JP2016148634A - 目標検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つのPRFで目標までの距離を算出することで目標検出時間の短縮化が可能な目標検出装置を提供する。
【解決手段】乱数発生器5と、乱数発生器5で発生した乱数から位相変調コード4のコード長と同じ長さの変調コードを生成する変調コード変換器6と、変調コード変換器6から出力された変調コードと位相変調コード4とを合成した合成コードを出力するコード合成器7と、送信パルスごとにコード合成器7で新たに合成された合成コードを用いて送信パルスを位相変調する位相変調器3と、コード合成器7から出力された合成コードを、受信タイミングになるまでに遅延させた後に出力するレジスタAと、レジスタAから出力された合成コードをPRIに相当する時間遅延させた後に出力するレジスタB〜Bn−1と、各レジスタからそれぞれ出力された合成コードを用いて受信ビデオ信号12を復調するパルス圧縮器13−1〜13−nとを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空間に放射されたパルス状の電波に対する目標からの反射信号を受信して目標までの距離を算出する目標検出装置に関する。
目標検出装置としてのパルスレーダは、送信パルスを繰り返して放射するタイプのレーダである。パルスレーダは、パルス繰り返し周波数(Pulse Repetition Frequency:PRF)の大きさにより、低パルス繰り返し周波数(Low PRF:LPRF)レーダ、中パルス繰り返し周波数(Medium PRF:MPRF)レーダ、および高パルス繰り返し周波数(High PRF:HPRF)レーダに分類されることが一般的である。ここで、PRFは、単位時間に送信されるパルス数であり、パルス繰り返し周期(Pulse Repetition Interval:PRI)の逆数である。LPRFレーダでは、送信パルスを送信してから次の受信パルスを受信するまでの時間間隔が、目標までの往復に要する時間よりも大きい。MPRFレーダでは、目標検出性能を向上させかつ目標の速度情報を取得するために、PRIがLPRFレーダよりも小さく設定される。さらに、HPRFレーダでは、PRIがMPRFレーダよりも小さく設定される。
MPRFレーダまたはHPRFレーダでは、パルスを送信後、このパルス信号に対する目標からの受信信号を受信する前に次のパルスを送信するため、送信パルスを送信してから次の受信パルスを受信するまでの時間間隔を計測するだけでは目標までの距離を算出することが困難となる。このため、MPRFレーダでは、複数のPRFを使用して目標までの距離を算出する(特許文献1参照)。また、HPRFレーダでは、送信信号の送信周波数を時間に対してリニアに変化させて送信信号と受信信号とのビート周波数を検出し、このようなビート周波数の検出を複数の周波数変化率に対して実行することで、目標までの距離を算出している(非特許文献1参照)。また、送信パルスごとに送信波位相を変化させると共に受信信号に位相補正を行うことで、複数のPRFを使用することなく、目標の距離を算出する方式も知られている(特許文献2参照)。
特開平8−160121号公報 特開平1−308985号公報
George W.Stimson,「INTRODUCTION TO AIRBORNE RADAR」Hughes Aircraft Co,1983年6月、P462
MPRFレーダまたはHPRFレーダでは、目標までの距離を算出するために複数のPRFを使用することが一般的であり、目標までの距離を算出するまでに時間がかかる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、1つのPRFで目標までの距離を算出することで目標検出時間の短縮化が可能な目標検出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る目標検出装置は、送信パルスを一定のパルス繰り返し周期で送信すると共に前記送信パルスに対する目標からの反射による受信パルスを受信して目標までの距離を算出する目標検出装置であって、乱数発生器と、前記乱数発生器で発生した乱数から予め決められた位相変調コードのコード長と同じ長さの変調コードを生成する変調コード変換器と、前記変調コード変換器から出力された変調コードと前記位相変調コードとを合成した合成コードを出力するコード合成器と、前記送信パルスごとに前記コード合成器で新たに合成された合成コードを用いて前記送信パルスを位相変調する位相変調器と、前記コード合成器から出力された合成コードを、受信タイミングになるまでに遅延させた後に出力する第1のレジスタと、前記第1のレジスタから出力された合成コードを前記パルス繰り返し周期に相当する時間遅延させた後に出力する第2のレジスタと、前記第1のレジスタから出力された合成コードを用いて前記受信パルスを含む受信ビデオ信号を復調する第1のパルス圧縮器と、前記第2のレジスタから出力された合成コードを用いて前記受信ビデオ信号を復調する第2のパルス圧縮器と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、1つのPRFで目標までの距離を算出することで目標検出時間の短縮化が可能になる、という効果を奏する。
実施の形態に係る目標検出装置の構成を示す図 コード合成器の入出力例を示す図 実施の形態の動作を説明するためのタイムチャート
以下に、本発明の実施の形態に係る目標検出装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本実施の形態に係る目標検出装置の構成を示す図である。本実施の形態に係る目標検出装置は、送信パルスを一定のPRF(パルス繰り返し周波数)で送信するパルスレーダであり、距離分解能を向上させるためにパルス圧縮処理を実施する。図1に示すように、本実施の形態に係る目標検出装置は、送信信号発生器1と、送信信号発生器1に接続されたパルス変調器2と、乱数発生器5と、乱数発生器5に接続された変調コード変換器6と、変調コード変換器6に接続されると共に位相変調コード4が入力されるコード合成器7と、パルス変調器2およびコード合成器7に接続された位相変調器3と、位相変調器3に接続された電力増幅器8と、電力増幅器8に接続されたアンテナ9と、コード合成器7に接続されたレジスタAと、レジスタAとデイジーチェーン状に接続されたレジスタB〜Bn−1と、レジスタAおよびレジスタB〜Bn−1にそれぞれ接続されると共に受信ビデオ信号12が入力されるパルス圧縮器13−1〜13−nと、パルス圧縮器13−1〜13−nにそれぞれ接続された目標検出器14−1〜14−nと、目標検出器14−1〜14−nに接続される合成器15とを備えている。
送信信号発生器1は、コヒーレントな送信信号を生成し、この送信信号をパルス変調器2に出力する。パルス変調器2は、送信信号発生器1から出力されるコヒーレントな送信信号をパルス状に整形し、整形された送信パルスを位相変調器3に出力する。この際、パルス変調器2は、予め決められたPRIで送信パルスを出力する。
一方、位相変調コード4は、予め決められた位相変調用のコードを示しており、「0」または「1」からなるコード長Nの系列である。ここで、Nは2以上の整数である。位相変調コード4は、例えばバーカ(Barker)コードである。位相変調コード4を自己相関性の高いバーカコードとすることにより、パルス圧縮後のレンジサイドローブを抑制することができる。位相変調コード4は、図示しない記憶部に記憶されている。
乱数発生器5は、乱数を順次発生する。乱数発生器5は、位相変調コード4のコード長Nと同じ個数の乱数から成る乱数列を送信パルスごとに与えるものであり、例えば半導体の熱雑音による電圧値を使用することで実現することができ、送信パルスごとに互いに異なるパターンの乱数列を与えることができる。
乱数発生器5で発生した乱数は変調コード変換器6に入力され、変調コード変換器6は乱数をその値により「1」または「0」の2値に変換する。変調コード変換器6は、乱数発生器5から順次出力されるN個の乱数に対して2値化を行い、位相変調コード4のコード長Nと同じ長さの変調コードを生成する。変調コード変換器6は、乱数列から変換された変調コードを送信パルスごとにコード合成器7に出力する。
