JP6183018B2 - 注出口部材および注出口部材付き袋 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物の注出流路となる筒状の首部と、前記首部の下端部に設けられるとともに、前記内容物を収容する袋体と接合される天面と該天面と反対側の底面とを有するフランジ部とからなる注出口部材に関する。
バッグインボックスは、注出口部材が設けられたプラスチック製の袋体からなるバッグに、液状物やゲル状物などの流動性を有する内容物、例えば、濃縮果汁、ミネラルウォーター、酒類などの各種飲料や工業用薬品などを充填し、ダンボールなどからなる外装体に収容した包装容器である。
このバッグインボックスは、外装体に収容されるプラスチック製の袋体が内容物に対する耐水性、耐薬品性、ガスバリヤー性などを有し、外装体が輸送および保管に必要な剛性を有する構成である。このように構成されるバッグインボックスは、回収が不要であり、省力化や経費節減に役立つとともに、輸送や保管が容易で流通コストの低減が図れるなどの利点がある。そして、これらの利点を考慮し、従来、ドリンクのディスペンサーに飲料や飲料の原液を供給するのに用いられていたステンレスタンクに替わり、このバッグインボックスが用いられるようになっている。
バッグインボックスをディスペンサーで用いる場合には、吸引ポンプによって注出口部材から袋体に収容された内容物を吸引し、ディスペンサーに内容物を供給する。吸引ポンプによって内容物を吸引する際、注出口部材に対向する位置の袋体を形成するフィルムの内面が注出口部材と密着してしまうことがある。このような場合には、注出口部材の注出流路が袋体を形成するフィルムの内面によって閉鎖され、袋体の内容物を最後まで注出することができなくなり、内容物の利用効率が低下する問題がある。
この問題に対して、内容物の注出流路となる筒状の首部と、首部の下方に設けられるとともに、袋体と接合される天面とこの天面と反対側の底面とを有するフランジ部を備える注出口部材において、フランジ部の底面に複数の突起部を設けたものがある(例えば、特許文献1および特許文献2)。このような構成にすることによって、注出口部材に対向する位置の袋体を形成するフィルムの内面が注出口部材と密着しても、ディップストリップのような新たな部材を設けることなく、突起部によってフィルムとフランジ部の底面との間に隙間を形成し、この隙間を介して内容物を吸引することが可能となり、内容物を最後まで注出することができる。
特開2005−231686号公報 特開2011−235933号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2において、フランジ部の底面には、全域にわたって突起部が設けられおり、注出流路の外周を覆う連続した平坦な面は形成されていない。したがって、袋体と注出口部材とを熱融着によって接合する際、いずれかの圧着部位に相当する底面には突起部および突起部間の隙間が位置することになり、圧着する時の押圧によってこの突起部が変形するとともに隙間が介在することで、均一な圧力と加熱によって圧着をすることができず、接着不良が発生するという問題がある。また、この接着不良を防止するため、底面の突起部に嵌合することで圧着部位に相当する底面側に平坦な面を形成する治具を用いて圧着させることが考えられるが、突起部に治具を嵌合させるために注出口部材とこの治具との位置合わせが必要となるため、この注出口部材を備える袋の生産性は悪化することになる。そこでこの発明は、袋体に収容された内容物を効率よく注出することが可能であり、注出口部材を袋体に熱融着する際、平坦な圧着部位が確保され、均一な圧力と加熱によって圧着が可能であるとともに、突起部に嵌合する治具は必要であるが位置合わせが比較的容易な圧着が可能な注出口部材を提供することにある。
このため、請求項1に記載の発明は、内容物の注出流路となる筒状の首部と、
前記首部の下端部に設けられるとともに、前記内容物を収容する袋体と接合される天面と該天面と反対側の底面とを有するフランジ部とからなる注出口部材において、
前記フランジ部の底面に、前記首部の内周面の全周と連設する凹部と、前記凹部よりも径方向外側に位置し、周方向に間隔を有して配置される複数の第1突起部とを設け、
前記凹部の底面に、周方向に間隔を有して配置される複数の第2突起部を設けるとともに、
前記フランジ部の底面に、周方向に連続した環状の平坦面を設けることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の注出口部材において、
