブラック(k)、シアン(c)、マゼンタ(m)およびイエロー(y)の各色の画像情報を含むものである。したがって、感光体ドラム10(10k,10c,10m,10y)、帯電装置11(11k,11c,11m,11y)、露光ユニット(12k,12c,12m,12y)、現像装置13(13k,13c,13m,13y)、クリーニング装置1(1k,1c,1m,1y)および転写ローラ15(15k,15c,15m,15y)は、各色に応じたトナー像が形成され、かつ記録媒体搬送ベルト16上の記録媒体に転写されるように、それぞれ4個ずつ設けられる。
感光体ドラム10、帯電装置11、露光ユニット12、現像装置13およびクリーニング装置1はトナー像形成ユニットを構成する。感光体ドラム10は、画像形成装置50のほぼ中心部において回転可能に軸支され、図示しない駆動手段によって回転駆動するローラ状部材である。感光体ドラム10の表面には、静電潜像ひいてはトナー像を形成するための感光層が形成される。感光層は有機感光層および無機感光層のいずれでもよい。帯電装置11は、感光体ドラム10表面の所定の極性および電位に帯電させる。本実施の形態ではチャージャ型帯電器が用いられるが、これに限定されず、ローラ状帯電器、帯電ブラシ型帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置、磁気ブラシなどの接触方式の帯電器などを使用できる。露光ユニット12は信号光を帯電状態にある感光体ドラム10表面に照射し、各色の画像情報に応じた静電潜像を形成する。露光ユニット12には、図示しない光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射ミラーなどを含むレーザスキャニングユニット(LSU)を用いる。光源には、たとえば、半導体レーザ、LEDアレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)アレイなどを使用できる。現像装置13は、現像ローラ31と現像槽32とを含む。現像ローラ31は現像槽32によって軸支され、図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられる。また、現像ローラ31は感光ドラム31表面に圧接するかまたは僅かな間隙を有して離隔するように設けられる。現像ローラ31はその表面に現像剤を担持し、感光体ドラム10表面の静電潜像に対してトナーを供給し、静電潜像を現像してトナー像を形成する。現像槽32はその内部空間に現像剤を貯留する。現像剤はトナーのみの1成分現像剤でもよく、またトナーとキャリアとを含む2成分現像剤でもよい。現像槽32には、トナーの消費状況に応じて、図示しないトナーホッパおよびトナーボトルからトナーが補給される。クリーニング装置1は図1に示す本発明のクリーニング装置1であり、トナー像を記録媒体に転写した後の感光体ドラム10表面に残留する。これらの各部材の動作によって、感光体ドラム10表面に画像情報に応じたトナー像が形成される。
転写ローラ15、記録媒体搬送ベルト16、駆動ローラ17、テンションローラ18、従動ローラ19,20およびベルトクリーナ21は、トナー像転写ユニットを構成する。転写ローラ15は、記録媒体搬送ベルト16を介して感光体ドラム10に圧接し、図示しない駆動手段によって回転可能に支持され、かつ図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられる。転写ローラ15と感光体ドラム10との圧接部分が転写ニップ部である。転写ローラ15には図示しない電源が接続され、該電源からトナーの帯電極性とは逆極性の電圧が転写ローラ15ひいては記録媒体に印加される。これによって、トナー像の感光体ドラム10表面から記録媒体への転写が円滑に進行する。転写ローラ15には、たとえば、軸体と、軸体表面に形成される導電性弾性層とを含むローラ状部材が用いられる。軸体はステンレス鋼などの金属材料からなる直径8〜10mm程度の中空状または円柱状部材である。導電性弾性層は、たとえば、EPDM、発泡ウレタンなどの弾性材料を含むマトリックス中に、さらにカーボンブラックなどの導電材を含有させたものである。導電性弾性層を設けることによって、記録媒体に対して均一な高電圧を印加できる。転写ニップ部において、感光体ドラム10表面のトナー像が記録媒体に転写される。本実施の形態では転写ローラ15が用いられるが、これに限定されず、たとえば、ブラシなども使用できる。
記録媒体搬送ベルト16は、駆動ローラ17、テンションローラ18および従動ローラ19,20に張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状部材であり、後記する記録媒体供給ユニットから供給される記録媒体を載置して矢符33の方向に回転駆動する。記録媒体搬送ベルト16が記録媒体を載置して4つの転写ニップ部を通過することによって、記録媒体上に各色トナー像が重ね合わされ、多色トナー像が形成される。さらに、記録媒体搬送ベルト16は、多色トナー像が形成された記録媒体を定着ユニット22に向けて搬送する。記録媒体搬送ベルト16には、たとえば、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムが用いられる。駆動ローラ17は図示しない支持手段によって回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転駆動するローラ状部材であり、記録媒体搬送ベルト16を矢符33の方向に回転させる駆動源になる。テンションローラ18は図示しない支持手段によって回転自在に支持され、記録媒体搬送ベルト16に適度な張力を付与し、記録媒体搬送ベルト16の回転を円滑に進行させる。ベルトクリーナ21は、感光体ドラム10との接触によって記録媒体搬送ベルト16表面に付着するトナーを除去・回収する。これによって、記録媒体のトナー像転写面とは反対側の面がトナーによって汚染されるのが防止される。ベルトクリーナ21は、たとえば、板状部材であるクリーニングブレードが含まれ、クリーニングブレードは記録媒体搬送ベルト16表面に当接するように設けられる。クリーニングフレードの記録媒体搬送ベルト16表面の当接位置は、記録媒体搬送ベルト16の裏側に配置される従動ローラ19によって支持される。これによって、記録媒体搬送ベルト16表面のトナーなどが効率良く除去される。
