JP2009236717A - レーダ測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 PRFレンジング方式を用いるレーダ測距装置において、測距可能な最大距離を延伸する方法として、PRIの種類を増やす方法や、PRIを長くする方法が採られているが、前者は測距に要する時間が長くなるという問題点があり、後者は平均送信電力が低下して、目標の探知性能が劣化するという問題点がある。
【解決手段】 擬似ランダム信号の自己相関関数の最大値が1個であることを利用し、送信毎に任意の符号長(以下、Mとする)の擬似ランダム信号で0度/180度の位相変調を施した高周波パルス信号を送信し、目標からの反射波をMチャネルに分配し、前記擬似ランダム信号と同一のパターンで、時間遅れがそれぞれ1PRI異なるM個の信号で位相復調した後コヒーレント積分し、その振幅が最大のチャネルから目標が存在するレンジビンを求め、このレンジビンをもとに目標距離を検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】 擬似ランダム信号の自己相関関数の最大値が1個であることを利用し、送信毎に任意の符号長(以下、Mとする)の擬似ランダム信号で0度/180度の位相変調を施した高周波パルス信号を送信し、目標からの反射波をMチャネルに分配し、前記擬似ランダム信号と同一のパターンで、時間遅れがそれぞれ1PRI異なるM個の信号で位相復調した後コヒーレント積分し、その振幅が最大のチャネルから目標が存在するレンジビンを求め、このレンジビンをもとに目標距離を検出する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、PRF(Pulse Repetition Frequency、パルス繰返し周波数)レンジング方式を用いるレーダ測距装置に関するものである。
PRFレンジング方式は、距離アンビギュイティが発生するHPRF(High PRF、高パルス繰返し周波数)レーダや MPRF(Medium PRF、中パルス繰返し周波数)レーダで用いられる。HPRFレーダや MPRFレーダはドップラ周波数から目標の速度を検出するレーダであるが、ドップラアンビギュイティの発生を避けるためあるいはその発生頻度を下げる目的でPRFを高くするために、距離アンビギュイティが発生する。マルチPRFレンジング方式はこの距離アンビギュイティを解消し、目標までの真の距離を検出するために用いられる方式であり、複数のPRFで送信し、各PRFで受信される目標からの反射信号のレンジビンを計測し、その値を使用して目標までの距離を算出する(例えば、非特許文献1参照)。
Merrill I.SKOLNIK著「RADAR HANDBOOK second edition」McGraw-Hill,Inc.
マルチPRFレンジングの場合、一般的に各PRI (Pulse Repetition Interval、PRFの逆数でありパルス繰返し周期という)のレンジビン数の最小公倍数から1レンジビン差し引いたレンジビン数がアンビギュイティが無く測距できる最大のレンジビン数、すなわち最大距離となる。
一例として、PRIをTP1とTP2の2種類、レンジビン幅をτ、TP1とTP2のレンジビン数を各々RB1、RB2として、RB1を4、RB2を5とした場合を考える。この例のようなTP1、TP2がそれぞれ4τ、5τの2PRIレンジング方式の場合では、4と5の最小公倍数は20であるから、20から1レンジビン差し引いた19τが測距可能な最大距離となる。
逆に、目標が19τを越える距離に存在する場合は、距離アンビギュイティが発生する。例えば、レンジビン幅τが2μsの場合19τは距離換算で5.6kmとなる。この距離がレーダ装置へ要求されている最大距離を満足しない場合、従来のレーダ装置ではPRIの種類を増やすことやPRIを長くすることで、測距可能となる最大距離を延伸していた。しかしながら前者によれば測距に要する時間が長くなるという問題点があり、後者によれば平均送信電力が低下することにより目標を探知する性能が劣化するという問題点があった。
この発明は係る課題を解決するためになされたもので、測距時間を長くすることなく、測距可能な範囲を拡大することを目的とする。
一例として、PRIをTP1とTP2の2種類、レンジビン幅をτ、TP1とTP2のレンジビン数を各々RB1、RB2として、RB1を4、RB2を5とした場合を考える。この例のようなTP1、TP2がそれぞれ4τ、5τの2PRIレンジング方式の場合では、4と5の最小公倍数は20であるから、20から1レンジビン差し引いた19τが測距可能な最大距離となる。