前記第1突起部は、前記平坦面に対して径方向内側に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の注出口部材を備えることを特徴とする、注出口付き袋である。
請求項1に記載の発明によれば、内容物の注出流路となる筒状の首部と、前記首部の下端部に設けられるとともに、前記内容物を収容する袋体と接合される天面と該天面と反対側の底面とを有するフランジ部とからなる注出口部材において、前記フランジ部の底面に、前記首部の内周面の全周と連設する凹部と、前記凹部よりも径方向外側に位置し、周方向に間隔を有して配置される複数の第1突起部とを設け、前記凹部の底面に、周方向に間隔を有して配置される複数の第2突起部を設けるとともに、前記フランジ部の底面に、周方向に連続した環状の平坦面を設ける。
このため、袋体に収容された内容物を効率よく注出することが可能であり、注出口部材を袋体に熱融着する際には、平坦な圧着部位が確保されるので、均一な圧力と加熱によって圧着が可能であり、接着不良を防止することができる。また、注出口部材を袋体に熱融着する際、注出口部材と圧着金型との位置合わせは突起部の位置合わせが比較的容易にできるため、圧着が容易にできる。
請求項2に記載の発明によれば、前記第1突起部は、前記平坦面に対して径方向内側に設けられているので、注出口部材を袋体に熱融着する際、注出口部材と圧着金型との位置合わせは、フランジ部の外周部を含めて行えるため、従来と同じ作業工程で圧着ができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の注出口部材を備える注出口付き袋であるので、袋体に収容された内容物を効率よく注出することが可能であり、袋体と注出口部材とが確実に接着された注出口付き袋を提供することができる。
この発明の注出口部材の一例を示す斜視図である。 図1における注出口部材の底面図である。 図2における注出口部材のA−A線拡大断面図である。 この発明の注出口付き袋の一例を示す正面図である 図4における注出口付き袋のB−B線断面図である。 この発明の注出口付き袋を用いたバッグインボックスのディスペンサーへの接続を説明する図である。 (a)はこの発明の注出口部材の別の一例を示す斜視図、(b)は(a)における注出口部材の底面図である。 (a)はこの発明の注出口部材の別の一例を示す斜視図、(b)は(a)における注出口部材の底面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について詳述する。図1はこの発明の注出口部材の一例を示す斜視図であり、図2は図1における注出口部材の底面図であり、図3は図2における注出口部材のA−A線拡大断面図である。注出口部材10は、筒状の首部20と、首部20の下端部に設けられたフランジ部30とからなり、首部20の上端部にはキャップ50が着脱自在に取り付けられる。
首部20は、中空の円筒形状であって、その中空部は内容物が通過する注出流路21となる。首部20の上部外周面には雄螺子22が設けられており、キャップ50は、外壁部の内面に設けられた雌螺子と首部20の雄螺子22との螺子構造によって注出口部材10に着脱自在に取り付けられる。首部20の中央部外周面には、中間フランジ23が設けられている。
なお、キャップ50の注出口部材10への取り付け構造は上述の構成に限定されるものではなく、注出流路21を密閉可能に取り付けられる構成であればよい。また、首部20は、注出流路21に逆止弁などが設けられた構成であってもよく、注出流路21の断面形状は四角形状などであってもよい。また、中間フランジ23は、後述する外装体70への嵌合に用いるものであるが、内容物を吸引する際の接続チューブの連結などに用いてもよく、複数の中間フランジを設ける構成であってもよく、形状、大きさ、数などは適宜設計できる。
例えば、中間フランジ23をダンボールなどによって構成される立方体の箱である外装体70への嵌合に用いる場合、外装体70に予め形成された中間フランジ23の外径よりも小さい穴に、注出口部材10の首部20を内側から挿入する。そして、中間フランジ23と基部24との間に外装体70を嵌合させ、外装体70に注出口部材10を固定する。このように注出口部材10を固定することで、注出口部材10は、中間フランジ23より上方部分のみが外装体70の外部に突出した状態で保持される。したがって、中間フランジ23がストッパーの役割を果たして注出口部材10が外装体70の内部に入り込むことを防止できる。なお、中間フランジ23を設けない構成であってもよい。
