JP5593821B2 - バッグインボックス用バッグ - Google Patents

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Description

本発明は、バッグインボックス用バッグ、より詳しくは、吸引ポンプを用いて内容液を定量吐出させて使用するバッグインボックス用バッグに関する。
プラスチック製の袋体に注出口となるスパウトが取り付けられたバッグをダンボール等からなる外装体に収容したバッグインボックスは、各種飲料や工業用薬品等の輸送・保管等に広く用いられている。
従来、飲食店等で使用されるドリンクのディスペンサーにおいては、希釈されてドリンクとなる濃縮原液がステンレスタンクに充填されていることが多いが、廃棄性や二酸化炭素を多量に使うという環境面上の問題等を考慮して、このような原液をバッグインボックスを用いて供給するものが増えつつある。
ディスペンサーでバッグインボックスを使用する場合、袋体内の濃縮原液等の液体は、吸引ポンプにより吸引されてディスペンサーに供給される。しかし、通常袋体は、プラスチック製の前側フィルムと後側フィルムとを重ね、四辺を一体に接合して形成されており、スパウトは前側フィルムおよび後側フィルムのいずれかに熱圧着や溶着等により取り付けられているため、吸引ポンプで吸引する際にスパウトの取り付け部位周辺において、前側フィルムと後側フィルムとが密着してしまうことがある。このような状態になると、袋体の内部に液体がまだ残存しているにもかかわらず、吸引により液体を取り出すことができなくなる結果、液体の利用効率が低下してしまう。
この問題を解決するために、特許文献1では、一方の面に複数の溝が形成された帯状の部材であるディップストリップを袋体の内部に取り付けることが提案されている。このようにすると、前側フィルムと後側フィルムとが密着しても、内部の液体は、前側フィルムと後側フィルムとの間に挟まれたディップストリップの溝内を通って吸引されるため、液体の利用効率の低下を抑制することができるという。
また、特許文献2には、スパウトのうち、袋体に取り付けられるフランジ部において、フィルムと接合されないフランジ面に隆起部を設けることが提案されている。このようにすると、前側フィルムと後側フィルムとが密着しても、隆起部によって前側フィルムと後側フィルムとの間に形成された隙間を通って内部の液体が吸引されるため、液体の利用効率の低下を抑制することができるという。
特表2002−516794号公報 特開2005−231686号公報
しかしながら、特許文献1に記載のようなディップストリップを用いる場合、コストが高くなるだけでなく、溝を形成するディップストリップの凸部が、袋体を形成するフィルムと輸送中に擦れる等により、袋体にピンホール等の不具合が発生する恐れがある。また、通常ディップストリップの一方の端部は袋体に対して固定されずに遊離しているため、外装体への収容状態によっては、ディップストリップが折れ曲がり、溝が充分に機能しなかったり、逆に液体吸引の妨げとなったりする場合もあるという問題がある。
一方、特許文献2に記載のスパウトは、ディップストリップを使用しないという利点がある反面、袋体のフィルムが隆起部の稜線等に追従して密着し、隙間が充分に形成されないことがある。その結果、内部の液体が吸引困難となり、液体の利用効率の低下をきたすことがあるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ディップストリップ等の部材を用いずに、袋体に充填された内容物を効率よく吸引可能とするバッグインボックス用バッグを提供することを目的とする。
