JP5609191B2 - パルスレーダ装置、パルスレーダ装置の目標物検出方法及び検出処理プログラム - Google Patents
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そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、1方向のビーム走査に要する時間を短くすると共に、2次トリップエコーとの判別を誤ることなく確実に1次エコーを検出することができるパルスレーダ装置、パルスレーダ装置の目標物検出方法及び検出処理プログラムの提供を目的とするものである。
当該送信パルス発生器によって生成された送信パルスを増幅し空中線を介してレーダ波として送信する送信器と、
前記空中線を介して受信された目標物からの反射レーダ波を受信信号として取り込む受信器とを備え、前記取り込まれた受信信号から1次エコーを特定してこれを目標物データとして出力するパルスレーダ装置において、
前記送信パルス発生器に、基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように当該送信パルス発生器を付勢するパルス位相設定部を設け、
前記受信器に、前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正するパルス位相補正器を併設し、
前記パルス位相補正器に、前記位相の補正に起因して生じる各エコーの速度差に基づいて各々の次数を特定する速度差検出器を併設し、
この速度差検出器が、受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理する信号重合処理部と、当該信号重合処理部が機能して得られる各エコーの速度差をもとに1次エコーを基準として前記次数を特定するエコー次数特定部と、を備えていることを特徴としたものである。
前記送信パルス発生器に設けられたパルス位相設定部が、基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように当該送信パルス発生器を付勢し、
前記受信器に併設されたパルス位相補正器が、前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正し、
前記パルス位相補正器に併設された速度差検出器が、
受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理し、
この重ね処理によって得られる各エコーの速度差をもとに1次エコーを基準として当該各エコーそれぞれの次数を特定することを特徴としたものである。
基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように前記送信パルス発生器を付勢するパルス位相設定機能、
前記パルス位相設定機能にて前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正するパルス位相補正機能、
受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理する信号重合処理機能、
この重ね処理によって得られる各エコーの速度差をもとに1次エコーを基準として当該各エコーそれぞれの次数を特定するエコー次数特定機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするものである。
以下、本発明に係るパルスレーダ装置の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1はレーダ装置におけるパルスレーダ装置の第1の実施形態を示す。パルスレーダ装置1は、2種類の基準位相量を発生させると共にそれぞれに対応した送信パルス列の初期位相を制御するパルス位相設定器11と、初期位相を制御した送信パルスを発生しそれを送信器へ出力する送信パルス発生器12と、送信パルスをRFに周波数変換した後に送受切換器14を経由して空中線15へ出力する送信器13と、送信信号と受信信号の入出力方向の切り換えを行う送受切替器14と、送信パルスを発射しまた入力される電波を受信する空中線15と、空中線15から送受切替器14を経由して入力されるRFの受信信号を周波数変換する受信器16と、受信信号と送信パルス波形の相関処理を行うパルス圧縮器17と、受信信号の位相を補正するパルス位相補正器18と、受信信号をその波形構造が変化しないようにコヒーレントに積分する積分処理器19と、積分処理器19から出力される受信信号から目標信号を検出する目標検出器20と、目標信号の積分処理時のドップラフィルタ番号を記憶するメモリ21と、目標信号のドップラフィルタ番号を比較して2次トリップエコーを除去する2次トリップエコー除去器22とを含んで構成されている。
送信器13は、入力された送信パルスを周波数変換回路によってRFに周波数変換し、さらに電力増幅器によって電力増幅した後に送受切替器14を経由して空中線15へ出力している。
空中線15は、送信時には空間へ送信パルスを電波として発射し、受信時には空間から入力される電波を受信している。
