JP5588868B2 - 尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

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Description

本発明は、主にディーゼルエンジンを主体とする内燃機関において尿素水を用いて排ガス中のNOを低減する装置、特に自動車尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システムなどに使用される機器類、具体的には尿素水を貯蔵、製造あるいは輸送する際に使用される尿素水タンクに使用されるフェライト系ステンレス鋼に関する。
本願は、2008年7月23日に、日本に出願された特願2008−190065号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、排ガス規制がより強化されると共に、炭酸ガス排出抑制に向けた取り組みが進められている。自動車分野においては、バイオエタノールやバイオディーゼル燃料といった燃料面からの取り組みに加え、軽量化や排気熱を熱回収する熱交換器をとりつけて燃費向上を図ったり、EGR(Exhaust Gas Recirculation)、DPF(Diesel Particulate Filter)、及び尿素SCRシステムなどの排ガス処理装置を設置するなどの取り組みを実施している。
このうち、尿素SCRシステムは、NO低減システムの一つで、尿素水をNOの還元剤として使用する。液体アンモニアやアンモニア水を還元剤として使用する場合に比べ、尿素水は、安全で取り扱いが比較的容易との利点があり、自動車のみならず都市部に設置される分散型電源設備など定置型のNO低減システムへの適用も検討されている。
尿素SCRシステムでは、排出ガス中に噴射された尿素水が、熱及び水分により分解してアンモニアを生成し、アンモニアとNOが触媒上で選択還元されて無害な窒素に分解される。このとき使用される尿素水は25〜45%の高濃度の尿素水溶液である。自動車尿素SCRシステムにおいては、一般に凝固点の最も低い約32.5%の尿素水溶液が使用されており、JIS K2247−1によって、「ディーゼル機関NO還元添加材−AUS32−第一部:性状」(自動車規格JASO E502も同様の規定)に規定されている。規格中には、不純物元素の濃度も厳しく規定されており、ステンレス鋼に関連する元素では、Fe:<0.5、Cr:<0.2、Ni:<0.2、Cu:<0.2(いずれも単位はmg/kg)と規定されている。
尿素水を貯蔵、製造あるいは輸送する機器類に使用される材料からの溶出によって、尿素水中の不純物濃度が前記規定をオーバーすることは許容されないため、尿素水タンクに使用される材料には非常に優れた耐食性が必要である。
また、自動車に代表されるように屋外で使用され、かつ10年あるいはそれ以上の長期間使用される場合が多い。そのため、雨水や海塩粒子等によって侵食を受け、タンク内部の尿素水が漏出する恐れがある。尿素水の漏出は、NO低減システムの機能を失う恐れがあることから避ける必要がある。そのため、尿素水タンクに使用される材料には、外面側からの塩害に対して優れた耐食性が必要である。
特許文献1には、高品位尿素水の供給装置とその装置を用いた高品位尿素水の供給方法が開示されており、エアー抜き機構付き高品位尿素水供給口及びガンノズル付き排出ホースを備えた電動ポンプを備え、かつ1200〜1500Lの実容量を有する高密度ポリエチレン製IBC(Intermediate Bulk Container)タンクからなる供給装置が示されている。このうちの電動ポンプとしては、強化プラスチック製が好ましいと開示されており、ポンプのシャフトには、ステンレス合金(SUS304)、ハステロイ、インコネル合金が好ましいと開示されている。SUS304は、オーステナイト系ステンレス鋼であり、フェライト系ステンレス鋼に関して直接的に記載されていない。
特許文献2には、尿素製造プラント用の二相ステンレス鋼、溶接材料、尿素製造プラントおよびその機器が開示されており、Cr:26%以上28%未満、Ni:6〜10%、Mo:0.2〜1.7%、及びW:2%を超え3%以下を含む二相ステンレス鋼が示されている。尿素は、アンモニアと炭酸ガスを原料として、高温高圧下で合成されるが、アンモニウムカーバメイトなどの合成反応中間生成物の存在によって激しい腐食性を有するため、腐食による減肉に耐え、内部物質を漏洩させないような材料が必要となる。
