JPH10306350A - アンモニア系吸収ヒートポンプ - Google Patents

アンモニア系吸収ヒートポンプ

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JPH10306350A
JPH10306350A JP11163297A JP11163297A JPH10306350A JP H10306350 A JPH10306350 A JP H10306350A JP 11163297 A JP11163297 A JP 11163297A JP 11163297 A JP11163297 A JP 11163297A JP H10306350 A JPH10306350 A JP H10306350A
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JP
Japan
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ammonia
heat pump
stainless steel
weight
added
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JP11163297A
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English (en)
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Takeshi Takada
健 高田
Hiroshi Kihira
寛 紀平
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F21/00Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
    • F28F21/08Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
    • F28F21/081Heat exchange elements made from metals or metal alloys
    • F28F21/082Heat exchange elements made from metals or metal alloys from steel or ferrous alloys

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンモニア使用の熱交換器では、高温のアン
モニア水によりこれを構成する材料に腐食が発生する
が、この腐食生成量とその腐食生成物の剥離が少ないア
ンモニア系吸収ヒートポンプを提供する。 【解決手段】 重量%で、Cr:10.0〜31.0%
を含むフェライト系ステンレス鋼、或いは重量%で、C
r:16.0〜25.0%、Ni6.0%以上を含むオ
ーステナイト系ステンレス鋼を構成材料とし、重量%
で、0.01%以上5.0%以下のリン酸基またはケイ
酸基を含む物質、または0.05%以上10.0%以下
の過酸化水素を添加したアンモニアを熱媒体にすること
を特徴とする。これにより、腐食生成物の生成量および
その剥離量を低減できて、系の閉塞が生じないアンモニ
ア系吸収ヒートポンプが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロンを用いない
アンモニア系吸収ヒートポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷暖房器等の熱交換器媒体にはフロンお
よび代替フロンが使用されているが、オゾン層破壊を防
止するためにフロンに変わる物質が要求されている。フ
ロン代替としては従来から使用されてきたアンモニアが
望まれ、このアンモニア使用のヒートポンプには普通鋼
が構成材料として用いられてきた。一般にアンモニア使
用のヒートポンプ内では高温のアンモニアにより普通鋼
の腐食が生じ、その腐食生成物による循環系の閉塞によ
り熱交換効率の低下が懸念される。しかし、従来のヒー
トポンプは大型であり、少々腐食が発生しても循環系が
閉塞するまでにはかなりの時間を要する。さらに、腐食
抑制剤として重クロム酸を定期的に添加していたため、
長期の使用が可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなアンモニア
使用のヒートポンプを一般家庭の冷暖房用の小型ヒート
ポンプに適用する場合には、循環系のパイプ等が細くな
るため腐食生成物による閉塞までの時間が短くなる。ま
た、近年の環境問題から腐食抑制剤として6価クロムを
含む重クロム酸の使用はできず、さらに、家庭用ではメ
インテナンスフリーが要求される。すなわち、腐食生成
物による循環系の閉塞の懸念がなく、長期使用に耐えう
るアンモニア系吸収ヒートポンプの開発が望まれてい
る。
【0004】アンモニア系吸収ヒートポンプの熱交換器
は、アンモニアガスを発生させる再生器、アンモニアガ
スと水を分解する精瑠器、アンモニアガスを液化する凝
縮器、液化したアンモニアを蒸発させる蒸発器で構成さ
れているが、このうち再生器では温度が150℃まで上
昇し、この部分の腐食が最も激しいものと予想される。
このような腐食環境下では、構成材料が鋼の場合、鉄系
の酸化物が腐食生成物として生成し、これら生成物の剥
離によって系の閉塞が生じる。
【0005】したがって、小型のアンモニアヒートポン
プの開発には、この剥離する酸化物、または生成しても
その剥離量を如何に少なくするかが最も重要な課題であ
り、この要求を満たすためには系を構成する材料および
アンモニアを基にした熱交換媒体の選択が課題となる。
【0006】本発明は、鉄酸化物系腐食生成物の量を最
少限に止め、かつその剥離量も少なくしたアンモニア系
吸収ヒートポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のアンモニア系吸
収ヒートポンプは、前記した課題を解決するために、重
量%で、Cr:10.0〜31.0%を含むフェライト
系ステンレス鋼を構成材料とし、重量%で、0.01%
以上5.0%以下のリン酸基或いはケイ酸基を含む物
質、または0.05%以上10.0%以下の過酸化水素
を添加したアンモニアを熱媒体をすることを特徴とす
る。上記フェライト系ステンレス鋼に構成材料には、さ
らに重量%で、含有C量と含有N量の和の4倍以上0.