パルス圧縮器17は、受信器16から出力された受信信号(N個の受信信号を1組とする)と送信器13から出力した送信パルス波形の相関処理であるパルス圧縮処理を行なっている。
Yk=Σ(Wk,i・Xi)・・・(1)
i:1≦i≦n、nは同一のパルス繰り返し周期で送信するパルス数=積分数
k:ドップラフィルタ番号
Wk,i:ドップラフィルタ番号kに対応する係数
Xi:iパルス目の受信パルスの複素振幅値
パルス位相設定器11は、一方向のビーム走査に対して2種類の基準変化量φ1とφ2を発生させる。また、それぞれの基準変化量φ1、φ2に対応した2組の送信パルス列(Nパルス分の送信)61、62の初期位相を2次トリップエコーに対して見かけ上の周波数差であるドップラ周波数が付加されるように制御している(図3参照)。初期位相は異なるがパルス繰り返し周期の等しい2種類の送信パルス列が使用される。
an=−{n(n−1)/2}φ・・・(2)
補正の結果、1次エコーは送信時と正負が逆の位相(補正量53)による補正によって打ち消されるために、受信パルス間の位相回転量は実際に移動する目標の速度にのみ依存することとなる(図2、図3の1次エコー補正後54、64)。
bn+1=an−an+1=nφ・・・(3)
図3に示されるように、パルスレーダ装置1では基準変化量φ1とφ2に対応した送信パルスの初期位相を設定している。先ず、パルス位相設定器11は基準変化量φ1でNパルス分の初期位相を発生させている。送信パルス発生器12はN個の送信パルス61を発生させると共にそれを出力する。その後、目標物からの反射信号として空中線15に入力された受信信号はN個の受信信号を1組として補正、積分等された後に、目標検出器20によって受信信号のうちの目標信号が検出される。
パルスレーダ装置1から送信される信号の基準位相量(2種類)と、その送信パルス列の初期位相がパルス位相設定器11によって発生及び設定される。初期位相は異なるがパルス繰り返し周期の等しい2種類の送信パルス列が使用される。送信パルスの生成間隔は目標物までの距離の曖昧さを考慮して決定される。パルス位相設定器11で設定される初期位相の送信パルス列が送信パルス発生器12によって発生され、その発生された送信パルス列が送信器13へ出力される。
次に、パルスレーダ装置の第2の実施形態を図5に基づいて説明する。尚、図1に示す第1の実施形態と同一符号部分については同一の機能及び動作を有するものとする。
パルスレーダ装置2では、図1の第1の実施形態における2次トリップエコー除去器22に換えて、速度差検出器(速度差分検出器)31と距離補正器32を含む構成となっている。
また次に、パルスレーダ装置の第3の実施形態を図6に基づいて説明する。尚、図1に示す第1の実施形態と同一符号部分については同一の機能及び動作を有するものとする。
パルスレーダ装置3では、図1の第1の実施形態における積分処理器19の次段にノンコヒーレント積分処理器42を追加すると共に、メモリ21に換えてメモリ(2)41を追加した構成となっている。
ノンコヒーレント積分された受信信号は目標検出器20に入力される。目標検出器20は第1の実施形態の場合と同様に、閾値判定によって目標信号を検出する。
当該送信パルス発生器によって生成された送信パルスを増幅し空中線を介してレーダ波として送信する送信器と、
前記空中線を介して受信された目標物からの反射レーダ波を受信信号として取り込む受信器とを備え、前記取り込まれた受信信号から1次エコーを特定してこれを目標物データとして出力するパルスレーダ装置において、
前記送信パルス発生器に、基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように当該パルス発生器を付勢するパルス位相設定部を設け、
前記受信器に、前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正するパルス位相補正器を併設し、
前記パルス位相補正器に、前記位相の補正がなされた後の受信信号の位相に基づいて当該受信信号から2次トリップエコーを除去すると共に一次エコーを検出する2次トリップエコー除去器を併設したことを特徴とするパルスレーダ装置。
前記2次トリップエコー除去器の信号入力部に前記受信信号から目標信号を検出する目標検出器を装備すると共に当該2次トリップエコー除去器に前記一方の送信パルス列に対応する前記受信信号についてのエコーデータを一時的に記憶する受信信号記憶器を併設し、
当該2次トリップエコー除去器が、前記他方の送信パルス列に対応して受信される前記受信信号についてのエコーデータの当該2次トリップエコー除去部への入力タイミングで前記受信信号記憶器に記憶された前記一方の反射受信信号についてのエコーデータを受信する機能を備えていることを特徴とする
前記受信器と前記パルス位相補正器との間に、前記受信信号と前記送信パルス波形の相関処理である圧縮処理を実行するパルス圧縮器を配設したことを特徴とするパルスレーダ装置。
前記パルス位相補正器と前記目標検出器との間に、当該パルス位相補正器によって補正された前記一方と他方の各送信パルス列毎の受信信号をコヒーレントに積分して単一の受信信号に変換する積分処理器を配設したことを特徴とするパルスレーダ装置。