尿素SCRシステムなど常温付近で使用される高濃度の尿素水環境は、尿素合成プラントにおける高温高圧の腐食環境よりも、低温である点や合成反応中間生成物が存在しない点などからマイルドである。しかしながら、前記JIS規格の規定を遵守するためには、Fe、Cr、Ni、Cuなどのステンレス鋼の構成元素の溶出を抑制する必要があり、内面側については、溶出抑制などの観点で優れた耐食性が必要となる。あわせて、外面側については、雨水や海塩粒子等による塩害に対する耐食性が必要となる。
特許文献3には、優れたろう付け性を有するフェライト系ステンレス鋼が開示されている。このフェライト系ステンレス鋼は、自動車尿素SCRシステムで用いられる尿素水タンクなどの形状が複雑であり、ろう付け接合により製作される部材に好適であることが開示されている。
特開2007−113484号公報 特開2003−301241号公報 PCT国際公開公報WO2009/084526
本発明は、主にディーゼルエンジンを主体とする内燃機関において尿素水を用いて排ガス中のNOを低減する装置、特に自動車尿素SCRシステムなどに使用される機器類、具体的には、尿素水を貯蔵、製造あるいは輸送する際に使用される尿素水タンクに好適であり、高濃度尿素水中への構成元素の溶出が小さく、塩害耐食性にも優れたフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明者等は、前述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、内面側においては25〜45%の高濃度の尿素水溶液への鋼からの構成元素の溶出を小さくし、かつ外面側においては塩害に対して優れた耐食性を発現させるには、鋼の表面にCrを含む不動態皮膜を形成させることが重要であり、適正量のCrが添加された鋼とする必要があることを知見した。
鋼の表面にCrを含む不動態皮膜を形成することにより、鋼の耐食性が向上することはよく知られている。しかし、例えば自動車尿素SCRシステムにおいて使用される尿素水タンクでは、大気中に曝された使用前の通常の状態から高濃度尿素水溶液に曝された瞬間に、尿素水タンクに使用される鋼の不動態皮膜自身が溶出したり、不動態皮膜の下地となっている鋼が溶出したりする恐れがあった。
本発明者等は、フェライトステンレス鋼に10%以上のCrを含有させることによって、尿素水タンクにおいて使用される25〜45%の高濃度尿素水中において、鋼の表面に形成した不動態皮膜の溶出を抑制できるとともに、不動態皮膜の下地となっている鋼からの不動態皮膜を介した溶出を抑制できる一様な不動態皮膜を形成できることを見出した(特願2008−62598)。
一方、塩害に対する耐食性においても、溶出を抑制できるような一様な不動態皮膜を形成することは、海塩粒子等に含まれる塩化物イオンに対する抵抗性を高め、腐食の発生を抑制する上で重要である。屋外環境は、乾湿繰り返し環境であるため、乾燥と湿潤の過程を経て塩化物イオンは濃縮していく。そのため高濃度の塩化物イオン環境となり、前記高濃度尿素水環境よりも腐食性が厳しくなるため、一様で安定な不動態皮膜の形成には、より多くのCr量が必要となる。本発明では、そのCr量の下限が15%であることを見出した。
本発明で対象としている尿素水タンクは、溶接あるいはろう付けにより接合され組み立てられる場合が多い。溶接(あるいはろう付け)された溶接部(あるいはろう付け部)を構成する鋼の表面には酸化皮膜が形成される場合がある。酸化皮膜が形成されている状態であっても、内面側において高濃度尿素水中での鋼からの溶出を抑制する必要があるとともに、外面側からの塩害に耐える必要がある。フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイトステンレス鋼に比べて、Crの拡散が早いため、酸化皮膜直下におけるCr欠乏は抑制される。酸化皮膜が形成された鋼からの高濃度尿素水溶液への溶出を抑制するためには、酸化皮膜直下におけるCr量の多いことが重要であるので、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べ、より少ないCr量で溶接部(あるいはろう付け部)からの溶出を抑制することが可能である。