逆に、目標が19τを越える距離に存在する場合は、距離アンビギュイティが発生する。例えば、レンジビン幅τが2μsの場合19τは距離換算で5.6kmとなる。この距離がレーダ装置へ要求されている最大距離を満足しない場合、従来のレーダ装置ではPRIの種類を増やすことやPRIを長くすることで、測距可能となる最大距離を延伸していた。しかしながら前者によれば測距に要する時間が長くなるという問題点があり、後者によれば平均送信電力が低下することにより目標を探知する性能が劣化するという問題点があった。
この発明は係る課題を解決するためになされたもので、測距時間を長くすることなく、測距可能な範囲を拡大することを目的とする。
この発明によるレーダ測距装置は、PRF(Pulse Repetition Frequency)レンジング方式のレーダ測距装置であって、目標に向けて送信する送信信号を、符号長Mの擬似ランダム符号により位相変調して送信する送信部と、目標からの反射波を受信した受信信号と、前記擬似ランダム符号を1PRI(Pulse Repetition Interval)単位で(M−1)PRIまで各々時間遅れさせたM個の位相復調信号と、で各々位相相関処理を行い復調信号を生成する受信部と、前記位相相関処理において最も相関が高い復調信号を選出し、選出した前記復調信号のレンジビンにより前記目標までの距離を算出する距離演算部と、を備えたものである。
この発明によれば、測距に要する時間を長くすることなく、測距可能な最大距離を延伸できる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1のレーダ測距装置を図を用いて説明する。図1は本実施の形態によるレーダ測距装置のブロック構成図である。
このレーダ測距装置はタイミング発生部1と、送信キャリア信号発生部2と、送信部3と送受切替部4と、アンテナ部5と、受信部6と、第一〜第三の位相復調部7と、第一〜第三のコヒーレント復調部8と、第一〜第三の信号検出部9と、レンジビン比較/検出部10と、距離演算部11から構成される。
タイミング発生部1は、送信パルス変調信号101と位相変調信号102を送信キャリア信号発生部2に送出する。
送信キャリア信号発生部2は高周波連続信号を発生し、この高周波連続信号を送信パルス変調信号101に基づき周期的にパルス変調するとともに位相変調信号102に基づき0度/180度の2位相変調を施す。そして、変調後の信号を送信キャリア信号103として送信部3へ送出する。位相変調信号102は変調符号の長さがM個の符号からなる擬似ランダム符号であり、例えばM=3のときの位相変調信号102は、「0、0、1」というものである。送信キャリア信号発生部2は位相変調信号102の符号が「0」のとき高周波連続信号を0度に位相変調し(すなわち、位相変調しない)、符号が「1」のとき高周波連続信号を180度に位相変調する。なお、これは一例であり、符号が「0」のとき180度に位相変調し、「1」のとき0度に位相変調し(位相変調しない)ことでも構わない。
以下、この発明の実施の形態1のレーダ測距装置を図を用いて説明する。図1は本実施の形態によるレーダ測距装置のブロック構成図である。
このレーダ測距装置はタイミング発生部1と、送信キャリア信号発生部2と、送信部3と送受切替部4と、アンテナ部5と、受信部6と、第一〜第三の位相復調部7と、第一〜第三のコヒーレント復調部8と、第一〜第三の信号検出部9と、レンジビン比較/検出部10と、距離演算部11から構成される。
タイミング発生部1は、送信パルス変調信号101と位相変調信号102を送信キャリア信号発生部2に送出する。
送信キャリア信号発生部2は高周波連続信号を発生し、この高周波連続信号を送信パルス変調信号101に基づき周期的にパルス変調するとともに位相変調信号102に基づき0度/180度の2位相変調を施す。そして、変調後の信号を送信キャリア信号103として送信部3へ送出する。位相変調信号102は変調符号の長さがM個の符号からなる擬似ランダム符号であり、例えばM=3のときの位相変調信号102は、「0、0、1」というものである。送信キャリア信号発生部2は位相変調信号102の符号が「0」のとき高周波連続信号を0度に位相変調し(すなわち、位相変調しない)、符号が「1」のとき高周波連続信号を180度に位相変調する。なお、これは一例であり、符号が「0」のとき180度に位相変調し、「1」のとき0度に位相変調し(位相変調しない)ことでも構わない。
送出部3は送信キャリア信号103を電力増幅し、送信信号104として送受切替部4を経由してアンテナ部5に送出する。
アンテナ5は送信信号104を空間に放射し、図示していない目標で反射された信号はアンテナ部5で受信され、送受切替部4を経て受信信号105として受信部6へ出力される。