本発明は、内容物が充填される袋体と、前記袋体に取り付けられるスパウトとを備えるバッグインボックス用バッグであって、前記袋体は、樹脂性の単層フィルムおよび多層フィルムを有し、前記スパウトが取り付けられる前側フィルム部と、樹脂性の単層フィルムおよび多層フィルムを有する後側フィルム部とを備え、前記後側フィルム部の前記多層フィルムを前記前側フィルム部に対向させて接合されることにより形成されており、前記スパウトは、内腔が前記袋体に充填される内容物の注出流路となる管状の首部と、前記首部の基端部に形成され、前記袋体と接合される接合面を有するフランジとを備え、前記フランジにおいて、前記接合面と反対側の内容物導入面には、第1の形状に形成された複数の第1隆起部と、前記第1の形状と異なる第2の形状に形成され、前記第1隆起部の間に配置される少なくとも1つの第2隆起部とが、前記注出流路の周囲に配置されており、前記第1隆起部と前記注出流路との距離は、前記第2隆起部と前記注出流路との距離よりも短く、前記フランジは、第一領域と、前記第一領域よりも厚さ寸法が大きい第二領域とを有し、前記内容物導入面側において、前記第一領域と前記第二領域との間には段差が形成されていることを特徴とする。
前記後側フィルム部と前記前側フィルム部とは、各々の前記多層フィルムを対向させて接合されてもよい。
本発明のバッグインボックス用バッグによれば、ディップストリップ等の部材を用いずに、袋体に充填された内容物を効率よく吸引可能なバッグインボックスを構成することができる。
本発明の一実施形態のバッグインボックス用バッグの正面図である。 図1のA−A線における断面図である。 図2の一部を示す部分拡大図である。 同バッグのバッグインボックス用スパウトを示す斜視図である。 同バッグインボックス用スパウトを示す背面図である。 図5のB−B線における断面図である。 (a)は、一般的なスパウトに形成される溝の寸法を示す図であり、(b)は、同バッグインボックス用スパウトにおける導入流路の寸法を示す図である。 同バッグインボックス用バッグにおける後側フィルムとフランジとの接触部位を示す図である。 注出試験の方法を説明する図である。
本発明の一実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
図1は、本実施形態のバッグインボックス用バッグ(以下、単に「バッグ」と称する。)1を示す正面図である。バッグ1は、内容物が充填される袋体2と、袋体2に取り付けられて、内容物の注出に用いられるバッグインボックス用スパウト(以下、単に「スパウト」と称する。)3とを備えている。
図2は、図1のA−A線における断面図である。図1および図2に示すように、袋体2は、それぞれ2枚のプラスチック製フィルムからなる前側フィルム部11および後側フィルム部12とを重ね合わせ、周縁部に設けたシール部13において、前側フィルム部11と後側フィルム部12とを熱融着等により接合して形成されている。
図3は、図2に示す領域Cを拡大して示す図である。後側フィルム部12は、袋体2の外面を形成する単層フィルム14と、袋体2の内面を形成するラミネートフィルム(多層フィルム)15との2枚のプラスチック製フィルムからなる。
単層フィルム14の材料としては、各種の樹脂材料を用いることができる。本実施形態では、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が用いられている。
ラミネートフィルム15は、中間層を形成する第1フィルム15Aと、第1フィルム15Aを挟むように第1フィルム15Aの両面に積層された第2層15Bとからなる。ラミネートフィルム15は、バッグ1のバリア性を規定するため、第1フィルム15Aおよび第2フィルム15Bの材料は、袋体2に充填される液体の種類や性質等にもとづいて、適宜選択される。例えば本実施形態では、充填されるソフトドリンクの濃縮原液の物性等を考慮し、第1フィルム15Aとして、二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)を、第2層15Bとして、LLDPEをそれぞれ使用している。
三層構造のラミネートフィルム15は、単層フィルム14よりも剛性が高く、後述するように吸引された際には、生じる皺の間隔が単層フィルム14よりも大きくなる。
前側フィルム部11も、後側フィルム部12と同様に単層フィルム14およびラミネートフィルム15を備えている。そして、前側フィルム部11と後側フィルム部12とは、それぞれのラミネートフィルム15を対向させた状態で、シール部13において一体に接合されている。各フィルム部11、12において、単層フィルム14とラミネートフィルム15とは、シール部13においてのみ接合されており、単層フィルム14とラミネートフィルム15との間には空間が確保されている。