コード合成器7は、予め決められた合成規則に従って、位相変調コード4と変調コード変換器6から出力された変調コードとを合成し、合成コードを生成する。ここで、合成コードは、位相変調コード4のコード長と同じ長さのコードである。合成方法は、例えば図2に示すような方法である。図2は、コード合成器の入出力例を示す図である。図2では、位相変調コード4と変調コード変換器6の出力とをビット毎に合成してコード合成器7の出力を生成する方法を与える。具体的には、位相変調コード4の「1」と変調コード変換器6の出力の「1」とから「1」が合成され、位相変調コード4の「1」と変調コード変換器6の出力の「0」とから「0」が合成され、位相変調コード4の「0」と変調コード変換器6の出力の「1」とから「0」が合成され、位相変調コード4の「0」と変調コード変換器6の出力の「0」とから「1」が合成される。なお、図2のコード合成方法は一例であり、これに限定されるものではない。コード合成器7は、送信パルスごとに新たに合成された合成コードを位相変調器3に出力する。すなわち、パルス変調器2から位相変調器3へ送信パルスが出力されるごとに、コード合成器7からも位相変調器3へ新たに合成された合成コードが出力される。
位相変調器3は、コード合成器7から出力された合成コードの各ビットに対して、「1」を0°、「0」を180°に対応させると共に、パルス変調器2から出力される送信パルスをNビットの区間に分割し、送信パルスのそれぞれの区間に対して合成コードの対応するビット値に応じて0°または180°の位相で位相変調をする。このように、位相変調器3は、送信パルスごとにコード合成器7で新たに合成された合成コードを用いて送信パルスを位相変調する。上記したように、合成コードは、固定の位相変調コード4に乱数から生成した変調コードを合成して得られる。従って、コード長Nを長くすることにより、実質的には、互いに異なるパターンの合成コードを順次生成することができる。以下では、コード合成器7が生成する合成コードは、少なくとも時間的に連続するn個の合成コードについては、互いに異なるパターンであるものとする。
位相変調器3は、位相変調された送信パルスを電力増幅器8に出力する。電力増幅器8は、送信パルスを電力増幅してアンテナ9に出力する。アンテナ9は、増幅後の送信パルスを空間に放射する。このように、送信パルスは、位相変調され増幅された後に、一定のPRI(パルス繰り返し周期)で送信される。
空間に放射された送信パルスは、目標で反射された後に受信パルスとしてアンテナ9で受信される。なお、アンテナ9は、図示しない送受切替器により送信および受信の切替がされる。アンテナ9で受信された受信パルスは、図示しないミキサでダウンコンバートされ、さらにAD変換される。このAD変換された信号が受信ビデオ信号12である。受信ビデオ信号12は、パルス圧縮器13−1〜13−nに送られる。
コード合成器7は、合成コードを位相変調器3に出力すると同時にレジスタAに出力する。第1のレジスタであるレジスタAは、コード合成器7から出力された合成コードを受信タイミングになるまで遅延させた後に、パルス圧縮器13−1とレジスタBに出力する。レジスタBは、前段のレジスタAから出力された合成コードをPRIに相当する時間遅延させた後、後段のレジスタBとパルス圧縮器13−2に出力する。レジスタBは、前段のレジスタBから出力された合成コードをPRIに相当する時間遅延させた後、後段のレジスタBとパルス圧縮器13−3に出力する。以下同様であり、最後にレジスタBn−1は、前段のレジスタBn−2から出力された合成コードをPRIに相当する時間遅延させた後、パルス圧縮器13−nに出力する。なお、第2のレジスタであるレジスタB〜Bn−1は、1段または複数段設けられる。レジスタB〜Bn−1が複数段である場合には、初段のレジスタBがレジスタAに接続され、初段から最終段までのレジスタB〜Bn−1はデイジーチェーン状に接続される。後述するように、レジスタB〜Bn−1の個数を決めるnは、最大遅延時間であるPRI×(n−1)の時間内で検出可能な目標までの距離が予測される目標までの最大距離Rmax以上となるように設定される。
第1のパルス圧縮器であるパルス圧縮器13−1は、レジスタAから出力された合成コードを用いて受信ビデオ信号12を復調、すなわちパルス圧縮する。第2のパルス圧縮器であるパルス圧縮器13−2〜13−nは、それぞれ、レジスタB〜Bn−1から出力された合成コードを用いて受信ビデオ信号12を復調、すなわちパルス圧縮する。ここで、レジスタB〜Bn−1は、パルス圧縮器13−1〜13−nと1対1で接続されている。パルス圧縮器13−1〜13−nは、それぞれ、復調後の受信ビデオ信号12を目標検出器14−1〜14−nに出力する。