受信部6は、受信信号105を増幅すると共に周波数変換を行い、IF(Intermediate Frequency、中間周波数)信号106として第一の位相復調部7a、第二の位相復調部7b、第三の位相復調部7cへ送出する。
アンテナ5は送信信号104を空間に放射し、図示していない目標で反射された信号はアンテナ部5で受信され、送受切替部4を経て受信信号105として受信部6へ出力される。
受信部6は、受信信号105を増幅すると共に周波数変換を行い、IF(Intermediate Frequency、中間周波数)信号106として第一の位相復調部7a、第二の位相復調部7b、第三の位相復調部7cへ送出する。
第一の位相復調部7aはIF信号106を、タイミング発生部1が出力する第一の復調信号107に基づき位相復調し、第一の位相復調信号110aとして第一のコヒーレント積分部8aに出力する。
第一のコヒーレント積分部8aは、位相復調信号110aをI/Q位相検波、コヒーレント積分し、第一の積分ビデオ信号111aとして第一の信号検出部9aに送出する。
第一の信号検出部9aは、第一の積分ビデオ信号111aを予め設定されている閾値と比較し、閾値より振幅が大きい場合は、第一の積分ビデオ信号111aが存在するレンジビンを第一の検出レンジビン信号112aとしてレンジビン比較/検出部10へ送出する。
第一のコヒーレント積分部8aは、位相復調信号110aをI/Q位相検波、コヒーレント積分し、第一の積分ビデオ信号111aとして第一の信号検出部9aに送出する。
第一の信号検出部9aは、第一の積分ビデオ信号111aを予め設定されている閾値と比較し、閾値より振幅が大きい場合は、第一の積分ビデオ信号111aが存在するレンジビンを第一の検出レンジビン信号112aとしてレンジビン比較/検出部10へ送出する。
同様に、受信部6から第二の位相復調部7bへ送出された前記IF信号106は、第二の位相復調部7bにおいて、タイミング発生部1から出力される第二の復調信号108に基づき位相復調された後、第二の位相復調信号110bとして第二のコヒーレント積分部8bに出力される。
第二のコヒーレント積分部8bは、第二の位相復調信号110bをI/Q位相検波、コヒーレント積分し、第二の積分ビデオ信号111bとして第二の信号検出部9bに送出する。
第二の信号検出部9bは、第二の積分ビデオ信号111bを予め設定されている閾値と比較し、閾値より振幅が大きい場合は、第二の積分ビデオ信号111bが存在するレンジビンを第二の検出レンジビン信号112bとしてレンジビン比較/検出部10へ送出する。
第二のコヒーレント積分部8bは、第二の位相復調信号110bをI/Q位相検波、コヒーレント積分し、第二の積分ビデオ信号111bとして第二の信号検出部9bに送出する。
第二の信号検出部9bは、第二の積分ビデオ信号111bを予め設定されている閾値と比較し、閾値より振幅が大きい場合は、第二の積分ビデオ信号111bが存在するレンジビンを第二の検出レンジビン信号112bとしてレンジビン比較/検出部10へ送出する。
同様に、受信部6から第三の位相復調部7cへ送出された前記IF信号106は、第三の位相復調部7cにおいて、タイミング発生部1から出力される第三の復調信号109に基づき位相復調された後、第三の位相復調信号110cとして第三のコヒーレント積分部8cに出力される。
第三のコヒーレント積分部8cは、第三の位相復調信号110cをI/Q位相検波、コヒーレント積分し、第三の積分ビデオ信号111cとして第三の信号検出部9cに送出する。
第三の信号検出部9cは、第三の積分ビデオ信号111cを予め設定されている閾値と比較し、閾値より振幅が大きい場合は、第三の積分ビデオ信号111cが存在するレンジビンを第三の検出レンジビン信号112cとしてレンジビン比較/検出部10へ送出する。
第三のコヒーレント積分部8cは、第三の位相復調信号110cをI/Q位相検波、コヒーレント積分し、第三の積分ビデオ信号111cとして第三の信号検出部9cに送出する。
第三の信号検出部9cは、第三の積分ビデオ信号111cを予め設定されている閾値と比較し、閾値より振幅が大きい場合は、第三の積分ビデオ信号111cが存在するレンジビンを第三の検出レンジビン信号112cとしてレンジビン比較/検出部10へ送出する。
ここで、第一の位相復調信号107は、位相変調信号102と同一の符号をもつ信号である。例として位相変調信号102が符号長3の擬似ランダム符号であり、その符号系列が「0、0、1」であれば、第一の位相復調信号107も符号「0、0、1」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号である。
