JP6044128B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、このような画像形成装置において、感光体ドラム(像担持体)上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設置することで、感光体ドラム上に潤滑剤の分子膜を生成して感光体ドラムの摩擦係数を低下させて、クリーニングブレードの磨耗・欠損や感光体ドラムの劣化を低減して作像部(画像形成手段)を長寿命化する技術が広く用いられている。
しかし、そのような場合、潤滑剤供給手段が設置された作像部の像担持体上に供給された潤滑剤が、中間転写体を介して、潤滑剤供給手段が設置されていない作像部の像担持体上に移動して付着してしまう不具合が生じる可能性がある。そして、このように潤滑剤供給手段が設置されていない作像部の像担持体上に付着した潤滑剤は、もともと付着を予定していたものではなく、分子膜のように均一な状態のものではなくて、縞状で不均一な状態のものになってしまう。そして、このように像担持体上に潤滑剤が不均一に塗布されると、像担持体やクリーニングブレードが偏磨耗してしまい、それにより異常画像が発生してしまうことになる。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。また、図2はブラック用(黒色用)のプロセスカートリッジ10BKを示す断面図であり、図3はイエロー用のプロセスカートリッジ10Yを示す断面図であり、図4はマゼンタ用のプロセスカートリッジ10M又はシアン用のプロセスカートリッジ10Cを示す断面図である。
なお、4つのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BK(作像部)は、それぞれ、作像プロセスに用いられるトナーT(現像剤G)の色が異なる点や、潤滑剤供給装置15(潤滑剤供給手段)が設置されたりされなかったりする点や、潤滑剤除去手段としての発泡性樹脂ローラ14cが設置されたりされなかったりする点が異なるが、共通する部分(構成部材)も多いため、その部分についての重複する説明は適宜に省略する。また、図4において、マゼンタ用のプロセスカートリッジ10Mと、シアン用のプロセスカートリッジ10Cと、は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、双方のプロセスカートリッジ10M、10Cを共通化した図面として図示する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光Lが各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光Lは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ16が設置されている。そして、転写バイアスローラ16の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11表面は、除電部(不図示である。)の位置を順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9(タイミングローラ)に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、ブラック用のプロセスカートリッジ10BK(作像部)は、像担持体としての感光体ドラム11と、帯電ローラ12(帯電部)と、現像部13(現像装置)と、クリーニング装置14(クリーニング部)と、潤滑剤供給手段としての潤滑剤供給装置15と、が一体的にユニットとして構成されている。
ブラック用のプロセスカートリッジ10BKは、他の3つのカラー色のプロセスカートリッジ10Y、10M、10Cとは異なり、感光体ドラム11の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置15(潤滑剤供給手段)が設置されていて、第1作像部として機能する。また、ブラック用のプロセスカートリッジ10BK(第1作像部)は、図1に示すように、2次転写バイアスローラ18(2次転写部材)の位置を基準として中間転写ベルト17の走行方向最下流側に位置するように配設されている。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
ここで、本実施の形態では、帯電ローラ12が感光体ドラム11に対して微小な隙間を空けて対向した状態で、不図示の駆動部によって所定方向に回転駆動されるように構成されている。これにより、帯電ローラ12に潤滑剤が付着する不具合を防止しつつ、感光体ドラム11に対向する対向面を移動させながら帯電工程を良好におこなうことができる。
なお、現像装置13内には、キャリアCとトナーTとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