なお、PRIの期間で決まる同一の受信期間内の受信ビデオ信号12の復調に着目した場合、パルス圧縮器13−1〜13−nがそれぞれ復調に用いる合成コードは次のようになる。まず、パルス圧縮器13−1が復調に用いる合成コードは、受信ビデオ信号12の受信の直前にコード合成器7から出力されたものである。一方、パルス圧縮器13−2が復調に用いる合成コードは、パルス圧縮器13−1が復調に用いる合成コードよりも1回前に生成されたものである。また、パルス圧縮器13−3が復調に用いる合成コードは、パルス圧縮器13−2が復調に用いる合成コードよりも1回前に生成されたものである。他も同様であり、パルス圧縮器13−nが復調に用いる合成コードは、パルス圧縮器13−(n−1)が復調に用いる合成コードよりも1回前に生成されたものである。このように、パルス圧縮器13−1〜13−nは、PRIの期間の同一の受信ビデオ信号12を互いに異なる合成コードで復調する。
また、同一の合成コードに着目した場合、パルス圧縮器13−1〜13−nがそれぞれ復調をする受信ビデオ信号12の期間は次のようになる。まず、パルス圧縮器13−1は、送信パルスが送信された直後のPRIの期間で決まる受信期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタAから出力された合成コードを用いて復調を行う。次に、パルス圧縮器13−2は、次の送信パルスが送信された直後のPRIの期間で決まる受信期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタBから出力された合成コード、すなわち、パルス圧縮器13−1が復調に用いた合成コードと同じコードを用いて復調を行う。次に、パルス圧縮器13−3は、さらに次の送信パルスが送信された直後のPRIの期間で決まる受信期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタBから出力された合成コード、すなわち、パルス圧縮器13−1が復調に用いた合成コードと同じコードを用いて復調を行う。他も同様であり、最後に、パルス圧縮器13−nは、最初の送信パルスの送信後、PRIの(n−1)倍の期間が経過した後、さらにPRIの期間で決まる受信期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタBn−1から出力された合成コード、すなわち、パルス圧縮器13−1が復調に用いた合成コードと同じコードを用いて復調を行う。
目標検出器14−1〜14−nは、それぞれ、パルス圧縮器13−1〜13−nの出力を用いて、目標検出、具体的には目標までの距離の算出を行う。この際、目標検出器14−1〜14−nは、それぞれ、パルス圧縮器13−1〜13−nの出力に対して、例えばPDI(Post Detection Integration)および高速フーリエ変換(Fast Fourier Transformation:FFT)を適用して目標検出を行うことで、目標の検出精度を向上させることができる。
合成器15は、目標検出器14−1〜14−nの出力から、目標の個数を特定し、目標が複数個存在する場合には、目標までの距離の順に並べる。なお、図示は省略しているが、図示しない表示部により、算出された目標までの距離を表示することができる。
次に、図3を参照して、本実施の形態の動作について説明する。図3は、本実施の形態の動作を説明するためのタイムチャートである。図3では、横軸を時間とし、最上段に送信パルスを表示し、上から2段目に受信ビデオ信号12を表示し、上から3段目に送信タイミングT1の送信パルスに対する受信パルスを表示し、上から4段目にパルス圧縮器13−1の出力を表示し、上から5段目にパルス圧縮器13−2の出力を表示し、最下段にパルス圧縮器13−3の出力を表示している。なお、図3は、レジスタ段数が5段、すなわち、n=5の場合のタイムチャートである。ただし、パルス圧縮器13−4の出力については図示を省略している。また、目標は、距離の異なる3個の目標である目標D1〜D3である。
図3の最上段では、コード合成器7から出力された合成コードに従って位相変調された送信パルスがPRIで送信される様子を示している。図示例では、送信タイミングT1からT7までの7個の送信パルスを示しており、これらの送信パルスは互いに異なる合成コードに従って位相変調されている。また、7個の送信パルスが互いに異なる合成コードに従って位相変調されていることを表すために、7個の送信パルスに互いに異なる模様を付している。なお、7個の送信パルスは、模式的にそれぞれ矩形で表されている。