フランジ部30は、径方向に突出した基部24を介して首部20の下端部に設けられている。フランジ部30は、円板形状であって、後述する袋体60と接合される平坦な天面31とこの天面31と反対側の底面32とを有する。基部24を介してフランジ部30を首部20へ設けることによって、首部20とフランジ部30との連設部位の強度を上げている。なお、フランジ部30の形状は、上述の形状に限定されるものではなく、袋体60と接合される平坦な天面31とこの天面31と反対側の底面32とを有するものであればよく、例えば、底面視の外形が四角形又は多角形などであってもよい。
フランジ部30の底面32には、首部20の内周面の全周と連設する凹部33が設けられている。フランジ部30の底面32には、複数の第1突起部34が設けられている。第1突起部34は、略半球形状であり、凹部33の外周端部35に接するとともに、方向に略等間隔で配設されている。
凹部33の底面には、複数の第2突起部36が設けられている。第2突起部36は、略半球形状であり、凹部33の外周端部35と凹部33の内周端部37との略中央に位置するとともに、方向に略等間隔で配設されている。なお、第2突起部36の配設位置は上述の構成に限定されるものではなく、例えば、内周端部37と接する位置に配設してもよい。また、第1突起部34と第2突起部36との位置関係は、周方向に向かってに交互に位置している。なお、第1突起部34と第2突起部36との位置関係は上述の構成に限定されるものではない。
フランジ部30の底面32において、フランジ部30の外周端部38と第1突起部34が内接する円39との間の領域は環状の平坦な面である。つまり、フランジ部30の底面32には、周方向に連続した幅W1の環状の平坦面40が設けられている。
フランジ部30の各構成の大きさは、凹部33の深さC1が1〜10mm程度、凹部33の幅C2が1〜10mm程度、第1突起部34の高さH1が1〜10mm程度、第2突起部36の高さH2が1〜10mm程度、隣接する第1突起部34間の距離L1が1〜20mm程度、隣接する第2突起部36間の距離L2が1〜15mm程度、環状の平坦面40の幅W1が1mm以上であるが、これに限定されるものではない。内容物の種類、注出流路の大きさ、袋体の材質などによって適宜設計するものである。
注出口部材10のは、合成樹脂から構成されるが、後述する袋体60と熱融着可能なものであって、内容物の品質および内容物に接触しても衛生的に支障のないものであれば特に限定されない。なお、熱融着性、加圧加熱殺菌、耐熱性などに優れる点で、ポリプロピレン、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを射出成形して形成したものであることが望ましい。
次に、図4および図5を用いて、この発明の注出口付き袋について説明する。注出口部材10が取り付けられる袋体60は、プラスチックフィルムで形成された4方シールの平袋であり、正面部61、背面部62を有し、その周縁部のトップシール部63、サイドシール部64,64、ボトムシール部65において、正面部61と背面部62とを熱融着等によって接合されている。
正面部61および背面部62は、袋体60の内面を形成する内層フィルム66と、袋体60の外面を形成する外層フィルム67とから構成され、2層構造となっている。
なお、袋体60は、上述の形状に限定されるものではなく、例えば、両側部に内側に折り込まれた折込部を有するガゼット型の袋などであってもよい。また、袋体60の構造は2層構造でなくてもよく、単層構造や2層以上の多層構造であってもよい。
内層フィルム66および外層フィルム67としては、特に限定されるプラスチックフィルムではなく、例えば、ヒートシール性を有するプラスチックフィルム、強度を有しかつ耐熱性に富むプラスチックフィルム、ガスバリヤー性を有するプラスチックフィルムおよび水蒸気バリヤー性を有するプラスチックフィルム、その他のプラスチックフィルムなどを使用することができる。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、メチルペンテン系樹脂、ポリブテン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、フッ素系樹脂、ジェン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂などから構成される単層フィルムまたはそれらを積層した多層フィルムを適宜選択して使用することができる。
