JP2009186738A - 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法 - Google Patents

潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009186738A
JP2009186738A JP2008026325A JP2008026325A JP2009186738A JP 2009186738 A JP2009186738 A JP 2009186738A JP 2008026325 A JP2008026325 A JP 2008026325A JP 2008026325 A JP2008026325 A JP 2008026325A JP 2009186738 A JP2009186738 A JP 2009186738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricant
image carrier
image
contact angle
solid lubricant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008026325A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemitsu Nakatsugawa
重光 中津川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2008026325A priority Critical patent/JP2009186738A/ja
Publication of JP2009186738A publication Critical patent/JP2009186738A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】使用条件や環境条件に左右されることなく、常時、像担持体の表面上全面に均一な塗布量の潤滑剤膜を形成することができる潤滑剤塗布装置並びにこれを備えるプロセスカートリッジ、画像形成装置、及び潤滑剤塗布装置の使用方法を提供する。
【解決手段】像担持体1に潤滑剤を付与するための固形潤滑剤8aと、固形潤滑剤8aを支持する潤滑剤支持部材8dと、固形潤滑剤8aを像担持体1に押圧するスプリング8cと、を備える潤滑剤塗布装置8において、固形潤滑剤8aにより潤滑剤が塗布された像担持体表面へ滴下された液滴の接触角を測定する接触角測定センサ8sと、スプリング8cによって付勢される固形潤滑剤8aと像担持体1との接触状態を変更するために、スプリング8cによる固形潤滑剤8aへの付勢力を切り替えるカム8eと、接触角測定センサ8sにより測定して得られた前記接触角に応じてカム8eを制御する制御手段8fと、を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に搭載され、像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び潤滑剤塗布装置に関する。
従来、電子写真の画像形成装置では、ドラム状あるいはベルト状の像担持体の表面に原稿画像の静電潜像が形成され、この静電潜像がトナー像にされて可視像化され、それを転写材又は中間転写体に転写することが行われている。次いで、トナーが像担持体に残留して付着しているので、クリーニングブラシやクリーニングブレードなどを備えたクリーニング装置によって像担持体表面がクリーニングされ、画像形成装置は次の作像に備える。画像形成装置が上記動作を繰り返し行うことで、複数枚の用紙に画像の印刷が行われる。
クリーニング装置は、クリーニングブラシやクリーニングブレードなどを用い、像担持体表面を掻き取る方式が一般的である。しかし、像担持体表面にはトナーが付着するだけでなく、トナー添加剤の凝集体や、バイアス印加時のオゾンや窒素酸化物など、固着しやすいものも付着する。この付着物を効果的に掻き取るためにクリーニングブラシやクリーニングブレードなどが像担持体に圧接されるが、この圧接力が過度になると、像担持体表面が傷つけられて異常画像の原因となる。また、クリーニングブレードの先端の変形、捲れ、及び巻込みなどによるブレードの破断の原因となる。
そこで、像担持体表面に潤滑剤を塗布して像担持体表面での摩擦抵抗を下げ、付着物をとりやすくし、かつクリーニングブレードの変形を防止する技術に関する研究が多くなされている。
現在、高画質化ニーズとナノテク技術の進展によりトナーの小粒径化が進み、トナーへの外添加剤もさらなる小粒径が進んできている。画像の高画質化を図るために小粒径のトナーを使用すると、クリーニング装置で完全に残留トナーを除去することが容易でなく、そのまま放置すると、像担持体の表面にトナーのフィルミング層が形成されて、その除去は一層困難になる。また、トナーの流動性をよくするために、トナーに添加剤を加えることがあるが、この添加剤が像担持体の表面に付着すると、その除去が容易でなく、経時的に画像の品質に影響を与える。そこで、トナー、トナーフィルミング層及び添加剤などの異物の除去を容易にするために、像担持体の表面に潤滑剤を塗布し、潤滑剤の薄膜を形成することが行われている。この場合に使用する潤滑剤としては、ステアリン酸亜鉛系の金属塩から粉体や固形に形成された潤滑剤や、ワックスなどが使用されている。
上記のことから、現在、電子写真の画像形成装置では、クリーニング装置に加えて潤滑剤塗布装置が設けられている機種や、クリーニング装置内に潤滑剤塗布装置を兼ね備えている機種、が増えてきている。
このような潤滑剤塗布装置について、以下の技術が提案されている。
特許文献1では、塗布ブラシにより中間転写ベルト上に潤滑剤を塗布する潤滑剤供給装置において、固形潤滑剤の移動方向を規制する方向規制部材と、固形潤滑剤を移動させるための方向付勢手段と、を設けることで、固形潤滑剤と塗布ブラシとが安定して当接し、固形潤滑剤を塗布ブラシを介して均一に中間転写ベルト上に塗布することができる技術が提案されている。
