JP6075037B2 - 着脱ユニット、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
これに対して、特許文献2における着脱ユニットは、対向部材(露光装置)を保持した状態のサブケース(フレーム)が、ユニット内に内包されることなく、ユニットの外部に露呈するように構成されているため、着脱ユニットが小型化される効果が期待できる。しかし、サブケースがケースに対して幅方向両端部でネジ締結されて両端支持により固定保持されるように構成されているため、着脱操作時においてサブケースの幅方向中央部に外力がかかるようにユーザーが着脱ユニットを把持したときに、サブケースとともに対向部材が変形して被対向部材に当接してしまい、被対向部材や対向部材がダメージを受けてしまうことがあった。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
本実施の形態における画像形成装置1は、複数の着脱ユニットとしてのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKが中間転写ベルト17に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。
各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKにおける感光体ドラム11(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
まず、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
書込み部6において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。図示は省略するが、レーザ光は、ポリゴンミラーに入射して反射した後に、複数のレンズを透過する。複数のレンズを透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写ローラ14が設置されている。そして、1次転写ローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11表面は、潤滑剤供給部16の位置と除電部(不図示である。)の位置とを順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部(不図示である。)の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部に回収されて、中間転写ベルト17上の一連の転写プロセスが完了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された転写紙Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ19に導かれる。レジストローラ19に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト17上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ18の位置に向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ29によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙部5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、図2は着脱ユニットとしてのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKを示す構成図である。各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる点を除き、ほぼ同じ構成部材によって構成されている。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
感光体ドラム11の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
なお、本実施の形態では、A3ノビサイズに対応して、感光体ドラム11の幅方向(回転軸方向)の長さが374mm程度に設定されている。
そして、このように構成された帯電部12において、帯電ローラ12aには不図示の電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
なお、本実施の形態では、クリーニングローラ12bを設置したが、帯電ローラ12aの汚れが軽微であるような場合などには、その設置を省くこともできる。
現像部13内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤が収容されている。
潤滑剤供給装置16は、クリーニング部15(クリーニングブレード15a)に対して感光体ドラム11の回転方向下流側(走行方向下流側)であって、帯電部12に対して感光体ドラム11の回転方向上流側に配設されている。また、薄層化ブレード15dは、潤滑剤供給ローラ16aに対して感光体ドラム11の回転方向下流側に配設されている。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。そして、感光体ドラム11表面を比較的均等に覆い帯電工程における電気的ストレスから良好に保護できることになる。
また、タルク、マイカ、窒化ホウ素のような板状構造を有する無機潤滑剤を使用することで、クリーニング部15(クリーニングブレード15a)でのトナーや潤滑剤のすり抜けが生じにくくなり、帯電ローラ12aを汚れにくくすることができる。