図3の上から2段目では、受信ビデオ信号12の時間的変化を示している。受信ビデオ信号12には、3個の目標に対応して3個の受信パルスがPRIごとに現れ、全体で18個の受信パルスが示されている。18個の受信パルスには互いに異なる模様が付されているが、これらの模様は送信パルスに付された模様に対応している。すなわち、送信パルスに付された模様と同じ模様が付された受信パルスは、当該送信パルスがいずれかの目標により反射されて得られた受信信号であることを意味する。
ところで、PRIが十分に大きければ、送信パルスを送信した後、次の送信パルスを送信する前に当該送信パルスに対する目標からの反射による受信パルスが得られるので、送信パルスから受信パルスまでの時間を計測することで目標までの距離を得ることができる。しかしながら、PRIが小さいと、送信パルスを送信した後、当該送信パルスに対する目標からの反射による受信パルスが得られる前に次の送信パルスを送信することになるので、送信パルスから受信パルスまでの時間を計測するだけでは目標までの距離を得ることができない。
図3の最上段および上から2段目に示すように、送信タイミングT1で送信された送信パルスは、目標D1により反射されて送信タイミングT1直後の受信期間内で受信パルスとして受信され、また、目標D2により反射されて送信タイミングT2直後の受信期間内で受信パルスとして受信され、また、目標D3により反射されて送信タイミングT3直後の受信期間内に受信パルスとして受信される。図3の上から3段目では、送信タイミングT1で送信された送信パルスに対応する3個の受信パルスを目標と対応付けて示している。
また、送信タイミングT1直後の受信期間内における最初の受信パルスは、送信タイミングT1から時間t2経過した時に受信され、送信タイミングT1で送信された送信パルスよりも1つ前の送信パルスに対応するものである。また、送信タイミングT1直後の受信期間内における2番目の受信パルスは、送信タイミングT1から時間t3経過した時に受信され、送信タイミングT1で送信された送信パルスよりも2つ前の送信パルスに対応するものである。また、送信タイミングT1直後の受信期間内における3番目の受信パルスは、送信タイミングT1から時間t1経過した時に受信され、送信タイミングT1で送信された送信パルスに対応するものである。以上は、他の送信タイミング直後の受信期間内における3個の受信パルスについても同様である。
図3に示すように、目標D1までの距離をR1、目標D2までの距離をR2、目標D3までの距離をR3とすると、cを光速として、距離R1,R2,R3は下記の(1)〜(3)式で表される。
R1=t1×c/2 ・・・(1)
R2=(PRI+t2)×c/2 ・・・(2)
R3=(PRI×2+t3)×c/2 ・・・(3)
これにより、目標D2,D3については、時間t2,t3を計測することは、目標までの距離R2,R3を直接的に求めることにはならない。
上述のように、送信パルスは送信ごとに異なる変調が施されているので、送信タイミング直後の受信期間内で受信される3個のパルスはそれぞれ異なった変調が施されている。そこで、受信パルスに施された変調と合致する合成コードで受信ビデオ信号12をパルス圧縮することで、受信パルスを選択することが可能となる。具体的には以下の通りである。
送信タイミングT1直後の受信期間内の復調を例に説明する。なお、送信タイミングT1直後の受信期間は、送信タイミングT1直後のPRIの期間である。パルス圧縮器13−1は、送信タイミングT1直後の受信期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタAから出力された合成コード、すなわち、送信タイミングT1で送信された送信パルスの変調に用いられた合成コードと同じコードを用いて復調を行う。これにより、パルス圧縮器13−1は、目標D1に対応する受信パルスを取り出すことができる。また、パルス圧縮器13−2は、同期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタBから出力された合成コード、すなわち、送信タイミングT1で送信された送信パルスよりも1つ前に送信された送信パルスの変調に用いられた合成コードと同じコードを用いて復調を行う。これにより、パルス圧縮器13−2は、目標D2に対応する受信パルスを取り出すことができる。また、パルス圧縮器13−3は、同期間内の受信ビデオ信号12に対して、レジスタBから出力された合成コード、すなわち、送信タイミングT1で送信された送信パルスよりも2つ前に送信された送信パルスの変調に用いられた合成コードと同じコードを用いて復調を行う。これにより、パルス圧縮器13−3は、目標D3に対応する受信パルスを取り出すことができる。なお、パルス圧縮器13−4は、同期間内に受信されたいずれの受信パルスも取り出さない。