給紙トレイ23、ピックアップローラ24およびレジストローラ25は、給紙ユニットを構成する。給紙トレイ23は記録媒体を収容する容器状部材であり、本実施の形態ではトナー像転写ユニットの鉛直方向下方に設けられる。記録媒体には、普通紙、コート紙、カラーコピー用紙、OHPフィルムなどがある。給紙トレイ23は複数設けてもよく、その場合には、それぞれの給紙トレイにサイズの異なる記録媒体を収容してもよく、同じサイズの記録媒体を収容してもよい。記録媒体のサイズには、A3、A4、B5、B4などがある。ピックアップローラ24は給紙トレイ23の端部に設けられ、給紙トレイ23に収容される記録媒体を1枚ずつ取り出して用紙搬送路S1に送給する。レジストローラ25は1対のローラ状部材であり、用紙搬送路S1を経由して送給されて来る記録媒体を一時的に挟持して保持し、トナー像形成ユニットにおける感光体ドラム10の回転に同期して記録媒体搬送ベルト16上に記録媒体を供給する。すなわち、レジストローラ25は、図示しないレジスト前検知センサが出力する検知信号に応じて、各感光体ドラム10上のトナー像の先端を記録媒体における画像形成範囲の先端に合せるように、記録媒体を記録媒体搬送ベルト16上に送給するように設定される。
定着ユニット22は、定着ローラ35と加圧ローラ36とを含む。定着ローラ35は、図示しない支持手段によって回転自在に支持され、かつ図示しない駆動手段によって軸線回りに回転可能に設けられるローラ状部材である。定着ローラ35は、その内部に図示しない加熱手段を有し、転写ニップ部から搬送される記録媒体に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱し、溶融させて記録媒体に定着させる。定着ローラ35としては、たとえば、芯金と、弾性層とを含むローラ状部材を使用する。芯金は、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属によって形成される。弾性層は、たとえば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料で形成される。加熱手段は図示しない電源から電圧印加を受けて発熱する。加熱手段にはハロゲンランプ、赤外線ランプなどを使用できる。加圧ローラ36は回転自在に支持されかつ図示しない加圧手段によって定着ローラ35に対して圧接するように設けられるローラ状部材である。加圧ローラ36は定着ローラ35の回転に従動回転する。定着ローラ35と加圧ローラ36との圧接部が定着ニップ部である。加圧ローラ36は、定着ローラ35によるトナー像の記録媒体への加熱定着に際し、溶融状態にあるトナーを記録媒体に対して押圧することによって、トナー像の記録媒体への定着を促進する。加圧ローラ36には、定着ローラ35と同じ構成のローラ状部材を使用できる。加圧ローラ36の内部にも加熱手段を設けてもよい。加熱手段には定着ローラ35内部の加熱手段と同様のものを使用できる。定着ユニット22によれば、トナー像が転写された記録媒体を定着ニップ部に通過させ、トナー像を構成するトナーを溶融させるとともに記録媒体に押圧することによって、トナー像を記録媒体に定着させ、画像を印刷する。
搬送ローラ26、搬送経路切り替え部材27、排紙トレイ28,29および用紙搬送路S2は、排紙ユニットを構成する。排紙ユニットは、定着ユニット22によって画像が定着される記録媒体を画像形成装置50の外部に設けられる排紙トレイ28,29に排出する。搬送ローラ26は、用紙搬送路S2に沿って複数設けられる小型ローラであり、記録媒体の搬送を補助・促進する。なお、搬送ローラ26は、用紙搬送路S1の周囲にも複数設けられる。搬送経路切り替え部材27は、側面カバー37に変位可能に支持される。すなわち、搬送経路切り替え部材27は、実線で示す状態と破線で示す状態とに変位可能である。実線で示す状態の場合には、定着ユニット22から排出される記録媒体は、用紙搬送路S2を経由して画像形成装置50の上部に設けられる排紙トレイ28に排出される。破線で示す状態の場合には、定着ユニット22から排出される記録媒体は、画像形成装置50の側面に設けられる排紙トレイ29に排出される。
制御手段30は、たとえば、画像形成装置50の内部空間における上部に設けられ、記憶部と演算部と制御部とを含む。記憶部には、画像形成装置50の動作を制御するための各種情報が書き込まれる。このような情報には、たとえば、画像形成装置50の上面に配置される図示しない表示手段を介して設定される各種設定値、画像形成装置1の各部材の動作を制御するための設定値、画像形成装置50内部の各所に配置される図示しないセンサなどからの検知結果、外部機器からの印刷指令に含まれる画像情報、各部材の動作を制御するためのプログラムなどがある。記憶部には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リードオンリィメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。演算部は、記憶部に入力される各種データ(画像形成命令、検知結果、画像情報など)および各種手段のプログラムを取り出し、各種判定を行う。制御部は、演算部における判定結果に応じて該当装置に制御信号を送付し、動作制御を行う。制御部および演算部は、たとえば、中央処理装置(CPU、
Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路である。制御手段は、記憶部、演算部および制御部とともに主電源を含む。
Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路である。制御手段は、記憶部、演算部および制御部とともに主電源を含む。
画像形成装置50によれば、クリーニング装置1、感光体ドラム10および帯電装置11を含むプロセスユニットを装着することによって、感光体ドラム10のクリーニング不良に基づく画像不良のない高画質画像を長期的にかつ安定的に形成できる。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図示しないトナー貯留槽によって支持されたブレード支持部材3にクリーニングブレード2の短手方向他端を接着し、本発明のクリーニング装置1を製造した。クリーニングブレード2としては、長手方向幅w:330mm、短手方向幅d:18mm、厚さ2mm、ヤング率6.08MPaのウレタン樹脂製ブレードを用いた。ブレード支持部材3への接着後におけるクリーニングブレード2において、w1:40mm、d1:3mm、d2:8.2mmである。ブレード支持部材3は、図3に示す平面形状を有し、長さ(長手方向の幅w)330mm、厚さ1mmのステンレス(SUS304)製板金を用いた。このクリーニング装置1を、クリーニングブレード2の短手方向一端が感光体ドラム10に当接するように、感光体ドラム10近傍に配置した。ここで、クリーニングブレード2は、図2に示すように、感光体ドラム10の回転方向に対して対向する向き(カウンタ方式)に配設され、感光体ドラム10との接触角θは27°、当接圧(線圧)は26.9N/mとした。
(実施例1)
図示しないトナー貯留槽によって支持されたブレード支持部材3にクリーニングブレード2の短手方向他端を接着し、本発明のクリーニング装置1を製造した。クリーニングブレード2としては、長手方向幅w:330mm、短手方向幅d:18mm、厚さ2mm、ヤング率6.08MPaのウレタン樹脂製ブレードを用いた。ブレード支持部材3への接着後におけるクリーニングブレード2において、w1:40mm、d1:3mm、d2:8.2mmである。ブレード支持部材3は、図3に示す平面形状を有し、長さ(長手方向の幅w)330mm、厚さ1mmのステンレス(SUS304)製板金を用いた。このクリーニング装置1を、クリーニングブレード2の短手方向一端が感光体ドラム10に当接するように、感光体ドラム10近傍に配置した。ここで、クリーニングブレード2は、図2に示すように、感光体ドラム10の回転方向に対して対向する向き(カウンタ方式)に配設され、感光体ドラム10との接触角θは27°、当接圧(線圧)は26.9N/mとした。
(比較例1)
本発明のクリーニング装置1に代えて、図5に示す従来のクリーニング装置100を用いた。クリーニングブレード101の接触角θおよび当接圧は、実施例1と同様である。
本発明のクリーニング装置1に代えて、図5に示す従来のクリーニング装置100を用いた。クリーニングブレード101の接触角θおよび当接圧は、実施例1と同様である。
(比較例2)
本発明のクリーニング装置1に代えて、図6に示す従来のクリーニング装置110を用いた。クリーニングブレード111の接触角θおよび当接圧は、実施例1と同様である。
本発明のクリーニング装置1に代えて、図6に示す従来のクリーニング装置110を用いた。クリーニングブレード111の接触角θおよび当接圧は、実施例1と同様である。
(試験例1)
実施例1および比較例1〜2のクリーニング装置を市販の画像形成装置(商品名:ARC261S、シャープ(株)製)各5台に装着した。これらの画像形成装置を用いて、高温高湿(30℃,RH90%)環境において100k実写エージング(プロセス速度:300mm/sec、印字原稿:5%原稿、印字方法:99枚連続の繰り返し)を行い、5台が100kを終了する(合計:500k)までに、クリーニングブレードの反転が何回生じるか調べた。ブレードが反転したことは、ブレード反転による異音またはトルク上昇による装置停止によって確認した。また、初期画像およびエージング後の画像を目視で観察し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
○:目視にて、画像に濃度ムラなし(良好画像)
△:目視にて、画像に濃度ムラ若干あり(実使用上問題なし)
×:目視にて、画像に濃度ムラあり(実使用上問題あり)
実施例1および比較例1〜2のクリーニング装置を市販の画像形成装置(商品名:ARC261S、シャープ(株)製)各5台に装着した。これらの画像形成装置を用いて、高温高湿(30℃,RH90%)環境において100k実写エージング(プロセス速度:300mm/sec、印字原稿:5%原稿、印字方法:99枚連続の繰り返し)を行い、5台が100kを終了する(合計:500k)までに、クリーニングブレードの反転が何回生じるか調べた。ブレードが反転したことは、ブレード反転による異音またはトルク上昇による装置停止によって確認した。また、初期画像およびエージング後の画像を目視で観察し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