また、特許文献2では、塗布ブラシの他に、潤滑性付与剤を削る研削ローラと、塗布ブラシに付着したトナーを除去するバイアスローラと、を潤滑剤供給装置に設けることで、像担持体に傷を付けずに潤滑性付与剤を像担持体に塗布することができる技術が提案されている。
また、特許文献3では、像担持体の表面に潤滑剤による皮膜を形成する潤滑剤皮膜形成手段を設け、潤滑剤皮膜形成手段を塗布ローラとクリーニングブラシを介して潤滑剤を像担持体の表面に塗布するように構成し、潤滑剤と塗布ローラとを接離可能とする移動機構を設けることで、潤滑剤の長寿命化を図る技術が提案されている。
また、特許文献4では、中間転写方式の画像形成装置において、固形潤滑剤を複数箇所で加圧する固形潤滑剤加圧手段により転写ローラ表面に固形潤滑剤を加圧塗布することで安価な構成で均一な塗布を可能とする技術が提案されている。
また、特許文献5では、温度環境によって、像担持体に対する固形潤滑剤の加圧力を制御、又は、固形潤滑剤に接する塗布ブラシの回転速度を制御することで均一な塗布を可能とする技術が提案されている。
また、特許文献6では、ユニバーサル硬さ値HUが150N/mm2以上240N/mm2以下であり、かつ、弾性変形率Weが43%以上65%以下である電子写真感光体を使用し、耐久前後の接触角、特に静的接触角と後退接触角の相関を規定範囲で使用することを主体に、電子写真感光体表面の摺擦条件、転写残現像剤の挙動制御条件を付与したことによりスジ状欠陥を抑止する他、画像流れ、クリーニングブレード捲れ、擦り抜け、及び融着・フィルミングといったクリーニング不良を抑制し、長期に亘り安定した画質、及びクリーニング性を確保する技術が提案されている。
また、特許文献7、8では、付着力の観点で、電子写真感光体の表面自由エネルギーについて、前進接触角から求めた値をγsP[前進]、後退接触角から求めた値をγsP[後退]とした。また、現像剤の表面自由エネルギーについて、前進接触角から求めた値をγsT[前進]、後退接触角から求めた値をγsT[後退]とした。そして、各々の差分の相関をγsP[前進]−γsP[後退]<γsT[前進]−γsT[後退]として、電子写真感光体と現像剤の付着力を規定し、かぶりや中抜けを抑制する技術が提案されている。
ところで、画像形成装置は、使用条件や周囲環境、画像出力パターンなどがユーザにより全く異なるため、画像形成装置の長期の使用により装置の状態が装置間によって大きく異なる場合がある。また、潤滑剤塗布装置の部品精度や組付精度も画像形成装置によって様々であり、工場出荷時では、同一品質で出荷されたとしても、ユーザによる実際の使われ方が様々であることから製品寿命までの間に、画像形成装置間の品質は相異する。したがって、像担持体上に塗布されている潤滑剤も同様の影響を受けることになり、上記特許文献の技術を持ってしても、下記に示すような問題が残されている。
製品市場における像担持体を含むプロセスカートリッジの交換率調査結果から、潤滑剤塗布機能が経時の使用で塗布機能が低下し、像担持体上の潤滑剤の塗布状態が不均一になりやすいことがわかった。また、経時的な潤滑剤塗布により、像担持体表面への像担持体軸方向への塗布が不均一となり、像担持体の表面に帯電ムラが発生したり、像担持体表面へトナーフィルミング層が形成されたりするという問題が発生する。また、像担持体の表面への潤滑剤の塗布量が少ないと、塗布ムラが生じやすくなったり、トナーの外添剤等の異物が像担持体に付着したり、又はクリーニングブレード先端の巻込みが発生したりすることがある。一方、潤滑剤の塗布量が多すぎると、像担持体に接触して付着するトナーの量が増え、地肌汚れが発生し、画像品質の低下を招くこととなる。
また、製品市場では、ユーザサイトにおいて、経時的な劣化により製品の寿命まで持たずに潤滑剤塗布装置を含むユニットを交換するケースが多く発生している。
そこで、このような問題を解決するために、潤滑剤塗布装置の像担持体表面への潤滑剤塗布状態が工場出荷時から製品部品寿命時まで安定し、像担持体の表面上全面に均一な塗布量の潤滑剤膜が形成されるような装置の管理が望まれる。
特開2000−172118号公報 特開平9−81005号公報 特許第3342613号公報 特開2002−174960号公報 特開平9−62163号公報 特開2005−316261号公報 特開平11−224038号公報 特開平11−167224号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、使用条件や環境条件に左右されることなく、常時、像担持体の表面全体に均一な塗布量の潤滑剤膜を形成することができる潤滑剤塗布装置並びにこれを備えるプロセスカートリッジ、画像形成装置、及び潤滑剤塗布装置の使用方法を提供することにある。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の潤滑剤塗布装置は、像担持体に潤滑剤を付与するための固形潤滑剤と、固形潤滑剤を支持する潤滑剤支持部材と、固形潤滑剤を像担持体に押圧する加圧部材と、を備える潤滑剤塗布装置において、固形潤滑剤により潤滑剤が塗布された像担持体表面へ滴下された液滴の接触角を測定する接触角測定手段と、前記加圧部材によって付勢される固形潤滑剤と像担持体との接触状態を変更するために、加圧部材による固形潤滑剤への付勢力を切り替える付勢力切替手段と、前記接触角測定手段により測定して得られた前記接触角に応じて前記付勢力切替手段を制御する制御手段と、を有していることを特徴とする。
また、本発明の潤滑剤塗布装置は、さらに、像担持体に潤滑剤を付与するための固形潤滑剤と、固形潤滑剤を支持する潤滑剤支持部材と、固形潤滑剤から像担持体に潤滑剤を搬送し像担持体上に潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗布部材と、潤滑剤塗布部材を像担持体に押圧する加圧部材と、を備える潤滑剤塗布装置において、固形潤滑剤により潤滑剤が塗布された像担持体表面へ滴下された液滴の接触角を測定する接触角測定手段と、前記加圧部材によって付勢される固形潤滑剤と潤滑剤塗布部材との接触状態、及び潤滑剤塗布部材と像担持体との接触状態を変更するために、加圧部材による固形潤滑剤への付勢力を切り替える付勢力切替手段と、前記接触角測定手段により測定して得られた前記接触角に応じて前記付勢力切替手段を制御する制御手段と、を有していることを特徴とする。