固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aを介して感光体ドラム11表面に塗布すると、感光体ドラム11表面には粉体状の潤滑剤が塗布されるが、この状態のままでは潤滑性は充分に発揮されないため、薄層化ブレード16dが潤滑剤を薄層化・均一化する部材として機能することになる。薄層化ブレード16dにより、感光体ドラム11上での潤滑剤の皮膜化がおこなわれて、潤滑剤はその潤滑性を充分に発揮することになる。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向(反時計方向)に回転している。現像部13内の現像剤は、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b1及び第2搬送スクリュ13b2の回転によって、不図示のトナー補給部によってトナー容器28から補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図2の紙面垂直方向である。)。
先に説明したように、着脱ユニットとしてプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKは、画像形成装置本体1に対して着脱可能に設置されるように構成されている。そして、図2、図4等を参照して、プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKのケース10a(ハウジング)には、被対向部材としての感光体ドラム11(像担持体)が、不図示の軸受を介して回転可能に保持されている。
なお、本実施の形態において、帯電ローラ12aの軸部を支持する軸受は、クリーニングローラ12bの幅方向両端部の軸部をも回転可能に支持するように構成されている。
詳しくは、図7を参照して、サブケース12cには、その幅方向両端部に、それぞれ穴部12c3(ネジ60が挿通される穴部である。)や位置決め凸部が形成されている。また、図6を参照して、ケース10aには、その幅方向両端部に、それぞれ、雌ネジ部10a5や位置決め穴部が形成されている。そして、図3を参照して、ケース10aの位置決め穴部にサブケース12cの位置決め凸部を係合させることで、ケース10aに対するサブケース12cの位置を定めて、さらにネジ60を穴部12c3を介して雌ネジ部10a5に螺合させることで、ケース10aに対してサブケース12cをネジ締結により固定保持する。
このように、本実施の形態では、帯電ローラ12a(及び、クリーニングローラ12b)を保持するサブケース12cが、プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKのケース10a内に内包されることなく、露呈するように形成されているため、ユニットが小型化・軽量化されることになる。また、帯電ローラ12a(及び、クリーニングローラ12b)を保持するサブケース12cがケース10aに対して着脱可能に構成されているため、帯電ローラ12a(及び、クリーニングローラ12b)のメンテナンスをおこなうときの作業性を高めることができる。
なお、本実施の形態では、ケース10aに対してサブケース12cをネジ締結により固定保持したが、その固定方法はこれに限定されることなく、種々の形態のもの(例えば、パッチン止め、マグネットを用いた磁着、等である。)を用いることができる。
さらに、図3及び図6を参照して、ケース10aには、射出成型後のソリを防止するとともに機械的な強度を確保するために、サブケース12cに向かう方向(±Z方向である。)に延在するように、リブ10a1、10a2が幅方向にわたって複数形成されている。そして、図6を参照して、これらの複数のリブのうち、幅方向中央部に形成された1つのリブ(第1リブ10a1である。)の±Z方向の長さH1が、その他のリブ(第2リブ10a2である。)の±Z方向の長さH2に比べて、短くなるように形成されている(H2>H1である。)。他方、図3及び図7等を参照して、サブケース12cには、その幅方向中央部に、第1リブ10a1に対向するように突起する突起部12c1が形成されている。
そして、ケース10aの第1リブ10a1がケース対向部として機能して、サブケース12cの突起部12c1がサブケース対向部として機能して、感光体ドラム11に対する帯電ローラ12aの当接状態が規制されることになる。
これに対して、本実施の形態では、上述したように、サブケース12cに対して感光体ドラム11の側に向かう外力が加わったときに(又は、ケース10aに対して帯電ローラ12aの側に向かう力が加わったときに)、ケース10aの第1リブ10a1にサブケース12cの突起部12c1が当接して、サブケース12c(又は、ケース10a)の変形が規制されるため、感光体ドラム11に対して帯電ローラ12aが許容値を超えて当接しないことになる。そのため、感光体ドラム11や帯電ローラ12aがダメージを受ける不具合が確実に軽減されることになる。
これに対して、図9、図10に示すように、ケース対向部としての第1リブ10a1と、サブケース対向部としての突起部12c1と、の数をそれぞれ複数とすることもできる。具体的に、図9では、第1リブ10a1と突起部12c1とが、幅方向中央部において2つ(幅方向の範囲をほぼ3等分するように)形成されている。また、第1リブ10a1と突起部12c1とが、幅方向中央部において3つ(幅方向の範囲をほぼ4等分するように)形成されている。
このような構成により、プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの幅方向の長さが長く設定されていて、ユーザーが把持する幅方向の位置を特定できないような場合であっても、上述したものと同様の効果を得ることができる。
なお、第1リブ10a1と突起部12c1とがそれぞれ幅方向中央部において複数形成されているような場合に、第1リブ10a1と突起部12c1とのそれぞれの隙間βがいずれもほぼ同等になるように形成することが好ましい。
これに対して、図11に示すように、感光体ドラム11(被対向部材)に対して帯電ローラ12a(対向部材)が所定の隙間αをあけて対向するように、プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BK(着脱ユニット)を構成することもできる。このように、帯電ローラ12aが感光体ドラム11に対して非接触で対向する場合には、帯電ローラ12aの汚れが軽減されることになる。