図3の上から4段目では、パルス圧縮器13−1の出力を示している。パルス圧縮器13−1は、目標D1に対応する受信パルスのみを検出する。この受信パルスは、送信パルスごとに送信タイミングから時間t1経過した時に検出される。同様に、図3の上から5段目では、パルス圧縮器13−2の出力を示している。パルス圧縮器13−2は、目標D2に対応する受信パルスのみを検出する。この受信パルスは、送信パルスごとに送信タイミングから時間t2経過した時に検出される。同様に、図3の最下段では、パルス圧縮器13−3の出力を示している。パルス圧縮器13−3は、目標D3に対応する受信パルスのみを検出する。この受信パルスは、送信パルスごとに送信タイミングから時間t3経過した時に検出される。
次に、目標検出器14−1は、パルス圧縮器13−1の出力に基づいて、目標D1までの距離R1を算出する。目標D1に対応する受信パルスは、直前の送信タイミングで送信された送信パルスの変調に用いられた合成コードと同じコードで変調されているので、当該送信パルスの送信時を基準にした時間遅れはt1となる。すなわち、距離R1は(1)式で与えられる。従って、目標検出器14−1は、パルス圧縮器13−1の出力から時間t1を求め、(1)式に従って距離R1を算出する。目標検出器14−2は、パルス圧縮器13−2の出力に基づいて、目標D2までの距離R2を算出する。目標D2に対応する受信パルスは、直前の送信タイミングよりも1つ前の送信タイミングで送信された送信パルスの変調に用いられた合成コードと同じコードで変調されているので、当該送信パルスの送信時を基準にした時間遅れはt2にPRIを加えたものとなる。すなわち、距離R2は(2)式で与えられる。従って、目標検出器14−2は、パルス圧縮器13−2の出力から時間t2を求め、(2)式に従って距離R2を算出する。目標検出器14−3は、パルス圧縮器13−3の出力に基づいて、目標D3までの距離R3を算出する。目標D3に対応する受信パルスは、直前の送信タイミングよりも2つ前の送信タイミングで送信された送信パルスの変調に用いられた合成コードと同じコードで変調されているので、当該送信パルスの送信時を基準にした時間遅れはt3にPRI×2を加えたものとなる。すなわち、距離R3は(3)式で与えられる。従って、目標検出器14−3は、パルス圧縮器13−3の出力から時間t3を求め、(3)式に従って距離R3を算出する。
一般に、目標検出器14−iは、パルス圧縮器13−iの出力から受信パルスが検出された場合において、送信パルスから受信パルスまでの時間をtとしたときに、目標までの距離を次式に従って算出する:(PRI×(i−1)+t)×c/2。ここで、iは1からnまでのいずれかである。なお、時間遅れに加えられるPRI×(i−1)は、コード合成器7から出力された合成コードがパルス圧縮器13−iに入力されるまでにレジスタB〜Bi−1によって遅延される時間遅れに等しい。このようにして、レジスタB〜Bn−1による時間遅れを目標までの距離の算出時に調整することで、目標までの真の距離を求めることができる。
なお、レジスタ段数は、予測される目標までの最大距離Rmaxが検出可能となるように設定される。図3の例では、最大距離Rmaxは、送信タイミングT1で送信された送信パルスに対して送信タイミングT5直後の受信期間内で受信される受信パルスにより検出可能となるので、レジスタAの他に4段分のレジスタB〜Bがあればよい。これは、目標を検出するための最低限のレジスタ段数を意味しており、レジスタAを含めてレジスタ段数は6段以上としてもよい。なお、図3では、最大距離Rmaxに相当する時間2Rmax/cを示している。