また、本発明の潤滑剤塗布装置は、さらに、請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤塗布装置において、前記固形潤滑剤は、同じ材質の固形潤滑剤片を複数組み合わせて1個の固形潤滑剤をなし、各固形潤滑剤片は潤滑剤支持部材で支持されていることを特徴とする。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、該像担持体自体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置とを一体的に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置が設けられていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー画像とし、該トナー画像を記録シート上に転写及び定着して画像形成を行う画像形成装置において、上記のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置が設けられていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、上記のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする。
本発明の潤滑剤塗布装置の使用方法は、前記液滴の滴下量を10〜1000plとすることを特徴とする。
上記解決する手段としての潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び潤滑剤塗布装置の使用方法では、使用条件や環境条件に左右されることなく、常時、像担持体の表面全体に均一な塗布量の潤滑剤膜を形成することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
以下、本発明の現像装置を備える画像形成装置の一実施形態として、複数の像担持体(感光体)が並行配設されたタンデム型のカラーレーザ複写機(以下、単に「複写機」という)について説明する。
図1は、本発明の現像装置を備える画像形成装置の一実施形態を示している。この複写機はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
上記プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための4個のプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック用の部材であることを示している。プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kの他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の像担持体の表面にレーザー光を照射する。
すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、像担持体1の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置4によって現像されてトナー像となる。
像担持体1上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の像担持体1の表面は、クリーニング装置7(図2記載)によって転写残トナーがクリーニングされる。
プロセスカートリッジ18において、クリーニング装置7によってクリーニングされた像担持体1は、潤滑剤塗布装置8(図2記載)を経た後、不図示の除電器によって除電される。そして、帯電装置2によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。
次に、中間転写ユニット17について説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kなども有している。
中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から像担持体1Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。像担持体と一次転写バイアスローラとの間の一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、一次転写電界が形成される。
Y用の像担持体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の像担持体1M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録シートたる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくともいずれか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機本体の下部に設けられた給紙装置200には、転写紙を複数枚重ねて紙束の状態で収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数配設されている。それぞれの給紙カセット44の一番上の転写紙には、給紙ローラ42を押し当てられている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙は給紙路46に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46には、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とが設けられている。そして、転写紙はレジストローラ対49に向けて搬送される。