JP5606845B2 - シートクッションパッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として自動車をはじめとする車両用シートに用いられるシートクッションパッド、及びその製造方法に関するものである。
一般に、自動車用シートにはクッション性の高い軟質ポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドが使用されており、これを支持フレーム上に載置するとともに、パッド表面に表皮材を被せる等して、車両用シートとして構成されている。
このようなシートクッションパッドにおいては、座り心地や乗り心地を良化するために、部位によって硬度の異なる発泡体を用いた異硬度シートパッドが知られている。例えば、図11に示すシートクッションパッド100は、幅方向中央の着座部102と、その左右両側で隆起状のサイド部104,104とからなり、着座部102は、更に、臀部を受け止め支持する後側の尻下部106と、大腿部を受け止め支持する前側の腿下部108とを有して構成されている。そして、着座者の身体のホールド性を向上するためにサイド部104を他の部位に対して高硬度に設定したり、また、座り心地を向上するために、尻下部106を腿下部108に対して高硬度に設定したりすることが知られている(下記特許文献1,2参照)。
従来、このようにサイド部104や尻下部106、腿下部108を異硬度に設定する場合、シートクッションパッドに表皮材を被せる際に該表皮を吊り込むために用いられる吊込み溝110が利用されている。すなわち、該吊込み溝110を成形するために下型に設けられた突条によって下型の成形領域を区画し、各区画に異なる発泡原液を注入することにより異硬度化が図られている(下記特許文献1参照)。
また、サイド部104を更に外側と内側の2つ区画に分けて異硬度化を図るために、吊込み溝110よりも幅狭のスリットを設けて、該スリットを境として異硬度化を図ることも知られている(下記特許文献3,4参照)。
一方、下記特許文献5には、着座者の大腿部が、比較的高硬度の着座部の前縁部分に当接することによる脚部の痺れや疲労感、更には運転者の場合のペダル踏み込み時における大腿部の圧迫による疲労を軽減するために、着座部の前縁部分の発泡体硬度を、それよりも後側部分の発泡体硬度よりも低く形成することが開示されている。
特開2002−300936号公報 特開2006−204887号公報 特開2001−070083号公報 特開2003−094452号公報 特開2001−025418号公報
しかしながら、上記のように着座部の前縁部分を低硬度とするために、例えば表皮を吊り込むための吊込み溝を利用する場合、吊込み溝の配置には制限があるので、大腿部の圧迫を軽減するための最適位置で異硬度化を行うことは難しい。また、最適位置に吊込み溝がない場合に当該最適位置で異硬度化しようとすると、成形領域を区画するための仕切りがないので、正確な位置で異硬度化を行うことができない。この場合に、吊込み溝よりも幅狭のスリットを設け、該スリットを境として異硬度化を図ることも考えられるが、従来のスリット構成では、このスリット部分の両側での硬度変化が大きく、これが座り心地に悪影響を与えてしまう。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、シートの座り心地や乗り心地を良化し、大腿部の圧迫を軽減することができるシートクッションパッドを提供することを目的とする。
本発明に係るシートクッションパッドは、発泡成形されてなるシートクッションパッドであって、着座部におけるパッド表面の前縁側に幅方向に延びるスリットが設けられ、前記スリットがパッド表面からパッド裏面側に向かって後方に傾斜した姿勢に形成されるとともに、前記スリットを境として該スリットよりも前側の前縁部が該スリットよりも後側の着座部本体よりも低硬度の発泡体で形成されたものである。
本発明の好ましい一態様例によれば、前記スリットのパッド表面の開口部における後側の縁部が前側の縁部に対して盛り上げられた形状に成形されてもよい。
本発明の請求項1に係るシートクッションパッドの製造方法は、パッド表面側を成形する下型に、前記着座部を成形する着座部成形領域が設けられるとともに、該着座部成形領域が、前記スリットを成形するためにキャビティ底面に突設された幅方向に延びる仕切り板により、前記前縁部を成形する前縁部成形領域と、前記着座部本体を成形する本体部成形領域とに区画され、かつ、前記仕切り板がキャビティ底面から上方に向かって後方に傾斜した姿勢に設けられ、更に前記仕切り板は当該仕切り板の右端部分において前記第2の発泡原液の注入ポイントに対応する仕切り板部分の高さがその他の仕切り板部分の高さよりも高く設定された成形型を用いて、前記本体部成形領域に第1の発泡原液を注入するとともに、前記前縁部成形領域に前記第1の発泡原液よりも低硬度の発泡体を形成する第2の発泡原液を注入し、その後、型閉めして発泡成形するものである。
