JP2009294529A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成装置の設置環境もしくは内部環境を検知する環境状態センサ、あるいは2次転写ローラ23表面の温度を直接検知する温度検知手段19を設け、それらの出力値から、前もって実測しておいたデータを利用して、2次転写ローラ23の外径変化を推定し、同ローラの回転駆動用モータの回転速度を制御し、同ローラ表面の線速を中間転写体10の線速とほぼ同じになるようににする。
【選択図】図2
Description
2次転写ローラは、中間転写体と接触して回転していることから、中間転写体と2次転写ローラの間に微小な線速差が発生すると中間転写体の駆動に影響を与えて位置ズレ等の問題を引き起こすため、ほぼ同速になるように、回転速度を制御しているが、ゴムローラであるため、温湿度により外径が変化してしまい線速変動を引き起こしていた。
環境温度変化に対する2次転写ローラの外径変化を推定して制御したとしても、装置の設置環境や装置内環境の実測は、ローラ自身の温度を直接見ているわけではないので、精度の高い補正は見込めなかった。特に、両面複写のように、一方の面の画像を定着してから残りの面の作像にかかる方式の場合、片面複写に比べて2次転写ローラの温度上昇が著しくなり、環境温度の検知だけでは不十分である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の画像形成装置において、前記2次転写ローラの温度は、該ローラの表面温度を検知する温度検知手段により検知した温度である
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の画像形成装置において、前記温度検知手段は、非接触型温度センサを有する温度測定手段であって、前記2次転写ローラ表面に近接して設置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の画像形成装置において、前記環境状態検出センサの検出値に応じて、転写条件が設定されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記2次転写ローラの表面に潤滑剤を塗布することを特徴とする。
同図において符号100は複写装置本体、200は給紙テーブル、300はスキャナ、400は原稿自動搬送装置(ADF)をそれぞれ示す。その他の符号は随時本中で引用する。
給紙テーブル200の上には複写装置本体100が載置され、その上にスキャナ300が取り付けられ、さらにその上にはADF400が載置されている。
複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10が設けられている。中間転写体10は、中間転写駆動ローラ14と2つの支持ローラ15、16に掛け回されて、図中時計回りに回転搬送可能である。
また、2次転写ローラ23の横には、用紙搬送ベルト29が配置され、定着装置25までシートを搬送する。シート上の転写画像を定着する定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てることによって構成されている。
なお、本実施形態では、このような2次転写装置23および定着装置25の下側に、前述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転させるシート反転装置28が設けられている。
画像転写後の記録媒体38は、用紙搬送装置29によって搬送されて定着装置25へと送り込まれ、定着装置25で熱と圧力とが加えられて転写画像が定着された後、切換爪55の切り換で排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。一方、両面コピーの場合、片面に画像が転写された記録媒体38は、切換爪55の切り換えによってシート反転装置28に導入されて反転された後、再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像が記録され、その後、排出ローラ56によって排紙トレイ57上に排出される。
また、2次転写ローラ23には、中間転写体に接しているため、転写紙等の転写材が載らない部分や紙間では、中間転写体上の地肌汚れのトナー、およびプロセスパターンが転写し、2次転写ローラ23を汚しているため、2次転写クリーニングブレード22で常時2次転写ローラ23上のトナーを除去することで転写材の裏面が汚れるのを防止している。
同図において符号9は転写電圧用の電源、11は加圧スプリング、12は潤滑剤保持枠、13はブラシ状ローラ、19は温度センサ、24は固形状潤滑剤、37はテンションローラ、38は記録媒体をそれぞれ示す。