6%以下のTi、含有C量と含有N量の和の7倍以上
0.6%以下のNbの1種以上、或いは重量%で、2.
0%以下のMo、1.0%以下のNi、0.8%以下の
Cuの1種以上、またはそれら両方を必要に応じて含ま
せると良い。また、本発明は、上記フェライト系ステン
レス鋼に代わって、重量%で、Cr:16.0〜25.
0%、Ni:6.0%以上を含むオーステナイト系ステ
ンレス鋼を構成材料とするアンモニア系吸収ヒートポン
プである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者等は、高温のアンモニア
水中に鋼が浸漬された場合、鋼表面の大気生成皮膜がア
ルカリにより化学溶解し、その後、水または水蒸気によ
る鋼成分の酸化が起こると推測した。すなわち、鋼の主
成分であるFeと水が反応してFe34 と水素ガスが
発生する。このことを確認するために先ず、高温のアン
モニア水による普通鋼の腐食形態を調査した。ハステロ
イ製の密封可能な容器の中に、30%のアンモニア水に
普通鋼の試料を浸し密封後に加熱し、50時間150℃
に保定し、その後放冷した。取り出した試料表面を分析
した結果、表面に生成された腐食生成物は主にFe3
4 系の腐食生成物であった。また、水素の発生も認めら
れた。
【0009】これらのことから、酸化反応により材料中
のFeがFe3 4 になったことが確認された。また、
試験後のアンモニア水中にもFe3 4 が沈澱して存在
しており、これらは液中で生成したもの、または表面で
生成したものが剥離したものと推定された。いずれにせ
よこのFe3 4 が系を閉塞させる原因になると推察で
きた。したがって、このFe3 4 の発生を抑制する
か、もしくは鋼に対して密着性のある別の腐食生成物を
生成させる方法が対策として挙げられる。その為には構
成材料と熱交換媒体の選択が必要である。
【0010】まず、本発明者等は構成材料の検討を行っ
た。ステンレス鋼は耐食性に優れた材料であるが、この
高温のアンモニア環境中ではその耐食性の効果について
は知見がない。そこで、前記浸漬試験をSUS430鋼
を用いて実施したところ、普通鋼と同様のFe3 4
ステンレス鋼表面と液中に見出された。その量は普通鋼
の場合に比べて少なかったが、構成材料に使用した場合
では系を閉塞させるには十分多い量であった。また、腐
食生成物中にはCr系の酸化物は殆ど検出されなかっ
た。したがって、Crを含有する材料がアンモニア系吸
収ヒートポンプの構成材料に適しているものと判断され
た。しかし、Cr含有量の増加は材料の加工性を劣化さ
せて小型のヒートポンプへの加工が困難になるため、含
有量には限界がある。
【0011】次に、本発明者等は熱交換媒体の検討を行
った。通常は、腐食抑制剤の添加が考えられて、重クロ
ム酸カリウムや亜硝酸ナトリウム等が適用される。これ
らの物質は、鋼表面に緻密で密着性のある酸化皮膜を形
成させる。しかし、このうち重クロム酸は環境問題から
添加できない。また、長期使用のためには十分な酸化力
を持たせる必要があり、多量の腐食抑制剤の添加が必要
である。しかし、多量の添加は腐食抑制剤自身の析出に
よる系の閉塞の懸念がある。
【0012】そこで、本発明者等は酸化力を有する物質
の替わりに、鋼表面に吸着して酸化を防ぐ皮膜を形成す
る物質の添加を検討した。さらに、析出や沈殿による閉
塞を防ぐために酸化力を有する液体物質の添加を検討し
た。
【0013】まず、鋼表面への吸着効果を有する物質
は、高温のアンモニア水に対し難溶性であると考えた。
すなわち、このような物質は溶媒中に存在するよりも、
鋼表面上に存在する方が安定であると考えたからであ
る。また、長期使用に際し、このような物質は殆ど化学
変化することはないと考えた。そこで、難溶性と考えた
ポリリン酸とリン酸三カリウムをともに、重量%で1.