本発明によれば、着座部の前縁部に設けたスリットを境としてその前側の前縁部を後側の着座部本体よりも低硬度にしたので、着座部の前縁部に当接することによる脚部の痺れや疲労感、更には運転者の場合のペダル踏み込み時における大腿部の圧迫を軽減することができ、しかも最適位置にスリットを設けて異硬度化することが容易である。また、該スリットの上記傾斜により、前縁部の低硬度の発泡体と着座部本体のより高硬度の発泡体との境界面が傾斜して、両者の厚み比が徐々に変化する形態となるので、前縁部と着座部本体との硬度変化の影響が少なくなり、座り心地を良化することができる。更に、上記のように傾斜したスリットであると、シートクッションパッドに表皮材を被せる際にスリットが一方向に閉じやすく、従って、表皮上に現れるスリットの跡を低減することができる。
一実施形態に係るシートクッションパッドの斜視図 同シートクッションパッドの平面図 同シートクッションパッドの断面図(図2のIII−III線断面図) 同シートクッションパッドの断面図(図2のIV−IV線断面図) 同シートクッションパッドの成形型の平面図 同成形型の断面図 発泡原液注入時における成形型の要部拡大断面図 他の実施形態に係るシートクッションパッドのスリット近傍における要部拡大断面図 シートクッションパッドの硬度データを示す要部断面図 成形型における仕切り板の変更例を示す正面図 従来のシートクッションパッドの斜視図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜4に示される一実施形態のシートクッションパッド10は、自動車シートにおいて、着座者である乗員の臀部を支持するためのシートクッションに用いられるパッドであり、軟質ポリウレタンフォームなどの弾力性を持つ発泡成形体からなる。
シートクッションパッド10は、乗員の臀部から大腿部にかけての部位を受け止める幅方向中央の着座部12と、その左右両側において上方に隆起状に形成されて乗員を左右から支え着座姿勢を保持するためのサイド部14,14とからなる。着座部12は、乗員の臀部を受け止め支持する後側の尻下部16と、乗員の大腿部を受け止め支持する前側の腿下部18とを有して構成されている。
パッド表面、即ちシートクッションパッド10の上面には、当該パッド表面を覆う表皮材(不図示)を係止するため、前後方向Xに延びる左右一対の縦吊込み溝20,20と、その前後方向中央部において幅方向Yに延びる横吊込み溝22とが設けられている。そして、一対の縦吊込み溝20,20よりも幅方向外側が上記サイド部14,14となり、その間が着座部12となっている。また、横吊込み溝22の後側が尻下部16となり、前側が腿下部18となっている。この例では、更に、左右の縦吊込み溝20,20の後端同士を繋ぐ第2横吊込み溝24が設けられるとともに、中央の横吊込み溝22と該第2横吊込み溝24との中央部同士を連結する第2縦吊込み溝26が設けられている。
本実施形態のシートクッションパッド10では、着座部12におけるパッド表面の前縁側に幅方向Yに延びるスリット28が設けられている。スリット28は、上記の各吊込み溝20,22,24,26よりも幅狭の細溝であり、着座部12をその幅方向Yの全体にわたって横断して設けられている。詳細には、スリット28は、腿下部18の前縁部に設けられており、左右の縦吊込み溝20,20間を繋いで、腿下部18の前縁側を前後の区画するように形成されている。これにより、スリット28を境として、該スリット28よりも前側が前縁部30となり、該スリット28よりも後側が腿下部18の大部分と尻下部16とからなる着座部本体32となっている。なお、スリット28の溝幅は、特に限定するものではないが、1〜10mm程度であることが好ましく、より好ましくは3〜5mm程度である。
図3に示すように、スリット28は、パッド表面からパッド裏面側に向かって後方Xrに傾斜した姿勢に形成されている。すなわち、スリット28は、シートクッションパッド10の厚み方向Zに沿って設けられているのではなく、パッド表面から後方Xrかつ下方Zdに傾斜して形成されている。