スパウト3は、バッグ1の注出口となる樹脂製の部材であり、図2に示すように、管状の首部21と、首部21の一方の端部(基端部)に形成されたフランジ22と、首部21の他方の端部に取り付けられたキャップ23とを備えている。
首部21は、管状に形成されており、その内腔は、袋体2に充填された内容物の注出流路となる。首部21の軸線方向中間部には、後述するディスペンサーの接続部位と係合させるための補助フランジ24が形成されている。補助フランジ24の形状や大きさ等は、接続されるディスペンサー等に応じて適宜設定されてよく、必要なければ設けられなくてもよい。また、必要に応じて首部の内腔に逆止弁等が設けられてもよい。
フランジ22は、円盤状に形成されており、キャップ23側の接合面25と、接合面25と反対側の流路面(内容物導入面)26とを有する。接合面25は概ね平坦に形成されており、図2に示すように、前側フィルム部11が接合面25に熱融着等によって接合されることにより、スパウト3が袋体2に一体に固定されて取り付けられている。
流路面26は、ディスペンサー等による吸引が行われた際にも、内容物が好適に首部21の注出流路に導入されるよう、所定の形状に形成されている。詳細については後述する。
キャップ23は、公知の構成を有し、首部21に着脱自在に取り付けられて袋体2内部の内容物を保護する。キャップ23の着脱を可能にする形状については特に制限はなく、例えば、首部21およびキャップ23に公知のスクリューが形成されてもよい。
図4は、キャップ23を外した状態のスパウト3を、流路面26側から見た斜視図である。流路面26には、複数の第1隆起部27と、第1隆起部27と異なる形状を有する複数の第2隆起部28との2種類の隆起部が形成されている。
図5は、スパウト3の背面図であり、図6は、図5のB−B線における断面図である。図5に示すように、各第1隆起部27は、背面視(フランジ22の厚さ方向に見た状態)において、注出流路4を規定する首部21の内面21Aに向かって開いたU字状(第1の形状)に形成されている。第1隆起部27において、内面21Aと反対側の第1端部27Aは、背面視においてフランジ22の外縁とほぼ位置を同じくしており、内面21Aに近い第2端部27Bと内面21Aとの間は、斜面29によって接続されている。
第2隆起部28は、背面視において円形の中心部が除去された環状(第2の形状)に形成されている。フランジ22からの突出高さは、第1隆起部27と第2隆起部28とで同一となっている。
第1隆起部27と第2隆起部28は、複数かつ同数(本実施形態では8つ)設けられ、注出流路4の周囲に等間隔で交互に配置されている。ディスペンサー等による吸引により、後側フィルム部12が流路面26に接触した際には、第1隆起部27と第2隆起部28との間の領域が内容物を注出流路4に導く導入流路となる。
図6に示すように、フランジにおいて各隆起部27、28が形成されていない領域は、首部21の周囲に形成された第一領域30と、第一領域30の外側を囲むように形成された第二領域31とを備えている。第二領域31は、第一領域30よりも厚く形成されており、第一領域30と第二領域31との境界には段差32が形成されている。このため、スパウト3に形成される上述した導入流路は、第二領域31よりも第一領域30において深くなる。本実施形態において、流路面26と各隆起部27、28との高さの差によって規定される流路の深さは、第二領域31では1.85ミリメートル(mm)であり、第一領域30では2.85mmとなっている。第一領域30と首部21の内面21Aとは、第1隆起部27同様、斜面29によって接続されている。
図7(a)および図7(b)に、流路確保のためにスパウトに形成される一般的な溝の寸法と、スパウト3の導入流路の寸法とをそれぞれ示す。一般的な溝の幅W1は4mm、深さD1は1.5mm程度であり、断面積は6平方ミリメートル(mm)であるのに対し、スパウト3の導入流路は、第二領域31において最小幅W2が2.13mm、深さD2が1.85mm(断面積3.94mm)に設定されている。