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、上記中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板に突設せしめられたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が例えば製本されている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400を上方へ回動させて、スキャナ300のコンタクトガラス32を露出させる。コンタクトガラス32に原稿をセットした後、原稿自動搬送装置400を下方に回動させてコンタクトガラス32との間で片綴じ原稿を押さえる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、この反射光は、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射する。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y,M,C,K内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各像担持体1Y,M,C,K上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
本複写機は、2色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての像担持体1Y,M,C,Kを接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の像担持体1Y,M,Cから離間させる。そして、4つの像担持体1Y,M,C,Kのうち、K用の像担持体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、像担持体だけでなく、現像装置4も駆動を停止させて、像担持体や現像剤の不要な消耗を防止する。
本複写機は、複写機内の下記機器の制御を司るCPU等から構成される図示しない制御部と、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される図示しない操作表示部とを備えている。操作者は、この操作表示部に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
[第1実施形態]
図2は、本発明の潤滑剤塗布装置の第1実施形態を備える画像形成装置を示している。この画像形成装置は、像担持体である像担持体1を有しており、像担持体1の周囲には像担持体1の表面に電荷を与えるための帯電装置2が設けられている。この帯電装置2は、接触帯電方式、非接触帯電方式、又はコロナ帯電方式のうちいずれの帯電方式を用いてもよい。また、像担持体1の周囲には、原稿用紙をCCDやCMOSなどの撮像素子で読みとり、帯電後の像担持体1に静電潜像である静電コントラストを形成するための露光装置3が設けられている。この露光装置3の光源には、例えば、LED素子やLEDアレイを用いることができる。さらに、像担持体1の周囲には、静電潜像を現像するための1成分現像剤である磁性トナー、又は2成分現像剤であるトナーとキャリアとからなる現像剤が、投入された磁気ブラシ方式の現像装置4が設けられている。
また、像担持体1の周囲には、像担持体上のトナー像を原稿用紙に転写するために、トナーとは逆極性の電圧を印加された転写装置5が設けられている。さらに、像担持体1の周囲には、像担持体1と原稿用紙を静電的に引き離すための分離装置6が設けられている。また、像担持体1の周囲には、像担持体上の残留粉体を清掃するためのクリーニングブレード7bと、直毛状又はループ状のクリーニングブラシ7aとを備えるクリーニング装置7とが設けられている。クリーニングブレード7bとクリーニングブラシ7aとはどちらか一方設けるだけでもクリーニング装置としての機能を発揮することができる。さらに、像担持体1の周囲には潤滑剤塗布装置8が設けられている。この潤滑剤塗布装置8は、像担持体1に潤滑剤を付与するための固形潤滑剤8aと、固形潤滑剤8aを支持する潤滑剤支持部材8dと、固形潤滑剤8aを像担持体1に押圧する加圧部材としてのコイル状のスプリング8cと、像担持体表面上に塗布された潤滑剤を均一に引き伸ばす塗布ブレード8bと、後述する接触角測定手段である接触角測定センサ8s(図3記載)により測定して得られた接触角に応じて付勢力切替手段であるカム8e(図3参照)を制御する制御手段8fとを備えている。そして、像担持体1の周囲には、トナー像を原稿用紙Pにハードコピー化するためのヒータを有する定着装置9が設けられている。
固形潤滑剤8aとしては、ステアリン酸亜鉛を代表的に用いることができる。製法(直接法、間接法)、硬度、純度などは問わない。ステアリン酸亜鉛の他にもステアリン酸カルシウムなどを利用することができる。
加圧部材としては、コイル状のスプリング8cの他に、板バネ、スポンジ、ゴムその他の弾性を示すものを使用することができる。
プロセスカートリッジとしては、像担持体1、帯電装置2、クリーニング装置7、及び潤滑剤塗布装置8より構成されるプロセスカートリッジ、又は像担持体1、帯電装置2、クリーニング装置7、潤滑剤塗布装置8、及び現像装置4より構成されるプロセスカートリッジの形態が周知である。プロセスカートリッジは画像形成装置に着脱自在にされている。像担持体1、帯電装置2、クリーニング装置7、及び現像装置4等を組み合わせて、プロセスカートリッジ化するメリットは、例えば、メンテナンス性が良好である点にあり、上記部品又は装置に起因した故障が発生した場合、プロセスカートリッジを交換するだけで、早期に原状回復させることができる。
図3は本発明の潤滑剤塗布装置の第1実施形態を画像形成装置へ設置した状態を示している。潤滑剤塗布装置8と帯電装置2の間に、固形潤滑剤8aにより潤滑剤が塗布された像担持体表面へ滴下された液滴Wの接触角を測定する接触角測定手段として接触角測定センサ8sが設置されている。固形潤滑剤8aと接触角測定センサ8sは、クリーニング装置7と帯電装置2の間であればどちらが像担持体回転方向上流側にあってもよい。