そして、このように傾斜したスリット28を境として、該スリット28よりも前側の前縁部30は、後側の着座部本体32よりも低硬度の発泡体で形成されている。すなわち、着座部12は、上記前縁部30の発泡体硬度が、上記着座部本体32の発泡体硬度よりも低く形成されている。特に限定するものではないが、前縁部30の発泡体は、JASO−B408の硬さ試験による25%硬度が80〜150N/φ200mmであることが好ましく、着座部本体32の発泡体は、同25%硬度が150〜300N/φ200mmであることが好ましい。なお、異硬度化の手段は、特に限定されず、発泡体の密度を変えることによってもよく、例えば、前縁部30の発泡体の密度を25〜40kg/m、着座部本体32の発泡体の密度を40〜80kg/mとして、前者の方をより低密度に設定してもよい。また、発泡体を構成する原料自体の組成を変えることで硬度を変えてもよく、その場合、前縁部30と着座部本体32との発泡体の密度は同じであってもよい。
スリット28が上記のように傾斜していることにより、図3に示す断面形状において、低硬度の前縁部30と高硬度の着座部本体32との境界面も傾斜しており、すなわち、少なくともスリット28が設けられた部分では、後方ほど漸次、低硬度の発泡体(前縁部30)の厚みが小さく、その代わりに高硬度の発泡体(着座部本体32)の厚みが大きくなる上下2層構造に形成されている。
図1,4に示すように、本実施形態のシートクッションパッド10では、更に、左右のサイド部14,14の発泡体硬度が、その間の着座部12(詳細には、着座部本体32)の発泡体硬度よりも高く形成されている。これにより、着座部12での良好な座り心地や乗り心地を確保しつつ、サイド部14によるコーナリング時などにおける着座姿勢を保持する機能を高めている。なお、シートクッションパッド10の後端部には、上記第2横吊込み溝24よりも後側の部分において、両側部の発泡体硬度を、サイド部14と同様、中央側の着座部12の発泡体硬度よりも高硬度に形成するために、左右一対の小スリット34,34が設けられている。
次に、上記シートクッションパッド10の製造方法について説明する。図5,6は、製造に用いる成形型50を示している。
成形型50は、パッド表面側を成形する上方に開口する下型52と、パッド裏面側を成形する上型54とを備える。上型54は、下型52の一辺側に配されたヒンジ56を介して下型52に対し回動可能に設けられており、下型52の上面開口を開閉することで、下型52との間にパッド形状に対応する発泡空間であるキャビティ58を形成するように構成されている。
下型52には、上記縦吊込み溝20を成形するための左右一対の縦突条60,60と、横吊込み溝22を成形するための横突条62とが設けられており、これにより、一対の縦突条60,60との間に上記着座部12を成形するための着座部成形領域64が、またその幅方向両外側に上記サイド部14,14を成形するための左右のサイド部成形領域66,66が、それぞれ凹状に設けられている。また、着座部成形領域64は、横突条62によって、上記尻下部16を成形するための尻下部成形領域72と、上記腿下部18を成形するための腿下部成形領域74とに、前後に区画されている。下型52には、また、上記第2横吊込み溝24を成形するための第2横突条68と、上記第2縦吊込み溝26を成形するための第2縦突条70が設けられている。
着座部成形領域64において、キャビティ底面76には、上記スリット28を成形する仕切り板78が突設されている。仕切り板78は幅方向Yに延びる平板状をなし、該仕切り板78によって、着座部成形領域64は、上記前縁部30を成形する前縁部成形領域80と、上記着座部本体32を成形する本体部成形領域82とに区画されている。この例では、仕切り板78は、腿下部成形領域74の前縁部を前後に仕切る壁部であり、仕切り板78の後側の本体部成形領域82は、腿下部成形領域74の大部分と尻下部成形領域72とからなる。
仕切り板78は、スリット28の上記傾斜構成と同様、キャビティ底面76から上方に向かって後方に傾斜した姿勢に形成されている。仕切り板78の厚みは、特に限定するものではないが、スリット28の溝幅と同様、1〜10mm程度であることが好ましく、より好ましくは3〜5mm程度である。水平面(上記厚み方向Zに垂直な面)に対する仕切り板78(スリット28も同じ)の傾斜角度θは、30〜80度であることが好ましく、より好ましくは40〜70度である(図7参照)。仕切り板78の高さは10mm以上であることが好ましく、通常は20〜70mm程度に設定される。
該成形型50を用いて、注入装置の注入ヘッド84から下型52内に発泡原料を注入する。その場合、本体部成形領域82には、中硬度になるように各成分が調整配合された第1の発泡原液M1を注入し、前縁部成形領域80には、第1の発泡原液M1よりも低硬度になるように各成分が調整配合された第2の発泡原液M2を注入し、サイド部成形領域66には、第1及び第2の発泡原液M1,M2よりも高硬度になるように各成分が調整配合された第3の発泡原液(不図示)を注入する。