さらに、本発明者等は、鋭意研究を重ね、酸化皮膜直下のCr量を確保して、酸化皮膜の形成された状態において、上記の高濃度尿素水中への構成元素の溶出に関わる規定(Fe:<0.5、Cr:<0.2、Ni:<0.2、Cu:<0.2(いずれも単位はmg/kg))を満足するためには、下記(I)式、(II)式、もしくは(III)式で示される有効Cr量を10%以上とする必要があることを見出した(但し、(I)〜(III)式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)。また、高濃度尿素水よりも厳しい塩害に対しては、有効Cr量を15%以上とする必要があることを見出した。
Nbのみを含有する場合
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn ・・ (I)
Tiのみを含有する場合
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn−10Ti ・・ (II)
NbおよびTiを含有する場合
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn−(10Ti−3Nb) ・・ (III)
上記(I)〜(III)式は、鋼に含まれるSi、Mn、Ti、NbによるCrの耐食性向上作用への影響が考慮された合金元素指標であり、鋼の耐食性向上に寄与する有効なCr量の指標となる数値としての有効Cr量を算出するためのものである。
上記(I)〜(III)式に挙げたSi、Mn、Ti、Nbの効果について、十分理解されているわけではないが、各元素の効果について次のように推察している。
Siは、Cr酸化物直下で酸化物を形成して、Crの酸化を抑制する有用な元素である。MnはCrとMnを含むスピネル型酸化物の生成を促進して有効Cr量を減少させる。Tiは、Cr酸化物の成長を顕著に促進して有効Cr量を減少させる効果が大きい。Nbは、TiのCr酸化物成長促進効果を減じる効果があるため、Tiによる有効Cr量の減少を抑制する。
また、尿素水タンクの組み立てにろう付け接合を用いる場合には、NiやCuによるろう付け性が要求される。本発明者等は、ろう付け性に対する合金元素の影響について鋭意検討の結果、フェライト系ステンレス鋼において、加工性や粒界腐食性の向上を目的として添加されることが多いTiの含有量、及び脱酸を目的として添加されるAlの含有量に関して、下記(IV)式、(V)式に示すように、良好なろう付け性を確保できる上限値があることを知見した(但し、(IV),(V)式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)。
Ti−3N≦0.03 ・・・ (IV)
10(Ti−3N)+Al≦0.5 ・・・ (V)
良好なろう付け性を得るには、溶融したろうがステンレス鋼表面上をぬれ広がる必要があるが、ぬれ性にはろう付け雰囲気でステンレス鋼上に形成される表面皮膜が影響する。
ろう付け雰囲気では、Fe、Crの酸化物が還元される条件を維持できたとしても、Fe、Crよりも酸化しやすいTi、Alは酸化物を形成して、ろうのぬれ広がりを阻害して、ろう付け性を劣化させる。こうした皮膜形成に寄与するのは、固溶しているTi、Alであり、ろう付け温度でも比較的安定な窒化物として存在している場合には、皮膜形成には寄与せず、ろうのぬれ広がりを阻害しない。こうした点から、Ti及びAlの含有量とろうのぬれ広がり性との関係を検討した。
その結果、後述する実施例に示すように、Ti−3N≦0.03、Al≦0.5%、10(Ti−3N)+Al≦0.5を満足する領域において、ろうのぬれ広がり性が良好であることが判明した。Ti及びAlの含有量が上記条件を満足しない鋼について、ろう付け熱処理後の表面皮膜を分析したところ、数十nm〜数百nmの厚さで、Ti及びAlの濃化した酸化皮膜が一様に形成されていた。こうした皮膜形成が、ろうのぬれ広がりを阻害していると考えられた。
さらに、本発明が対象とする尿素水タンクでは強度も必要であり、ろう付け後の強度低下が小さいことが望ましい。Niろう付けやCuろう付けのように、1000〜1100℃の高温度でろう付けされる場合には、結晶粒粗大化に伴う強度低下を抑制することが重要と考えられた。
結晶粒の粗大化抑制には、析出物によるピン止めが有用であり、本発明者等は、析出物としてTi、Nbの炭窒化物を活用し、Cの含有量(質量%)+Nの含有量(質量%)を0.015%以上とすることにより、結晶粒の粗大化抑制に有用な、炭窒化物の析出量、安定性が確保されることを知見した(特願2007−339732)。