図5に示すように、各第2隆起部28において、注出流路4に最も近い部位(端部)は、背面視において、第一領域30と第二領域31との境界線上に位置している。このため、第1隆起部27と内面21Aとの距離L1は、第2隆起部28と内面21Aとの距離L2よりも短い。
上記のように構成された本実施形態のスパウト3およびバッグ1の使用時の動作について説明する。
袋体2の内部に内容物が充填されたバッグ1は、ダンボール等からなる外装体に収容され、首部21のみを外装体の外に突出させた状態で使用に供される。例えば内容物がドリンクの濃縮原液である場合、図示しないディスペンサーの吸引ポンプに首部21が接続され、吸引ポンプにより濃縮原液が注出流路4を通ってディスペンサーに供給される。
濃縮原液が減ってくると、吸引ポンプの吸引により、袋体2の後側フィルム部12がフランジ22の流路面26に密着する。後側フィルム部12が流路面26に密着するタイミングは、外装体の内部におけるバッグ1の姿勢等によっても異なり、まだドリンクの提供が可能な量の濃縮原液が袋体2内に残存していても後側フィルム部12が流路面26に密着する場合もある。
本実施形態のバッグ1においては、吸引された後側フィルム部12は、スパウト3の流路面26のうち、後側フィルム部12に向かって突出した第1隆起部27および第2隆起部28の上面に密着する。そして、第1隆起部27と第2隆起部28との間の空間が内容物を注出流路4に導く導入流路として確保される。
第1隆起部27と第2隆起部28との間に形成される導入流路の幅は、一般的なスパウトに形成される溝よりも狭く、深さは深く設定されている。したがって、後側フィルム部12が導入流路の形状に合わせて折れ曲がりにくく、後側フィルム部12が導入流路の形状に追従することにより導入流路が閉塞されることが好適に抑制される。
また、第一領域30に形成される導入流路においては、第1隆起部27と内面21Aとの距離L1が第2隆起部28の端部と首部21の内面21Aとの距離L2よりも短いため、流路面26に密着しようとする後側フィルム部12は、図8に示すように、第2隆起部28の端部P1と、当該第2隆起部の両側に位置する第1隆起部27の周縁P2およびP3の三点で面状に支持される。したがって、後側フィルム部12が第1隆起部27の周縁に沿って折れ曲がりにくく、導入流路が好適に保持されて内容物が注出流路4に送られる。
本実施形態のバッグ1によれば、吸引時に後側フィルム部12が密着するフランジ22の流路面26に、それぞれ形状の異なる第1隆起部27および第2隆起部28が形成されており、第1隆起部27と首部21の内面21Aとの距離、すなわち注出流路4との距離が第2隆起部28と注出流路4との距離よりも短いため、第1隆起部27および第2隆起部28によって確保される内容物の導入流路が後側フィルム部12によって閉塞されにくく、後側フィルム部12がフランジ22に密着した後も、内容物が導入流路を通って好適に注出流路に導入される。その結果、ディップストリップ等の部材を用いなくても、内容物を最後まで無駄なく取り出して効率よく使用することができる。
また、注出流路4からより離れた第2隆起部28において、内面21A側の端部は曲線状に形成されているため、当該端部がとがっている等の場合に比べて、後側フィルム部12が線接触でなく、点接触となりやすい。したがって、より好適に導入流路を保持することができる。
また、フランジ22の流路面26には、第二領域31よりも肉厚が薄い第一領域30が設けられているため、形成される導入流路は第一領域30においてより深くなる。その結果、第一領域30の導入流路はさらに後側フィルム部12によって閉塞されにくくなるとともに、導入流路の断面積を増加させてより好適に内容物を注出流路に送り込むことができる。
また、袋体2を形成する後側フィルム部12は、より剛性の高いラミネートフィルム15を前側フィルム部11に対向させて接合されているため、バッグ1が吸引されたときには、ラミネートフィルム15が流路面26に接触する。したがって、単層フィルムが接触するのに比べて導入流路の形状に追従しにくく、より好適に導入流路の閉塞を抑制することができる。