第二の復調信号108は、第一の位相復調信号107に対し1PRIの時間遅れをもつ信号である。例として、第一の位相復調信号107が符号「0、0、1」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号であれば、第二の位相復調信号108は符号「1、0、0」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号となる。
第三の位相復調信号109は、第一の復調信号107に対し2PRIの時間遅れをもつ信号である。例として、第一の位相復調信号107が符号「0、0、1」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号であれば、第三の位相復調信号109は符号「0、1、0」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号となる。
第二の復調信号108は、第一の位相復調信号107に対し1PRIの時間遅れをもつ信号である。例として、第一の位相復調信号107が符号「0、0、1」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号であれば、第二の位相復調信号108は符号「1、0、0」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号となる。
第三の位相復調信号109は、第一の復調信号107に対し2PRIの時間遅れをもつ信号である。例として、第一の位相復調信号107が符号「0、0、1」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号であれば、第三の位相復調信号109は符号「0、1、0」を送信ごとに繰り返す擬似ランダム信号となる。
このように、位相変調符号の符号長と同一の数(本実施の形態では、符号長3)となる位相復調部を設け、その第1の位相復調部7aでは、位相変調信号102と同一の符号をもつ第一の位相復調信号107によりIF信号106を位相復調する。第2の位相復調部7bでは、第一の位相復調信号107に対し1PRIの時間遅れをもつ第2の位相復調信号108によりIF信号106を位相復調する。第3の位相復調部7cでは、第一の位相復調信号107に対し2PRIの時間遅れをもつ第3の位相復調信号109によりIF信号106を位相復調する。
各位相復調部7a〜7cでの位相復調においては、擬似ランダム信号の性質からIF信号106の位相と位相復調信号107の位相が一致したときに、復調後の位相がすべて同じ位相となり、コヒーレント積分の振幅値が最大となる。
このことを論理演算を用いて説明すれば、IF信号の位相を表す符合が「0(0度変調)」でありかつ位相復調信号の位相を表す符合が「0(0度変調)」のとき、あるいは、IF信号の位相を表す符合が「1(180度変調)」でありかつ位相復調信号の位相を表す符合が「1(180度変調)」のときに、各符号の論理積をとった値は「1」となり、復調後の信号の振幅値は積分されていく。一方、IF信号の位相を表す符合と位相復調信号の位相を表す符合のいずれか1つが「0」であり、他が「1」の場合は、各符号の論理積をとった値は「0」となり、このとき復調後の信号の振幅値の積みあがりはない。
このように、IF信号106の位相と位相復調信号107の位相が一致したときに、復調後の位相がすべて同じ位相となり、コヒーレント積分の振幅値は最大となる。
このことを論理演算を用いて説明すれば、IF信号の位相を表す符合が「0(0度変調)」でありかつ位相復調信号の位相を表す符合が「0(0度変調)」のとき、あるいは、IF信号の位相を表す符合が「1(180度変調)」でありかつ位相復調信号の位相を表す符合が「1(180度変調)」のときに、各符号の論理積をとった値は「1」となり、復調後の信号の振幅値は積分されていく。一方、IF信号の位相を表す符合と位相復調信号の位相を表す符合のいずれか1つが「0」であり、他が「1」の場合は、各符号の論理積をとった値は「0」となり、このとき復調後の信号の振幅値の積みあがりはない。
このように、IF信号106の位相と位相復調信号107の位相が一致したときに、復調後の位相がすべて同じ位相となり、コヒーレント積分の振幅値は最大となる。
一方先に述べたように、位相復調信号は、位相変調信号102と同一の符号をもつ第一の位相復調信号107を基準にして1PRIずつ時間遅れをもたせた信号である。このため、目標の距離により、第一の積分ビデオ信号111a〜第三の積分ビデオ信号111cの中の1個の積分ビデオ信号の振幅が最大となる。