0%添加したアンモニア水で前記浸漬試験をSUS43
0鋼を用いて実施したところ、ともに試験後の鋼表面の
腐食生成物の量は無添加の場合に比べて極めて少なく、
また表面光沢は試験前の状態とほとんど変わらなかっ
た。このことは、添加した物質がステンレス鋼表面に吸
着したために腐食が抑制されたことを示唆する。その他
に、リンタングステン酸ナトリウム水和物、ケイ酸カリ
ウム、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリ
ウム、ピロリン酸カリウム、リンモリブデン酸ナトリウ
ム水和物を添加した場合でも同様な結果が得られた。
【0014】このように、高温のアンモニア水に難溶性
と考えられる物質を種々添加して浸漬試験を行った結
果、リン酸基(PO4 ,P2 5 ,P2 7 ,PO3
とケイ酸基(SiO4 ,SiO2 等)を含む物質が鋼の
腐食を抑制する効果を有することが判明した。しかし、
難溶性のこれらの物質を過剰に添加すると沈殿が起こ
り、この沈殿物が熱交換器系を閉塞させる可能性があ
る。そこで、150℃でのアンモニア水中での沈殿物の
生成量を調査したところ、いずれも重量%で5.0%以
下の添加であれば沈殿物が生じないことが判明した。
【0015】また、液体の酸化剤には過酸化水素水が適
していると考えた。そこで、SUS430鋼を試料に用
いて過酸化水素が重量%で1.5%になるように過酸化
水素水を添加したアンモニア水で前記浸漬試験を実施し
た。試験後の試料表面の腐食生成物は無添加前の場合に
比べて極めて少なく、また、試験後のアンモニア水中に
は腐食生成物は殆ど見出されなかった。さらに、重量%
で1.5%の亜硝酸ナトリウムを添加した場合の同様な
浸漬試験と比べても腐食生成物の量は少なく、過酸化水
素の添加は長期使用のアンモニア中での防食に適してい
ると判断された。しかし、多量の添加はアンモニア水の
熱交換効率を低下させるために、添加量は10.0%以
下に限定すべきである。
【0016】このように、リン酸基やケイ酸基を含む物
質や過酸化水素をそれぞれまたは複合して添加すること
により、アンモニア水中でのステンレス鋼の腐食生成量
やアンモニア水中への剥離量は低減し、これらを添加し
たアンモニア水が熱交換媒体に適していると考えられ
た。
【0017】以上の結果、構成材料としてのステンレス
鋼にフェライト系を適用する場合には、重量%で、C
r:10.0〜31.0%を含むものとする。Cr含有
量の下限は、アンモニア中での腐食生成物の生成量を抑
制するために10.0%とする。一方、上限は小型のヒ
ートポンプの製造への加工性の劣化の点から31.0%
とする。さらに構成材料の加工性が向上すれば、小型の
ヒートポンプの製造が容易になり、歩留まりが向上す
る。
【0018】オーステナイト系ステンレス鋼はフェライ
ト系ステンレス鋼に比べて加工性に優れている。そこ
で、SUS430鋼の替わりにSUS304鋼を試料と
してポリリン酸や過酸化水素水を添加した前記試験を実
施したところ、腐食生成物の量はSUS430鋼の場合
に比べて若干多いものも普通鋼の場合に比べれば極めて
少なく、オーステナイト系ステンレス鋼も構成材料に適
していると判断された。したがって、構成材料にオース
テナイト系ステンレス鋼を適用する場合には、重量%
で、Cr:16.0〜25.0%、Ni:6.0%以上
を含むものとする。Cr含有量の上限、下限の限定理由
はフェライト系と同様である。Ni含有量は、6%以上
であればオーステナイト相が生成されることに基づいて
限定した。Ni含有量の上限は特に定めないが、実用上
は15%程度までの含有で十分である。
【0019】一方、フェライト系ステンレス鋼の加工性
を向上させるためには、固溶C量と固溶N量の低減が効
果的である。TiやNbの添加はこれらをTiやNbの
炭化物や窒化物として固着するため有効である。しか
し、多量の添加はTiやNbの固溶による加工性劣化を
引き起こし、添加量の上限を設定すべきである。化学量
論的に、TiとNbの添加量の下限は、含有C量と含有
N量のそれぞれ4倍と7倍であり、上限はともに加工性
劣化の点から0.6%に設定すべきである。
【0020】また、フェライト系ステンレス鋼の耐食性
を向上させれば、長期使用に対する耐食性が確実になる
と考えられた。Mo,Ni,Cuの添加はフェライト系
ステンレス鋼の耐食性を向上させると考えれる。そこ
で、重量%で、Crを約17%、Moを約1.2%含む
フェライト系ステンレス鋼を試料にして、ポリリン酸を
重量%で2.0%添加したアンモニア中で前記浸漬試験
を実施したところ、SUS430鋼を試料にした場合に
比べてその腐食生成物量は約70%に減少していた。こ
のように、Moの添加によりフェライト系ステンレス鋼
のアンモニア中での耐食性は向上する。このことは、M
oと同等な耐食性向上の効果を有するNiやCuの添加