また、ラミネートフィルム15は単層フィルム14よりも剛性が高いため、吸引されてバッグ1が変形する際に、袋体2の内面には、間隔の広い皺が形成される。したがって、これらの皺の一部により内容物と注出流路とを接続する空間が形成されやすく、吸引時も内容物が好適に注出流路に送り込まれる。
さらに、スパウト3は、射出成形等により容易に製造でき、製造に特別な工程を必要としないため、ディップストリップ等の別部材を用いるのに比べ、より少ない工程で容易にバッグを製造することができる。
さらに、第1隆起部27はU字状、第2隆起部28は環状にそれぞれ形成され、中心部が突出しない形状であるため、スパウト3の成形時にフランジ22の接合面25にヒケが生じにくく、接合面25をより平坦に近い形状に形成することができる。したがって、前側フィルム部を好適に接合面に接合することができる。
さらに、第1隆起部27はU字状、第2隆起部28は環状にそれぞれ形成されているため、フランジ22の周縁側において第1隆起部27および第2隆起部28の端部が曲線状となっている。そのため、フランジ22の周縁に形成される導入流路の開口が大きくなり、内容物を好適に導入流路に流れ込ませることができる。
上述した導入流路は、充填された内容物の注出時だけでなく、内容物の充填前に袋体2内の脱気を行うプレバキューム時にも、袋体2内部の気体を好適に排出させるように機能する。したがって、本実施形態のスパウト3を用いることにより、バッグのプレバキュームを容易に行うことができ、使いやすいバッグインボックス用バッグを構成することができる。
次に、本実施形態のバッグの実施例を用いた内容物の注出試験の結果を以下に示す。
(実施例)
実施例では、上述した形状のスパウト3を用いてバッグ1を作成した。スパウト3の主要な部位の寸法は以下の通りである。注出流路4の内径:32mm、フランジ22の直径:62.5mm、第1隆起部27および第2隆起部28の突出高さ:2.85mm、第1隆起部27の幅および第2隆起部28の径:8.3mm、第一領域におけるフランジ肉厚:1.0mm、第二領域におけるフランジ肉厚:2.0mm。
袋体2を形成する前側フィルム部11および後側フィルム部12の寸法は、縦511mm、横470mmとした。いずれのフィルム部においても、単層フィルム14の材質はLLDPE、ラミネートフィルム15の第1フィルム15AはONY、第2層15BはLLDPEとした。前側フィルム部11および後側フィルム部12は周囲15mmの領域にシール部13を形成して接合し、縦481mm、横440mmの内容物充填空間を袋体2内に形成した。
(比較例1)
注出流路の内径が実施例と同一であり、後側フィルムと接触するフランジの面が平坦なスパウトを用い、当該スパウトにSholle社製のディップストリップを接合した。各々の単層フィルム14を対向させ、ディップストリップが前側フィルム部11と後側フィルム部12との間にある状態で前側フィルム部11と後側フィルム部12とを接合して比較例のバッグを作製した。
(比較例2)
比較例1と同一構造の袋体に、実施例と同一構造のスパウト3を取り付けて作製した。
図9に内容物注出試験の方法を示す。実施例、比較例1、および比較例2のいずれかのバッグに内容物としてソフトドリンクの濃縮原液Cを1リットル充填し、ダンボール製の外装体100に収容したバッグインボックス101を2つ作成する。注出流路となるスパウトは、外装体100に設けた孔から首部を水平に引き出した状態とする。
次に2つのバッグインボックス101をトランスファーバルブ102経由でダイヤフラムポンプ等のポンプ103に接続し、ポンプ103をディスペンサー104に接続する。
次に、ディスペンサー104のMサイズボタンを押し、濃縮原液Cの間欠吐出を行う。間欠吐出は、吐出8秒、休止8秒の繰り返しにより行った。
濃縮原液Cの吐出が困難となり、トランスファーバルブ102によって内容物が供給されるバッグインボックス101が切り替わった時点で試験終了とした。濃縮原液Cが吐出されたバッグを外装体100から取り出して、電子秤により重量を測定し、内容物充填前の空のバッグの重量との差分を残液量とした。結果を表1に示す。
Figure 0005593821