以上に説明したように、本実施の形態は、乱数発生器5と、乱数発生器5で発生した乱数から位相変調コード4のコード長と同じ長さの変調コードを生成する変調コード変換器6と、変調コード変換器6から出力された変調コードと位相変調コード4とを合成した合成コードを出力するコード合成器7と、送信パルスごとにコード合成器7で新たに合成された合成コードを用いて送信パルスを位相変調する位相変調器3と、コード合成器7から出力された合成コードを、受信タイミングになるまでに遅延させた後に出力するレジスタAと、レジスタAから出力された合成コードをPRIに相当する時間遅延させた後に出力するレジスタB〜Bn−1と、レジスタA,B〜Bn−1からそれぞれ出力された合成コードを用いて受信ビデオ信号12を復調するパルス圧縮器13−1〜13−nとを備えている。このような構成により、同一の受信期間内で受信される受信パルスに対して、受信パルスのもととなる送信パルスの送信タイミングごとに受信タイミングをわけてパルス圧縮することができるので、1つのPRFで目標までの距離を算出することができ、目標検出時間の短縮化が可能になる。
また、複数のPRFを使用する従来のパルスレーダの距離分解能を向上させた場合には、距離分解能を向上させたパルスレーダでは、複数のPRFのうち最初のPRFで送信パルスを送信した時と複数のPRFのうち最後のPRFで送信パルスを送信した時とでは、目標までの相対距離が変化し、正しい距離が得られないことがある。例えば、距離分解能が15mのレーダにおいて、目標観測時間(time on target:TOT)が10msであり、かつ、5種類のPRFを使用する場合には、相対速度600m/sの目標に対してレーダを使用すると、トータルの処理時間は50msかかるため、目標は30m移動する。このため、最初のPRFで送信パルスを送信した時と最後のPRFで送信パルスを送信した時とでは、目標の検出位置が異なることになる。
これに対し、本実施の形態は、1つのPRFで目標までの距離を算出することができるので、距離分解能を向上させた構成においても、正しい距離を算出することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 送信信号発生器、2 パルス変調器、3 位相変調器、4 位相変調コード、5 乱数発生器、6 変調コード変換器、7 コード合成器、8 電力増幅器、9 アンテナ、12 受信ビデオ信号、13−1〜13−n パルス圧縮器、14−1〜14−n 目標検出器、15 合成器。

Claims (2)

  1. 送信パルスを一定のパルス繰り返し周期で送信すると共に前記送信パルスに対する目標からの反射による受信パルスを受信して目標までの距離を算出する目標検出装置であって、
    乱数発生器と、
    前記乱数発生器で発生した乱数から予め決められた位相変調コードのコード長と同じ長さの変調コードを生成する変調コード変換器と、
    前記変調コード変換器から出力された変調コードと前記位相変調コードとを合成した合成コードを出力するコード合成器と、
    前記送信パルスごとに前記コード合成器で新たに合成された合成コードを用いて前記送信パルスを位相変調する位相変調器と、
    前記コード合成器から出力された合成コードを、受信タイミングになるまでに遅延させた後に出力する第1のレジスタと、
    前記第1のレジスタから出力された合成コードを前記パルス繰り返し周期に相当する時間遅延させた後に出力する第2のレジスタと、
    前記第1のレジスタから出力された合成コードを用いて前記受信パルスを含む受信ビデオ信号を復調する第1のパルス圧縮器と、
    前記第2のレジスタから出力された合成コードを用いて前記受信ビデオ信号を復調する第2のパルス圧縮器と、
    を備えることを特徴とする目標検出装置。
  2. 前記第2のレジスタは、前記第1のレジスタに接続された初段から最終段までデイジーチェーン状に接続された複数段からなり、
    前記第2のパルス圧縮器は、前記第2のレジスタの段数と同数個設けられ、
    前記複数段の第2のレジスタは、複数個の第2のパルス圧縮器と1対1で接続され、
    前記複数段の第2のレジスタの各々は、前記合成コードを前記パルス繰り返し周期に相当する時間遅延させた後に後段に出力すると共に当該第2のレジスタが接続された第2のパルス圧縮器に出力することを特徴とする請求項1に記載の目標検出装置。
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