接触角測定センサ8sは、像担持体表面上に滴下された液滴Wを可視化するための光源8s1と、光源8s1からの光の光路を90度変更させ液滴Wを照射するためのミラー8s2と、液滴Wを透過した光の光路を90度変更させるためのミラー8s3と、ミラー8s3で反射した光を受光する画像読取手段8s4と、液滴Wを像担持体表面に滴下させるための液滴滴下部8s5と、液滴接触角測定演算部8s6とからなる。
画像読取手段8s4には、レンズが備え付けられており、レンズの倍率は10〜100倍のものが好ましく用いられる。接触角測定時の液滴Wの滴下量は、10〜1000plである。像担持体表面の液滴Wの接触角を測定し、潤滑剤が像担持体周面の軸方向全体に均一に塗布されている状態であるか又は不均一に塗布されている状態であるかを確認するために、モニターで可視化するが、液滴Wの像担持体表面との接触角は微小領域(20〜100μm)にある液滴を測定して行う。
画像読取手段8s4で取得した光学像は、液滴接触角測定演算部8s6で自動認識によって数値化、例えば二値化又はグレースケール化される。そして、像担持体表面に滴下された液滴Wと像担持体表面とがなす接触角θ(図4)が計算される。ここで、接触角θについて説明する。液体を固体表面に滴下すると、液体は自らの持つ表面張力で丸くなり、いわゆるヤングの式が成立する。そして、ヤングの式における液滴の接線と固体表面とのなす角度を接触角という。
一般的に使用されている接触角θを求める手法としては、θ/2法が挙げられる。このθ/2法は、液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の、固体表面に対する角度を2倍して接触角θとする方法である。
接触角測定センサ8sは、移動機構によって像担持体1の軸方向に沿って像担持体軸方向全体に移動可能にされている。コントローラ8kは、接触角測定センサ8sを用いて測定した接触角θの値に応じて、スプリング8cの荷重制御を行う。
次に、像担持体の表面に液滴Wを滴下した液滴画像の例を示す。図5(a)は、潤滑剤塗布装置8により像担持体1に潤滑剤を塗布した際の理想的な表面状態を示す液滴Wの接触角観察画像例であり、接触角θは106.9°である。図5(b)は、潤滑剤塗布装置8により像担持体1に潤滑剤を塗布した際の理想的でない表面状態を示す液滴Wの接触角観察例であり、接触角θは79.9°である。
図6(a)は、潤滑剤塗布装置8により潤滑剤が像担持体1に均一に塗布されている理想的な表面状態を示す液滴Wの接触角を測定した結果を示している。像担持体軸方向に沿って10箇所測定した結果、接触角θは103.0°〜105.9°の範囲にあり、比較的バラツキが少なく、均一に塗布されていることがわかる。
図6(b)は、潤滑剤塗布装置8により潤滑剤が像担持体1に不均一に塗布されている表面状態を示す液滴Wの接触角を測定した結果を示している。像担持体軸方向に沿って10箇所測定した結果、接触角θは79.9°〜108.0°と幅があり比較的バラツキが多く、不均一に塗布されていることがわかる。
このように、像担持体表面上の接触角θを検出することにより、図6(a)に示すような像担持体に均一に潤滑剤が塗布されている表面状態であるか、図6(b)に示すような像担持体に不均一に潤滑剤が塗布されている表面状態であるかを把握することができる。
図7は、接触角測定システムを示している。像担持体1には固形潤滑剤8aが圧接されている。像担持体1の外周面上には像担持体1の軸方向に沿って複数の接触角測定センサ8sが設けられている。潤滑剤塗布装置8は、固形潤滑剤8a、スプリング8c、潤滑剤支持部材8d、カム8e、制御手段8fを備えている。潤滑剤支持部材8dによって支持された固形潤滑剤8aは、スプリング8cによって像担持体1に圧接されている。スプリング8cの一端にはカム8eが当接している。このカム8eはソレノイドやモータ等の駆動手段によって駆動される。
カム8eを回転させてスプリング8cの圧縮状態を変更すると、固形潤滑剤8aと像担持体1との接触状態が変化する。像担持体表面への潤滑剤の塗布量を変えるためには、カム8eを回転させてスプリング8cの圧縮状態を変え、固形潤滑剤8aにかける荷重を変えればよい。潤滑剤の塗布量の変更は、像担持体1の軸方向両端側に設けられた接触角測定センサ8sにより検出した像担持体表面に塗布されている潤滑剤の状態に応じて、適宜行えばよい。
図8は、図7の接触角測定システムの第1変形例を示している。潤滑剤塗布装置8の固形潤滑剤8aと潤滑剤支持部材8dを2分割し、図7の形態と同様の効果を得るものである。固形潤滑剤8aは、同じ材質の固形潤滑剤片8a1を2個組み合わせて1個の固形潤滑剤8aをなし、各固形潤滑剤片8a1は潤滑剤支持部材片8d1で支持されている。
図9は、図7の接触角測定システムの第2変形例を示している。潤滑剤塗布装置8の固形潤滑剤8aと潤滑剤支持部材8dを3分割し、図7の形態と同様の効果を得るものである。固形潤滑剤8aは、同じ材質の固形潤滑剤片8a1を3個組み合わせて1個の固形潤滑剤8aをなし、各固形潤滑剤片8a1は潤滑剤支持部材片8d1で支持されている。また、接触角測定センサ8sは固形潤滑剤片8a1毎に設けられている。
図10ないし図12は、図7における接触角測定システムの動作フローを示している。図3を参照しながら動作フローについて説明する。まず、像担持体駆動モータが停止中であることを確認する(S1)。停止していないときは停止するまで待つ。像担持体駆動モータが停止していれば、接触角測定センサ8sの光源8s1を点灯する(S2)。液滴滴下部8s5より液滴Wを像担持体表面に滴下し、像担持体表面に液滴Wを着滴させる(S3)。像担持体表面に液滴Wが着滴後、画像読取手段8s4で像担持体1に着滴した液滴Wの光学像を取得する(S4)。この液滴Wの光学像が画像読取手段8s4の撮像素子で光電変換され、画像データにされ、次いで、液滴接触角測定演算部8s6で接触角θが算出される(S5)。