クリーニングブレード14aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム11表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー(記録媒体Pから生じる紙粉、帯電部12による放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等の付着物も含むものとする。)が機械的に掻き取られてクリーニング装置14内に回収されることになる。なお、本実施の形態において、クリーニングブレード14aは、感光体ドラム11の走行方向(回転方向)に対してカウンタ方向にて感光体ドラム11に当接している。
また、クリーニング装置14内に回収された未転写トナーは、搬送コイル14bによって搬送されて、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10BK)から排出されて廃トナー回収容器(不図示である。)内に回収されることになる。
また、本実施の形態では、クリーニング装置14に潤滑剤供給装置15が内設されている。
ブラシローラ15aのブラシ毛としては、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、アクリル、ビニロン、塩化ビニル等の樹脂繊維を用いることができ、必要に応じてカーボン等の導電付与剤が混入された導電繊維を用いることができる。また、ブラシ毛は、ブラシ密度が2〜10万F/inch2のものを用いることが好ましい。
また、ブラシローラ15aは、固形潤滑剤15bと感光体ドラム11とに摺接するように配置されていて、ブラシローラ15aが回転することによって固形潤滑剤15bから潤滑剤を掻き取り、その潤滑剤を感光体ドラム11上に塗布する。
なお、本実施の形態では、ブラシローラ15aを図2の反時計方向に回転駆動しているが、図2の時計方向に回転駆動することもできる。
特に、本実施の形態における固形潤滑剤15bは、ステアリン酸亜鉛の粉を溶かしたものを型に流し込んで直方体状に固形化して形成されたものである。このような製造方法にて形成された固形潤滑剤15bは、ステアリン酸亜鉛の粉を圧縮して固形化して形成したものに比べて、製造設備を簡略化することができて部品コストを低くすることができる。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。
また、固形潤滑剤15bとして、ステアリン酸亜鉛に窒化ホウ素を含有したものを用いることで、感光体ドラム11表面の低摩擦係化をさらに促進することができる。
固形潤滑剤15bからブラシローラ15aを介して感光体ドラム11表面に潤滑剤を塗布すると、感光体ドラム11表面には粉体状の潤滑剤が塗布されることになるが、この状態のままでは潤滑性は充分に発揮されないため、クリーニングブレード14a(薄層化ブレード)が潤滑剤を薄層化・均一化する部材として機能することになり、感光体ドラム11上での潤滑剤の皮膜化がおこなわれて、潤滑剤はその潤滑性を充分に発揮することになる。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向に回転している。現像装置13内の現像剤Gは、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b及び第2搬送スクリュ13cの矢印方向の回転によって、トナー補給部30からトナー補給口を介して補給されたトナーTとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図2の紙面垂直方向である。)。
図3に示すように、イエロー用のプロセスカートリッジ10Y(作像部)は、像担持体としての感光体ドラム11と、帯電ローラ12(帯電部)と、現像部13(現像装置)と、クリーニング装置14(クリーニング部)と、潤滑剤除去手段としての発泡性樹脂ローラ14c(ローラ部材)と、が一体的にユニットとして構成されている。
イエロー用のプロセスカートリッジ10Yは、他の2つのカラー色のプロセスカートリッジ10M、10Cと同様に潤滑剤供給装置15(潤滑剤供給手段)が設置されておらず、第2作像部として機能する。また、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yは、他の3つのプロセスカートリッジ10M、10C、10BKとは異なり、潤滑剤除去手段としての発泡性樹脂ローラ14c(ローラ部材)が設置されている。また、イエロー用のプロセスカートリッジ10Y(潤滑剤除去手段が設置された第2作像部)は、図1に示すように、2次転写バイアスローラ18(2次転写部材)の位置を基準として中間転写ベルト17の走行方向最上流側に位置するように配設されている。