本発明は、上記先願2件に加えて塩害耐食性を改善し、高濃度尿素水への溶出が小さく、かつ塩害に対する耐食性にも優れた尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼を提供するものであり、その要旨とするところは、特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)質量%で、C:0.05%以下、N:0.05%以下、Si:0.02〜0.48%、Mn:0.02〜2%、及びCr:15〜23%、Nb:0.38〜1%を含有し、C+N:0.015%以上であり、さらに、Mo:0.98%以下、Ni:3%以下、Cu:1.37%以下、V:3%以下、及びW:1.98%以下から選択される1種または2種以上を含み、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、下記(I)式(但し、(I)式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)で示される有効Cr量が15%以上であることを特徴とする尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼。
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn ・・ (I)
(2)さらに、質量%で、Al:0.5%以下、Ca:0.002%以下、Mg:0.002%以下、及びB:0.005%以下から選択される1種または2種以上を含むことを特徴とする(1)に記載の尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼。
(3)60℃、30%の尿素水溶液中に比液量3.6ml・cm−2で144時間浸漬した後の前記尿素水溶液中のFe、Cr、NiおよびCuの溶出量が、Fe:<0.5、Cr:<0.2、Ni:<0.2、Cu:<0.2(いずれも単位はmg/kg)を満足することを特徴とする(1)または(2)に記載の尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼。
本発明によれば、高濃度尿素水への溶出が小さく、かつ塩害に対する耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼が提供できるため、主にディーゼルエンジンを主体とする内燃機関において尿素水を用いて排ガス中のNOを低減する装置、特に自動車尿素SCRシステムに関連し、尿素水を貯蔵、製造あるいは輸送する際に使用されるタンクに好適な材料を提供できる。
ろうのぬれ拡がり性とTi量、Al量の関係を示した図である。 有効Cr量と複合サイクル試験における最大侵食深さとの関係を示した図である。 複合サイクル試験条件を示した図である。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。以下に本発明で規定される化学組成についてさらに詳しく説明する。
C:耐粒界腐食性、加工性を低下させるため、その含有量を低く抑える必要がある。そのため、0.05%以下とした。しかしながら、過度に低めることは精練コストを上昇させるため、0.002%以上とすることが望ましい。
N:耐孔食性に有用な元素であるが、耐粒界腐食性、加工性を低下させるため、その含有量を低く抑える必要がある。そのため、0.05%以下とした。しかしながら、過度に低めることは精練コストを上昇させるため、0.002%以上とすることが望ましい。
Si:脱酸元素として有用であると共に、耐食性に有効な元素であるが、加工性を低下させるため、その含有量を0.02〜1.5%とした。
Mn:脱酸元素として有用であるが、過剰に含有させると耐食性を劣化させるので、0.02〜2%以下とした。
Cr:本発明で最も重要な元素であり、高濃度尿素水溶液中への溶出が極めて小さく、かつ塩害に対して優れた耐食性を発現するには、少なくとも15%以上必要である。含有量を増加させるほど、溶出特性は安定化するが、加工性、製造性を低下させる。このため、上限を23%以下とした。望ましくは16%以上、より望ましくは18%以上である。
Nb、Ti:本発明で対象とする尿素水タンクは、溶接あるいはろう付けにより接合され組み立てられる場合が多い。Nb、Tiは、有用な元素であり、C、Nを固定し、溶接部(あるいはろう付け部)の耐粒界腐食性を向上させる効果を有する。しかしながら、過剰の添加は、加工性、製造性に悪影響をあたえるので、Nb、Tiのいずれか1種、または2種を、8(C+N)〜1%の範囲で含有させる(但し、C、NはそれぞれC、Nの含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)。望ましくは、8(C+N)〜0.6%である。