次いで、光源8s1を消灯する(S6)。液滴接触角測定演算部8s6で算出された接触角θは、コントローラ8kに送信される。コントローラ8kでは、接触角測定センサ8sで測定された接触角から潤滑剤の塗布分布が均一であるか否か判断される(S7)。その結果、2個の接触角測定センサ8sによる測定がともに潤滑剤が均一であると判断した場合、接触角測定センサ8sの動作フローは終了する。一方、2個の接触角測定センサ8sによる測定のうちのいずれかが潤滑剤が均一でないと判断した場合、まず、一方の接触角測定センサ8sについて均一であったか否か判断される(S8)。S8において、潤滑剤が均一でないと判断された場合、図11のS100に進む。一方、潤滑剤が均一であると判断された場合、もう一方の接触角測定センサ8sで同様の判断がなされる。その結果、均一でないと判断された場合、図11のS200に進み、潤滑剤が均一であると判断された場合、動作フローが終了する。
図11に示すように、図10からS100に移行した後、像担持体表面の潤滑剤塗布量が像担持体軸方向に沿って不均一に塗布されていると判断されると、コントローラ8kから制御手段8fに不均一な潤滑剤である旨の情報が送信され、この情報に基づいて制御手段8fは、駆動用モータを駆動してカム8eを回転させる。そして、像担持体表面への潤滑剤の塗布量を増やすために、スプリング8cをより圧縮して固形潤滑剤8aをより強く像担持体1に対して付勢する(S101)。
次いで、像担持体駆動モータをONにして像担持体1を回転駆動し、像担持体1への潤滑剤塗布動作を開始する(S102)。像担持体1へ潤滑剤を均一に塗布するためには、一定時間像担持体駆動モータの回転を行う(S103)。一定時間経過後、像担持体駆動モータをOFFして回転を停止させる(S104)。最後に、カム8eを再度回転させて、スプリング8cの圧縮を弱め、初期状態にリセットする(S105)。そして、図10の「R」に戻る。このフローは、像担持体表面の潤滑剤塗布状態が均一になるまで繰り返す。
図12に示すように、図10からS200に移行した後、像担持体表面の潤滑剤塗布量が像担持体軸方向に沿って不均一に塗布されていると判断されると、コントローラ8kから制御手段8fに不均一な潤滑剤である旨の情報が送信され、この情報に基づいて制御手段8fは、駆動用モータを駆動してカム8eを回転させる。そして、像担持体表面への潤滑剤の塗布量を増やすために、スプリング8cをより圧縮して固形潤滑剤8aをより強く像担持体1に対して付勢する(S201)。
次いで、像担持体駆動モータをONにして像担持体1を回転駆動し、像担持体1への潤滑剤塗布動作を開始する(S202)。像担持体1へ潤滑剤を均一に塗布するためには、一定時間像担持体駆動モータの回転を行う(S203)。一定時間経過後、像担持体駆動モータをOFFして回転を停止させる(S204)。最後に、カム8eを再度回転させて、スプリング8cの圧縮を弱め、初期状態にリセットする(S205)。そして、図10の「R」に戻る。このフローは、像担持体表面の潤滑剤塗布状態が均一になるまで繰り返す。
上述した第1実施形態の潤滑剤塗布装置8では、像担持体上の潤滑剤の塗布状態を接触角測定センサ8sにより測定し、カム8eを用いて固体潤滑剤8aと像担持体1との接触状態を適宜変更する構成にしたので、使用条件や環境条件に左右されることなく、像担持体表面の潤滑剤塗布状態を一定の状態に保つことができ、像担持体の表面全体に均一な塗布量の潤滑剤膜を形成することができる。ひいては、工場出荷時から製品部品寿命時まで安定した潤滑剤の塗布状態を維持することが可能である。
[第2実施形態]
図13は、本発明の潤滑剤塗布装置の第2実施形態を備える画像形成装置を示している。図14は、潤滑剤塗布装置の具体的な構成を示している。この第2実施形態の画像形成装置は、潤滑剤塗布装置に潤滑剤塗布部材を設けた点で第1実施形態と異なる。
図に示すように、固形潤滑剤8aから像担持体1に潤滑剤を搬送し像担持体上に潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗布部材8gが設けられている。ここでは、潤滑剤塗布部材8gとして回転ブラシが用いられている。そして、スプリング8cによる固形潤滑剤8aの付勢力を変更すると、固形潤滑剤8aと潤滑剤塗布部材8gとの接触状態、及び潤滑剤塗布部材8gと像担持体1との接触状態が変更される。
図に示す状態から像担持体1が回転駆動すると、潤滑剤塗布部材8gも連動して回転し、潤滑剤塗布部材8gのブラシ部の先端が固形潤滑剤8aを削り取り、次いで、このブラシ部の先端は固形潤滑剤8aで削り取った潤滑剤を搬送する。そして、ブラシ部の先端は像担持体1に接触すると、ブラシの毛が撓み、像担持体表面に潤滑剤を擦り付けることになる。このように潤滑剤塗布部材8gを設けることで、ブラシの先端が固形潤滑剤8aを削り取るので、像担持体1へ安定して潤滑剤を塗布することができる。
なお、潤滑剤塗布部材として潤滑剤塗布部材8gを用いた例について説明したが、弾性ローラ、チューブ被覆ローラ、ベルト、又は不織布などを用いてもよい。
図15は、接触角測定システムを示している。潤滑剤塗布部材8gを固体潤滑剤8aと像担持体1との間に設けた点以外は、第1実施形態と同様である。
図16は、図15の接触角測定システムの第1変形例を示している。潤滑剤塗布装置8の固形潤滑剤8aと潤滑剤支持部材8dと潤滑剤塗布部材8gとを2分割させて、図15の形態と同様の効果を得るものである。固形潤滑剤8aは、同じ材質の固形潤滑剤片8a1を2個組み合わせて1個の固形潤滑剤8aをなし、各固形潤滑剤片8a1は潤滑剤支持部材片8d1で支持され、かつ潤滑剤塗布部材片8g1に接触している。
図17は、図15の接触角測定システムの第2変形例を示している。潤滑剤塗布装置8の固形潤滑剤8aと潤滑剤支持部材8dと潤滑剤塗布部材8gを3分割させて、図15の形態と同様の効果を得るものである。固形潤滑剤8aは、同じ材質の固形潤滑剤片8a1を3個組み合わせて1個の固形潤滑剤8aをなし、各固形潤滑剤片8a1は潤滑剤支持部材8dで支持され、かつ潤滑剤塗布部材片8g1に接触している。また、接触角測定センサ8sは固形潤滑剤片8a1毎に設けられている。
なお、本発明の潤滑剤塗布装置の接触角測定システムは、画像形成装置の電源投入時、省エネモード突入時、ジョブエンド時など、像担持体1が回転停止している状態で実施する。