詳しくは、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yは、ブラック用のプロセスカートリッジ10BKとは異なり、潤滑剤供給装置15が設置されていないため、感光体ドラム11上に積極的に潤滑剤を供給していない(潤滑剤の供給を予定していない)。しかし、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yの上流側に位置するブラック用のプロセスカートリッジ10BKの感光体ドラム11に塗布された潤滑剤の一部が、中間転写ベルト17に移動・付着して、さらに中間転写ベルト17に付着した潤滑剤の多くが1次転写ニップの位置でイエロー用のプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム11に移動・付着(逆転写)してしまう。このように、潤滑剤の供給を予定していない感光体ドラム11(イエロー用のプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム11である。)に付着した潤滑剤は、分子膜のように均一な状態のものではなくて、縞状(海縞状)で不均一な状態のものになってしまうため、そのまま潤滑剤の付着を放置してしまうと、感光体ドラム11やクリーニングブレード14aが偏磨耗して異常画像が発生してしまうことになる。
これに対して、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yに発泡性樹脂ローラ14cを設置することで、1次転写ニップの位置で感光体ドラム11に逆転写した潤滑剤は、発泡性樹脂ローラ14cの発泡弾性層の目に吸収されるように、発泡性樹脂ローラ14cによって効率的に除去されることになるため、上述した不具合の発生を未然に防止することができる。
また、図3に示すように、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yには、発泡性樹脂ローラ14cに当接するスクレーパ14dが設置されている。このスクレーパ14dは、金属材料又は樹脂材料からなる板状の部材であって、発泡性樹脂ローラ14cに付着した潤滑剤を除去してクリーニング装置14内に回収するためのものである。スクレーパ14dの当接部(エッジ部)の形状は、直線状であってもよいし、櫛歯状であってもよい。また、発泡性樹脂ローラ14cの発泡弾性層の目に入り込んだ未転写トナーが潤滑剤と適度に混ざり合うことで、スクレーパ14dによる潤滑剤の除去性も向上することになる。
これに対して、潤滑剤除去手段として機能するローラ部材として、樹脂繊維(例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、アクリル、ビニロン、塩化ビニル等で形成されたものである。)等からなる可撓性を有するブラシ毛が芯金上に周設されたブラシ状ローラを用いることもできる。そして、このようなブラシローラ状ローラを用いた場合であっても、上述したものと同様の効果を得ることができる。
図4に示すように、マゼンタ用、シアン用のプロセスカートリッジ10M、10C(作像部)は、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム11と、帯電ローラ12(帯電部)と、現像部13(現像装置)と、クリーニング装置14(クリーニング部)と、が一体的にユニットとして構成されている。
マゼンタ用、シアン用のプロセスカートリッジ10M、10Cは、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yと同様に潤滑剤供給装置15(潤滑剤供給手段)が設置されておらず第2作像部として機能するが、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yとは異なり潤滑剤除去手段としての発泡性樹脂ローラ14c(ローラ部材)が設置されていない。また、マゼンタ用、シアン用のプロセスカートリッジ10M、10C(潤滑剤除去手段が設置されていない第2作像部)は、図1に示すように、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yとブラック用のプロセスカートリッジ10BKとの間に並んで設置されている。なお、マゼンタ用のプロセスカートリッジ10Mと、シアン用のプロセスカートリッジ10Cと、の並び順は、本実施の形態のものに限定されることはない。
なお、マゼンタ用、シアン用のプロセスカートリッジ10M、10Cには、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yのように潤滑剤除去手段(発泡性樹脂ローラ14c)が設けられていないが、これはブラック用のプロセスカートリッジ10BKから中間転写ベルト17に付着する潤滑剤の多くが、マゼンタ用、シアン用のプロセスカートリッジ10M、10Cの上流側に位置するイエロー用のプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム11に逆転写することによる。すなわち、マゼンタ用、シアン用のプロセスカートリッジ10M、10Cの感光体ドラム11に潤滑剤が逆転写する不具合がほとんど生じないことによる。