図7に示すように、シートクッションパッド10の前縁部30ではアンダーカット形状となっているが、上記のように仕切り板78を傾斜させたことにより、注入ヘッド84から前縁部成形領域80への第2の発泡原液M2の注入が可能である。注入ヘッド84の直径Dは通常5〜50mm程度であるので、下型52のパーティング縁86から仕切り板78の先端までの距離Eが、該直径Dよりも大きく設定されることが好ましく、この距離Eは10〜100mm程度であることが好ましい。
仕切り板78の高さは、幅方向Yにおいて一定とすることもできるが、図5に示すように、この例では、第2の発泡原液M2の注入ポイント(図中、注入ヘッド84の位置で示される。)に対応する中央部78Aの高さが、その幅方向両側の仕切り板部分78Bの高さよりも高く設定されている。このように部分的に高さを変化させることにより、他の性能を損なうことなく、注入作業性を向上することができる。
なお、第2の発泡原液M2の注入ポイントは、図5に示すような幅方向中央部には限定されず、例えば、幅方向端部に設定してもよい。その場合、注入ポイントに対応させて高く設定する仕切り板部分も仕切り板78の幅方向端部に設けられる。例えば、図10(a)の例では、仕切り板78の右端部分において注入ポイントに対応する仕切り板部分78Cの高さが高くなるように、当該仕切り板部分78Cが上方に半円状に突出させて設けられている。また、該仕切り板部分78Cよりも左側の仕切り板部分78Bでは高さが一定に設定されている。また、図10(b)の例では、注入ポイントに対応する高い仕切り板部分78Cよりも左側の仕切り板部分78Bにおいて、左側に行くほど高さが低くなるように上辺が傾斜して形成されている。このように右端部分の仕切り板部分78Cの高さを高く設定することにより、運転席の場合、右足によるアクセルペダル踏み込み時の圧力を低減する上で有利である。
上記のようにして下型52内に発泡原液を注入した後、図6に示すように型閉めして、キャビティ58内でシートクッションパッド10を発泡成形させた後、上型54を開いて、脱型することにより、シートクッションパッド10が得られる。得られたシートクッションパッド10は、吊込み溝20,22,24,26を利用して、パッド表面に表皮材(不図示)を被せ、係止されることにより、車両用シートを構成することができる。
以上よりなる本実施形態であると、着座部12の前縁側に設けたスリット28を境としてその前側の前縁部30を後側の着座部本体32よりも低硬度にしたので、着座部12の前縁部30に当接することによる脚部の痺れや疲労感、更には運転者の場合のペダル踏み込み時における大腿部の圧迫を軽減することができる。また、スリット28は、横吊込み溝22とは異なり、自由に位置設定できるので、上記目的のための最適位置にスリット28を設けて、前縁部30に限定した異硬度化を正確な位置で達成することができる。
また、該スリット28を上記の通り傾斜させたことにより、前縁部30の低硬度の発泡体と着座部本体32の高硬度の発泡体との境界面が傾斜して、両者の厚み比が徐々に変化する形態となるので、前縁部30と着座部本体32との境界部近傍での硬度変化の影響が少なくなり、座り心地を良化することができる。
図9は、実施例と比較例について硬度変化の測定結果を示した図である。(a)はスリットの傾斜角度θを45度とした実施例1、(b)は該傾斜角度θを30度とした実施例2、(c)はスリットを傾斜させていない(即ち、傾斜角度θ=90度)比較例1、(d)は前縁部を異硬度化していない比較例2である。なお、硬度の測定には、プッシュプル硬度測定機(φ20mmの円板)を用いた。(d)の比較例2では着座部本体の全体が硬く、一方、(c)の比較例1では前縁部と着座部本体との境界部近傍での硬度差が大きかった。これに対し、実施例1,2であると、前縁部30に接する着座部本体の前側部分での硬度が低減されており、硬度変化を小さくすることができた。
上記のように傾斜したスリット28であると、また、シートクッションパッド10に表皮材を被せる際に、スリット28が一方向に閉じやすく、従って、表皮上に現れるスリット28の跡を低減して外観性を向上することができる。
また、スリット28を成形する仕切り板78も上記のように傾斜しているので、前縁部成形領域80がアンダーカット形状となっていても、パーティング縁86から仕切り板78の先端までの距離Eを確保して、注入ヘッド84から前縁部成形領域80への第2の発泡原液M2の注入を容易に行うことができる。