次に、注出口部材10を袋体60に取り付ける方法について説明する。袋体60の正面部61に予め形成された図示しない穴に、注出口部材10の首部20を内側から挿入し、フランジ部30の天面31と袋体60の正面部61の内面とを当接させる。不図示の圧着金型を用いて、フランジ部30の天面31と袋体60の正面部61の内面とを熱融着させる。この時、フランジ部30の底面32に形成された周方向に連続した環状の平坦面40に相当する箇所を押圧して圧着させる。したがって、圧着部位に相当する箇所は全面が平坦面であるため、均一な圧力と加熱によって圧着が可能であるので、接着不良を防止することができる。また、第1突起部34に嵌合する治具を用いて圧着部位に相当する箇所を平坦面にする必要はあるが比較的容易に治具と注出口部材10との位置合わせできるため、圧着作業が容易にできる。
ここで、フランジ部30の底面32には、複数の第1突起部34が設けられているが、これらの第1突起部34は、平坦面40に対して径方向内側に設けられている。つまり、平坦面40は、フランジ部30の外周端部38の全周と連設していることになる。したがって、注出口部材10と圧着金型との位置合わせは、フランジ部30の外周端部38を含めて行えることになるため、位置合わせ作業が簡素化でき、作業時間の短縮が図れる。
次に、上述の注出口部材10を上述の袋体60に取り付けた注出口付き袋の使用について説明する。内部に内容物が収容された注出口付き袋は、ダンボールなどによって構成される立方体の箱である外装体70に収容される。外装体70に予め形成された図示しない穴に、注出口部材10の首部20を内側から挿入し、中間フランジ23と基部24との間に外装体70を嵌合させ、外装体70に注出口部材10が固定される。したがって、注出口部材10の中間フランジ23より上方部分のみが外装体70の外部に突出した状態となり、バッグインボックス71として使用される。例えば、図6に示すように、飲料を提供するディスペンサー80で使用する場合、吸引ポンプ81に接続されたチューブを注出口部材10に接続する。内容物は、吸引ポンプ81によって吸引され、注出流路21から接続チューブおよび吸引ポンプ81を介してディスペンサー80へ供給される。
吸引ポンプ81によって内容物が吸引され、袋体60内の内容物が減少すると、注出口部材10に対向して位置する袋体60の背面部62の内面が注出口部材10のフランジ部30の底面32と密着する。この時、袋体60の背面部62の内面は、第1突起部34および第2突起部36の上方部分と密着するが、内層フィルム66はある程度の剛性を有するため、隣接する第1突起部34間、凹部33の隣接する第2突起部36間には空間が形成される。また、第1突起部34は、フランジ部30の底面32に設けられているので、第1突起部34が設けられている箇所で内層フィルム66は持ち上げられる。そして、内層フィルム66の剛性により、底面32に形成された周方向に連続した環状の平坦面40上の内層フィルム66には、この第1突起部34を起点としたシワが発生する。したがって、内容物は、これらの空間およびシワの隙間を流路として注出流路21へ流出することができ、注出流路21へと続く流路が袋体60の背面部62の内面によって閉鎖されることがなく、内容物を最後まで注出することができ、内容物を効率よく注出することが可能である。
ところで、図1〜図3に示される注出口部材10には、略半球形状の第1突起部34と略半球形状の第2突起部36がそれぞれ16個づつ設けられているが、第1突起部34と第2突起部36の数、形状、大きさ、高さ、配設位置、配設関係は、この構成に限定されるものではない。フランジ部30の底面32に、周方向に連続した環状の平坦面40が設けられていればよい。なお、この環状の平坦面40の外形は円形形状の環状の平坦面である必要はなく、例えば、外形が四角形状の環状の平坦面であってもよい。また、環状の平坦面40の幅W1は一定である必要はないが、注出口部材10を袋体60に熱融着する際の注出口部材10と圧着金型との位置合わせを容易にするため、一定の幅であることが望ましく、さらには、平坦面40が、首部20の中心軸O1(注出流路21の中心軸)を中心として円対称な形状であることが望ましい。このような形状であれば、注出口部材10の周方向の向きを考慮することなく位置合わせができるからである。
また、第1突起部34と第2突起部36の形状は、三角形状や四角形状などであってもよい。なお、第1突起部34と第2突起部36は、袋体60の背面部62の内面と当接するので、袋体60を傷つけないために、当接する部位は曲面となるようにしてエッジを設けない形状が望ましい。また、第1突起部34と第2突起部36の配置関係は、例えば、図7(a)および図7(b)に示すような配置関係としてもよい。