でも同様なアンモニア中での耐食性向上の効果があるこ
とを示す。しかし、これらの多量の添加は加工性を劣化
させため、Mo,Ni,Cuの添加量の上限はそれぞれ
2.0%、1.0%、0.8%である。この添加範囲で
あれば小型のヒートポンプの製造に十分な材料の加工性
が維持でき、また、これらの上限値で複合添加してもヒ
ートポンプの加工は可能である。さらに、このフェライ
ト系ステンレス鋼に前記した範囲内のTiやNbを添加
しても良く、その場合には材料の加工性が向上する。上
記したステンレス鋼の特定成分以外については、通常ス
テンレス鋼として含まれる種々の元素を含有しても構わ
ない。
【0021】構成材料へのステンレス鋼の適用は、熱媒
体が高温、特に150℃程度の高温に加熱される再生器
の容器、パイプ、およびそれを構成する部品に好適であ
る。本発明のアンモニア系吸収ヒートポンプにおいて
は、全ての構成材料をステンレス鋼とする必要はなく、
腐食生成物の剥離による系の閉塞が起こりにくい箇所に
はステンレス鋼以外の材料を選定しても良く、ハステロ
イ等を適用しても良い。
【0022】本発明では、アンモニアを熱媒体をする
が、系の閉塞を止めるために重量%で0.01%以上の
リン酸基またはケイ酸基を含んだ物質をアンモニアに添
加する。添加量の下限は、アンモニア中でのステンレス
鋼表面への添加剤の吸着による防食効果を得るために
0.01%とする。上限は、沈殿による添加剤自体の系
の閉塞を防ぐために5.0%とする。適用する吸着剤と
しては、ポリリン酸、リン酸三カリウム、リン酸タング
ステン酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水ガラス、ケイ
酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリ
ウム、リンモリブデン酸ナトリウム水和物等を挙げるこ
とができる。これらを単独または複合添加しても構わな
い。
【0023】また、過酸化水素では、酸化効果を得るた
めに添加量の下限は0.05%であり、アンモニアによ
る熱交換効率の低下を防ぐために添加量の上限は10.
0%である。さらに、上記吸着効果を有する物質と複合
添加しても構わない。
【0024】
【実施例】150℃の高温に加熱する箇所(再生器)に
はステンレス鋼製パイプを、他の部分にはハステロイを
用いた模擬熱交換器系を作製し、ステンレス鋼製パイプ
の素材と添加剤をそれぞれ組み合わせて耐久試験を実施
した。300時間の連続運転を行い、熱交換効率低下の
発生を調査した。パイプ製造時の素材の加工性は問題な
く、加工割れは発生しなかった。
【0025】表1は使用したステンレス鋼の成分を示
す。添加剤はポリリン酸、ケイ酸ナトリウム、過酸化水
素である。これらを30%アンモニア水中もしくは純ア
ンモニアに添加したものを熱交換媒体として使用した。
このうち、過酸化水素は過酸化水素水として添加し、熱
交換媒体中の過酸化水素の量を重量%として示した。純
アンモニアの試験は、系全体を液体窒素で冷却した後ア
ンモニアガスを導入し、その後昇温し、系内に液体アン
モニアを生成させて行った。
【0026】先ず、添加剤を添加しない場合では、何れ
の鋼種でも約100時間後に熱交換効率が低下し始め
た。試験後の液中にはFe3 4 が検出され、また系内
の圧力が水素の発生により試験前の0.6kg/cm2 から
1.2kg/cm2 にまで上昇した。ポリリン酸を0.00
6%添加した場合と過酸化水素を0.01%添加した場
合では、熱交換効率が低下し始める時間は、何れの鋼種
でも約200時間にまで延びたがヒートポンプに使用す
るには不十分である。ポリリン酸を0.05%添加した
場合と過酸化水素を2.0%添加した場合では、300
時間内では熱交換効率低下は特に見られず良好であっ
た。しかし、ポリリン酸を7.0%添加した場合では、
沈殿による系の閉塞が発生し、熱交換効率の低下が発生
した。過酸化水素を15%添加した場合でも熱交換効率
の低下が発生したが、沈殿物は検出されなかった。この
原因は過剰添加によるアンモニアがガスとして気化する
効率の低下と推定された。
【0027】上記結果を含め、表1記載の鋼種に対して
添加剤にポリリン酸、ケイ酸ナトリウム、過酸化水素を
添加した場合の熱交換効率の低下を調査し、その結果を
表2に記す。
【0028】アンモニア水のみの場合には、300時間
後には全ての鋼材において腐食生成物による系の閉塞が
発生して熱交換効率は低下した。No.1〜3の鋼材で
は、アンモニア水中または純アンモニア中にポリリン酸
を0.02%以上添加した場合300時間内での熱交換
効率の低下は発生しなかった。No.4〜7の鋼材で
は、No.1〜3の鋼材と同等な純アンモニア中へのポ
リリン酸添加(0.02%)効果が認められた。さら
に、No.4〜5の鋼材では、ケイ酸ナトリウムを0.