例えば、第一の積分ビデオ信号111aの振幅が最大であり、その時の目標の距離がレンジビンに換算してRbtm1であるとする。第一の復調信号107が変調信号101と同一であることからPRIのレンジビン数をRB1、第一の検出レンジビン信号112aをRbm1、m1を任意の自然数とすると、目標までの距離Rbtm1は式(1)を満足する。
同様に、第二の積分ビデオ信号111bの振幅が最大であり、その時の目標の距離がレンジビンに換算してRbtm2であるとする。また、第三の積分ビデオ信号111cの振幅が最大であり、その時の目標の距離がレンジビンに換算してRbtm3であるとする。m2、m3を任意の自然数、検出レンジビン信号をRBm1とすると、Rbtm2、Rbtm3はそれぞれ次式を満足する。
したがって、第一〜第三の積分ビデオ信号111a〜111cにおいてその振幅が最大となるチャネルを検出し、そのチャネルに該当する演算式、すなわち式(1)〜(3)の中からそのチャネルに該当する演算式を選択して距離演算を行うことにより、PRIによる距離アンビギュイティが擬似ランダム信号のコード長倍だけ拡大する。
本実施の形態では、PRIによる距離アンビギュイティがコード長の3倍に拡大するため、本実施の形態によるレーダ測距装置によれば、距離アンビギュイティが発生しない最大距離を従来のPRFレンジング方式を用いた場合の最大距離の約3倍にすることができる。
本実施の形態では、PRIによる距離アンビギュイティがコード長の3倍に拡大するため、本実施の形態によるレーダ測距装置によれば、距離アンビギュイティが発生しない最大距離を従来のPRFレンジング方式を用いた場合の最大距離の約3倍にすることができる。
図2はコヒーレント積分部8の動作を説明する図である。図2ではレンジビン幅がτ、TP1のレンジビン数が4、すなわちTP1が4τであり、擬似ランダムコード長が3の場合の第一〜第三の積分ビデオ信号111a〜111cの振幅の一例を示している。
図2の例では、受信信号の位相変調と第3の復調信号とが同じ位相になり、第3の積分ビデオ信号の振幅が最大になるので、式(3)で示されるように目標の距離を表す検出レンジビンが11であることが導かれる。
図2の例では、受信信号の位相変調と第3の復調信号とが同じ位相になり、第3の積分ビデオ信号の振幅が最大になるので、式(3)で示されるように目標の距離を表す検出レンジビンが11であることが導かれる。
このように、距離11τはTP1でのアンビギュイティが発生しない距離4τを越えているため、従来であればアンビギュイティが発生する距離であるが、本実施の形態のように第1〜第3の積分ビデオ信号の振幅で最大となるチャンネルの情報を用いることにより、従来より3倍となる12τまでアンビギュイティが発生することなく、目標までの距離を測定することができる。
以上は、PRIがTP1の1種類での距離測定であったが、PRIをTP1とTP2の2種類とすることにより更に計測可能な距離範囲を拡大することができる。
一例として、レンジビン幅がτ、TP1とTP2のレンジビン数がそれぞれ4と5、すなわちTP1、TP2がそれぞれ4τ、5τの2PRIレンジング方式で、擬似ランダムコード長が3の場合、本実施の形態によれば各々のPRIでの距離アンビギュイティが発生しない最大距離は、時間遅れで表すとTP1の場合は12τ、TP2の場合は15τとなる。
一例として、レンジビン幅がτ、TP1とTP2のレンジビン数がそれぞれ4と5、すなわちTP1、TP2がそれぞれ4τ、5τの2PRIレンジング方式で、擬似ランダムコード長が3の場合、本実施の形態によれば各々のPRIでの距離アンビギュイティが発生しない最大距離は、時間遅れで表すとTP1の場合は12τ、TP2の場合は15τとなる。
そして、本発明によるレーダ測距装置での距離アンビギュイティが発生しない最大距離は、先に述べたように12と15の最小公倍数60から1を引いた59τとなり、従来のマルチPRFレンジング方式での最大距離である19τの3.1倍に拡大される。
上記の動作はレンジビン比較/検出部10と距離演算部11において実行される。
レンジビン比較/検出部10は、第一〜第三の積分ビデオ信号の振幅の大小により次式で示す出力レンジビン信号Rbmo1を出力する。
レンジビン比較/検出部10は、第一〜第三の積分ビデオ信号の振幅の大小により次式で示す出力レンジビン信号Rbmo1を出力する。
(1)第一の積分ビデオ信号の振幅が最大のとき
(2)第二の積分ビデオ信号の振幅が最大のとき
(3)第三の積分ビデオ信号の振幅が最大のとき
同様に、PRIがPR2の場合、すなわちPRIのレンジビンがRB2の場合、検出レンジビン信号をRbm2とすると、レンジビン比較/検出部10は次式で示す出力レンジビン信号Rbmo2を出力する。