○:目視にて、画像に濃度ムラなし(良好画像)
△:目視にて、画像に濃度ムラ若干あり(実使用上問題なし)
×:目視にて、画像に濃度ムラあり(実使用上問題あり)
表1から、実施例1のクリーニング装置を使用すると、クリーニングブレードの捲くれ上がり(反転)が発生せず、初期画像およびエージング後の画像も問題のないことが明らかである。比較例1のクリーニング装置では反転が1.4回/100kの割合で発生し、また比較例2のクリーニング装置では、感光体ドラムの長手方向両端部のクリーニングが十分に行なわれないので、画像の両端から画質不良が生じた。
1 クリーニング装置
2 クリーニングブレード
3 ブレード支持部材
10 感光体ドラム
50 画像形成装置
2 クリーニングブレード
3 ブレード支持部材
10 感光体ドラム
50 画像形成装置
Claims (7)
- 感光体を含み、感光体表面の静電潜像にトナーを供給し、得られるトナー像を記録媒体に転写および定着させて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に装着されるクリーニング装置において、
感光体の軸線に平行に延びて、短手方向の一端が感光体表面に当接するように設けられる板状弾性部材であるクリーニングブレードと、
感光体の軸線に平行に延びてクリーニングブレードの短手方向の他端およびその近傍部分を支持し、かつ、感光体の軸線方向に垂直な断面において、感光体表面に向けて延びるその短手方向の延長線と、クリーニングブレードの感光体表面への当接位置から感光体の回転方向下流側に向けて延びる感光体の接線とが成す角である接触角が鋭角になるように設けられる板状のブレード支持部材であって、感光体の軸線方向両端部における短手方向の幅が感光体の軸線方向中央部における短手方向の幅よりも長くなるように形成されるブレード支持部材とを含むことを特徴とするクリーニング装置。 - ブレード支持部材は、金属製の板状部材であることを特徴とする請求項1記載のクリーニング装置。
- ブレード支持部材は、
感光体の軸線方向において、両端部から中央部に向けて短手方向の幅が連続的に短くなるように形成されることを特徴とする請求項1または2記載のクリーニング装置。 - 接触角が20°〜30°であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のクリーニング装置。
- クリーニングブレードは、
その短手方向の幅が10mm〜25mmであり、かつ、ブレード支持部材によって支持されない部分の短手方向の幅が2.5mm〜8.5mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のクリーニング装置。 - クリーニングブレードは、
短手方向の一端が線圧9.8N/m〜39.2N/mで感光体表面に当接するように設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のクリーニング装置。 - 感光体と、感光体表面を帯電させる帯電手段と、感光体表面の残留トナーを除去して感光体を清浄化するクリーニング手段とを含んで一体化され、画像形成装置に対して着脱可能に設けられるプロセスユニットにおいて、
クリーニング手段は、
請求項1〜6のいずれか1つのクリーニング装置であることを特徴とするプロセスユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007431A JP2008175907A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | クリーニング装置およびプロセスユニット |
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JP2007007431A JP2008175907A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | クリーニング装置およびプロセスユニット |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=39702998
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JP2007007431A Pending JP2008175907A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | クリーニング装置およびプロセスユニット |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011145353A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2012083506A (ja) * | 2010-09-15 | 2012-04-26 | Ricoh Co Ltd | クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、ホルダ部材 |
-
2007
- 2007-01-16 JP JP2007007431A patent/JP2008175907A/ja active Pending
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