尿素水タンクの組み立てにろう付け接合を用いる場合には、良好なろう付け性を確保するために、Ti−3N≦0.03を満足するように、Tiの含有量を制限する(但し、式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)。Ti−3Nの値は、望ましくは0.02%以下である。しかしながら、Tiの含有量が低すぎると、加工性を劣化させるため、Ti−3Nの値が−0.08%以上を満足するようにTiの含有量を調整することが望ましい。加工性などが特に要求されない場合は、Tiを添加しなくてもよい。
有効Cr量:本発明においては、下記(I)式、(II)式、又は(III)式で示される有効Cr量を15%以上とする(但し、(I)〜(III)式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)。
Nbのみを含有する場合
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn ・・ (I)
Tiのみを含有する場合
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn−10Ti ・・ (II)
NbおよびTiを含有する場合
有効Cr量=Cr+4Si−2Mn−(10Ti−3Nb) ・・ (III)
上記(I)〜(III)式により算出される有効Cr量は、鋼が溶接あるいはろう付け接合された場合のように、鋼の表面に酸化皮膜が形成された状態において、酸化皮膜直下のCr量を確保して、高濃度尿素水中への溶出が極めて小さく、JIS K2247−1を満足する優れた耐食性を発現するフェライト系ステンレス鋼とするには、10%以上とする必要がある。また、本発明では、外面の塩害耐食性が要求され、高濃度尿素水中における耐食性と両立させるには15%以上とする必要がある。望ましくは16%以上、より望ましくは18%以上である。
Mo:耐食性を向上させる上で、必要に応じて3%以下含有させることができる。安定した効果が得られるのは0.3%以上である。過剰の添加は、加工性を劣化させると共に、高価であるためコストアップにつながる。したがって、0.3〜3%含有させるのが望ましい。
Ni:耐食性を向上させる上で、必要に応じて3%以下含有させることができる。安定した効果が得られるのは0.2%以上である。過剰の添加は、加工性を劣化させると共に、高価であるためコストアップにつながる。したがって、0.2〜3%含有させるのが望ましい。
Cu:耐食性を向上させる上で、必要に応じて3%以下含有させることができる。安定した効果が得られるのは0.2%以上である。過剰の添加は、加工性を劣化させると共に、高価であるためコストアップにつながる。したがって、0.2〜3%含有させるのが望ましい。
V:耐食性を向上させる上で、必要に応じて3%以下含有させることができる。安定した効果が得られるのは0.2%以上である。過剰の添加は、加工性を劣化させると共に、高価であるためコストアップにつながる。したがって、0.2〜3%含有させるのが望ましい。
W:耐食性を向上させる上で、必要に応じて5%以下含有させることができる。安定した効果が得られるのは0.5%以上である。過剰の添加は、加工性を劣化させると共に、高価であるためコストアップにつながる。したがって、0.5〜5%含有させるのが望ましい。
Ca:脱酸効果等を有し、精練上に有用な元素であり、必要に応じて0.002%以下含有させる。含有させる場合には、安定した効果を得るために0.0002%以上含有させることが望ましい。
Mg:脱酸効果等を有し、精練上に有用な元素であり、また、組織を微細化し、加工性、靭性の向上にも有用である。このため、必要に応じて0.002%以下含有させる。含有させる場合には、安定した効果を得るために0.0002%以上含有させることが望ましい。
B:2次加工性を向上させるのに有用な元素であり、必要に応じて0.005%以下含有させる。含有させる場合には、安定した効果を得るために0.0002%以上含有させることが望ましい。
C+N:尿素水タンクの組み立てにろう付け接合を用いる場合には、ろう付け時に結晶粒粗大化に伴う強度低下を抑制する観点から、C+Nは、0.015%以上であり、望ましくは0.02%以上である。CとNの過剰の添加は、耐粒界腐食性及び加工性を低下させるため、C+Nの上限値を0.04%以下とすることが望ましい。