これにより、第1作像部(ブラック用のプロセスカートリッジ10BK)のすぐ下流側に位置する第2作像部(イエロー用のプロセスカートリッジ10Y)における感光体ドラム11やクリーニングブレード14aの偏磨耗を確実に軽減しつつ、画像形成装置1全体の長寿命化と小型化・低コスト化とを達成することができる。
また、イエロー用のプロセスカートリッジ10Yが、2次転写バイアスローラ18(2次転写部材)の位置を基準として中間転写ベルト17の走行方向最上流側に位置するように配設されているのは、イエロートナーが中間転写ベルト17を介して下流側の作像部の感光体ドラム11から現像装置13内に移動して他の色のトナーに混ざっても(混色しても)、その作像プロセスにて形成される画像上の影響が少ないからである。
これに対して、図5に示すように、潤滑剤除去手段として帯電ローラ12を用いることもできる。ここで、帯電ローラ12は、先に図2等を用いて説明したものと同様に構成されているものの、潤滑剤除去手段として機能させるために、感光体ドラム11に所定の圧力で当接させて、感光体ドラム11の回転にならって連れ回りするように構成されている。
なお、帯電ローラ12における潤滑剤除去性を向上させるためには、その表面の粗さをある程度粗く形成することが好ましく、具体的には、感光体ドラム11に当接する表面の十点平均表面粗さ(Rz)が5〜15μmになるように形成することが好ましい。
これに対して、通常の作像プロセスがおこなわれないときに、イエロー用のプロセスカートリッジ10Y(潤滑剤除去手段が設置された第2作像部)の感光体ドラム11を中間転写ベルト17に対して相対的に離間した状態(例えば、図5の破線で示すように、中間転写ベルト17を下方に移動させた状態である。)で、潤滑剤除去手段によってプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム11に移動して付着した潤滑剤を除去する「潤滑剤除去モード」を所定のタイミングでさらに実行してもよい。例えば、記録媒体Pの累積通紙枚数が所定枚数に達するごとに(又は、感光体ドラム11の累積駆動時間が所定時間に達するごとに)、ジョブ終了後に、イエロー用の感光体ドラム11に対向する転写バイアスローラ16を下方に移動して、中間転写ベルト17をイエロー用の感光体ドラム11から離間させて、プロセスカートリッジ10Yを所定時間だけ空駆動する。これにより、感光体ドラム11への潤滑剤の逆転写を遮断した状態で、潤滑剤除去手段による潤滑剤除去を効率的かつ確実におこなうことができる。
なお、このような「潤滑剤除去モード」は、潤滑剤除去手段として帯電ローラ12を用いた場合に限定されることなく、図3のように潤滑剤除去手段として発泡性樹脂ローラ14cを用いた場合や、潤滑剤除去手段としてその他の部材を用いた場合(例えば、後述する図6の場合である。)であっても、当然に実行することができる。
ここで、現像ローラ13aは、先に図2等を用いて説明したものと同様に構成されていて、その表面に担持された2成分現像剤Gが穂立ちして磁気ブラシとなった状態で感光体ドラム11に摺接することになるため、潤滑剤除去手段としても機能することになる。すなわち、現像ローラ13a上の磁気ブラシが感光体ドラム11に摺接することで、感光体ドラム11に移動・付着した潤滑剤を除去することになる。
すなわち、通常の作像プロセスがおこなわれないときに、潤滑剤除去手段の回転速度を増速した状態で、潤滑剤除去手段によってプロセスカートリッジ10Y(第2作像部)の感光体ドラム11に移動して付着した潤滑剤を除去する「潤滑剤除去モード」を所定のタイミングで実行する必要がある。具体的には、現像ローラ13aを回転駆動する駆動モータ50(感光体ドラム11を回転駆動するモータとは独立して別に設けられている。)を回転数可変型のものとして、記録媒体Pの累積通紙枚数が所定枚数に達するごとに(又は、感光体ドラム11の累積駆動時間が所定時間に達するごとに)、ジョブ終了後に、現像ローラ13aの回転速度を増速した状態で、プロセスカートリッジ10Yを所定時間だけ空駆動する。これにより、潤滑剤除去手段による潤滑剤除去を効率的かつ確実におこなうことができる。
なお、このような「潤滑剤除去モード」は、潤滑剤除去手段として現像ローラ13aを用いた場合に限定されることなく、図3のように潤滑剤除去手段として発泡性樹脂ローラ14cを用いた場合や、図5のように潤滑剤除去手段として帯電ローラ12を用いた場合にも、実行することができる。すなわち、画像形成時以外のタイミングで、発泡性樹脂ローラ14cや帯電ローラ12の回転速度を増速する「潤滑剤除去モード」を実行することができる。
これに対して、複数の作像部をプロセスカートリッジ化することなく、複数の作像部における構成部材がそれぞれ単体で装置本体1に交換可能に設置されるように構成することもできる。このような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部(現像装置)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部(クリーニング装置)とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ(作像部)、