図1は、本発明の現像装置を備える画像形成装置の一実施形態を示す説明図である。 図2は、本発明の潤滑剤塗布装置の第1実施形態を備える画像形成装置を示す説明図である。 図3は、図2の潤滑剤塗布装置の具体的構成を示す説明図である。 図4は、潤滑剤が塗布された像担持体上の液滴の形状及び接触角を示す説明図である。 図5は、潤滑剤が塗布された像担持体上の液滴の形状を示す説明図である。図5(a)は理想的な状態を示しており、図5(b)は理想的でない状態を示している。 図6は、液滴の像担持体への接触角を測定した結果を示すグラフである。図6(a)は理想的な状態での測定結果であり、図6(b)は理想的でない状態での測定結果である。 図7は、本発明の潤滑剤塗布装置の第1実施形態を用いた接触角測定システムを示す説明図である。 図8は、図7の接触角測定システムの第1の変形例を示す説明図である。 図9は、図7の接触角測定システムの第2の変形例を示す説明図である。 図10は、図7の接触角測定システムの動作フローを示す説明図である。 図11は、図7の接触角測定システムの動作フローを示す説明図である。 図12は、図7の接触角測定システムの動作フローを示す説明図である。 図13は、本発明の潤滑剤塗布装置の第2実施形態を備える画像形成装置を示す説明図である。 図14は、図13の潤滑剤塗布装置の具体的構成を示す説明図である。 図15は、本発明の潤滑剤塗布装置の第2実施形態を用いた接触角測定システムを示す説明図である。 図16は、図15の接触角測定システムの第1の変形例を示す説明図である。 図17は、図15の接触角測定システムの第2の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 像担持体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 分離装置
7 クリーニング装置
7a クリーニングブラシ
7b クリーニングブレード
8 潤滑剤塗布装置
8a 固形潤滑剤
8a1 固形潤滑剤片
8b 塗布ブレード
8c スプリング
8d 潤滑剤支持部材
8d1 潤滑剤支持部材片
8e カム
8f 潤滑剤塗布荷重調整制御手段
8g 潤滑剤塗布部材
8g1 塗布ブラシ片
8k コントローラ
8s 接触角測定センサ
8s1 光源
8s2,8s3 ミラー
8s4 画像読取手段
8s5 液滴滴下部
8s6 液滴接触角測定演算部
9 定着装置
14 張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 プロセスカートリッジ
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ対
49 レジストローラ対
50 手差し給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
57 スタック部
62 一次転写バイアスローラ
90 ベルトクリーニング装置
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
200 給紙装置
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
P 原稿用紙
W 液滴

Claims (7)

  1. 像担持体に潤滑剤を付与するための固形潤滑剤と、
    固形潤滑剤を支持する潤滑剤支持部材と、
    固形潤滑剤を像担持体に押圧する加圧部材と、
    を備える潤滑剤塗布装置において、
    固形潤滑剤により潤滑剤が塗布された像担持体表面へ滴下された液滴の接触角を測定する接触角測定手段と、
    前記加圧部材によって付勢される固形潤滑剤と像担持体との接触状態を変更するために、加圧部材による固形潤滑剤への付勢力を切り替える付勢力切替手段と、
    前記接触角測定手段により測定して得られた前記接触角に応じて前記付勢力切替手段を制御する制御手段と、
    を有している
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  2. 像担持体に潤滑剤を付与するための固形潤滑剤と、
    固形潤滑剤を支持する潤滑剤支持部材と、
    固形潤滑剤から像担持体に潤滑剤を搬送し像担持体上に潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗布部材と、
    潤滑剤塗布部材を像担持体に押圧する加圧部材と、
    を備える潤滑剤塗布装置において、
    固形潤滑剤により潤滑剤が塗布された像担持体表面へ滴下された液滴の接触角を測定する接触角測定手段と、
    前記加圧部材によって付勢される固形潤滑剤と潤滑剤塗布部材との接触状態、及び潤滑剤塗布部材と像担持体との接触状態を変更するために、加圧部材による固形潤滑剤への付勢力を切り替える付勢力切替手段と、
    前記接触角測定手段により測定して得られた前記接触角に応じて前記付勢力切替手段を制御する制御手段と、
    を有している
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記固形潤滑剤は、同じ材質の固形潤滑剤片を複数組み合わせて1個の固形潤滑剤をなし、各固形潤滑剤片は潤滑剤支持部材で支持されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤塗布装置。
  4. 像担持体と、該像担持体自体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置とを一体的に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置が設けられている
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー画像とし、該トナー画像を記録シート上に転写及び定着して画像形成を行う画像形成装置において、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置が設けられている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4に記載のプロセスカートリッジを備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置の使用方法であって、
    前記液滴の滴下量を10〜1000plとする