比較例1、比較例2、および実施例でそれぞれ表1に記載の回数試験を行ったところ、残液量の平均値は、比較例1よりも比較例2で少なく、実施例においてさらに少なかった。この結果により、実施例では導入流路を通って内容物である濃縮原液Cが好適に注出されていることが確認された。また、残液量の標準偏差も実施例で最も少なく、残液量のバラつきも比較例1、2に比して小さいことが示された。
以上、本発明の一実施形態および実施例について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態の構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
例えば、上述の実施形態では、前側フィルム部と後側フィルム部のラミネートフィルムどうしを対向させて接合することにより袋体が形成されている例を説明した。しかし、少なくとも後側フィルム部の内側が多層フィルムとなっていれば、上述のようにスパウトの導入流路の形状に追従しにくくなる効果が得られるため、前側フィルム部においては単層フィルムが内側とされてもよい。ただし、上述したフィルムの皺により袋体の内面に形成される流路は、多層フィルムにおいてより好適に形成されやすいため、前側フィルム部においても多層フィルムが内側とされるのが好ましい。
また、上述の実施形態では、複数の第1隆起部および第2隆起部が流路面状に交互に配置された例を説明したが、少なくとも1つの第2隆起部が第1隆起部の間に配置されれば、上述した3点でのフィルム支持が可能となるため、必ずしも第2隆起部は複数なくてもよいし、第1隆起部と第2隆起部が交互に配置されない領域があってもよい。ただし、第1隆起部と第2隆起部が交互に配置されれば、導入流路のより広い範囲でフィルムの3点支持が行われるため、上述した実施形態のように、複数の第1隆起部および第2隆起部が流路面状に交互に配置されるのが好ましい。
また、第1隆起部および第2隆起部の形状も、上述したU字状および環状に限られず、適宜設定されてよい。
さらに、本発明のスパウトおよびバッグは、上述した濃縮原液を内容物とする場合に限らず、各種液体あるいは流体を収容、保管するバッグインボックスに適用することができ、吸引により内容物を取り出す場合に特に好適に利用することができる。
2 袋体
3 バッグインボックス用スパウト
4 注出流路
11 前側フィルム部
12 後側フィルム部
14 単層フィルム
15 ラミネートフィルム(多層フィルム)
21 首部
22 フランジ
25 接合面
26 流路面(内容物導入面)
27 第1隆起部
28 第2隆起部

Claims (2)

  1. 内容物が充填される袋体と、前記袋体に取り付けられるスパウトとを備えるバッグインボックス用バッグであって、
    前記袋体は、
    樹脂性の単層フィルムおよび多層フィルムを有し、前記スパウトが取り付けられる前側フィルム部と、
    樹脂性の単層フィルムおよび多層フィルムを有する後側フィルム部と、
    を備え、
    前記後側フィルム部の前記多層フィルムを前記前側フィルム部に対向させて接合されることにより形成されており、
    前記スパウトは、
    内腔が前記袋体に充填される内容物の注出流路となる管状の首部と、
    前記首部の基端部に形成され、前記袋体と接合される接合面を有するフランジと、
    を備え、
    前記フランジにおいて、前記接合面と反対側の内容物導入面には、第1の形状に形成された複数の第1隆起部と、前記第1の形状と異なる第2の形状に形成され、前記第1隆起部の間に配置される少なくとも1つの第2隆起部とが、前記注出流路の周囲に配置されており、
    前記第1隆起部と前記注出流路との距離は、前記第2隆起部と前記注出流路との距離よりも短く、
    前記フランジは、第一領域と、前記第一領域よりも厚さ寸法が大きい第二領域とを有し、前記内容物導入面側において、前記第一領域と前記第二領域との間には段差が形成されていることを特徴とするバッグインボックス用バッグ。
  2. 前記後側フィルム部と前記前側フィルム部とは、各々の前記多層フィルムを対向させて接合されていることを特徴とする請求項1に記載のバッグインボックス用バッグ。
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