前記2次トリップエコー除去器に代えて速度差検出器を装備し、
当該速度差検出器が、受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理する信号重合処理部と、当該信号重合処理部が機能して得られる複数の各エコーの速度差を1次エコーを基準として何次のエコーかを特定するエコー次数特定部とを備えていることを特徴としたパルスレーダ装置。
前記速度差検出器の出力段に、1次エコー及び他の次数のエコーにかかる目標物の距離を受信時間に基づいて算定すると共に当該他の次数のエコーにかかる距離に対して当該他の次数分の距離を補正し前記1次エコーにかかる目標物の距離を算出する距離補正器を装備したことを特徴とするパルスレーダ装置。
前記積分処理器に、当該積分処理器から出力される前記一方の各送信パルス列毎の受信信号の処理データを記憶する処理データ記憶器を前記受信信号記憶器に代えて装備し、
前記積分処理器と目標検出器との間に、前記処理データ記憶部に記憶しておいた前記一方の各送信パルス列毎の受信信号の処理データと前記積分処理器から出力される他方の各送信パルス列毎の受信信号の処理データとを振幅加算するノンコヒーレント積分処理部を装備し、
前記2次トリップエコー除去器が、前記処理データ記憶器に記憶された処理データにかかる情報に基づいて2次トリップエコーを除去する構成としたことを特徴とするパルスレーダ装置。
前記送信パルス発生器に設けられたパルス位相設定部が、基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように前記送信パルス発生器を付勢し、
前記受信器に併設されたパルス位相補正器が、前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正し、
前記位相の補正がなされた後の受信信号の位相に基づいて当該受信信号から2次トリップエコーを除去し、一次エコーを検出し、前記除去及び検出する各ステップを前記パルス位相補正器に併設された2次トリップエコー除去器が実行することを特徴とするパルスレーダ装置の目標物検出方法。
基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように前記送信パルス発生器を付勢するパルス位相設定機能、
前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正するパルス位相補正機能、
前記位相の補正がなされた後の受信信号の位相に基づいて当該受信信号から2次トリップエコーを除去すると共に一次エコーを検出する2次トリップエコー除去機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするパルスレーダ装置の目標物検出処理プログラム。
11 パルス位相設定器(パルス位相設定部)
12 送信パルス発生器
13 送信器
14 送受切換器
15 空中線
16 受信器
17 パルス圧縮器
18 パルス位相補正器
19 積分処理器
20 目標検出器
21 メモリ(受信信号記憶器)
22 2次トリップエコー除去器
31 速度差検出器(速度差分検出器)
32 距離補正器
41 メモリ(2)(処理データ記憶器)
42 ノンコヒーレント積分処理器
Claims (9)
- レーダ波用の送信パルスを生成する送信パルス発生器と、
当該送信パルス発生器によって生成された送信パルスを増幅し空中線を介してレーダ波として送信する送信器と、
前記空中線を介して受信された目標物からの反射レーダ波を受信信号として取り込む受信器とを備え、
前記取り込まれた受信信号から1次エコーを特定してこれを目標物データとして出力するパルスレーダ装置において、
前記送信パルス発生器に、基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように当該送信パルス発生器を付勢するパルス位相設定部を設け、
前記受信器に、前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正するパルス位相補正器を併設し、
前記パルス位相補正器に、前記位相の補正に起因して生じる各エコーの速度差に基づいて各々の次数を特定する速度差検出器を併設し、
この速度差検出器が、受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理する信号重合処理部と、当該信号重合処理部が機能して得られる各エコーの速度差をもとに1次エコーを基準として前記次数を特定するエコー次数特定部と、を備えたことを特徴とするパルスレーダ装置。 - 前記請求項1に記載のパルスレーダ装置において、
前記速度差検出器の出力段に、1次エコー及び他の次数のエコーにかかる目標物の距離を受信時間に基づいて算定すると共に当該他の次数のエコーにかかる距離に対して当該他の次数分の距離を補正し前記1次エコーにかかる目標物の距離を算出する距離補正器を装備したことを特徴とするパルスレーダ装置。 - 前記請求項1又は2に記載のパルスレーダ装置において、
前記速度差検出器の信号入力部に、前記受信信号から目標信号を検出する目標検出器を装備し、