そして、図11のようにプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKを構成した場合に、ケース10aの第1リブ10a1(ケース対向部)とサブケース12cの突起部12c1(サブケース対向部)とが、幅方向中央部における単数又は複数の箇所で、帯電ローラ12aと感光体ドラム11との隙間αよりも狭い隙間βで互いに対向するように形成する(α>βである。)。詳しくは、サブケース12cに対して感光体ドラム11(被対向部材)の側に向かう外力が加わったときに、第1リブ10a1(ケース対向部)に突起部12c1(サブケース対向部)が当接して、感光体ドラム11に対して帯電ローラ12a(対向部材)が当接しないように規制される、ように構成する。
これにより、先に図8を用いて説明したように、着脱操作時において露呈状態にあるサブケース12c(又は、ケース10a)の幅方向中央部に外力がかかるようにユーザーがプロセスカートリッジ10Yを把持しても、ケース10aの第1リブ10a1にサブケース12cの突起部12c1が当接して、サブケース12c(又は、ケース10a)の変形が規制されるため、感光体ドラム11に対して帯電ローラ12aが当接しないことになる。そのため、感光体ドラム11や帯電ローラ12aがダメージを受ける不具合が確実に軽減されることになる。
本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部(現像装置)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットであって、着脱ユニットの1形態であるものと定義する。
また、本実施の形態では、ケース対向部として第1リブ10a1を用いて、サブケース対向部として突起部12c1を用いたが、ケース対向部やサブケース対向部の形態はこれに限定されることなく、種々の形態のものを用いることができる。
そして、これらのような場合であっても、ケースとサブケースとを本実施の形態のものと同様に構成することで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ(着脱ユニット)、
10a ケース(メインケース)、
10a1 第1リブ(ケース対向部)、
10a2 第2リブ、
10a5 雌ネジ部、
11 感光体ドラム(像担持体、被対向部材)、
12 帯電部、
12a 帯電ローラ(対向部材)、
12c サブケース、
12c1 突起部(サブケース対向部)、
12c3 穴部、
13 現像部(現像装置)、
15 クリーニング部、
16 潤滑剤供給部(潤滑剤供給装置)、
16a 潤滑剤供給ローラ(潤滑剤供給部材)、
16b 固形潤滑剤、
60 ネジ。
Claims (7)
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置される着脱ユニットであって、
当該着脱ユニットのケースに保持された被対向部材と、
当該着脱ユニットにおいて露呈する位置に配設されるとともに、前記ケースに固定保持されたサブケースと、
その幅方向両端部が前記サブケースに保持されるとともに、前記被対向部材に対して幅方向にわたって当接する対向部材と、
を備え、
前記ケースは、前記サブケースに向かう方向に延在するリブが幅方向にわたって複数形成され、
複数の前記リブのうちの単数又は複数のリブが、その他のリブに比べて前記サブケースに向かう方向の長さが短くなるように形成され、
前記サブケースは、前記複数のリブのうちの単数又は複数のリブに対向するように突起する突起部が形成され、
前記サブケースに対して前記被対向部材の側に向かう外力が加わったときに、前記複数のリブのうちの単数又は複数のリブに前記突起部が、幅方向中央部における単数又は複数の箇所で当接して、前記被対向部材に対する前記対向部材の当接力が所定値以上にならないように規制されることを特徴とする着脱ユニット。 - 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置される着脱ユニットであって、
当該着脱ユニットのケースに保持された被対向部材と、
当該着脱ユニットにおいて露呈する位置に配設されるとともに、前記ケースに固定保持されたサブケースと、
その幅方向両端部が前記サブケースに保持されるとともに、前記被対向部材に対して幅方向にわたって隙間をあけて対向する対向部材と、
を備え、
前記ケースは、前記サブケースに向かう方向に延在するリブが幅方向にわたって複数形成され、
複数の前記リブのうちの単数又は複数のリブが、その他のリブに比べて前記サブケースに向かう方向の長さが短くなるように形成され、
前記サブケースは、前記複数のリブのうちの単数又は複数のリブに対向するように突起する突起部が形成され、
前記複数のリブのうちの単数又は複数のリブと、前記突起部と、が、幅方向中央部における単数又は複数の箇所で、前記隙間よりも狭い隙間で互いに対向するように形成されたことを特徴とする着脱ユニット。 - 前記サブケースに対して前記被対向部材の側に向かう外力が加わったときに、前記複数のリブのうちの単数又は複数のリブに前記突起部が当接して、前記被対向部材に対して前記対向部材が当接しないように規制されることを特徴とする請求項2に記載の着脱ユニット。
- 前記サブケースは、その幅方向両端部が前記ケースにネジ締結によって固定保持され、前記対向部材を保持した状態で前記ケースに対して着脱可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の着脱ユニット。
- 前記ケースと前記サブケースとは、いずれも、樹脂材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の着脱ユニット。
- 前記被対向部材は、その表面にトナー像が形成される像担持体であって、
前記対向部材は、前記像担持体の表面を帯電する帯電ローラであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の着脱ユニット。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の着脱ユニットを前記画像形成装置本体に備えたことを特徴とする画像形成装置。
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