また、図5,6に示すように、成形型50はシートクッションパッド10の前縁側がヒンジ56側となっており、脱型時には、作業者が、反ヒンジ側からシートクッションパッド10を手前に引き出すことになるが、その際、仕切り板78が引き出し方向に近い角度で傾斜しているので、脱型しやすく、脱型時におけるスリット28近傍でのシートクッションパッド10の破れを防止することができる。
図8は、他の実施形態に係るシートクッションパッドのスリット部近傍を拡大して示したものである。この例では、スリット28の開口部における後側の縁部28Aが前側の縁部28Bに対して盛り上げられた形状に成形されており、これにより、前後の縁部28A,28B間に段差36が形成されている。詳細には、スリット28よりも後側の着座部本体32の前縁部を、一点鎖線Sで示す元の断面形状に対して、なだらかに肉盛りすることにより、スリット28の前後の開口縁で段差36を形成している。
このように段差36を設けたことにより、表皮材を被せてスリット28が閉じた状態において、後側の縁部28Aの表面と前側の縁部28Bの表面とが面一になるように設定することができる。詳細には、スリット28が傾斜している場合、表皮材の吊込み時に、スリット28の前後の縁部28A,28Bは、そのいずれか一方が他方に向かってスリット28を閉じるように変形する。そのとき、上記のような段差36を設けていないと(図8における一点鎖線Sの形状の場合)、スリット28が閉じた状態では、図8において二点鎖線Tで示すように変形して、段差が生じてしまう。そのため、この段差を加味して肉盛りしておけば、スリット28が閉じたときにその前後の表面が面一となる。そのため、表皮上に現れるスリット28の跡をより一層低減して外観性を向上することができる。この実施形態について、その他の構成は、上記実施形態と同様であり、同様の作用効果が奏される。
なお、以上の実施形態では、着座部本体32を単一の発泡体で形成したが、着座部本体32についても、更に尻下部16と腿下部18(但し、前縁部30は除く)との間で発泡体硬度を変えて、例えば、尻下部16を腿下部18よりも高硬度に形成してもよい。また、以上の実施形態では、サイド部14を着座部12よりも発泡体硬度を高く形成したが、サイド部14と着座部12(但し、前縁部30は除く)を共通の発泡原液で形成してもよく、また発泡体硬度を逆に設定してもよい。また、以上の実施形態では、1人掛けのシートに用いられるシートクッションパッドについて説明したが、ベンチタイプと呼ばれる2人又は3人掛けのシートに用いられるシートクッションパッドにも同様に適用することができる。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
10…シートクッションパッド 12…着座部 28…スリット
28A…後側の縁部 28B…前側の縁部 30…前縁部
32…着座部本体 50…成形型 52…下型
58…キャビティ 64…着座部成形領域 76…キャビティ底面
78…仕切り板 80…前縁部成形領域 82…本体部成形領域
M1…第1の発泡原液 M2…第2の発泡原液

Claims (2)

  1. 発泡成形されてなるシートクッションパッドであって、着座部におけるパッド表面の前縁側に幅方向に延びるスリットが設けられ、前記スリットがパッド表面からパッド裏面側に向かって後方に傾斜した姿勢に形成されるとともに、前記スリットを境として該スリットよりも前側の前縁部が該スリットよりも後側の着座部本体よりも低硬度の発泡体で形成されたシートクッションパッドを製造する方法であって、
    パッド表面側を成形する下型に、前記着座部を成形する着座部成形領域が設けられるとともに、該着座部成形領域が、前記スリットを成形するためにキャビティ底面に突設された幅方向に延びる仕切り板により、前記前縁部を成形する前縁部成形領域と、前記着座部本体を成形する本体部成形領域とに区画され、かつ、前記仕切り板がキャビティ底面から上方に向かって後方に傾斜した姿勢に設けられ、更に前記仕切り板は当該仕切り板の右端部分において前記第2の発泡原液の注入ポイントに対応する仕切り板部分の高さがその他の仕切り板部分の高さよりも高く設定された成形型を用いて、
    前記本体部成形領域に第1の発泡原液を注入するとともに、前記前縁部成形領域に前記第1の発泡原液よりも低硬度の発泡体を形成する第2の発泡原液を注入し、その後、型閉めして発泡成形する
    ことを特徴とするシートクッションパッドの製造方法。
  2. 前記スリットのパッド表面の開口部における後側の縁部が前側の縁部に対して盛り上げられた形状に成形されたことを特徴とする請求項1記載のシートクッションパッドの製造方法
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