注出口部材110は、上述の注出口部材10における第1突起部34と第2突起部36との配置関係を変更したものである。注出口部材110における、第1突起部134と第2突起部136は、首部120の中心軸O2(注出流路121の中心軸)を中心として放射状に整列した状態で配置されている。このような構成にすると、隣接する第1突起部134間および隣接する第2突起部136間の空間である注出流路121へ向かう流路は直線的になる。したがって、内容物をスムーズに通過させることが可能となり、内容物の利用効率が上がる。なお、注出口部材110のフランジ部130の底面132において、フランジ130の外周端部138と第1突起部134が内接する円139との間の領域は、環状の平坦な面である。つまり、フランジ部130の底面132には周方向に連続した幅W2の環状の平坦面140が設けられている。
また、第1突起部と第2突起部の配置関係は、例えば、図8(a)および図8(b)に示すような配置関係としてもよい。注出口部材210は、上述の注出口部材10において、第1突起部の大きさを小さくするとともに、配設する数を増加したものである。注出口部材210は、フランジ230の外周端部238に接するとともに、方向に略等間隔に配設された第1突起部234を16個増加した。また、フランジ230の外周端部238に接する第1突起部234と、凹部233の外周端部235に接する第1突起部234との関係は、周方向に向かってに交互に位置している。なお、注出口部材210のフランジ部230の底面232において、フランジ230の外周端部238に接する第1突起部234が外接する円239aと、凹部233の外周端部235に接する第1突起部234が内接する円239bとの間の領域は、環状の平坦な面である。つまり、フランジ部230の底面232には周方向に連続した幅W3の環状の平坦面240が設けられている。このような構成にすることで、フランジ部230の底面232に形成された周方向に連続した環状の平坦面240において、袋体60の背面部62の内面が周方向に連続して密着することをより確実に防止することができ、内容物を最後まで注出することができる。
図1〜図3に示す注出口部材10を袋体60に取り付けた図4および図5に示す構成の注出口付き袋を作成し、図6に示す構成のバッグインボックス71とした。このバッグインボックスを用いてディスペンサー80へ内容物を供給した。ここで、注出口部材10の各部の寸法は、フランジ部30の外径がφ63.5mm、注出流路21の断面がφ30mm、凹部33の深さC1が2.5mm、凹部33の幅C2が5mm、第1突起部34の外径がφ3mm、第1突起部34の高さH1が2mm、第2突起部の外径がφ5mm、第2突起部36の高さH2が3mmである。袋体60の外形寸法は、縦480mm、横455mmであり、2層構造である。内層フィルム66はLLDPEの単層フィルムであり、外層フィルム67はONYとLLDPEとの積層フィルムである。内容物は濃縮果汁の原液を用いた。注出口付き袋を作成する際に、注出部材10を袋体60に熱融着させたが、均一な圧力と加熱によって圧着することができ、接着不良は発生しなかった。また、ディスペンサー80へ内容物を供給したが、注出流路21へと続く流路が袋体60の背面部62の内面によって閉鎖されることなく、袋体60の内容物を最後まで注出することができた。
この発明は、バッグインボックスに用いられる注出口部材および注出口付き袋に限定されるものではなく、あらゆるプラスチック製フィルムの袋体に用いられる注出口部材および注出口付き袋に適用することができる。
10,110,210 注出口部材
20,120,220 首部
21,121 注出流路
30,130,230 フランジ部
31 天面
32,132,232 底面
33,233 凹部
34,134,234 第1突起部
36,136,236 第2突起部
40,140,240 平坦面
60 袋体

Claims (3)

  1. 内容物の注出流路となる筒状の首部と、
    前記首部の下端部に設けられるとともに、前記内容物を収容する袋体と接合される天面と該天面と反対側の底面とを有するフランジ部とからなる注出口部材において、
    前記フランジ部の底面に、前記首部の内周面の全周と連設する凹部と、前記凹部よりも径方向外側に位置し、周方向に間隔を有して配置される複数の第1突起部とを設け、
    前記凹部の底面に、周方向に間隔を有して配置される複数の第2突起部を設けるとともに、
    前記フランジ部の底面に、周方向に連続した環状の平坦面を設けることを特徴とする、注出口部材。
  2. 前記第1突起部は、前記平坦面に対して径方向内側に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の注出口部材。
  3. 請求項1または2に記載の注出口部材を備えることを特徴とする、注出口付き袋。
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