同図において、一次転写されたトナー像を担持する中間転写ベルト10を介して、バックアップローラ16が配置され、このバックアップローラ16は中間転写ベルト10を裏面から支持する。バックアップローラ16には電流が一定になるように転写電圧を印加する電源9に接続している。2次転写ローラ23が中間転写ベルト10に圧接しバックアップローラ16に押圧するようにして形成されたニップ間を転写紙等の記録媒体が通過する際に、電源9よりトナーと同極性のバイアスを印加(本実施例では、トナーがマイナス帯電であるためマイナスのバイアスを印加)させることで中間転写ベルト10上のトナー画像を記録媒体38に転写する。
これは、紙の抵抗よりも大きな抵抗を持たせることで、小サイズ紙の端部に電流が流れることを防止するのが狙いである。
芯金を構成する金属としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属材料が用いられる。芯金の上に形成される弾性層には一般的にゴム材料が使用され、ゴム層となっている。これは、転写ローラのニップ確保のための弾性機能が要求されることに起因することから、JIS−A70°以下が望ましい。
導電機能を付与されたゴム材料としては、カーボンが分散されたEPDMやSiゴム、またイオン導電機能を有するNBR、ウレタンゴム等を使用してもよい。
上記のように2次転写ローラ23は、ゴム材料から形成されているため、装置内の温湿度によりゴム部材が膨張収縮することにより、外径が変動してしまう。2次転写ローラ23の外径が変動すると、2次転写ローラ23表面の線速が変化するため、接触回転している中間転写ベルト10の駆動に影響を与えてしまい、中間転写ベルト10の速度に影響を与えてしまう。中間転写画像を得るためには、各色の画像を色ずれなく重ねて転写する機能が必要とされることから、一定の速度で駆動する精密駆動が求められるため、中間転写ベルト10の速度を乱すことは許されないことである。
ここで、上記転写ローラの補正内容について詳細に説明する。
2次転写ローラ実施形態
2次転写ローラ外径 :φ24
2次転写ローラ芯金径:φ16
弾性ゴム厚 :4mm
表層厚 :10μm
測定中の絶対湿度は変化しないようにした。
同図に示すように、2次転写ローラ23の外径変化は、ほぼ温度に比例しており、約30μm/℃の変化をしている。外径変化率が2次転写線速変化率となるので、線速変化率に換算すると約0.013%/℃となる。
この温度による線速変化分を2次転写ローラ23の駆動モータで制御することにより、温度による影響はキャンセルすることが可能となる。本画像形成装置は、23℃時の2次転写ローラ23の外径を基準にしているので(23℃の時の2次転写ローラ23の線速が中間転写体10の線速と同じになるようにしている)、例えば、2次転写ローラ23が33℃(基準温度+10℃)の時は、2次転写ローラ23の回転数を−0.13%遅くする。このような制御は、温度データを常に2次転写駆動モータ制御にフィードバックするような形態にすることも可能であるが、複雑な制御形態になるので、2次転写モータスタート時のみ2次転写ローラ23温度を確認し、2次転写モータ回転数を決定することにしても大きな誤差は生じない。
原則として2次転写ローラ23の表面の線速は、中間転写体線速と同じになるように設定するが、上記のように常時温度変化に追従するようにすることは経済的でないので、ほぼ同等になるような制御をおこなう。ここで言う、ほぼ同等とは、画像転写のずれが実用的に目立たない範囲を意味しており、その数値範囲は画像品質の許容範囲によって変化するので、一義的には定まらない。
その場合は、機械の使用状態で転写ローラ温度と差がでてくる可能性があるのを十分考慮する必要がある。
例えば、低温環境に機械が設置されているが、2次転写ローラ23は両面連続コピーをして定着されて暖められた紙により高温になるといったパターンもありうるので注意が必要である。この場合は、低温側は制御せずに高温側のみ制御する。上記記載のように精度にはやや難があるが、1次転写バイアス、2次転写バイアス、分離バイアス等の転写条件も環境で変更させることが必要であり、通常、画像形成装置に環境センサを設置している。この転写条件を決定している環境センサを利用することで、コストダウンすることが可能である。
同図は2次転写ローラ23回転数を変えて、中間転写体10との線速差つけた時の中間転写駆動トルクを計測したものである。
2次転写ローラ23と中間転写ベルト10との線速差をつけると、2次転写ローラ23は、中間転写ベルト10に影響を与えるため中間転写駆動トルク変化を引き起こす。2次転写ローラ23が中間転写ベルト10より速い場合は中間転写ベルト10を速くする力が働くため中間転写駆動トルクは低くなる。摩擦係数が高いほど中間転写駆動トルクに影響を与え、中間転写駆動モータ制御が安定してできないため、画像に影響を与えてしまう。
2次転写ローラ23摩擦係数は、低い方が有利であるが、摩擦係数0.3以下であれば、画像に影響なかった。
中間転写ベルト10は、各色の画像を色ズレなく重ねて転写する機能が必要とされることから、一定の速度で駆動するような精密駆動が求められるため、いかに中間転写体の速度を乱さないようにするかが重要であるため、摩擦係数の選定はは重要である。