02%以上の添加でも所望の効果が得られることが判明
した。No.8〜10の鋼材においては、No.4〜5
の鋼材と同等なケイ酸ナトリウムの添加効果が認めら
れ、さらに過酸化水素の0.06%添加により所望の効
果が得られることが判明した。
【0029】以上の結果より、アンモニア系吸収ヒート
ポンプには、構成材料としてNo.1〜10のフェライ
ト系ステンレス鋼を、熱交換媒体としてアンモニア水と
ポリリン酸、または純アンモニアとポリリン酸、または
アンモニア水とケイ酸ナトリウム、またはアンモニア水
と過酸化水素が適していると言える。同様に、No.1
1〜14の鋼材を使用した試験結果から、上記フェライ
ト系ステンレス鋼の代わりにNo.11〜14のオース
テナイト系ステンレス鋼も構成材料に適していると言え
る。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】フェライト系ステンレス鋼またはオース
テナイト系ステンレス鋼を構成材料として、重量%で、
0.01%以上5.0%以下のリン酸またはケイ酸を含
んだ物質、または重量%で、0.05%以上10.0%
以下の過酸化水素を添加したアンモニアを熱媒体として
用いることにより、生成物の剥離量は減少し、材料表面
との密着性が優れた腐食生成物が生成し、腐食生成物で
閉塞させる懸念の少ないアンモニア系吸収ヒートポンプ
の提供が可能となった。また、上記フェライト系ステン
レス鋼において、TiやNbを添加することにより小型
のヒートポンプの製造歩留まりは向上し、またMo,N
i,Cuを添加することにより、材料の耐食性向上にと
もない使用の長寿命化が可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Cr:10.0〜31.0%
    を含むフェライト系ステンレス鋼を構成材料として、重
    量%で、0.01%以上5.0%以下のリン酸基或いは
    ケイ酸基を含む物質、または0.05%以上10.0%
    以下の過酸化水素を添加したアンモニアを熱媒体とする
    ことを特徴とするアンモニア系吸収ヒートポンプ。
  2. 【請求項2】 重量%で、Cr:16.0〜25.0
    %、Ni:6.0%以上を含むオーステナイト系ステン
    レス鋼構成材料とし、重量%で、0.01%以上5.0
    %以下のリン酸基またはケイ酸基を含む物質または0.
    05%以上10.0%以下の過酸化水素を添加したアン
    モニアを熱媒体を用いることを特徴とするアンモニア系
    吸収ヒートポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のフェライト系ステンレス
    鋼において、さらに重量%で、 Ti:含有C量と含有N量の和の4倍以上0.6%以
    下、 Nb:含有C量と含有N量の和の7倍以上で0.6%以
    下 の1種以上を含むことを特徴とするアンモニア系吸収ヒ
    ートポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項1または3記載のフェライト系ス
    テンレス鋼において、さらに重量%で、 Mo:2.0%以下、 Ni:1.0%以下、 Cu:0.8%以下 の1種以上を含むことを特徴とするアンモニア系吸収ヒ
    ートポンプ。
JP11163297A 1997-04-28 1997-04-28 アンモニア系吸収ヒートポンプ Withdrawn JPH10306350A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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