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置の使用方法。
JP2008026325A 2008-02-06 2008-02-06 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法 Pending JP2009186738A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008026325A JP2009186738A (ja) 2008-02-06 2008-02-06 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008026325A JP2009186738A (ja) 2008-02-06 2008-02-06 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009186738A true JP2009186738A (ja) 2009-08-20

Family

ID=41070044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008026325A Pending JP2009186738A (ja) 2008-02-06 2008-02-06 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009186738A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012155348A (ja) * 2012-05-21 2012-08-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2013225093A (ja) * 2012-03-21 2013-10-31 Ricoh Co Ltd 潤滑剤供給装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2016024451A (ja) * 2014-07-25 2016-02-08 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013225093A (ja) * 2012-03-21 2013-10-31 Ricoh Co Ltd 潤滑剤供給装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2012155348A (ja) * 2012-05-21 2012-08-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2016024451A (ja) * 2014-07-25 2016-02-08 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7894758B2 (en) Image forming apparatus, image forming device charging device and lubricant supplying device constitution
US7756461B2 (en) Image forming apparatus with polishing roller that changes rotational direction during a polishing mode
JP7057886B2 (ja) シート搬送装置、定着装置及び画像形成装置
JP5063438B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2011064784A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006251165A (ja) 画像形成装置
JP5073418B2 (ja) 潤滑剤供給構造及びクリーニング装置並びに画像形成装置
JP2009186738A (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、潤滑剤塗布装置の使用方法
JP2012042608A (ja) 現像剤規制部材、現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置
JP2010210799A (ja) 潤滑剤塗布機構、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008046194A (ja) 潤滑剤供給装置
US9046866B2 (en) Cleaning device and image forming apparatus
JP6634847B2 (ja) 画像形成装置
JP2009258483A (ja) クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2007065084A (ja) 画像形成装置
US9014588B2 (en) Image forming apparatus
JP2006251573A (ja) 帯電装置及び画像形成装置
US11892791B2 (en) Image forming apparatus
JP2009300664A (ja) 帯電装置、及び帯電ユニット並びにそのような帯電ユニットを有した画像形成装置
JP5690755B2 (ja) 画像形成装置
JP5245969B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP2008225076A (ja) 画像形成方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2009175412A (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP6717133B2 (ja) 清掃装置及び画像形成装置
JP6903958B2 (ja) 画像形成装置