(1)第一の積分ビデオ信号の振幅が最大のとき
(2)第二の積分ビデオ信号の振幅が最大のとき
(3)第三の積分ビデオ信号の振幅が最大のとき
前記レンジビン比較/検出部10から出力される前記出力レンジビン信号Rbmo1、Rbmo2は距離演算部11へ送出される。距離演算部11は、例えば非特許文献1に開示され中国人余剰定理として一般的に知られている式(10)に示す演算を行い、演算レンジビン信号Rbdを算出する。この演算レンジビン信号Rbdがアンビギュイティの無い真の目標距離に相当する。
ここでk1、k2はそれぞれ式(11)、(12)を満たす最小の正の整数である。
なお、上記実施例では疑似ランダム符号の符号長を3としたが、任意の符号長で良い。またPRFは2種類としたが、3以上の任意のPRFで良い。
1 タイミング発生部、2 送信キャリア信号発生部、3 送信部、4 送受切換部、5 アンテナ部、6 受信部、7a 第一の位相復調部、7b 第二の位相復調部、7c 第三の位相復調部、8a 第一のコヒーレント積分部、8b 第二のコヒーレント積分部、8c 第三のコヒーレント積分部、9a 第一の信号検出部、9b 第二の信号検出部、9c 第三の信号検出部、10 レンジビン比較/検出部、11 距離演算部、101 送信パルス変調信号、102 位相変調信号、103 送信キャリア信号、104 送信信号、105 受信信号、106 IF信号、107 第一の復調信号、108 第二の復調信号、109 第三の復調信号、110a、b、c 第一〜第三の位相復調信号、111a、b、c 第一〜第三の積分ビデオ信号、112 第一〜第三の検出レンジビン信号
Claims (3)
- PRF(Pulse Repetition Frequency)レンジング方式のレーダ測距装置であって、
目標に向けて送信する送信信号を、符号長Mの擬似ランダム符号により位相変調して送信する送信部と、
目標からの反射波を受信した受信信号と、前記擬似ランダム符号を1PRI(Pulse Repetition Interval)単位で(M−1)PRIまで各々時間遅れさせたM個の位相復調信号と、で各々位相復調処理して位相復調信号を生成する受信部と、
前記位相復調処理において前記受信信号の位相との一致度が最も高い位相復調信号で復調された前記位相復調信号のレンジビンにより前記目標までの距離を算出する距離演算部と、
を備えたことを特徴とするレーダ測距装置。 - PRF(Pulse Repetition Frequency)レンジング方式のレーダ測距装置であって、
送信パルス変調信号と、符号長Mの擬似ランダム符号である位相変調信号と、前記位相変調信号と同一の信号を基準として1PRI(Pulse Repetition Interval)単位で(M−1)PRIまで各々時間遅れを設けたM個の位相復調信号と、を出力するタイミング発生部と、
高周波連続信号を発生し、前記送信パルス変調信号で変調すると共に、前記位相変調信号に基づき0度/180度の2位相変調を施して送信キャリア信号として出力する送信キャリア信号発生部と、
前記送信キャリア信号を電力増幅し、送信信号として出力する送信部と、
この送信信号を空間に放射するとともに目標からの反射波を受信信号として出力する送受信切換部及びアンテナ部と、
この受信信号を周波数変換、電力増幅し、IF(Intermediate Frequency)信号として、M個の位相復調部に出力する受信部と、
時間遅れが各々異なる前記位相復調信号の1つを入力し、前記IF信号を、入力した前記位相復調信号で位相復調し、復調IF信号として出力するM個の位相復調部と、
前記位相復調部の各々と1対1で対応し、前期復調IF信号を位相検波した後コヒーレント積分を行い、復調ビデオとして出力するM個のコヒーレント積分部と、
前記M個の復調ビデオ信号から振幅が最大である復調ビデオ信号を選出し、そのレンジビンを出力するレンジビン比較/検出部と、
前記レンジビンにより、前記目標までの距離を算出する距離演算部と、
を備えたレーダ測距装置。 - 複数のPRFで送信し、各PRFで受信される目標からの反射信号のレンジビンに基づき前記目標までの距離を算出することを特徴とする請求項1、2いづれか記載のレーダ測距装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008083828A JP2009236717A (ja) | 2008-03-27 | 2008-03-27 | レーダ測距装置 |
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