前記パルス位相補正器と前記目標検出器との間に、当該パルス位相補正器によって補正された前記一方と他方の各送信パルス列毎の受信信号をコヒーレントに積分して単一の受信信号に変換する積分処理器を配設したことを特徴とするパルスレーダ装置。 - 前記請求項3に記載のパルスレーダ装置において、
前記速度差検出器に、前記目標検出器にて検出された前記一方の送信パルス列についての目標信号を一時的に記憶する受信信号記憶器を併設し、
前記速度差検出器が、前記他方の基準位相量の送信パルス列についての目標信号を目標検出器が検出した際に、当該目標信号と前記受信信号記憶器に記憶されている目標信号とを取得すると共に、これらの速度の差分から前記次数を特定することを特徴としたパルスレーダ装置。 - 前記請求項3に記載のパルスレーダ装置において、
前記パルス位相補正器に、前記位相の補正がなされた後の受信信号の位相に基づいて当該受信信号から2次トリップエコーを除去すると共に一次エコーを検出する2次トリップエコー除去器を前記速度差検出器に代えて併設し、
前記積分処理器に、当該積分処理器から出力される前記一方の各送信パルス列毎の受信信号の処理データを記憶する処理データ記憶器を装備し、
前記積分処理器と目標検出器との間に、前記処理データ記憶器に記憶しておいた前記一方の各送信パルス列毎の受信信号の処理データと前記積分処理器から出力される他方の各送信パルス列毎の受信信号の処理データとを振幅加算するノンコヒーレント積分処理部を設け、
前記2次トリップエコー除去器が、前記処理データ記憶器に記憶された処理データにかかる情報に基づいて2次トリップエコーを除去する構成としたことを特徴とするパルスレーダ装置。 - 前記請求項5に記載のパルスレーダ装置において、
前記2次トリップエコー除去器に前記一方の送信パルス列に対応する前記受信信号についてのエコーデータを一時的に記憶する受信信号記憶器を併設し、
当該2次トリップエコー除去器が、前記他方の送信パルス列に対応して受信される前記受信信号についてのエコーデータの当該2次トリップエコー除去器への入力タイミングで前記受信信号記憶器に記憶された前記一方の反射受信信号についてのエコーデータを受信する機能を備えていることを特徴とするパルスレーダ装置。 - 前記請求項1乃至6の何れか1つに記載のパルスレーダ装置において、
前記受信器と前記パルス位相補正器との間に、前記受信信号と前記送信パルス波形の相関処理である圧縮処理を実行するパルス圧縮器を配設したことを特徴とするパルスレーダ装置。 - レーダ波用の送信パルスを生成する送信パルス発生器と、当該送信パルス発生器によって生成された送信パルスを増幅し空中線を介してレーダ波として送信する送信器と、前記空中線を介して受信された目標物からの反射レーダ波を受信信号として取り込む受信器とを備え、前記取り込まれた受信信号から1次エコーを特定してこれを目標物データとして出力するパルスレーダ装置の目標物検出方法であって、
前記送信パルス発生器に設けられたパルス位相設定部が、基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように当該送信パルス発生器を付勢し、
前記受信器に併設されたパルス位相補正器が、前記パルス位相設定部で前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正し、
前記パルス位相補正器に併設された速度差検出器が、
受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理し、
この重ね処理によって得られる各エコーの速度差をもとに1次エコーを基準として当該各エコーそれぞれの次数を特定することを特徴としたパルスレーダ装置の目標物検出方法。 - レーダ波用の送信パルスを生成する送信パルス発生器と、当該送信パルス発生器によって生成された送信パルスを増幅し空中線を介してレーダ波として送信する送信器と、前記空中線を介して受信された目標物からの反射レーダ波を受信信号として取り込む受信器とを備え、前記取り込まれた受信信号から1次エコーを特定してこれを目標物データとして出力するパルスレーダ装置の目標物検出処理プログラムであって、
基準位相量が異なると共にパルス繰り返し周期及びパルス数が等しい一方と他方の二組の送信パルス列を前記レーダ波用のパルスとして順次生成するように前記送信パルス発生器を付勢するパルス位相設定機能、
前記パルス位相設定機能にて前記送信パルスに設定した初期位相と逆の位相でその送信パルスに対応する受信タイミングの受信信号の位相を補正するパルス位相補正機能、
受信された前記受信信号における前記基準位相量の異なる二組の送信パルス列に対応した各受信信号を、前記二組の送信パルス列の送信タイミングに合わせて重ね処理する信号重合処理機能、
この重ね処理によって得られる各エコーの速度差をもとに1次エコーを基準として当該各エコーそれぞれの次数を特定するエコー次数特定機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするパルスレーダ装置の目標物検出処理プログラム。
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