同図に示す測定装置において、摩擦係数は以下の式により求められる。
摩擦係数:μ=(2/π)×ln(F/W)
ただし、F:測定値(フォースゲージ読み値)
W:荷重=(100gf)
さらに、本実施例のように転写ローラ表面にクリーニングブレードを設けてトナーを取り除く構成にした場合、転写ローラの摩擦係数が高い場合には、転写ローラの駆動トルクが大きくなり、クリーニングブレードの巻き込み等の不具合も発生することからも、低摩擦係数にする必要がある。
本実施例では、ブラシ状ローラで潤滑材を掻き取り塗布する構成にしたが、直接固形状の潤滑材を塗布するような構成にしてもよい。
潤滑剤としては、代表例としてステアリン酸亜鉛を挙げることができる。ステアリン酸亜鉛を潤滑剤として塗布することにより、転写ローラの表面にそのステアリン酸亜鉛によるコーティング層を簡単に形成することができるため、さらに2次転写体と中間転写体のスベリ性を安定化させることができる。
直接2次転写ローラ23表面温度を検出しているため、機械の設置環境の影響だけでなく、両面連続通紙等で定着されて温まった記録紙による温度上昇等の影響も考慮できるために、より高精度に2次転写ローラ23表面速度を一定にすることができる。
さらに、温度検出手段を非接触型の温度センサにすることにより、ローラ表面にキズを発生させることなく、簡単に転写ローラ表面温度を検知することができる。
転写条件を、環境により変動させるため、2次転写ローラ23の回転速度を設定することにより、新たにセンサを追加することなくコストダウンが図れる。
すなわち、環境による温度変化を補正しても、2次転写ローラ23の部品公差等で転写ローラ線速はどうしてもバラツキが発生してしまう。2次転写ローラ23の摩擦係数が大きいと中間転写体との線速差が微小でも中間転写体の駆動に大きく影響を与えてしまう。
摩擦係数0.3以下にすることにより、線速差が発生した時に2次転写ローラ23と中間転写体との微小な線速差によって中間転写体の駆動に影響を与えるのを防止することができる。
2次転写体は、中間転写体と接触して回転していることから、中間転写体と2次転写体との間に微小な線速差が発生すると中間転写体の駆動に影響を与えてしまう。2次転写体の摩擦係数がバラつくと中間転写体とのすべり性が大きくバラつくことになり、2次転写体と中間転写体との線速差を発生させ、ニップ前でのベルト撓みのでき方にもばらつきが発生してしまうことから、摩擦係数0.3以下になるよう選定することで、線速差の制御も安定してできる。
13 ブラシ状ローラ
16 バックアップローラ
19 温度センサ
23 2次転写ローラ
24 固形状潤滑剤
38 記録媒体
Claims (8)
- 静電潜像が形成される複数の像担持体と、上記静電潜像を現像して画像を形成する現像手段と、該現像手段により形成された画像を順次重ねて1次転写することが可能な中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に形成された画像を記録媒体に転写する2次転写ローラと、該2次転写ローラの回転速度を制御するための制御手段とを備えたカラー画像形成装置において、前記2次転写ローラの温度に応じて、前記2次転写ローラの表面線速度が前記中間転写ベルトの線速度とほぼ同じになるように前記2次転写ローラの回転速度を設定することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、前記2次転写ローラの温度は、該ローラの表面温度を検知する温度検知手段により検知した温度であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2に記載の画像形成装置において、前記温度検知手段は、非接触型温度センサを有する温度測定手段であって、前記2次転写ローラ表面に近接して設置されることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、前記2次転写ローラの温度は、前記画像形成装置の設置環境、および装置内環境の少なくとも一方の環境状態検出センサにより検出された温度であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項4に記載の画像形成装置において、前記環境状態検出センサの検出値に応じて、転写条件が設定されることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記2次転写ローラと中間転写体との間の摩擦係数を0.3以下とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記2次転写ローラの表面に潤滑剤を塗布することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7に記載の画像形成装置において、前記潤滑剤はステアリン酸亜鉛であることを特徴とする画像形成装置。
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