11 感光体ドラム(像担持体)、 12 帯電ローラ(帯電部)、
13 現像部(現像装置)、
13a 現像ローラ(現像剤担持体)、
14 クリーニング部(クリーニング装置)、
14a クリーニングブレード(ブレード部材)、
14c 発泡性樹脂ローラ(潤滑剤除去手段、ローラ部材)、
15 潤滑剤供給装置(潤滑剤供給手段)、
15a ブラシローラ(潤滑剤供給回転体)、
15b 固形潤滑剤、
15c 圧縮スプリング(付勢部材)、
17 中間転写ベルト(中間転写体)、
18 2次転写バイアスローラ(2次転写部材)、
40 クリーニングローラ(クリーニング部材)。
Claims (9)
- 像担持体上にトナー像をそれぞれ形成する複数の作像部と、
前記複数の作像部の前記像担持体が対向するように並設されるとともに、所定方向に走行して、前記複数の作像部における前記像担持体上にそれぞれ形成されたトナー像が重ねて転写される中間転写体と、
前記中間転写体に重ねて転写されたトナー像を記録媒体に2次転写するための2次転写部材と、
を備え、
前記複数の作像部は、ブラック用の作像部と、イエロー用の作像部と、マゼンタ用の作像部と、シアン用の作像部と、であって、
前記ブラック用の作像部は、
前記2次転写部材の位置を基準として前記中間転写体の走行方向最下流側に位置するように配設されるとともに、
前記像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段が設置され、
前記イエロー用の作像部は、
前記2次転写部材の位置を基準として前記中間転写体の走行方向最上流側に位置するように配設されるとともに、
前記潤滑剤供給手段が設置されておらず、
前記潤滑剤供給手段によって前記ブラック用の作像部の前記像担持体の表面に供給された潤滑剤を除去することなく、前記ブラック用の作像部の前記像担持体から前記中間転写体を介して当該イエロー用の作像部の前記像担持体に移動して付着した潤滑剤を除去する潤滑剤除去手段が設置され、
前記マゼンタ用の作像部と、前記シアン用の作像部と、はそれぞれ、前記潤滑剤供給手段と前記潤滑剤除去手段とが設置されていないことを特徴とする画像形成装置。 - 前記イエロー用の作像部は、前記像担持体に当接して当該像担持体の表面に付着した未転写トナーを除去するクリーニングブレードを具備し、
前記潤滑剤除去手段は、前記クリーニングブレードに対して前記像担持体の回転方向上流側であって前記中間転写体と前記像担持体との対向位置に対して前記像担持体の回転方向下流側に配設されて、前記像担持体に当接するとともに所定方向に回転するローラ部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記ローラ部材は、ブラシ毛が周設されたブラシ状ローラ、又は、発泡性樹脂からなる弾性層が形成された発泡性樹脂ローラであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記イエロー用の作像部は、前記像担持体に当接するとともに所定方向に回転して当該像担持体の表面を帯電する帯電ローラを具備し、
前記潤滑剤除去手段は、前記帯電ローラであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記帯電ローラは、ゴム材料からなる弾性層を具備し、前記像担持体に当接する表面の十点平均表面粗さ(Rz)が5〜15μmになるように形成されたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記帯電ローラの表面をクリーニングするクリーニング部材をさらに具備したことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記イエロー用の作像部は、前記像担持体に対向するとともにトナーとキャリアとからなる2成分現像剤を担持しながら所定方向に回転して当該像担持体上に形成された潜像を現像する現像ローラを具備し、
前記潤滑剤除去手段は、前記現像ローラであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 通常の作像プロセスがおこなわれないときに、前記潤滑剤除去手段の回転速度を増速した状態で、当該潤滑剤除去手段によって前記イエロー用の作像部の前記像担持体に移動して付着した潤滑剤を除去する潤滑剤除去モードが所定のタイミングで実行されることを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 通常の作像プロセスがおこなわれないときに、前記イエロー用の作像部の前記像担持体を前記中間転写体に対して相対的に離間した状態で、当該潤滑剤除去手段によって前記イエロー用の作像部の前記像担持体に移動して付着した潤滑剤を除去する潤滑剤除去モードが所定のタイミングで実行されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
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