Al:脱酸効果等を有し、精練上に有用な元素であり、また成形性を向上させる効果があり、必要に応じて含有させることができる。しかしながら、尿素水タンクの組み立てにろう付け接合を用いる場合には、良好なろう付け性を確保する必要があり、0.5%以下に制限することが望ましい。
また、Alと同様にろう付け性に影響を与えるTiとの関係において、良好なろう付け性を確保するために、10(Ti−3N)+Al≦0.5を満足することが望ましい(但し、式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)。
不可避不純物であるPについては、溶接性の観点から0.04%以下とすることが望ましい。また、Sについては、耐食性の観点から0.01%以下とすることが望ましい。
本発明のステンレス鋼の製造方法は、フェライト系ステンレス鋼を製造する一般的な工程でよい。一般に、転炉又は電気炉で溶鋼とし、AOD炉やVOD炉などで精錬して、連続鋳造法又は造塊法で鋼片とした後、熱間圧延−熱延板の焼鈍−酸洗−冷間圧延−仕上げ焼鈍−酸洗の工程を経て製造される。必要に応じて、熱延板の焼鈍を省略してもよいし、冷間圧延−仕上げ焼鈍−酸洗を繰り返し行ってもよい。
表1,2に示すNo.1〜No.14の化学組成を有する冷延鋼板を用いて、ろうのぬれ広がり性を評価した。なお、表2中の(IV)式の欄は、Ti−3Nの値を示し、(V)式の欄は、10(Ti−3N)+Alの値を示す。
(ろうのぬれ広がり性)
冷延鋼板より、幅50mm、長さ70mmの試験片を切り出した後、エメリー紙にて片面を#400まで湿式研磨を施した。その後、研磨面上に0.1gのNiろうを置き、1100℃、5×10−3torr(約0.6666Pa)の真空雰囲気で10分加熱した。
常温まで冷却後、加熱後のろう面積を測定した。ろう付け性について、加熱前のろう面積に対して加熱後のろう面積が2倍以上あるときは良(good)、2倍未満のときは不良(bad)とした。
Figure 0005588868
Figure 0005588868
結果を図1に示すが、表1,2に示すNo.1〜No.14のうち、Ti−3N≦0.03、Al≦0.5%、10(Ti−3N)+Al≦0.5を満足するものは、ろうのぬれ広がり性が良(good)であることが判明した。なお、表1,2において、下線部は、上記条件を満たさない値を示す。
表3,4に示す化学組成を有する鋼を溶製し、通常の熱延、冷延、焼鈍工程を経て、板厚1mmの鋼板を製造した。この冷延鋼板を用いて、腐食試験により耐食性を評価するとともに、ろう付け性を評価した。腐食試験としては、内面側を対象とした尿素水溶液中での浸漬試験と、外面側を対象とした複合サイクル試験を行った。その結果を表5および図2に示す。
なお、表4中、*1の有効Cr量の欄は、Nbのみを含有する場合には、Cr+4Si−2Mnの値を示し、Tiのみを含有する場合には、Cr+4Si−2Mn−10Tiの値を示し、NbおよびTiを含有する場合には、Cr+4Si−2Mn−(10Ti−3Nb)の値を示す。
また、表4中、*2のIV式の欄は、Ti−3Nの値を示し、*3のV式の欄は、10(Ti−3N)+Alの値を示す。
表3,4中、下線部は、本発明の範囲外であることを示す。
Figure 0005588868
Figure 0005588868
Figure 0005588868
(尿素水溶液中での浸漬試験)
冷延鋼板より、幅20mm、長さ40mmの試験片を切り出した後、エメリー紙にて#600まで湿式研磨を施した。その後、溶接熱影響部の表面状態を模擬するために、大気中にて700℃で1秒保持する熱処理を実施した。
続いて、熱処理を施した実験例1〜14の試験片を、60℃、30%の尿素水溶液中に144時間浸漬する腐食試験を行った。比液量は、JIS K2234「不凍液」中の金属腐食性試験に準じて3.6ml・cm−2とし、尿素水溶液の調製に用いた尿素には特級試薬を用いた。腐食試験終了後、秤量して腐食速度を求めると共に、ICPSによる溶液分析を行った。分析元素はFe、Cr、Ni、Cuとした。
(複合サイクル試験)
冷延鋼板より、幅70mm、長さ150mmの試験片を切り出した後、エメリー紙にて#320まで湿式研磨を施した。その後、溶接熱影響部の表面状態を模擬するために、大気中にて700℃で1秒保持する熱処理を実施した。
続いて、熱処理を施した実験例1〜14の試験片の端面と裏面をシールテープにより被覆し、図3に示す条件にて乾湿繰り返し試験を行った。180サイクル完了後、腐食生成物を除去して、腐食部の侵食深さを顕微鏡焦点深度法により測定した。なお、ここに定めた条件以外については、JASO M609−91に規定される条件に準じた。
(ろう付け性)
上述した「ろうのぬれ広がり性」と同様にしてろうのぬれ広がり性を評価した。その後、試験片の断面ミクロ組織を観察した。圧延方向に平行に長さ20mmの範囲にわたって、板厚方向に存在する結晶粒の数を測定し、板厚方向に2個以上の結晶粒が存在するものを良(good)、1個しか存在しないものを不良(bad)とした。
表5および図2に示すように、実験例1〜11の鋼は、複合サイクル試験における最大侵食深さが1mm未満であり、塩害耐食性が良好であった。さらに、尿素水溶液中浸漬試験における腐食速度が0.001g・m−2・h−1未満であり、試験後溶液中のFe、Cr、Cu、Niの量はJIS K2247−1の規定を満足しており、内面耐食性も良好であった。
このうち、C+Nの値が0.015以上であり、本発明の(IV)式ならびに(V)式を満足している実験例1、3、4、6、7、8、9、10、11の鋼は、ろう付け時のろうのぬれ広がり性が良好であると共に、結晶粒の粗大化が抑制されている。また、C+Nの値が0.015以上であるが、本発明の(IV)式ならびに(V)式を満足していない実験例5の鋼は、結晶粒の粗大化が抑制されているが、ろうのぬれ広がり性が不良(bad)となった。
また、C+Nの値が0.015未満で、本発明の(IV)式ならびに(V)式を満足していない実験例2の鋼は、結晶粒の粗大化が顕著であるとともに、ろうのぬれ広がり性が不良(bad)となった。
実験例12の鋼は、Cr量、有効Cr量が共に10%未満であり、尿素水溶液中浸漬試験における腐食速度は0.005g・m−2・h−1以下と小さいものの、試験後溶液中のFe量、Cr量がJIS K2247−1の規定を満足しなかった。
Cr量、有効Cr量が共に本発明範囲から外れる実験例13の鋼、及び有効Cr量が本発明範囲から外れる実験例14の鋼は、JIS K2247−1の規定を満足して尿素水溶液に対する溶出特性は良好であるものの、複合サイクル試験における最大侵食深さが1mm以上であり塩害耐食性に劣る。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、主にディーゼルエンジンを主体とする内燃機関において尿素水を用いて排ガス中のNOを低減する装置、特に自動車尿素SCRシステムに関連し、尿素水を貯蔵、製造あるいは輸送する際に使用されるタンクに好適な材料である。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.05%以下、
    N:0.05%以下、
    Si:0.02〜0.48%、
    Mn:0.02〜2%、及び
    Cr:15〜23%
    Nb:0.38〜1%を含有し、
    C+N:0.015%以上であり、
    さらに、Mo:0.98%以下、Ni:3%以下、Cu:1.37%以下、V:3%以下、及びW:1.98%以下から選択される1種または2種以上を含み、
    残部が鉄及び不可避的不純物からなり、
    下記(I)式(但し、(I)式中における元素記号は、その元素の含有量(質量%)を示す。また、元素記号の前の数値は定数である。)で示される有効Cr量が15%以上であることを特徴とする尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼。
    有効Cr量=Cr+4Si−2Mn ・・ (I)
  2. さらに、質量%で、Al:0.5%以下、Ca:0.002%以下、Mg:0.002%以下、及びB:0.005%以下から選択される1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼。
  3. 60℃、30%の尿素水溶液中に比液量3.6ml・cm−2で144時間浸漬した後の前記尿素水溶液中のFe、Cr、NiおよびCuの溶出量が、Fe:<0.5、Cr:<0.2、Ni:<0.2、Cu:<0.2(いずれも単位はmg/kg)を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の尿素水タンク用フェライト系ステンレス鋼。
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